JP2013142175A - Cu−Ga合金スパッタリングターゲット及びその製造方法 - Google Patents

Cu−Ga合金スパッタリングターゲット及びその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】高Ga濃度のCu−Ga合金スパッタリングターゲットにおける不具合の発生を防止する。
【解決手段】Ga濃度が20原子%〜35原子%であり、CuGa相とCuGa相の2つの金属相からなり、CuGa相が5面積%以上95面積%以下であるCu−Ga合金スパッタリングターゲットとする。
【選択図】図1

Description

本発明は、CIGS(Cu−In−Ga−Se四元系合金)太陽電池の光吸収層の形成に使用されるCu−Ga合金スパッタリングターゲット及びその製造方法に関するものである。
近年、クリーンエネルギーの一つとして、太陽光発電が注目されている。主に、結晶系Siの太陽電池が使用されているが、供給面やコストの問題から、変換効率の高いCIGS(Cu−In−Ga−Se四元系合金)系の太陽電池が注目されている。
CIGS太陽電池は、基本構造として、ソーダライムガラス基板の上に形成された裏面電極となるMo電極層と、このMo電極層の上に形成された光吸収層となるCIGS膜(Cu−In−Ga−Se膜、又はCu−In−Ga−S−Se膜)と、光吸収層の上に形成されたZnS、CdSなどからなるバッファ層と、このバッファ層の上に形成された透明電極とを備える。
Cu−In−Ga−Se四元系合金膜からなるCIGS光吸収層の形成方法としては、蒸着法が知られているが、より広い面積で均一な膜を得るためにスパッタリングにより作製された金属プリカーサ膜をセレン化する方法が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
スパッタ法は、Cu−Ga合金スパッタリングターゲットとInターゲットを使用してスパッタすることにより、金属プリカーサ膜を作製し、これをSe又はS雰囲気中で熱処理してCIGS膜を形成する方法である。このスパッタ法により形成されたCIGS膜の品質は、Cu−Ga合金スパッタリングターゲットの品質に大きく依存するため、高品質なCu−Ga合金スパッタリングターゲットが望まれている。
特許3249408号公報 特開2000−73163号公報 特開2008−138232号公報 特開2010−265544号公報 特開2011−149039号公報
ところで、近年、太陽電池メーカーによるCIGS層組成の最適化が進み、Ga濃度30質量%以上の濃度のCu−Ga合金スパッタリングターゲットが求められている。
Cu−Ga合金スパッタリングターゲットの製造方法としては、溶解法(例えば、特許文献2参照。)又は粉末冶金法(例えば、特許文献3乃至特許文献5参照。)による製造方法が知られている。
特許文献2では、溶解法によりCu−Ga合金スパッタリングターゲットを製造する方法が提案されているが、鋳造したGa濃度30質量%以上の合金は脆く、その後の加工でターゲットが割れてしまうという問題がある。
特許文献3では、Ga濃度30質量%以上で割れや欠損のないCu−Ga合金スパッタリングターゲットを粉末焼結法で製造する方法が提案されている。製造されたCu−Ga合金スパッタリングターゲットは、高Ga含有合金粒を低Ga合金からなる粒界相で包囲した二相共存組織を有している。
ここで、金属相を単純にすることができたとしても、Ga濃度が30質量%以上のCu−Ga合金スパッタリングターゲットでは、特許文献4の比較例6に記載されているように、Ga濃度35原子%(37質量%)でCuGa相(γ相)単相のCu−Ga合金スパッタリングターゲットはスパッタリング中に割れてしまうことが示されている。特許文献5に記載されているCuGa相(融点254℃)がターゲット中に存在している場合、スパッタ中に発生する熱で融解しGa液相が析出してしまうおそれがある。
更に、スパッタリング中に異常放電(アーク放電)が発生した場合には、スプラッシュが飛散して金属プリカーサ膜に付着したり、Cu−Ga合金スパッタリングターゲットから小片が脱落して金属プリカーサ膜に付着して太陽電池特性の低下や歩留まりの低下が生じるという問題が発生する。このため、高品質なCu−Ga合金スパッタリングターゲットには、異常放電や粒子脱落が発生しないことも求められる。
そこで、本発明は、前記実情に鑑みて提案されたものであり、高Ga濃度のCu−Ga合金スパッタリングターゲットにおいて、スパッタ膜の均一性に優れ、ターゲット加工中及びスパッタリング中に割れ欠けがなく、スパッタリングにおいて異常放電やパーティクルの発生が抑制されたCu−Ga合金スパッタリングターゲット及びその製造方法を提供する。
上述した目的を達成する本発明に係るCu−Ga合金スパッタリングターゲットは、Ga濃度が20原子%〜35原子%であり、CuGa相とCuGa相との2つの金属相からなり、CuGa相が5面積%以上95面積%以下であることを特徴とする。
更には、上述した目的を達成する本発明に係るCu−Ga合金スパッタリングターゲットは、平均結晶粒径が1〜20μmであり、空孔率が1.0%以下であり、3点曲げ強度が200MPa以上であることを特徴とする。
また、上述した目的を達成する本発明に係るCu−Ga合金スパッタリングターゲットの製造方法は、Cu粉末を撹拌する撹拌工程と、撹拌工程で得られたCu粉末にGaを添加し合金粉末を作製する合金粉末化工程と、合金粉末を均質化する熱処理工程と、均質化した合金粉末を押し固める焼結工程とを有することを特徴とする。
本発明では、Ga濃度が20原子%〜35原子%であり、CuGa相とCuGa相の2つの金属相からなり、CuGa相が5面積%以上95面積%以下であることにより、高Ga濃度であっても、ターゲット加工中及びスパッタリング中に割れ欠けがなく、スパッタリングにおいて異常放電やパーティクルの発生が抑制され、スパッタ膜を均一に形成することができる。
Cu−Ga系合金状態図である。
以下に、本発明を適用したCu−Ga合金スパッタリングターゲットについて詳細に説明する。なお、本発明は、特に限定がない限り、以下の詳細な説明に限定されるものではない。
