JP2013136957A - スクリュー圧縮機 - Google Patents

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モハモド アンワー ホセイン
Hiromichi Ueno
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Abstract

【課題】スクリュー圧縮機(10)の停止時にスクリューロータ(40)の螺旋溝(41)の中の圧力がスクリュー圧縮機(10)の吸入側よりも下がってゲートロータが変形するのを抑え、ゲートロータの摩耗や損傷を防止する。
【解決手段】スクリュー圧縮機の停止時にエコノマイザーポート(10c)からスクリューロータ(40)の螺旋溝(41)にガスを導入し、スクリューロータ(40)の螺旋溝(41)の中の圧力がスクリュー圧縮機(10)の吸入側よりも下がらないようにする。
【選択図】図6

Description

本発明は、スクリュー圧縮機に関し、特に圧縮機の運転停止時にゲートロータの摩耗や変形が生じるのを防止する構造に関するものである。
従来より、冷凍空調用などの圧縮機として用いられるシングルスクリュー圧縮機が知られている。例えば、特許文献1,2のシングルスクリュー圧縮機は、外周面に複数の螺旋溝(歯溝)を有するスクリューロータと、複数のゲート(歯)を有する円板状の2枚のゲートロータとを備えている。2枚のゲートロータは、軸心がスクリューロータの軸心と直交し、スクリューロータを挟んで対称に設けられている。そして、円筒壁の内周面と、スクリューロータの歯溝と、ゲートロータの歯により、円筒壁内に2つの圧縮室が形成されている。
このシングルスクリュー圧縮機では、スクリューロータの回転に伴って、ゲートロータの歯がスクリューロータの歯溝を移動し、圧縮室の容積が拡大後に縮小する動作を繰り返す。圧縮機の容量が拡大する間は、冷媒が圧縮室へ吸入され、圧縮室の容積が縮小を始めると、吸入された冷媒が圧縮される。そして、圧縮室である歯溝が吐出口に連通すると、圧縮された高圧冷媒が圧縮室から吐出される。
このシングルスクリュー圧縮機は、図10に示すように、低圧側と高圧側とがスクリューロータ及びゲートロータ(a)で構成される圧縮室を介して繋がっているため、シングルスクリュー圧縮機が急停止した場合、冷媒の高低圧差によってスクリューロータが逆回転してしまう。スクリューロータが逆回転をすると、圧縮室(歯溝)が膨脹空間になり、圧力が低下する。そして、運転停止時の圧縮室内の圧力が圧縮室の吸入側の空間よりも低くなると、図11に示すようにゲートロータ(a)が背面側のゲートロータサポート(b)から圧縮室側に向かって反るように変形し(図では変形量を誇張して表示)、ゲートロータ(a)の摩耗や損傷が生じるおそれがある。
そこで、特許文献1,2のスクリュー圧縮機では、ケーシングの内部の高圧側の空間と低圧側の空間を圧縮機の運転停止時に連通させるように構成し、高圧側と低圧側を均圧させることで、ケーシング内部の圧力と圧縮室(歯溝)内の圧力との差を小さくするようにしている。
特開平5−223361号公報 特開2011−094611号公報
しかしながら、ケーシング内の高圧側と低圧側が均圧するようにしても、圧縮室(歯溝)内の圧力は低いままであるから、均圧した圧力と圧縮室(歯溝)内の圧力との差圧は残る可能性がある。したがって、特許文献1,2のスクリュー圧縮機では、ゲートロータの変形を十分に抑えられないおそれがある。
本発明は、このような問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、スクリュー圧縮機の停止時にゲートロータが変形するのを抑え、摩耗や損傷を防止できるようにすることである。
第1の発明は、
圧縮室(23)を形成する複数の螺旋溝(41)が形成されたスクリューロータ(40)と、該スクリューロータ(40)が挿入されるシリンダ部(16)を有するケーシング(11)と、スクリューロータ(40)の螺旋溝(41)と噛み合うゲートロータ(50)とを有して冷媒回路(1)に接続される圧縮機構(20)を備え、上記ケーシング(11)には圧縮途中の圧縮室(23)内に上記冷媒回路(1)から中間圧冷媒を導入するエコノマイザーポート(10c)が形成されたスクリュー圧縮機を前提としている。
そして、このスクリュー圧縮機は、上記エコノマイザーポート(10c)が、上記圧縮機構(20)の運転停止時に上記スクリューロータ(40)の螺旋溝(41)へガスを導入するガス導入部(10G)であることを特徴としている。
圧縮機構(20)の運転停止時には、スクリューロータ(40)が逆転するために、通常運転時に圧縮室(23)である螺旋溝(41)が膨脹室になり、該螺旋溝(41)の中の圧力が低下する。このとき、エコノマイザーポート(10c)から螺旋溝(41)の中へ導入することができるガスは、螺旋溝(41)の中の圧力よりも高圧のガスである。したがって、この第1の発明では、圧縮機構(20)の停止時に螺旋溝(41)にガスを導入すると、螺旋溝(41)の中の圧力が上昇する。その結果、圧縮機構(20)の停止時に螺旋溝(41)の中の圧力がケーシング(11)の低圧側の圧力よりも低くなっていた場合でも、その圧力差を十分に小さくすることができる。
