JP2013143045A - タッチパネルセンサ - Google Patents

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Abstract

【課題】高い意匠性を有するタッチパネルセンサを提供する。
【解決手段】タッチパネルセンサ10は、支持体11と、支持体11の一方の側の面11a上に設けられ、第1方向に延びる複数の第1検出パターン21と、支持体11の一方の側の面11a上において、各第1検出パターン21間に所定の第1間隙sを空けて配置され、第1方向に延びる第1ダミーパターン22と、を備えている。第1検出パターン21および第1ダミーパターン22は、遮光性および導電性を有する導線37aから構成されている。また、第1検出パターン21および第1ダミーパターン22を構成する導線37aは、各導線37a間に開口部38bが形成されるよう支持体11の一方の側の面37a上に所定のパターンで配置されている。
【選択図】図1

Description

本発明は、タッチパネルセンサに関する。
今日、入力手段として、タッチパネル装置が広く用いられている。タッチパネル装置は、タッチパネルセンサ、タッチパネルセンサ上への接触位置を検出する制御回路、配線およびFPC(フレキシブルプリント基板)を含んでいる。タッチパネル装置は、多くの場合、液晶ディスプレイやプラズマディスプレイ等の表示装置が組み込まれた種々の装置等(例えば、券売機、ATM装置、携帯電話、ゲーム機)に対する入力手段として、表示装置とともに用いられている。このような装置において、タッチパネルセンサは表示装置の表示面上に配置され、これにより、タッチパネル装置は表示装置に対する極めて直接的な入力を可能にする。タッチパネルセンサのうちの表示装置の表示領域に対面する領域は透明になっており、タッチパネルセンサのこの領域が、接触位置(接近位置)を検出し得るアクティブエリアを構成するようになる。
タッチパネル装置は、タッチパネルセンサ上への接触位置(接近位置)を検出する原理に基づいて、種々の形式に区別され得る。昨今では、光学的に明るいこと、意匠性があること、構造が容易であること、機能的にも優れていること等の理由から、容量結合方式のタッチパネル装置が注目されている。容量結合方式のタッチパネル装置においては、位置を検知されるべき外部導体(典型的には、指)が誘電体を介してタッチパネルセンサに接触(接近)することにより、新たに奇生容量が発生し、この静電容量の変化を利用して、タッチパネルセンサ上における外部導体の位置を検出するようになっている。容量結合方式には表面型と投影型とがあるが、マルチタッチの認識(多点認識)への対応に適していることから、投影型が注目を浴びている。
投影型容量結合方式のタッチパネルセンサは、誘電体と、誘電体上に形成されたセンサ電極と、を備えている。典型的には、センサ電極は、所定の方向に延び、導電性を有する複数の検出パターンを含んでいる。検出パターンは、一般には、透光性および導電性を有する透明導電材料から構成されている。このようなタッチパネルセンサにおいては、外部導体(典型的には、指)がタッチパネルセンサに接近した際に生じる、電磁的な変化または静電容量の変化に基づき、外部導体によって接近された検出パターンを特定し、これによって、外部導体の位置を検出するようになっている。
また、検出パターンの電気抵抗値を低くするため、検出パターンを構成する材料として、透明導電材料よりも高い導電性を有する銀などの金属材料を用いることが提案されている(例えば、特許文献1)。検出パターンが金属材料から構成される場合、検出パターンには、表示装置からの映像光を適切な比率で透過させるための開口部が形成されている。例えば検出パターンは、網目状に配置され、金属材料からなる導線によって構成されている。
特開2010−277392号公報
上述のように検出パターンが網目状に配置された金属の導線から構成される場合、検出パターンにおける光の透過率は、導線によって占められる領域の分だけ、このような導線が設けられていない部分に比べて低くなっている。一方、隣接する2つの検出パターンの間には、検出パターンが電気的に導通することを防ぐための所定の間隙が空けられている。この場合、検出パターンにおける透過率と、検出パターン間の間隙における透過率とが大きく異なることになる。この結果、検出パターンが目立つことになり、これによって、タッチパネルセンサの意匠性が損なわれることが考えられる。
本発明は、このような課題を効果的に解決し得るタッチパネルセンサを提供することを目的とする。
本発明は、支持体と、前記支持体の一方の側の面上に設けられ、第1方向に延びる複数の第1検出パターンと、前記支持体の一方の側の面上において、各第1検出パターン間に所定の第1間隙を空けて配置され、第1方向に延びる第1ダミーパターンと、を備え、前記第1検出パターンおよび前記第1ダミーパターンは、遮光性および導電性を有する導線であって、各導線間に開口部が形成されるよう前記支持体の一方の側の面上に所定のパターンで配置された導線から構成されていることを特徴とするタッチパネルセンサである。
本発明によるタッチパネルセンサにおいて、好ましくは、前記第1間隙の幅が2〜1000μmの範囲内となっている。
本発明によるタッチパネルセンサにおいて、前記第1検出パターンおよび前記第1ダミーパターンを構成する前記導線は、前記第1間隙が第1方向に沿って不規則にジグザグ状に延びる形状を有するよう配置されていてもよい。
本発明によるタッチパネルセンサにおいて、前記第1検出パターンを構成する前記導線に、第1方向における導通性が失われない範囲内で複数の切込みが入れられていてもよい。
本発明によるタッチパネルセンサにおいて、前記支持体の他方の側の面上に設けられ、前記第1方向に直交する第2方向に延びる複数の第2検出パターンと、前記支持体の他方の側の面上において、各第2検出パターン間に所定の第2間隙を空けて配置され、第2方向に延びる第2ダミーパターンと、をさらに備えていてもよい。この場合、前記第2検出パターンおよび前記第2ダミーパターンは、遮光性および導電性を有する導線であって、各導線間に開口部が形成されるよう前記支持体の他方の側の面上に所定のパターンで配置された導線から構成されている。
本発明によるタッチパネルセンサにおいて、好ましくは、前記第2間隙の幅が2〜1000μmの範囲内となっている。
本発明によるタッチパネルセンサにおいて、前記第2検出パターンおよび前記第2ダミーパターンを構成する前記導線は、前記第2間隙が第2方向に沿って不規則にジグザグ状に延びる形状を有していてもよい。
本発明によるタッチパネルセンサにおいて、前記第2検出パターンを構成する前記導線に、第2方向における導通性が失われない範囲内で複数の切込みが入れられていてもよい。
本発明によるタッチパネルセンサにおいて、前記第1検出パターンおよび前記第1ダミーパターンを構成する前記導線は、支持体の法線方向から見た場合に前記第2間隙と重なるよう配置され、前記第2検出パターンおよび前記第2ダミーパターンを構成する前記導線は、支持体の法線方向から見た場合に前記第1間隙と重なるよう配置されていてもよい。
本発明によるタッチパネルセンサにおいて、前記第1検出パターンおよび前記第1ダミーパターンを構成する前記導線は、当該導線間に形成される前記開口部が所定の第1配置ピッチで規則的に並ぶよう配置され、前記第2検出パターンおよび前記第2ダミーパターンを構成する前記導線は、当該導線間に形成される前記開口部が前記第1配置ピッチと同一の第2配置ピッチで規則的に並ぶよう配置されていてもよい。
本発明によるタッチパネルセンサにおいて、支持体の法線方向から見た場合に、前記第2検出パターンおよび前記第2ダミーパターンを構成する前記導線は、前記第1配置ピッチよりも小さい所定距離の分だけ、前記第1検出パターンおよび前記第1ダミーパターンを構成する前記導線に対してずらされて配置されていてもよい。
本発明によれば、タッチパネルセンサは、支持体と、支持体の一方の側の面上に設けられ、第1方向に延びる複数の第1検出パターンと、支持体の一方の側の面上において、各第1検出パターン間に所定の第1間隙を空けて配置され、第1方向に延びる第1ダミーパターンと、を備えている。ここで、第1検出パターンおよび第1ダミーパターンは、遮光性および導電性を有する導線であって、各導線間に開口部が形成されるよう支持体の一方の側の面上に所定のパターンで配置された導線から構成されている。このように、第1検出パターンと同一平面上に第1ダミーパターンを設けることにより、第1検出パターンの設計の自由度を確保しながら、第1検出パターンが観察者によって視認されることを防ぐことができる。
図1は、本発明の実施の形態におけるタッチパネルセンサを示す平面図。 図2Aは、図1に示すタッチパネルセンサの一方の側を拡大して示す平面図。 図2Bは、図2Aに示すタッチパネルセンサのうち枠線IIBで囲まれた部分を拡大して示す平面図。 図3は、図1に示すタッチパネルセンサの他方の側を拡大して示す平面図。 図4は、図2Aに示すタッチパネルセンサをIV−IV線方向から見た断面図。 図5は、図2Aに示すタッチパネルセンサをV−V線方向から見た断面図。 図6は、図2Aに示すタッチパネルセンサをVI−VI線方向から見た断面図。 図7(a)〜(h)は、第1間隙を設計する方法を示す図。 図8は、タッチパネルセンサを製造する方法を説明するフローチャート。 図9Aは、積層体上に感光層を設ける工程を示す図。 図9Bは、感光層を露光する工程を示す図。 図9Cは、感光層を現像する工程を示す図。 図9Dは、遮光導電層をパターニングする工程を示す図。 図9Eは、感光層を除去する工程を示す図。 図10は、比較の形態におけるタッチパネルセンサを示す平面図。 図11(a)〜(g)は、間隙の設計方法の第1の変形例を示す図。 図12(a)〜(g)は、間隙の設計方法の第2の変形例を示す図。 図13(a)〜(h)は、間隙の設計方法の第3の変形例を示す図。 図14は、第1検出パターンの変形例を示す図。 図15(a)(b)は、第1検出パターンに対する第2検出パターンの位置関係の例を示す図。 図16(a)(b)は、タッチパネルセンサの取出パターンおよび端子部を形成する方法の変形例を示す図。 図17(a)(b)は、タッチパネルセンサの検出パターンを形成する方法の変形例を示す図。
