JP2013147478A - 腸内環境改善剤及び便通改善剤 - Google Patents

腸内環境改善剤及び便通改善剤 Download PDF

Info

Publication number
JP2013147478A
JP2013147478A JP2012011018A JP2012011018A JP2013147478A JP 2013147478 A JP2013147478 A JP 2013147478A JP 2012011018 A JP2012011018 A JP 2012011018A JP 2012011018 A JP2012011018 A JP 2012011018A JP 2013147478 A JP2013147478 A JP 2013147478A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
bowel movement
ginseng
improving agent
ameliorator
intestinal environment
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2012011018A
Other languages
English (en)
Other versions
JP5903280B2 (ja
Inventor
Yusuke Takamura
裕介 高村
Mitsuru Nomura
充 野村
Hideaki Iwasaki
英明 岩崎
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Lion Corp
Original Assignee
Lion Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Lion Corp filed Critical Lion Corp
Priority to JP2012011018A priority Critical patent/JP5903280B2/ja
Publication of JP2013147478A publication Critical patent/JP2013147478A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5903280B2 publication Critical patent/JP5903280B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Abstract

【課題】腹痛などの副作用がなく、長期間摂取することができ、安全性が高く、少量の摂取であっても優れた腸内環境改善作用が得られる腸内環境改善剤及び便通改善剤の提供。
【解決手段】パナキサトリオール(PT)及びパナキサジオール(PD)の少なくともいずれかを含有し、腸内環境を改善する腸内環境改善剤、並びに、パナキサトリオール(PT)及びパナキサジオール(PD)の少なくともいずれかを含有し、便通を改善する便通改善剤である。
【選択図】なし