第2の発明は、第1の発明において、
上記エコノマイザーポート(10c)には、上記圧縮機構(20)の吐出側の空間と上記螺旋溝(41)とを連通するとともに高圧側開閉弁(SV4)で開閉されるように上記冷媒回路(1)に設けられた高圧側連通路(1H)が接続されていることを特徴としている。
この第2の発明では、圧縮機構(20)の停止時には、上記高圧側開閉弁(SV4)を開くことにより、上記螺旋溝(41)の中よりも圧力が高い圧縮機構(20)の吐出側の空間から高圧側連通路(1H)を通じて、上記螺旋溝(41)の中へ高圧側ガスが導入される。
第3の発明は、第2の発明において、上記エコノマイザーポート(10c)には、上記圧縮機構(20)の吸入側の空間と上記螺旋溝(41)とを連通するとともに低圧側開閉弁(SV5)で開閉されるように上記冷媒回路(1)に設けられた低圧側連通路(1L)が接続されていることを特徴としている。
この第3の発明では、圧縮機構(20)の停止時には、上記高圧側開閉弁(SV4)を閉じた状態にして上記低圧側開閉弁(SV5)を開くことにより、上記螺旋溝(41)の中よりも圧力が高い圧縮機構(20)の低圧側の空間から低圧側連通路(1L)を通じて、上記螺旋溝(41)の中へ低圧側ガスが導入される。また、上記低圧側開閉弁(SV5)を閉じた状態にして高圧側開閉弁(SV4)を開くことにより、上記螺旋溝(41)の中よりも圧力が高い圧縮機構(20)の吐出側の空間から高圧側連通路(1H)を通じて、上記螺旋溝(41)の中へ高圧側ガスが導入される。つまり、高圧側開閉弁(SV4)と低圧側開閉弁(SV5)の開閉状態を切り換えることにより、螺旋溝(41)の中へ導入するガスを選択することができる。
第4の発明は、第1の発明において、
上記エコノマイザーポート(10c)には、上記圧縮機構(20)の吸入側の空間と上記螺旋溝(41)とを連通するとともに低圧側開閉弁(SV5)で開閉されるように上記冷媒回路(1)に設けられた低圧側連通路(1L)が接続されていることを特徴としている。
この第4の発明では、圧縮機構(20)の停止時には、上記高圧側開閉弁(SV4)を閉じた状態にして上記低圧側開閉弁(SV5)を開くことにより、上記螺旋溝(41)の中よりも圧力が高い圧縮機構(20)の低圧側の空間から低圧側連通路(1L)を通じて、上記螺旋溝(41)の中へ低圧側ガスが導入される。
本発明によれば、圧縮機構(20)の運転停止時に上記エコノマイザーポート(10c)から上記螺旋溝(41)へガスを導入するようにしたことにより、圧縮機構(20)の停止時に螺旋溝(41)の中の圧力がケーシング(11)の低圧側の圧力よりも低くなっていた場合でも、その圧力差を十分に小さくすることができるから、ゲートロータ(50)が背面側のゲートロータサポートから圧縮室(23)側に向かって反るように変形するのを防止できる。したがって、ゲートロータ(50)の摩耗や損傷が生じるのを防止できる。
上記第2の発明によれば、上記エコノマイザーポート(10c)に、上記圧縮機構(20)の吐出側の空間と上記螺旋溝(41)とを連通する冷媒回路(1)の高圧側連通路(1H)を接続し、該高圧側連通路(1H)を高圧側開閉弁(SV4)で開閉するようにしたことにより、圧縮機構(20)の停止時には、上記高圧側開閉弁(SV4)を開いて圧縮機構(20)の吐出側の空間から高圧側連通路(1H)を通じて上記螺旋溝(41)の中へ高圧ガスを導入できる。このため、圧縮機構(20)の停止時に螺旋溝(41)の中の圧力がケーシング(11)の低圧側の圧力よりも低くなっていた場合でも、その圧力差を十分に小さくすることができる。したがって、ゲートロータ(50)が背面側のゲートロータサポートから圧縮室(23)側に向かって反るように変形するのを防止して、ゲートロータ(50)の摩耗や損傷が生じるのを防止できる。
上記第3の発明によれば、上記エコノマイザーポート(10c)に、上記圧縮機構(20)の吐出側の空間と上記螺旋溝(41)とを連通する冷媒回路(1)の高圧側連通路(1H)を接続して該該高圧側連通路(1H)に高圧側開閉弁(SV4)を設けるのに加えて、上記エコノマイザーポート(10c)に、上記圧縮機構(20)の吸入側の空間と上記螺旋溝(41)とを連通する冷媒回路(1)の低圧側連通路(1L)を接続して該低圧側連通路(1L)に低圧側開閉弁(SV5)を設けるようにしている。このため、圧縮機構(20)の停止時には、上記高圧側開閉弁(SV4)を開いて圧縮機構(20)の吐出側の空間から高圧側連通路(1H)を通じて上記螺旋溝(41)の中へ高圧ガスを導入するか、上記低圧側開閉弁(SV5)を開いて圧縮機構(20)の吸入側の空間から低圧側連通路(1L)を通じて上記螺旋溝(41)の中へ低圧ガスを導入するかを切り換えることができる。したがって、圧縮機構(20)の停止時に螺旋溝(41)の中の圧力がケーシング(11)の低圧側の圧力よりも低くなっていた場合でも、その圧力差を十分に小さくすることができるから、ゲートロータ(50)が背面側のゲートロータサポートから圧縮室(23)側に向かって反るように変形するのを防止して、ゲートロータ(50)の摩耗や損傷が生じるのを防止できる。