以下、図1乃至図9Eを参照して、本発明の実施の形態について説明する。まず図1により、本実施の形態における容量結合方式のタッチパネルセンサ10全体について説明する。
タッチパネルセンサ
タッチパネルセンサ10は、液晶ディスプレイ、プラズマディスプレイや有機ELディスプレイなどの表示装置(図示せず)の観察者側に設けられる。表示装置とタッチパネルセンサ10とを組み合わせることにより、映像光を観察者に対して提供するとともに、観察者の指などの外部導体の接触位置または接近位置を検知することができる入出力装置が構成される。図1は、このようなタッチパネルセンサ10を一方の側(例えば観察者側)から見た場合を示す平面図である。
図1に示すように、タッチパネルセンサ10は、一方の側の面11aおよび他方の側の面11bを有する支持体11と、支持体11上に所定のパターンで設けられ、接触位置などのいわゆるタッチを検出する検出パターン21,26と、検出パターン21,26にそれぞれ電気的に接続された取出パターン23,28と、取出パターン23,28を介して伝達された検出パターン21,26からの信号を外部へ取り出すための端子部24,29と、を備えている。具体的には、支持体11の一方の側(例えば観察者側)の面11aには、第1方向(例えば図1に示すx方向)に延びる複数の第1検出パターン21と、各第1検出パターン21に接続された第1取出パターン23と、支持体11の外縁近傍に配置され、第1取出パターン23に接続された第1端子部24と、が設けられている。また、支持体11の他方の側(例えば表示装置側)には、第1方向に直交する第2方向(例えば図1に示すy方向)に延びる複数の第2検出パターン26と、各第2検出パターン26に接続された第2取出パターン28と、支持体11の外縁近傍に配置され、第2取出パターン28に接続された第2端子部29と、が設けられている。なお図1においては、支持体11の一方の側に設けられている構成要素が実線で表され、支持体11の他方の側に設けられている構成要素が点線で表されている。
また図1に示すように、支持体11の一方の側においては、各第1検出パターン21間に第1ダミーパターン22が配置されている。また支持体11の他方の側においては、各第2検出パターン26間に第2ダミーパターン27が配置されている。各ダミーパターン22,27については後に詳細に説明する。
なお後述するように、第1検出パターン21および第1ダミーパターン22は、それらが互いに同一平面上に位置するよう、支持体11の一方の面11a上に設けられている。同様に、第2検出パターン26および第2ダミーパターン27は、それらが互いに同一平面上に位置するよう、支持体11の他方の面11b上に設けられている。ここで、「支持体11の一方の面11a上に設けられている」とは、第1検出パターン21および第1ダミーパターン22が支持体11の一方の面11a上に直接的に設けられている場合だけでなく、面11aから一定距離だけ離れた平面上に第1検出パターン21および第1ダミーパターン22が設けられている場合をも含む概念である。すなわち、第1検出パターン21と第1ダミーパターン22とが同一平面上に位置する限りにおいて、支持体11の一方の側の面11aと第1検出パターン21および第1ダミーパターン22との間に、何らかの平坦な層が介在されていてもよい。同様に、「支持体11の他方の面11b上に設けられている」とは、第2検出パターン26および第2ダミーパターン27が支持体11の他方の面11b上に直接的に設けられている場合だけでなく、面11bから一定距離だけ離れた平面上に第2検出パターン26および第2ダミーパターン27が設けられている場合をも含む概念である。
図1に示すように、タッチパネルセンサ10の領域は、表示装置からの映像光による映像が表示される表示領域Aであって、タッチを検出する検出パターン21,26、およびダミーパターン22,27が配置される表示領域Aと、表示領域Aの外側に形成され、取出パターン23,28および端子部24,29が配置される非表示領域Aと、に区画される。非表示領域Aは、映像が表示されない領域となっている。
(第1検出パターン)
次に図2Aおよび図3を参照して、タッチパネルセンサ10をタッチパネルセンサ10の法線方向から見た場合の検出パターン21,26およびダミーパターン22,27の形状について説明する。図2Aは、一方の側から見た場合のタッチパネルセンサ10を拡大して示す平面図であり、図3は、他方の側から見た場合のタッチパネルセンサ10を拡大して示す平面図である。はじめに図2Aを参照して、第1検出パターン21について説明する。
一般にタッチパネルセンサにおいて、検出パターンは、外部導体がタッチパネルセンサに接近した際に生じる、電磁的な変化または静電容量の変化を検知するために設けられるものである。従って、検出パターンには、電磁的な変化または静電容量の変化に起因する電流を検知可能なレベルで流すことができる程度の導電性が求められる。このような検出パターンを構成するための材料として、従来、銀合金などの遮光性および導電性を有する金属材料や、インジウム錫酸化物(ITO)などの透光性および導電性を有する透明導電材料が用いられている。本実施の形態においては、検出パターン21,26が遮光性および導電性を有する金属材料から構成されている例について説明する。
図2Aに示すように、支持体11の一方の側の面11aに設けられた各第1検出パターン21は、電流が流れる経路となる、遮光性および導電性を有する複数の導線37aと、複数の開口部37bとから構成されている。具体的には、各第1検出パターン21において、導線37aは、各導線37a間に開口部37bが形成されるよう所定パターンで配置されている。ここで第1検出パターン21の開口部37bは、第1検出パターン21の導線37aによって囲まれている領域、または第1検出パターン21の導線37aによって挟まれている領域として定義される。図2Aに示す例においては、x方向に延びる複数の導線37aと、y方向に延びる複数の導線37aと、が組み合わされ、この結果、網目状に配置された導線37aが構成されるとともに、各導線37a間に矩形状の開口部37bが形成されている。この場合、第1検出パターン21全体の面積のうち開口部37bによって占められる面積の比率(以下、開口率と称する)を適切に設定することによって、導線37aが遮光性を有する場合であっても、表示装置からの映像光を適切な比率で透過させて観察者側に至らせることができる。すなわち、表示装置からの映像を観察者が視認することができる。開口率の範囲は、表示装置から放出される映像光の特性などに応じて適宜設定されるが、例えば80〜99%の範囲内となっている。
図2Aにおいて、導線37aの幅が符号wで示されている。好ましくは、導線37aの幅wは1〜20μmの範囲内、より好ましくは2〜15μmの範囲内に設定されている。これによって、観察者が視認する映像に対して導線37aが及ぼす影響を、無視可能な程度まで低くすることができる。
好ましくは、各開口部37bが規則的に並ぶよう導線37aが配置されている。例えば図2Aに示すように、各開口部37bが所定の配置ピッチpでx方向およびy方向に規則的に並ぶよう導線37aが配置されている。このように導線37aを配置することにより、各開口部37bが不規則に並んでいる場合に比べて、導線37aのパターンを目立たなくすることができる。このことにより、観察者が視認する映像に対する導線37aの影響をより低くすることができる。また、表示装置が映像光を放出していないにおいても、導線37aのパターンを目立たなくすることができ、これによって、タッチパネルセンサ10およびタッチパネルセンサ10を備えた入出力装置の意匠性が導線37aによって低下することを防ぐことができる。各開口部37bの配置ピッチpの具体的な値が特に限られることはないが、例えば、各開口部37bの配置ピッチpは、求められる開口率や導線37aの幅wの値に応じて、100〜1000μmの範囲内で適宜設定される。なお図2Aに示す例においては、x方向における開口部37bの配置ピッチとy方向における開口部37bの配置ピッチとが略同一となっているが、これに限られることはなく、x方向における開口部37bの配置ピッチとy方向における開口部37bの配置ピッチとが異なっていてもよい。
(第1ダミーパターン)
ところで、導線37aを構成する材料は、上述のように遮光性を有する金属材料である。このため、第1検出パターン21において上述のように開口率および導線37aの幅wが設定されたとしても、第1検出パターン21全体としての透過率は、このような第1検出パターン21が設けられていない領域における透過率に比べて小さくなっている。このため仮に、隣接する2つの第1検出パターン21間に、観察者によって視認され得る程度の第1間隙が空いており、かつ、隣接する2つの第1検出パターン21間に何らパターンが設けられていない場合、隣接する2つの第1検出パターン21間を透過した映像光による輝度が、第1検出パターン21を透過した光による輝度に比べて大きくなる。この場合、映像光の輝度のばらつきが視認されることになる。このような輝度のばらつきを防ぐため、以下に説明するように、隣接する2つの第1検出パターン21間に第1ダミーパターン22が配置される。
図2Aに示すように、第1ダミーパターン22は、第1検出パターン21間に所定の第1間隙sを空けて配置されている。第1ダミーパターン22は、遮光性および導電性を有する導線であって、第1検出パターン21の導線37aと同一のパターンで配置された導線から構成される。このように第1ダミーパターン22を構成する導線は、第1検出パターン21の導線37aと同一のパターンで形成されたものであるので、図2Aにおいて、第1ダミーパターン22の導線を符号37aで示しており、第1ダミーパターン22の導線37aにより形成される開口部を符号37bで示している。なお「同一のパターン」とは、第1ダミーパターン22における開口率、導線37aの幅および開口部37bの配置ピッチが、第1検出パターン21におけるそれらと同一であることを意味している。このような第1ダミーパターン22を設けることにより、隣接する2つの第1検出パターン21間の領域を透過した映像光の輝度や視認のされ方を、第1検出パターン21を透過した映像光の輝度や視認のされ方と同一にすることができる。これによって、映像光の輝度のばらつきが視認されることを防ぐことができる。なお本実施の形態において、第1間隙sは、図2Aに示すように、第1検出パターン21を構成する導線37aの端部をつなぐ包絡線21aと、第1ダミーパターン22を構成する導線37aの端部をつなぐ包絡線22aと、を仮想的に描いた場合の、包絡線21aと包絡線22aとの間の領域として定義される。
