JP2013142814A - 光学フィルムの製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】モスアイ構造等に係る光学フィルムの金型に関して、従来に比して格段的に傷付きを防止することができる光学フィルムの製造方法を提供する。
【解決手段】起動時等において、基材2の搬送速度とロール版13の周速度とが一致した状態で、保護フィルム等による保護材21を配置したり、それまで配置していた保護材21を除去することにより、基材2の搬送速度とロール版13の周速度が一致している期間以外では、保護材21により微細な凹凸形状を保護する。
【選択図】図7

Description

本発明は、フラットパネルディスプレイ等に用いられる各種の光学止フィルムであって、表面に微細凹凸形状を有する例えばモスアイ構造に係る反射防止フィルムの製造方法に関するものである。
近年、フラットパネルディスプレイにおける反射防止技術の1つとして、凹凸の周期が可視光の波長以下に制御された微細な凹凸パターンを表面に形成することによって反射防止を図る技術が注目されている(特許文献1〜6参照)。このような方法は、いわゆるモスアイ(moth eye(蛾の目))構造の原理を利用したものであり、入射光に対する屈折率を基板の厚み方向に連続的に変化させ、屈折率の不連続界面を消失させることによって光の反射を防止するものである。
このようなモスアイ構造は、その微細な凹凸形状を反転させた形状を有する製造用金型を用いて、その凹凸形状を任意の樹脂層に転写することによって製造されるのが一般的である。従ってモスアイ構造の反射防止フィルムを作製する方法としては、基板上に紫外線硬化性樹脂等からなる樹脂層を形成した後、上記のような製造用金型を用いて当該樹脂層の表面にモスアイ構造を賦型し、さらに当該樹脂層を硬化させることによって形成する方法を用いることができる。このような製造方法は、簡易な方法で、かつ高い製造効率で反射防止フィルムを連続的に製造することができる。
このような反射防止フィルムの製造に関して、特許文献7には、転写用の微細な凹凸形状を周側面に作製した円柱形状による製造用金型(いわゆるロール版である)を使用して、効率良く反射防止フィルムを生産する工夫が提案されている。またこの種の製造用金型は、アルミニウムの陽極酸化を利用して微細穴を密に形成して作製され、例えば特許文献8にはこの種の製造用金型の作製に関する工夫が提案されている。
ところでこの種の賦型に供する製造用金型は、傷付きを極力防止することが望まれ、このため一般に傷付き難い硬い材料を使用して作製される。しかしながらモスアイ構造に係る製造用金型は、アルミニウムの陽極酸化を利用して微細な凹凸形状を作製することにより、傷つき易い軟らかい材料により作製せざるを得ない。これによりモスアイ構造に係る製造用金型は傷付き易い欠点がある。
またモスアイ構造に係る製造用金型は、可視光の波長以下の繰り返し周期に係る格段的に微細な構造であり、これによっても従来の賦型用金型に比して傷付き易い欠点がある。また従来の賦型用金型に比して傷付きの許容量も格段的に小さく、少しの傷付きによって生産される光学フィルムの光学特性が著しく低下する。
これらによりモスアイ構造に係る金型にあっては、保管時、搬送時、従来に比して格段的に傷付きに留意して取り扱うことが必要な問題があった。
またロール版においては、生産開始時における回転の立ち上げ、生産終了時における回転の立ち下げにおいて、金型表面を基材等が擦ってしまう場合がある。モスアイ構造に係る金型にあっては、上述したように傷付き易いことにより、このように生産開始時、生産終了時に基材が表面を擦っただけでも傷つく場合ある。
これによりモスアイ構造に係る金型にあっては、保管搬送時だけでなく、生産開始時、生産終了時においても、従来に比して格段的に傷付きに留意して取り扱うことが必要な問題があった。
特表2001−517319号公報 特開2004−205990号公報 特開2004−287238号公報 特開2001−272505号公報 特開2002−286906号公報 国際公開第2006/059686号パンフレット 特開2005−156695号公報 特表2003−531962号公報
本発明はこのような状況に鑑みてなされたものであり、モスアイ構造等に係る光学フィルムの金型に関して、従来に比して格段的に傷付きを防止することができる光学フィルムの製造方法を提供することを目的とする。
本発明者は、上記課題を解決するために鋭意研究を重ね、起動時等において、基材の搬送速度とロール版の周速度とが一致した状態で、保護フィルム等による保護材を配置し、又はそれまで配置していた保護材を除去することにより、基材の搬送速度とロール版の周速度が一致している期間以外では、保護材により微細な凹凸形状を保護する、との着想に至り、本発明を完成するに至った。
具体的には、本発明では、以下のようなものを提供する。
(1) 基材を搬送しながら、ロール版の周側面に前記基材を押圧して前記周側面に形成された凹凸形状を前記基材に賦型して光学フィルムを作製する光学フィルムの製造方法において、
前記ロール版の回転及び前記基材の搬送を開始して、前記ロール版の回転及び前記基材の搬送を定常状態に立ち上げる起動工程と、
前記定常状態で、前記光学フィルムを生産する工程とを有し、
