JP2013143172A - 記録ヘッド、およびこれを備えたディスク装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】隣接トラック領域における既記録情報の劣化または消去を防止し、高記録密度化を可能とする記録ヘッドおよびこれを備えたディスク装置を提供する。
【解決手段】実施形態によれば、ディスク装置の記録ヘッド58は、記録媒体12の記録層に対して垂直方向の記録磁界を発生する、軟磁性材料で形成された主磁極60と、前記主磁極のトレーリング側にライトギャップを置いて配置され軟磁性材料で形成されたライトシールド磁極と、前記主磁極のトラック幅方向両側に主磁極とは磁気的に離間し、かつ、前記主磁極の絞込み先端部分および記録媒体と対向する全面が軟磁性材料からなるサイドシールド68と、を備え、前記サイドシールドは、前記主磁極および記録媒体と対向していない内部に非磁性材からなる非磁性キャビティ65a、65bを有している。
【選択図】図5

Description

ここで述べる実施形態は、ディスク装置に用いる垂直磁気記録用の記録ヘッド、この記録ヘッドを備えたディスク装置に関する。
ディスク装置として、例えば、磁気ディスク装置は、ケース内に配設された磁気ディスクと、磁気ディスクを支持および回転駆動するスピンドルモータと、磁気ディスクに対して情報のリード/ライトを行う磁気ヘッドと、磁気ヘッドを磁気ディスクに対して移動自在に支持したキャリッジアッセンブリと、を備えている。キャリッジアッセンブリは、回動自在に支持されたアームと、アームから延出したサスペンションとを備え、このサスペンションに延出端に磁気ヘッドが支持されている。磁気ヘッドは、サスペンションに取り付けられたスライダ、およびスライダに設けられたヘッド部を有し、このヘッド部は、ライト用の記録ヘッドとリード用の再生ヘッドとを含んで構成されている。
近年、磁気ディスク装置の高記録密度化、大容量化あるいは小型化を図るため、垂直磁気記録用の磁気ヘッドが提案されている。このような磁気ヘッドにおいて、記録ヘッドは、垂直方向磁界を発生させる主磁極と、その主磁極のトレーリング側にライトギャップを挟んで配置されて磁気ディスクとの間で磁路を閉じるリターン磁極、あるいはライトシールド磁極と、主磁極に磁束を流すためのコイルとを有している。
記録パターンを磁気ディスクのトラックに沿って記録する際、同時に主磁極のトラック幅方向の両サイドからも記録磁界がもれる。この漏れ磁界を低減するため、主磁極のトラック幅方向両側に、ライトシールド磁極と磁気的に接合したサイドシールドを設けた記録ヘッドが提案されている。このサイドシールドは、媒体対向面に直交する方向に積層される磁性層および、非磁性層の積層体から形成され、サイドシールドの磁性層は反強磁性結合により、媒体対向面に平行な面内方向に磁化の向きが確立される。そのため主磁極から直接サイドシールドに向かう磁束を磁気ディスクへ漏れるのを防ぐ効果が期待される。
特開2010−79970号公報 特開2009−93783号公報
しかし、一方で、サイドシールドの磁化の向きのために、主磁極先端からの磁束は、磁気ディスクの軟磁性層を介してサイドシールドへ戻る磁路を形成できず、サイドシールドのトラック幅方向へ磁束が流れてしまう。その結果、主磁極先端直下の記録磁界強度が減少し、オントラック信号の品質は劣化する。
この発明が解決しようとする課題は、サイドシールドから磁気ディスクへ漏れる磁束を抑制しつつ、オントラック信号の品質を向上させ、高記録密度化を可能とする記録ヘッドおよびこれを備えたディスク装置を提供することにある。
実施形態によれば、記録ヘッドは、記録媒体の記録層に対して垂直方向の記録磁界を発生する、軟磁性材料で形成された主磁極と、前記主磁極のトレーリング側にライトギャップを置いて配置され軟磁性材料で形成されたライトシールド磁極と、前記主磁極のトラック幅方向両側に主磁極とは磁気的に離間し、かつ、前記主磁極の絞込み先端部分および記録媒体と対向する全面が軟磁性材料からなるサイドシールドと、を備え、
前記サイドシールドは、前記主磁極および記録媒体と対向していない内部に非磁性材からなる非磁性キャビティを有している。
図1は、第1の実施形態に係るハードディスクドライブ(以下、HDD)を示す斜視図。 図2は、前記HDDにおける磁気ヘッドおよびサスペンションを示す側面図。 図3は、前記磁気ヘッドのヘッド部を拡大して示す断面図。 図4は、前記磁気ヘッドの記録ヘッドを模式的に示す斜視図。 図5は、前記記録ヘッドのABS側端部をスライダのリーディング端側から見た側面図。 図6は、第1の実施形態に係るHDDの記録ヘッドと、比較例(a)、(b)に係る記録ヘッドとについて、トラック幅方向の磁界強度を比較して示す図。 図7は、第1の実施形態に係るHDDの記録ヘッドと、比較例(a)、(b)に係る記録ヘッドとについて、隣接記録トラック位置を変化させながら、初期記録状態の消え残りのビットエラーレートを測定した測定結果を比較して示す図。 