JP2013136151A - 易開封性積層フィルム及びそれを用いた蓋材 - Google Patents

易開封性積層フィルム及びそれを用いた蓋材 Download PDF

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Abstract

【課題】熱接着性(密封性)と易開封性とを兼ね備え、開封時の剥離面に糸曳きを発生して外観を損なうことがなく、速い押出速度で成膜が可能な易開封性積層フィルム及びそれよりなる蓋材の提供。
【解決手段】基材層1、中間層2及びシーラント層3を順次積層してなる易開封性積層フィルム、該シーラント層3は、ポリエチレン樹脂、エチレン・メタクリル酸共重合樹脂及びポリプロピレン樹脂からなる群より選択される熱可塑性樹脂と、ポリブテン−1、ポリプロピレンまたはエチレン・プロピレンランダム共重合体から選択される熱可塑性樹脂Bを、熱可塑性樹脂A/熱可塑性樹脂B=70/30〜97/3の質量比で含む樹脂組成物且つ、該A相中に該Bからなるドメインが分散する海島構造を有し該ドメイン断面の比は長径/短径=14〜30であり該シーラント層3の厚さは3〜15μmであることを特徴とする易開封性積層フィルム、及びそれを用いた蓋材を提供する。
【選択図】図1

Description

本発明は、易開封性積層フィルム及びそれを用いた蓋材に関し、特に、十分な剥離強度を有すると共に、開封時の糸曳きが発生しない易開封性積層フィルム等に関する。
近年、包装容器は内容物保護や保存のために密封性を十分に満足するだけではなく、さらに消費時にも容易に開封できる易開封性(イージーピール性)が要求されている。そして、密封性と易開封性とを兼ね備えた各種の積層フィルムが提案されている。
例えば、凝集破壊タイプの易開封性積層フィルムとしては、互いに非相溶な2種類の樹脂の混合物からなるシーラント層を有するフィルムが知られている。
このようなシーラント層は、成分比率の高い樹脂が海部を、成分比率の低い樹脂が島部を形成するいわゆる「海島構造」をとるものである。そして、海部を形成する樹脂相中に、島部を形成する樹脂からなるドメインが分散している。
ドメインは、一般的に略球形状または扁平形状であり、例えば、その楕円形断面の長径と短径との比を、長径/短径=1.5〜10にすることにより、密封性と易開封性とを両立することが提案されている(特許文献1参照)。
しかしながら、このようなシーラント層を有する積層フィルムは、製造時における成膜条件の自由度、すなわち、混練の度合い、加工温度、加工速度等についての自由度が低く、遅い押出速度でしか成膜できない。また、シール層に一定程度の厚み(例えば30μm程度)を持たせなければ、長径と短径との比を所望の範囲に安定に維持することができず、その結果、剥離面にシーラント層の樹脂が繊維状に残存する、いわゆる糸曳きを発生しやすくなるという問題を生じている。
特開2000−229664号公報
本発明は、上記の問題点を解決するものであって、密封容器のシール部をピールして開封する容器の分野において、良好な熱接着性(密封性)と易開封性とを兼ね備え、開封時の剥離面に糸曳きを発生して外観を損なうことがなく、また成膜条件における自由度が高く、さらに、速い押出速度で成膜が可能な易開封性積層フィルム及びそれを用いた蓋材を提供することを目的とする。
本発明者らは、種々研究の結果、基材層、中間層、及びシーラント層を順次積層して得られる易開封性積層フィルムであって、該シーラント層は、ポリエチレン樹脂、エチレン・メタクリル酸共重合樹脂及びポリプロピレン樹脂からなる群より選択される熱可塑性樹脂Aと、ポリブテン−1、ポリプロピレンまたはエチレン・プロピレンランダム共重合体から選択される熱可塑性樹脂Bとを、熱可塑性樹脂A/熱可塑性樹脂B=70/30〜97/3の質量比で含む樹脂組成物からなり、且つ、該熱可塑性樹脂A相中に該熱可塑性樹脂Bからなるドメインが分散する海島構造を有する層であり、該ドメイン断面の長径と短径との比は、長径/短径=14〜50であり、該シーラント層の厚さは、3〜15μmであることを特徴とする易開封性積層フィルム、及びこれよりなる蓋材が、上述の目的を達