<1.Cu−Ga合金スパッタリングターゲット>
先ず、Cu−Ga合金スパッタリングターゲットについて説明する。なお、Cu−Ga合金スパッタリングターゲットは、平面研削やボンディング等のターゲット仕上げ工程前のターゲット材の状態も含むものである。Cu−Ga合金スパッタリングターゲットは、後述するようにCu−Ga合金粉末を原料として粉末焼結法により製造することができる。
このCu−Ga合金スパッタリングターゲットは、Ga濃度が20原子%〜35原子%であり、CuGa相とCuGa相との2つの金属相からなり、CuGa相が5面積%以上95面積%以下である。更に、このCu−Ga合金スパッタリングターゲットは、平均結晶粒径が1〜20μmであり、空孔率が1.0%以下であり、3点曲げ強度が200MPa以上である。
Cu−Ga合金スパッタリングターゲットのGa濃度は、20原子%〜35原子%である。Ga濃度が35原子%よりも多い、あるいは20原子%よりも少ないとCIGS太陽電池の特性が最適でなくなる場合がある。したがって、Ga濃度は、20原子%〜35原子%とする。
Cu−Ga合金の金属相には、γ相(CuGa)、γ相(CuGa)、γ(CuGa)相及びγ相(CuGa)の他に、Cu(α)相、β(CuGa)相、ζ相(CuGa)、θ(CuGa)相等がある。図1のCu−Ga系合金状態図から、各金属相のGa濃度を知ることができる。すなわち、Cu(α)相はGa濃度0〜22.2質量%、β相はGa濃度20.8質量%〜29.4質量%、ζ相はGa濃度22.1質量%〜24.2質量%、γ相は31.5質量%〜36.8質量%、γ相は31.8質量%〜39.6質量%、γ相はGa濃度36.0質量%〜39.9質量%、γ相はGa濃度39.7質量%〜45.0質量%、θ相はGa濃度66.7質量%〜68.7質量%である。どの金属相にも属さないGa濃度のCu−Ga合金は、Ga濃度の異なる複数の金属相の混合状態である。
γ相、γ相、γ相及びγ相のGa濃度は互いに重複しあっているので、Ga濃度だけでそれぞれの金属相を特定することは困難であるが、Ga濃度31.5質量%〜44.9質量%の金属相は、γ相、γ相、γ相及びγ相からなるγ相群だけであって、このGa濃度範囲にその他の金属相はない。このようなCu−Ga合金の特徴から、γ相、γ相、γ相及びγ相とこれらと異なる金属相とは、ターゲット研磨面のEPMA分析(Electron Probe Micro Analyzer)による二次電子像、反射電子像及び定量分析から区別することができる。さらにEPMA分析の画像解析処理を用いて、Ga濃度31.5質量%〜44.9質量%の金属相、すなわちCuGa相の面積割合を求めることができる。また、EPMA分析で特定される金属相の色調を知っておけば、毎回EPMA分析を実施しなくても、ターゲット研磨面の光学顕微鏡観察とその画像処理からCuGa相の面積割合を求めることができる。
金属相の特定は、EPMA分析、光学顕微鏡観察の他にX線回折を併用するとより明確となる。X線回折の2θのどの角度にピークが出現するかは、金属相に依存する。したがって、X線回折ピークの出現パターンによって、ターゲットに含まれる金属相の種類がわかる。X線回折分析だけでは各金属相の面積割合はわからないので、前述のEPMA分析や光学顕微鏡観察から面積割合を算出する。
Cu−Ga合金スパッタリングターゲットは、CuGa相の面積割合が5面積%以上95面積%以下である。CuGa相の面積割合が5面積%よりも少ない場合には、CuGa相の単純な金属相となり、ターゲットの割れが発生しやすくなる。一方、CuGa相の面積割合が95面積%よりも多い場合には、CuGa相の単純な金属相となり、スパッタ膜が不均一となってしまう。したがって、Cu−Ga合金スパッタリングターゲットでは、ターゲットの割れを防止し、スパッタ膜の均一に成膜するために、CuGa相の面積割合が5面積%以上95面積%以下とする。
また、Cu−Ga合金スパッタリングターゲットの断面組織は、平均結晶粒径が1μm〜20μmの粒子により構成されていることが好ましい。平均結晶粒径が20μmより大きい場合には、ターゲットの機械強度が不足してスパッタ中にターゲット小片が脱落したり、スパッタ中の熱変化で割れやすくなってしまう。また、平均結晶粒径が20μmより大きい場合には、スパッタ中にArイオンの衝突を受けてターゲットが削られていく部分、いわゆるエロージョン部分の表面粗さが大きくなり、粗面の先端が高くなって脱落し、これがパーティクルとなってスパッタ膜に付着してしまう。なお、製造上やコストの点から平均結晶粒径の下限は1μmとする。したがって、機械強度が不足せず、小片が脱落したり、熱変化及びパーティクルの発生を防止するため、Cu−Ga合金スパッタリングターゲットの断面組織を平均結晶粒径が1μm〜20μmの粒子で構成する。
平均結晶粒径の測定は、Cu−Ga合金スパッタリングターゲットのスパッタされる面に平行な面を研磨し、偏光光学顕微鏡又はSEM(Scanning Electron Microscope)を用いて結晶粒が観察できる金属組織画像を使用する。そして、JISH0501に記載の求積法により、平均結晶粒径を求める。
また、空孔率が1%以下であることが好ましい。空孔率が1%より大きい場合には、空孔がターゲット割れの起点になって割れやすくなってしまう。また、空孔率が1%より大きい場合には、スパッタリングの際に異常放電(アーク放電)が発生しやすくなってスプラッシュが飛散し、これがスパッタ膜に付着してしまう。
空孔は、ターゲット研磨面のSEM、EPMA又は光学顕微鏡で観察することができる。空孔率は、これらを画像解析して求めることができる。
三点曲げ強度は、200MPa以上であることが好ましい。三点曲げ強度が200MPaより小さい場合には、ターゲット製造の平面研削工程やボンディング工程で割れや欠けが発生してしまう。また、200MPaより小さい場合には、スパッタ中の熱変化で割れたり、エロージョン部分に生じる粗面の先端が脱落してパーティクルが発生しやすくなる。三点曲げ強度は、JIS R1601(ファインセラミックス室温曲げ強さの試験方法)に記載の方法で求める。