図8aは、本実施形態のHDDにおいて、非磁性キャビティと主磁極との最短距離CGの条件を代えた場合の記録磁界分布から算出されたトラックセンターの磁界強度の値をCGの値に対してプロットしたグラフを示す図。 図8bは、本実施形態のHDDにおいて、非磁性キャビティと主磁極との最短距離CGの条件を代えた場合の記録磁界分布から算出された隣接フリンジ磁界強度の値をCGの値に対してプロットしたグラフをそれぞれ示している。 図9は、第2の実施形態に係るHDDの記録ヘッドを模式的に示す斜視図。 図10は、前記記録ヘッドのABS側端部をスライダのリーディング端側から見た側面図。 図11は、第3の実施形態に係るHDDの記録ヘッドを模式的に示す斜視図。 図12は、前記記録ヘッドのABS側端部をスライダのリーディング端側から見た側面図。 図13は、第4の実施形態に係るHDDの記録ヘッドを模式的に示す斜視図。 図14は、前記記録ヘッドのABS側端部をスライダのリーディング端側から見た側面図。 図15は、第4の実施形態に係るHDDにおける記録ヘッドと、比較例(a)に係る記録ヘッドとについて、トラック幅方向の磁界強度を比較して示す図。
以下図面を参照しながら、種々の実施形態について説明する。
(第1の実施形態)
図1は、第1の実施形態に係るHDDのトップカバーを取り外して内部構造を示し、図2は、浮上状態の磁気ヘッドを示している。図1に示すように、HDDは筐体10を備えている。この筐体10は、上面の開口した矩形箱状のベース10aと、図示しない矩形板状のトップカバーとを備えている。トップカバーは、複数のねじによりベースにねじ止めされ、ベースの上端開口を閉塞している。これにより、筐体10内部は気密に保持され、呼吸フィルター26を通してのみ、外部と通気可能となっている。
ベース10a上には、記録媒体としての磁気ディスク12および機構部が設けられている。機構部は、磁気ディスク12を支持および回転させるスピンドルモータ13、磁気ディスクに対して情報の記録、再生を行なう複数、例えば、2つの磁気ヘッド33、これらの磁気ヘッド33を磁気ディスク12の表面に対して移動自在に支持したヘッドアクチュエータ14、ヘッドアクチュエータを回動および位置決めするボイスコイルモータ(以下VCMと称する)16を備えている。また、ベース10a上には、磁気ヘッド33が磁気ディスク12の最外周に移動した際、磁気ヘッド33を磁気ディスク12から離間した位置に保持するランプロード機構18、HDDに衝撃等が作用した際、ヘッドアクチュエータ14を退避位置に保持するラッチ機構20、およびプリアンプ、ヘッドIC等の電子部品が実装された基板ユニット17が設けられている。
ベース10aの外面には、制御回路基板25がねじ止めされ、ベース10aの底壁と対向して位置している。制御回路基板25は、基板ユニット17を介してスピンドルモータ13、VCM16、および磁気ヘッド33の動作を制御する。
図1に示すように、磁気ディスク12は、スピンドルモータ13のハブに互いに同軸的に嵌合されているとともにハブの上端にねじ止めされたクランプばね15によりクランプされ、ハブに固定されている。磁気ディスク12は、駆動モータとしてのスピンドルモータ13により所定の速度で矢印B方向に回転される。
ヘッドアクチュエータ14は、ベース10aの底壁上に固定された軸受部24と、軸受部24から延出した複数のアーム27と、を備えている。これらのアーム27は、磁気ディスク12の表面と平行に、かつ、互いに所定の間隔を置いて位置しているとともに、軸受部24から同一の方向へ延出している。ヘッドアクチュエータ14は、弾性変形可能な細長い板状のサスペンション30を備えている。サスペンション30は、板ばねにより構成され、その基端がスポット溶接あるいは接着によりアーム27の先端に固定され、アームから延出している。各サスペンション30は対応するアーム27と一体に形成されていてもよい。各サスペンション30の延出端に磁気ヘッド33が支持されている。アーム27およびサスペンション30によりヘッドサスペンションを構成し、このヘッドサスペンションと磁気ヘッド33とによりヘッドサスペンションアッセンブリを構成している。
図2に示すように、各磁気ヘッド33は、ほぼ直方体形状のスライダ42とこのスライダの流出端(トレーリング端)に設けられた記録再生用のヘッド部44とを有している。磁気ヘッド33は、サスペンション30の先端部に設けられたジンバルばね41に固定されている。各磁気ヘッド33は、サスペンション30の弾性により、磁気ディスク12の表面に向かうヘッド荷重Lが印加されている。2本のアーム27は所定の間隔を置いて互いに平行に位置し、これらのアームに取り付けられたサスペンション30および磁気ヘッド33は、磁気ディスク12を間に挟んで互いに向かい合っている。
各磁気ヘッド33は、サスペンション30およびアーム27上に固定された中継フレキシブルプリント回路基板(以下、中継FPCと称する)35を介して後述するメインFPC38に電気的に接続されている。