成することを見出した。
そして、本発明は、以下の点を特徴とする。
1.基材層、中間層、及びシーラント層を順次積層して得られる易開封性積層フィルムであって、該シーラント層は、ポリエチレン樹脂、エチレン・メタクリル酸共重合樹脂及びポリプロピレン樹脂からなる群より選択される熱可塑性樹脂Aと、ポリブテン−1、ポリプロピレンまたはエチレン・プロピレンランダム共重合体から選択される熱可塑性樹脂Bとを、熱可塑性樹脂A/熱可塑性樹脂B=70/30〜97/3の質量比で含む樹脂組成物からなり、且つ、該熱可塑性樹脂A相中に該熱可塑性樹脂Bからなるドメインが分散する海島構造を有する層であり、該ドメイン断面の長径と短径との比は、長径/短径=14〜50であり、該シーラント層の厚さは、3〜15μmであることを特徴とする、易開封性積層フィルム。
2.前記熱可塑性樹脂Aの190℃におけるメルトフローレートは、20〜55g/10分であり、前記熱可塑性樹脂Bの190℃におけるメルトフローレートは、20g/10分以下であることを特徴とする、上記1に記載の易開封性積層フィルム。
3.前記中間層が、ポリエチレン樹脂、エチレン・メタクリル酸共重合樹脂及びポリプロピレン樹脂からなる群より選択される熱可塑性樹脂からなる、厚さ15〜100μmの層であることを特徴とする、上記1または2に記載の易開封性積層フィルム。
4.剥離強度が、5.0〜25.0N/15mmであることを特徴とする、上記1〜3に記載の易開封性積層フィルム。
5.前記中間層と前記シーラント層とを、前記基材層上に共押出コーティング法により積層して得られることを特徴とする、上記1〜4に記載の易開封性積層フィルム。
6.60m/分〜100m/分の押出速度で形成されることを特徴とする、上記1〜5に記載の易開封性積層フィルム。
7.上記1〜6に記載の易開封性積層フィルムからなることを特徴とする、包装容器の蓋材。
本発明の易開封性積層フィルムにおけるシーラント層は、特に食品、例えばインスタントラーメン等の包装容器の蓋材として使用するのに好適な剥離強度を示す。そして、良好な熱接着性(密封性)と易開封性とを兼ね備えると共に、シーラント層を薄く形成できることから、開封時の剥離面に糸曳きを発生して外観を損なうことがない。
また、成膜条件における自由度が高く、種々の加工条件下で品質にばらつきを生じることなく、安定に製品を供給することができる。
さらに、本発明の易開封性積層フィルムは、速いラインスピードで製造、成膜することができ、特に、60〜100m/分もの押出速度が可能である。
また、シーラント層を形成する樹脂組成物において、高価なポリブテン−1等の配合量を20質量比以下にすることができる。さらに、十分な剥離強度を維持したままシーラント層の厚さを薄くすることができるため、製造コストや搬送コスト等の、コスト面においてメリットを有する。
本発明の易開封性積層フィルムの層構成について、その一例を示す概略的な断面図である。
本発明について、以下に更に詳しく説明する。
<1>本発明の易開封性積層フィルム及びそれを用いた蓋材の層構成
図1は、本発明において用いられる易開封性積層フィルムの層構成の一例を示す概略的
な断面図である。
本発明において、易開封性積層フィルムは、図1に示すように、基材層1、中間層2、及びシーラント層3、の3層を基本の構成とする。
以下、本発明において使用する樹脂名は、業界において慣用されるものを用いる。
<2>基材層
本発明の易開封性積層フィルムを形成する基材層としては、包装用途に適した化学的ないし物理的強度を有する任意のフィルムを使用することができる。
このようなフィルムとしては、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレートなどのポリエステルの二軸延伸フィルム、ナイロン6、ナイロン66、MXD6(ポリメタキシリレンアジパミド)などのポリアミドの二軸延伸フィルム、二軸延伸ポリプロピレンフィルムなどの樹脂フィルムを好適に使用できるほか、防湿セロハン、合成紙、紙等も使用することができる。これらは単独で使用してもよく、また、複数を組み合わせ積層して使用することもできる。樹脂フィルムは、シリカやアルミナのような酸化物や、アルミニウムのような金属薄膜が積層された蒸着フィルムであってもよい。
