JP2013177868A - スクリュー圧縮機 - Google Patents

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晃 松岡
Masanori Masuda
正典 増田
Hiromichi Ueno
広道 上野
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Abstract

【課題】スクリュー圧縮機の運転停止直後において、逆差圧現象の発生に起因するスクリューロータの逆回転を抑制し、ひいてはゲートロータの耐久性を向上させる。
【解決手段】スクリューロータ(40)を運転停止させる前に、スライドバルブ(4)を逆回転抑制位置に移動させる。ここで、逆回転抑制位置とは、吐出口(25)の開口面積が、通常運転時において圧縮室(23)の圧縮比が最大となる位置での開口面積よりも小さくなる位置である。
【選択図】図6

Description

本発明は、スクリュー圧縮機に関するものである。
従来より、スクリューロータの回転運動によって冷媒を圧縮するスクリュー圧縮機が知られている(例えば、特許文献1参照)。このスクリュー圧縮機では、シリンダの内部にスクリューロータが収容され、このスクリューロータにゲートロータが噛み合っている。これにより、スクリューロータの外周に形成される螺旋溝の内部では、ゲートロータのゲートと、スクリューロータと、シリンダ内壁との間に圧縮室が区画される。スクリュー圧縮機には、スクリューロータの軸方向の一端側(吸入側)に吸入口が形成され、スクリューロータの軸方向の他端側(吐出側)に吐出口が形成されている。
スクリュー圧縮機の運転時には、流体が吸入口を通じて螺旋溝内に流入する。この螺旋溝内では、スクリューロータの回転に伴って圧縮室が区画される。この状態からスクリューロータがさらに回転すると、流体が封止された状態の圧縮室の体積が徐々に縮小していく。これにより、圧縮室内の流体が徐々に圧縮される。この状態からスクリューロータがさらに回転すると、圧縮室と吐出口とが連通する。その結果、圧縮室内の高圧の流体は、吐出口を通じて吐出室へ吐出される。
ところで、上述したようなスクリュー圧縮機の運転停止直後には、螺旋溝内の流体の圧力が、スクリューロータの吸入側の圧力よりも低くなる、いわゆる逆差圧現象が生じてしまうことがある。この点について詳細に説明する。
スクリュー圧縮機の運転時には、スクリューロータの吐出側と吸入側との間で、所定の差圧(いわゆる高低差圧)が発生する。従って、スクリュー圧縮機の運転停止直後には、スクリューロータが通常運転時と逆方向に回転してしまい、スクリューロータの吐出側の流体が、螺旋溝内を通じてスクリューロータの吸入側へ逆流してしまうことがある。このようにして流体が逆流すると、螺旋溝内では、流体が封入された部屋の容積が徐々に拡大していき、この流体が膨張して減圧される。このような流体の減圧の度合(すなわち、膨張比)は、通常運転時のスクリューロータにおける、流体の圧縮比によって定まることになる。
一方、スクリュー圧縮機の運転停止直後には、上述した高低差圧が均圧されていく。このため、スクリューロータの吐出側の圧力は速やかに低くなり、スクリューロータの吸入側の圧力は速やかに高くなっていく。このような状態で、均圧後もスクリューロータが慣性力により逆回転を続けると、通常運転時よりも圧力が低下した状態となった吐出側の流体が、上述した所定の膨張比で減圧されてしまう。これに対し、吸入側の流体は、通常運転時よりも圧力が上昇した状態である。このため、スクリュー圧縮機の運転停止直後には、螺旋溝内の流体の圧力が、スクリューロータの吸入側の圧力よりも低くなってしまう、いわゆる逆差圧現象が生じるおそれがある。
特開2004−137934号公報
ここで、本発明者は、逆差圧現象を回避するための対策として、運転中のスクリューロータを停止する前に、圧縮室の圧縮比を最低の圧縮比とすることを考えた。具体的に、スクリュー圧縮機の運転停止直後において、圧縮比を最低の圧縮比に設定すると、高低差圧に起因してスクリューロータが逆回転して流体が螺旋溝内を逆流しても、流体が最低の膨張比でしか減圧されなくなるため、逆差圧現象を回避するのに有効な対策であると考えた。