図1に示すように、基板ユニット17は、フレキシブルプリント回路基板により形成されたFPC本体36と、このFPC本体から延出したメインFPC38とを有している。FPC本体36は、ベース10aの底面上に固定されている。FPC本体36上には、プリアンプ37、ヘッドICを含む電子部品が実装されている。メインFPC38の延出端は、ヘッドアクチュエータ14に接続され、各中継FPC35を介して磁気ヘッド33に接続されている。
VCM16は、軸受部21からアーム27と反対方向に延出した図示しない支持フレーム、および支持フレームに支持されたボイスコイルを有している。ヘッドアクチュエータ14をベース10aに組み込んだ状態において、ボイスコイルは、ベース10a上に固定された一対のヨーク34間に位置し、これらのヨークおよびヨークに固定された磁石とともにVCM16を構成している。
磁気ディスク12が回転した状態でVCM16のボイスコイルに通電することにより、ヘッドアクチュエータ14が回動し、磁気ヘッド33は磁気ディスク12の所望のトラック上に移動および位置決めされる。この際、磁気ヘッド33は、磁気ディスク12の径方向に沿って、磁気ディスクの内周縁部と外周縁部との間を移動される。
次に、磁気ディスク12および磁気ヘッド33の構成について詳細に説明する。図3は、磁気ヘッド33のヘッド部44および磁気ディスクを拡大して示す断面図である。
図1ないし図3に示すように、磁気ディスク12は、例えば、直径約2.5インチの円板状に形成され非磁性体からなる基板101を有している。基板101の各表面には、下地層として軟磁気特性を示す材料からなる軟磁性層102と、その上層部に、ディスク面に対して垂直方向に磁気異方性を有する磁気記録層103と、その上層部に保護膜層104が順に積層されている。
図2および図3に示すように、磁気ヘッド33は浮上型のヘッドとして構成され、ほぼ直方体状に形成されたスライダ42と、スライダの流出端(トレーリング)側の端部に形成されたヘッド部44とを有している。スライダ42は、例えば、アルミナとチタンカーバイドの焼結体(アルチック)で形成され、ヘッド部44は薄膜により形成されている。
スライダ42は、磁気ディスク12の表面に対向する矩形状のディスク対向面(空気支持面(ABS))43を有している。スライダ42は、磁気ディスク12の回転によってディスク表面とディスク対向面43との間に生じる空気流Cにより浮上する。空気流Cの方向は、磁気ディスク12の回転方向Bと一致している。スライダ42は、磁気ディスク12表面に対し、ディスク対向面43の長手方向が空気流Cの方向とほぼ一致するように配置されている。
スライダ42は、空気流Cの流入側に位置するリーディング端42aおよび空気流Cの流出側に位置するトレーリング端42bを有している。スライダ42のディスク対向面43には、図示しないリーディングステップ、トレーリングステップ、サイドステップ、負圧キャビティ等が形成されている。
図3に示すように、ヘッド部44は、スライダ42のトレーリング端42bに薄膜プロセスで形成された再生ヘッド54および記録ヘッド58を有し、分離型の磁気ヘッドとして形成されている。
再生ヘッド54は、磁気抵抗効果を示す磁性膜55と、この磁性膜のトレーリング側およびリーディング側に磁性膜55を挟むように配置されたシールド膜56、57と、で構成されている。これら磁性膜55、シールド膜56、57の下端は、スライダ42のディスク対向面43に露出している。
記録ヘッド58は、再生ヘッド54に対して、スライダ42のトレーリング端42b側に設けられている。図4は、記録ヘッド58および磁気ディスク12を模式的に示す斜視図、図5は、記録ヘッド部分の主磁極先端部およびサイドシールド部分を拡大して示す側面図である。
図3ないし図5に示すように、記録ヘッド58は、磁気ディスク12の表面に対して垂直方向の記録磁界を発生させる高透磁率、高飽和磁束密度を有する軟磁性材料からなる主磁極60と、主磁極60のトレーリング側にライトギャップを置いて配置され、主磁極直下の軟磁性層102を介して効率的に磁路を閉じるために設けられた軟磁性材料からなるライトシールド磁極(リターン磁極)66と、主磁極60の上部をライトシールド磁極66に連結する連結部67と、主磁極60のトラック幅方向両側に主磁極とABS43上では磁気的に分断され、かつ、ライトシールド磁極66と結合して配置された単層の軟磁性材料からなる一対のサイドシールド68と、磁気ディスク12に信号を書き込む際、主磁極60に磁束を流すために主磁極60およびライトシールド磁極66を含む磁路に巻きつくように配置された記録コイル71と、を有している。サイドシールド68は、その一部に、非磁性からなる非磁性キャビティ65a、65bを有している。記録コイル71に供給する電流は、HDDの制御部によって制御される。
主磁極60は、磁気ディスク12の表面に対してほぼ垂直に延びている。主磁極60の磁気ディスク12側の先端部60aは、ディスク面に向かって先細に絞り込まれ、その先端部60aは、他の部分に対して幅の狭い柱状に形成されている。主磁極60の先端面は、スライダ42のディスク対向面43に露出している。主磁極60の先端部60aの幅は、磁気ディスク12におけるトラックの幅にほぼ対応している。