以上のように、Cu−Ga合金スパッタリングターゲットでは、Ga濃度が20原子%〜35原子%であり、CuGa相群及びCuGa相からなり、CuGa相の面積割合が5面積%以上95面積%以下であることによって、高Ga濃度であっても、ターゲット加工中及びスパッタリング中に割れ欠けがなく、スパッタリングにおいて異常放電やパーティクルの発生が抑制され、スパッタ膜を均一に形成することができる。
更に、Cu−Ga合金スパッタリングターゲットでは、平均結晶粒径が1〜20μmであり、空孔率が1.0%以下であり、3点曲げ強度が200MPa以上であることによって、ターゲット加工中及びスパッタリング中に割れ欠けをより防止でき、スパッタリングにおいて異常放電やパーティクルの発生がより抑制され、スパッタ膜を均一に形成することができる。
<2.Cu−Ga合金粉末の製造方法>
先ず、Cu−Ga合金粉末の製造方法について説明する。Cu−Ga合金粉末の製造方法は、Cu粉末を撹拌する撹拌工程と、撹拌工程で得られたCu粉末にGaを添加し合金粉末を作製する合金粉末化工程と、合金粉末を均質化する熱処理工程と、均質化した合金粉末を押し固める焼結工程とを有する。
Cu−Ga合金粉末の原料としては、Cu粉末及びGaを用いる。Cu粉末は、例えば、電解法又はアトマイズ法により製造される電解Cu粉又はアトマイズCu粉を使用することができる。電解Cu粉は、硫酸銅溶液等の電解液中で電気分解により陰極に海綿状又は樹枝状の形状のCuを析出させて製造される。アトマイズCu粉は、ガスアトマイズ法、水アトマイズ法、遠心アトマイズ法、メルトエクストラクション法等により球状又は不定形の形状のCu粉末が製造される。なお、Cu粉末は、これらの方法以外で製造されたものを使用してもよい。
Cu粉末の純度は、Cu−Ga合金スパッタリングターゲットから形成されるCIGS光吸収層の特性に影響を与えないように適宜選択される。Cu粉末中の酸素含有量が0.2質量%よりも多い場合には、後述する撹拌工程の処理が長時間になってしまうため、酸素含有量は0.2質量%以下であることが好ましい。また、Cu粉末中のFe、Ni、Crの含有量が3ppmよりも多い場合には、CIGS光吸収層の量子効率が低下してしまうため、Fe、Ni、Crは3ppm以下であることが好ましい。
Cu粉末の平均粒径は、5μm〜300μmであることが好ましい。Cu粉末の平均粒径が5μm以上である場合には、Cu粉末の飛散を防止する特別な取り扱いが不要となるとともに、Cu粉末のかさ容量の増加により合金粉末製造装置が大型化し、高額な装置が必要となることを防ぐことができる。また、Cu粉末の平均粒径が300μm以下である場合には、Gaが被覆しなければならないCu粉末の表面積(BET)が不足して、余剰となった未反応の液相のGaが残り易くなるのを防止することができる。これにより、Cu粉末の平均粒径が300μm以下である場合には、未反応の液相のGaの存在によりCu−Ga合金粉末の組成にばらつきが生じることを抑制できる。したがって、Cu粉末の平均粒径を5μm以上300μm以下とすることによって、Cu粉末の飛散防止の措置をとる必要がなく、合金粉末製造装置の大型化を防止でき、また未反応のGaの液相を少なくでき、Cu−Ga合金粉末の組成のばらつきを抑えることができる。
なお、Cu粉末の平均粒径は、Cu粉末の粒度分布をレーザー回折法で測定し、小径側から存在比率(体積基準)を積算して、その値が全粒径に渡った存在比率の積算値の半分になる粒径(D50)である。比表面積の値(以下BET値)は、BET法により求めることができる。
(撹拌工程)
Cu粉末は、表面が酸化すると、Gaとの反応が不十分となる。Cu粉末の表面が酸化してGaとの反応が不十分となった場合には、表面がGaによって合金化していない未反応のCu粉末が存在して、Cu−Ga合金粉末のGa濃度のばらつきが大きくなってしまう。Cu粉末に防錆剤処理を施した場合には、酸化の進行は抑制されるが、Ga濃度のばらつきは解消されない。Cu粉末とGaとの反応が不十分となる原因は、Cu粉末表面の酸化被膜や防錆剤被膜がGaとの接触を阻害しているからと考えられる。Cu粉末は、Gaと反応させる前に、表面の酸化被膜や防錆剤被膜を取り除くことで表面を活性化させ、反応性を向上させる必要がある。
そこで、撹拌工程では、Cu粉末を、水素ガスを含む混合ガス雰囲気中で150℃〜300℃の温度で撹拌する。この撹拌工程では、Cu粉末の表面から酸化被膜や防錆剤を除去する。Cu粉末は、この撹拌工程による処理により、表面の酸化被膜や防錆剤が除去され、Gaとの反応性が向上する。これにより、この撹拌工程を施した場合には、Gaと未反応のCu粉末が減少して、Cu−Ga合金粉末やCu−Ga合金粉末スパッタリングターゲットのGa濃度のばらつきを効果的に抑制することができる。
撹拌工程は、水素ガスを含む混合ガス雰囲気中で行う。混合ガス中の水素ガス濃度は、0.1%〜5%とすることが好ましい。水素ガス濃度が0.1%よりも低い場合には、酸化被膜や防錆剤がCu粉末の表面に残留して、Gaとの反応性が不十分となり、Ga濃度のばらつきを効果的に改善することができない。水素ガス濃度が5%よりも高い場合には、酸化被膜や防錆剤の除去の効果は十分であるが、高価な水素ガスの使用量が増えてしまう。また、水素ガス濃度が高い場合には、着火・燃焼に対する高い安全性が要求されて設備が高額になってしまう。
混合ガスの残部は、窒素ガス又はアルゴンガスが好ましい。残部を窒素ガス又はアルゴンガスとした場合には、Cu粉末の表面活性化状態を維持できる。撹拌工程の雰囲気は、Cu粉末を撹拌装置に投入した後に混合ガスに置換してもよい。酸素が混入した場合には、酸化被膜や防錆剤除去が効果的に進まないので、ガス置換は圧力が100Pa以下になるまで真空排気した後に、混合ガスを導入することが好ましい。
