JP2013142232A - 収納家具の扉構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】扉4を全閉位置とそれよりも開き側に位置する開き待機位置との2段階に保持可能なプッシュ式マグネットキャッチ6が設けられた収納家具Fnにおいて、全閉位置の扉4の側方に他の扉4′が近接して位置していてそれらの間の隙間が小さい場合でも、開き待機位置にある扉4の裏側にスムーズに指fを挿入できるようにし、収納家具Fn全体の意匠性やその自由度を損なうことなく、収納家具Fnの使用性を向上させる。
【解決手段】全閉位置にある扉4の指掛け端部4aに近接状態で対向する隣接扉4′の表面側角部に、扉4が開き待機位置にあるとき、指fを該扉4の指掛け端部4a裏面側に挿入可能とする隙間Sを扉4と隣接扉4′との間に形成するための指挿入切欠き15を設ける。
【選択図】図6

Description

本発明は収納家具の扉構造に関し、特に、扉を閉じ位置に保持するためのプッシュ式マグネットキャッチが設けられたものに関する。
従来、この種の収納家具の扉構造として、特許文献1に示されているように、収納棚や飾り棚等に取り付けられる扉用パネルの少なくとも上下2辺の裏面側角部に面取り部を形成することにより、この面取り部に指を入れて扉を開け得るようにし、取手を不要としたものが提案されている。
また、特許文献2には、キャビネットの開口縁一側の上下部にマグネットキャッチを、また中部にプッシュ式マグネットキャッチをそれぞれ設け、扉に各マグネットキャッチの受け座を設けることが記載されている。
上記特許文献2に示されるように、扉を閉じ位置に保持するプッシュ式マグネットキャッチが設けられていると、そのプッシュ式マグネットキャッチのストロークにより、扉が全閉位置と、その全閉位置よりも少し開き側に位置する開き待機位置との2段階に保持可能となる。全閉位置にある扉をさらに閉じ方向に押すことで、プッシュ式マグネットキャッチによる全閉位置でのロックが外れて扉がキャッチ内蔵のスプリングにより開き待機位置まで戻されて少し開いた状態となる。また、この開き待機位置で扉を押すと、再び全閉位置にロック保持される。このように、扉を押すことにより扉の閉じ位置が全閉位置と開き待機位置とを繰り返されるようになっている。そして、扉を開くときには、全閉位置にある扉を開き待機位置に移動させた後、その少し開いた扉の裏面側に指を掛けて扉を引くことで、扉を開くようになっている。
特開平8−210036号公報 特開昭60−148976号公報
ところが、このようにプッシュ式マグネットキャッチにより扉を閉じ位置に保持する構造では、扉を開く際、開き待機位置にあって少し開いた扉の裏面側に指を掛けて扉を引くので、指を扉の裏側に挿入するために扉の側方に他の扉や家具本体の一部が近接して対向配置されていると、扉が例えば20mm程度で比較的厚いことから、その扉の裏側に指をスムーズに挿入することが困難となる。無理に指を挿入すると、その他の扉や家具本体の一部に指の裏が当たって痛むことがあり、収納家具の使い勝手が悪いという問題がある。
この問題は、扉と他の扉や家具本体の一部との隙間を大きくするように設計すれば解決するが、そうすると、その大きな隙間により収納家具全体の意匠性が損なわれるのは避けられない。また、扉に彫込み引手や手掛り(手当り)等の取手を設ける方法もあるが、取手が必須となるために意匠性に制約が生じる。
本発明は斯かる諸点に鑑みてなされたもので、その目的は、全閉位置の扉の側方に他の扉や家具本体の一部が近接して位置していてそれらの間の隙間が小さい場合でも、開き待機位置にある扉の裏側にスムーズに指を挿入できるようにし、収納家具全体の意匠性やその自由度を損なうことなく、収納家具の使用性を向上させることにある。
上記の目的を達成するために、この発明では、全閉位置にある扉に近接して対向する部材において、開き待機位置にある扉の裏側に指が挿入される際に、その指と干渉する部分に着目し、その干渉部分を切り欠くようにした。