基材層の層厚としては、包装用途に応じて適宜に設定することができるが、安定した成膜化や製品コストの観点から、例えば5〜30μm程度であればよい。また、紙を基材として用いる場合には比秤量が30〜300g/m2程度のものが望ましい。
<3>中間層
本発明の易開封性積層フィルムにおいては、基材層とシーラント層との間に中間層が設けられる。中間層を設けることにより、両層間の密着性を高め、さらに、積層フィルムにクッション性を付与することができる。したがって、本発明の易開封性積層フィルムを蓋材として用いれば、容器の被着面に凹凸がある場合であってもその凹凸を埋めて、良好な密封性を得ることができる。特に、被着材が紙容器である場合は、紙容器のつなぎ目の段差を埋めることができ、シール抜けを防ぐことができる。
本発明において、中間層を形成する樹脂としては、ポリエチレン樹脂、エチレン・メタクリル酸共重合樹脂、及びポリプロピレン樹脂からなる群より選択される熱可塑性樹脂が好適に使用される。これらの樹脂は、単独で、または複数の樹脂をブレンドして用いることができる。
中間層を、基材層上に、シーラント層と共に共押出コーティング法により積層することにより、層間密着性を一層高めることができる。
中間層の層厚としては、包装用途に応じて適宜に設定することができるが、安定した成膜化、並びに蓋材として好適なクッション性及び層間密着性を得るために、15〜100μmであることが好ましい。
<4>シーラント層
本発明の易開封性積層フィルムにおいて、そのシーラント層は、熱可塑性樹脂Aと熱可塑性樹脂Bとを含む樹脂組成物からなる。
(1)シーラント層を形成する熱可塑性樹脂A
本発明において、シーラント層を形成する熱可塑性樹脂Aとしては、190℃におけるメルトフローレート(MFR)が20〜70g/10分、より好ましくは20〜55g/10分である任意の熱可塑性樹脂を使用することができる。MFRが20g/10分未満であると、流れ性が低下するため製造が困難になり、また熱可塑性樹脂BのMFRとの差
がなくなるため、相互分散度が高くなり、本発明の構成において速い押出速度で厚さ3〜15μmのシーラント層を形成する際に、目的の形状のドメインからなる海島構造が得られない。
一方、MFRが70g/10分を超えても、流れ性が高すぎるために製造が困難になり、また、本発明の構成における速い押出速度での厚さ3〜15μmのシーラント層を形成する際に、目的の形状のドメインからなる海島構造が得られない。
なお、本発明における、MFRは、JIS K7210に準拠し、190℃、荷重21.18Nの条件下で、10分間の流出量である。
熱可塑性樹脂Aの種類は、被着材の材料に応じて適宜に選択することができるが、本発明の構成により、食品等の包装に好適な密封性や剥離強度を達成するためには、特に、ポリエチレン樹脂、エチレン・メタクリル酸共重合樹脂及びポリプロピレン樹脂を好ましく使用することができる。本発明において、熱可塑性樹脂Aは、単体として使用してもよいし、複数の樹脂をブレンドして使用してもよい。
(2)シーラント層を形成する熱可塑性樹脂B
本発明において、シーラント層を形成する熱可塑性樹脂Bとしては、190℃におけるMFRが20g/10分以下、好適には1〜20g/10分であるポリブテン−1を使用することができる。また、ポリブテン−1と同様に、ポリプロピレンまたはエチレン・プロピレンランダム共重合体を用いることができる。
さらに本発明において、熱可塑性樹脂Bは、単体として使用してもよいし、複数の樹脂をブレンドして使用してもよい。
MFRが20g/10分を超えると、糸曳きが生じ、また、本発明の構成において速い押出速度で厚さ3〜15μmのシーラント層を形成する際に、目的の形状のドメインからなる海島構造が得られない。