撹拌工程の温度は、150℃〜300℃とする。150℃よりも低い場合には、酸化被膜や防錆剤がCu粉末の表面に残留してGaとの反応性が不十分となり、Ga濃度のばらつきを効果的に改善することができない。300℃よりも高い場合には、酸化被膜や防錆剤の除去の効果は十分であるが、表面が活性したCu粉末が凝集して固化してしまう。したがって、撹拌工程では、温度を150℃〜300℃とすることによって、Cu粉末の表面から酸化被膜や防錆剤を除去でき、Cu粉末のGaに対する反応性が劣らず、Ga濃度のばらつきを抑えることができ、Cu粉末が凝集することも防止できる。
温度の保持時間は、10分〜2時間とすることが好ましい。保持時間が10分よりも短い場合には、Cu粉末の表面に酸化被膜や防錆剤が残留してGaとの反応性が不十分となり、Ga濃度のばらつきを効果的に改善することができない。保持時間が2時間よりも長い場合には、Cu粉末とGaとの反応性を十分にでき、組成のばらつきが生じることの抑制効果は維持されるが、高価な水素ガスの使用量が増えてしまう。
撹拌工程は、Cu粉末を攪拌しながら行う。攪拌しない場合には、Cu粉末と混合ガスとの接触が不十分となり、Cu粉末の表面に酸化被膜や防錆剤が残留してしまうからである。
攪拌装置は、円筒、ダブルコーン、ツインシェル等の回転容器型の攪拌装置や、固定容器内を攪拌羽根や攪拌ブレード等の攪拌子が運動する攪拌装置を使用することができる。
(合金粉末作製工程)
次に、上述した撹拌工程によって表面が処理されたCu粉末に所定量のGaを加えてCu−Ga合金粉末を作製する合金粉末作製工程を行う。
合金粉末作製工程では、前記撹拌工程を施したCu粉末に、Gaを31質量%〜36質量%の割合で配合した混合粉末を、真空又は不活性ガス雰囲気中で30℃〜300℃の温度で攪拌することにより、直接、Cu−Ga合金粉末を形成する。従来では、一旦CuとGaを高温にて溶解して合金化し、作製したCu−Ga合金インゴットを粉砕してCu−Ga合金粉末を得ていた。しかしながら、この合金粉末作製工程では、上記の条件の下で、Cu粉末とGaとを混合した混合粉末を30℃〜300℃の温度で撹拌することにより、Cu−Ga合金インゴットを作製して粉砕しなくても、原料の状態から直接Cu−Ga合金粉末を作製することができる。
具体的には、上述した割合で秤量したCu粉末とGa小片を、Gaの融点よりも高くCuの融点よりも低い温度、即ち30℃〜300℃の範囲で温度を制御し、Cu粉末の表面にCu−Ga二元系合金を形成する。
Cu−Ga合金化物は、次のような過程を経て形成されるものと考えられる。融点を超えて液体となったGaは、混合のせん断運動によって小さな液滴になりながらCu粉末間に均一に分散する。分散したGa液滴は、Cu粉末の周囲に付着し、Cu粉末とGa液滴が接触するとCu粉末にGaの拡散が始まり、Ga濃度が高まるとともにCu−Ga金属間化合物を生成しながら合金化反応が進行する。このとき、Cu−Ga合金化物の表面は、Ga濃度の高いCu−Ga金属間化合物層であって、中心部は純Cuとなる。
このCu粉末とGaとの混合は、均一な合金化反応(均質化反応)の進行に有効である。また、混合のせん断運動は、粉同士の固着による塊状物の生成も抑制していると思われる。塊状物が生成された場合には、後のホットプレス等の焼結工程において、焼結体中に空孔が形成されて、密度が不均一になってしまう。
Gaは、Cu粉末と同様に、Cu−Ga合金スパッタリングターゲットから形成されるCIGS光吸収層の特性に影響を与えないように適宜選択される。Gaの純度は、Cu粉末と同様に、Fe、Ni、Crが3ppmよりも多いとCIGS光吸収層の量子効率が低下してしまうので、Fe、Ni、Crは3ppm以下であることが好ましい。Ga中の酸素含有量が0.2質量%よりも多い場合には、スパッタリング中に異常放電が発生しやすいため、酸素含有量は0.2質量%以下であることが好ましい。
Gaは、融点が低い金属(融点:29.78℃)である。Cu粉末に投入するGaは、融解した液体Gaである場合、直ちに攪拌を開始できるので好ましい。Gaの形状には、制限はないが、小片であると秤量が容易である。小片は、Gaを室温近傍で溶解して鋳造し、鋳造物を砕いて得ることができる。
Cu粉末とGaは、原子比で80:20〜65:35の割合で配合する。合金粉末作製工程では、Gaが20原子%以上であることにより、Cu粉末の表面にGaを短時間で均一に被覆することができ、Gaが35原子%以下であることにより、短時間で被覆したGaを合金化することができる。この合金粉末作製工程で形成されるCu−Ga合金粉末は、Cu粉末の表面にCu−Ga合金層が存在する。
合金粉末作製工程は、真空又は不活性ガス雰囲気中で行う。合金粉末作製工程では、真空又は不活性ガス雰囲気中で合金化することによって、Cu−Ga合金粉末に酸素が含まれることを抑制できる。
真空又は不活性ガス雰囲気中の酸素分圧は、20Pa以下であることが好ましい。20Paより高い場合には、形成したCu−Ga合金粉末の酸素含有量が増加し、作製したスパッタリングターゲットの酸素含有量も増加して、大きな投入電力でスパッタすると異常放電を発生してしまう。不活性ガス雰囲気は、窒素ガス又はアルゴンガスが好ましい。
合金化する際の温度は、30℃〜300℃である。30℃よりも低い場合には、Cu粉末とGaの反応性が不十分となり、未反応のGaが残り、Cu−Ga合金粉末のGa濃度がばらついてしまう。300℃よりも高い場合には、Cu粉末の表面が合金化するが、温度が高くなるとCu−Ga合金粉末同士が凝集しはじめてしまう。この凝集は、攪拌によるせん断運動で解くことができるため、300℃より高温でCu−Ga合金粉末を形成することはできるが、攪拌装置の熱劣化が激しく、装置部品の交換の頻度を高めるためコスト高になってしまう。したがって、温度は、30℃〜300℃とすることによって、凝集することなく、Cu粉末とGaとを十分に反応させることができる。
温度の保持時間は、30分〜4時間が好ましい。保持時間が30分よりも短い場合には、Cu粉末とGaの反応性が不十分となり、未反応のGaが残り、Cu−Ga合金粉末のGa濃度がばらついてしまう。保持時間が4時間より長い場合には、真空又は不活性ガス雰囲気であってもCu−Ga合金粉末の酸素含有量が増加してしまう。したがって、温度の保持時間は、30分〜4時間とすることによって、Cu粉末とGaとを十分に反応させ、Cu−Ga合金粉末の酸素含有量の増加を抑制できる。