ライトシールド磁極66は、ほぼL字形状に形成され、その先端部66aは、細長い矩形状に形成されている。ライトシールド磁極66の先端面は、スライダ42のABS43に露出している。先端部66aのリーディング側端面は、磁気ディスク12のトラックの幅方向に沿って延びている。このリーディング側端面は、主磁極60のトレーリング側端面とライトギャップWGを置いて平行に対向している。
本実施形態において、一対のサイドシールド68は、高透磁率材料により、ライトシールド磁極66の先端部66aと一体に形成され、先端部66aのリーディング側端面からスライダ42のリーディング端側に向かって突出している。各サイドシールド68は、ライトシールド磁極66のリーディング側端面から、主磁極60のリーディング側端面を越えるレベル位置まで延びている。
本実施形態において、図5に示すように、主磁極60のトラック幅方向の側面と対向するサイドシールド68の側面との最短距離SGは、HDD内で決定されるトラックピッチの2トラック以下となるように設定されている。非磁性キャビティ65a、65bは、それぞれ、サイドシールド68の磁性領域を挟んで、主磁極60の側面および磁気ディスク12表面と対向している。すなわち、非磁性キャビティ65a、65bと主磁極60との間、および非磁性キャビティと磁気ディスク12との間には、サイドシールド68の磁性領域が存在している。このように、サイドシールド68は、主磁極60のトラック幅方向両側に主磁極とは磁気的に離間し、かつ、主磁極の絞込み先端部分および磁気ディスクと対向する全面が軟磁性材料で形成され、また、サイドシールド68は、主磁極60および磁気ディスクと対向していない内部に非磁性材からなる非磁性キャビティ65a、65bを有している。
非磁性キャビティ65a、65bは、それぞれ主磁極60から非磁性キャビティまでの最短距離CGが、主磁極60とサイドシールド68との最短距離SGに対して、SG×3<CG<SG×5の関係を満たすような位置に配置されている。ABS43から非磁性キャビティ65a、65bまでの距離CTHは、ABSから主磁極60の絞込み部までの距離NHよりも高いことが好ましい。
非磁性キャビティ65a、65bは、磁性材料を充填した構成としてもよい。
上述した記録ヘッド58において、主磁極60、ライトシールド磁極66、サイドシールド68を構成する軟磁性材料は、Fe、Co、又はNiの少なくとも一種を含む合金、または化合物の中から選択して用いることができる。図3に示すように、再生ヘッド54および記録ヘッド58は、スライダ42のABS43に露出する部分を除いて、非磁性の保護絶縁膜81により覆われている。保護絶縁膜81は、ヘッド部44の外形を構成している。
以上のように構成されたHDDによれば、VCM16を駆動することにより、ヘッドアクチュエータ14が回動し、磁気ヘッド33は、磁気ディスク12の所望のトラック上に移動され、位置決めされる。また、磁気ヘッド33は、磁気ディスク12の回転によってディスク表面とABS43との間に生じる空気流Cにより浮上する。HDDの動作時、スライダ42のABS43はディスク表面に対し隙間を保って対向している。図2に示すように、磁気ヘッド33は、ヘッド部44の記録ヘッド58部分が最も磁気ディスク12表面に接近した傾斜姿勢をとって浮上する。この状態で、磁気ディスク12に対して、再生ヘッド54により記録情報の読み出しを行うとともに、記録ヘッド58により情報の書き込みを行う。
情報の書き込みにおいては、記録コイル71により主磁極60を励磁し、この主磁極から直下の磁気ディスク12の記録層103に垂直方向の記録磁界を印加することにより、所望のトラック幅にて情報を記録する。
この際、主磁極60の両側にサイドシールド68を設けることにより、書き込みトラックへの書き込み信号品質を低下させることなく、主磁極60の先端部66aから隣接トラックへの磁束漏れを抑制することができる。また、サイドシールド68に非磁性からなる磁気的な非磁性キャビティ65a、65bを設けることにより、主磁極60とサイドシールド68との磁気的な結合を弱めることができ、サイドシールド68から磁気ディスク12の記録層へ漏れる磁束を抑制しつつ、オントラック信号の品質を向上させることができる。これにより、磁気ディスク12の記録層を高トラック密度化し、HDDの記録密度の向上を図ることが可能となる。
図6は、上記のように構成された本実施形態に係るHDDの記録ヘッド58と、比較例(a)に係る記録ヘッドと、比較例(b)に係る記録ヘッドとについて、記録ヘッドから発生する記録磁界分布のオフトラック方向プロファイルを比較して示している。比較例(a)の記録ヘッドは、非磁性キャビティを持たないサイドシールドを備え、比較例(b)の記録ヘッドは、磁性層、非磁性が記録媒体表面と直交する方向に交互に積層されたサイドシールドを備えている。なお、図6において、主磁極60は、飽和磁束密度Bs1=2.4Tの磁性材料により、また、サイドシールド68は飽和磁束密度BS3=1.9Tの磁性材料により形成されている。