本発明においてポリブテン−1は、1−ブテンのホモポリマーのほか、1−ブテンにコモノマーとしてエチレンや他のα−オレフィンを共重合させた共重合体を使用することができる。
(3)熱可塑性樹脂Aと熱可塑性樹脂Bとの配合比
本発明のシーラント層を形成する樹脂組成物は、熱可塑性樹脂Aと熱可塑性樹脂Bとを、熱可塑性樹脂A/熱可塑性樹脂B=70/30〜97/3の質量比で含み、より好ましくは70/30〜80/20の質量比で含むものである。また、用途によっては86/14〜95/5の質量比で含むものであってもよい
該樹脂組成物中で、熱可塑性樹脂Bの配合量が30質量%より多いと、本発明の構成において速い押出速度で厚さ3〜15μmのシーラント層を形成する際に、目的の形状のドメインからなる海島構造が得られずコストも増大する。また、剥離強度が不足し、十分な密封性が得られないと共に、開封時の剥離面に糸曳きが発生して外観が損なわれる。
一方、3質量%より少ないと、剥離強度が高まりすぎて、易開封性に劣ることとなる。
(4)ドメイン
本発明のシーラント層は、熱可塑性樹脂Aが海部、熱可塑性樹脂Bが島部(ドメイン)を形成するいわゆる海島構造をとる。
ここで、熱可塑性樹脂Aからなるマトリクス層(海)中に、熱可塑性樹脂Bからなる扁平形状のドメイン(島)が分散している。
本発明のドメインは、MD方向に対して平行にフィルムを切断したときに、切断面には、略楕円形状の断面があらわれる。該断面の略楕円の長径、すなわち進行方向の長軸の長さと、短径、すなわちフィルムの厚さ方向の短軸の長さとの比は、長径/短径=14〜50であり、より好ましくは14〜30、さらに好ましくは15〜20である。
ドメインの断面が、このような長径と短径との比を有する略楕円形状であることにより、本発明の構成において速い押出速度で厚さ3〜15μmに形成されたシーラント層は、良好な剥離強度を示し、食品包装に好適な密封性及び易開封性を示し、さらに、開封時に糸曳きを発生することがない。
長径/短径が14未満であると、剥離強度が高まりすぎて、易開封性に劣る。また、充分なラインスピードでの製造が困難となり、工程管理も自由度が減少して煩雑となり支障を来すこととなる。
さらに充分な剥離性を確保するためには、熱可塑性樹脂Aよりは高価なポリブテン−1のような樹脂を多用せねばならなくなり、コストの面からも問題が生じることとなる。
一方、長径/短径が50より大きいと、糸曳きが発生し易い。
なお、本発明において、ドメイン断面の長径及び短径は、フィルムを液体窒素により凍結させて、これをMD方向に対して平行に切断して得られる切断面の走査型電子顕微鏡写真から測定される。具体的には、切断面に白金蒸着を施した後に、走査型電子顕微鏡写真を撮影し、この写真から所定範囲の、例えば20個のドメイン断面について、その長径及び短径をノギスで測定し、長径/短径の平均値を求める。
ここで、顕微鏡写真において、長径と短径との比が長径/短径=14〜50である断面形状を有するドメインの総断面積が、全ドメインの総断面積に占める比率は、少なくとも50%であればよいが、より好ましくは75%以上であり、さらに好ましくは100%である。
(5)シーラント層の層厚
本発明のシーラント層は、上記の構成をとることにより、十分な剥離強度を維持したまま、薄膜化することができる。その層厚は、3〜15μm程の薄いものであってよく、より好ましくは9〜12μmの層厚を有する。3μmより薄いと剥離強度が不足し、蓋材として十分な密封性が得られない。また、15μmより厚いと、剥離時に糸曳きを発生する。
<5>剥離強度
本発明の易開封性積層フィルムは、蓋材として好適な密封性及び易開封性を示し、その剥離強度は、3.0〜25.0N/15mmであることが好ましく、さらに好ましくは、5.0〜25.0N/15mmである。また特に好ましくは、15.0〜20.0N/15mmである。3.0N/15mmよりも弱いと、蓋材としての気密性に劣り、内容物の保存性に欠ける。また25.0N/15mmより強いと、易開封性に劣る。特に、基材層として紙や合成紙を使用している場合、紙剥け現象が生じ、蓋材としての実用性に欠ける。