しかしながら、スライドバルブを吸入側に移動させて圧縮室の圧縮比を最低の圧縮比とすると、吐出口の開口面積が大きくなるので、吐出室内の高圧ガスが螺旋溝内を逆流して一気に吸入室側に流入してしまうという別の問題があった。そして、高低差圧が均圧された後も、スクリューロータが慣性力により逆回転し続けた場合には、吸入室内の圧力が螺旋溝内の圧力よりも高くなってしまう。このように、吸入室内の圧力と螺旋溝内の圧力との大小関係が通常運転時と逆転すると、螺旋溝の内部を仕切るためのゲートが、通常運転時とは逆方向に押されてしまうという問題がある。
具体的に、ゲートロータのゲートは、螺旋溝の内部と、ゲートロータが収容される螺旋溝の外部空間(吸入側の空間)とを仕切るように配設されている。このため、螺旋溝内の圧力が螺旋溝の外部空間の圧力よりも高くなる通常運転時においては、ゲートに対して、螺旋溝の内部から外部へ向かう方向に流体の圧力が作用する。従って、ゲートロータは、このような通常運転時の状態を基準として、ゲートとスクリューロータとの間に所定のシールが確保されるように設計されている。
一方、スクリュー圧縮機の運転停止直後に上述した逆差圧現象が生じると、螺旋溝内の圧力が、螺旋溝の外部空間の圧力よりも低くなってしまう。これにより、ゲートに対しては、螺旋溝の外部から内部へ向かう方向に流体の圧力が作用するので、ゲートは、上述した通常運転時とは逆方向に押されることになる。このような状態で、スクリューロータが逆回転すると、ゲートは、通常運転時と異なる部位でスクリューロータと接触してしまう。その結果、例えばゲートロータのアーム部から樹脂製のゲートが剥がれてしまったり、ゲートのシール部の摩耗が促進されたりする、という不具合を招くおそれがある。
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的は、スクリュー圧縮機の運転停止直後において、逆差圧現象の発生に起因するスクリューロータの逆回転を抑制し、ひいてはゲートロータの耐久性を向上させることにある。
本発明は、圧縮室(23)を構成する複数の螺旋溝(41)が形成されたスクリューロータ(40)と、該螺旋溝(41)に噛み合わされる複数のゲート(51)が放射状に形成されたゲートロータ(50)と、該スクリューロータ(40)が挿入されるシリンダ部(31)を有するケーシング(30)とを備えたスクリュー圧縮機を対象とし、次のような解決手段を講じた。
すなわち、第1の発明は、前記スクリューロータ(40)の駆動軸(21)と平行な方向へ移動することによって、前記圧縮室(23)の吐出口(25)の開口面積を変更して、該圧縮室(23)の圧縮比を調整するスライドバルブ(4)を備え、
前記スライドバルブ(4)は、前記スクリューロータ(40)を運転停止させる前に、前記吐出口(25)の開口面積が、通常運転時において前記圧縮室(23)の圧縮比が最大となる位置での開口面積よりも小さくなる逆回転抑制位置に移動するように構成されていることを特徴とするものである。
第1の発明では、スクリューロータ(40)を運転停止させる前に、スライドバルブ(4)を逆回転抑制位置に移動させるようにしている。ここで、逆回転抑制位置とは、吐出口(25)の開口面積が、通常運転時において圧縮室(23)の圧縮比が最大となる位置での開口面積よりも小さくなる位置である。
このような構成とすれば、スクリュー圧縮機の運転停止直後において、逆差圧現象の発生に起因するスクリューロータ(40)の逆回転を抑制し、ひいてはゲートロータ(50)の耐久性を向上させることができる。
具体的に、スクリュー圧縮機の運転停止直後には、吐出室内の高圧ガスが螺旋溝(41)内を逆流して一気に吸入室側に流入してしまうという問題がある。そして、高低差圧が均圧された後も、スクリューロータ(40)が慣性力により逆回転し続けた場合には、吸入室内の圧力が螺旋溝(41)内の圧力よりも高くなってしまう。