上述の第1間隙sは、第1検出パターン21と第1ダミーパターン22との間を電気的に絶縁するためにそれぞれ設けられている。第1間隙sの幅は、第1検出パターン21および第1ダミーパターン22を形成する方法の精度に応じて適宜設定されるが、例えば2〜1000μmの範囲内、より好ましくは10〜1000μmの範囲内となっている。このような範囲に第1間隙sの幅を設定することにより、第1検出パターン21と第1ダミーパターン22との間の電気的な絶縁を確保しながら、第1検出パターン21と第1ダミーパターン22との間の不連続性が観察者によって視認されることを防ぐことができる。
好ましくは、第1ダミーパターン22の導線37aのパターンは、隣接する第1検出パターン21を構成する導線37aを第1ダミーパターン22側に平行移動させた場合に得られるパターンと同一になっている。例えば、第1検出パターン21を構成する導線37aのうちx方向に延びる導線37aを第1ダミーパターン22側に向けてさらに仮想的に配置ピッチpで配置した場合に得られる導線が、第1ダミーパターン22を構成する導線37aのうちx方向に延びる導線37aに重なるよう、第1ダミーパターン22が構成されている。また、第1検出パターン21を構成する導線37aのうちy方向に延びる導線37aを第1ダミーパターン22側に向けてさらに仮想的に延ばした場合に得られる導線が、第1ダミーパターン22を構成する導線37aのうちy方向に延びる導線37aに重なるよう、第1ダミーパターン22が構成されている。これによって、仮に導線37aが観察者によって視認される場合であっても、第1検出パターン21を構成する導線37aと第1ダミーパターン22を構成する導線37aとがあたかも連続しているように観察者に認識させることができる。すなわち、第1検出パターン21と第1ダミーパターン22との間の不連続性が観察者によって視認されることを防ぐことができる。
また好ましくは、図2Aに示すように、第1検出パターン21および第1ダミーパターン22を構成する導線37aは、第1間隙sがx方向に沿って不規則にジグザグ状に延びる形状を有するよう配置されている。このように第1間隙sを形成することにより、第1間隙sが直線状に延びる形状を有する場合に比べて、第1間隙sの密度分布、すなわち導線37aが設けられていない領域の密度分布を、表示領域Aの全域にわたってより均一にすることができる。これによって、第1間隙sを目立たなくすることができ、このことにより、第1検出パターン21と第1ダミーパターン22との間の不連続性が観察者によって視認されることをより確実に防ぐことができる。なお「不規則」とは、図2Aに示すように、第1間隙sにおけるジグザグ形状の周期が一定でないことを意味している。
好ましくは、x方向に直交するy方向における第1間隙sの分布幅σが所定値以下に制限されている。例えば図2Aに示す例においては、第1間隙sの分布幅σが、開口部37bの配置ピッチpの約2倍以下となるよう制限されている。このように第1間隙sの分布幅σに制限を設けることにより、第1検出パターン21の幅が局所的に細くなってしまうことを防ぐことができ、これによって、第1検出パターン21の信頼性を確保することができる。
なお図1および図2Aに示す例においては、第1ダミーパターン22には第1取出パターン23が接続されていない。すなわち、第1ダミーパターン22は電気的に浮いている状態となっている。しかしながら、これに限られることはなく、図示はしないが、第1ダミーパターン22に第1取出パターン23および第1端子部24が接続されていてもよい。この場合、第1ダミーパターン22に接続された第1取出パターン23および第1端子部24は大地電位などの安定した電位に接続されていてもよい。これによって、第1ダミーパターン22を電気的に安定させることができる。
ところで、上述のように、支持体11の一方の側に設けられるパターンのうち第1取出パターン23および第1端子部24は、映像が表示されない非表示領域Aに配置される。このため、第1取出パターン23および第1端子部24の幅が特に制限されることはない。例えば図2Aに示すように、第1取出パターン23の幅が第1検出パターン21の導線37aの幅よりも太くなっていてもよい。また図2Aに示す例においては、第1検出パターン21を構成する導線37aのうちの1つにのみ第1取出パターン23が接続されているが、これに限られることは無く、第1取出パターン23が複数の導線37aに接続されていてもよい。
(第2検出パターン)
次に図3を参照して、支持体11の他方の側の面11bに設けられた第2検出パターン26について説明する。図3に示すように、各第2検出パターン26は、電流が流れる経路となる、遮光性および導電性を有する複数の導線38aと、複数の開口部38bとから構成されている。具体的には、各第2検出パターン26において、導線38aは、各導線38a間に開口部38bが形成されるよう所定パターンで配置されている。ここで第2検出パターン26の開口部38bは、第2検出パターン26の導線38aによって囲まれている領域、または第2検出パターン26の導線38aによって挟まれている領域として定義される。第2検出パターン26は、支持体11の他方の側の面11bに設けられている点が異なるのみであり、他の構成、例えば開口率、導線38aの幅w、開口部38bの配置ピッチpおよび第2検出パターン26と第2ダミーパターン27との間の第2間隙sなどは、第1検出パターン21の開口率、導線37aの幅w、開口部37bの配置ピッチpおよび第1検出パターン21と第1ダミーパターン22との間の第1間隙sと略同一になっている。このため、導線38aが遮光性を有する場合であっても、表示装置からの映像光を適切な比率で透過させて観察者側に至らせることが可能となる。
(第2ダミーパターン)
また図3に示すように、隣接する2つの第2検出パターン26間に第2ダミーパターン27が配置されている。各第2ダミーパターン27は、図2Aに示す第1ダミーパターン22の場合と同様に、遮光性および導電性を有する導線38aであって、第2検出パターン26の導線38aと同一のパターンで配置された導線38aから構成される。また、第2検出パターン26と第2ダミーパターン27との間の第2間隙sは、第1検出パターン21と第1ダミーパターン22との間の第1間隙sと略同一になっている。このような第2ダミーパターン27を設けることにより、映像光の輝度のばらつきが視認されることを防ぐことができる。
また第1検出パターン21および第1ダミーパターン22の場合と同様に、好ましくは、第2検出パターン26および第2ダミーパターン27を構成する導線38aは、第2間隙sがy方向に沿って不規則にジグザグ状に延びる形状を有するよう配置されている。このように第2間隙sを形成することにより、第2間隙sが直線状に延びる形状を有する場合に比べて、第2間隙sの密度分布、すなわち導線38aが設けられていない領域の密度分布を、表示領域Aの全域にわたってより均一にすることができる。これによって、第2間隙sを目立たなくすることができ、このことにより、第2検出パターン26と第2ダミーパターン27との間の不連続性が観察者によって視認されることをより確実に防ぐことができる。なお「不規則」とは、第1間隙sの場合と同様に、図3に示すように、第2間隙sにおけるジグザグ形状の周期が一定でないことを意味している。
好ましくは、y方向に直交するx方向における第2間隙sの分布幅σが所定値以下に制限されている。例えば図3に示す例においては、第2間隙sの分布幅σが、開口部38bの配置ピッチpの約2倍以下となるよう制限されている。このように第2間隙sの分布幅σに制限を設けることにより、第2検出パターン26の幅が局所的に細くなってしまうことを防ぐことができ、これによって、第2検出パターン26の信頼性を確保することができる。
なお、第1検出パターン21の導線37aおよび第1ダミーパターン22の導線37aに対する、第2検出パターン26の導線38aおよび第2ダミーパターン27の導線38aの位置が特に限られることはない。例えば、第2検出パターン26の導線38aおよび第2ダミーパターン27の導線38aは、タッチパネルセンサ10の法線方向から見た場合に、第1検出パターン21の導線37aおよび第1ダミーパターン22の導線37aと重なるよう配置されていてもよい。すなわち、導線37aおよび導線38aにおいて、それらの配置パターンの周期(配置ピッチ)だけでなく位相も一致していてもよい。この場合、第1検出パターン21と第1ダミーパターン22との間の第1間隙sの大部分の領域では、各パターン21,22の導線37aと同一の周期および位相で配置された導線38aが視認される。同様に、第2検出パターン26と第2ダミーパターン27との間の第2間隙sの大部分の領域では、各パターン26,27の導線38aと同一の周期および位相で配置された導線37aが視認される。このため、第1検出パターン21と第1ダミーパターン22との間の不連続性、および、第2検出パターン26と第2ダミーパターン27との間の不連続性が観察者によって視認されることをより確実に防ぐことができる。
若しくは、第2検出パターン26の導線38aおよび第2ダミーパターン27の導線38aは、タッチパネルセンサ10の法線方向から見た場合に、上述の配置ピッチpよりも小さい所定距離分だけ第1検出パターン21の導線37aおよび第1ダミーパターン22の導線37aからずらされて配置されていてもよい。すなわち、導線37aおよび導線38aにおいて、それらの配置パターンの周期(配置ピッチ)は一致しているが、それらの配置パターンの位相は一致していなくてもよい。ずれの量は特には限られないが、例えば、0.5×p(位相180度)のずれが考えられる。なお、第2検出パターン26または第2ダミーパターン27がその外縁において第1検出パターン21および第1ダミーパターン22に対してpの1倍以上、例えば1.5×pずれていたとしても、各パターン21,22を構成する導線37aと各パターン26,27を構成する導線38aとの間のずれは、0.5×pとして視認される。従って、導線38aが導線37aに対して配置ピッチpよりも小さい所定距離分だけずれている、ということは、パターン21,22の外縁とパターン26,27の外縁とが「配置ピッチpよりも小さい所定距離分+k×p(kは正の整数)」ずれている、ということと同義である。