なお、本発明において、剥離強度は、JIS Z0238に基づいて測定された数値である。
<6>製造
本発明の易開封性積層フィルムは、任意の方法により製造することができる。特に、基材層上に、中間層とシーラント層とを共押出コーティング法により積層することにより、層間密着性を高め、かつ、生産性を高めることができる。
中間層及びシーラント層を押し出す速度は任意に調整することができるが、60〜100m/分のラインスピードで押し出すことが可能である。
その他の製造条件、例えば押出温度、混練の度合い等は、使用する樹脂の種類やフィルムの用途に応じて適宜に調整することができる。
本発明の易開封性積層フィルムは、成膜条件における自由度が高く、所望のドメイン形状及び層厚を有する積層フィルムを、安定に生産することができ、ロット間のばらつきを生じにくい。
<7>蓋材
本発明の易開封性積層フィルムは、包装容器の蓋材として好適に使用することができる。
被着材となる包装容器としては、被着面となる開口部に、ポリエチレン樹脂やポリプロピレン樹脂等のポリオレフィン系樹脂、エチレン・メタクリル酸共重合樹脂等からなる表層を有する種々の容器を使用することができる。
例えば、紙基材上に前記樹脂を積層した積層紙からなるカップやトレー、前記樹脂を単独で使用し、射出成形またはシート成形した容器、前記樹脂を最内層または最外層に有する多層射出成形容器もしくは多層シート成形容器、ブランク板を射出成形金型内に挿入して、フランジ部等の開口部に上記樹脂を射出成型して作製されるカップ型複合容器等を使用することができる。
本発明の易開封性積層フィルムを蓋材として使用する包装容器を製造するには、樹脂層を最表層に有する容器開口部に、シーラント層の面が接するように本発明の積層フィルムを重ね合せ、ヒートシールすることによって行うことができる。
本発明の蓋材は、特に食品、例えばカップラーメンやカップ焼きそば等のインスタント食品、菓子、ゼリー等の内容物を密封するための包装容器の蓋材として、好適に使用することができる。
なお、各実施例等における評価方法は以下のとおりである。
[評価方法]
(1)ドメイン断面の長径/短径の測定
実施例及び比較例の積層フィルムを、液体窒素により凍結させてから、MD方向に対して平行に破断する。次いで、その破断面に白金蒸着を施し、走査型電子顕微鏡写真を撮影する。この写真から所定範囲のドメイン断面について、その長径及び短径をノギスで測定し、長径/短径の平均値を求める。
(2)剥離強度の測定
実施例及び比較例の積層フィルム、及び低密度ポリエチレンフィルム(厚さ100μm)のそれぞれから、15mm幅の短冊状のフィルムを切り取る。次いで、これら2枚のフィルムを、積層フィルムのシーラント層が形成された面が低密度ポリエチレンフィルムと向かい合わせになるように配置し、その片端をシールしてシール部を形成し、これを試験片として用いる。ここで、シール条件は、接触温度160℃、シール圧0.15MPa、シール時間1秒である。
得られた試験片について、引張り試験機のテンシロン((株)島津製作所製)を使用し、剥離角度180度、引張り速度300mm/分で剥離試験を行い、剥離強度(N/15mm)を測定する。
剥離強度が3.0N/15mm以上を密封性良好とし、3.0N/15mm未満を密封性不良として評価する。
また、剥離強度が3.0〜25.0N/15mmの範囲内にあるとき、開封性良好として評価する。
(3)剥離後の外観の観察
上記の剥離試験後に剥離面を観察し、糸曳きの有無について目視で評価する。
次に本発明について、実施例を挙げて具体的に説明する。
(実施例1)
先ず、坪量100g/m2のクレイコート紙と、AL9μmとをそれぞれ用意し、両者
間を、融点105℃、メルトフローレート(MFR)8の低密度ポリエチレン樹脂10μmを押出しながら、サンドラミネートし、紙100g/m2/PE10μm/AL9μmを作製した。
