JP2013139187A - ワイパ制御装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】雨滴センサの出力信号に基づき、雨滴量検出手段はワイパ払拭動作の間に雨滴検出領域に付着した雨滴量を検出する(S3)。検出率演算手段は、ワイパ払拭動作の回数に対する雨滴が検出された回数を雨検出率として演算する(S2)。判定回数設定手段は、雨検出率が大きいほど払拭モードの切り換え判定に用いる判定回数を少なく設定し、雨検出率が小さいほど判定回数を多く設定する(S5〜S8、S12〜S15)。払拭モード切換手段は、その判定回数の間連続して雨滴量がモードアップ閾値以上のとき(S9,YES)モードアップし(S10)、判定回数の間連続して雨滴量がモードダウン閾値以下のとき(S16,YES)モードダウンする(S17)。
【選択図】図6
Description
特許文献1に記載のワイパ制御装置は、間欠モードにおいて払拭動作の間の休止時間が所定時間よりも短い状態が、予め設定された払拭回数の間連続したとき、払拭モードを間欠モードからLO連続モードに切り換えている。また、ワイパ制御装置は、ワイパのLO連続モードにおいてワイパ払拭動作の間に検出された雨滴量がモードダウン閾値を下回る状態が、予め設定された払拭回数の間連続したとき、払拭モードをLO連続モードから間欠モードに切り換えている。これにより、ワイパ制御装置は、払拭の安定性を高めている。
また、特許文献1では、間欠モードにおける払拭動作の休止時間を、1回のワイパ払拭動作の間の雨滴量に基づいて変えている。このため、雨滴の径が大きいいわゆるボタボタ雨による偶発的な雨滴の付着によって払拭動作の休止時間が変化し、払拭の安定性が悪化するおそれがある。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、払拭モードの応答性と安定性を高めることの可能なワイパ制御装置を提供することを目的とする。
一方、雨量が多い場合、ワイパ払拭動作の間に雨滴検出領域に雨滴が高確率で付着し、雨滴センサはその雨滴を高確率で検出する。このため、検出率演算手段の演算した雨検出率が大きいとき、判定回数設定手段は判定回数を少なく設定する。そのように設定しても、雨検出率が大きいので、ワイパ制御装置は、払拭モードの安定性を維持することが可能である。さらに、ワイパ制御装置は、払拭モード切換手段が少ない判定回数で払拭モードを切り換えることで、払拭モードの応答性を高めることができる。この結果、ワイパ制御装置は雨量の増加に応じて、迅速なモードアップが可能である。また、ワイパ制御装置を適用した車両がトンネルに進入したとき、ワイパ制御装置は迅速なモードダウンが可能である。したがって、ワイパの払拭フィーリングを高めることができる。
(第1実施形態)
本発明の第1実施形態によるワイパ制御装置を図1〜図6に示す。本実施形態のワイパ制御装置としてのレインセンサ1は、車両のフロントウィンドシールド2を払拭するワイパ3の払拭モードを制御する。
図1および図2に示すように、レインセンサ1は、車両のフロントウィンドシールド2のワイパ払拭領域の車室内側の面に取り付けられている。レインセンサ1の備える雨滴センサ5は、光学式または静電容量式などにより、フロントウィンドシールド2の雨滴検出領域4に付着した雨滴に応じた電圧信号を出力する。雨滴センサ5の出力する電圧信号は、雨滴検出領域4に付着した雨滴量によって変化する。
マイクロコンピュータ6は、メモリに格納されたプログラムをCPUが実行することで、雨滴量検出手段11、雨滴検出手段12、検出率演算手段13、判定回数設定手段14および払拭モード切換手段15などとして機能する。
また、マイクロコンピュータ6のメモリには、雨滴検出領域4に雨滴が付着したか否かを判別可能な所定の閾値が記憶されている。雨滴検出手段12は、雨滴センサ5の出力信号がその閾値よりも大きいとき、ワイパ払拭動作の間に雨滴検出領域4に雨滴が付着したことを判定する。また雨滴検出手段12は、雨滴センサ5の出力信号がその閾値よりも小さいとき、ワイパ払拭動作の間に雨滴検出領域4に雨滴が付着していないことを判定する。