Description

本発明は、腸内環境改善剤及び便通改善剤に関する。
近年、食生活の変化やストレスなどが原因となり、便秘や下痢等の腸内環境の不具合に悩む人が増加している。特に便秘は、ニキビ、肌荒れ、肩こり、頭痛などの美容面や健康面における問題の間接的な原因となっている。また腸内の有害細菌や有害物質吸収の増加が引き起こされるため、大腸がんの原因になることもあるという問題がある。
便秘を改善するための薬剤としては、例えば、ビサコジル、ピコスルファートナトリウム、センナ等を主成分とする、いわゆる瀉下薬が知られている。しかしこれらの薬剤は、使用時に腹痛等の不快な副作用を伴うなど刺激性があるという問題がある。また、腸の収縮を繰り返すうちに腸の筋肉がその刺激に慣れ、効果が得られなくなるなどの習慣性があるという問題もある。そのため、長期間の服用には不向きであり常習的な便秘の人には適さない。また、便秘を改善する方法としては、食物繊維を摂取する方法も知られているが、食物繊維により便秘の改善作用を得るためには、多量の食物繊維の摂取が必要となるため、日常の食事からの摂取では不十分であり、食品中に十分な量の食物繊維を含有させ、長期間摂取し続けることは困難である。
そこで、作用が温和であり、前記刺激性や前記習慣性を排した、トリテルペノイドサポニン含有生薬抽出物からなる緩下食材(特許文献1参照)や、食事療法や薬物投与によらず少量でも便通の改善に効果を発揮し、幅広い飲食物に利用できる、大豆由来の水性抽出物を含有する便通改善用組成物(特許文献2参照)が提案されている。
しかし、これらの植物性のサポニンを用いた場合では、便通の改善作用が十分満足できるものではないという問題がある。
したがって、腹痛等の副作用がなく、長期間摂取することができ、安全性が高く、少量の摂取であっても優れた腸内環境改善作用が得られる腸内環境改善剤及び便通改善剤の提供が強く求められているのが現状である。
特開2004−222685号公報 特開2003−81854号公報
本発明は、従来における前記諸問題を解決し、以下の目的を達成することを課題とする。即ち、本発明は、腹痛等の副作用がなく、長期間摂取することができ、安全性が高く、少量の摂取であっても優れた腸内環境改善作用が得られる腸内環境改善剤及び便通改善剤を提供することを目的とする。
前記課題を解決するための手段としては、以下の通りである。即ち、
<1> パナキサトリオール及びパナキサジオールの少なくともいずれかを含有し、腸内環境を改善することを特徴とする腸内環境改善剤である。
<2> パナキサトリオール及びパナキサジオールの少なくともいずれかが、ウコギ科人参由来のサポゲニンである前記<1>に記載の腸内環境改善剤である。
<3> ウコギ科人参由来のサポゲニンが、ウコギ科人参に0.01mol/L〜4mol/Lの酸水溶液及び低級アルコールの存在下で加水分解処理して得られる前記<2>に記載の腸内環境改善剤である。
<4> パナキサトリオール及びパナキサジオールの少なくともいずれかを含有し、便通を改善することを特徴とする便通改善剤である。
<5> 前記<1>から<3>のいずれかに記載の腸内環境改善剤を含有することを特徴とする飲食品である。
<6> 前記<4>に記載の便通改善剤を含有することを特徴とする飲食品である。
本発明によれば、従来における前記諸問題を解決し、前記目的を達成することができ、腹痛等の副作用がなく、長期間摂取することができ、安全性が高く、少量の摂取であっても優れた腸内環境改善作用が得られる腸内環境改善剤及び便通改善剤を提供することができる。
(腸内環境改善剤、便通改善剤)
本発明の腸内環境改善剤は、パナキサトリオール及びパナキサジオールの少なくともいずれかを含有し、必要に応じて、更にその他の成分を含有する。前記腸内環境改善剤は、腸内環境を改善する作用(腸内環境改善作用)を有する。
ここで、本発明において腸内環境改善作用とは、便通を改善する整腸作用を意味する。即ち、便秘傾向の場合は、排便量を増加させる作用、排便の頻度を増加させる作用、便秘に伴う腹痛の改善作用などを意味し、下痢傾向の場合は、下痢の頻度の低減作用、下痢の抑制作用、下痢に伴う腹痛の改善作用などを意味する。これらの中でも、前記腸内環境改善剤は、排便量を増加させる作用、排便の頻度を増加させる作用、便秘に伴う腹痛の改善作用を有することが好ましい。
前記腸内環境改善剤は、便通改善剤としても用いることもできる。本発明において、便通改善とは、便の水分含量を適正化し、これにより便硬度を適正化させる作用を意味する。これにより前記腸内環境改善作用を奏することができる。
本発明の便通改善剤は、パナキサトリオール及びパナキサジオールの少なくともいずれかを含有し、必要に応じて、更にその他の成分を含有する。
以下、腸内環境改善剤の説明と併せて、便通改善剤についても説明する。
<パナキサトリオール、パナキサジオール>
前記パナキサトリオール(以下「PT」と略記することがある)及び前記パナキサジオール(以下「PD」と略記することがある)は、ダンマラン系トリテルペン類に属する化合物である。
前記腸内環境改善剤又は前記便通改善剤における前記PT及び前記PDの少なくともいずれかの含有量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
前記PT及び/又は前記PDの入手方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、サポニンを含有する植物(以下、「サポニン含有植物」と称することがある)から抽出する方法、合成する方法、市販品を用いる方法などが挙げられる。
これらの中でも、サポニン含有植物より得る方法が、安全性の高い前記PT及び/又は前記PDを得ることができる点で好ましい。前記PT及び/又は前記PDは、前記サポニン含有植物から得る場合、植物由来のサポニン(配糖体)から糖がはずれ、側鎖が閉環したアグリコン体(サポゲニン)として得られる。