図6において、トラック幅方向位置=0の位置は、記録ヘッドにおける主磁極60のトラック幅方向中心位置である。■のライン、実線、○のラインは、それぞれ本実施形態の記録ヘッド58、比較例(a)の記録ヘッド、比較例(b)の記録ヘッドのABS43から発生するヘッド磁界分布において、トラックセンターから片側オフトラック方向各点での最大磁界プロファイルを示している。トラックピッチ90nmでのプロファイル比較を行った。トラック密度を上げるためには、隣接トラックでの磁界分布を抑制し、隣接トラック消去現象を抑制する必要がある。本実施形態の記録ヘッド58では、隣接トラック中央における磁界強度は、比較例(a)に比べて抑制されており、かつ、トラックセンターでの磁界強度も増大している。このようなヘッド磁界分布の記録ヘッドを用いた場合には、オントラックでの信号SNが改善することによる線方向密度の向上、隣接トラック消去抑制によるトラック方向密度の向上を図ることができ、高密度記録化を実現することができる。
比較例(b)に係る記録ヘッドは、本実施形態に係る記録ヘッドに比較して、隣接トラックへの漏れ磁界を減少できていることが分かるが、主磁極直下での磁界強度の劣化が顕著になってしまうため、オントラックの信号SNは劣化する。このような比較例(b)の記録ヘッドでは、線方向密度が劣化してしまうため、高密度化が困難となる。
以上のことから、本実施形態に係る記録ヘッドを備えたHDDでは、オントラック信号の記録能力を向上させ、かつ、隣接トラックの情報消去を防ぐことができるため、高記録密度化を実現することが可能となる。
図7は、本実施形態に係る記録ヘッド、および前述の比較例(a)、(b)の記録ヘッドを用いて、隣接記録トラック位置を変化させながら、初期記録状態の消え残りのビット誤り率(ビットエラーレート)を測定したものである。初期記録、隣接記録ともにランダムデータを使用した。また、隣接記録の回数は1000回で行った。
図7において、■のライン、実線、○のラインは、本実施形態の記録ヘッド58、比較例(a)の記録ヘッド、比較例(b)の記録ヘッドを用いて隣接記録トラック位置を変化させながら、初期記録状態の消え残りのビットエラーレートを測定した測定結果をそれぞれ示している。本実施形態によれば、HDDで許容できるビットエラーレートの下限値を10-5.5としている。この下限値を満たす隣接トラック位置から達成しうるTPIを算出すると、本実施形態の記録ヘッドは300kTPIであるのに対し、比較例(a)の記録ヘッドは240kTPIと劣化している。本実施形態の記録ヘッドを用いた場合、トラック方向密度も向上させることができ、高密度化できることがわかる。
比較例(b)の記録ヘッドを用いた場合、図6で説明したように、主磁極直下での磁界強度の劣化が顕著になっているため、もともとのビットエラーレートが劣化しており、HDDの高記録密度化ができない。
本実施形態によれば、例えば、主磁極60とサイドシールド68との最短距離SGを75nm、磁気ディスク12の記録トラックピッチを90nmとして、隣接トラックのセンターである90nmの位置の磁界強度を隣接フリンジ磁界として算出し、隣接トラックの信号に影響を及ぼす磁気ヘッドから印加される磁界の指標としている。
図8a、図8bは、本実施形態のHDDにおいて、非磁性キャビティと主磁極と最短距離CGの条件を代えた場合の記録磁界分布から算出されたトラックセンターの磁界強度の値および隣接フリンジ磁界強度の値をそれぞれCGの値に対してプロットしたグラフをそれぞれ示している。
図8aに示すように、本実施形態ではサイドシールド68に非磁性キャビティ65a、65bを設けることにより、トラックセンターの磁界強度が比較例(a)に対して増大していることが分かる。CG>SG×5とした場合、非磁性キャビティを設けた効果が無くなり、磁界強度は比較例(a)と同等になる。一方、図8bに示すように、隣接フリンジ磁界強度は、CG<SG×3では隣接に漏れる磁界を抑制できず、比較例(a)に比べて増大している。
このことから、非磁性キャビティと主磁極との最短距離CGを、SG×3<CG<SG×5の範囲となるように非磁性キャビティを設けることにより、比較例に係る記録ヘッド構造に対して、線方向密度、トラック方向密度を向上させることができ、高密度記録化できることが分かる。
以上のことから、本実施形態によれば、隣接トラック領域における既記録情報の劣化または消去を防止しつつ、オントラック信号の品質を向上させ、高記録密度化を可能とする磁気記録ヘッドおよびこれを備えたディスク装置を得ることができる。
(第2の実施形態)
次に、第2の実施形態に係るHDDの記録ヘッドについて説明する。
第2の実施形態に係るHDDの記録ヘッドでは、主に、非磁性キャビティの構成が第1の実施形態と相違し、他の構成は、第1の実施形態に係る記録ヘッドと同一である。第1の実施形態と同一の部分には、第1の実施形態と同一の参照符号を付して、その詳細な説明を省略する。
図9は、HDDの記録ヘッド58および磁気ディスク12を模式的に示す斜視図、図10は、記録ヘッド部分をスライダのリーディング端側から見た側面図である。