判定回数設定手段14は、後述する払拭モード切換手段15が、払拭モードの切り換え判定に用いる判定回数を設定する。判定回数設定手段14は、雨検出率が大きいほど判定回数を少なく設定し、雨検出率が小さいほど判定回数を多く設定する。判定回数設定手段14の設定する判定回数は、任意に設定することが可能である。本実施形態ではその一例として、判定回数設定手段14は、雨検出率が50%以上のときの判定回数を2回と設定し、雨検出率が50%未満かつ33%以上のときの判定回数を3回と設定し、雨検出率が33%未満のときの判定回数を4回と設定する。
雨量が多く、レインセンサ1の検出率が高いときのワイパ自動制御処理を図3に示す。
図3の時刻t1以前よりワイパ自動制御処理は継続して実行されており、検出率演算手段13の検出した検出率は、時刻t1〜t7まで50%以上で推移している。
なお、検出率演算手段13は、ワイパ払拭動作とワイパ払拭動作との間に雨滴検出領域4に付着した雨滴量に応じて雨滴センサ5から出力された信号に基づき、後のワイパ払拭動作の終了時に検出率を演算する。例えば、検出率演算手段13は、時刻t1からt2の間のワイパ払拭動作の間に雨滴センサ5から出力された信号に基づき、時刻t2で検出率を演算する。
レインセンサは、大雨時、少ない判定回数で払拭モードの切り換え判定を行うことで、払拭モードの切り換えの応答性を高めることが可能である。これにより、ワイパの払拭フィーリングが向上する。
なお、払拭モードが切り換えられると、検出率演算手段13は検出率を0%とし、時刻t8以降、検出率を演算してゆく。その際、禁止手段18(図2参照)により、検出率が安定するまでの一定時間は払拭モードの切り換えが禁止される。
図4の時刻t21以前よりワイパ自動制御処理は継続して実行されており、検出率演算手段13の検出した検出率は、時刻t21〜t30まで33%以下で推移している。
本実施形態では、雨検出率が33%以下のとき、判定回数設定手段14は、判定回数を4回に設定する。このため、時刻t26、t27で雨滴量検出手段11が検出した雨滴量がモードアップ閾値以上であることが連続して2回検出されるが、払拭モード切換手段15は、払拭モードを間欠モード(INT)のまま維持する。
レインセンサ1は、少雨時、多い判定回数で払拭モードの切り換え判定を行うことで、ボタボタ雨などの偶発的な雨滴付着で払拭モードがモードアップすることを防ぐことが可能である。また、レインセンサ1は、小雨時、複数回のワイパ払拭動作の間に雨滴検出領域4に雨滴が付着しない時でも、すぐに払拭モードがモードダウンすることを防ぐことが可能である。これにより、レインセンサ1は、払拭モードの安定性を高めている。
図5の時刻t31以前よりワイパ自動制御処理は継続して実行されており、検出率演算手段13の検出した検出率は、時刻t31〜t38まで50%以上で推移している。
雨検出率が50%以上のとき、判定回数設定手段14は、判定回数を2回に設定する。
時刻t35とt36の途中で、車両がトンネル内に侵入すると、時刻37以降、雨滴が検出されなくなる。このため、時刻t37、t38で雨滴量がモードダウン閾値以下であることが連続して2回検出されると、払拭モード切換手段15は、時刻t38で払拭モードを間欠モード(INT0.7S)から(INT1.5S)にモードダウンする。なお、その際、検出率演算手段13は検出率を0%とする。
レインセンサ1は、トンネル突入時の雨量の急激な減少に対し、モードダウンの応答性を高めることが可能である。これにより、ワイパの払拭フィーリングが向上する。
ワイパ自動制御処理は、運転者によりワイパスイッチの自動モードが選択されたときに実行される。まず、ステップS1(以下、「ステップ」を省略して記号「S」で表記する)では、検出率演算手段13の雨検出率を0%とする。
S2では、検出率演算手段13により、雨検出率Bを演算する。雨検出率Bは、ワイパ自動制御処理が開始されてから現在時刻までのワイパ払拭動作の回数Cwに対する雨滴検出手段12が雨滴を検出した回数Crにより算出される。
S4では、雨滴量検出手段11により検出された雨滴量Aが、モードアップ閾値以上か否かを判定する。雨滴量Aがモードアップ閾値よりも小さいとき(S4,NO)、処理はS11に移行する。