攪拌は、Cu粉末とGaとの接触頻度を上げて反応を進める効果と同時に、凝集を抑制して直接にCu−Ga合金粉末を形成することに有効である。
攪拌装置は、撹拌工程と同様の円筒、ダブルコーン、ツインシェル等の回転容器型の攪拌装置や、固定容器内を攪拌羽根や攪拌ブレード等の攪拌子が運動する攪拌装置を使用することができる。上述した撹拌工程を施したCu粉末は、大気に触れると直ちに表面が酸化してGaとの反応性が低下してしまう。このため、合金粉末作製工程は、撹拌工程を行う同一の攪拌装置内で撹拌工程に続けて合金化を行うことによって、大気と遮断したままで行うことができるので好ましい。
撹拌工程及び合金粉末作製工程に使用する攪拌装置の容器及び攪拌子の材質は、耐熱性、耐磨耗性、Fe、Ni、Cr等の金属不純物の混入抑制等の観点から、窒化チタン(TiN)、窒化クロム(CrN)、ダイヤモンドライクカーボン(DLC)(Diamond like Carbon)をコーティングしたステンレス材が好ましい。
以上のように、Cu−Ga合金粉末の製造方法では、Cu粉末に対して撹拌工程を施すことによって、Cu粉末の表面のGaとの反応性が高くなり、Cu粉末の表面にGa濃度が高く均一なCu−Ga金属間化合物層を形成することができる。得られたCu−Ga合金粉末は、Cu−Ga金属間化合物層におけるGaの濃度のばらつきが抑えられ、ばらつきは3.0質量%以内となる。
<3.Cu−Ga合金スパッタリングターゲットの製造方法>
次に、上述した撹拌工程及び合金粉末作製工程により得られたCu−Ga合金粉末を用いてCu−Ga合金スパッタリングターゲットを製造する製造方法について説明する。
(熱処理工程)
熱処理工程は、上述した合金粉末作製工程により得られたCu−Ga合金粉末を、真空又は不活性ガス雰囲気中で250℃〜830℃の温度で熱処理する。
先の合金粉末作製工程で作製したCu−Ga合金粉末は、Cu粒子表面にCu−Ga合金層が存在している。このCu−Ga合金層のGa濃度は、合金粉末作製工程でGaを配合した割合よりも高くなっている。即ち、熱処理を行う前の状態では、Cu粒子の内部とGaとの相互拡散が十分に起こっていないため、Cu粉末表面にはGaが多く存在している。Cu−Ga合金粉末は、Ga濃度が高くなると液相が出現する温度が低下するので、スパッタリングターゲットを作製しようとホットプレス装置でCu−Ga合金粉末を加圧した状態で加熱すると、焼結が開始されるよりも低い温度で高Ga合金層から液相が出現してしまう。これにより、Cu−Ga合金粉末は、流動してプレス型の隙間から押し出されてしまう。
そこで、熱処理工程では、ホットプレスによる焼結を行う前に、Cu−Ga合金粉末を熱処理する。Cu−Ga合金粉末は、この熱処理により、Cu粒子表面のCu−Ga合金層に含まれる低融点のGaが熔け始めると同時に、Cu粒子表面のCu−Ga合金層中のGaと粒子内部のCuとが相互拡散して、Cu粒子の表面のGa濃度が低下し、液相の出現温度を高くすることができる。これにより、後に行う焼結工程では、ホットプレスによる焼結中にGaの液相が発生することなく焼結が進行してスパッタリングターゲットを作製することができる。
熱処理の温度は、250℃〜836℃である。250℃よりも低い場合には、Cu粒子表面の合金層中のGaと粒子内部のCuとの相互拡散が十分に進まず高Ga濃度の合金層が残存して、ホットプレスによる焼結中にGa液相が出現してCu−Ga合金粉末の漏れが発生してしまう。836℃よりも高い場合には、多量の液相が発生してCu−Ga合金粉末と分離してしまう。
熱処理の温度は、合金粉末作製工程におけるGaの配合割合によって調整することが好ましい。熱処理中に少量の液相が発生して凝集体が形成された場合には、その凝集は弱いので後の焼結工程の焼結に影響はないが、高い温度で熱処理を行って多量の液相が出現した場合には、液相が集まってCu−Ga合金粉末と分離してしまい組成のばらつきが大きくなってしまう。このような液相の分離は、合金粉末作製工程におけるGaの配合割合に応じて熱処理温度を制御することにより効果的に抑制することができる。
具体的に、合金粉末作製工程におけるGaの配合割合と熱処理温度について説明する。Gaの配合割合と熱処理温度との関係は図1に示す状態図で表される。状態図の固相線を越えた温度では、液相が出現する。したがって、熱処理の温度は、250℃以上、固相線以下の温度とすることが好ましい。
熱処理温度の保持時間は、30分以上4時間以下とすることが好ましい。保持時間が30分よりも短い場合には、CuとGaの相互拡散が不十分となり、次の焼結工程のホットプレスで液相が出現しプレス型からCu−Ga合金粉末が押し出されてしまう。保持時間が4時間よりも長い場合には、酸素分圧20Pa以下の真空又は不活性ガス雰囲気中であっても、Cu−Ga合金粉末の酸素含有量が増加し、作製したスパッタリングターゲットの酸素含有量も増加して、大きな投入電力でスパッタすると異常放電が発生してしまう。
熱処理は、真空又は不活性ガス雰囲気中で行う。真空又は不活性雰囲気中の酸素分圧は、20Pa以下であることが好ましい。20Paより高い場合では、熱処理したCu−Ga合金粉末の酸素含有量が増加し、作製したスパッタリングターゲットの酸素含有量も増加して、大きな投入電力でスパッタすると異常放電が発生してしまう。不活性雰囲気は、窒素ガス又はアルゴンガスとすることが好ましい。
この熱処理工程は、後述する焼結工程と同一のホットプレス装置内で行うことが好ましい。焼結工程と同一のホットプレス装置内で熱処理を行った場合には、熱処理装置を別に設ける必要がなく、熱処理後の冷却時間やCu−Ga合金粉末の取り出し工程も不要にできる。これにより、熱処理工程と焼結工程を同一のホットプレス装置で行った場合には、別の熱処理装置を用いて熱処理を行った場合に比べて、冷却時間が不要であるため、スパッタリングターゲットの作製時間を短縮でき、Cu−Ga合金粉末を取り出す必要がないため、収率が低くなることを防止できる。