これに対し、本発明では、スクリューロータ(40)を運転停止させる前に、スライドバルブ(4)を逆回転抑制位置に移動させて吐出口(25)の開口面積を小さくしたから、吐出室から吐出口(25)を通って圧縮室(23)内に向かう高圧ガスの圧力損失を大きくすることができる。これにより、圧力差に起因するスクリューロータ(40)の逆回転速度を低下させることができる。
そして、逆差圧現象を抑制すると、スクリューロータ(40)の逆回転中に、ゲートロータ(50)のゲート(51)が通常運転時と逆方向に押し付けられることを抑制できる。これにより、例えば、ゲートロータ(50)のアーム部から樹脂製のゲート(51)が剥がれてしまったり、ゲートロータ(50)のゲート(51)のシール部の摩耗が促進したりする、という不具合を回避できる。従って、ゲートロータ(50)の耐久性を向上できる。
第2の発明は、第1の発明において、
前記スライドバルブ(4)が前記逆回転抑制位置に移動したときに、前記圧縮室(23)と、該圧縮室(23)に吸入される冷媒が流通する吸入室(S1)とを連通させるバイパス通路(33)を備えたことを特徴とするものである。
第2の発明では、スライドバルブ(4)を逆回転抑制位置に移動させると、圧縮室(23)と吸入室(S1)とがバイパス通路(33)によって連通される。このような構成とすれば、ゲートロータ(50)の前面と背面との差圧をバイパス通路(33)によって低減することができ、ゲートロータ(50)のゲート(51)が通常運転時と逆方向に押し付けられることを抑制できる。
第3の発明は、第1又は第2の発明において、
前記ケーシング(30)のシリンダ部(31)における前記吐出口(25)に対応する部分には、前記スライドバルブ(4)の位置に拘わらず常に前記圧縮室(23)に連通する固定ポート(28)が形成され、
前記逆回転抑制位置では、前記固定ポート(28)のみが前記圧縮室(23)に連通していることを特徴とするものである。
第3の発明では、ケーシング(30)のシリンダ部(31)における吐出口(25)に対応する部分には、固定ポート(28)が形成される。固定ポート(28)は、スライドバルブ(4)の位置に拘わらず常に圧縮室(23)に連通している。逆回転抑制位置では、固定ポート(28)のみが圧縮室(23)に連通される。
このような構成とすれば、スライドバルブ(4)を逆回転抑制位置に移動させて固定ポート(28)のみを開口させると、吐出口(25)の開口面積が最も小さくなるため、吐出室から吐出口(25)を通って圧縮室(23)内に向かう高圧ガスの圧力損失をより大きくすることができる。これにより、圧力差に起因するスクリューロータ(40)の逆回転速度を低下させることができる。
本発明によれば、スクリューロータ(40)を運転停止させる前に、スライドバルブ(4)を逆回転抑制位置に移動させて吐出口(25)の開口面積を小さくしたから、吐出室から吐出口(25)を通って圧縮室(23)内に向かう高圧ガスの圧力損失を大きくすることができる。これにより、圧力差に起因するスクリューロータ(40)の逆回転速度を低下させることができる。
そして、逆差圧現象を抑制すると、スクリューロータ(40)の逆回転中に、ゲートロータ(50)のゲート(51)が通常運転時と逆方向に押し付けられることを抑制できる。これにより、例えば、ゲートロータ(50)のアーム部から樹脂製のゲート(51)が剥がれてしまったり、ゲートロータ(50)のゲート(51)のシール部の摩耗が促進したりする、という不具合を回避できる。従って、ゲートロータ(50)の耐久性を向上できる。
本発明の実施形態に係るスクリュー圧縮機の構成を示す縦断面図である。 スクリュー圧縮機の構成を示す横断面図である。 スクリュー圧縮機の要部を抜き出して示す斜視図である。 圧縮比が最低となるスライドバルブの位置を示す展開図である。 圧縮比が最大となるスライドバルブの位置を示す展開図である。 スライドバルブを逆回転抑制位置に移動させたときの展開図である。 スクリュー圧縮機の圧縮機構の動作を示す平面図であって、(a)は吸込行程を示し、(b)は圧縮行程を示し、(c)は吐出行程を示す。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。なお、以下の好ましい実施形態の説明は、本質的に例示に過ぎず、本発明、その適用物或いはその用途を制限することを意図するものではない。