S11では、雨滴量Aが、モードダウン閾値以下か否かを判定する。雨滴量Aがモードダウン閾値よりも大きいとき(S11,NO)、処理はS2に移行し、S3、S4およびS11を繰り返す。この間、払拭モードは維持される。
S5では、S2において演算した検出率Bが50%以上か否か、50%未満かつ33%以上か否か、33%未満か否かを判定する。検出率Bが50%以上のとき、処理はS6に移行し、モードアップの切り換え判定に用いる判定回数Nを2と設定する。
S5において、検出率Bが50%未満かつ33%以上のとき、処理はS7に移行し、判定回数Nを3と設定する。また、S5において、検出率Bが33%未満のとき、処理はS8に移行し、判定回数Nを4と設定する。S5からS8の処理が、判定回数設定手段14による処理に相当する。
払拭モードが切り換えられると、処理はS1に移行し、検出率Bを0%として、ワイパ自動制御処理が繰り返し実行される。ただし、検出率Bを0%とした後、所定の時間は、禁止手段18(図2参照)により払拭モードの切り換えが禁止される。これにより、払拭モードの安定性が確保される。
S12では、S2において演算した検出率Bが50%以上か否か、50%未満かつ33%以上か否か、33%未満か否かを判定する。検出率Bが50%以上のとき、処理はS13に移行し、モードダウンの切り換え判定に用いる判定回数Mを2と設定する。
S12において、検出率Bが50%未満かつ33%以上のとき、処理はS14に移行し、判定回数Mを3と設定する。また、S12において、検出率Bが33%未満のとき、処理はS15に移行し、判定回数Mを4と設定する。S12からS15の処理が、判定回数設定手段14による処理に相当する。
払拭モードが切り換えられると、処理はS1に移行し、検出率Bを0%として、ワイパ自動制御処理が繰り返し実行される。
(1)本実施形態では、雨検出率が小さいとき、フロントウィンドシールド2の雨滴検出領域4に雨滴が付着する可能性が小さいので、判定回数設定手段14は判定回数を多く設定する。したがって、ワイパ払拭動作の間に雨滴検出領域4に雨滴が付着しないことがあっても、即座に払拭モードが切り換わることがないので、レインセンサ1は、少雨時の払拭モードの安定性を高めることができる。
また、ボタボタ雨によって雨滴センサ5により検出される雨滴量が偶発的に多くなるときにも、即座に払拭モードが切り換わることなく、払拭モードが維持される。よって、レインセンサ1は、少雨時の払拭モードの安定性を高めることができる。
(2)本実施形態では、検出率演算手段13の演算した雨検出率が大きいとき、判定回数設定手段14は判定回数を少なく設定する。そのように設定しても、雨量が多いときは雨滴を検出できる可能性が高いので、レインセンサ1は、払拭安定性を維持することが可能である。
さらに、レインセンサ1は、払拭モード切換手段15が少ない判定回数で払拭モードを切り換えることで、払拭モードの応答性を高めることができる。この結果、レインセンサ1は雨量の増加に応じて、迅速なモードアップが可能である。また、レインセンサ1を適用した車両がトンネルに進入したとき、レインセンサ1は迅速なモードダウンが可能である。
(3)本実施形態では、払拭モード切換手段15が払拭モードを切り換えたとき、検出率演算手段13は雨検出率を0%にする。これにより、検出率の演算に関し、分母となるワイパ払拭動作の回数Cwが大きくなることが防がれるので、検出率を適切に演算することができる。
(4)本実施形態では、レインセンサ1は、払拭モードが切り換えられた後、所定時間の払拭モードの切り換えを禁止する禁止手段18を備える。これにより、検出率が降雨状態に対応した値に安定するまでの間、払拭モードが維持される。
次に、比較例によるレインセンサのワイパ自動制御処理を図7のフローチャートに基づいて説明する。
比較例では、S30で、ワイパ払拭動作の間に雨滴検出領域に付着した雨滴量Aを検出する。
S40では、雨滴量Aが、モードアップ閾値以上か否かを判定する。雨滴量Aがモードアップ閾値よりも小さいとき(S40,NO)、処理はS110に移行する。