図9および図10に示すように、第2の実施形態によれば、記録ヘッド58は、磁気ディスク12の表面に対して垂直方向の記録磁界を発生させる高透磁率、高飽和磁束密度を有する軟磁性材料からなる主磁極60と、主磁極60のトレーリング側にライトギャップを置いて配置され、主磁極直下の軟磁性層102を介して効率的に磁路を閉じるために設けられた軟磁性材料からなるライトシールド磁極66と、主磁極60の上部をライトシールド磁極66に連結する連結部67と、主磁極60のトラック幅方向両側に主磁極とABS43上では磁気的に分断され、かつ、ライトシールド磁極66と結合して配置された単層の軟磁性材料からなる一対のサイドシールド68と、磁気ディスク12に信号を書き込む際、主磁極60に磁束を流すために主磁極60およびライトシールド磁極66を含む磁路に巻きつくように配置された記録コイル71と、を有している。サイドシールド68は、その一部に、非磁性からなる非磁性キャビティ65a、65bを有している。記録コイル71に供給する電流は、HDDの制御部によって制御される。
一対のサイドシールド68は、高透磁率材料により、ライトシールド磁極66の先端部66aと一体に形成され、先端部66aのリーディング側端面からスライダ42のリーディング端側に向かって突出している。各サイドシールド68は、ライトシールド磁極66のリーディング側端面から、主磁極60のリーディング側端面を越えるレベル位置まで延びている。
本実施形態において、サイドシールド68に設けられた非磁性キャビティ65a、65bは、その一部が、主磁極60とサイドシールド68上部との境界面68aに開口して配置されている。非磁性キャビティ65a、65bは、それぞれ、サイドシールド68の磁性領域を挟んで、主磁極60の側面および磁気ディスク12表面と対向している。すなわち、非磁性キャビティ65a、65bと主磁極60との間、および非磁性キャビティと磁気ディスク12との間には、サイドシールド68の磁性領域が存在している。
本実施形態において、図10に示すように、主磁極60のトラック幅方向の側面と対向するサイドシールド68の側面との最短距離SGは、HDD内で決定されるトラックピッチの2トラック以下となるように設定されている。
非磁性キャビティ65a、65bは、それぞれ主磁極60から非磁性キャビティまでの最短距離CGが、主磁極60とサイドシールド68との最短距離SGに対して、SG×3<CG<SG×5の関係を満たすような位置に配置されている。ABS43から非磁性キャビティ65a、65bまでの距離CTHは、ABSから主磁極60の絞込み部までの距離NHよりも高いことが好ましい。
非磁性キャビティ65a、65bは、非磁性材料を充填した構成としてもよい。記録ヘッド58および磁気ヘッドの他の構成、および、HDDの他の構成は、前述した第1の実施形態と同一である。
上記のように構成された第2の実施形態においても、サイドシールド68に非磁性からなる磁気的な非磁性キャビティ65a、65bを設けることにより、主磁極60とサイドシールド68との磁気的な結合を弱めることができ、サイドシールド68から磁気ディスク12の記録層へ漏れる磁束を抑制し隣接トラックの情報消去を防ぐことができる。また、隣接トラック中央における磁界強度が、従来例に比べて抑制されており、かつ、トラックセンターでの磁界強度も増大している。これにより、オントラック信号の記録能力を確保し、オントラック信号の品質向上が図れる。これにより、磁気ディスク12の記録層を高トラック密度化し、HDDの記録密度の向上を図ることが可能となる。
(第3の実施形態)
次に、第3の実施形態に係るHDDの記録ヘッドについて説明する。
第3の実施形態に係るHDDの記録ヘッドは、リーディングシールドを更に備えている構成が第1の実施形態と相違し、他の構成は、第1の実施形態に係る磁気ヘッドと同一である。第1の実施形態と同一の部分には、第1の実施形態と同一の参照符号を付して、その詳細な説明を省略する。
図11は、HDDの記録ヘッド58および磁気ディスク12を模式的に示す斜視図、図12は、記録ヘッド部分をスライダのリーディング端側から見た側面図である。
図11および図12に示すように、第2の実施形態によれば、記録ヘッド58は、磁気ディスク12の表面に対して垂直方向の記録磁界を発生させる高透磁率、高飽和磁束密度を有する軟磁性材料からなる主磁極60と、主磁極60のトレーリング側にライトギャップを置いて配置され、主磁極直下の軟磁性層102を介して効率的に磁路を閉じるために設けられた軟磁性材料からなるライトシールド磁極66と、主磁極60の上部をライトシールド磁極66に連結する連結部67と、主磁極60のトラック幅方向両側に主磁極とABS43上では磁気的に分断され、かつ、ライトシールド磁極66と結合して配置された単層の軟磁性材料からなる一対のサイドシールド68と、磁気ディスク12に信号を書き込む際、主磁極60に磁束を流すために主磁極60およびライトシールド磁極66を含む磁路に巻きつくように配置された記録コイル71と、を有している。サイドシールド68は、その一部に、非磁性からなる非磁性キャビティ65a、65bを有している。記録コイル71に供給する電流は、HDDの制御部によって制御される。