図1は、本発明の実施形態に係るスクリュー圧縮機の構成を示す縦断面図、図2は横断面図である。図1及び図2に示すように、スクリュー圧縮機(1)は、圧縮機構(20)と、圧縮機構(20)を駆動するための駆動機構(15)と、圧縮機構(20)の容積比VIを調整するための可変VI機構(3)と、圧縮機構(20)及び駆動機構(15)を収容するケーシング(30)とを備えている。このスクリュー圧縮機(1)は、冷媒を循環させて蒸気圧縮式の冷凍サイクルを行う冷凍回路に接続されている。
圧縮機構(20)は、ケーシング(30)内に設けられたシリンダ部(31)と、このシリンダ部(31)の中に回転可能に配置された1つのスクリューロータ(40)と、このスクリューロータ(40)に噛み合う2つのゲートロータ(50)とを備えている。
ケーシング(30)内には、圧縮機構(20)の吸入口(24)に臨む吸入室(S1)と、圧縮機構(20)の吐出口(25)に臨む吐出室(S2)とが、シリンダ部(31)によって区画形成されている。ケーシング(30)には、吐出室(S2)と連通するように吐出管(図示省略)が接続されている。吐出管は、吐出室(S2)内の冷媒をケーシング(30)の外部(冷媒回路の高圧ライン)へ送るための配管である。
シリンダ部(31)における周方向の2カ所には、径方向外側に膨出するとともに吸入室(S1)と吐出室(S2)とを連通するように連通部(32)が形成されている。この連通部(32)には、シリンダ部(31)の軸方向沿いに延びるスライド溝(33)が含まれ、このスライド溝(33)に、後述するスライドバルブ(4)が軸方向へ移動可能に装着されている。
なお、吐出口(25)には、スライドバルブ(4)に形成されるバルブ側の主吐出ポート(27)と、シリンダ部(31)に形成されるシリンダ側の固定ポート(28)とが含まれる。
駆動機構(15)は、スクリューロータ(40)に挿通する駆動軸(21)と、駆動軸(21)を回転させる電動機(16)とを有している。スクリューロータ(40)と駆動軸(21)とは、キー(22)によって連結されている。これにより、スクリューロータ(40)は、駆動機構(15)によって回転駆動されるようになっている。
駆動軸(21)は、スクリューロータ(40)と同軸上に配置されている。駆動軸(21)の先端部は、圧縮機構(20)の吐出側に位置するベアリングホルダ(17)に回転自在に支持されている。このベアリングホルダ(17)は、ボールベアリング(18)を介して駆動軸(21)を支持している。また、スクリューロータ(40)は、シリンダ部(31)に回転可能に嵌合されている。
電動機(16)は、インバータ制御により回転速度を調整することができるように構成されている。これにより、スクリュー圧縮機(1)は、電動機(16)の回転速度を調整して運転容量を変更することができる。スクリュー圧縮機(1)の運転容量(単位時間当たりに圧縮機構(20)から吐出される冷媒の吐出量)は、冷媒回路の利用側の負荷に応じて制御される。その際、可変VI機構(3)のスライドバルブ(4)は、利用側の負荷に応じて制御される運転容量に対して、最適の圧縮効率が得られる容積比(圧縮比)になるように制御される。具体的には、運転状態が定格負荷(100%負荷)状態であるか部分負荷状態であるかによって変化する運転容量に応じて、スライドバルブ(4)は、スクリューロータ(40)の軸方向へ位置が変化する。
図3に示すように、スクリューロータ(40)は、概ね円柱状に形成された金属製の部材である。スクリューロータ(40)の外周面には、スクリューロータ(40)の吸入側の端部から吐出側の端部へ向かって螺旋状に延びる螺旋溝(41)が複数本形成されている。