タッチパネルセンサの層構成
次に図2Bおよび図4乃至図6を参照して、タッチパネルセンサ10の層構成について説明する。図2Bは、図2Aに示すタッチパネルセンサ10のうち枠線IIBで囲まれた部分を拡大して示す平面図である。図4は、図2Aに示すタッチパネルセンサ10をIV−IV線方向から見た断面図であり、図5は、図2Aに示すタッチパネルセンサ10をV−V線方向から見た断面図である。また図6は、図2Aに示すタッチパネルセンサ10をVI−VI線方向から見た断面図である。なお図4は、第1検出パターン21および第1ダミーパターン22の各開口部37bを横切るように描かれたIV−IV線による断面図となっており、図5は、第1検出パターン21および第1ダミーパターン22の各開口部37bを横切らないよう描かれたV−V線による断面図となっている。また図2Bにおいては、支持体11の一方の側の面11a上に設けられたパターン21,22を実線で示すとともに、支持体11の他方の側の面11b上に設けられたパターン26,27を点線で示している。なお図2Bにおいては、図示の便宜上、支持体11の一方の側の面11a上に位置する導線37aの幅が支持体11の他方の側の面11b上に位置する導線38aの幅と異なっているが、これに限られることはなく、導線37aの幅と導線38aの幅とが同一であってもよい。
なお図4乃至図6に示す例において、所定のパターンで形成された導線37a,38aおよび後述する外側中間層35a,36aは、基材フィルム31と、後述する内側中間層35b,36bと、からなる支持体11によって支持されている。図4乃至図6に示されているように、支持体11の一方の側の面11aおよび他方の側の面11bはいずれも、平坦な面となっている。すなわち、所定のパターンで形成された導線37a,38aおよび外側中間層35a,36aはいずれも、平坦な面によって支持されている。一方、仮に導線37a,38aおよび外側中間層35a,36aが凹凸を含む面によって支持されている場合、凹凸の部分において導線37a,38aおよび外側中間層35a,36aに局所的に大きな応力が印加されることになる。この場合、凹凸の部分において導線37a,38aおよび外側中間層35a,36aが断線してしまうことが懸念される。これに対して本実施の形態によれば、そのような局所的に大きな応力を発生させることなく、導線37a,38aおよび外側中間層35a,36aを支持することができる。このため、所定のパターンで形成された導線37a,38aおよび外側中間層35a,36aの安定性を高くすることができる。
図4乃至図6に示すように、タッチパネルセンサ10は、基材フィルム31と、基材フィルム31の一方の側の面上に設けられた第1中間層35と、第1中間層35の一方の側の面上に設けられた第1検出パターン21および第1ダミーパターン22と、基材フィルム31の他方の側の面上に設けられた第2中間層36と、第2中間層36の他方の側の面上に設けられた第2検出パターン26および第2ダミーパターン27と、を備えている。
図4において、所定の配置ピッチpで並べられた導線37aおよび開口部37bによって第1検出パターン21および第1ダミーパターン22が構成されている、という点が明確に表されている。また図5および図6において、検出パターン21,26とダミーパターン22,27との間には所定の間隙s,sが空けられており、これによって検出パターン21,26とダミーパターン22,27との間が電気的に絶縁されている、という点が明確に表されている。
好ましくは、図2Bおよび図5に示すように、第2検出パターン26または第2ダミーパターン27を構成する導線38aは、タッチパネルセンサ10の法線方向から見て第1検出パターン21と第1ダミーパターン22との間の第1間隙sと重なるよう配置されている。この場合、第1間隙sの位置では導線38aが視認されることになる。これによって、第1検出パターン21と第1ダミーパターン22との間の不連続性が観察者によって視認されることをより確実に防ぐことができる。同様に、図2Bおよび図6に示すように、第1検出パターン21または第1ダミーパターン22を構成する導線37aは、タッチパネルセンサ10の法線方向から見て第2検出パターン26と第2ダミーパターン27との間の第2間隙sと重なるよう配置されている。この場合、第2間隙sの位置では導線37aが視認されることになる。これによって、第2検出パターン26と第2ダミーパターン27との間の不連続性が観察者によって視認されることをより確実に防ぐことができる。
次に、タッチパネルセンサ10の各層および各パターンを構成する材料などについて説明する。
(基材フィルム)
はじめに基材フィルム31について説明する。基材フィルム31は、タッチパネルセンサ10を製造する際のベースとなるものであり、図4に示すように合成樹脂層32を有している。合成樹脂層32の材料としては、透明性および可撓性を有する材料が用いられ、例えば合成樹脂(プラスチック)が用いられる。合成樹脂としては、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、シクロオレフィンポリマー(COP)、ポリカーボネート(PC)、ポリイミド(PI)またはトリアセチルセルロース(TAC)などの可撓性及び透明性を有する樹脂が用いられる。
基材フィルム31は、合成樹脂層32の一方の側の面上に設けられた第1ハードコート層33と、合成樹脂層32の他方の側の面上に設けられた第2ハードコート層34と、をさらに有していてもよい。第1ハードコート層33および第2ハードコート層34を設けることにより、擦り傷などに対する耐擦傷性を高めることができる。ハードコート層33,34を構成する材料としては、例えばアクリル樹脂が用いられる。また基材フィルム31の第1ハードコート層33上および第2ハードコート層34上に、ハードコート層33,34に対する密着性を有するとともに、基材フィルム31に接する層(本実施の形態においては中間層35,36)に対する密着性をも有するプライマー層(図示せず)が設けられていてもよい。
(検出パターンおよびダミーパターン)
次に検出パターン21,26およびダミーパターン22,27を構成する導線37a,38aの材料について説明する。導線37a,38aの材料としては、ITOなどの透明導電材料よりも高い導電性を有する材料が用いられ、例えば、銀、銅若しくはアルミニウム、またはこれらの合金の少なくとも1種類が用いられる。このうち銀合金は、従来の一般的なタッチパネルセンサにおいて導電パターンの材料として用いられているモリブデン合金などよりも比抵抗が小さく、このため導線37a,38aの材料として好ましい。このような銀合金の一例として、銀、パラジウム、銅を含んでなるAPC合金を挙げることができる。
なお、非表示領域Aに設けられる取出パターン23,28および端子部24,29が、導線37a,38aと同一の材料から構成されていてもよい。この場合、後述するように、検出パターン21,26およびダミーパターン22,27の導線37a,38aと、取出パターン23,28および端子部24,29とが、同一工程によって同時に形成されてもよい。これによって、少ない工数でタッチパネルセンサ10を製造することが可能となる。
ところで、APC合金などの高い導電性を有する材料から導線37a,38aが構成される場合、合成樹脂からなる基材フィルム31と導線37a,38aとの間の密着力は、モリブデン合金などの一般的な配線材料と基材フィルム31との間の密着力に比べて概して小さい。従って、導線37a,38aを基材フィルム31上に直接設けると、導線37a,38aと基材フィルム31との間の密着性が不十分となることが考えられる。この場合、タッチパネルセンサ10に何らかの衝撃が加えられたときに、導線37a,38aが基材フィルム31から剥離することが考えられる。ここで本実施の形態によれば、このような課題を解決するため、基材フィルム31と導線37a,38aとの間に中間層35,36が介在されている。以下、中間層35,36について説明する。
(中間層)
第1中間層35は、基材フィルム31に比べて、第1検出パターン21および第1ダミーパターン22の各導線37aに対するより大きな密着力を有するよう構成されている。すなわち、導線37aと第1中間層35との間の密着力が、導線37aと基材フィルム31との間に密着力よりも大きくなるよう、第1中間層35が構成されている。また第2中間層36は、基材フィルム31に比べて、第2検出パターン26および第2ダミーパターン27の各導線38aに対するより大きな密着力を有するよう構成されている。すなわち、導線38aと第2中間層36との間の密着力が、導線38aと基材フィルム31との間に密着力よりも大きくなるよう、第2中間層36が構成されている。このような中間層35,36を基材フィルム31と導線37a,38aとの間に介在させることにより、基材フィルム31に対して導線37a,38aを確実に固定することができる。
なお「密着力」は、例えばJIS K5600−5−7に記載のプルオフ法により評価される。
例えば、はじめに、JIS K5600−5−7に記載の方法に適した引張試験機を準備する。次に、中間層35,36を構成する材料(以下、材料aと称する)が基材フィルム31を構成する材料(以下、材料bと称する)上に設けられた試験板を準備し、引張試験機を用いて材料aと材料bとの間の付着力(密着力)を測定する。この場合に測定された付着力をFabとする。
次に、導線37a,38aを構成する材料(以下、材料cと称する)が材料a上に設けられた試験板を準備し、引張試験機を用いて材料aと材料cとの間の付着力(密着力)を測定する。この場合に測定された付着力をFacとする。
次に、材料cが材料b上に設けられた試験板を準備し、引張試験機を用いて材料bと材料cとの間の付着力(密着力)を測定する。この場合に測定された付着力をFbcとする。
本実施の形態において、材料aと材料bとの間の付着力Fab、および、材料aと材料cとの間の付着力Facは、材料bと材料cとの間の付着力Fbcよりも大きくなっている。