具体的には、請求項1の発明では、開口部を有する収納家具本体に該開口部を開閉する扉の基端部(軸側端部)が蝶番を介して揺動可能に支持され、扉の先端側(揺動側端部)に固定された磁性体を有し、該磁性体を吸着保持して扉を全閉位置と該全閉位置よりも開き側に位置する開き待機位置との2段階に保持可能なプッシュ式マグネットキャッチが設けられ、扉が上記開き待機位置にあるときに該扉の先端側の指掛け端部に指を掛けて引くことで、扉を開くようにした収納家具の扉構造が前提である。
そして、上記全閉位置にある扉の上記指掛け側端部に近接状態で対向する近接対向部材が設けられており、この近接対向部材には、扉が上記開き待機位置にあるときに、指を該扉の指掛け端部裏面側に挿入可能とする隙間を扉と近接対向部材との間に形成するための指挿入切欠きが設けられていることを特徴とする。
この請求項1の発明では、全閉位置にある扉の指掛け側端部に近接状態で対向する近接対向部材に指挿入切欠きが設けられ、この指挿入切欠きにより扉の指掛け側端部との間に大きな隙間が形成されるので、開き待機位置にある扉を開くために、その指掛け側端部裏側に指を挿入する際、その指の裏が近接対向部材にきつく当たることはなく、扉と近接対向部材との間に形成された隙間にスムーズに指を挿入することができ、よって収納家具の使い勝手を高めることができる。
また、近接対向部材に指挿入切欠きを設けるだけでよく、扉と近接対向部材との間の隙間を大きくしたり取手を設けたりする必要がなく、収納家具全体の意匠性やその自由度が損なわれることはない。
請求項2の発明では、近接対向部材は、全閉位置にある扉と面一となるように配置されており、この近接対向部材の表面側角部に指挿入切欠きが設けられていることを特徴とする。
この請求項2の発明では、全閉位置にある扉と面一となる近接対向部材の表面側角部に指挿入切欠きが設けられているので、この指挿入切欠きにより扉の指掛け側端部との間に大きな隙間が形成され、開き待機位置にある扉を開くために、その指掛け側端部裏側に指を挿入する際、その扉と近接対向部材との間に形成された隙間にスムーズに指を挿入することができる。
請求項3の発明では、近接対向部材は、全閉位置にある扉と直交するように配置されており、その近接対向部材の裏面側角部に指挿入切欠きが設けられていることを特徴とする。
この請求項3の発明では、全閉位置にある扉と直交する近接対向部材の裏面側角部に指挿入切欠きが設けられているので、この指挿入切欠きにより扉の指掛け側端部との間に大きな隙間が形成され、開き待機位置にある扉を開くために、その指掛け側端部裏側に指を挿入する際、その扉と近接対向部材との間に形成された隙間にスムーズに指を挿入することができる。
請求項4の発明では、上記請求項2の発明において、近接対向部材は、扉に隣接する他の隣接扉とする。また、請求項5の発明では、請求項3の発明において、近接対向部材は、扉に隣接する天板又は側板とする。
これら請求項4又は請求項5の発明では、扉に近接対向部材として他の扉や天板又は側板が隣接していても、上記請求項1の発明と同様の作用効果を奏することができる。
請求項6の発明では、上記指挿入切欠きは傾斜面とする。また、請求項7の発明では、指挿入切欠きは円弧面とする。
これら請求項6又は請求項7の発明では、望ましい形状の指挿入切欠きが容易に得られる。
以上説明したように、請求項1〜7の発明によると、収納家具本体の揺動タイプの扉をプッシュ式マグネットキャッチにより全閉位置及び開き待機位置に保持可能とした扉構造において、全閉位置にある扉の先端側の指掛け側端部に近接状態で対向する近接対向部材に、開き待機位置にある扉の裏面側に指を挿入可能とする隙間を扉と近接対向部材との間に形成するための指挿入切欠きを設けたことにより、収納家具全体の意匠性やその自由度を損なうことなく、扉と近接対向部材との間に形成された隙間にスムーズに指を挿入して、収納家具の使い勝手を高めることができる。