スクリューロータ(40)の各螺旋溝(41)は、吸入側の端部がテーパー状に形成されている。図3に示すスクリューロータ(40)では、テーパー状に形成された面に螺旋溝(41)の始端が開口する一方、螺旋溝(41)の終端は開口していない。スクリューロータ(40)の螺旋溝(41)は、吸入側の端部において吸入室(S1)に開放されており、この開放部分が圧縮機構(20)の吸入口(24)になっている。
各ゲートロータ(50)は、樹脂製の部材である。各ゲートロータ(50)には、長方形板状に形成された複数枚のゲート(51)が放射状に設けられている。各ゲートロータ(50)は、シリンダ部(31)の外側に、スクリューロータ(40)の回転軸に対して軸対称となるように配置されている。2つのゲートロータ(50)は、スクリューロータ(40)の回転中心軸周りに等角度間隔(本実施形態では180°間隔)で配置されている。各ゲートロータ(50)の軸心は、スクリューロータ(40)の軸心と直交している。各ゲートロータ(50)は、ゲート(51)がシリンダ部(31)の一部を貫通してスクリューロータ(40)の螺旋溝(41)に噛み合うように配置されている。
ゲートロータ(50)は、金属製のロータ支持部材(55)に取り付けられている。ロータ支持部材(55)は、基部(56)と、アーム部(57)と、軸部(58)とを備えている。基部(56)は、やや肉厚の円板状に形成されている。アーム部(57)は、ゲートロータ(50)のゲート(51)と同数だけ設けられており、基部(56)の外周面から外側へ向かって放射状に延びている。軸部(58)は、棒状に形成されて基部(56)に立設されている。軸部(58)の中心軸は、基部(56)の中心軸と一致している。ゲートロータ(50)は、基部(56)及びアーム部(57)における軸部(58)とは反対側の面に取り付けられている。各アーム部(57)は、ゲート(51)の背面に当接している。
図2に示すように、ゲートロータ(50)が取り付けられたロータ支持部材(55)は、シリンダ部(31)に隣接してケーシング(30)内に区画形成されたゲートロータ室(90)に収容されている。ゲートロータ室(90)は、吸入室(S1)と連通しており、低圧となっている。つまり、ゲートロータ(50)には、スクリューロータ(40)の吸入側の冷媒の圧力が作用する。
図2におけるスクリューロータ(40)の右側に配置されたロータ支持部材(55)は、ゲートロータ(50)が下端側となる姿勢で設置されている。一方、同図におけるスクリューロータ(40)の左側に配置されたロータ支持部材(55)は、ゲートロータ(50)が上端側となる姿勢で設置されている。各ロータ支持部材(55)の軸部(58)は、ゲートロータ室(90)内の軸受ハウジング(91)にボールベアリング(92)を介して回転自在に支持されている。
圧縮機構(20)では、シリンダ部(31)の内周面と、スクリューロータ(40)の螺旋溝(41)と、ゲートロータ(50)のゲート(51)とによって囲まれた空間が圧縮室(23)になる。
上述したように、スクリュー圧縮機(1)は、圧縮機構(20)の容積比VIを調整するための可変VI機構(3)を備えている。この容積比VIは、圧縮機構(20)における吐出容積Vdに対する吸入容積Vsの比(Vs/Vd)を意味し、換言すると、圧縮機構(20)の圧縮比を意味する。図1に示すように、可変VI機構(3)は、スライドバルブ(4)と、スライドバルブ(4)の位置を変更するためのコントローラ部(5)とを有している。
スライドバルブ(4)は、スライド溝(33)に摺動自在に嵌合している。スライド溝(33)内において、スライドバルブ(4)は、スクリューロータ(40)の吸入側に最も近づく位置と、吸入口(24)から最も離れる位置との間を進退自在に構成されている。
圧縮機構(20)では、スライドバルブ(4)の位置に応じて、吐出口(25)の開口面積が変化する。これにより、圧縮室(23)と吐出口(25)との連通位置が変更される。その結果、圧縮室(23)から冷媒が吐出される吐出行程のタイミングが調整され、容積比VIが調整される。