前記起動工程は、
前記ロール版の周側面に、前記周側面の凹凸形状を保護する保護材を配置した状態で、前記ロール版の回転及び前記基材の搬送を開始し、
前記ロール版の回転及び前記基材の搬送が定常状態に立ち上がると、前記保護材を除去する保護材除去工程を有する。
(1)によれば、第1実施形態、第4実施形態で代表されるように、生産開始時、ロール版を保護材により保護してロ−ル版の周側面を基材等により直接擦らないようにすることができ、これによりロール版の傷つきを防止することができる。
(2) (1)において、
前記保護材が、前記周側面に巻き付けられた、前記周側面側が粘着層である粘着フィルムであり、
前記保護材除去工程は、
前記保護材を前記基材に付着させて除去する。
(2)によれば、第1実施形で代表されるように、例えば端部を折り返して基材に貼り付けるだけで基材2の搬送により保護材を除去することができ、簡易かつ確実に保護材を除去することができる。
(3) 基材を搬送しながら、ロール版の周側面に前記基材を押圧して前記周側面に形成された凹凸形状を前記基材に賦型して光学フィルムを作製する光学フィルムの製造方法において、
前記ロール版の回転及び前記基材の搬送を定常状態に保持して前記光学フィルムを生産する工程と、
前記ロール版の回転及び前記基材の搬送を停止させる停止工程とを有し、
前記停止工程は、
前記定常状態において、前記ロール版の周側面に、前記周側面の凹凸形状を保護する保護材を配置する保護材配置工程を有し、
前記保護材配置工程により前記保護材を配置すると、前記ロール版の回転及び前記基材の搬送を停止させる。
(3)によれば、第2、第3、第5実施形態で代表されるように、生産終了時、ロール版を保護材により保護してロ−ル版の周側面を基材等により直接擦らないようにした後、ロール版の回転及び基材の搬送を停止することができ、これによりロール版の傷つきを防止することができる。
(4) (3)において、
前記保護材が、前記周側面側が粘着層である粘着フィルムであり、
前記保護材配置工程は、
前記保護材の一端を前記ロール版に貼り付けて前記ロール版の回転により前記ロール版に巻き付けて配置する。
(4)によれば、第2実施形態で代表されるように、端部をロール版に貼り付けるだけでロール版の回転により保護材を配置することができ、簡易かつ確実に保護材を配置することができる。
(5) (3)において、
前記保護材が、前記周側面側が粘着層である粘着フィルムであり、
前記保護材配置工程は、
前記保護材の一端を前記基材に貼り付けて前記基材の搬送により前記ロール版に前記保護材を巻き付けて配置する。
(5)によれば、第3実施形態で代表されるように、端部を基材に貼り付けるだけで基材の搬送により保護材をロール版に巻き付けて配置することができ、簡易かつ確実に保護材を配置することができる。
(6) (1)、又は(3)において、
前記保護材が、紫外線硬化性樹脂による保護樹脂層である。
(6)によれば、第4〜第7実施形態で代表されるように、塗布の手法を適用して簡易に保護材を配置し、さらには光学フィルムの製造工程を有効に利用して保護材を除去することができる。
(7) (1)において、
前記基材は、
前記基材に設けられる紫外線硬化性樹脂層への賦型により、前記周側面に形成された凹凸形状が賦型され、
前記保護材は、
紫外線硬化性樹脂による保護樹脂層であり、
前記保護材除去工程は、
前記保護樹脂層を前記基材に付着させて前記保護材を除去する。
(7)によれば、第4実施形態で代表されるように、光学フィルムの製造工程を有効に利用して保護材を除去することができる。
(8) (3)において、
前記基材は、
前記基材に設けられる紫外線硬化性樹脂層への賦型により、前記周側面に形成された凹凸形状が賦型され、
前記保護材は、
紫外線硬化性樹脂による保護樹脂層であり、
前記保護材配置工程は、
前記ロール版への前記保護樹脂層の材料の塗布により前記保護材を配置する。
(8)によれば、第5実施形態で代表されるように、光学フィルムの製造材料を有効に利用して保護材を設けることができる。
(9) (3)において、
前記基材は、
前記基材に設けられる紫外線硬化性樹脂層への賦型により、前記周側面に形成された凹凸形状が賦型され、
前記保護樹脂層は、
紫外線硬化性樹脂による保護樹脂層であり、
前記保護材配置工程は、
前記基材への前記保護樹脂層の材料の塗布により前記基材を介して前記ロール版に前記保護材を配置する。
(9)によれば、第6実施形態で代表されるように、光学フィルムの製造材料を有効に利用して保護材を設けることができる。
(10) (3)において、
前記基材は、
下層及び上層の紫外線硬化性樹脂が順次設けられ、当該紫外線硬化性樹脂による樹脂層への賦型により、前記周側面に形成された凹凸形状が賦型され、
前記保護材配置工程は、
前記基材への前記下層の紫外線硬化性樹脂の塗布を中止して、前記上層の紫外線硬化性樹脂のみを前記基材に塗布することにより、前記基材を介して前記上層の紫外線硬化性樹脂を前記ロール版に塗布して、前記ロール版に前記保護材を配置する。
(10)によれば、第7実施形態で代表されるように、光学フィルムの製造材料を有効に利用して保護材を設けることができる。
(11) (1)、(2)、(3)、(4)、(5)、(6)、(7)、(8)、(9)、又は(10)において、
