JP2013142188A - めっき樹脂成形品、及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 クリアコート層を必要とすることなく、融雪剤に対する耐食性に優れたクロムめっき層を有するめっき樹脂成形品を提供する。
【解決手段】 めっき樹脂成形品11は、樹脂基材1上に、順に、銅めっき層21、半光沢ニッケルめっき層22、サテンニッケルめっき層24、白3価クロムめっき層31又は3価クロムめっき層32が形成される。従来の6価クロムめっき層に代えて白3価クロムめっき層31又は3価クロムめっき層32を採用することにより、融雪剤に対する耐食性が向上する。その結果、保護層としてのクリアコート層が不要になり、クリアコート層の形成工程を廃止することができる。
【選択図】図1

Description

本発明は、樹脂基材上にクロムめっき層を形成しためっき樹脂成形品、及びその製造方法に関する。
従来、自動車用外装部品等において、樹脂成形品からなる基材上にクロムめっき層を形成しためっき樹脂成形品が知られている(例えば、特許文献1)。
特開2009−256732号公報
従来、クロムめっきには6価クロム(Cr6+)が用いられていた。特に「艶消めっき」の場合は、サテンニッケルめっき層等の艶消ニッケルめっき層と6価クロムめっき層との組合せにより、艶を抑えた金属皮膜を形成させていた。
ところが、6価クロムめっきを施した外装部品がロシア等の寒冷地で使用される場合、融雪剤に含まれる塩化カルシウムによって6価クロムめっき層が溶解し、錆びが発生するという問題があった。そこで、腐食を防ぐため、6価クロムめっき層の表面に保護層としてクリアコート層を形成する必要があった。
また、6価クロムめっき層では、深みのある色調を表現することが困難であった。
本発明は、このような点に鑑みて創作されたものであり、その目的は、クリアコート層を必要とすることなく、融雪剤に対する耐食性に優れたクロムめっき層を有するめっき樹脂成形品を提供することである。
本発明のめっき樹脂成形品は、樹脂基材と、樹脂基材上に形成された銅めっき層と、銅めっき層上に形成された半光沢ニッケルめっき層と、半光沢ニッケルめっき層より上側に形成されたサテンニッケルめっき層と、サテンニッケルめっき層より上側に形成された3価クロムめっき層とを備える。
クロムめっき層を形成する材料として、6価クロムに代えて3価クロムを用いることにより、塩化カルシウムを含む融雪剤に対する耐食性が向上する。その結果、保護層としてのクリアコート層が不要になり、クリアコート層の形成工程を廃止することができる。
また、3価クロムを用いることで、6価クロムでは表現できない深みのある色調を実現することができる。
ここで、3価クロムとして、白い色調を呈する白3価クロムを用いることで、白っぽい明るい色調が求められる用途に好適となる。例えば、従来の白色系の6価クロムめっき層から代替する場合、類似した色調を維持しつつ代替することができる。
また、防錆性を向上するため、半光沢ニッケルめっき層とサテンニッケルめっき層との間に中間ニッケルめっき層を形成することが好ましい。
さらに、耐食性を向上するため、サテンニッケルめっき層と3価クロムめっき層との間に多孔性のマイクロポーラスニッケルめっき層を形成することが好ましい。
本発明は、また、めっき樹脂成形品の製造方法を提供する。
この製造方法は、(1)樹脂基材を形成する工程と、(2)樹脂基材上に銅めっき層を形成する工程と、(3)銅めっき層上に半光沢ニッケルめっき層を形成する工程と、(4)半光沢ニッケルめっき層より上側にサテンニッケルめっき層を形成する工程と、(5)サテンニッケルめっき層より上側に3価クロムめっき層を形成する工程とを含む。
このような方法により、上記のめっき樹脂成形品に係る発明と同様の効果を奏する。
本発明の第1、第2実施形態によるめっき樹脂成形品の切欠拡大断面図である。 本発明の第3実施形態によるめっき樹脂成形品の切欠拡大断面図である。 本発明の第4実施形態によるめっき樹脂成形品の切欠拡大断面図である。 比較例のめっき樹脂成形品の切欠拡大断面図である。