熱処理工程を焼結工程と同一のホットプレス装置内で行う際には、プレス圧力はCu−Ga合金粉末に対して無負荷とするか、又は0.1MPa以下の圧力とすることが好ましい。0.1MPa以下の圧力というのは、ホットプレス装置の上パンチの自重による圧力に相当し、無負荷又は0.1MPa以下の圧力というのは実質的にCu−Ga合金粉末に圧力がかかっていない状態である。このような状態にすることで、液相が出現したとしても、Cu−Ga合金粉末がホットプレス装置のプレス型から漏れ出ることを防止できる。
(焼結工程)
次に、前記熱処理工程で熱処理したCu−Ga合金粉末を、真空又は不活性ガス雰囲気中で250℃〜830℃の温度と、5MPa〜30MPaのプレス圧力とでホットプレス法により焼結する。
ホットプレスの雰囲気は、真空又は不活性ガス雰囲気中とすることで、焼結体の酸素含有量の増加を抑制できる。真空又は不活性ガス雰囲気中の酸素分圧は、20Pa以下が好ましい。20Paより大きい場合では、形成したCu−Ga合金焼結体の酸素含有量が増加し、作製したスパッタリングターゲットの酸素含有量も増加して、大きな投入電力でスパッタすると異常放電が発生してしまう。不活性ガス雰囲気は、窒素ガス又はアルゴンガスが好ましい。
ホットプレスの温度は、250℃〜830℃とする。温度が250℃よりも低い場合には、Cu−Ga合金粉末の焼結が不十分で、空孔の多い焼結体となってしまう。空孔の多い焼結体をスパッタリングターゲットにしてスパッタした場合には、異常放電やスプラッシュが発生してしまう。温度が830℃よりも高い場合には、液相が出現し、焼結体を作製することができなくなってしまう。したがって、ホットプレスの温度は、250℃〜830℃とすることによって、液漏れが生じず、空孔の少ない焼結体を作製することができる。
ホットプレスのプレス圧力は、5MPa〜30MPaとする。プレス圧力が5MPaよりも低い場合には、Cu−Ga合金粉末の焼結が不十分で空孔の多い焼結体となってしまう。プレス圧力を高くした場合には、焼結体は空孔が減少して密度が上昇するが、30MPaより高くしても密度はほとんど上昇しなくなってしまう。30MPaよりも高いプレス圧力でプレスしようとした場合には、プレス型を特別な材質に変更したり、大きな電力が必要になってくるので、プレス圧力は30MPa以下で十分である。
焼結工程では、熱処理工程で用いたホットプレス装置からCu−Ga合金粉末を取り出さず、熱処理工程に引き続いて同一のホットプレス装置で加圧焼結を行い、ホットプレスの温度を熱処理工程の熱処理温度と同じにすることが好ましい。同一のホットプレス装置で熱処理及び焼結を行うようにした場合には、熱処理工程のための熱処理装置を別に用意する必要がなく、熱処理後の冷却時間が不要である。焼結工程では、ホットプレス温度を熱処理と同じ温度にすることで、熱処理に引き続いてプレス圧力を掛けるので容易に焼結を行うことができる。また、焼結工程では、同一のホットプレス装置内で熱処理も焼結も行うことによって、Cu−Ga合金スパッタリングターゲットの組成が変化したり、収率が低くなることを防止できる。
(仕上げ工程)
仕上げ工程は、焼結工程によって得られたCu−Ga合金の焼結体の表面を研削により平面に仕上げ、Cu製のバッキングプレートにボンディングすることにより、Cu−Ga合金スパッタリングターゲットを得る。
以上のようなCu−Ga合金スパッタリングターゲットの製造方法では、Ga濃度が20原子%〜35原子%と高く、CuGa相とCuGa相の2つの金属相からなり、CuGa相が5面積%以上95面積%以下であるCu−Ga合金スパッタリングターゲットを製造中に割れ欠けがなく製造することができる。これにより、得られたCu−Ga合金スパッタリングターゲットは、スパッタリング中に割れたり、欠けたりせず、また異常放電やパーティクルの発生も防止できる。また、上述したCu−Ga合金スパッタリングターゲットの製造方法では、更に平均結晶粒径が1〜20μmであり、空孔率が1.0%以下であり、3点曲げ強度が200MPa以上であるCu−Ga合金スパッタリングターゲットを製造することができる。これにより、得られたCu−Ga合金スパッタリングターゲットは、スパッタリング中に割れたり、欠けたりすることをより防止でき、またスパッタリングにおいて異常放電やパーティクルの発生をより抑制でき、スパッタ膜を均一に形成することができる。
また、Cu−Ga合金スパッタリングターゲットの製造方法では、スパッタリングターゲットの原料となるCu−Ga合金粉末を作製する際に、Cu粉末を、水素ガスを含む混合ガス雰囲気中において150℃〜300℃の温度で撹拌することによって、Cu粉末の表面のGaとの反応性が高まり、Cu粉末とGaとの反応が十分に行われるようになる。これにより、得られたCu−Ga合金粉末は、Cu粉末の表面に、Ga濃度が高くGa濃度のばらつきが3.0質量%以内に抑制された均一なCu−Ga金属間化合物層が形成されたものとなる。
Cu−Ga合金スパッタリングターゲットの製造方法では、このGa濃度のばらつきが抑制されたCu−Ga合金粉末を真空又は不活性ガス雰囲気中で250℃〜830℃の温度で熱処理することによって、Cu粒子表面のCu−Ga金属間化合物層中のGaと粒子内部のCuとが相互拡散して、Cu粒子の表面のGa濃度が低下し、焼結中にGaの液相が発生することを抑制できる。
このようにCu−Ga合金スパッタリングターゲットの製造方法では、Ga濃度のばらつきが抑制されたCu−Ga合金粉末を原料に用い、このCu−Ga合金粉末に対して焼結前に熱処理を行うことによって、焼結工程においてホットプレスによる焼結中にGaの液相が発生することなく焼結が進行し、Ga濃度のばらつきが抑制されたスパッタリングターゲットを作製することができる。このCu−Ga合金スパッタリングターゲットの製造方法により得られたCu−Ga合金スパッタリングターゲットは、Gaの濃度のばらつきが3.0質量%以内の組成が均一な高品質のものとなる。
以下、本発明を適用した具体的な実施例について説明するが、本発明は、これらの実施例に限定されるものではない。
<実施例1>
[撹拌工程]