前記PT及び/又は前記PDを、前記サポニン含有植物より得る方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、前記サポニン含有植物を所定濃度の酸水溶液を作用させて加水分解処理を施し(以下、「加水分解処理工程」と称することがある)、得られた加水分解処理後の液を中和後(以下、「中和工程」と称することがある)、濾過し(以下、「濾過工程」と称することがある)、残渣を乾燥させ(以下、「乾燥工程」と称することがある)、該残渣より精製する(以下、「精製工程」と称することがある)方法が、前記PT及び/又は前記PDを多く抽出でき、簡便に製造できる点でより好ましい。
<<加水分解処理工程>>
前記加水分解処理工程は、前記サポニン含有植物に所定の濃度の酸水溶液を作用させ、前記植物中のサポニンを加水分解し、前記PT及び/又は前記PDを生成させる工程である。前記加水分解処理工程は、低級アルコールの存在下で行われることが好ましい。
−サポニン含有植物−
前記サポニン含有植物としては、サポニンが含まれる天然物であれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ウコギ科(Araliaceae)、セリ科(Apiaceae)、ヒメハギ科(Polygalaceae)、キキョウ科(Campanulaceae)、ウリ科(Cucurbitaceae)、マメ科(Fabaceae)、ヒユ科(Amaranthaceae)、アケビ科(Lardizabalaceae)、クロウメモドキ科(Rhamnaceae)、ユリ科(Liliaceae)、ヤマノイモ科(Dioscoreaceae)に属する植物などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
具体例としては、ウコギ科のタラノキ属(Aralia)〔タラノキ、ウド等〕、ウコギ属(Eleutherococcus)〔エゾウコギ、ウコギ、コシアブラ等〕、トチバニンジン属(Panax)〔アメリカニンジン、オタネニンジン、サンシチニンジン(田七人参)、トチバニンジン(竹節人参)等〕;セリ科のミシマサイコ属(Bupleurum)〔ホタルサイコ、ミシマサイコ等〕;ヒメハギ科のヒメハギ属(Polygala)〔ヒメハギ、イトヒメハギ(オンジ)、ヒロハセネガ(セネガ)等〕;キキョウ科のキキョウ属(Platycodon)〔キキョウ等〕;ウリ科のアマチャヅル属(Gynostemma)〔アマチャヅル等〕;マメ科のカンゾウ属(Glycyrrhiza)〔カンゾウ等〕;ヒユ科のイノコズチ属(Achyranthes)〔ヒナタイノコズチ(ゴシツ)等〕;アケビ科のアケビ属(Akebia)〔ミツバアケビ(モクツウ)等〕;クロウメモドキ科のナツメ属(Ziziphus)〔ナツメ(タイソウ)等〕;ユリ科のジャノヒゲ属(Ophiopogon)〔ジャノヒゲ(バクモンドウ)等〕;ヤマノイモ科のヤマノイモ属(Dioscorea)〔オニドコロ(ヒカイ)等〕などが挙げられる。
前記サポニン含有植物の部位としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、根、根茎、葉、茎、花などが挙げられる。具体例としては、田七人参の根、オタネニンジンの根、トチバニンジンの根、エゾウコギの根、タラノキの根、ウドの根、ミシマサイコの根、イトヒメハギの根、ヒロハセネガの根、キキョウの根、アマチャヅルの全草、カンゾウの根、ヒナタイノコズチの根、ミツバアケビの茎、ナツメの実、ハナスゲの根茎、ジャノヒゲの根、オニドコロの根茎などが挙げられる。
これらの中でも、前記サポニン含有植物は、ウコギ科人参が好ましく、ウコギ科トチバニンジン属田七人参の根、ウコギ科トチバニンジン属オタネニンジンの根、ウコギ科トチバニンジン属トチバニンジンの根、ウコギ科ウコギ属エゾウコギの根、ウコギ科タラノキ属タラノキの根、ウコギ科タラノキ属ウドの根、ウリ科アマチャヅル属アマチャヅルの全草がより好ましく、前記PT及び/又は前記PDの最も高い収量が得られるウコギ科トチバニンジン属田七人参の根が特に好ましい。
前記サポニン含有植物は、天然から採取されたそのままの状態で使用してもよいが、例えば、洗浄、乾燥、裁断、破砕、粉砕等を適宜組み合わせた前処理を施してから使用をすることで、後述する加水分解処理をより効率的に行うことが可能となる。これらの中でも、前記サポニン含有植物としては、粉砕処理を施した粉末状のものを使用することが好ましい。なお、前記サポニン含有植物は、市販品を利用してもよい。前記市販品の具体例としては、田七人参粉末、田七人参水抽出エキス末(共に、松浦薬業株式会社製)などが挙げられる。
前記田七人参由来のサポニンとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ジンセノサイド(「ギンセノシド」とも称する)−Rg、ノトジンセノサイド−R、ジンセノサイド−Re、ジンセノサイド−Rb、ジンセノサイド−Rd、ジンセノサイド−Rcなどが挙げられる。
−−酸水溶液−−
前記酸水溶液としては、酸を含む水溶液であれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、塩酸、リン酸、硫酸、硝酸等の無機酸を含む水溶液が好ましい。これらは、1種単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、塩酸を含む水溶液がより好ましい。
前記酸水溶液における酸の濃度としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、0.01mol/L〜4mol/Lが好ましく、0.5mol/L〜3mol/Lがより好ましい。前記酸の濃度が、0.01mol/L未満であると、加水分解が不十分で前記PT及び/又は前記PDが効率よく生成されないことがあり、4mol/Lを超えると、加水分解が進み過ぎることや、コスト的に不利になることがある。一方、前記酸の濃度が前記好ましい範囲内であると、十分な加水分解により前記PT及び/又は前記PDを効率よく生成することができる。