前記光学フィルムは、
モスアイ構造による反射防止フィルムである。
(11)によれば、モスアイ構造に係る反射防止フィルムの金型に関して、従来に比して格段的に傷付きを防止することができる。
モスアイ構造等に係る光学フィルムの金型に関して、従来に比して格段的に傷付きを防止することができる。
本発明の第1実施形態に係る反射防止フィルムを示す図である。 図1の反射防止フィルムの製造工程を示す図である。 図1の反射防止フィルムに係るロール版を示す図である。 図4のロール版の説明に供する図である。 図4のロール版との対比により反射防止フィルムの表面形状の説明に供する図である。 ロール版の保護の説明に供する図である。 起動時におけるロール版保護の説明に供する図である。 図7の続きを示す図である。 図8の続きを示す図である。 第2実施形態に係るロール版保護の説明に供する図である。 図10の続きを示す図である。 第3実施形態に係るロール版保護の説明に供する図である。 第4実施形態に係るロール版保護の説明に供する図である。 図13の続きを示す図である。 第5実施形態に係るロール版保護の説明に供する図である。 第6実施形態に係るロール版保護の説明に供する図である。 第7実施形態に係る反射防止フィルムを示す図である。 図17の反射防止フィルムの製造工程を示す図である。
〔第1実施形態〕
図1は、本発明の第1実施形態に係る反射防止フィルムを示す図である。反射防止フィルム1は、透明フィルムによる基材2に凹凸膜3を配置して作製される。ここで基材2は、例えばTAC(Triacetylcellulose)、アクリル、PET(Polyethylene terephthalate)、PC(Polycarbonate)等の各種透明フィルムを適用することができる。反射防止フィルム1は、反射防止フィルム製造用金型を使用して、基材2の表面に、紫外線硬化性樹脂4により微細な凹凸形状を作製して凹凸膜3が作製成される。反射防止フィルム1は、この凹凸膜3による微細な凹凸形状により厚み方向に徐々に屈折率が変化するように作製され、モスアイ構造の原理により広い波長範囲で入射光の反射を防止する。
図2は、この反射防止フィルム1の製造工程を示す図である。この製造工程10は、樹脂供給工程において、ダイ12により基材2に紫外線硬化性樹脂4を塗布する。なお紫外線硬化性樹脂4の塗布については、ダイ12による場合に限らず、各種の手法を適用することができる。続いてこの製造工程10は、賦型装置による賦型工程において、押圧ローラ14により、反射防止フィルム製造金型であるロール版13の周側面に基材2を加圧押圧し、これにより基材2に紫外線硬化性樹脂4を密着させると共に、ロール版13の周側面に作製された微細な凹部に紫外線硬化性樹脂4を充分に充填させる。この製造工程は、この状態で、紫外線の照射により紫外線硬化性樹脂4を硬化させ、これにより凹凸膜3を作製する。この製造工程は、続いて剥離ローラ15を介してロール版13から基材2を剥離する。製造工程10は、必要に応じてこの基材2に粘着層等を作製した後、所望の大きさに切断して反射防止フィルム1が作製される。これにより反射防止フィルム1は、ロール材による長尺の基材2に、反射防止フィルム製造用金型であるロール版13の周側面に作製された微細形状を順次賦型して、効率良く量産される。
図3は、ロール版13の構成を示す斜視図である。ロール版13は、円筒形状の金属材料である母材の周側面に、アルミニウムの陽極酸化を利用して、可視光の波長以下の繰り返し周期で微細な凹凸形状が作製され、この微細な凹凸形状が上述したように基材2に賦型される。このためロール版13は、母材自体がアルミニウムにより構成され、若しくは銅等による母材の表面に直接に、又は各種の中間層を介してアルミニウム層が設けられる。ロール版13は、陽極酸化処理とエッチング処理との繰り返しにより、母材の表面に微細穴を密に作製し、この微細穴を掘り進めると共に、この微細穴の穴径を徐々に拡大して作製される。これによりロール版13は、図4に示すように、深さ方向に徐々に穴径が小さくなる微細穴が密に作製され、図4との対比により図5に示すように、反射防止フィルム1には、この微細穴に対応する微細な凹凸形状が作製される。なお図4において、横軸は、ロール版13の円周方向θ及び回転軸方向Yであり、縦軸はロール版13の半径方向rを示す。また図5において、横軸は、反射防止フィルム1の面内方向X、Yであり、縦軸は厚みTである。
〔ロール版の保護〕
ところでこのようにして作製されて賦型に供されるロール版は、上述したように、保管搬送時はもとより、生産開始時、生産終了時においても、従来に比して格段的に傷付きに留意して取り扱うことが必要である。図6は、この実施形態に係るロール版保護の説明に供する図である。この第1実施形態では、保護フィルム21をロール版13の保護材に適用して、この保護フィルム21により、保管搬送時、生産開始時、ロール版13の傷付きを防止する。
ここでロール版13は、ロール版13の製造装置から取り外すと回転台車に搭載される。ここで回転台車は、ロール版13を、両端の回転軸により回転自在に軸支し、周側面をいわゆる浮かした状態でロール版13を保持する台車である。ロール版13は、この回転台車に搭載されて搬送保管される。