図1は本発明の実施形態1に係る収納家具の正面図である。 図2は、収納家具の各扉の開閉構造を拡大して示す平面図である。 図3はプッシュ式マグネットキャッチの拡大平面図である。 図4は、指挿入切欠きが設けられた隣接扉の要部を拡大して示す平面図である。 図5は指挿入切欠きの変形例を示す図4相当図である。 図6は、扉が開き待機位置にあるときに、指を扉の指掛け端部裏面側に挿入可能とする隙間が扉と隣接扉との間に形成された状態を示す断面図である。 図7は実施形態2に係る収納家具の正面図である。 図8は、スライドカウンタが格納位置にあり、その前板の真下にある扉が全閉位置から開き待機位置に開いたときに、指を扉の指掛け端部裏面側に挿入可能とする隙間が扉と前板との間に形成される状態を示す側面図である。 図9は実施形態3を示す図6相当図である。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。以下の好ましい実施形態の説明は、本質的に例示に過ぎず、本発明、その適用物或いはその用途を制限することを意図するものでは全くない。
(実施形態1)
図1は本発明の実施形態1に係る収納家具Fnを示す。この収納家具Fnはリビングルーム等の室内の壁面に施工されるもので、室内に開口する開口部を有する矩形箱状の複数の収納室2,2,…が縦壁1a及び横壁1bによって区画された家具本体1と、この家具本体1の一部(図では中央部)の収納室2,2,…の各開口を開閉する揺動タイプの扉4,4,…とを備えている。
図2に示すように、各扉4は家具本体1に対し基本的に同じ支持構造で揺動可能に支持されている。すなわち、各扉4の左右端部の一方である基端部(軸側端部)が鉛直方向の揺動軸線を持つ蝶番5(ヒンジ)を介して揺動可能に支持されている。上記蝶番5は公知のものであり、図では簡略化して示している。
各扉4はプッシュ式マグネットキャッチ6により閉じ位置に保持される。このマグネットキャッチ6は、図3に示すようにキャッチ本体7と、磁性体としてのメッキ鋼板等からなる受板12とからなる。キャッチ本体7は、例えば矩形箱状のケース8と、そのケース8に伸縮可能に支持されたスライダ9とを備えている。ケース8内には、図示しないが、スライダ9を収縮位置と伸長位置とに停止保持するロック機構と、伸長方向に付勢するばねとが設けられ、スライダ9の先端部には磁石部10(マグネット)が設けられている。一方、上記受板12は上記スライダ9の磁石部10に吸着保持されるものである。
図6に示すように、上記受板12は上記扉4の先端側(揺動側端部)裏面にビス止めにより固定されている。キャッチ本体7のケース8は、家具本体1の例えば横壁1b(又は縦壁1a)に、扉4が閉じたときにスライダ9先端の磁石部10が上記扉4裏面の受板12に対向するようにビス止めにより取付固定されている。そして、プッシュ式マグネットキャッチ6は、キャッチ本体7におけるスライダ9の磁石部10で受板12を吸着保持した状態で、扉4を図6で仮想線にて示す全閉位置と、該全閉位置よりも少し開き側に位置する図6で実線にて示す開き待機位置との2段階に保持可能であり、スライダ9が収縮位置にロックされているときに扉4を全閉位置に保持し、この全閉位置で扉4を閉じ方向(図6で上方向)に押してスライダ9を収縮させたときに、ロック機構によるスライダ9の収縮位置でのロックが解除され、スライダ9が伸長位置に伸長して扉4を開き待機位置に移動させるようになっている。このようにプッシュ式マグネットキャッチ6によって扉4が開き待機位置にあるときに使用者が該扉4の先端側の上下方向に沿った端部からなる指掛け端部4aに指fを掛けて引くことで、扉4が開くようになっている。このことで、扉4は彫込み引手や手掛り(手当り)等の取手を設けずに開閉操作される。
上記扉4が全閉位置にあるとき、その扉4の指掛け端部4a(先端部)には、その扉4と左右に隣接する隣接扉4′の基端部が近接状態で対向するように位置している。この隣接扉4′は近接対向部材を構成しており、全閉位置にある扉4と面一となるように配置されている。