前記酸水溶液の使用量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、前記サポニン含有植物に対して、2倍容量〜20倍容量使用することが好ましい。前記酸水溶液の使用量が、前記サポニン含有植物に対して2倍容量未満であると、前記サポニン含有植物が十分に浸らず加水分解処理が不十分になることがあり、20倍容量を超えると、反応が飽和し、コスト的に不利になることがある。
−低級アルコール−
前記加水分解処理は、低級アルコールの存在下で行うことがより好ましい。前記加水分解処理工程において低級アルコールを使用することにより、前記サポニン含有植物と、前記酸水溶液との親和性を向上させ、効率よく加水分解を進めることが可能となる。また、前記低級アルコールを使用することにより、得られる前記PT及び/又は前記PDの味や取り扱い性を向上させることができる点でも有利である。
前記低級アルコールとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、炭素数が1〜5のアルコールなどが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、メタノール、エタノール、プロパノールが好ましく、安全性の点からエタノールが特に好ましい。
前記低級アルコールを、該低級アルコールを含む水溶液として使用する場合、水と低級アルコールとの混合比としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、体積比で、水:低級アルコールが、9:1〜2:1が好ましく、3:1がより好ましい。
前記低級アルコールの使用量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、加水分解液総量に対して、1容量%〜80容量%が好ましく、10容量%〜50容量%がより好ましく、20容量%〜40容量%が特に好ましい。前記低級アルコールの使用量が、前記加水分解液総量に対して、1容量%未満であると、前記PT及び/又は前記PDを効率よく生成することができないことがあり、80容量%を超えると、前記PT及び/又は前記PDを効率よく生成できないことや、コスト的に不利になることがある。一方、前記低級アルコールの使用量が、前記特に好ましい範囲内であると、前記PT及び/又は前記PDを効率よく生成することができる点で有利である。
なお、前記「加水分解液総量」とは、前記酸水溶液、及び、前記低級アルコールを含めた全反応液量のことをいう。
前記酸水溶液、及び、前記低級アルコールを含めた全反応液量(加水分解液総量)は、前記サポニン含有植物に対し、2倍容量〜20倍容量とすることが好ましい。全反応液量が、前記サポニン含有植物に対して、2倍容量未満であると、前記サポニン含有植物が十分に浸らず加水分解処理が不十分になることがあり、20倍容量を超えると、反応が飽和し、コスト的に不利になることがある。
前記加水分解処理における処理温度としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、60℃〜100℃が好ましく、70℃〜90℃がより好ましい。前記処理温度が、60℃未満であると、加水分解が不十分で前記PT及び/又は前記PDを効率よく生成することができないことがあり、100℃を超えると、特殊な製造設備が必要となり、コスト的に不利になることがある。一方、前記処理温度が、前記より好ましい範囲内であると、前記PT及び/又は前記PDを効率よく生成することができる点で有利である。
前記加水分解処理における処理時間としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、30分間〜24時間が好ましく、2時間〜8時間がより好ましい。前記処理時間が、30分間未満であると、加水分解が不十分となり前記PT及び/又は前記PDを効率よく生成することができないことがあり、24時間を超えると、反応が進み過ぎることや、コスト的に不利になることがある。一方、前記処理時間が、前記より好ましい範囲内であると、前記PT及び/又は前記PDを効率よく生成することができる点で有利である。
<<中和工程>>
前記中和工程は、前記加水分解処理工程で得られた加水分解後の液を中和する工程である。
前記中和を行う方法としては、特に制限はなく、公知の方法の中から目的に応じて適宜選択することができ、例えば、前記加水分解後の液に、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等の強塩基水溶液を適宜添加することにより行うことができる。
前記中和後のpHとしては、中性であれば特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、5〜8が好ましい。
<<濾過工程>>
前記濾過工程は、前記中和工程で中和した後の加水分解処理後の液を濾過し、濾液と、残渣とに分離する工程である。
前記濾過の方法としては、特に制限はなく、公知の方法の中から目的に応じて適宜選択することができる。なお、濾過後は、更に塩がなくなるまで水洗を繰り返してもよい。前記水洗は、アルコール濃度を低下させることができる点でも好ましい。
−加水濾過−
前記加水分解処理工程で低級アルコールを使用しなかった場合は、中和後、そのまま前記濾過工程に進むことができるが、低級アルコールを使用した場合は、濾過前に、生成された前記PT及び/又は前記PDの残渣への残留を促す目的で、水を加えて加水分解処理後の液における低級アルコール濃度を下げることが好ましい。
この場合に添加する水の量は多いほどよいが、加水分解処理後の液における低級アルコール濃度は、低いほど好ましく、具体的には50容量%以下となるように添加することが好ましく、30容量%以下となるように添加することがより好ましく、10容量%以下となるように添加することが特に好ましい。前記加水分解処理後の液における低級アルコール濃度が、50容量%を超えたまま濾過に供すると、生成された前記PT及び/又は前記PDが低級アルコールに溶解して濾液として排出されてしまい、残渣における前記PT及び/又は前記PDの含有量が減少してしまうことがある。一方、前記加水分解処理後の液における低級アルコール濃度を、前記特に好ましい範囲内とすると、より残渣における前記PT及び/又は前記PDの含有率を高めることができる点で有利である。