〔第1実施形態におけるロール版の保護〕
ロール版13は、この回転台車において、保護フィルム21が周側面に巻き付けられる。ここで保護フィルム21は、PP(polypropylene)、PE(polyethylene)、PET等の各種のフィルムであって、シワが入り難く、傷付きの原因となる凹凸が少ないものを広く適用することができる。また厚みは、例えば10μm以上、500μm以下の範囲で、必要に応じて選定することができる。
またこの実施形態において、保護フィルム21は、内側面(ロール版13側面)が粘着面である片面粘着フィルムが適用される。なおこの粘着面の粘着力は、ロール版13に対する基材2の密着力より大きくなるように設定して、後述する保護フィルム21を取り除く際の利便を図ることができる。また保護フィルム21を粘着フィルムとすることにより、保管時等における剥がれを防止して傷付きを防止する効果、さらには異物の付着を防止する効果を向上することができる。具体的に保護フィルム21は、例えば日立化成工業製のヒタレックス(登録商標)を適用することができる。
保護フィルム21は、ロール版13の周側面の幅(軸に沿った方向の周側面の長さ)より幅広であって、ロール版13を1周巻回する長さより長く作製され、賦型時とは逆転方向にロール版13を回転させながら、一端をロール版13に貼り付けてロール版13に巻き付けられ、巻き終わり側端が巻き始め側端と一定の距離だけ重なり合うように配置される。これによりこの実施形態では、ロール版13の搬送保管時、ロール版13の傷付き、異物等の付着を保護フィルム21により防止する。
図7は、この保護フィルム21による起動時のロール版13の保護方法の説明に供する図である。この工程では、保護フィルム21を巻き付けた状態で、ロール版13を賦型装置にセットする。なおこのとき賦型装置においては、押圧ローラ14及び剥離ローラ15が、賦型時比してそれぞれロール版13より遠ざかった位置に保持されている。この状態で、この製造工程は、基材2の搬送を開始し、これによりいわゆる紙通しにより基材2の搬送を開始すると共に、ロール版13の回転を開始する。ここで押圧ローラ14及び剥離ローラ15が離間した位置に保持されていることにより、この紙通しの状態では、基材2は保護フィルム21を巻回したロール版13には押圧されないことになるものの、この紙通しまでの過程で、また紙通しの際に、部分的に、基材2が保護フィルム21に接触する恐れがある。しかしながらこの実施形態では、このような場合でも保護フィルム21によりロール版13の周側面への接触を防止することができる。これによりこの実施形態において、この紙通しまでの間、ロール版13は、保護フィルム21により傷付き、異物の付着が防止される。
図8に示すように、このようにして起動してロール版13の周速度V13と、基材2の搬送速度V2とが等しく、かつ賦型時の速度になると(いわゆる定常状態である)、この製造工程は、押圧ローラ14及び剥離ローラ15を賦型時の位置に可動させ、これにより基材2をロール版13に押し付ける。このときロール版13の周速度V13と基材2の搬送速度V2とが等しくなっていることにより、保護フィルム21は、基材2により単にロール版13に押し付けられてロール版13と同一の周速度V21により回転することになり、ロール版13の周側面を擦るような挙動を有効に回避することができる。
この製造工程は、この状態で、図9に示すように、保護フィルム21をロール版13より引き剥がす。このとき保護フィルム21において、巻き始めに重なり合う巻き終わりの端部を折り返し、この端部における保護フィルム21の粘着力により基材2に保護フィルム21を貼り付け、基材2の搬送と共に保護フィルム21をロール版13より引き剥がす。その後、この製造工程は、生産工程に移り、紫外線硬化性樹脂の塗布を開始して賦型処理を開始する。なお保護フィルム21の引き剥がしを開始する時点で、既に、紫外線硬化性樹脂の塗布を開始しても良い。また基材2に貼り付けることなく、保護フィルム21を引き剥がすようにしても良い。これらによりこの実施形態では、紙通しの後、賦型開始までの間、ロール版13の傷付きを防止し、その結果、保管搬送時、生産開始時、従来に比して格段的に傷付を防止することができる。
なおこの実施形態では、1つのロール版13により1ロール分の基材2を処理するように工程管理され、これにより生産終了時は、何らロール版13の傷付きを考慮することなく、徐々にロール版13の回転速度を低下させて生産を終了する。
なおこのように粘着剤により保護フィルム21をロール版13に保持する場合、保護フィルム21を引き剥がした後、ロール版13の周側面に粘着剤の残渣が残存する場合も予測され、この残渣が生産品に悪影響を与える恐れがある。そこで粘着剤にあっては、基材2に塗布する紫外線硬化性樹脂4に結合性の良い材料を選定することにより、紫外線硬化性樹脂4により残渣を除去するようにして、残渣による悪影響を有効に回避することができる。具体的には、紫外線硬化性樹脂4と同一の組成の材料を粘着剤に適用して、残渣の影響を有効に回避することができる。