図4及び図6に示すように、隣接扉4′の基端部(軸側端部)には、その表面側角部を隣接扉4′の上下端間の全体に亘り傾斜平面状に切り欠いてなる指挿入切欠き15が設けられている。図4中、4′aは隣接扉4′の基端部(軸側端部)裏面に形成された蝶番取付部である。また、図2及び図6に示すように、扉4の先端部にも、その表面側角部を扉4の上下端間の全体に亘り指挿入切欠き15と同様に斜めに切り欠いてなる傾斜面4bが形成されており、扉4の左右両端部を同形状に切り欠くことで意匠性を高めるようにしている。
この隣接扉4′(近接対向部材)に設けられた指挿入切欠き15は、図6に示すように、扉4が上記開き待機位置(全閉位置から少し開いた位置)にあるときに、使用者の指fを扉4の指掛け端部4a裏面側に挿入可能とする隙間Sを扉4と隣接扉4′(近接対向部材)との間に形成するためのものである。この扉4と隣接扉4′との間の隙間Sは、プッシュ式マグネットキャッチ6による扉4の全閉位置及び開き待機位置の間の開き量(キャッチ本体7のスライダ9のストローク量)と、指挿入切欠き15の切欠き量とによって設定され、その隙間Sに指fが入るように設定される。
この実施形態では、例えば隣接扉4′(扉4)の厚さが18mmであり、その表面の隅角部を厚さ方向で7mmとなり、傾斜角度θがθ=45°となるように切り欠くことで、指挿入切欠き15を形成しており、上記扉4と隣接扉4′(近接対向部材)との間に形成される隙間Sが最大で15mmとなるようにしている。
尚、指挿入切欠き15は、必ずしも隣接扉4′にその上下端間の全体に亘って形成する必要はなく、使用者が指fを挿入する特定の部位のみに限定して形成することができる。しかし、意匠性の点では、全体に形成する方が好ましい。
したがって、この実施形態においては、扉4が全閉位置にあるとき、プッシュ式マグネットキャッチ6のスライダ9が収縮位置にロックされており、このことで扉4が全閉位置に保持されている。
この全閉位置にある扉4を開くときには、その扉4の先端側(揺動側端部)の指掛け端部4aを一旦閉じ方向に押すことで、プッシュ式マグネットキャッチ6のスライダ9のロック状態が解除され、そのスライダ9がばねの付勢力により一定ストロークだけ伸長して伸長状態に移行し、それに伴い、受板12がスライダ9の磁石部10に吸着保持されている扉4も全閉位置から開き待機位置まで少し開いて止まる。そして、この開き待機位置にある扉4の指掛け端部4a裏側に使用者が指fを挿入して、扉4を開き方向に引くことで、プッシュ式マグネットキャッチ6のスライダ9の磁石部10と扉4の受板12との吸着が解除されて両者が離れ、扉4が開き待機位置から開かれる。
そのとき、上記全閉位置にある扉4の指掛け端部4aに、その扉4と面一となる隣接扉4′(近接対向部材)の基端部(軸側端部)が近接状態で対向しており、通常では、この隣接扉4′が邪魔になって扉4の指掛け端部4a裏側に指fを挿入し辛い。しかし、この実施形態では、その隣接扉4′の基端部の表面角部に傾斜面からなる指挿入切欠き15が設けられており、この指挿入切欠き15により、上記扉4の開き待機位置では、その指挿入切欠き15と扉4の指掛け端部4aとの間に大きな隙間Sが形成される。そのため、開き待機位置にある扉4を開くために、その指掛け端部4a裏側に使用者が指fを挿入する際、その指fの裏が隣接扉4′(近接対向部材)にきつく当たることはなく、扉4と隣接扉4′との間に形成された隙間Sにスムーズに指fを挿入することができる。このことによって扉4の開き操作が容易となり、収納家具Fnの使い勝手を高めることができる。
また、隣接扉4′(近接対向部材)の表面隅角部に指挿入切欠き15を設けるだけでよく、扉4と隣接扉4′との間の隙間を大きく設定したり開き操作用の取手を設けたりする必要がなく、収納家具Fn全体の意匠性やその自由度が損なわれることもない。
(実施形態2)
図7及び図8は実施形態2を示し(尚、以下の各実施形態では、図1〜図4、図6と同じ部分については同じ符号を付してその詳細な説明は省略する)、上記実施形態では室内の壁面に施工される収納家具Fnの扉構造に適用しているのに対し、キッチン用の収納家具Fnの扉構造に適用したものである。