上記第4の発明によれば、上記エコノマイザーポート(10c)に、上記圧縮機構(20)の吸入側の空間と上記螺旋溝(41)とを連通する冷媒回路(1)の低圧側連通路(1L)を接続し、該低圧側連通路(1L)を低圧側開閉弁(SV5)で開閉するようにしたことにより、圧縮機構(20)の停止時には、上記低圧側開閉弁(SV5)を開いて圧縮機構(20)の吸入側の空間から低圧側連通路(1L)を通じて上記螺旋溝(41)の中へ低圧ガスを導入できる。このため、圧縮機構(20)の停止時に螺旋溝(41)の中の圧力がケーシング(11)の低圧側の圧力よりも低くなっていた場合でも、その圧力差を十分に小さくすることができる。したがって、ゲートロータ(50)が背面側のゲートロータサポートから圧縮室(23)側に向かって反るように変形するのを防止して、ゲートロータ(50)の摩耗や損傷が生じるのを防止できる。
図1は、本発明の実施形態1に係るスクリュー圧縮機を備えた冷凍装置の冷媒回路図である。 図2は、スクリュー圧縮機の構成を示す軸方向断面図である。 図3は、スクリュー圧縮機の構成を示す軸直角断面図である。 図4は、スクリュー圧縮機の要部を抜き出して示す斜視図である。 図5は、スクリュー圧縮機の要部を抜き出して示す、別の角度から見た斜視図である。 図6は、スクリュー圧縮機の構成を一部拡大して示す縦断面図である。 図7は、スクリュー圧縮機の圧縮機構の動作を示す平面図であって、(a)は吸込行程を示し、(b)は圧縮行程を示し、(c)は吐出行程を示す。 図8は、実施形態1の変形例に係るスクリュー圧縮機を備えた冷凍装置の冷媒回路図である。 図9は、本発明の実施形態2に係るスクリュー圧縮機を備えた冷凍装置の冷媒回路図である。 従来のスクリュー圧縮機の通常運転時におけるゲートロータの状態を示す模式図である。 従来のスクリュー圧縮機の運転停止時におけるゲートロータの状態を示す模式図である。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。
《発明の実施形態1》
本発明の実施形態1について説明する。図1は、本発明の実施形態1に係るスクリュー圧縮機を備えた冷凍装置(チラーシステム)の冷媒回路図である。図1に示すように、この冷媒回路(1)は、スクリュー圧縮機(10)、オイルセパレータ(2)、凝縮器(3)、膨張弁(4a,4b)、エコノマイザータンク(5)、及び蒸発器(6)が設けられた閉回路で構成されている。この冷媒回路(1)には、冷媒が充填されている。冷媒回路(1)では、充填された冷媒を循環させることにより蒸気圧縮冷凍サイクルが行われる。
上記冷媒回路(1)において、スクリュー圧縮機(10)は、吐出ポート(10a)が吐出開閉弁(SV1)を介してオイルセパレータ(2)のガス流入ポート(2a)に接続されている。オイルセパレータ(2)のガス流出ポート(2b)は凝縮器(3)のガス側端に接続され、凝縮器(3)の液側端は第1膨張弁(4a)を介してエコノマイザータンク(気液分離器)(5)の流入ポート(5a)に接続されている。また、上記オイルセパレータ(2)の油流出ポート(2c)は油戻し開閉弁(SV2)を介してスクリュー圧縮機(10)の油戻しポート(10d)に接続されている。
上記エコノマイザータンク(5)の液流出ポート(5b)は第2膨張弁(4b)を介して蒸発器(6)の液側端に接続され、蒸発器(6)のガス側端はスクリュー圧縮機の吸入ポート(10b)に吸入配管(1S)で接続されている。この蒸発器(6)は、チラー(図示せず)に接続される利用側配管ポート(6a,6b)を有し、上記冷媒とチラーの熱媒体である水とが熱交換をするように構成されている。
上記エコノマイザータンク(5)のガス流出ポート(5c)は、中間圧冷媒配管(1M)によりスクリュー圧縮機(10)のエコノマイザーポート(10c)に接続されている。この中間圧冷媒配管(1M)には、エコノマイザータンク(5)側から、スクリュー圧縮機(10)へ向かう方向の冷媒流れを許容し、逆方向への冷媒流れを禁止する逆止弁(CV)と、電磁弁(開閉弁)(SV3)が設けられている。また、スクリュー圧縮機(10)の吐出配管(1D)における吐出ポート(10a)と吐出開閉弁(SV1)の間と、中間圧冷媒配管(1M)における電磁弁(SV3)とエコノマイザーポート(10c)の間とに、高圧側連通路(1H)が接続されている。この高圧側連通路(1H)には、該高圧側連通路(1H)を開閉する高圧側開閉弁(SV4)が設けられている。