次に、上記AL層の中間層側にポリウレタン系のアンカーコート剤をグラビアロールコート法でコーティングして厚さ1μm(乾燥状態)からなるアンカーコート剤層を形成した。
次に、上記で形成したアンカーコート剤層の面に、中間層を構成する樹脂として、融点106℃、メルトフローレート7の低密度ポリエチレン樹脂40μmを、押出し温度280℃で押出し、更に、ヒートシール層を構成する樹脂として、融点105℃、メルトフローレート45の低密度ポリエチレン95重量部と融点125℃、メルトフローレート20のポリブテン−1、5重量部との混合樹脂10μmを、押出し温度250℃で押出し、上記中間層を構成する低密度ポリエチレン樹脂と、上記ヒートシール層を構成する低密度ポリエチレンとポリブテンー1の混合樹脂とを、ダイス温度260℃、ラインスピード80m/minで両者を共押出しラミネートし、下記構成の蓋材を作製した。
(層構成)
紙100g/m2/PE10μm/AL9μm/AC1μm/PE40μm/ヒートシール層10μm
なお、上記の紙は、下記の物性値のものを使用した。
平滑度:858秒
剛度:118(MD方向)、82(TD方向)
紙間強度:78N/m(MD方向)、71N/m(TD方向)
尚、上記において、紙層のMD方向とは、前述した通り、蓋材のラミネート工程、打ち抜き工程、成形工程での機械における流れ方向を指すものである。紙層のTD方向とは、蓋材のラミネート工程、打ち抜き工程、成形工程での機械における流れ方向と交差する方向を指すものである。
(評価結果)
剥離強度は平均22.7N/15mmであり、また、長径短径比は平均28.1であった。糸曳きも無く、蓋材として良好な機能を示した。
(実施例2)
先ず、坪量100g/m2のクレイコート紙と、AL9μmとをそれぞれ用意し、両者間を、融点105℃、メルトフローレート(MFR)8の低密度ポリエチレン樹脂10μmを押出しながら、サンドラミネートし、紙100g/m2/PE10μm/AL9μmを作製した。
次に、上記AL層の中間層側にポリウレタン系のアンカーコート剤をグラビアロールコート法でコーティングして厚さ1μm(乾燥状態)からなるアンカーコート剤層を形成した。
次に、上記で形成したアンカーコート剤層の面に、中間層を構成する樹脂として、融点106℃、メルトフローレート7の低密度ポリエチレン樹脂40μmを、押出し温度280℃で押出し、更に、ヒートシール層を構成する樹脂として、融点105℃、メルトフローレート28の低密度ポリエチレン90重量部と融点125℃、メルトフローレート20のポリブテン−1、10重量部との混合樹脂10μmを、押出し温度250℃で押出し、上記中間層を構成する低密度ポリエチレン樹脂と、上記ヒートシール層を構成する低密度ポリエチレンとポリブテン−1の混合樹脂とを、ダイス温度260℃、ラインスピード80m/minで両者を共押出しラミネートし、下記構成の蓋材を作製した。
(層構成)
紙100g/m2/PE10μm/AL9μm/AC1μm/PE40μm/ヒートシール層10μm
(評価結果)
剥離強度は平均17.8N/15mmであり、長径短径比は平均18.0であった。糸曳きも無く、蓋材として良好な機能を示した。
(実施例3)
先ず、坪量100g/m2のクレイコート紙と、AL9μmとをそれぞれ用意し、両者間を、融点105℃、メルトフローレート(MFR)8の低密度ポリエチレン樹脂10μmを押出しながら、サンドラミネートし、紙100g/m2/PE10μm/AL9μmを作製した。
次に、上記AL層の中間層側にポリウレタン系のアンカーコート剤をグラビアロールコート法でコーティングして厚さ1μm(乾燥状態)からなるアンカーコート剤層を形成した。
次に、上記で形成したアンカーコート剤層の面に、中間層を構成する樹脂として、融点105℃、メルトフローレート8の低密度ポリエチレン樹脂40μmを、押出し温度280℃で押出し、更に、ヒートシール層を構成する樹脂として、融点105℃、メルトフローレート55の低密度ポリエチレン82重量部と融点125℃、メルトフローレート4のポリブテン−1、18重量部との混合樹脂10μmを、押出し温度250℃で押出し、上記中間層を構成する低密度ポリエチレン樹脂と、上記ヒートシール層を構成する低密度ポリエチレンとポリブテン−1の混合樹脂とを、ダイス温度260℃、ラインスピード80m/minで両者を共押出しラミネートし、下記構成の蓋材を作製した。