ここで本実施形態の効果の確認のために、保護フィルム21を配置することなく傷のないロール版にセットし、紫外線硬化性樹脂を塗布することなく起動させ、紙通しの処理を実行した。ここで5回の実験のうちで4回はロール版の傷付きが発見された。なおこの傷は、緩やかに曲線を描く擦り傷であった。これにより起動時、ロール版13を傷付けていることが確認された。しかしながらこの実施形態によれば、このような傷付を防止できることが判った。
この実施形態によれば、ロール版の周側面に保護材を配置して保管搬送するようにして、生産開始時、定常状態にロール版の回転及び基材の搬送が立ち上がって保護材を除去することにより、従来に比して格段的にロール版の傷付きを防止することができる。
より具体的に、保護材に保護フィルムを適用することにより、簡易かつ確実にロール版の傷付きを防止することができる。
またさらに粘着面によりこの保護フィルムをロール版に張り付けて保護することにより、より確実にロール版を保護することができる。
これらにより外観上キズのない光学特性に優れた微細構造の光学フィルムを提供することができ。また歩留まりを向上し、さらにはロール版の取り扱いを簡便にすることができる。
〔第2実施形態〕
ところでロール版の寿命に比して反射防止フィルムの製造量が少ない場合には、生産途中で賦型処理を中止してロール版13の回転を停止させることになる。この場合、ロール版13の周側面を基材2で擦る場合が発生し、これによりロール版13を傷つけることになる。そこでこの実施形態では、さらに生産終了時においても、ロール版13の傷付きを防止する。なおこの実施形態では、この生産終了時に係る構成が異なる点を除いて、第1実施形態と同一に構成される。
図10は、この第2実施形態に係る製造工程の説明に供する図である。ここでこの製造工程は、第1実施形態と同様の片面粘着フィルムによる保護フィルム21の一端が、生産終了時、基材2により覆われていない個所で、ロール版13に貼り付けられる。この状態で、この工程は、ロール版13を一周させ、ロール版13に保護フィルム21を巻き付ける(図11参照)。なおこの場合、紫外線硬化性樹脂の塗布を終了した後、保護フィルム21の端部をロール版13に貼り付け、これにより保護フィルム21の外側面の汚損を防止する。なお保護フィルム21は、第1の実施形態と同様の構成を適用することができるものの、ローラ14、15によりロール版13に押し付けられることにより、ロール版13の周側面に形成された微細な凹凸形状にダメージを与えない程度の粘着力による粘着層を有し、このようにダメージを与えない程度の硬度を有する材料を適用することができる。また粘着層側面とは逆側面にセパレータを設けるようにして、剥離ローラ15側において、基材2と剥がれ易くしても良い。具体的に保護フィルム21は、例えば日立化成工業製のヒタレックス(登録商標)を適用することができる。
このようにしてロール版13に保護フィルム21を貼り付けて巻き付ける場合、基材2の搬送速度V2とロール版13の周速度V13とが一致している状態で、ロール版13に保護フィルム21が巻き付けられることにより、保護フィルム21は基材2の搬送速度V2と同一の搬送速度V21により搬送されてロール版13に巻き付けられることになる。その結果、何らロール版13の周側面に円周方向の応力を与えることなく、保護フィルム21を巻き付け、保護フィルム21を巻き付けることによる傷付きを有効に回避することができる。
このようにしてロール版13に保護フィルム21を巻き付けると、この製造工程は、図11に示すように、ロール版13よりローラ14、15を離間させ、ロール版13の回転を停止せると共に基材2の搬送を停止する。またその後、ロール版13を装置より取り外して回転台車に載置する。なおこのとき、保護フィルム21の端部を剥がして、保護フィルム21の巻き始めと巻き終わりにおける上下関係を入れ替え、これにより続く生産開始時に、第1実施形態について上述したように、保護フィルム21を引き剥がせるようにする。なおこの巻き始めと巻き終わりにおける上下関係の入れ替えは、生産再開時に実行しても良い。
ここで本実施形態の効果の確認のために、保護フィルム21を配置することなく傷のないロール版にセットし、紫外線硬化性樹脂を塗布して賦型処理した実験によれば、生産した反射防止フィルムに、緩やかな曲線を描く擦り傷に対応する傷が、ロール版13の周長ピッチで見つかった。またこの場合、これとは異なるモードによる擦り傷(長さ数mm程度の直線的な傷)が多数発生している領域が発見された。これにより生産終了時にも傷が発生していることが判った。またロール版については、反射防止フィルムで確認された以外にも、全幅に多数並ぶ傷の領域が発見された。ここで第1実施形態について上述した実験では、このような傷の領域が見つからなかったことから、このような傷の領域は、生産停止時に発生していることが判る。しかしながらこの実施形態では、このような生産停止における傷付きを確実に防止できることが判った。
この第2実施形態によれば、さらに生産停止時、保護材を配置してロール版の回転を停止することにより、生産停止時においても、さらには生産停止後、生産再開までの間、ロール版の傷付、異物の付着を防止することができる。
またこの保護材が保護フィルムであることにより、確実にロール版を保護することができる。
〔第3実施形態〕
図12は本発明の第3実施形態に係る製造工程の説明に供する図である。ここでこの製造工程は、基材2に保護フィルム21を貼り付けて、保護フィルム21のロール版13への巻き付けを開始する。この実施形態では、この巻き付け開始に係る構成を除いて、第2実施形態と同一に構成される。