なおJIS K5600−5−7は、金属板、ガラス板、セメントボード、木材などを試験サンプルとして用いることを想定して作成された規格である。本実施の形態においては、上述のように基材フィルム31を構成する材料として合成樹脂(プラスチック)が用いられることがあるが、この場合であっても、密着力の評価方法としてJIS K5600−5−7に記載の方法を用いることとする。
なお、第1中間層35は、1つの層からなっていてもよく、複数の層を有していてもよい。例えば図4乃至図6に示すように、第1中間層35は、導線37aに接するよう配置された外側第1中間層35aと、基材フィルム31に接するよう配置された内側第1中間層35bと、を有していてもよい。この場合、外側第1中間層35aは、基材フィルム31および内側第1中間層35bに比べて、導線37aに対するより大きな密着力を有するよう構成されている。また、内側第1中間層35bは、導線37aおよび外側第1中間層35aに比べて、基材フィルム31に対するより大きな密着力を有するよう構成されている。また、外側第1中間層35aと内側第1中間層35bとの間の密着力は、基材フィルム31と導線37aとの間の密着力よりも大きくなっている。
同様に、第2中間層36は、導線38aに接するよう配置された外側第2中間層36aと、基材フィルム31に接するよう配置された内側第2中間層36bと、を有していてもよい。この場合、外側第2中間層36aは、基材フィルム31および内側第2中間層36bに比べて、導線38aに対するより大きな密着力を有するよう構成されている。また、内側第2中間層36bは、導線38aおよび外側第2中間層36aに比べて、基材フィルム31に対するより大きな密着力を有するよう構成されている。また、外側第2中間層36aと内側第2中間層36bとの間の密着力は、基材フィルム31と導線38aとの間の密着力よりも大きくなっている。
内側中間層35b,36bを構成する材料としては、基材フィルム31に対する高い密着性を有する材料が用いられ、例えば珪素や酸化珪素(SiO)または窒化珪素(SiN)などの珪素化合物が用いられる。一方、外側中間層35a,36aを構成する材料としては、導線37a,38aに対する高い密着性を有する材料が用いられ、例えばモリブデン合金などの金属が用いられる。モリブデン合金としては、例えばモリブデンとニオブの合金であるモリブデンニオブ(MoNb)を挙げることができる。なお外側中間層35a,36aとして金属材料が用いられる場合、外側中間層35a,36aによって映像光が遮光されることを防ぐため、図4乃至図6に示すように、外側中間層35a,36aが導線37a,38aと同一のパターンで設けられる。
次に、このような構成からなる本実施の形態の作用および効果について説明する。ここでは、はじめに、間隙s,sが上述のように不規則にジグザグ状に延びるようにするための、導線37a,38aの具体的な配置方法について、図7を参照して説明する。次に、タッチパネルセンサ10の製造方法について、図8乃至図9Eを参照して説明する。
導線の配置方法
図7(a)〜(h)は、第1間隙sを設計する方法、すなわち導線37aの配置方法を説明するための図である。はじめに、図7(a)に示すように、格子状に配置された導線37aを仮想的に考える。また、格子を構成する線分の1つの中点を点(1)として定める。
次に、点(1)において導線37aを切断する。これによって、図7(b)に示すように切断箇所(1)’が形成される。その後、図7(b)に示すように、切断箇所(1)’に近接しており、かつ切断箇所(1)’から見てx方向側にある2つの線分の中点をそれぞれ点(2)および点(3)として定める。具体的には、はじめに、切断箇所(1)’から見てy方向側(図7(b)における左右方向側)に隣接する2つの格子点を定め、次に、各格子点からx方向側のうち図7(b)における上側に延びる2つの線分を定め、そして、各線分の中点をそれぞれ点(2)および点(3)として定める。なおここでは、図7(b)において下側から上側に延びる第1間隙sを設計することを意図しているため、線分を定める際、x方向側のうち図7(b)における上側に延びる向きを選択している。
その後、点(2)または点(3)のうちのいずれか一方を選択する。この場合、点(2)を選択する確率と、点(3)を選択する確率とは、同一であってもよく、異なっていてもよい。ここでは、点(2)が選択されるとする。
次に、選択された点(2)において導線37aを切断する。これによって、図7(c)に示すように切断箇所(2)’が形成される。その後、図7(c)に示すように、切断箇所(2)’に近接しており、かつ切断箇所(2)’から見てx方向側にある2つの線分の中点をそれぞれ点(4)および点(5)として定める。次に、点(4)または点(5)のうちのいずれか一方を選択する。各点を選択する確率は、それぞれ同一であってもよく、異なっていてもよい。ここでは、点(4)が選択されるとする。
このような手順を繰り返すことにより、図7(d)〜図7(h)に示すように、切断箇所(4)’,(6)’,(9)’,(11)’および(12)’がさらに形成される。その後、切断箇所によって生成された導線37aの端部をつなぐことにより、図7(h)に示すように、包絡線21a,22aが生成される。このようにして、不規則にジグザグ状に延びる形状を有する第1間隙sを設計することができる。
なお図7(a)〜(h)に示す例において、切断箇所(4)’および(9)’は互いにx方向に沿って並んでおり、また、切断箇所(9)’および(12)’ は互いにx方向に沿って並んでいる。この場合、切断箇所(4)’および(9)’の間にある切断箇所(6)’と、切断箇所(9)’および(12)’の間にある切断箇所(11)’とは、第1検出パターン21と第1ダミーパターン22とを分断することに寄与していない切断箇所となっている。このような切断箇所が設計段階において生じる場合、タッチパネルセンサ10の製造段階において、切断箇所(6)’および切断箇所(11)’に、設計に反して導線37aを設けるようにしてもよく、若しくは設計通り導線37aを設けないようにしてもよい。
好ましくは、導線37aの切断箇所となる点を選択する際、選択され得る点の位置が制限されている。例えば、図7(a)〜(h)において一点鎖線で示されているように、切断箇所(6)’に近接する点(8)または点(9)のいずれか一方を選択する際、選択され得る点が、隣接する2本の制限線51の内側にある点に限定されてもよい。この場合、図7(e)に示す例においては、選択され得る点が点(9)に限定されることになる。これによって、y方向における第1間隙sの分布幅σを所定値以下に制限することができ、このことにより、第1検出パターン21の幅が局所的に細くなってしまうことを防ぐことができる。
第2間隙sを設計する方法、すなわち導線38aの配置方法は、導線37aの配置方法と同一であるので、詳細な説明は省略する。
タッチパネルセンサの製造方法
次に、上述のようにして設計された導線37aの設計に沿って、タッチパネルセンサ10を製造する方法について説明する。図8は、タッチパネルセンサ10を製造する方法を示すフローチャートであり、図9A(a)(b)〜図9E(a)(b)は、タッチパネルセンサ10を製造するための工程を順次示す図である。なお、図9A(a)(b)〜図9E(a)(b)の各図において、図9A(a)〜図9E(a)は、製造中のタッチパネルセンサを、基材フィルム31の一方の側から見た場合を示す平面図である。図9A(b)〜図9E(b)は、作製中のタッチパネルセンサを、各図9A(a)〜図9E(a)におけるIXb−IXb線に沿った断面において示している。また図9A(a)(b)〜図9E(a)(b)の各図においては、便宜上、検出パターン21,26およびダミーパターン22,27の数などが、図1に示すタッチパネルセンサ10に比べて適宜簡略化されている。
(積層体の準備工程)
はじめに図9A(a)(b)に示すように、タッチパネルセンサ10を製造するための元材としての積層体(ブランクスとも呼ばれる)30を準備する(工程S11)。積層体30は、図9A(b)に示すように、基材フィルム31と、基材フィルム31の一方の側の面上に設けられた第1中間層35と、第1中間層35の一方の側の面上に設けられ、遮光性および導電性を有する第1遮光導電層37と、基材フィルム31の他方の側の面上に設けられた第2中間層36と、第2中間層36の他方の側の面上に設けられ、遮光性および導電性を有する第2遮光導電層38と、を備えている。このうち第1遮光導電層37および第2遮光導電層38は、パターニングされることによって検出パターン21,26およびダミーパターン22,27の導線37a,38aとなる層である。
積層体30を作製するための方法が特に限られることはなく、公知の方法が適宜用いられる。例えば、はじめに、基材フィルム31を準備し、次に、基材フィルム31上に中間層35,36を成膜し、その後、中間層35,36上に遮光導電層37,38を成膜する。成膜方法としては、公知の方法が適宜用いられ、例えば、真空蒸着、スパッタリング、CVDやイオンプレーティングなどが用いられ得る。
(感光層の形成工程)
次に図9A(a)(b)に示すように、積層体30の一方の側の面上に第1感光層41を設け、積層体30の他方の側の面上に第2感光層42を設ける(工程S12)。感光層41,42は、特定波長域の光、例えば紫外線に対する感光性を有している。感光層41,42の具体的な感光特性が特に限られることはない。例えば、感光層41,42として、光硬化型の感光材が用いられてもよく、若しくは、光溶解型の感光材が用いられてもよい。ここでは、感光層41,42として光硬化型の感光材が用いられる例を説明する。
(露光工程)
次に、図9B(a)(b)に示すように、第1感光層41上に第1マスク43を配置するとともに第2感光層42上に第2マスク44を配置する。マスク43,44は各々、後に形成される検出パターン21,26およびダミーパターン22,27の各導線37a,38a、取出パターン23,28および端子部24,29に対応したパターンで露光光を透過させる開口部43a,44aと、露光光を遮蔽する遮光部43b,44bと、を含んでいる。その後、図9B(a)(b)に示すように、露光光を、マスク43,44を介して感光層41,42に照射する(工程S13)。この結果、第1感光層41および第2感光層42が互いに異なるパターンで同時に露光される。