この実施形態では、上記エコノマイザーポート(10c)が、スクリュー圧縮機(10)の運転停止時に後述する圧縮室(23)(スクリューロータ(40)の螺旋溝(41))へガスを導入するガス導入部(10G)の導入端を構成している。また、エコノマイザーポート(10c)には、上記冷媒回路(1)の高圧側連通路(1H)が接続され、上記高圧側開閉弁(SV4)を開くと、スクリュー圧縮機(10)の吐出側の空間(この実施形態ではオイルセパレータ(2))と上記螺旋溝(41)とがエコノマイザーポート(10c)を介して連通する。
図2は、スクリュー圧縮機の要部の構成を示す軸方向断面図、図3は、軸直角断面図である。図2及び図3に示すように、このスクリュー圧縮機(10)は、密閉型に構成されている。このスクリュー圧縮機(10)では、圧縮機構(20)と、圧縮機構(20)を駆動する電動機(12)とが金属製のケーシング(11)に収容されている。圧縮機構(20)は、駆動軸(21)を介して電動機(12)と連結されている。また、ケーシング(11)内には、冷媒回路(1)の蒸発器(6)から低圧のガス冷媒が流入されるとともに低圧ガスを圧縮機構(20)へ案内する低圧空間(S1)と、圧縮機構(20)から吐出された高圧のガス冷媒が流入する高圧空間(S2)とが区画形成されている。
上記電動機(12)は、ステータ(13)と、ロータ(14)とを備えている。ステータ(13)は、低圧空間(S1)においてケーシング(11)の内周面に固定されている。ロータ(14)には駆動軸(21)の一端部が連結されていて、駆動軸(21)がロータ(14)とともに回転軸(X)周りで回転するように構成されている。
上記圧縮機構(20)は、ケーシング(11)内に形成されたシリンダ部(16)と、シリ
ンダ部(16)の中に配置された1つのスクリューロータ(40)と、スクリューロータ(40)に噛み合う2つのゲートロータ(50)とを備えている。
上記スクリューロータ(40)は、概ね円柱状に形成された金属製の部材である。スクリューロータ(40)の外径は、シリンダ部(16)の内径よりも若干小さく設定されており、スクリューロータ(40)の外周面がシリンダ部(16)の内周面と油膜を介して摺接するように構成されている。スクリューロータ(40)の外周部には、スクリューロータ(40)の軸方向一端から他端へ向かって螺旋状に延びる螺旋溝(41)が複数(本実施形態では、6本)形成されている。この螺旋溝(41)により、圧縮室(23)が形成される。
図4は、スクリュー圧縮機(10)の要部を抜き出して示す斜視図、図5は、別の角度から見た斜視図である。図4及び図5に示すように、スクリューロータ(40)の各螺旋溝(41)は、円柱状のスクリューロータ(40)の軸心周りに対称な形状をしている(すなわち、スクリューロータ(40)の軸直角断面において、螺旋溝(41)のそれぞれは、スクリューロータ(40)の中心に対して点対称な形状をしている)。そして、複数の螺旋溝(41)が所定の軸周りに対称となるときのその軸を螺旋溝(41)の軸心という。スクリューロータ(40)に対して螺旋溝(41)が精度良く形成されているときには、螺旋溝(41)の軸心はスクリューロータ(40)の軸心と一致する。
ここで、上記スクリューロータ(40)の軸方向一端側の周縁部にはテーパ面(45)が形成されていて、螺旋溝(41)の一端部はテーパ面(45)に開口している。各螺旋溝(41)は、テーパ面(45)に開口する一端部(図2における左端部)が圧縮行程の始端部側となり、他端部(図2における右端部)が圧縮行程の終端部側となっている。一方、螺旋溝(41)の終端部側は、スクリューロータ(40)の軸方向他端側においてその側周面に開口している。螺旋溝(41)では、両側の側壁面(42,43)のうち、ゲート(51)の進行方向の前側に位置するものが第1側壁面(42)となり、ゲート(51)の進行方向の後側に位置するものが第2側壁面(43)となっている。
また、上記スクリューロータ(40)の他端部には、螺旋溝(41)が形成されている本体部(40a)よりも外径が小さな小径部(46)が形成されている。
さらに、上記スクリューロータ(40)には、図2に示すように、駆動軸(21)を挿通させるための挿通孔(47)がスクリューロータ(40)の軸心を通って貫通形成されている。
図2に示すように、上記スクリューロータ(40)には、駆動軸(21)が挿通している。駆動軸(21)の一端部には、電動機(12)のロータ(14)が連結されており、駆動軸(21)の他端部がスクリューロータ(40)の挿通孔(47)に挿通される。スクリューロータ(40)と駆動軸(21)は、キー(22)によって連結されている。駆動軸(21)は、スクリューロータ(40)と同軸上に配置されている。
このように、上記スクリューロータ(40)と電動機(12)のロータ(14)とが駆動軸(21)に連結された状態でケーシング(11)内に収容される。このとき、スクリューロータ(40)は、シリンダ部(16)に回転可能に嵌合しており、その外周面がシリンダ部(16)の内周面と油膜を介して摺接するようになっている。