図4は、圧縮比が最低となるスライドバルブの位置を示す展開図である。図4に示すように、固定ポート(28)は、スクリュー圧縮機(1)の起動時や低負荷時において液圧縮を回避するべく圧縮室(23)が密閉状態とならないように設けられる。具体的に、固定ポート(28)は、ケーシング(30)のシリンダ部(31)における吐出口(25)に対応する部分に形成され、スライドバルブ(4)に閉塞されることなく常に開放されている。つまり、固定ポート(28)は、スライドバルブ(4)の位置に拘わらず常に圧縮室(23)に連通している。
ここで、スライドバルブ(4)が図4に示す位置にあると、吸入口(24)から最も近い位置において、圧縮室(23)と吐出口(25)とが連通する。これにより、圧縮室(23)の吐出行程の開始のタイミング(圧縮行程の終了のタイミング)が最も早くなり、容積比VIが最低の容積比VImin(すなわち、最低の圧縮比)となる。
一方、スライドバルブ(4)が図5に示す位置にあると、吸入口(24)から最も離れた位置(吐出室(S2)に最も近い位置)において、圧縮室(23)と吐出口(25)とが連通する。これにより、通常運転時において、圧縮室(23)の吐出行程の開始のタイミング(圧縮行程の終了のタイミング)が最も遅くなり、容積比VIが最大の容積比VImax(すなわち、最大の圧縮比)となる。
また、本実施形態では、スクリューロータ(40)を運転停止させる前に、スライドバルブ(4)を図6に示す位置に移動させるようにしている。以下、図6に示すスライドバルブ(4)の位置を逆回転抑制位置と呼ぶこととする。図6に示す逆回転抑制位置では、スライドバルブ(4)によって主吐出ポート(27)が全て閉塞され、固定ポート(28)のみが開口している。つまり、吐出口(25)の開口面積が、圧縮比が最大となる位置(図5参照)での吐出口(25)の開口面積よりも小さくなっている。
逆回転抑制位置では、スライドバルブ(4)の先端部分が平面視でスクリューロータ(40)の軸方向中央寄りの位置まで移動している。これにより、圧縮室(23)と吸入室(S1)とが、スライド溝(33)を介して連通することとなる。つまり、スライド溝(33)は、スクリューロータ(40)の運転停止後に、圧縮室(23)と吸入室(S1)とを連通させるバイパス通路を構成している。
コントローラ部(5)は、シリンダチューブ(6)と、シリンダチューブ(6)内に装填されたピストン(7)と、ピストン(7)のピストンロッド(8)に連結されたアーム(9)と、アーム(9)とスライドバルブ(4)とを連結する連結ロッド(10a)と、アーム(9)をスクリューロータ(40)の吸入側に付勢するスプリング(10b)とを備えている。シリンダチューブ(6)の内部は、ピストン(7)によって区画されており、その内部圧力の差圧によってスライドバルブ(4)の位置が変更される。
−運転動作−
以下、スクリュー圧縮機(1)の運転動作について説明する。図1に示すように、スクリュー圧縮機(1)において電動機(16)を起動すると、駆動軸(21)が回転するのに伴ってスクリューロータ(40)が回転する。このスクリューロータ(40)の回転に伴ってゲートロータ(50)も回転し、圧縮機構(20)が吸入行程、圧縮行程及び吐出行程を繰り返す。ここでは、図7においてドットを付した圧縮室(23)に着目して説明する。
図7(a)において、ドットを付した圧縮室(23)は、吸入室(S1)に連通している。また、この圧縮室(23)が形成されている螺旋溝(41)は、図7(a)の下側に位置するゲートロータ(50)のゲート(51)と噛み合わされている。スクリューロータ(40)が回転すると、このゲート(51)が螺旋溝(41)の終端へ向かって相対的に移動し、それに伴って圧縮室(23)の容積が拡大する。その結果、吸入室(S1)の低圧ガス冷媒が吸入口(24)を通じて圧縮室(23)へ吸い込まれる。