−減圧濃縮後濾過−
また、濾過前に、生成された前記PT及び/又は前記PDの残渣への残留を促す目的で、減圧濃縮により低級アルコールを留去することで、加水分解処理後の液における低級アルコール濃度を下げることができる。
この場合、濃縮温度としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、70℃以下が好ましく、40℃〜50℃がより好ましい。
前記減圧濃縮後の低級アルコール濃度としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、50容量%以下となるように留去することが好ましく、30容量%以下となるように留去することがより好ましく、10容量%以下となるように留去することが特に好ましい。前記加水分解処理後の液における低級アルコール濃度が、50容量%を超えたまま濾過に供すると、生成された前記PT及び/又は前記PDが低級アルコールに溶解して濾液として排出されてしまい、残渣における前記PT及び/又は前記PDの含有量が減少してしまう点で不利となる。一方、前記加水分解処理後の液における低級アルコール濃度を、前記特に好ましい範囲内とすると、より残渣における前記PT及び/又は前記PDの含有率を高めることができる点で、有利である。
また、前記減圧濃縮と、前記加水濾過とは、それぞれ単独の工程として行ってもよいが、一連の工程として行ってもよい。この場合、前記減圧濃縮後の液に対して水を加え、前記加水濾過を行う。
<<乾燥工程>>
前記乾燥工程は、前記濾過工程後の残渣を乾燥し、前記PT及び/又は前記PDを含む乾燥物を得る工程である。
前記乾燥を行う方法としては、特に制限はなく、公知の方法の中から目的に応じて適宜選択することができ、例えば、凍結乾燥法、通風乾燥法、加熱乾燥法、減圧乾燥法などが挙げられる。
<<精製工程>>
前記精製工程は、前記加水分解処理工程で得られた加水分解処理物、好ましくは、前記中和工程、前記濾過工程、及び/又は前記乾燥工程を経て生成された残渣から、前記PT及び/又は前記PDを精製する工程である。
前記精製する方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、シリカゲルカラムを用いて精製する方法などが挙げられる。前記シリカゲルカラムを用いて精製する方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、酸加水分解により得られた処理物を1質量%〜5質量%含むエタノール溶液を調製し、次いで、濾紙又は遠心機を用いて、不溶物を除去後、更にロータリーエバポレーターを用いて5倍〜10倍に濃縮し、シリカゲル(例えば、関東化学株式会社製シリカゲル60N)を充填したガラスカラムに、前記濃縮液を添加し、クロロホルム:エタノール=10:1(V/V)を溶離液として、カラム分取を行う方法などが挙げられる。
前記クロロホルム:エタノール=10:1(V/V)を展開溶媒とする順相TLC上で、Rf値が0.4に相当する画分を濃縮し、高純度のパナキサトリオール(PT)を、Rf値が0.6に相当する画分を濃縮し、高純度のパナキサジオール(PD)を得ることができる。
<その他の成分>
前記腸内環境改善剤又は前記便通改善剤における前記その他の成分としては、本発明の効果を損なわない限り、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、添加剤、補助剤、水などが挙げられる。
前記添加剤又は前記補助剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、殺菌剤、保存剤、粘結剤、増粘剤、固着剤、結合剤、着色剤、安定化剤、pH調整剤、緩衝剤、等張化剤、溶剤、酸化防止剤、紫外線防止剤、結晶析出防止剤、消泡剤、物性向上剤、防腐剤、ビタミン類、アミノ酸類、香料などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
前記殺菌剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、塩化ベンザルコニウム、塩化ベンゼトニウム、塩化セチルピリジニウム等のカチオン性界面活性剤などが挙げられる。
前記保存剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、パラオキシ安息香酸エステル類、クロロブタノール、クレゾールなどが挙げられる。
前記粘結剤、増粘剤、固着剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、澱粉、デキストリン、マルチトール、セルロース、メチルセルロース、エチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、カルボキシメチルデンプン、プルラン、アルギン酸ナトリウム、アルギン酸アンモニウム、アルギン酸プロピレングリコールエステル、グアーガム、ローカストビーンガム、アラビアゴム、キサンタンガム、ゼラチン、カゼイン、ポリビニルアルコール、ポリエチレンオキサイド、ポリエチレングリコール、エチレン・プロピレンブロックポリマー、ポリアクリル酸ナトリウム、ラウリル硫酸ナトリウム、ポリビニルピロリドンなどが挙げられる。
前記結合剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、水、エタノール、プロパノール、単シロップ、ブドウ糖液、デンプン液、ゼラチン液、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルスターチ、メチルセルロース、エチルセルロース、シェラック、リン酸カルシウム、炭酸カルシウム、ステアリン酸カルシウム、ポリビニルピロリドン、ステアリン酸モノグリセリドなどが挙げられる。
前記着色剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、酸化チタン、酸化鉄などが挙げられる。