先ず、第1の工程として撹拌工程では、防錆剤処理された電解Cu粉末(平均粒径100μm、BET0.088m/g、Fe、Cr、Niそれぞれ1ppm未満、酸素:0.16質量%、炭素0.011質量%)3150gを、TiNコーティング容器及び攪拌子を備えた二軸遊星型5L混合撹拌装置(小平製作所製5XDmv−rr型)に投入した。容器内を真空度100Pa以下(酸素分圧20Pa以下)まで真空排気した後に、水素と窒素の混合ガス(水素ガス濃度1%)で置換し、攪拌しながら250℃、30分間保持した後、150℃まで冷却した。
[合金粉末作製工程]
次に、第2の工程として合金作製工程では、容器内を真空度50Pa以下(酸素分圧10Pa以下)まで真空排気した後、Arガスに置換した。Ga(Fe、Cr、Niそれぞれ1ppm未満、酸素0.01質量%未満、炭素0.001質量%未満)を50℃に加温した液体Gaを、Cu粉末の入っている容器内に1850g(Ga配合割合35原子%)投入した。攪拌しながら150℃、1時間保持した。室温まで冷却して取り出したCu−Ga合金粉末を顕微鏡観察したところ、Cu粉末表面は合金化して灰白色になっており、Cu−Ga合金で被覆されていない未反応のCu粉末は認められなかった。合金粉末1gのサンプルを採取してICP分析によりGa濃度を調べたところ、35.0原子%であった。
[熱処理工程]
次に、第3工程として熱処理工程では、Cu−Ga合金粉末100gをホットプレス用の内径50mm黒鉛型にセットし、ホットプレス装置(大亜真空株式会社製)に取り付けた。装置内を50Pa以下(酸素分圧10Pa以下)まで真空排気しながら、プレス圧力は無負荷の状態で加熱し、温度580℃、1時間保持の条件で熱処理した。
[焼結工程]
引き続いて第4工程として焼結工程では、温度580℃のままプレス圧力30MPaを加圧し1時間保持の条件でホットプレスを実施し、直径50mm、厚み15mmの焼結体(ターゲット材)を取り出した。
[評価]
同様の方法で焼結体を複数作製し、これらの焼結体を光学顕微鏡観察、EPMA分析、三点曲げ強度測定に使用した。また、焼結体をバッキングプレトートに接合してターゲットを作製し、スパッタ装置に取り付けてスパッタリングを行って、スパッタ膜の均一性、パーティクル、異常放電およびターゲットの割れ欠けの有無を調べた。
(空孔率)
空孔率の評価は、まず焼結体のスパッタ面に相当する直径(φ)50mmの面を研磨した。次に、この研磨面を光学顕微鏡観察した。空孔率は、研磨面を200倍で撮影した異なる5つ視野の画像から画像解析ソフトImageJを用いて空孔部分を抽出して面積割合を求めた。実施例1では、光学顕微鏡観察したところ緻密であった。また、空孔率は0.05%と極めて少なかった。
(平均結晶粒径)
結晶粒が観察できるよう偏光観察に切り替えたところ、実施例1では、小さな結晶粒組織であった。そして、電子顕微鏡で反射電子像を撮影し、JISH0501に記載の求積法で結晶粒径を求めたところ、18.9μmであった。
(面積割合)
面積割合は、EPMA分析装置(日本電子(株)社製JXA−8100)により二次電子像、反射電子像及び定量分析から、この焼結体のスパッタ面に相当する研磨面のCuGa相とCuGa相を特定し、画像から求めた。実施例1では、CuGa相の面積割合は5.1面積%であった。また、EPMA分析装置(日本電子(株)社製JXA−8100)により二次電子像、反射電子像及び定量分析から、実施例1の焼結体は、CuGa相とCuGa相の2つの金属相からなることが確認できた。
(三点曲げ強度)
三点曲げ強度は、焼結体から30mm×4mm×3mmの試験片を5個切り出し、JIS R1601(ファインセラミックス室温曲げ強さの試験方法)に記載の方法に則って三点曲げ試験を行い、5試料の三点曲げ強度の平均値を算出した。この結果、実施例1では、208MPaであった。
(異常放電)
異常放電の評価は、スパッタ装置(アルバック社製SH−450)に作製したターゲットを取り付け真空度5×10−4Paまで真空排気した後、Arガス1Pa、DC投入電力100Wの条件で30分間スパッタして行った。このときの異常放電をアークモニター(アドバンスドエナジー社製)で測定した。その結果、実施例1では、アークは観測されなかった。
(ターゲットの割れ欠け)
ターゲットの割れ欠けの評価は、スパッタ後のターゲットを観察して行った。この結果、実施例1では、割れ欠けは認められなかった。
(スパッタ膜の均一性)
スパッタ膜の均一性の評価は、まずターゲット直上に配置した24×76mmのガラス基板にスパッタ成膜した。そして、ガラス基板上のスパッタ膜の異なる5箇所のGa濃度をEPMA分析し、Ga濃度の最大値と最小値の差から評価した。この結果、実施例1では、Ga濃度の最大値と最小値の差は0.5原子%と均一であった。
<実施例2>
実施例2では、防錆剤処理された電解Cu粉末(平均粒径210μm、BET0.044m/g、Fe、Cr、Niそれぞれ1ppm未満、酸素:0.04質量%、炭素0.006質量%)3500g、Ga1500g、第3工程の熱処理工程及び第4工程の焼結工程を800℃、としたこと以外は実施例1と同様にしてCu−Ga合金焼結体を作製した。
Cu−Ga合金焼結体について、実施例1と同様に光学顕微鏡観察、EPMA分析、三点曲げ強度測定を行った結果、CuGa相とCuGa相の2つの金属相からなり、空孔率は0.06%、平均結晶粒径は12.2μm、CuGa相の面積割合は、48.8面積%、3点曲げ強度は225MPaであった。また、DC100W30分間スパッタ時の異常放電は1回と極めて少なかった。ターゲットに割れ・欠けはなかった。スパッタ膜にパーティクルは認めらなかった。スパッタ膜のGa濃度の最大と最小の差は0.6原子%で均一性であった。
<実施例3>
実施例3では、防錆剤処理された電解Cu粉末(平均粒径100μm、BET0.088m/g、Fe、Cr、Niそれぞれ1ppm未満、酸素:0.08質量%、炭素0.009質量%)3400g、Ga1600g、第3工程の熱処理工程及び第4工程の焼結工程を780℃、とした以外は実施例1と同様にしてCu−Ga合金焼結体を作製した。