(第1実施形態)
本発明の第1実施形態によるめっき樹脂成形品について、図1を参照して説明する。このめっき樹脂成形品は、例えば、寒冷地で自動車の外装部品等として用いられる。
図1に示すように、めっき樹脂成形品11は、樹脂基材1上に、順に、銅めっき層21、半光沢ニッケルめっき層22、中間ニッケルめっき層23、サテンニッケルめっき層24、マイクロポーラスニッケルめっき層25、白3価クロムめっき層31が形成される。
樹脂基材1は、例えばABS(アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン)樹脂等を射出成形して形成される。ABSは、非晶性プラスチックであり、衝撃強さが大きいことや表面光沢が良いことから、自動車のフロントグリル等の外装部品に用いられている。
めっき層21〜25、31は、前処理の後の電気めっきにより形成される。下地層の銅めっき層21は、樹脂基材1の表面に導電皮膜を形成する。その上に、半光沢ニッケルめっき層22が形成される。中間ニッケルめっき層23は、防錆性を向上する。
サテンニッケルめっき層24は、艶消ニッケルめっき層として形成される。この工程は、従来、6価クロムニッケル層に対して設定されていた工程を本実施形態に応用したものである。
マイクロポーラスニッケルめっき層25には多数の微細な孔が分散しており、この孔を基に、その上に形成される白3価クロムめっき層31に微細な孔が分散して形成される。そのため、下地のニッケルめっき層が腐食した場合でも外観から目立たなくなり、耐食性を向上することができる。なお、ここで「マイクロポーラス」は、多数の微細なクラックである「マイクロクラック」を含む。
白3価クロムめっき層31は、めっき樹脂成形品11の最上層であり、金属外観を呈する。ここで、3価クロム(Cr3+)によるめっき層には、白い色調を呈するものと、黒味がかった暗色、言い換えれば「スモーク」の色調を呈するものとがある。そのうち、白い色調を呈するものを、特に「白3価クロムめっき層」といい、第1実施形態で採用する。一方、黒味がかった暗色系の色調を呈するものを、単に「3価クロムめっき層」といい、後述する第2実施形態で採用する。
本実施形態のめっき樹脂成形品11の製造工程は、以下のように示される。
(1)射出成形により樹脂基材1を形成する工程、
(2)樹脂基材1上に銅めっき層21を形成する工程、
(3)銅めっき層21上に半光沢ニッケルめっき層22を形成する工程、
(4)半光沢ニッケルめっき層22上に中間ニッケルめっき層23を介装してサテンニッケルめっき層24を形成する工程、
(5)サテンニッケルめっき層24上にマイクロポーラスニッケルめっき層25を介装して白3価クロムめっき層31を形成する工程。
以上の構成による第1実施形態のめっき樹脂成形品の特徴を比較例と対比しつつ説明する。比較例として、従来技術のめっき樹脂成形品を図4に示す。ここで、第1実施形態と実質的に同一の構成には同一の符号を付して説明を省略する。
図4に示すように、比較例のめっき樹脂成形品15は、樹脂基材1からマイクロポーラスニッケルめっき層25までは第1実施形態と実質的に同一であり、マイクロポーラスニッケルめっき層25の上に6価クロムめっき層6およびクリアコート層7が形成される点が第1実施形態と異なる。
このように、6価クロム(Cr6+)によるクロムめっき層の場合、例えば、めっき樹脂成形品15が外装部品として寒冷地で使用されると、融雪剤に含まれる塩化カルシウムによって6価クロムめっき層6が溶解し、錆びが発生するおそれがある。そこで、腐食を防ぐために、6価クロムめっき層6の上に保護層としてクリアコート層7(透明な塗膜)を形成する必要がある。
これに対し、第1実施形態のめっき樹脂成形品11は、白3価クロムでクロムめっき層31が形成されるため、融雪剤に対する耐食性が向上する。その結果、保護層としてのクリアコート層が不要になり、クリアコート層の形成工程を廃止することができる。
