JP2013147933A - 山留め壁の構築方法、場所打ち杭の構築方法、山留め壁、場所打ち杭 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】場所打ち杭30の外周に相当する位置に、複数のソイルセメント柱11を下端が地下水位よりも低い深さまで到達し、場所打ち杭30の下端に相当する深さまでは到達しないように構築し、該複数のソイルセメント柱11が環状に連結されてなるソイルセメント壁10を構築し、ソイルセメント壁10の内部を通して場所打ち杭30の下端に相当する深さまで掘削孔を安定液で満たした状態で地盤1を掘削して掘削孔を形成し、掘削孔内に鉄筋かごを配置し、掘削孔内にコンクリート15を打設する。
【選択図】図4
Description
上記の山留め壁の構築方法において、隣接する前記ソイルセメント柱同士を互いに重なり合うように構築することで、前記複数のソイルセメント柱を連結してもよい。
また、本発明の場所打ち杭は、上記の構築方法により構築されたことを特徴とする。
また、本発明の場所打ち杭は、場所打ち杭本体と、前記場所打ち杭本体の外周に相当する位置に下端が地下水位よりも低い深さまで到達し、前記場所打ち杭の下端に相当する深さまでは到達しないように構築された、複数のソイルセメント柱が環状に連結されてなるソイルセメント壁とが一体化されてなることを特徴とする。
まず、図1に示すように、場所打ち杭の構築位置の周囲に円筒状のソイルセメント壁10を構築する。ソイルセメント壁10は、複数の円柱状のソイルセメント柱11が環状に連結されてなる。これらソイルセメント柱11は、隣接するソイルセメント柱11の中心間の距離がソイルセメント柱11の直径よりも小さく、各ソイルセメント柱の両側部が隣接するソイルセメント柱11と部分的に重なり合うように構築されている。また、ソイルセメント壁10は、下端が地下水位よりも低い深さまで到達している。
図5は、ソイルセメント壁10を構築する方法を説明するための図である。まず、図5(A)に示すように、ソイルセメント壁10を構成するソイルセメント柱11を一つおきに構築していく。ソイルセメント柱11は、例えば、先端に地盤を掘削するための掘削翼が接続されたロッドを備え、このロッドの先端からセメントミルクを排出可能なボーリングマシーンを用い、ボーリングマシーンにより地盤を掘削して円柱状の掘削孔を形成した後、ロッドを回転したまま引き上げながら、ロッド先端からセメントミルクを掘削土内に排出し、掘削土とセメントミルクを混合攪拌することで構築できる。
なお、本実施形態では、掘削翼を回転させて地盤を回転攪拌することにより地盤を削孔攪拌するものとしたが、これに限らず、掘削翼を回転させるとともに掘削翼を上下に振動させることで地盤を削孔攪拌してもよいし、下方に向かって水又はセメントミルクを噴射することにより地盤を攪拌してもよい。さらに、これらの方法を組み合わせてもよく、地盤を削孔攪拌する方法については地盤の状況に応じて適宜選択すればよい。
なお、図1に示すように、ソイルセメント柱11の上端部が地表面よりも低い場合には、孔壁面を保護するため、ソイルセメント柱11の上部に環状のライナープレート12を取り付けてもよい。
次に、図4に示すように、掘削孔13内にトレミー管21を挿入し、トレミー管21を通して掘削孔13内にコンクリート15を打設する。打設したコンクリート15が硬化することで場所打ち杭の構築が完了する。
本実施形態では、図6に示すように、ロッド110の先端に回転掘削翼100が取り付けられた掘削機200を用いる。この掘削機200は、地上から圧送されたセメントミルクを回転掘削翼100の下部から下方へ噴射する状態と、回転掘削翼100の先端から側方へ噴射する状態とを切換可能に構成されている。また、掘削機200はロッド110の回転角度を所定の角度範囲に限定することにより、回転掘削翼100の先端から側方へセメントミルクを噴射する範囲を限定することができる。