図6に示すように、上記シリンダ部(16)の外周部には、共鳴空間(72)が設けられている。この共鳴空間(72)は、中間圧冷媒配管(71(1M))の下流側に接続されており、中間圧冷媒配管(71(1M))から流入した中間圧冷媒をいったん滞留させるためのものである。共鳴空間(72)内には、一端が圧縮室(23)に連通し、他端が共鳴空間(72)内に連通する共鳴通路(73)が設けられている。具体的に、共鳴通路(73)は、筒状に形成されてシリンダ部(16)に埋め込まれて取り付けられた共鳴管(73a)で構成されている。これにより、中間圧冷媒配管(71(1M))を流通する中間圧冷媒が、共鳴空間(72)及び共鳴通路(73)を通って、エコノマイザーポート(10d)から圧縮途中の圧縮室(23)内に噴出される。
図2に示すように、上記駆動軸(21)の一端部には、ロータ(14)から突出する第1被支持部(21a)が形成されており、この第1被支持部(21a)がコロ軸受(15)に回転自在に支持されている。一方、駆動軸(21)の他端部にはスクリューロータ(40)から突出する第2被支持部(21b)が形成されており、この第2被支持部(21b)が圧縮機構(20)の高圧側に位置する玉軸受(61)に回転自在に支持されている。
上記玉軸受(61)は、ケーシング(11)のシリンダ部(16)に嵌合された軸受ホルダ(60)に設置されている。軸受ホルダ(60)には、スクリューロータ(40)側の端面の周縁部に、スクリューロータ(40)側に突出した環状壁部(62)が設けられている。
上記環状壁部(62)は、スクリューロータ(40)がシリンダ部(16)内に配置されたときに、スクリューロータ(40)の小径部(46)が、その内周側に入り込むように構成されている。このとき、小径部(46)と環状壁部(62)との間には若干の隙間が形成されており、スクリューロータ(40)の小径部(46)と軸受ホルダ(60)の環状壁部(62)とは径方向にも軸方向にも接触していない。つまり、小径部(46)と環状壁部(62)との間には、スクリューロータ(40)の外周面から径方向内方に入り込んだ後、軸方向に屈曲し、その後、さらに径方向内側に屈曲した、すなわち、縦断面がクランク状に屈曲した形状の隙間が形成されている。
図4及び図5に示すように、上記ゲートロータ(50)は、長方形板状に形成された複数(本実施形態では、11枚)のゲート(51)が放射状に設けられた樹脂製の部材である。各ゲートロータ(50)は、シリンダ部(16)の外側にスクリューロータ(40)を挟んで対称に配置され、軸心がスクリューロータ(40)の軸心と直交している。各ゲートロータ(50)は、ゲート(51)がシリンダ部(16)の一部を貫通してスクリューロータ(40)の螺旋溝(41)に噛み合うように配置されている。
上記ゲートロータ(50)は、金属製のロータ支持部材(55)に取り付けられている。ロータ支持部材(55)は、基部(56)とアーム部(57)と軸部(58)とを備えている。基部(56)は、やや肉厚の円板状に形成されている。アーム部(57)は、ゲートロータ(50)のゲート(51)と同数だけ設けられており、基部(56)の外周面から外側へ向かって放射状に延びている。軸部(58)は、棒状に形成されて基部(56)に立設されている。軸部(58)の中心軸は、基部(56)の中心軸と一致している。ゲートロータ(50)は、基部(56)及びアーム部(57)における軸部(58)とは反対側の面に取り付けられている。各アーム部(57)は、ゲート(51)の背面に当接している。
図3に示すように、上記ゲートロータ(50)が取り付けられたロータ支持部材(55)は、シリンダ部(16)に隣接してケーシング(11)内に区画形成されたゲートロータ室(18)に収容されている。図3におけるスクリューロータ(40)の右側に配置されたロータ支持部材(55)は、ゲートロータ(50)が下端側となる姿勢で設置されている。一方、図3におけるスクリューロータ(40)の左側に配置されたロータ支持部材(55)は、ゲートロータ(50)が上端側となる姿勢で設置されている。各ロータ支持部材(55)の軸部(58)は、ゲートロータ室(18)内の軸受ハウジング(52)に玉軸受(53)を介して回転自在に支持されている。なお、各ゲートロータ室(18)は、低圧空間(S1)に連通している。
上記圧縮機構(20)では、シリンダ部(16)の内周面と、スクリューロータ(40)の螺旋溝(41)と、ゲートロータ(50)のゲート(51)とによって囲まれた空間が圧縮室(23)になる(図2参照)。スクリューロータ(40)の螺旋溝(41)は、吸入側端部において低圧空間(S1)に開放しており、この開放部分が圧縮機構(20)の吸入口(24)になっている。
上記スクリュー圧縮機(10)には、容量制御機構としてスライドバルブ(80)が設けられている。このスライドバルブ(80)は、シリンダ部(16)がその周方向の2カ所において径方向外側に膨出したスライドバルブ収納部(17)内に設けられている。スライドバルブ(80)は、内面がシリンダ部(16)の内周面の一部を構成するとともに、シリンダ部(16)の軸心方向にスライド可能に構成されている。