(層構成)
紙100g/m2/PE10μm/AL9μm/AC1μm/PE40μm/ヒートシール層10μm
(評価結果)
剥離強度は平均15.1N/15mmであり、長径短径比は平均15.7であった。糸曳きも無く、蓋材として良好な機能を示した。
(実施例4)
先ず、坪量80g/m2のクレイコート紙と、AL7μmとをそれぞれ用意し、両者間を、融点105℃、メルトフローレート(MFR)8の低密度ポリエチレン樹脂10μmを押出しながら、サンドラミネートし、紙80g/m2/PE10μm/AL7μmを作製した。
次に、上記AL層の中間層側にポリウレタン系のアンカーコート剤をグラビアロールコート法でコーティングして厚さ1μm(乾燥状態)からなるアンカーコート剤層を形成した。
次に、上記で形成したアンカーコート剤層の面に、中間層を構成する樹脂として、融点105℃、メルトフローレート8の低密度ポリエチレン樹脂40μmを、押出し温度280℃で押出し、更に、ヒートシール層を構成する樹脂として、融点105℃、メルトフローレート45の低密度ポリエチレン75重量部と融点125℃、メルトフローレート4のポリブテン−1、25重量部との混合樹脂10μmを、押出し温度250℃で押出し、上記中間層を構成する低密度ポリエチレン樹脂と、上記ヒートシール層を構成する低密度ポリエチレンとポリブテン−1の混合樹脂とを、ダイス温度260℃、ラインスピード80m/minで両者を共押出しラミネートし、下記構成の蓋材を作製した。
(層構成)
紙80g/m2/PE10μm/AL7μm/AC1μm/PE40μm/ヒートシール層10μm
(評価結果)
剥離強度は平均16.1N/15mmであり、長径短径比は平均17.2であった。糸曳きも無く、蓋材として良好な機能を示した。
(実施例5)
先ず、坪量80g/m2のクレイコート紙と、AL7μmとをそれぞれ用意し、両者間を、融点105℃、メルトフローレート(MFR)8の低密度ポリエチレン樹脂10μmを押出しながら、サンドラミネートし、紙80g/m2/PE10μm/AL7μmを作製した。
次に、上記AL層の中間層側にポリウレタン系のアンカーコート剤をグラビアロールコート法でコーティングして厚さ1μm(乾燥状態)からなるアンカーコート剤層を形成した。
次に、上記で形成したアンカーコート剤層の面に、中間層を構成する樹脂として、融点105℃、メルトフローレート8の低密度ポリエチレン樹脂40μmを、押出し温度280℃で押出し、更に、ヒートシール層を構成する樹脂として、融点105℃、メルトフローレート45の低密度ポリエチレン80重量部と融点125℃、メルトフローレート4のエチレン・プロピレンランダム共重合体、20重量部との混合樹脂10μmを、押出し温度250℃で押出し、上記中間層を構成する低密度ポリエチレン樹脂と、上記ヒートシール層を構成する低密度ポリエチレンとエチレン・プロピレンランダム共重合体の混合樹脂とを、ダイス温度260℃、ラインスピード80m/minで両者を共押出しラミネートし、下記構成の蓋材を作製した
(層構成)
紙80g/m2/PE10μm/AL7μm/AC1μm/PE40μm/ヒートシール層10μm
(評価結果)
剥離強度は平均10.2/15mmであり、長径短径比は平均16.4であった。糸曳きも無く、蓋材として良好な機能を示した。
(比較例1)
先ず、坪量110g/m2のクレイコート紙と、AL9μmとをそれぞれ用意し、両者間を、融点105℃、メルトフローレート(MFR)8の低密度ポリエチレン樹脂10μmを押出しながら、サンドラミネートし、紙110g/m2/PE10μm/AL9μmを作製した。
