JP2013144685A - (s)−または(r)−4−ハロ−3−ジヒドロキシ酪酸エステルの調製方法 - Google Patents
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Abstract
Description
R2は、C1−6アルキル、C3−8シクロアルキル、アリールまたはアラルキルであって、それぞれのアリールまたはアラルキルは、任意に、1以上のC1−4アルキル基および/またはハロゲン原子によりさらに置換される)
例1
(S)−4−クロロ−3−ヒドロキシ酪酸エチル(式(S)−I、R1=CH2Cl、R2=エチル)
150mLのオートクレーブ中アルゴン雰囲気下で、RuCl3(10.2mg,0.049mmol)、(−)−5,5’−ビス(ジフェニルホスファニル)−2,2,2’,2’−テトラフルオロ−4,4’−ビ[ベンゾ−1,3−ジオキソリル](すなわち、(−)−Fluoxphos)(34.2mg,0.050mmol)、および4−クロロ−3−オキソ酪酸エチル(0.81g,4.9mmol,約98.5%)を、脱気したエタノール(30mL)中に溶解させる。アルゴンをオートクレーブに流し込んだ後、水素化を、2時間80℃で、4barの水素圧で行う。室温にまで冷却した後、反応溶液を、直接、GCにより、コンバージョン(カラム:HP−101 25m/0.2mm)および鏡像体過剰率(ee)(カラム:Lipodex-E 25m/0.25mm)について分析する。97.6%のeeで、コンバージョンは100%である。
(S)−4−クロロ−3−ヒドロキシ酪酸エチル(式(S)−I、R1=CH2Cl、R2=エチル)
250mlのオートクレーブ中アルゴン雰囲気下で、ビス[(1−イソプロピル−4−メチルベンゼン)ジクロロルテニウム](すなわち、[Ru2Cl4(cym)2])(6.7mg,0.011mmol)、(−)−Fluoxphos(16.0mg,0.023mmol)、および4−クロロ−3−オキソ酪酸エチル(9.11g,54.5mmol,約98.5%)を、脱気したエタノール(30mL)中に溶解する。アルゴンをオートクレーブに流し込んだ後に、水素化を、2.3時間90℃で、30barの水素圧で行う。室温にまで冷却した後に、反応溶液を、直接、GCにより、コンバージョン(カラム:HP−101 25m/0.2mm)、およびee(カラム:Lipodex-E 25m/0.25mm)について分析する。95.8%のeeで、コンバージョンは100%である。
(R)−4−クロロ−3−ヒドロキシ酪酸エチル(式(R)−I、R1=CH2Cl、R2=エチル)
1Lのオートクレーブ中アルゴン雰囲気下で、RuCl3(10.0mg,0.048mmol)、(+)−Fluoxphos(36.1mg,0.053mmol)、および4−クロロ−3−オキソ酪酸エチル(8.0g,48mmol,約98.5%)を、脱気したエタノール(170mL)およびジクロロメタン(40mL)中に溶解する。アルゴンをオートクレーブに流し込んだ後に、水素化を、90分間82℃で、35barの水素圧で行う。室温にまで冷却した後に、反応溶液を、直接、GCにより、コンバージョン(カラム:HP−101 25m/0.2mm)、およびee(カラム:Lipodex-E 25m/0.25mm)について分析する。97.8%のeeで、コンバージョンは100%である。
(R)−4−クロロ−3−ヒドロキシ酪酸エチル(式(R)−I、R1=CH2Cl、R2=エチル)
1Lのオートクレーブ中アルゴン雰囲気下で、[Ru2Cl4(cod)2・MeCN](15.8mg,0.026mmol,アッシュウォース(Ashworth),T.V.等、S. Afr. J. Chem. 1987, 40, 183-188 に開示されるように、RuCl3と1,5−シクロオクタジエンから調製する)、(+)−Fluoxphos(36.1mg,0.053mmol)、および4−クロロ−3−オキソ酪酸エチル(8.0g,48mmol,約98.5%)を、脱気したエタノール(170mL)およびジクロロメタン(40mL)中に溶解する。アルゴンをオートクレーブに流し込んだ後に、水素化を、80分間82℃で、35barの水素圧で行う。室温にまで冷却した後に、反応溶液を、直接、GCにより、コンバージョン(カラム:HP−101 25m/0.2mm)、およびee(カラム:Lipodex-E 25m/0.25mm)について分析する。97.3%のeeで、コンバージョンは100%である。