前記安定化剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、トラガント、アラビアゴム、カンテン、ゼラチン、ピロ亜硫酸ナトリウム、EDTA(エチレンジアミン四酢酸)、チオグリコール酸、チオ乳酸などが挙げられる。
前記pH調整剤及び前記緩衝剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、クエン酸ナトリウム、酢酸ナトリウム、リン酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウムなどが挙げられる。
前記等張化剤としても、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、塩化ナトリウム、ブドウ糖などが挙げられる。
前記腸内環境改善剤又は前記便通改善剤における前記その他の成分の含有量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
<用途>
前記腸内環境改善剤又は前記便通改善剤は、腹痛等の副作用がなく、長期間摂取することができ、安全性が高く、少量の摂取であっても優れた腸内環境改善作用及び便通改善作用を得ることができるため、便秘や下痢の改善等を目的とした医薬品を含む飲食品などとして好適に利用可能である。
<剤型>
前記腸内環境改善剤又は前記便通改善剤の剤型としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、経口固形剤、経口半固形剤、経口液剤などが挙げられる。これらの中でも、前記PTや前記PDは、苦味を有するため、経口固形剤が好ましい。
−経口固形剤−
前記経口固形剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、錠剤、被覆錠剤、顆粒剤、散剤、カプセル剤、トローチ剤、タブレット剤などが挙げられる。
前記経口固形剤の製造方法としては、特に制限はなく、常法を使用することができ、例えば、前記PT及び/又は前記PDに、更に必要に応じて、前記その他の成分を加えることにより製造することができる。
−経口半固形剤−
前記経口半分固形剤としては、液剤と固形剤の中間に位置するものであれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、舐剤、チューインガム剤、ホイップ剤、ゼリー剤などが挙げられる。
前記経口半固形剤の製造方法としては、特に制限はなく、常法を使用することができ、例えば、前記PT及び/又は前記PDに、更に必要に応じて、前記その他の成分を加えることにより製造することができる。
−経口液剤−
前記経口液剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、内服液剤、シロップ剤、エリキシル剤などが挙げられる。
前記経口液剤の製造方法としては、特に制限はなく、常法を使用することができ、例えば、前記PT及び/又は前記PDに、更に必要に応じて、前記その他の成分を加えることにより製造することができる。
<飲食品>
前記腸内環境改善剤又は前記便通改善剤を飲食品として摂取する場合、該飲食品は前記腸内環境改善剤又は前記便通改善剤そのものであってもよく、他の食品に混合されたものであってもよい。
本発明において、前記飲食品とは、人の健康に危害を加えるおそれが少なく、通常の社会生活において、経口又は消化管投与により摂取されるものをいい、行政区分上の食品、医薬品、医薬部外品などの区分に制限されるものではなく、例えば、経口的に摂取される一般食品、健康食品、保健機能食品、医薬部外品、医薬品などを幅広く含むものを意味する。
前記飲食品における前記腸内環境改善剤又は前記便通改善剤が、他の食品に混合されたものである場合、その配合量としては、特に制限はなく、本発明の効果を損なわない範囲内で、対象となる飲食品の種類に応じて適宜配合することができる。
前記飲食品の種類としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、清涼飲料、炭酸飲料、栄養飲料、果実飲料、乳酸飲料等の飲料;アイスクリーム、アイスシャーベット、かき氷等の冷菓;そば、うどん、はるさめ、餃子の皮、シュウマイの皮、中華麺、即席麺等の麺類;飴、キャンディー、ガム、チョコレート、錠菓、スナック菓子、ビスケット、ゼリー、ジャム、クリーム、焼き菓子、パン等の菓子類;カニ、サケ、アサリ、マグロ、イワシ、エビ、カツオ、サバ、クジラ、カキ、サンマ、イカ、アカガイ、ホタテ、アワビ、ウニ、イクラ、トコブシ等の水産物;かまぼこ、ハム、ソーセージ等の水産・畜産加工食品;加工乳、発酵乳等の乳製品;サラダ油、てんぷら油、マーガリン、マヨネーズ、ショートニング、ホイップクリーム、ドレッシング等の油脂及び油脂加工食品;ソース、たれ等の調味料;カレー、シチュー、親子丼、お粥、雑炊、中華丼、かつ丼、天丼、鰻丼、ハヤシライス、おでん、マーボドーフ、牛丼、ミートソース、玉子スープ、オムライス、餃子、シューマイ、ハンバーグ、ミートボール等のレトルトパウチ食品;種々の形態の健康食品、栄養補助食品、医薬品、医薬部外品などが挙げられる。
<摂取>
前記腸内環境改善剤又は前記便通改善剤の摂取方法、摂取量、摂取回数、摂取時期、及び摂取対象としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
前記摂取方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、経口で摂取する方法が、容易に摂取でき継続して摂取しやすい点で好ましい。
前記摂取量としては、特に制限はなく、摂取対象個体の年齢、体重、体質、症状、他の成分を有効成分とする医薬の投与の有無など、様々な要因を考慮して適宜選択することができるが、前記PT及び/又は前記PDの量として、1日当たり、45mg〜500mgが好ましく、90mg〜270mgがより好ましい。
前記摂取対象となる動物種としては、ヒトに対して好適に適用されるものであるが、その作用効果が奏される限り、ヒト以外の動物、例えば、マウス、ラット、ハムスター、トリ、イヌ、ネコ、ヒツジ、ヤギ、ウシ、ブタ、サルなどに対して適用することも可能である。