すなわち、この実施形態では、収納家具Fnはキッチンの壁面に施工されるもので、家具本体1の高さ方向の上部及び下部には、上記実施形態1に係る収納家具Fnと同様の、開口部を有する矩形箱状の複数の収納室2,2,…が縦壁1a及び横壁1bによって区画され、この各収納室2の開口は揺動タイプの扉4により開閉されるようになっている。
家具本体1の高さ方向中間部には、扉4がなくて開放された2つの開放室3,3が左右に並んで形成され、この各開放室3の下部には調理器具等の物置台となるスライドカウンタ18がスライド機構(図示せず)を介して前側の引出位置と奥側の格納位置との間で前後水平方向(図7では図面と直交する方向)にスライド可能に支持されている。
図8に示すように、このスライドカウンタ18は天板19を備え、この天板19の下面の左右両側には、上記スライド機構が取り付けられる左右の側板20,20が、また前端には左右側板20,20(一方のみを図示する)の前端間に位置する向板21がそれぞれコ字状をなすように一体的に固定されている。天板19及び側板20,20の前端面、向板21の前面には前板22が一体的に固定され、この前板22の上下高さは向板21よりも大きく、上端が天板19の上面から、また下端が向板21及び側板20の下端から、さらに左右外側部が側板20からそれぞれ外側に若干量だけ突出している。
そして、この各スライドカウンタ18が格納位置にあるとき、この各スライドカウンタ18と、その真下に位置する例えば2枚の扉4,4とが面一となるように配置されている。この2枚の扉4,4は各々の家具本体1おける左右外側部、つまり左側扉4の左端部及び右側扉4の右端部がそれぞれ基端部(軸側端部)とされて鉛直方向の揺動軸線を持つ蝶番(図示せず)により揺動可能に支持されている。各扉4の家具本体1おける左右中央部の先端側(揺動側端部)にプッシュ式マグネットキャッチ6の受板12が固定され、扉4が閉じたときに受板12に対向する位置の家具本体1の縦壁1a(又は横壁1b)に、スライダ9を有するキャッチ本体7が取り付けられている。
この実施形態でのプッシュ式マグネットキャッチ6は実施形態1のものと同じであり、キャッチ本体7におけるスライダ9の磁石部10で受板12を吸着保持した状態で、扉4を図8(a)に示す全閉位置と、図8(b)に示す開き待機位置との2段階に保持可能であり、スライダ9が収縮位置にロックされているときに扉4を全閉位置に保持し、この全閉位置で扉4を閉じ方向に押してスライダ9を収縮させたときに、ロック機構によるスライダ9の収縮位置でのロックが解除されてスライダ9が伸長位置に伸長して扉4を開き待機位置に移動させる。このようにプッシュ式マグネットキャッチ6によって扉4が開き待機位置にあるときに使用者が該扉4の先端側の上端部からなる指掛け端部4aに指fを掛けて引くことで、扉4が開くようになっている。
この実施形態では、上記各スライドカウンタ18が格納位置にあるとき、その前板22が、スライドカウンタ18の真下に位置する各扉4の上記指掛け端部4aに近接状態で対向する近接対向部材を構成している。そして、図8(a),(b)に示すように、前板22の下端部には、その表面側(前面側)角部を前板22の左右端間の全体に亘り斜めに切り欠いてなる傾斜平面状の指挿入切欠き15が設けられている。
この前板22(近接対向部材)に設けられた指挿入切欠き15は、図8(b)に示すように、扉4が上記開き待機位置にあるときに、使用者の指fを扉4の指掛け端部4a(扉4の先端側の上端部)の裏面側に挿入可能とする隙間Sを扉4と前板22との間に形成するためのものである。この扉4と前板22との間の隙間Sも、実施形態1と同様に、プッシュ式マグネットキャッチ6による扉4の全閉位置及び開き待機位置の間の開き量(キャッチ本体7のスライダ9のストローク量)と、指挿入切欠き15の切欠き量とによって設定され、その隙間Sに指fが入るようにしている。その他の構成は上記実施形態1と同じである。