図示は省略するが、スライドバルブ(80)には、圧縮室(23)と高圧空間(S2)とを連通させるための吐出口が形成されている。つまり、圧縮室(23)で圧縮された冷媒は、スライドバルブ(80)の吐出口から高圧空間(S2)に吐出される。また、シリンダ部(16)には、圧縮室(23)から低圧空間(S1)へ冷媒を戻すためのバイパス通路(図示せず)の上流端が開口しており、スライドバルブ(80)はこのバイパス通路の上流端にスライド可能に位置して、圧縮機構(20)の容量を調整する。
図2に示すように、ケーシング(11)には、台座部(11a)が形成されている。この台座部(11a)は、ケーシング(11)の上部から突出するように形成されており、その上面が概ね水平な平坦面となっている。台座部(11a)には、ターミナル組立品(30)が取り付けられている。
上記ターミナル組立品(30)は、ターミナル台(31)と、ターミナル(32)とによって構成されている。ターミナル台(31)は、長方形の厚板状に形成され、その長辺がケーシング(11)の軸方向と概ね平行となる姿勢で、台座部(11a)の上面に取り付けられている。ターミナル台(31)の下面は、台座部(11a)の上面と接している。
上記ターミナル(32)は、電動機(12)に給電するためのものであり、端子座(33)と6本の端子棒(34)とを備えている。端子座(33)は、絶縁性の樹脂等からなるブロック状の部材であって、ターミナル台(31)の上面及び下面の中央部に設置されている。各端子棒(34)は、金属製の部材であって、その軸方向が概ね鉛直方向となる姿勢で端子座(33)に取り付けられている。
−運転動作−
以下、上記スクリュー圧縮機(10)の運転動作について説明する。スクリュー圧縮機(10)において電動機(12)を起動すると、駆動軸(21)が回転するのに伴ってスクリューロータ(40)が回転する。このスクリューロータ(40)の回転に伴ってゲートロータ(50)も回転し、圧縮機構(20)が吸入行程、圧縮行程及び吐出行程を繰り返す。ここでは、図7において網掛けを付した圧縮室(23)に着目して説明する。
図7(a)において、網掛けを付した圧縮室(23)は、低圧空間(S1)に連通している。また、この圧縮室(23)が形成されている螺旋溝(41)は、図7(a)の下側に位置するゲートロータ(50)のゲート(51)と噛み合わされている。スクリューロータ(40)が回転すると、このゲート(51)が螺旋溝(41)の終端へ向かって相対的に移動し、それに伴って圧縮室(23)の容積が拡大する。その結果、低圧空間(S1)の低圧ガス冷媒が吸入口(24)を通じて圧縮室(23)へ吸い込まれる。
上記スクリューロータ(40)がさらに回転すると、図7(b)の状態となる。図7(b)において、網掛けを付した圧縮室(23)は、閉じきり状態となっている。つまり、この圧縮室(23)が形成されている螺旋溝(41)は、図7(b)の上側に位置するゲートロータ(50)のゲート(51)と噛み合わされ、このゲート(51)によって低圧空間(S1)から仕切られている。そして、スクリューロータ(40)の回転に伴ってゲート(51)が螺旋溝(41)の終端へ向かって移動すると、圧縮室(23)の容積が次第に縮小する。その結果、圧縮室(23)内のガス冷媒が圧縮される。
上記スクリューロータ(40)がさらに回転すると、図7(c)の状態となる。図7(c)において、網掛けを付した圧縮室(23)は、吐出口(図示省略)を介して高圧空間(S2)と連通した状態となっている。そして、スクリューロータ(40)の回転に伴ってゲート(51)が螺旋溝(41)の終端へ向かって移動すると、圧縮された冷媒ガスが圧縮室(23)から高圧空間(S2)へ押し出されてゆく。
冷媒回路(1)では、スクリュー圧縮機(10)から吐出された高圧のガス冷媒がオイルセパレータ(2)でガス冷媒と油に分離され、ガス冷媒が凝縮器(3)に供給される一方、油はスクリュー圧縮機(10)に戻る。凝縮器(3)では、冷媒が空気に放熱して凝縮し、液化する。高圧の液冷媒は第1膨張弁(4a)で中間圧に減圧され、エコノマイザータンク(5)に流入する。エコノマイザータンク(5)の中で、中間圧冷媒はガスと液に分離する。そして、エコノマイザータンク(5)から流出した液冷媒は第2膨張弁(4b)で低圧圧力に減圧されて蒸発器(6)に流入する。冷媒は、蒸発器(6)において、チラーの熱媒体である水と熱交換して水を冷却し、冷媒自体は蒸発してスクリュー圧縮機(10)に吸入される。
エコノマイザータンク(5)内の中間圧のガス冷媒は、中間圧冷媒配管(1M)の電磁弁(SV3)を開くことにより、該中間圧冷媒配管(1M)を通ってエコノマイザーポート(10c)からスクリュー圧縮機(10)に供給される。中間圧冷媒は、中間圧冷媒配管(1M)を流通し、共鳴空間(72)に流入する。共鳴空間(72)内に流入した中間圧冷媒は、共鳴通路(73)を通って圧縮途中の圧縮室(23)内に噴出される。これにより、スクリュー圧縮機(10)の冷媒吐出ガス温度を所定温度以下まで低減することができ、消音効果も得ることができる。