ここで本実施の形態によれば、積層体30は、遮光性を有する第1遮光導電層37および第2遮光導電層38を有している。このため、第1感光層41を透過した露光光は第1遮光導電層37によって遮光される。また、第2感光層42を透過した露光光は第2遮光導電層38によって遮光される。従って、第1感光層41を露光するために積層体30の一方の側から照射される露光光が第2感光層42に到達することはなく、同様に、第2感光層42を露光するために積層体30の他方の側から照射される露光光が第1感光層41に到達することもない。この結果、この露光工程S12において、第1感光層41および第2感光層42を、それぞれ所望のパターンで精度良く同時に露光することができる。
(現像工程)
次に、露光された第1感光層41および第2感光層42を現像する(工程S14)。具体的には、感光層41,42に対応した現像液を用意し、この現像液を用いて、感光層41,42を現像する。これにより、図9C(a)(b)に示すように、感光層41,42のうち露光光が照射されていない部分が除去され、この結果、感光層41,42が所定のパターンにパターニングされる。
(パターニング工程)
その後、図9D(a)(b)に示すように、パターニングされた第1感光層41aをマスクとして第1遮光導電層37をエッチングするとともに、パターニングされた第2感光層42をマスクとして第2遮光導電層38をエッチングする(工程S15)。このエッチングにより、第1遮光導電層37および第2遮光導電層38がそれぞれ、第1感光層41および第2感光層42のパターンと略同一のパターンにパターニングされる。エッチング方法が特に限られることはなく、エッチング液を用いるウェットエッチングや、機械的なエッチングなどが適宜用いられる。ウェットエッチングが採用される場合、遮光導電層37,38を構成する材料を溶解させることができるエッチング液が適宜選択される。例えば、遮光導電層37,38が銀や銀合金からなる場合には、燐酸、硝酸、酢酸、水を4:1:4:4の割合で配合してなる燐硝酢酸(水)をエッチング液として用いることができる。
なお図9D(b)に示すように、遮光導電層37,38と同時に外側中間層35a,36aをエッチングによりパターニングしてもよい。この場合、遮光導電層37,38とともに外側中間層35a,36aを溶解させることができるエッチング液が適宜用いられる。
(感光層の除去工程)
その後、パターニングされて第1遮光導電層37上に残留している第1感光層41、および、パターニングされて第2遮光導電層38上に残留している第2感光層42を除去する(工程S16)。例えば、2%水酸化カリウム等のアルカリ液を用いることにより、残留している感光層41,42を除去する。これによって、図9E(a)(b)に示すように、パターニングされた遮光導電層37,38が露出する。すなわち、所定のパターンを有する導線37a,38aが形成される。これによって、導線37aおよび開口部37bを含む第1検出パターン21および第1ダミーパターン22と、導線38aおよび開口部38bを含む第2検出パターン26および第2ダミーパターン27と、を備えたタッチパネルセンサ10が得られる。
このようにして得られる、本実施の形態によるタッチパネルセンサ10は、支持体11と、支持体11の一方の側の面11a上に設けられ、x方向に延びる複数の第1検出パターン21と、支持体11の一方の側の面11a上において、各第1検出パターン21間に所定の第1間隙sを空けて配置され、x方向に延びる第1ダミーパターン22と、を備えている。ここで、第1検出パターン21および第1ダミーパターン22は、遮光性および導電性を有する導線37aであって、各導線37a間に開口部37bが形成されるよう支持体11の一方の側の面11a上に所定のパターンで配置された導線37aから構成されている。このように、第1検出パターン21と同一平面上に第1ダミーパターン22を設けることにより、第1ダミーパターン22が第1検出パターン21とは異なる平面上に設けられている場合に比べて、第1検出パターン21における透過率と第1ダミーパターン22における透過率とを精密に一致させることができる。これによって、第1検出パターン21間の領域が目立つことを防ぐことができ、このことにより、第1検出パターン21が観察者によって視認されることを防ぐことができる。
また本実施の形態によれば、第1検出パターン21および第1ダミーパターン22を構成する導線37aは、第1間隙sがx方向に沿って不規則にジグザグ状に延びる形状を有するよう配置されている。このように第1間隙sを形成することにより、第1間隙sが直線状に延びる形状を有する場合に比べて、第1間隙sの密度分布、すなわち導線37aが設けられていない領域の密度分布を、表示領域Aの全域にわたってより均一にすることができる。これによって、第1間隙sを目立たなくすることができ、このことにより、第1検出パターン21と第1ダミーパターン22との間の不連続性が観察者によって視認されることを防ぐことができる。
また本実施の形態によれば、タッチパネルセンサ10は、支持体11の他方の側の面11b上に設けられ、x方向に直交するy方向に延びる複数の第2検出パターン26と、支持体11の他方の側の面11b上において、各第2検出パターン26間に所定の第2間隙sを空けて配置され、y方向に延びる第2ダミーパターン27と、をさらに備えている。また、第2検出パターン26および第2ダミーパターン27を構成する導線38aは、タッチパネルセンサ10の法線方向から見た場合に、第1検出パターン21と第1ダミーパターン22との間の第1間隙sと重なるよう配置されている。これによって、第1検出パターン21と第1ダミーパターン22との間の不連続性が観察者によって視認されることをより確実に防ぐことができる。
また、以上に説明した製造方法によれば、上述のように、基材フィルム31の一方の側の第1感光層41と、基材フィルム31の他方の側の第2感光層42とが同時に露光される。このため、例えば、第1マスク43および第2マスク44のそれぞれにアライメントマークなどの位置決め用のマーク(図示せず)を設けておくことにより、第1マスク43および第2マスク44を互いに対して、例えばミクロン単位のオーダーで極めて精度良く、且つ、極めて容易に(したがって、短時間で)位置決めすることが可能となる。この結果、基材フィルム31の一方の側にある第1検出パターン21および第1ダミーパターン22に対して、基材フィルム31の他方の側にある第2検出パターン26および第2ダミーパターン27が相対的に極めて精度良く位置決めされたタッチパネルセンサ10を得ることができる。
また本実施の形態によれば、基材フィルム31の両側にそれぞれ検出パターン21,26が設けられている。このため、従来のように2枚のフィルムセンサを貼り合わせてタッチパネルセンサが構成されている場合に比べて、タッチパネルセンサ10の厚みを低減することができる。また、貼り合わせを不要にすることにより、透過光に対して光学的作用を及ぼし得る界面の数を少なくすることができ、これによって、表示装置からの映像光の透過率を高めることができる。
また本実施の形態によれば、検出パターン21,26がそれぞれ、各導線37a,38a間に開口部37b,38bが形成されるよう中間層35,36上に所定のパターンで配置された導線37a,38aから構成されている。この場合、表示装置からの映像光は開口部37b,38bを透過することができるため、導線37a,38aが透光性を有している必要はない。このため、導線37a,38aの材料として、高い導電性を有する金属材料を用いることができる。このことにより、透明導電材料が用いられるタイプのタッチパネルセンサに比べて、検出パターン21,26の電気抵抗値を低くすることができる。例えば、上述の導線37aや導線38aが支持体11の一側または他側の全面にわたって設けられていると仮定した場合のシート抵抗を、0.05〜10Ω/□の範囲内とすることができる。
また本実施の形態によれば、検出パターン21,26およびダミーパターン22,27を構成する導線37a,38aは、フォトリソグラフィー法によるパターニングによって形成される。このため、導線37a,38aを極めて精度良く所望の位置に所望の形状で形成することができる。これによって、検出パターン21,26およびダミーパターン22,27における、開口率や導線37a,38aの幅w,wを精度良く調整することができ、このことにより、所望の透過率や電気抵抗値を有するタッチパネルセンサ10を製造することができる。
また本実施の形態によれば、中間層35,36は、基材フィルム31に比べて、検出パターン21,26に対するより大きな密着力を有するよう構成されている。このような中間層35,36を検出パターン21,26と基材フィルム31との間に介在させることにより、基材フィルム31に対して検出パターン21,26を確実に固定することができる。
比較の形態
次に、本実施の形態の効果を、比較の形態と比較して説明する。図10は、比較の形態におけるタッチパネルセンサ60を示す平面図である。
図10に示す比較の形態によるタッチパネルセンサ60は、検出パターン間にダミーパターンが設けられていない点が異なるのみであり、他の構成は、図1乃至図9Eに示す上述の実施の形態と略同一である。図10に示す比較の形態において、図1乃至図9Eに示す実施の形態と同一部分には同一符号を付して詳細な説明は省略する。
図10に示すように、比較の形態によるタッチパネルセンサ60は、支持体11の一方の側の面11a上に所定の間隙sを空けて並べられた複数の第1検出パターン21と、支持体11の他方の側の面11b上に所定の間隙sを空けて並べられた複数の第2検出パターン26と、を備えている。このようにタッチパネルセンサ60においては、検出パターン21,26間にダミーパターン22,27が設けられていない。この場合、検出パターン21,26間の間隙s,sが観察者によって視認されることを防ぐため、間隙s,sの幅が十分に小さくなるよう各検出パターン21,26が配置される。従って、y方向に並ぶ各第1検出パターン21の配置ピッチが定められると、同時に各第1検出パターン21の幅もほぼ決定されることになる。同様に、x方向に並ぶ各第2検出パターン26の配置ピッチが定められると、同時に各第2検出パターン26の幅もほぼ決定されることになる。このように比較の形態においては、各検出パターン21,26の配置ピッチに応じて各検出パターン21,26の幅が決定される。すなわち比較の形態においては、各検出パターン21,26の配置ピッチおよび幅をそれぞれ独立に決定することができない。