このように基材2に貼り付けて巻き付けを開始するために、保護フィルム21は、この巻き始めを開始する側の端部、基材2側に、局所的に粘着剤が配置される。なおここでこの粘着剤は、剥離ローラ15側で基材2を排出する際に、保護フィルム21がロール版13側に巻き付くように、基材2と保護フィルム21との間の粘着力が、ロール版13と保護フィルム21のロール版側の粘着力より小さくなるように選定される。なおこのように保護フィルム21に局所的に粘着層を設ける代わりに、基材2に粘着層を設けるようにしても良い。なおこの保護フィルム21は、この粘着層に関する構成を除いて、第2実施形態で上述したと同様の構成を適用することができる。
これによりこの保護フィルム21は、ロール版13の回転によりロール版13に巻き付き(図10参照)、この製造工程は、第2実施形態と同様にして生産を停止した後(図11参照)、ロール版を回転台車に配置する。
この実施形態では、基材2側に貼り付けてロール版13に保護フィルムを巻き付けるようにしても、第1実施形態と同様の効果を得ることができる。
〔第4実施形態〕
この実施形態では、第1の実施形態において、回転台車上における保護フィルムの巻き付けに代えて、保護樹脂の塗布によりロール版の周側面に保護樹脂層が設けられ、この保護樹脂層によりロール版の傷付き、異物の付着を防止する。またこの保護樹脂層により、生産開始時におけるロール版の傷付きを防止する。
このためロール版13は、ロール版の製造装置から取り外すと回転台車に搭載され、周側面に保護樹脂が塗布される。これによりロール版13は、図13に示すように、周側面に保護樹脂層31が作製される。ここでこの保護樹脂層31は、後述するように、生産開始時、基材2に塗布される賦型用の樹脂材料に付着させてロール版13から除去することにより、ロール版に対する密着強度に比して、賦型用樹脂に対する密着強度が強い材料が適用される。より具体的にこの実施形態では、樹脂材料をロール版13に塗布した後、乾燥により硬化して保護樹脂層31が作製される。なお生産開始時に十分除去可能である場合には、紫外線を照射して硬化させても良い。
なおこの保護樹脂としては、例えばファインケミカルジャパン製 メタルコートFC−121を適用することができる。これによりこの実施形態では、ロール版13の搬送保管時、ロール版13の傷付き、異物等の付着を保護樹脂層31により防止する。
図14は、この保護樹脂層31による起動時のロール版13の保護方法の説明に供する図である。この工程では、第1実施形態について上述したと同様にしてロール版13を賦型装置にセットした後、紙通しにより基材2の搬送を開始すると共に、ロール版13の回転を開始する。ここでこの実施形態ではロール版13の周側面に保護樹脂層31が作製されていることにより、この紙通しまでの間、ロール版13は、この保護樹脂層31により傷付き、異物の付着が防止される。
このようにして起動してロール版13の周速度と、基材2の搬送速度とが等しく、かつ賦型時の速度になると(いわゆる定常状態である)、この製造工程は、押圧ローラ14及び剥離ローラ15を賦型時の位置に可動させ、これにより基材2をロール版13に押し付ける。このときロール版13の周速度と基材2の搬送速度とが等しくなっていることにより、保護樹脂層31は、基材2により単にロール版13に押し付けられてロール版13と同一の周速度により回転することになり、ロール版13の周側面を擦るような挙動を有効に回避することができる。
この製造工程は、この状態で、紫外線硬化性樹脂の塗布を開始すると共に、紫外線の照射を開始する。ここで保護樹脂層31は、賦型用樹脂に対する密着強度が強いことにより、紫外線の照射により基材2に塗布された紫外線硬化性樹脂と一体化し、基材2と共にロール版13から引き剥がされることになる。これによりこの実施形態では、紙通しの後、賦型開始までの間、ロール版13の傷付きを防止し、その結果、保管搬送時、生産開始時、従来に比して格段的に傷付を防止することができる。
なおこの実施形態では、第1の実施形態と同様に、1つのロール版13により1ロール分の基材2を処理するように工程管理され、これにより生産終了時は、何らロール版13の傷付きを考慮することなく、徐々にロール版13の回転速度を低下させて生産を終了する。
この実施形態によれば、保護フィルムに代えて保護樹脂層によりロール版を保護するようにしても、第1実施形態と同様の効果を得ることができる。
〔第5実施形態〕
図15は本発明の第5実施形態に係る製造工程の説明に供する図である。ここでこの製造工程は、ロール版13の周側面に保護樹脂層31を作製してロール版13の駆動を停止する。この実施形態では、この保護樹脂層31の作製に係る構成を除いて、第4実施形態と同一に構成される。