以下に本発明の実施例を挙げて本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に何ら限定されるものではない。
(製造例1)
<田七人参酸処理物の調製>
田七人参粉末(松浦薬業株式会社製)1kgを、5.9質量%塩酸(2mol/L塩酸)を含む25質量%エタノール水溶液10Lに懸濁し、ゆっくり攪拌しながら80℃にて6時間反応させた。次いで、この反応液を氷上で冷却した後、5mol/L水酸化ナトリウム水溶液を加えpH7.0に調整した。次いで、前記pH調整後の溶液を蒸留水で10倍に希釈し、吸引濾過し、濾液と残渣に濾別した。得られた残渣を凍結乾燥し、180gの田七人参酸処理物を得た。
得られた田七人参酸処理物におけるパナキサトリオール(PT)及びパナキサジオール(PD)の含有量を以下の方法で分析し、測定したところ、PTは、5.0質量%であり、PDは、5.5質量%であった。
−PT及びPDの分析−
田七人参酸処理物約0.1gを精密に量り、エタノール(純度99.5容量%)約8mLを加え、超音波槽を用いて15分間懸濁した。約700×gで10分間遠心分離した後、上清にエタノール(純度99.5容量%)を加えて正確に10mLとした。この液につき、下記条件でガスクロマトグラフィーにより測定した。なお、下記条件におけるPTの保持時間は約29分間であり、PDの保持時間は約18分間であった。
[分析条件]
ガスクロマトグラフ : GC353B(GLサイエンス社製)
検出器 : 水素炎イオン化検出器(FID)
注入法 : スプリット注入法(スプリット比 1:50)
カラム : DB−17MS(長さ30m、内径0.25mm、膜厚0.25μm、アジレント・テクノロジー株式会社製)
カラム温度 : 初期温度:310℃
初期温度保持時間:20分間
昇温速度:10℃/分間
到達温度:320℃
到達温度保持時間:14分間
キャリヤーガス : ヘリウム
流量 : 1.5mL/分間
注入口温度 : 320℃
検出器温度 : 320℃
注入量 : 1μL
パナキサトリオールの標準品(LKTラボラトリーズ社製)及びパナキサジオールの標準品(LKTラボラトリーズ社製)を、それぞれ1mg/1mL、0.5mg/mL、及び0.1mg/mLに調製し、検量線用標準溶液を作製した。この検量線用標準溶液をそれぞれ1μL用いて前記同様の条件でガスクロマトグラフィーにより測定した。それぞれのピーク面積を測定し、各検量線用標準溶液のピーク面積及び濃度から検量線を作成した。この検量線を用いて、前記田七人参酸処理物におけるPT及びPDの含有量を測定した。
<パナキサトリオール(PT)の分離>
前記田七人参酸処理物を3質量%含むエタノール溶液を調製した。次いで、濾紙を用いて、不溶物を除去後、更にロータリーエバポレーターを用いて8倍に濃縮し、シリカゲル(シリカゲル60N、関東化学株式会社製)を充填したガラスカラムに、前記濃縮液を添加し、クロロホルム:エタノール=10:1(V/V)を溶離液として、カラム分取を行った。前記クロロホルム:エタノール=10:1(V/V)を展開溶媒とする順相TLC上で、Rf値が0.4に相当する画分を濃縮し、高純度のパナキサトリオール(PT)を得た。
(実施例1)
<PT投与群>
製造例1で製造したパナキサトリオールを0.5質量%カルボキシメチルセルロースナトリウム水溶液で20mg/mLとなるように懸濁し、パナキサトリオール(PT)水溶液を調製した。
SDラット(5週齢、雄、n=5、日本エスエルシー株式会社より入手)を1週間予備飼育し、馴化させた。予備飼育後、前記パナキサトリオール水溶液を、体重1kg当たり100mgとなるように経口投与し、72時間飼育した(以下、「飼育期間」と称することがある)。なお、予備飼育期間中及び試験飼育期間中は、水及び飼料を自由摂取させた。実施例1を、「PT投与群」と称することがある。
(比較例1)
<対照群>
SDラット(5週齢、雄、n=5、日本エスエルシー株式会社より入手)を1週間予備飼育し、馴化させた。予備飼育後、実施例1の投与量と同量の0.5質量%カルボキシメチルセルロースナトリウム水溶液を、経口投与し、72時間飼育した(飼育期間)。比較例1を、「対照群」と称することがある。
(比較例2)
<サポニン投与群>
田七人参に含まれる代表的なサポニンであるRg(商品名:ギンセノシドRg、純度:99%以上、松浦薬業株式会社製)を0.5質量%カルボキシメチルセルロースナトリウム水溶液で20mg/mLとなるように懸濁し、サポニン水溶液を調製した。
SDラット(5週齢、雄、n=5、日本エスエルシー株式会社より入手)を1週間予備飼育し、馴化させた。予備飼育後、実施例1の投与量と同量のサポニン水溶液を、経口投与し、72時間飼育した(飼育期間)。なお、予備飼育期間中及び試験飼育期間中は、水及び飼料を自由摂取させた。比較例2を、「サポニン投与群」と称することがある。
(試験例1)
実施例1(PT投与群)、比較例1(対照群)、及び比較例2(サポニン投与群)において、それぞれ、投与直後(0時間)〜12時間、12時間〜24時間、24時間〜48時間、及び48時間〜72時間の糞を採取した。採取した糞は、凍結乾燥法で乾燥させ、乾燥させた糞の質量をそれぞれ測定した。糞の質量の統計解析は、Tukey検定を実施し、P<0.05で有意な差とした。結果を下記表1に示す。
また、飼育期間中に体重測定及び状態観察も実施したが、いずれの投与群においても、体重の増加は一定であり、下痢などの症状は認められなかった。
Figure 2013147478
表1の結果より、PT投与群は、対照群及びサポニン投与群と比較して、有意に乾燥糞質量が増加した。これより、ウコギ科人参由来のサポゲニンは、腸内環境改善作用を有することが認められた。
本発明の腸内環境改善剤又は本発明の便通改善剤は、腹痛等の副作用がなく、長期間摂取することができ、安全性が高く、少量の摂取であっても優れた腸内環境改善作用及び便通改善作用を得ることができるため、便秘や下痢の改善等を目的とした飲食品や医薬品などとして好適に利用可能である。