スクリューロータ(40)がさらに回転すると、図7(b)の状態となる。図7(b)において、ドットを付した圧縮室(23)は、閉じきり状態となっている。つまり、この圧縮室(23)が形成されている螺旋溝(41)は、図7(b)の上側に位置するゲートロータ(50)のゲート(51)と噛み合わされ、このゲート(51)によって吸入室(S1)から仕切られている。そして、スクリューロータ(40)の回転に伴ってゲート(51)が螺旋溝(41)の終端へ向かって移動すると、圧縮室(23)の容積が次第に縮小する。その結果、圧縮室(23)内のガス冷媒が圧縮される。
スクリューロータ(40)がさらに回転すると、図7(c)の状態となる。図7(c)において、ドットを付した圧縮室(23)は、吐出口(25)を介して吐出室(S2)と連通した状態となっている。そして、スクリューロータ(40)の回転に伴ってゲート(51)が螺旋溝(41)の終端へ向かって移動すると、圧縮されたガス冷媒が圧縮室(23)から吐出室(S2)へ押し出されてゆく。
−スクリュー圧縮機の運転停止動作−
スクリュー圧縮機(1)の運転時には、スクリューロータ(40)の吐出側と吸入側との間で、所定の差圧(いわゆる高低差圧)が発生する。つまり、スクリュー圧縮機(1)の運転時には、吐出室(S2)の圧力が冷媒回路の高圧ラインの圧力と同等となり、吸入室(S1)の圧力が冷媒回路の低圧ラインの圧力と同等となる。特に、上述した最大VI運転時には、このような高低差圧が顕著となる。この状態から、スクリュー圧縮機(1)を運転停止させると、上述した高低差圧によってスクリューロータ(40)が通常運転時とは逆方向に回転し、吐出室(S2)の冷媒が、螺旋溝(41)の内部を通じて、吸入室(S1)へ逆流してしまうことがある。
このようにしてスクリューロータ(40)が逆回転すると、螺旋溝(41)の内部では、ゲート(51)によって冷媒が封入された部屋の容積が徐々に拡大していくので、この冷媒が膨張して減圧されることになる。
一方、スクリュー圧縮機(1)の運転停止直後には、冷媒回路の高低差圧は速やかに均圧していく。従って、吐出室(S2)の内圧は速やかに低くなっていき、吸入室(S1)の内圧は速やかに高くなっていく。このようにして圧力が低下した吐出室(S2)内の冷媒が、逆回転中のスクリューロータ(40)の螺旋溝(41)内で膨張すると、この冷媒の圧力はさらに低くなってしまう。これに対し、吸入室(S1)の内圧は速やかに上昇するため、螺旋溝(41)内で膨張した冷媒の圧力が、吸入室(S1)の内圧よりも低くなってしまう、逆差圧現象が生じるおそれがある。
このようにして、螺旋溝(41)内の圧力と吸入室(S1)の圧力との大小関係が、通常運転時と逆転してしまうと、ゲート(51)には、通常運転時と逆方向の押し付け力が作用してしまい、ゲート(51)がアーム部(57)から剥離したり、ゲート(51)の摩耗が促進されたりする、という不具合が生じる。具体的に、通常運転時においては、閉じきり状態の螺旋溝(41)の内圧がゲートロータ室(90)の内圧よりも高くなるため、ゲート(51)には、螺旋溝(41)の内部側からゲートロータ室(90)側に向かって押し付け力が作用する。通常運転時には、このような状態において、ゲート(51)とスクリューロータ(40)との間のシール性が確保される。
これに対し、スクリューロータ(40)が逆回転して上述した逆差圧現象が生じると、螺旋溝(41)の内圧がゲートロータ室(90)の内圧よりも低くなる。その結果、ゲート(51)には、ゲートロータ室(90)側から螺旋溝(41)の内部側に向かって押し付け力が作用する。このような状態で、スクリューロータ(40)がさらに逆回転すると、樹脂製のゲート(51)が金属製のアーム部(57)に対してめくれ上がり、ゲート(51)がアーム部(57)から剥がれてしまうおそれがある。また、ゲート(51)とスクリューロータ(40)とが、通常運転と異なる箇所で接触してしまうことで、ゲート(51)の摩耗が促進されてしまうおそれもある。
そこで、本実施形態では、このような不具合を未然に回避するために、スクリューロータ(40)を運転停止させる前に、スライドバルブ(4)を逆回転抑制位置に移動させるようにしている。