そして、上記第1実施形態と同様にこのソイルセメント壁150の内部を掘削して、場所打ち杭を構築することができる。
本実施形態によっても、上記第1実施形態と同様に、従来のライナープレートを連結して地盤を支持する方法に比べて、施工にかかる手間とコストを削減できる。
12 ライナープレート 13 掘削孔
15 コンクリート 20 掘削機
21 トレミー管 30 場所打ち杭
40 アンカーボルト 41 鉄骨柱
100 回転掘削翼 110 ロッド
120、140 掘削孔 130、131 ソイルセメント柱
132 ソイルセメント 141 扇形部
150 ソイルセメント壁
Claims (8)
- 場所打ち杭を構築するべく掘削孔内を安定液で満たした状態で地盤を掘削するための山留め壁の構築方法であって、
前記場所打ち杭の外周に相当する位置に、複数のソイルセメント柱を下端が地下水位よりも低い深さまで到達し、前記場所打ち杭の下端に相当する深さまでは到達しないように構築し、該複数のソイルセメント柱を環状に連結することによりソイルセメント壁を構築することを特徴とする山留め壁の構築方法。 - 請求項1記載の山留め壁の構築方法であって、
隣接する前記ソイルセメント柱同士を互いに重なり合うように構築することで、前記複数のソイルセメント柱を連結することを特徴とする山留め壁の構築方法。 - 請求項1記載の山留め壁の構築方法であって、
隣接する前記ソイルセメント柱のうち一方を構築する第1のステップと、
地盤の他方のソイルセメント柱に相当する部分を削孔攪拌し、地盤の前記一方のソイルセメント柱との間の部分を削孔攪拌又は噴射攪拌し、地盤の前記他方のソイルセメント柱に相当する部分及び地盤の前記一方のソイルセメント柱との間の部分にソイルセメントを形成する第2のステップを行うことで前記ソイルセメント壁を形成することを特徴とする山留め壁の構築方法。 - 請求項3記載の山留め壁の構築方法であって、
前記第2のステップでは、
ロッドの先端に地盤を掘削するための回転掘削翼と、前記回転掘削翼から側方に向かって水、安定液又はセメントミルクからなる液体を噴射する噴射機能とを備え、前記ロッドを全周回転させる機能及び所定の角度範囲を揺動させる機能を備えた掘削機を用い、
前記回転掘削翼を全周回転させながら下降させることで、他方のソイルセメント柱に相当する部分を掘削し、
前記噴射機能により側方に向かって前記液体を噴射しながら、前記ロッドを所定の角度範囲で揺動させることにより、地盤の前記隣接するソイルセメント柱の間の部分を掘削することを特徴とする山留め壁の構築方法。 - 場所打ち杭の構築方法であって、
請求項1から4のうち何れか1項に記載の山留め壁の構築方法によりソイルセメント壁を構築するソイルセメント壁構築ステップと、
前記ソイルセメント壁の内部を通して前記場所打ち杭の下端に相当する深さまで掘削孔内を安定液で満たした状態で地盤を掘削して前記掘削孔を形成する地盤掘削ステップと、
前記掘削孔内に鉄筋かごを配置する鉄筋かご配置ステップと、
前記掘削孔内にコンクリートを打設するコンクリート打設ステップと、を備えることを特徴とする場所打ち杭の構築方法。 - 場所打ち杭を構築するべく掘削孔を安定液で満たした状態で地盤を掘削するための山留め壁であって、
前記場所打ち杭の外周に相当する位置に下端が地下水位よりも低い深さまで到達し、前記場所打ち杭の下端に相当する深さまでは到達しないように構築された、複数のソイルセメント柱が環状に連結されてなるソイルセメント壁からなることを特徴とする山留め壁。 - 請求項5記載の構築方法により構築されたことを特徴とする場所打ち杭。
- 場所打ち杭本体と、前記場所打ち杭本体の外周に相当する位置に下端が地下水位よりも低い深さまで到達し、前記場所打ち杭の下端に相当する深さまでは到達しないように構築された、複数のソイルセメント柱が環状に連結されてなるソイルセメント壁とが一体化されてなることを特徴とする場所打ち杭。
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