(S)−4−クロロ−3−ヒドロキシ酪酸エチル(式(S)−I、R1=CH2Cl、R2=エチル)
1Lのオートクレーブ中アルゴン雰囲気下で、[Ru2Cl4(cym)2](5.0mg,0.008mmol)、(−)−Fluoxphos(12.1mg,0.018mmol)、および4−クロロ−3−オキソ酪酸エチル(27.0g,162mmol,約98.5%)を、脱気したエタノール(340mL)およびジクロロメタン(80mL)中に溶解する。アルゴンをオートクレーブに流し込んだ後に、水素化を、70分間110℃で、22barの水素圧で行う。室温にまで冷却した後に、反応溶液を、直接、GCにより、コンバージョン(カラム:HP−101 25m/0.2mm)、およびee(カラム: Lipodex-E 25m/0.25mm)について分析する。98.1%のeeで、コンバージョンは100%である。
(S)−4−クロロ−3−ヒドロキシ酪酸エチル(式(S)−I、R1=CH2Cl、R2=エチル)
1Lのオートクレーブ中アルゴン雰囲気下で、[RuI((−)−Fluoxphos)(cym)]I(35mg,0.030mmol,WO 00/29370 に開示されるように(−)−Fluoxphos と[Ru2I4(cym)2]から調製する)、および4−クロロ−3−オキソ酪酸エチル(33.4mg,200mmol,約98.5%)を、脱気したエタノール(340mL)およびジクロロメタン(80mL)中に溶解する。アルゴンをオートクレーブに流し込んだ後に、水素化を、170分間100℃で、22barの水素圧で行う。室温にまで冷却した後に、反応溶液を、直接、GCにより、コンバージョン(カラム:HP−101 25m/0.2mm)、およびee(カラム:Lipodex-E 25m/0.25mm)について分析する。97.4%のeeで、コンバージョンは100%である。
(S)−4−クロロ−3−ヒドロキシ酪酸エチル(式(S)−I、R1=CH2Cl、R2=エチル)
1Lのオートクレーブ中アルゴン雰囲気下で、[RuCl((−)−Fluoxphos)(cym)]BF4(23mg,0.022mmol,マシマ(Mashima),K.、J. Org. Chem. 1994, 59, 3064-3076 に開示されるように、(−)−Fluoxphos と[Ru2Cl4(cym)2]とAgBF4から調製される)、および4−クロロ−3−オキソ酪酸エチル(33.4mg,200mmol,約98.5%)を、脱気したエタノール(340mL)およびジクロロメタン(80mL)中に溶解する。アルゴンをオートクレーブに流し込んだ後に、水素化を、180分間100℃で、22barの水素圧で行う。室温にまで冷却した後に、反応溶液を、直接、GCにより、コンバージョン(カラム:HP−101 25m/0.2mm)、およびee(カラム:Lipodex-E 25m/0.25mm)について分析する。98.0%のeeで、コンバージョンは100%である。
4−クロロ−3−ヒドロキシ酪酸tert−ブチル(式I、R1=CH2Cl、R2=tert−ブチル)
150mLのオートクレーブ中アルゴン雰囲気下で、[Ru2Cl4(cym)2](7.7mg,0.013mmol)、(+)−Fluoxphos(17.9mg,0.026mmol)、および4−クロロ−3−オキソ酪酸tert−ブチル(GCによる分析:96.9%,1.0g,5.2mmol)を、脱気したエタノール(30mL)中に溶解する。アルゴンをオートクレーブに流し込んだ後に、水素化を、4時間80℃で、4barの水素圧で行う。室温にまで冷却した後に、反応溶液を、直接、GCにより、コンバージョン(カラム:HP−101 25m/0.2mm)について分析する。鏡像体過剰率についての分析を、シフト試薬としてトリス[3−(トリフルオロメチルヒドロキシメチレン)−(+)−ショウノウ酸]ユーロピウム(III)、溶媒としてCDCl3を用いる1H−NMRにより行う。コンバージョンは>99%である。93.2%の片方の鏡像異性体のeeで、収率は約67%である。