Claims (4)

  1. パナキサトリオール及びパナキサジオールの少なくともいずれかを含有し、腸内環境を改善することを特徴とする腸内環境改善剤。
  2. パナキサトリオール及びパナキサジオールの少なくともいずれかが、ウコギ科人参由来のサポゲニンである請求項1に記載の腸内環境改善剤。
  3. ウコギ科人参由来のサポゲニンが、ウコギ科人参を0.01mol/L〜4mol/Lの酸水溶液及び低級アルコールの存在下で加水分解処理して得られる請求項2に記載の腸内環境改善剤。
  4. パナキサトリオール及びパナキサジオールの少なくともいずれかを含有し、便通を改善することを特徴とする便通改善剤。
JP2012011018A 2012-01-23 2012-01-23 整腸剤、便通改善剤、及び便秘改善剤 Active JP5903280B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012011018A JP5903280B2 (ja) 2012-01-23 2012-01-23 整腸剤、便通改善剤、及び便秘改善剤

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012011018A JP5903280B2 (ja) 2012-01-23 2012-01-23 整腸剤、便通改善剤、及び便秘改善剤

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2013147478A true JP2013147478A (ja) 2013-08-01
JP5903280B2 JP5903280B2 (ja) 2016-04-13

Family

ID=49045355

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2012011018A Active JP5903280B2 (ja) 2012-01-23 2012-01-23 整腸剤、便通改善剤、及び便秘改善剤

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5903280B2 (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN104161874A (zh) * 2013-08-30 2014-11-26 郑州后羿制药有限公司 一种用于防治仔猪细菌性痢疾的复方中药组合物及其制备方法和应用
CN104524511A (zh) * 2014-12-25 2015-04-22 平阴县中医医院 一种治疗小儿腹胀腹疼的药物及其制备方法
CN104800730A (zh) * 2015-04-15 2015-07-29 苏州市天灵中药饮片有限公司 一种治疗腹痛泄泻的药丸及其制备方法

Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005160373A (ja) * 2003-12-02 2005-06-23 Hideo Hasegawa 配糖体分解性プロバイオティクス
JP2011173849A (ja) * 2010-02-25 2011-09-08 Lion Corp パナキサトリオール安定化組成物
JP2011173850A (ja) * 2010-02-25 2011-09-08 Lion Corp パナキサジオール安定化組成物

Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005160373A (ja) * 2003-12-02 2005-06-23 Hideo Hasegawa 配糖体分解性プロバイオティクス
JP2011173849A (ja) * 2010-02-25 2011-09-08 Lion Corp パナキサトリオール安定化組成物
JP2011173850A (ja) * 2010-02-25 2011-09-08 Lion Corp パナキサジオール安定化組成物

Non-Patent Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Title
JPN6015020204; Liu Y, et al.: Biol. Pharm. Bull. Vol.27, No.10, 2004, p.1555-1560 *

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN104161874A (zh) * 2013-08-30 2014-11-26 郑州后羿制药有限公司 一种用于防治仔猪细菌性痢疾的复方中药组合物及其制备方法和应用
CN104524511A (zh) * 2014-12-25 2015-04-22 平阴县中医医院 一种治疗小儿腹胀腹疼的药物及其制备方法
CN104524511B (zh) * 2014-12-25 2017-09-26 平阴县中医医院 一种治疗小儿腹胀腹疼的药物及其制备方法
CN104800730A (zh) * 2015-04-15 2015-07-29 苏州市天灵中药饮片有限公司 一种治疗腹痛泄泻的药丸及其制备方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP5903280B2 (ja) 2016-04-13

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US8927033B2 (en) Hyperlipemia-ameliorating agent, anemia-ameliorating composition, uric-acid-level-reducing composition, and food or beverage
JP6177688B2 (ja) 組成物、及び糖代謝改善剤、並びに組成物の使用
US20170368089A1 (en) Composition for preventing or treating colitis
EP3326638A1 (en) Pharmaceutical composition for preventing or treating il-6-mediated diseases comprisingrosa rugosa
EP3064209A1 (en) Composition for preventing or treating non-alcoholic liver disease or insulin resistance comprising ginsenoside f2
JP5903280B2 (ja) 整腸剤、便通改善剤、及び便秘改善剤
EP2992933B1 (en) Ginsenoside f2 for prophylaxis and treatment of liver disease
JP2011121926A (ja) プロトパナキサトリオール及びプロトパナキサジオール含有組成物
US11717502B2 (en) Blood flow improver
JP2017178805A (ja) Lps産生抑制剤、及びlps産生抑制用の食品組成物
KR20030014087A (ko) 방광기능개선제 또는 배뇨장애치료제, 및 방광기능개선용또는 배뇨장애치료용 음식물
JP2015182987A (ja) 抗炎症剤
JP2018087175A (ja) 筋萎縮抑制剤
JP2013136531A (ja) アディポネクチン産生促進剤
JP2011012005A (ja) 高脂血症改善剤
JP2013139394A (ja) エネルギー産生促進剤、並びに、筋肉痛及び/又は倦怠感の予防剤又は改善剤
JP6173850B2 (ja) 筋肉増量剤、運動併用時の筋肉増量剤、及び筋肉増量用の飲食品
WO2021210673A1 (ja) 更年期症状改善剤
JP6963528B2 (ja) 嚥下機能改善剤、口腔筋力強化運動併用時の嚥下機能改善剤、嚥下機能改善用飲食品、及び嚥下機能改善方法
JP6267557B2 (ja) 筋萎縮抑制剤
JP2003286181A (ja) アトピー性皮膚炎易発症体質改善剤
JP2006290882A (ja) 抗肥満剤
JP2015042630A (ja) 運動併用時の早期血糖低下剤
JP2003286182A (ja) IgE産生抑制剤
JP2013139393A (ja) カルボキシペプチダーゼ2b遺伝子活性化剤及びその利用

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20140617

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20150526

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20150717

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20150721

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20150908

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20151106

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20160308

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20160314

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5903280

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350