S110では、雨滴量Aが、モードダウン閾値以下か否かを判定する。雨滴量Aがモードダウン閾値よりも大きいとき(S110,NO)、処理はS30に移行し、S40およびS110を繰り返す。この間、払拭モードは維持される。
S90で、モードアップカウンタの数が予め設定された3未満のとき(S90、NO)、処理はS30に移行する。そして、S90でモードアップカウンタの数が3になると(S9,YES)、処理はS100に移行し、モードアップする。
S160で、モードダウンカウンタの数が予め設定された3未満のとき(S160、NO)、処理はS30に移行する。そして、S160でモードダウンカウンタの数が3になると(S160,YES)、処理はS170に移行し、モードダウンする。
また、少雨時には、フロントウィンドシールドの雨滴検出領域に雨滴が付着しない可能性があるので、予め設定された判定回数が少ないと、少雨時の払拭モードの安定性が悪化するおそれがある。
他の実施形態では、雨検出率Bは、一定時間のワイパ払拭動作の回数Cwに対する、その一定時間に雨滴検出手段が雨滴を検出した回数Crにより算出してもよい。これにより、分母となるワイパ払拭動作の回数Cwが大きくなることを防ぎ、検出率を適切に演算することができる。
他の実施形態では、払拭モード切換手段は、雨検出率が大きく、かつ、判定回数設定手段が設定した判定回数の間連続して雨滴量がモードダウン閾値以下のとき、ワイパ払拭動作を停止するようにしてもよい。これにより、車両がトンネルに進入したときの払拭モードの応答性を高めることができる。
本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、発明の趣旨を逸脱しない範囲において、種々の形態で実施することができる。
4 ・・・雨滴検出領域
5 ・・・雨滴センサ
11・・・雨滴量検出手段
12・・・雨滴検出手段
13・・・検出率演算手段
14・・・判定回数設定手段
15・・・払拭モード切換手段
Claims (5)
- 雨滴検出領域(4)に付着した雨滴に応じた信号を出力する雨滴センサ(5)と、
前記雨滴センサの出力信号に基づき、ワイパ払拭動作の間に前記雨滴検出領域に付着した雨滴量を検出する雨滴量検出手段(11)と、
前記雨滴センサの出力信号に基づき、ワイパ払拭動作の間に前記雨滴検出領域に雨滴が付着したか否かを検出する雨滴検出手段(12)と、
ワイパ払拭動作の回数に対する前記雨滴検出手段が雨滴を検出した回数を雨検出率として演算する検出率演算手段(13)と、
前記雨検出率が大きいほど払拭モードの切り換え判定に用いる判定回数を少なく設定し、前記雨検出率が小さいほど前記判定回数を多く設定する判定回数設定手段(14)と、
前記判定回数設定手段が設定した前記判定回数の間連続して雨滴量がモードアップ閾値以上のとき時間間隔の短い払拭モードに切り換え、前記判定回数設定手段が設定した前記判定回数の間連続して雨滴量がモードダウン閾値以下のとき時間間隔の長い払拭モードに切り換える払拭モード切換手段(15)と、を備えることを特徴とするワイパ制御装置。 - 前記払拭モード切換手段が払拭モードを切り換えたとき、前記検出率演算手段は雨検出率を0%にすることを特徴とする請求項1に記載のワイパ制御装置。
- 前記払拭モード切換手段が払拭モードを切り換えた後、前記払拭モード切換手段による払拭モードの切り換えを所定の時間禁止する禁止手段(18)を備えることを特徴とする請求項1または2に記載のワイパ制御装置。
- 前記検出率演算手段は、制御開始から現在までのワイパ払拭動作の回数に対し、前記制御開始から現在までの間に前記雨滴検出手段が雨滴を検出した回数を雨検出率として演算することを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載のワイパ制御装置。
- 前記検出率演算手段は、一定時間のワイパ払拭動作の回数に対する、その一定時間に前記雨滴検出手段が雨滴を検出した回数を雨検出率として演算することを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載のワイパ制御装置。
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