一対のサイドシールド68は、高透磁率材料により、ライトシールド磁極66の先端部66aと一体に形成され、先端部66aのリーディング側端面からスライダ42のリーディング端側に向かって突出している。各サイドシールド68は、ライトシールド磁極66のリーディング側端面から、主磁極60のリーディング側端面を越えるレベル位置まで延びている。
本実施形態において、記録ヘッド58は、主磁極4のリーディング側に主磁極とはABS43上で離間して配置されたリーディングシールド70を更に備え、このリーディングシールド70は、軟磁性材料により、ライトシールド磁極66およびサイドシールド68と一体に形成されている。非磁性キャビティ65a、65bは、それぞれ、サイドシールド68の磁性領域を挟んで、主磁極60の側面および磁気ディスク12表面と対向している。すなわち、非磁性キャビティ65a、65bと主磁極60との間、および非磁性キャビティと磁気ディスク12との間には、サイドシールド68の磁性領域が存在している。
記録ヘッド58および磁気ヘッドの他の構成、および、HDDの他の構成は、前述した第1の実施形態と同一である。
上記のように構成された第3の実施形態においても、サイドシールド68に非磁性からなる磁気的な非磁性キャビティ65a、65bを設けることにより、主磁極60とサイドシールド68との磁気的な結合を弱めることができ、サイドシールド68から磁気ディスク12の記録層へ漏れる磁束を抑制し隣接トラックの情報消去を防ぐことができる。また、隣接トラック中央における磁界強度が、従来例に比べて抑制されており、かつ、トラックセンターでの磁界強度も増大している。これにより、オントラック信号の記録能力を確保し、オントラック信号の品質向上が図れる。これにより、磁気ディスク12の記録層を高トラック密度化し、HDDの記録密度の向上を図ることが可能となる。
(第4の実施形態)
次に、第4の実施形態に係るHDDの記録ヘッドについて説明する。
第4の実施形態に係るHDDの記録ヘッドでは、主に、非磁性キャビティの構成が第1の実施形態と相違し、他の構成は、第1の実施形態に係る磁気ヘッドと同一である。第1の実施形態と同一の部分には、第1の実施形態と同一の参照符号を付して、その詳細な説明を省略する。
図13は、HDDの記録ヘッド58および磁気ディスク12を模式的に示す斜視図、図14は、記録ヘッド部分をスライダのリーディング端側から見た側面図である。
図13および図14に示すように、第4の実施形態によれば、記録ヘッド58は、磁気ディスク12の表面に対して垂直方向の記録磁界を発生させる高透磁率、高飽和磁束密度を有する軟磁性材料からなる主磁極60と、主磁極60のトレーリング側にライトギャップを置いて配置され、主磁極直下の軟磁性層102を介して効率的に磁路を閉じるために設けられた軟磁性材料からなるライトシールド磁極66と、主磁極60の上部をライトシールド磁極66に連結する連結部67と、主磁極60のトラック幅方向両側に主磁極とABS43上では磁気的に分断され、かつ、ライトシールド磁極66と結合して配置された単層の軟磁性材料からなる一対のサイドシールド68と、磁気ディスク12に信号を書き込む際、主磁極60に磁束を流すために主磁極60およびライトシールド磁極66を含む磁路に巻きつくように配置された記録コイル71と、を有している。サイドシールド68は、その一部に、非磁性からなる非磁性キャビティ65a、65bを有している。記録コイル71に供給する電流は、HDDの制御部によって制御される。
一対のサイドシールド68は、高透磁率材料により、ライトシールド磁極66の先端部66aと一体に形成され、先端部66aのリーディング側端面からスライダ42のリーディング端側に向かって突出している。各サイドシールド68は、ライトシールド磁極66のリーディング側端面から、主磁極60のリーディング側端面を越えるレベル位置まで延びている。
非磁性キャビティ65a、65bは、それぞれ、サイドシールド68の磁性領域を挟んで、主磁極60の側面および磁気ディスク12表面と対向している。すなわち、非磁性キャビティ65a、65bと主磁極60との間、および非磁性キャビティと磁気ディスク12との間には、サイドシールド68の磁性領域が存在している。
本実施形態において、主磁極60およびサイドシールド68は、ABS43上における主磁極60とサイドシールド68との距離SG1に対して、ABS43から離間した位置における主磁極60とサイドシールド68との最短距離SG2が、SG2<SG1を満たすように形成および配置されている。
図15は、本実施形態に係るHDDにおける記録ヘッド58と、比較例(a)に係る記録ヘッドとについて、記録ヘッドから発生する記録磁界分布のオフトラック方向プロファイルを比較して示している。なお、図15において、主磁極60は、飽和磁束密度BS1=2.4Tの材料で形成され、サイドシールド68は飽和磁束密度Bs3=1.9Tの材料で形成されている。