一方、スクリュー圧縮機(10)の運転停止時には、スクリュー圧縮機(10)の高圧側の冷媒が螺旋溝(41)を通って低圧側へ流れていくため、スクリューロータ(40)が逆転し、通常運転時には圧縮室(23)になる螺旋溝(41)の中の空間が膨脹空間になる。
ここで、本実施形態では、スクリュー圧縮機(10)の運転停止時には、高圧側連通路(1H)の高圧側開閉弁(SV4)を開く操作が行われる。こうすると、オイルセパレータ(2)などに含まれる圧縮機(10)の吐出側の高圧冷媒が、高圧側連通路(1H)を通ってエコノマイザーポート(10c)からスクリューロータ(40)の螺旋溝(41)に導入される。したがって、螺旋溝(41)の中の空間の圧力が上昇する。
−実施形態1の効果−
高圧側連通路(1H)を設けない場合は、螺旋溝(41)の中がスクリュー圧縮機(10)の吸入ポート(10b)側の圧力よりも低くなり、螺旋溝(41)と吸入側との圧力差が大きくなることによってゲートロータ(50)が変形したり損傷したりおそれがあるのに対して、この実施形態では、螺旋溝(41)に高圧側の圧力を導入することにより、螺旋溝(41)の中がスクリュー圧縮機(10)の吸入ポート(10b)側の圧力よりも低くなったり、その圧力差が大きくなったりするのを防止できる。したがって、ゲートロータ(50)のゲート(51)が通常運転時とは逆方向の圧力を受けて変形したり損傷したりするのを防止することが可能になる。
また、エコノマイザーポート(10c)を利用して高圧冷媒を螺旋溝(41)に導入するようにしているので、構成が複雑になるのも防止できる。
−実施形態1の変形例−
図8に示す変形例では、図1に示した冷媒回路の高圧側連通路(1H)及び高圧側開閉弁(SV4)に加えて、低圧側連通路(1L)及び低圧側開閉弁(SV5)を設けたものである。
具体的には、蒸発器(6)とスクリュー圧縮機(10)の間の吸入配管(1S)と、中間圧冷媒配管(1M)における電磁弁(SV3)とエコノマイザーポート(10c)の間とに、低圧側連通路(1L)が接続されている。この低圧側連通路(1L)には、該低圧側連通路(1L)を開閉する低圧側開閉弁(SV5)が設けられている。冷媒回路(1)のその他の構成は、実施形態1に示した冷媒回路(1)と同じである。
このように構成すると、スクリュー圧縮機(10)の停止時に、高圧側開閉弁(SV4)を開いて低圧側開閉弁(SV5)を閉じる操作をすることにより、図1に示した実施形態1と同様に高圧側の冷媒でスクリューロータ(40)の螺旋溝(41)の圧力を上昇させて、ゲートロータ(50)の変形や損傷を防止できる。
また、低圧側開閉弁(SV5)を開いて高圧側開閉弁(SV4)を閉じる操作をすると、スクリュー圧縮機(10)の吸入側と上記螺旋溝(41)とがエコノマイザーポート(10c)を介して連通し、圧縮機の運転停止時には螺旋溝よりも圧力が高くなる圧縮機構の吸入側の冷媒が螺旋溝(41)に導入される。したがって、スクリューロータ(40)の螺旋溝(41)の圧力を上昇させることができるし、ゲートロータ(50)の変形や損傷を防止できる。
《発明の実施形態2》
本発明の実施形態2について説明する。
図9は、実施形態2に係るスクリュー圧縮機を備えた冷凍装置(チラーシステム)の冷媒回路図である。この冷媒回路は、図1に示した実施形態1の冷媒回路の高圧側連通路(1H)及び高圧側開閉弁(SV4)の代わりに、低圧側連通路(1L)及び低圧側開閉弁(SV5)を設けたものである。
図9に示すように、この冷媒回路は、スクリュー圧縮機(10)、オイルセパレータ(2)、凝縮器(3)、膨張弁(4a,4b)、エコノマイザータンク(5)、及び蒸発器(6)が設けられた閉回路で構成されている。この冷媒回路(1)には、冷媒が充填されている。冷媒回路(1)では、充填された冷媒を循環させることにより蒸気圧縮冷凍サイクルが行われる。
上記冷媒回路(1)において、スクリュー圧縮機(10)は、吐出ポート(10a)が吐出開閉弁(SV1)を介してオイルセパレータ(2)のガス流入ポート(2a)に接続されている。オイルセパレータ(2)のガス流出ポート(2b)は凝縮器(3)のガス側端に接続され、凝縮器(3)の液側端は第1膨張弁(4a)を介してエコノマイザータンク(気液分離器)(5)の流入ポート(5a)に接続されている。また、上記オイルセパレータ(2)の油流出ポート(2c)は油戻し開閉弁(SV2)を介してスクリュー圧縮機(10)の油戻しポート(10d)に接続されている。
上記エコノマイザータンク(5)の液流出ポート(5b)は第2膨張弁(4b)を介して蒸発器(6)の液側端に接続され、蒸発器(6)のガス側端はスクリュー圧縮機の吸入ポート(10b)に吸入配管(1S)で接続されている。この蒸発器(6)は、チラー(図示せず)に接続される利用側配管ポート(6a,6b)を有し、上記冷媒とチラーの熱媒体である水とが熱交換をするように構成されている。