尚、上記指挿入切欠き15は、必ずしも前板22の下端部にその左右両端間の全体に亘って形成する必要はなく、使用者が指fを挿入する特定の部位のみに限定して形成することができる。しかし、意匠性の点では、全体に形成する方が好ましい。また、意匠性のために、前板22の上端部にも、その表面側(前面側)角部を指挿入切欠き15と同様に切り欠いて傾斜面を形成することもできる。
この実施形態においては、図8(a)に示すように、各スライドカウンタ18が格納位置にある状態で、その真下にある各扉4が全閉位置にあるとき、プッシュ式マグネットキャッチ6のスライダ9が収縮位置にロックされている。この全閉位置にある扉4を開くときには、その扉4の先端側(揺動側端部)上端の指掛け端部4aを閉じ方向に押すことで、プッシュ式マグネットキャッチ6のスライダ9のロック状態が解除され、図8(b)に示すように、そのスライダ9がばねの付勢力により一定ストロークだけ伸長して伸長状態に移行し、それに伴って受板12がスライダ9の磁石部10に吸着保持されている扉4も全閉位置から開き待機位置まで少し開いて止まる。この開き待機位置にある扉4の指掛け端部4a裏側に使用者が指fを挿入して、扉4を開き方向に引くことで、プッシュ式マグネットキャッチ6のスライダ9の磁石部10と扉4の受板12との吸着が解除されて両者が離れ、扉4が開き待機位置から開かれる。
そのとき、上記全閉位置にある扉4の指掛け端部4aには、その扉4と面一となる、スライドカウンタ18の前板22(近接対向部材)の下端部が近接状態で対向している。そして、その前板22の下端部の表面角部に傾斜面からなる指挿入切欠き15が設けられており、この指挿入切欠き15により、上記扉4の開き待機位置では、その指挿入切欠き15と扉4の指掛け端部4aとの間に大きな隙間Sが形成される。そのため、開き待機位置にある扉4を開くために、その指掛け端部4a裏側に使用者が指fを挿入する際、その指fの裏が前板22に当たることはなく、扉4と前板22との間に形成された隙間Sにスムーズに指fを挿入することができる。
また、前板22下端部の表面隅角部に指挿入切欠き15を設けるだけでよく、扉4と隣接扉4′との間の隙間を大きくしたり取手を設けたりする必要がなく、収納家具Fn全体の意匠性やその自由度が損なわれることはない。
(実施形態3)
図9は実施形態3を示す。この実施形態では、収納家具Fnは天板部25を有する家具本体1を備えている。この家具本体1には天板部25の下側に、開口部を有する収納室2が設けられ、この収納室2の開口部は、上記実施形態2と同様に、左右側端部で鉛直方向の揺動軸線を持つ蝶番(図示せず)により揺動可能に支持された扉4により開閉される(尚、左右水平方向の揺動軸線を持つ蝶番により揺動可能に支持されたフラップ扉であってもよい)。扉4の先端側(揺動側端部)にプッシュ式マグネットキャッチ6の受板12が固定され、扉4が閉じたときに受板12に対向する位置の家具本体1の縦壁1aに、スライダ9を有するキャッチ本体7が取り付けられている。
この実施形態でのプッシュ式マグネットキャッチ6も実施形態1のものと同じであり、スライダ9が収縮位置にロックされているときに扉4を全閉位置に保持し、この全閉位置で扉4を閉じ方向に押してスライダ9を収縮させたときに、ロック機構によるスライダ9の収縮位置でのロックが解除されてスライダ9が伸長位置に伸長し、扉4を開き待機位置に移動させる。このようにプッシュ式マグネットキャッチ6によって扉4が開き待機位置にあるときに使用者が該扉4の先端側上端部からなる指掛け端部4aに指fを掛けて引くことで、扉4が開くようになっている。
この実施形態では、上記天板部25はその下側に位置する全閉位置にある扉4と直交するように配置されており、この天板部25が扉4の上記指掛け端部4aに近接状態で対向する近接対向部材を構成している。天板部25には、その裏面側(下面側)の前側角部を天板部25の左右端間の全体に亘り斜めに切り欠いてなる傾斜面平面状の指挿入切欠き15が設けられている。