この実施形態の製造工程は、ダイ34によりロール版13の周側面に保護樹脂層31用の保護樹脂を塗布する。なおこの保護樹脂は、第4実施形態と同様に、ロール版に対する密着強度に比して、賦型用樹脂に対する密着強度が強い材料が適用され、例えば賦型用の紫外線硬化性樹脂と同一の樹脂が適用される。この工程は、生産終了時、賦型用の紫外線硬化性樹脂の塗布を終了する共に、紫外線の照射を停止し、これにより賦型の処理を終了する。また続いてダイ34により保護樹脂層31用の樹脂の塗布を開始し、ロール版13の全周への塗布を完了すると、ローラ14、15を離間させると共に、基材2の搬送を停止し、さらにロール版13の回転を停止させる。なおこの場合も、第4実施形態について上述したと同様に、生産開始時に十分除去可能である場合には、紫外線を照射して硬化させても良い。
この実施形態によれば、保護フィルムに代えて保護樹脂層によりロール版を保護するようにしても、第2実施形態と同様の効果を得ることができる。
〔第6実施形態〕
図16は本発明の第6実施形態に係る製造工程の説明に供する図である。ここでこの製造工程は、ロール版13に代えて、基材2側に保護樹脂を塗布して保護樹脂層31を作製する点を除いて、第5実施形態と同一に構成される。
この実施形態によれば、基材側に保護樹脂を塗布してロール版に保護樹脂層を作製するようにしても、第5実施形態と同様の効果を得ることができる。
〔第7実施形態〕
図17は、本発明の第7実施形態に係る反射防止フィルムを示す図である。ここで賦型に供する紫外線硬化性樹脂4は、ロール版に作製された微細構造を高精度かつ効率良く転写できることが求められる一方、他方では基材2に充分に強固に密着することが求められる。そこでこの実施形態では、紫外線硬化性樹脂4を下層側の紫外線硬化性樹脂4Aと上層側の紫外線硬化性樹脂4Bとによる2層構造とし、紫外線硬化性樹脂4に求められるこれらの機能を充足する。
このため下層の紫外線硬化性樹脂4Aは、基材2と密着性が良好であり、また上層の紫外線硬化性樹脂4Bによる樹脂層と密着性が良好な樹脂が適用される。また上層の紫外線硬化性樹脂4Bは、賦型の特性に優れた樹脂が適用される。これによりこの実施形態では、反射防止フィルム41の性能、生産性を向上する。なおこの紫外線硬化性樹脂4A、4Bは、例えばアクリル系の樹脂をそれぞれ所望する特性となるように調製して適用することができる。
図18は、この反射防止フィルム41の製造工程を示す図である。この製造工程50は、紫外線硬化性樹脂層4の2層構造対応して、基材2の搬送方向に、順次、下層の紫外線硬化性樹脂4Aを塗布するダイ12A、上層の紫外線硬化性樹脂4Bを塗布するダイ12Bが配置され、これらダイ12A、12Bにより順次紫外線硬化性樹脂4A、4Bが塗布される。なおこのダイ12A、12Bに係る構成を除いて、この製造工程は図2について上述した製造工程10と同一に構成される。
この実施形態では、ロール版の製造装置から取り外すと回転台車に搭載され、周側面に、上層の紫外線硬化性樹脂4Bにより保護樹脂が塗布され、この上層の紫外線硬化性樹脂4Bによる保護樹脂層31が作製される。ロール版13は、生産開始時に定常状態に立ち上がるまでの間、この保護樹脂層31により傷付きが防止され、さらに異物の付着が防止される。
また定常状態に立ち上がると、一定期間の間、基材2に下層の紫外線硬化性樹脂4Aのみが塗布されて紫外線が照射され、これにより下層の紫外線硬化性樹脂4Aの密着力を利用して保護樹脂層31が除去される。なおこの場合に、実用上充分に保護樹脂層31を除去できる場合には、生産時と同様に、下層及び上層の紫外線硬化性樹脂4A及び4Bを塗布して保護樹脂層を取り除くようにしても良い。
これに対して生産終了時、下層の紫外線硬化性樹脂4Aの塗布を一定期間停止し、上層の紫外線硬化性樹脂4Bのみ基材2に塗布して搬送する。ここで上層の紫外線硬化性樹脂4Bは、基材2との密着力が弱いことにより、この場合、基材2から剥離してロール版13の周囲に残留することになり、保護樹脂層31を作製することになる。これによりこの実施形態では、ロール版13に保護樹脂層31を作製すると、紫外線硬化性樹脂4Bの塗布を停止し、さらにロール版13の回転を停止させる。
この第7の実施形態によれば、賦型に供する紫外線硬化性樹脂を2層構造とし、この2層構造に係る上層側の紫外線硬化性樹脂により保護樹脂層を作製することにより、反射防止フィルムの構造に係る2層構造、設備を有効に利用して、上述の実施形態と同様の効果を得ることができる。
〔他の実施形態〕
以上、本発明の実施に好適な具体的な構成を詳述したが、本発明は、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、上述の実施形態の構成を組み合わせ、さらには上述の実施形態の構成を種々に変更し、さらには従来構成と組み合わせることができる。
すなわち上述の実施形態では、保護フィルム、保護樹脂層をそれぞれ設ける場合について述べたが、本発明はこれに限らず、保護樹脂層の上層に保護フィルムを設けるようにしても良い。
また上述の実施形態では、紫外線硬化樹脂により保護層を設ける場合について述べたが、本発明はこれに限らず、紫外線以外の電子線等により硬化する樹脂を適用しても良く、さらには熱硬化性樹脂を適用しても良い。
また上述の実施形態では、基材側に賦型用の樹脂を塗布する場合について述べたが、本発明はこれに限らず、ロール版側に塗布する場合にも広く適用することができる。
また上述の実施形態では、紫外線硬化性樹脂の賦型により金型の凹凸形状を転写(賦型)する場合について述べたが、本発明はこれに限らず、例えば加熱した熱可塑性の樹脂を押圧して賦型する場合等に広く適用することができる。