上記エコノマイザータンク(5)のガス流出ポート(5c)は、中間圧冷媒配管(1M)によりスクリュー圧縮機(10)のエコノマイザーポート(10c)に接続されている。この中間圧冷媒配管(1M)には、エコノマイザータンク(5)側から、スクリュー圧縮機(10)へ向かう方向の冷媒流れを許容し、逆方向への冷媒流れを禁止する逆止弁(CV)と、電磁弁(開閉弁)(SV3)が設けられている。
また、蒸発器(6)とスクリュー圧縮機(10)の間の吸入配管(1S)と、中間圧冷媒配管(1M)における電磁弁(SV3)とエコノマイザーポート(10c)の間とに、低圧側連通路(1L)が接続されている。この低圧側連通路(1L)には、該低圧側連通路(1L)を開閉する低圧側開閉弁(SV5)が設けられている。
この実施形態2の冷媒回路は、図8に示した実施形態1の変形例の冷媒回路において、高圧側連通路(1H)を設けないようにしたものである。
この実施形態2において、スクリュー圧縮機の運転停止時には、中間圧冷媒配管(1M)の電磁弁(SV3)を閉じ、低圧側連通路(1L)の低圧側開閉弁(SV5)を開く操作を行う。スクリュー圧縮機が停止するとき、スクリューロータの螺旋溝の中の空間はスクリュー圧縮機の吸入側の空間よりも圧力が低くなるが、この実施形態では低圧側開閉弁(SV5)を開くことにより、スクリュー圧縮機(10)の吸入側と上記螺旋溝(41)とがエコノマイザーポート(10c)を介して連通し、冷媒が低圧側連通路(1L)を通って螺旋溝の中に導入される。螺旋溝に流入する冷媒は吸入側の冷媒であるが螺旋溝の中の空間よりは圧力が高いため、この冷媒が螺旋溝に流入すると螺旋溝の中の圧力が上昇する。したがって、ゲートロータのゲートが通常運転時とは逆方向の圧力を受けて変形したり損傷したりするのを防止することが可能になる。
《その他の実施形態》
上記実施形態については、以下のような構成としてもよい。
例えば、上記実施形態では、ケーシング(11)にエコノマイザーポート(10c)を形成している位置に共鳴空間(72)を設けているが、共鳴空間(72)は必ずしも設けなくてもよい。
また、上記実施形態では容量制御機構としてスライドバルブ(80)を設けているが、容量制御はスライドバルブを用いずに電動機(12)のインバータ制御で行うなど、別の機構を採用してもよい。
要するに、本発明は、スクリュー圧縮機(10)の運転停止時にエコノマイザーポート(1c)からスクリューロータ(40)の螺旋溝(41)にガスを導入できるようにしている限り、他の構成は適宜変更してもよい。
なお、以上の実施形態は、本質的に好ましい例示であって、本発明、その適用物、あるいはその用途の範囲を制限することを意図するものではない。
以上説明したように、本発明は、スクリュー圧縮機の運転停止時にゲートロータの摩耗や変形が生じるのを防止する機構にについて有用である。
1 冷媒回路
1H 高圧側連通路
1L 低圧側連通路
10 スクリュー圧縮機
10c エコノマイザーポート
10G ガス導入部
11 ケーシング
16 シリンダ部
20 圧縮機構
23 圧縮室
40 スクリューロータ
41 螺旋溝
50 ゲートロータ
SV4 高圧側開閉弁
SV5 低圧側開閉弁

Claims (4)

  1. 圧縮室(23)を形成する複数の螺旋溝(41)が形成されたスクリューロータ(40)と、該スクリューロータ(40)が挿入されるシリンダ部(16)を有するケーシング(11)と、スクリューロータ(40)の螺旋溝(41)と噛み合うゲートロータ(50)とを有して冷媒回路(1)に接続される圧縮機構(20)を備え、上記ケーシング(11)には圧縮途中の圧縮室(23)内に上記冷媒回路(1)から中間圧冷媒を導入するエコノマイザーポート(10c)が形成されたスクリュー圧縮機であって、
    上記エコノマイザーポート(10c)が、上記圧縮機構(20)の運転停止時に上記スクリューロータ(40)の螺旋溝(41)へガスを導入するガス導入部(10G)を構成することを特徴とするスクリュー圧縮機。
  2. 請求項1において、
    上記エコノマイザーポート(10c)には、上記圧縮機構(20)の吐出側の空間と上記螺旋溝(41)とを連通するとともに高圧側開閉弁(SV4)で開閉されるように上記冷媒回路(1)に設けられた高圧側連通路(1H)が接続されていることを特徴とするスクリュー圧縮機。
  3. 請求項2において、
    上記エコノマイザーポート(10c)には、上記圧縮機構(20)の吸入側の空間と上記螺旋溝(41)とを連通するとともに低圧側開閉弁(SV5)で開閉されるように上記冷媒回路(1)に設けられた低圧側連通路(1L)が接続されていることを特徴とするスクリュー圧縮機。
  4. 請求項1において、
    上記エコノマイザーポート(10c)には、上記圧縮機構(20)の吸入側の空間と上記螺旋溝(41)とを連通するとともに低圧側開閉弁(SV5)で開閉されるように上記冷媒回路(1)に設けられた低圧側連通路(1L)が接続されていることを特徴とするスクリュー圧縮機。
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