これに対して本実施の形態によれば、上述のように、検出パターン21,26間にダミーパターン22,27が設けられている。このため、間隙s,sを十分に小さく設定しながら、各検出パターン21,26の配置ピッチおよび幅をそれぞれ独立に決定することができる。このため本実施の形態によれば、タッチパネルセンサ10に求められる特性に応じて柔軟に検出パターン21,26を設計することができ、これによって、より高い品質を実現することができる。
変形例
なお、上述した実施の形態に対して様々な変更を加えることが可能である。以下、変形の一例について説明する。
(導線の配置方法の変形例)
以下、検出パターンおよびダミーパターンを構成する導線の配置の変形例について説明する。なお以下に示す変形例においては、第1検出パターン21および第1ダミーパターン22を構成する導線37aの配置の変形例についてのみ説明するが、当該変形例は、第2検出パターン26および第2ダミーパターン27を構成する導線38aの配置に対しても当然に適用可能である。
〔第1の変形例〕
本実施の形態において、導線の配置を設計する際、図7(a)〜(h)に示すように、導線37aが格子状に配置されており、かつ、格子を構成する線分の中点に切断箇所が設定される例を示した。しかしながら、これに限られることはなく、格子の格子点に切断箇所が設定されてもよい。以下、このような例について図11(a)〜(h)を参照して説明する。なお「格子点」とは、一方向に延びる導線37aと他方向に延びる導線37aとが交わる点を意味している。
本変形例においては、はじめに図11(a)に示すように、格子状に配置された導線37aを仮想的に考える。また、格子の格子点の1つを点(1)として定める。
次に、点(1)において導線37aを切断する。これによって、図11(b)に示すように切断箇所(1)’が形成される。その後、図11(b)に示すように、切断箇所(1)’に近接しており、かつ切断箇所(1)’から見てx方向側にある3つの格子点をそれぞれ点(2)、点(3)および点(4)として定める。具体的には、はじめに、切断箇所(1)’に対してx方向側のうち図11(b)における上側に位置する格子点を点(3)として定め、次に、点(3)から見てy方向側(図11(b)における左右方向側)に隣接する2つの格子点をそれぞれ点(2)および点(4)として定める。
その後、点(2)、点(3)または点(4)のうちのいずれか一つを選択する。この場合、点(2)を選択する確率と、点(3)を選択する確率と、点(4)を選択する確率とは、それぞれ同一であってもよく、異なっていてもよい。ここでは、点(4)が選択されるとする。
次に、選択された点(4)において導線37aを切断する。これによって、図11(c)に示すように切断箇所(4)’が形成される。その後、図11(c)に示すように、切断箇所(4)’に近接しており、かつ切断箇所(4)’から見てx方向側にある3つの格子点をそれぞれ点(5)、点(6)および点(7)として定める。次に、点(5)、点(6)または点(7)のうちのいずれか一つを選択する。各点を選択する確率は、それぞれ同一であってもよく、異なっていてもよい。ここでは、点(6)が選択されるとする。
このような手順を繰り返すことにより、図11(d)〜図11(h)に示すように、切断箇所(6)’,(8)’,(11)’および(16)’がさらに形成される。その後、切断箇所によって生成された導線37aの端部をつなぐことにより、図11(h)に示すように、包絡線21a,22aが生成される。このようにして、不規則にジグザグ状に延びる形状を有する第1間隙sを設計することができる。
なお図11(a)〜(h)に示す例において、切断箇所(4)’および(6)’は互いにx方向に沿って並んでいる。この場合、切断箇所(4)’と(6)’との間には、第1検出パターン21および第1ダミーパターン22のいずれにもつながっていない分断線分37cが生じることになる。このような分断線分が設計段階において生じる場合、タッチパネルセンサ10の製造段階において、分断線分37cの箇所に、設計通り導線37aを設けるようにしてもよく、若しくは設計に反して導線37aを設けないようにしてもよい。好ましくは、第1検出パターン21および第1ダミーパターン22のいずれにもつながっていない分断線分37cの箇所にも、設計通り導線37aが設けられる。これによって、第1検出パターン21と第1ダミーパターン22との間の不連続性が観察者によって視認されにくくなるようにすることができる。
図7(a)〜(h)に示す例の場合と同様に、導線37aの切断箇所となる点を選択する際、選択され得る点の位置が制限線51によって制限されていてもよい。例えば、図11(f)に示す例においては、選択対象から点(14)が除外されることになる。これによって、y方向における第1間隙sの分布幅σを所定値以下に制限することができ、このことにより、第1検出パターン21の幅が局所的に細くなってしまうことを防ぐことができる。なお、選択対象から除外される点が発生している場合、選択対象から除外される点からより遠くにある点が高い確率で選択されるよう、選択の確率を調整してもよい。例えば図11(f)に示すよう例においては、点(15)よりも点(14)から離れた位置にある点(16)を選択する確率が、点(15)を選択する確率よりも高くなっていてもよい。これによって、第1間隙sを制限線51から遠ざけることができる。
また本実施の形態において、格子状に配置された導線37a,38aが、x方向に延びる導線と、y方向に延びる導線と、からなる例を示した。すなわち、導線37a,38aの延びる方向が、第1検出パターン21が延びる方向または第2検出パターン26が延びる方向と同一である例を示した。しかしながら、これに限られることはなく、各導線37a,38aが、x方向およびy方向に対して傾斜した方向に延びる導線からなっていてもよい。例えば、導線37a,38aが延びる方向が、x方向およびy方向に対して45度をなす方向であってもよい。このような場合の、導線の配置を設計する方法の例を、以下第2の変形例および第3の変形例として説明する。
〔第2の変形例〕
本変形例においては、はじめに図12(a)に示すように、検出パターン21,26が延びるx方向およびy方向に対して傾斜した方向に沿って格子状に配置された導線37aを仮想的に考える。また、格子を構成する線分の1つの中点を点(1)として定める。
次に、点(1)において導線37aを切断する。これによって、図12(b)に示すように切断箇所(1)’が形成される。その後、図12(b)に示すように、切断箇所(1)’に近接しており、かつ切断箇所(1)’から見てx方向側にある3つの線分の中点をそれぞれ点(2)、点(3)および点(4)として定める。具体的には、はじめに、切断箇所(1)’に対してx方向側のうち図12(b)における上側に位置する線分の中点を点(3)として定め、次に、点(3)に対してy方向側(図12(b)における左右方向側)に位置する2つの線分の中点をそれぞれ点(2)および点(4)として定める。
その後、点(2)、点(3)または点(4)のうちのいずれか一つを選択する。この場合、点(2)を選択する確率と、点(3)を選択する確率と、点(4)を選択する確率とは、それぞれ同一であってもよく、異なっていてもよい。ここでは、点(4)が選択されるとする。
次に、選択された点(4)において導線37aを切断する。これによって、図12(c)に示すように切断箇所(4)’が形成される。その後、図12(c)に示すように、切断箇所(4)’に近接しており、かつ切断箇所(4)’から見てx方向側にある3つの線分の中点をそれぞれ点(5)、点(6)および点(7)として定める。各点を選択する確率は、それぞれ同一であってもよく、異なっていてもよい。次に、点(5)、点(6)または点(7)のうちのいずれか一つを選択する。ここでは、点(6)が選択されるとする。
このような手順を繰り返すことにより、図12(d)〜図12(f)に示すように、切断箇所(6)’,(8)’,(11)’および(15)’がさらに形成される。その後、切断箇所によって生成された導線37aの端部をつなぐことにより、図12(g)に示すように、包絡線21a,22aが生成される。このようにして、不規則にジグザグ状に延びる形状を有する第1間隙sを設計することができる。
〔第3の変形例〕
または、図11(a)〜(h)に示す例の場合と同様に、線分の中点ではなく格子の格子点に切断箇所が設定されてもよい。本変形例においては、はじめに図13(a)に示すように、検出パターン21,26が延びるx方向およびy方向に対して傾斜した方向に沿って格子状に配置された導線37aを仮想的に考える。また、格子の格子点の1つを点(1)として定める。
次に、点(1)において導線37aを切断する。これによって、図13(b)に示すように切断箇所(1)’が形成される。その後、図13(b)に示すように、切断箇所(1)’に近接しており、かつ切断箇所(1)’から見てx方向側にある2つの格子点をそれぞれ点(2)および点(3)として定める。具体的には、切断箇所(1)’から延びる線分に接続される格子点のうち、切断箇所(1)’よりも上側にある格子点をそれぞれ点(2)および点(3)として定める。図13(b)に示す例においては、点(2)および点(3)はそれぞれ、切断箇所(1)’に対して135度および45度の方向(図14(b)においては斜め左上および斜め右上の方向)に位置する格子点となっている。
その後、点(2)または点(3)のうちのいずれか一方を選択する。この場合、点(2)を選択する確率と、点(3)を選択する確率とは、同一であってもよく、異なっていてもよい。ここでは、点(2)が選択されるとする。
次に、選択された点(2)において導線37aを切断する。これによって、図13(c)に示すように切断箇所(2)’が形成される。その後、図13(c)に示すように、切断箇所(2)’に近接しており、かつ切断箇所(2)’から見てx方向側にある2つの格子点をそれぞれ点(4)および点(5)として定める。次に、点(4)または点(5)のうちのいずれか一方を選択する。各点を選択する確率は、それぞれ同一であってもよく、異なっていてもよい。ここでは、点(4)が選択されるとする。