図15において、トラック幅方向位置=0の位置は、記録ヘッドにおける主磁極60のトラック幅方向中心位置である。■のライン、実線のラインは、それぞれ本実施形態の記録ヘッド58、比較例(a)の記録ヘッドのABS43から発生するヘッド磁界分布において、トラックセンターから片側オフトラック方向各点での最大磁界プロファイルを示している。トラックピッチ90nmでのプロファイル比較を行った。トラック密度を上げるためには、隣接トラックでの磁界分布を抑制し、隣接トラック消去現象を抑制する必要がある。本実施形態の記録ヘッド58では、隣接トラック中央における磁界強度は、比較例(a)に比べて抑制されており、かつ、トラックセンターでの磁界強度も増大している。このようなヘッド磁界分布の記録ヘッドを用いた場合には、オントラックでの信号SNが改善することによる線方向密度の向上、隣接トラック消去抑制によるトラック方向密度の向上を図ることができ、高密度記録化を実現することができる。
以上のことから、本実施形態に係る記録ヘッドを備えたHDDでは、オントラック信号の記録能力を向上させ、かつ、隣接トラックの情報消去を防ぐことができるため、高記録密度化を実現することが可能となる。
本実施形態において、ABS43上におけるサイドシールド68と主磁極60との最短距離SG1は、HDD内で決定されるトラックピッチの2トラック以下となるように設定されている。非磁性キャビティ65a、65bは、主磁極60と非磁性キャビティと最短距離CGが、ABS43上から離間した位置における主磁極60とサイドシールド68との最短距離SG2に対して、SG2×3<CG<SG2×5を満たす位置に配置されている。ABS43から非磁性キャビティ65a、65bまでの距離CTHは、ABSから主磁極60の絞込み部までの距離NHよりも高いことが好ましい。
非磁性キャビティ65a、65bは、非磁性材料を充填した構成としてもよい。
本実施形態においては、隣接トラック中央における磁界強度が、比較例の記録ヘッドに比べて抑制されており、かつ、主磁極60におけるフレア角θを増大させることができため、トラックセンターでの磁界強度も増大している。これにより、本実施形態に係る記録ヘッド58は、オントラック信号の記録能力を確保したまま、隣接トラックの情報消去を防ぐことができ、HDDの高記録密度化に貢献することができる。
本発明は上記実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。さらに、異なる実施形態にわたる構成要素を適宜組み合わせてもよい。
例えば、ヘッド部を構成する要素の材料、形状、大きさ等は、必要に応じて変更可能である。また、磁気ディスク装置において、磁気ディスクおよび磁気ヘッドの数は、必要に応じて増加可能であり、磁気ディスクのサイズも種々選択可能である。
10…筺体、11…ベース、12…磁気ディスク、13…スピンドルモータ、
14…ヘッドアクチュエータ、25…制御回路基板、42…スライダ、
43…ディスク対向面(ABS)、44…ヘッド部、54…再生ヘッド、
58…記録ヘッド、60…主磁極、60a…先端部、
65a、65b…非磁性キャビティ、66…ライトシールド磁極、67…接合部、
68…サイドシールド、70…リーディングシールド、71…記録コイル

Claims (6)

  1. 記録媒体の記録層に対して垂直方向の記録磁界を発生する、軟磁性材料で形成された主磁極と、
    前記主磁極のトレーリング側にライトギャップを置いて配置され軟磁性材料で形成されたライトシールド磁極と、
    前記主磁極のトラック幅方向両側に主磁極とは磁気的に離間し、かつ、前記主磁極の絞込み先端部分および記録媒体と対向する全面が軟磁性材料からなるサイドシールドと、を備え、
    前記サイドシールドは、前記主磁極および記録媒体と対向していない内部に非磁性材からなる非磁性キャビティを有する記録ヘッド。
  2. 前記主磁極から前記非磁性キャビティまでの最短距離CGは、前記主磁極とサイドシールドとの最短距離SGに対して、3SG<CG<5SGの関係を満たしている請求項1に記載の記録ヘッド。
  3. 前記非磁性キャビティの一部は、前記主磁極とサイドシールド上部との境界面に開口している請求項1又は2に記載の記録ヘッド。
  4. 前記主磁極のリーディング側にギャップを置いて配置され、軟磁性材料で前記サイドシールドと一体に形成されたリーディングシールドを備えている請求項1ないし3のいずれか1項に記載の記録ヘッド。
  5. 前記主磁極と前記サイドシールドとの間の距離SGは、前記サイドシールドの前記記録媒体に対向する下面側で最も大きく、前記下面から離れた位置で小さい請求項1ないし4のいずれか1項に記載の記録ヘッド。
  6. 軟磁気特性を有する下地層と、この下地層の上部に形成され、媒体面に対して垂直方向に磁気異方性を有する記録層と、を有する記録媒体と、
    前記記録媒体を回転する駆動部と、
    前記記録媒体の表面と対向する対向面を有するスライダ、および前記スライダに設けられ前記記録媒体に対し情報処理を行う請求項1ないし5のいずれか1項に記載の記録ヘッドを有する磁気ヘッドと、
    を備えるディスク装置。
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