具体的に、スライドバルブ(4)を図6に示す逆回転抑制位置に移動させると、スライドバルブ(4)によって主吐出ポート(27)が全て閉塞され、固定ポート(28)のみが開口する。つまり、吐出口(25)の開口面積が、圧縮比が最大となる位置(図5参照)での吐出口(25)の開口面積よりも小さくなっている。吐出口(25)の開口面積を小さくすると、吐出室(S2)から吐出口(25)を通って圧縮室(23)内に向かう高圧ガスの圧力損失が大きくなる。これにより、圧力差に起因するスクリューロータ(40)の逆回転速度を低下させることができる。
また、スライドバルブ(4)を逆回転抑制位置に移動させると、圧縮室(23)と吸入室(S1)とが、バイパス通路としてのスライド溝(33)によって連通する。これにより、ゲートロータ(50)の前面と背面との差圧をバイパス通路(33)によって低減することができる。
以上のように、本実施形態に係るスクリュー圧縮機(1)によれば、スクリューロータ(40)を運転停止させる前に、スライドバルブ(4)を逆回転抑制位置に移動させるようにしたから、スクリュー圧縮機(1)の運転停止直後において、吸入室(S1)内の圧力が螺旋溝(41)内の圧力よりも高くなる、いわゆる逆差圧現象を抑制できる。
そして、逆差圧現象を抑制すると、スクリューロータ(40)の逆回転中に、ゲートロータ(50)のゲート(51)が通常運転時と逆方向に押し付けられることを抑制できる。これにより、例えば、ゲートロータ(50)のアーム部から樹脂製のゲート(51)が剥がれてしまったり、ゲートロータ(50)のゲート(51)のシール部の摩耗が促進したりする、という不具合を回避できる。従って、ゲートロータ(50)の耐久性を向上できる。
以上説明したように、本発明は、スクリュー圧縮機の運転停止直後において、逆差圧現象の発生に起因するスクリューロータの逆回転を抑制し、ひいてはゲートロータの耐久性を向上させることができるという実用性の高い効果が得られることから、きわめて有用で産業上の利用可能性は高い。
1 スクリュー圧縮機
4 スライドバルブ
21 駆動軸
23 圧縮室
25 吐出口
28 固定ポート
30 ケーシング
31 シリンダ部
33 スライド溝(バイパス通路)
40 スクリューロータ
41 螺旋溝
50 ゲートロータ
51 ゲート
S1 吸入室

Claims (3)

  1. 圧縮室(23)を構成する複数の螺旋溝(41)が形成されたスクリューロータ(40)と、該螺旋溝(41)に噛み合わされる複数のゲート(51)が放射状に形成されたゲートロータ(50)と、該スクリューロータ(40)が挿入されるシリンダ部(31)を有するケーシング(30)とを備えたスクリュー圧縮機であって、
    前記スクリューロータ(40)の駆動軸(21)と平行な方向へ移動することによって、前記圧縮室(23)の吐出口(25)の開口面積を変更して、該圧縮室(23)の圧縮比を調整するスライドバルブ(4)を備え、
    前記スライドバルブ(4)は、前記スクリューロータ(40)を運転停止させる前に、前記吐出口(25)の開口面積が、通常運転時において前記圧縮室(23)の圧縮比が最大となる位置での開口面積よりも小さくなる逆回転抑制位置に移動するように構成されていることを特徴とするスクリュー圧縮機。
  2. 請求項1において、
    前記スライドバルブ(4)が前記逆回転抑制位置に移動したときに、前記圧縮室(23)と、該圧縮室(23)に吸入される冷媒が流通する吸入室(S1)とを連通させるバイパス通路(33)を備えたことを特徴とするスクリュー圧縮機。
  3. 請求項1又は2において、
    前記ケーシング(30)のシリンダ部(31)における前記吐出口(25)に対応する部分には、前記スライドバルブ(4)の位置に拘わらず常に前記圧縮室(23)に連通する固定ポート(28)が形成され、
    前記逆回転抑制位置では、前記固定ポート(28)のみが前記圧縮室(23)に連通していることを特徴とするスクリュー圧縮機。
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