Cu−Ga合金焼結体について、実施例1と同様に光学顕微鏡観察、EPMA分析、三点曲げ強度測定を行った結果、CuGa相とCuGa相の2つの金属相からなり、空孔率は0.14%、平均結晶粒径は2.7μm、CuGa相の面積割合は、15.5面積%、3点曲げ強度は214MPaであった。また、DC100W30分間スパッタ時の異常放電は5回と少なかった。ターゲットに割れ・欠けはなかった。スパッタ膜にパーティクルは認めらなかった。スパッタ膜のGa濃度の最大と最小の差は0.4原子%で均一性であった。
<実施例4>
実施例4では、防錆剤処理された電解Cu粉末(平均粒径210μm、BET0.044m/g、Fe、Cr、Niそれぞれ1ppm未満、酸素:0.04質量%、炭素0.006質量%)3900g、Ga1100g、第3工程の熱処理工程及び第4工程の焼結工程を800℃、とした以外は実施例1と同様にしてCu−Ga合金焼結体を作製した。
Cu−Ga合金焼結体について、実施例1と同様に光学顕微鏡観察、EPMA分析、三点曲げ強度測定を行った結果、CuGa相とCuGa相の2つの金属相からなり、空孔率は0.03%、平均結晶粒径は18.5μm、CuGa相の面積割合は、93.9面積%、3点曲げ強度は276MPaであった。また、DC100W30分間スパッタ時の異常放電は2回と極めて少なかった。ターゲットに割れ・欠けはなかった。スパッタ膜にパーティクルは認めらなかった。スパッタ膜のGa濃度の最大と最小の差は0.4原子%で均一性であった。
<比較例1>
比較例1では、防錆剤処理された電解Cu粉末(平均粒径210μm、BET0.044m/g、Fe、Cr、Niそれぞれ1ppm未満、酸素:0.04質量%、炭素0.006質量%)630g、Ga370g、第3工程の熱処理工程及び第4工程の焼結工程を650℃、とした以外は実施例1と同様にしてCu−Ga合金焼結体を作製した。
Cu−Ga合金焼結体について、実施例1と同様に光学顕微鏡観察、EPMA分析、三点曲げ強度測定を行った結果、空孔率は1.00%、平均結晶粒径は22.4μm、CuGa相の面積割合は、2.4面積%であり、ほぼCuGa相の単純な金属相であり、3点曲げ強度は89MPaであった。また、DC100W30分間スパッタ時の異常放電は30回と多く、スパッタ後ターゲットを取り出したところ、割れが発生していた。スパッタ膜にパーティクルが多数認められた。スパッタ膜のGa濃度の最大と最小の差は0.6原子%で均一性であった。
<比較例2>
比較例2では、防錆剤処理された電解Cu粉末(平均粒径100μm、BET0.088m/g、Fe、Cr、Niそれぞれ1ppm未満、酸素:0.08質量%、炭素0.009質量%)680g、Ga320g、第3工程の熱処理工程及び第4工程の焼結工程を580℃、とした以外は実施例1と同様にしてCu−Ga合金焼結体を作製した。
Cu−Ga合金焼結体について、実施例1と同様に光学顕微鏡観察、EPMA分析、三点曲げ強度測定を行った結果、空孔率は1.52%、平均結晶粒径は11.6μm、CuGa相の面積割合は、12.5面積%であり、CuGa相とCuGa相の2つの金属相からなり、3点曲げ強度は245MPaであった。また、DC100W30分間スパッタ時の異常放電は12回と多かった。ターゲットに割れ・欠けはなかった。スパッタ膜にパーティクルが多数認められた。スパッタ膜のGa濃度の最大と最小の差は1.2原子%であり、ばらつきが大きかった。
<比較例3>
比較例3では、防錆剤処理された電解Cu粉末(平均粒径100μm、BET0.088m/g、Fe、Cr、Niそれぞれ1ppm未満、酸素:0.08質量%、炭素0.009質量%)780g、Ga220g、第3工程の熱処理工程及び第4工程の焼結工程を700℃、とした以外は実施例1と同様にしてCu−Ga合金焼結体を作製した。
Cu−Ga合金焼結体について、実施例1と同様に光学顕微鏡観察、EPMA分析、三点曲げ強度測定を行った結果、空孔率は0.09%、平均結晶粒径は10.2μm、CuGa相の面積割合は、95.8面積%であり、ほぼCuGa相の単純な金属相であり、3点曲げ強度は289MPaであった。また、DC100W30分間スパッタ時の異常放電は1回と極めて少なかった。ターゲットに割れ・欠けはなかった。スパッタ膜にパーティクルは認めらなかった。スパッタ膜のGa濃度の最大と最小の差は1.1原子%であり、ばらつきが大きかった。
以上、実施例及び比較例の評価結果を表1に示す。
Figure 2013142175
表1に示す結果から、実施例は、3点曲げ強度が200Pa以上であり高く、ターゲットの割れ、欠けもなく、また異常放電及びスパッタ膜にパーティクルが発生せず、スパッタ膜のGa濃度が均一であった。
これに対して、比較例1では、異常放電が多く、スパッタ後ターゲットを取り出したところ、割れが発生した。比較例2では、異常放電が多く、スパッタ膜のGa濃度にばらつきが生じた。比較例3では、スパッタ膜のGa濃度にばらつきが生じた。
これらのことから、Cu−Ga合金スパッタリングターゲットでは、Ga濃度が20原子%〜35原子%であり、CuGa相とCuGa相の2つの金属相からなり、CuGa相が5面積%以上95面積%以下であり、更には、平均結晶粒径が1〜20μmであり、空孔率が1.0%以下であり、3点曲げ強度が200MPa以上であることによって、異常放電及びターゲットの割れ、欠けがなく、またスパッタ膜にパーティクルが発生せず、Ga濃度を均一できることがわかる。

Claims (3)

  1. Ga濃度が20原子%〜35原子%であり、CuGa相とCuGa相との2つの金属相からなり、CuGa相が5面積%以上95面積%以下であることを特徴とするCu−Ga合金スパッタリングターゲット。
  2. 平均結晶粒径が1μm〜20μmであり、空孔率が1.0%以下であり、3点曲げ強度が200MPa以上であることを特徴とする請求項1記載のCu−Ga合金スパッタリングターゲット。
  3. Cu粉末を撹拌する撹拌工程と、
    上記撹拌工程で得られたCu粉末にGaを添加し合金粉末を作製する合金粉末化工程と、
    上記合金粉末を均質化する熱処理工程と、
    上記均質化した合金粉末を押し固める焼結工程とを有することを特徴とするCu−Ga合金スパッタリングターゲットの製造方法。
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