また、白3価クロムを用いることで、6価クロムでは表現できない深みのある色調を実現することができる。
さらに、第1実施形態では白3価クロムめっき層31を採用するため、白っぽい明るい色調が求められる外装部品等の用途に好適となる。例えば、従来の白色系の6価クロムめっき層から代替する場合、類似した色調を維持しつつ代替することができる。
(第2実施形態)
第2実施形態のめっき樹脂成形品12は、第1実施形態に対し、白い色調を呈する「白3価クロムめっき層31」に代えて、暗色系の色調を呈する「3価クロムめっき層32」を採用する(図1の括弧符号参照)。
これにより、第2実施形態は、第1実施形態と同様、融雪剤に対する耐食性が向上し、クリアコートの形成工程を廃止することができること、及び、深みのある色調を実現することができることに加え、暗色系の色調が求められる外装部品等の用途に好適となる。
(第3実施形態)
図2に示すように、第3実施形態のめっき樹脂成形品13は、第1、第2実施形態に対し、半光沢ニッケルめっき層22とサテンニッケルめっき層24との間に中間ニッケルめっき層23を形成しない。例えば、防錆性がそれほど要求されない場合には、このような形態でもよい。
なお、第3、第4実施形態において、白3価クロムめっき層31および3価クロムめっき層32は互換することができ、図中、符号31の後に符号32を括弧付で併記する。
(第4実施形態)
図3に示すように、第4実施形態のめっき樹脂成形品14は、第1、第2実施形態に対し、サテンニッケルめっき層24と白3価クロム又は3価クロムめっき層31、32との間にマイクロポーラスニッケルめっき層25を形成しない。例えば、耐食性がそれほど要求されない場合には、このような形態でもよい。
以上、本発明はこのような実施形態に限定されるものではなく、発明の趣旨を逸脱しない範囲において、種々の形態で実施することができる。
1 ・・・樹脂基材、
21 ・・・銅めっき層、
22 ・・・半光沢ニッケルめっき層、
23 ・・・中間ニッケルめっき層、
24 ・・・サテンニッケルめっき層、
25 ・・・マイクロポーラスニッケルめっき層、
31 ・・・白3価クロムめっき層(3価クロムめっき層)、
32 ・・・3価クロムめっき層、
11、12、13、14 ・・・めっき樹脂成形品。

Claims (5)

  1. 樹脂基材(1)と、
    前記樹脂基材上に形成された銅めっき層(21)と、
    前記銅めっき層上に形成された半光沢ニッケルめっき層(22)と、
    前記半光沢ニッケルめっき層より上側に形成されたサテンニッケルめっき層(24)と、
    前記サテンニッケルめっき層より上側に形成された3価クロムめっき層(31、32)と、
    を備えることを特徴とするめっき樹脂成形品(11、12)。
  2. 前記3価クロムめっき層は、白い色調を呈する白3価クロムめっき層(31)であることを特徴とする請求項1に記載のめっき樹脂成形品(11)。
  3. 前記半光沢ニッケルめっき層と前記サテンニッケルめっき層との間に中間ニッケルめっき層(23)が形成されることを特徴とする請求項1または2に記載のめっき樹脂成形品。
  4. 前記サテンニッケルめっき層と前記3価クロムめっき層との間にマイクロポーラスニッケルめっき層(25)が形成されることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載のめっき樹脂成形品。
  5. 樹脂基材を形成する工程と、
    前記樹脂基材上に銅めっき層を形成する工程と、
    前記銅めっき層上に半光沢ニッケルめっき層を形成する工程と、
    前記半光沢ニッケルめっき層より上側にサテンニッケルめっき層を形成する工程と、
    前記サテンニッケルめっき層より上側に3価クロムめっき層を形成する工程と、
    を含むことを特徴とするめっき樹脂成形品の製造方法。
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