また上述の実施形態では、モスアイ構造に係る微細な凹凸形状を賦型する場合について述べたが、本発明はこれに限らず、金型に作製された各種の凹凸形状を賦型して光学フィルムを作製する場合に広く適用することができる。
1、41 反射防止フィルム
2 基材
3 凹凸膜
4、4A、4B 紫外線硬化性樹脂
10 製造工程
12、50、12A、12B、34 ダイ
13 ロール版
14、15 ローラ
21 保護フィルム
31 保護樹脂層

Claims (11)

  1. 基材を搬送しながら、ロール版の周側面に前記基材を押圧して前記周側面に形成された凹凸形状を前記基材に賦型して光学フィルムを作製する光学フィルムの製造方法において、
    前記ロール版の回転及び前記基材の搬送を開始して、前記ロール版の回転及び前記基材の搬送を定常状態に立ち上げる起動工程と、
    前記定常状態で、前記光学フィルムを生産する工程とを有し、
    前記起動工程は、
    前記ロール版の周側面に、前記周側面の凹凸形状を保護する保護材を配置した状態で、前記ロール版の回転及び前記基材の搬送を開始し、
    前記ロール版の回転及び前記基材の搬送が定常状態に立ち上がると、前記保護材を除去する保護材除去工程を有する
    光学フィルムの製造方法。
  2. 前記保護材が、前記周側面に巻き付けられた、前記周側面側が粘着層である粘着フィルムであり、
    前記保護材除去工程は、
    前記保護材を前記基材に付着させて除去する
    請求項1に記載の光学フィルムの製造方法。
  3. 基材を搬送しながら、ロール版の周側面に前記基材を押圧して前記周側面に形成された凹凸形状を前記基材に賦型して光学フィルムを作製する光学フィルムの製造方法において、
    前記ロール版の回転及び前記基材の搬送を定常状態に保持して前記光学フィルムを生産する工程と、
    前記ロール版の回転及び前記基材の搬送を停止させる停止工程とを有し、
    前記停止工程は、
    前記定常状態において、前記ロール版の周側面に、前記周側面の凹凸形状を保護する保護材を配置する保護材配置工程を有し、
    前記保護材配置工程により前記保護材を配置すると、前記ロール版の回転及び前記基材の搬送を停止させる
    光学フィルムの製造方法。
  4. 前記保護材が、前記周側面側が粘着層である粘着フィルムであり、
    前記保護材配置工程は、
    前記保護材の一端を前記ロール版に貼り付けて前記ロール版の回転により前記ロール版に巻き付けて配置する
    請求項3に記載の光学フィルムの製造方法。
  5. 前記保護材が、前記周側面側が粘着層である粘着フィルムであり、
    前記保護材配置工程は、
    前記保護材の一端を前記基材に貼り付けて前記基材の搬送により前記ロール版に前記保護材を巻き付けて配置する
    請求項3に記載の光学フィルムの製造方法。
  6. 前記保護材が、紫外線硬化性樹脂による保護樹脂層である
    請求項1又は請求項3に記載の光学フィルムの製造方法。
  7. 前記基材は、
    前記基材に設けられる紫外線硬化性樹脂層への賦型により、前記周側面に形成された凹凸形状が賦型され、
    前記保護材は、
    紫外線硬化性樹脂による保護樹脂層であり、
    前記保護材除去工程は、
    前記保護樹脂層を前記基材に付着させて前記保護材を除去する
    請求項1に記載の光学フィルムの製造方法。
  8. 前記基材は、
    前記基材に設けられる紫外線硬化性樹脂層への賦型により、前記周側面に形成された凹凸形状が賦型され、
    前記保護材は、
    紫外線硬化性樹脂による保護樹脂層であり、
    前記保護材配置工程は、
    前記ロール版への前記保護樹脂層の材料の塗布により前記保護材を配置する
    請求項3に記載の光学フィルムの製造方法。
  9. 前記基材は、
    前記基材に設けられる紫外線硬化性樹脂層への賦型により、前記周側面に形成された凹凸形状が賦型され、
    前記保護樹脂層は、
    紫外線硬化性樹脂による保護樹脂層であり、
    前記保護材配置工程は、
    前記基材への前記保護樹脂層の材料の塗布により前記基材を介して前記ロール版に前記保護材を配置する
    請求項3に記載の光学フィルムの製造方法。
  10. 前記基材は、
    下層及び上層の紫外線硬化性樹脂が順次設けられ、当該紫外線硬化性樹脂による樹脂層への賦型により、前記周側面に形成された凹凸形状が賦型され、
    前記保護材配置工程は、
    前記基材への前記下層の紫外線硬化性樹脂の塗布を中止して、前記上層の紫外線硬化性樹脂のみを前記基材に塗布することにより、前記基材を介して前記上層の紫外線硬化性樹脂を前記ロール版に塗布して、前記ロール版に前記保護材を配置する
    請求項3に記載の光学フィルムの製造方法。
  11. 前記光学フィルムは、
    モスアイ構造による反射防止フィルムである
    請求項1、請求項2、請求項3、請求項4、請求項5、請求項6、請求項7、請求項8、請求項9、又は請求項10に記載の光学フィルムの製造方法。
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