この天板部25(近接対向部材)に設けられた指挿入切欠き15は、扉4が上記開き待機位置にあるときに、使用者の指fを扉の指掛け端部4a(扉4の上端部)の裏面側に挿入可能とする隙間Sを扉4と天板部25との間に形成するためのものである。この扉4と天板部25との間の隙間Sも、実施形態1と同様に、プッシュ式マグネットキャッチ6による扉4の全閉位置及び開き待機位置の間の開き量(キャッチ本体7のスライダ9のストローク量)と、指挿入切欠き15の切欠き量とによって設定され、その隙間Sに指fが入るようにしている。
その他の構成は上記実施形態1と同じである。よって、この実施形態でも実施形態1と同様の作用効果を奏することができる。
(その他の実施形態)
上記実施形態3では、天板部25と、その下側に配置され、鉛直方向の揺動軸線を持つ蝶番5により揺動可能に支持された扉4とを備えた収納家具Fnの扉構造について説明したが、本発明は、側板と、その左右一側に配置され、左右端部で鉛直方向の揺動軸線を持つ蝶番により揺動可能に支持された扉とを備えた収納家具の扉構造についても適用することができる。
また、上記各実施形態では、指挿入切欠き15を平面状の傾斜面で構成しているが、図5に示すように、指挿入切欠き15を円弧面で構成してもよく、各実施形態と同様の作用効果を奏することができる。
本発明は、収納家具全体の意匠性やその自由度を損なうことなく、扉と近接対向部材との間に形成された隙間にスムーズに指を挿入して、収納家具の使い勝手を高めることができるので、極めて有用であり、産業上の利用可能性が高い。
Fn 収納家具
f 指
S 隙間
1 家具本体
2 収納室
3 開放室
4 扉
4′ 隣接扉(近接対向部材)
4a 指掛け端部
4b 傾斜面
5 蝶番
6 プッシュ式マグネットキャッチ
9 スライダ
10 磁石部
12 受板(磁性体)
15 指挿入切欠き
18 スライドカウンタ
22 前板(近接対向部材)
25 天板部(近接対向部材)

Claims (7)

  1. 開口部を有する収納家具本体に該開口部を開閉する扉の基端部が蝶番を介して揺動可能に支持され、扉の先端側に固定された磁性体を有し、該磁性体を吸着保持して扉を全閉位置と該全閉位置よりも開き側に位置する開き待機位置との2段階に保持可能なプッシュ式マグネットキャッチが設けられ、扉が上記開き待機位置にあるときに該扉の先端側の指掛け端部に指を掛けて引くことで、扉を開くようにした収納家具の扉構造において、
    上記全閉位置にある扉の上記指掛け側端部に近接状態で対向する近接対向部材が設けられており、
    上記近接対向部材には、扉が上記開き待機位置にあるときに、指を該扉の指掛け端部裏面側に挿入可能とする隙間を扉と近接対向部材との間に形成するための指挿入切欠きが設けられていることを特徴とする収納家具の扉構造。
  2. 請求項1において、
    近接対向部材は、全閉位置にある扉と面一となるように配置されており、
    上記近接対向部材の表面側角部に指挿入切欠きが設けられていることを特徴とする収納家具の扉構造。
  3. 請求項1において、
    近接対向部材は、全閉位置にある扉と直交するように配置されており、
    上記近接対向部材の裏面側角部に指挿入切欠きが設けられていることを特徴とする収納家具の扉構造。
  4. 請求項2において、
    近接対向部材は、扉に隣接する他の隣接扉であることを特徴とする収納家具の扉構造。
  5. 請求項3において、
    近接対向部材は、扉に隣接する天板又は側板であることを特徴とする収納家具の扉構造。
  6. 請求項1〜5のいずれか1つにおいて、
    指挿入切欠きは傾斜面であることを特徴とする収納家具の扉構造。
  7. 請求項1〜5のいずれか1つにおいて、
    指挿入切欠きは円弧面であることを特徴とする収納家具の扉構造。
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