4,4,4−トリクロロ−3−ヒドロキシ酪酸エチル(式I、R1=CCl3、R2=エチル)
150mLのオートクレーブ中アルゴン雰囲気下で、[Ru2Cl4(cym)2](7.6mg,0.012mmol)、(+)−Fluoxphos(17.8mg,0.026mmol)、および4,4,4−トリクロロ−3−オキソ酪酸エチル(分析:97%,1.21g,5.2mmol)を、脱気したエタノール(30mL)中に溶解する。アルゴンをオートクレーブに流し込んだ後に、水素化を、7.5時間80℃で、4barの水素圧で行う。室温にまで冷却した後に、反応溶液を、直接、GCにより、コンバージョン(カラム:HP−101 25m/0.2mm)について分析する。95.3%の片方の鏡像異性体のeeで、コンバージョンは99%である。鏡像体過剰率についての分析を、シフト試薬としてトリス[3−(トリフルオロメチルヒドロキシメチレン)−(+)−ショウノウ酸]ユーロピウム(III)、溶媒としてCDCl3を用いる1H−NMRにより行う。
(S)−4−クロロ−3−ヒドロキシ酪酸エチル(式(S)−I、R1=CH2Cl、R2=エチル)
250mLのオートクレーブ中アルゴン雰囲気下で、[Ru2Cl4(cym)2](6.7mg,0.011mmol)、(−)−5,5’−ビス(ジフェニルホスファニル)−4,4’−ビ[ベンゾ−1,3−ジオキソリル](14.3mg,0.023mmol)、および4−クロロ−3−オキソ酪酸エチル(9.10g,54.5mmol,約98.5%)を、脱気したエタノール(30mL)中に溶解する。アルゴンをオートクレーブに流し込んだ後に、水素化を、2.3時間90℃で、30barの水素圧で行う。室温にまで冷却した後に、反応溶液を、直接、GCにより、コンバージョン(カラム:HP−101 25m/0.2mm)、およびee(カラム:Lipodex-E 25m/0.25mm)について分析する。89.5%のeeで、コンバージョンは100%である。
Claims (7)
- 式((S)−I)または((R)−I)の鏡像異性的に純粋な(S)−または(R)−4−ハロ−3−ヒドロキシ酪酸エステルの調製方法であって、この方法は、式(III)のキラル配位子を含むルテニウム錯体の触媒の存在下で、式(II)の4−ハロ−3−オキソ酪酸エステルの不斉水素化を含む方法。
R2は、C1−6アルキル、C3−6シクロアルキル、アリールまたはアラルキルであって、それぞれのアリールまたはアラルキルは、任意に、1以上のC1−4アルキル基および/またはハロゲン原子によりさらに置換される)
- 前記式(III)の配位子を含むルテニウム錯体が、安定化配位子として、少なくも1つのジエン、アルケン若しくはアレーン、または極性溶媒分子を含む請求項1に記載の方法。
- 前記式(III)の配位子を含むルテニウム錯体が、安定化配位子として、少なくとも1分子の1,5−シクロオクタジエンまたはp−シメンを含む請求項1または2に記載の方法。
- 前記水素化を、C1−4−アルコール、ジメチルスルホキシド、ジメチルホルムアミド、アセトニトリル、およびそれらの混合物から成る群から選択される極性溶媒を含む溶液中で行い、前記溶媒は、任意に、さらなる溶媒添加剤を含む請求項1〜3のいずれか一項に記載の方法。
- 前記ルテニウム錯体の対イオンが、Cl−、Br−、I−、BF4 −、AsF6 −、SbF6 −、PF6 −、ClO4 −、およびOTf−から成る群から選択される請求項1〜4のいずれか一項に記載の方法。
- 前記ルテニウム錯体を、極性溶媒中で、式[Ru2Cl4(cym)2]の錯体と、Fluoxphos配位子とを混合することにより調製する請求項1〜5のいずれか一項に記載の方法。
- 反応中の水素圧が、1〜60barの範囲に、好ましくは2〜35barの範囲にある請求項1〜6のいずれか一項に記載の方法。
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