このような手順を繰り返すことにより、図13(d)〜図13(g)に示すように、切断箇所(7)’,(9)’,(11)’および(12)’がさらに形成される。その後、切断箇所によって生成された導線37aの端部をつなぐことにより、図13(h)に示すように、包絡線21a,22aが生成される。このようにして、不規則にジグザグ状に延びる形状を有する第1間隙sを設計することができる。
なお上述の第2および第3の変形例においても、上述の本実施の形態および第1の変形例の場合と同様に、選択され得る点の位置が制限線51によって制限されていてもよい。
(検出パターンの変形例)
また図14に示すように、第1検出パターン21を構成する導線37aに切込み37dが設けられていてもよい。設けられる切込み37dの位置や数は、x方向における第1検出パターン21の一端と他端との間の電気的な導通性が失われない限りにおいて、任意に設定される。このような切込み37dを第1検出パターン21に設けることにより、第1間隙sをより目立たなくすることができ、これによって、タッチパネルセンサ10の意匠性を高めることができる。なお図14に示すように、切込み37dは、第1検出パターン21だけでなく第1ダミーパターン22にも設けられていてもよい。また、同様の切込みが第2検出パターン26や第2ダミーパターン27を構成する導線38aに設けられていてもよい。
(支持体の一側のパターンと他側のパターンの位置関係の例)
次に、支持体11の一方の側の面11a上に設けられた導線37aと、支持体11の他方の側の面11b上に設けられた導線38aとの間の位置関係の例について説明する。ここでは、図15に示すように、導線37aの配置ピッチと導線38aの配置ピッチとが同一であり、かつ、タッチパネルセンサ10の法線方向から見た場合に導線38aが導線37aに対して所定距離分だけ、例えば配置ピッチp×0.5の距離分だけずらされて配置されている場合について説明する。
導線38aが導線37aに対してずらされている場合、好ましくは、導線37aの配置の設計の際、導線37aの切断箇所は、支持体11の法線方向から見た場合に支持体11の他側にある導線38aと重なるよう設定される。これによって、支持体の法線方向から見た場合に、支持体11の一側にある第1間隙sと、支持体11の他側にある導線38aとを重ならせることができる。図15(a)(b)においては、導線38aが導線37aに対して配置ピッチp×0.5の距離分だけずらされて配置されている場合に、配置ピッチp×0.5の距離に対応する位置、すなわち線分の中点に導線37aの切断箇所が配置され、これによって、第1間隙sと導線38aとが重なっている例が示されている。なお図15(a)(b)においては、便宜上、導線37aの切断箇所と導線38aとが重なっている部分を円52で囲んで示している。
(取出パターンおよび端子部の形成方法の変形例)
また本実施の形態において、検出パターン21,26およびダミーパターン22,27と同時に、取出パターン23,28および端子部24,29が、検出パターン21,26およびダミーパターン22,27の各導線37a,38aの材料と同一の材料、すなわち遮光導電層37,38から形成される例を示した。しかしながら、これに限られることはなく、図16(a)に示すように、はじめに、フォトリソグラフィー法によって遮光導電層37,38から検出パターン21,26およびダミーパターン22,27の各導線37a,38aを形成し、その後、図16(b)に示すように取出パターン23,28および端子部24,29を形成してもよい。この場合、取出パターン23,28および端子部24,29を形成する方法が特に限られることはなく、取出パターン23,28および端子部24,29を形成するために、図8において示されるS12〜S15のような工程を再度実施してもよい。また、スクリーン印刷などの印刷法によって取出パターン23,28および端子部24,29を形成してもよい。また、取出パターン23,28および端子部24,29を形成する金属材料として、検出パターン21,26およびダミーパターン22,27の各導線37a,38aを形成する金属材料とは異なるものを用いてもよい。
(検出パターンおよびダミーパターンの形成方法の変形例)
また本実施の形態において、S12〜S14に示すような1セットの露光工程、現像工程およびエッチング工程によって検出パターン21,26およびダミーパターン22,27が形成される例を示した。しかしながら、これに限られることはなく、はじめに図17(a)に示すように、1セットの露光工程、現像工程およびエッチング工程によって第1遮光導電層37を全面にわたって網目状にパターニングし、その後、図17(b)に示すように、更なる1セットの露光工程、現像工程およびエッチング工程によって、各検出パターン21,26およびダミーパターン22,27を形成してもよい。
(その他の変形例)
また本実施の形態において、基材フィルム31と導線37a,38aとの間に中間層35,36が介在されている例を示したが、これに限られることはない。例えば、導線37a,38aとして、基材フィルム31に対する十分な密着力を有する材料が用いられる場合、中間層35,36が設けられていなくてもよい。この場合、基材フィルム31によって支持体11が構成される。
なお、上述した実施の形態に対するいくつかの変形例を説明してきたが、当然に、複数の変形例を適宜組み合わせて適用することも可能である。
10 タッチパネルセンサ
11 支持体
21 第1検出パターン
22 第1ダミーパターン
23 第1取出パターン
24 第1端子部
26 第2検出パターン
27 第2ダミーパターン
28 第2取出パターン
29 第2端子部
30 積層体
31 基材フィルム
32 合成樹脂層
33 第1ハードコート層
34 第2ハードコート層
35 第1中間層
35a 外側第1中間層
35b 内側第1中間層
36 第2中間層
36a 外側第2中間層
36b 内側第2中間層
37 第1遮光導電層
37a 導線
37b 開口部
38 第2遮光導電層
38a 導線
38b 開口部
41 第1感光層
42 第2感光層
43 第1マスク
44 第2マスク

Claims (11)

  1. 支持体と、
    前記支持体の一方の側の面上に設けられ、第1方向に延びる複数の第1検出パターンと、
    前記支持体の一方の側の面上において、各第1検出パターン間に所定の第1間隙を空けて配置され、第1方向に延びる第1ダミーパターンと、を備え、
    前記第1検出パターンおよび前記第1ダミーパターンは、遮光性および導電性を有する導線であって、各導線間に開口部が形成されるよう前記支持体の一方の側の面上に所定のパターンで配置された導線から構成されていることを特徴とするタッチパネルセンサ。
  2. 前記第1間隙の幅が2〜1000μmの範囲内となっていることを特徴とする請求項1に記載のタッチパネルセンサ。
  3. 前記第1検出パターンおよび前記第1ダミーパターンを構成する前記導線は、前記第1間隙が第1方向に沿って不規則にジグザグ状に延びる形状を有するよう配置されていることを特徴とする請求項1または2に記載のタッチパネルセンサ。
  4. 前記第1検出パターンを構成する前記導線に、第1方向における導通性が失われない範囲内で複数の切込みが入れられていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載のタッチパネルセンサ。
  5. 前記支持体の他方の側の面上に設けられ、前記第1方向に直交する第2方向に延びる複数の第2検出パターンと、
    前記支持体の他方の側の面上において、各第2検出パターン間に所定の第2間隙を空けて配置され、第2方向に延びる第2ダミーパターンと、をさらに備え、
    前記第2検出パターンおよび前記第2ダミーパターンは、遮光性および導電性を有する導線であって、各導線間に開口部が形成されるよう前記支持体の他方の側の面上に所定のパターンで配置された導線から構成されていることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項に記載のタッチパネルセンサ。
  6. 前記第2間隙の幅が2〜1000μmの範囲内となっていることを特徴とする請求項5に記載のタッチパネルセンサ。
  7. 前記第2検出パターンおよび前記第2ダミーパターンを構成する前記導線は、前記第2間隙が第2方向に沿って不規則にジグザグ状に延びる形状を有するよう配置されていることを特徴とする請求項5または6に記載のタッチパネルセンサ。
  8. 前記第2検出パターンを構成する前記導線に、第2方向における導通性が失われない範囲内で複数の切込みが入れられていることを特徴とする請求項5乃至7のいずれか一項に記載のタッチパネルセンサ。
  9. 前記第1検出パターンおよび前記第1ダミーパターンを構成する前記導線は、支持体の法線方向から見た場合に前記第2間隙と重なるよう配置されており、
    前記第2検出パターンおよび前記第2ダミーパターンを構成する前記導線は、支持体の法線方向から見た場合に前記第1間隙と重なるよう配置されていることを特徴とする請求項5乃至8のいずれか一項に記載のタッチパネルセンサ。
  10. 前記第1検出パターンおよび前記第1ダミーパターンを構成する前記導線は、当該導線間に形成される前記開口部が所定の第1配置ピッチで規則的に並ぶよう配置されており、
    前記第2検出パターンおよび前記第2ダミーパターンを構成する前記導線は、当該導線間に形成される前記開口部が前記第1配置ピッチと同一の第2配置ピッチで規則的に並ぶよう配置されていることを特徴とする請求項5乃至9のいずれか一項に記載のタッチパネルセンサ。
  11. 支持体の法線方向から見た場合に、前記第2検出パターンおよび前記第2ダミーパターンを構成する前記導線は、前記第1配置ピッチよりも小さい所定距離の分だけ、前記第1検出パターンおよび前記第1ダミーパターンを構成する前記導線に対してずらされて配置されていることを特徴とする請求項10に記載のタッチパネルセンサ。
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