次に、上記AL層の中間層側に、中間層を構成する樹脂として、融点99℃、メルトフローレート8のエチレン−メタクリル酸共重合体樹脂30μmを、押出し温度280℃で押出し、更に、ヒートシール層を構成する樹脂として、融点105℃、メルトフローレート45の低密度ポリエチレン98重量部と融点125℃、メルトフローレート20のポリブテンー1、2重量部との混合樹脂30μmを、押出し温度250℃で押出し、上記中間層を構成するエチレン−メタクリル酸共重合体樹脂と、上記ヒートシール層を構成する低密度ポリエチレンとポリブテン−1の混合樹脂とを、ダイス温度260℃、ラインスピード80m/minで両者を共押出しラミネートし、下記構成の蓋材を作製した
(層構成)
紙110g/m2/PE10μm/AL9μm/EMAA30μm/ヒートシール層30μm
(評価結果)
剥離強度は平均31.8N/15mmであり、長径短径比は平均28.6であった。
剥離強度が高く、実用性を有した蓋材ではなかった。
(比較例2)
先ず、坪量90g/m2のクレイコート紙と、AL9μmとをそれぞれ用意し、両者間を、融点105℃、メルトフローレート(MFR)8の低密度ポリエチレン樹脂10μmを押出しながら、サンドラミネートし、紙90g/m2/PE10μm/AL9μmを作製した。
次に、上記AL層の中間層側にポリウレタン系のアンカーコート剤をグラビアロールコート法でコーティングして厚さ1μm(乾燥状態)からなるアンカーコート剤層を形成した。
次に、上記で形成したアンカーコート剤層の面に、中間層を構成する樹脂として、融点106℃、メルトフローレート7の低密度ポリエチレン樹脂40μmを、押出し温度280℃で押出し、更に、ヒートシール層を構成する樹脂として、融点105℃、メルトフローレート28の低密度ポリエチレン65重量部と融点125℃、メルトフローレート20のポリブテン−1、35重量部との混合樹脂10μmを、押出し温度250℃で押出し、上記中間層を構成する低密度ポリエチレン樹脂と、上記ヒートシール層を構成する低密度ポリエチレンとポリブテン−1の混合樹脂とを、ダイス温度260℃、ラインスピード80m/minで両者を共押出しラミネートし、下記構成の蓋材を作製した。
(層構成)
紙90g/m2/PE10μm/AL9μm/AC1μm/PE40μm/ヒートシール層10μm
(評価結果)
剥離強度は平均12.1N/15mmであり、長径短径比は平均21.2であった。剥離時に糸曳きが発生し、製品として使用するのは困難であった。
(比較例3)
先ず、坪量100g/m2のクレイコート紙と、AL9μmとをそれぞれ用意し、両者間を、融点105℃、メルトフローレート(MFR)8の低密度ポリエチレン樹脂10μmを押出しながら、サンドラミネートし、紙100g/m2/PE10μm/AL9μmを作製した。
次に、上記AL層の中間層側にポリウレタン系のアンカーコート剤をグラビアロールコート法でコーティングして厚さ1μm(乾燥状態)からなるアンカーコート剤層を形成した。
次に、上記で形成したアンカーコート剤層の面に、中間層を構成する樹脂として、融点106℃、メルトフローレート7の低密度ポリエチレン樹脂40μmを、押出し温度280℃で押出し、更に、ヒートシール層を構成する樹脂として、融点105℃、メルトフローレート45の低密度ポリエチレン60重量部と融点125℃、メルトフローレート1.8のポリブテン−1、40重量部との混合樹脂10μmを、押出し温度250℃で押出し、上記中間層を構成する低密度ポリエチレン樹脂と、上記ヒートシール層を構成する低密度ポリエチレンとポリブテン−1の混合樹脂とを、ダイス温度260℃、ラインスピード80m/minで両者を共押出しラミネートし、下記構成の蓋材を作製した。
(層構成)
紙100g/m2/PE10μm/AL9μm/AC1μm/PE40μm/ヒートシール層10μm
(評価結果)
剥離強度は平均10.7N/15mmであり、長径短径比は平均5.2であった。剥離時に糸曳きが発生し、製品として使用するのは困難であった。
(比較例4)
先ず、坪量90g/m2のクレイコート紙と、AL9μmとをそれぞれ用意し、両者間を、融点105℃、メルトフローレート(MFR)8の低密度ポリエチレン樹脂10μmを押出しながら、サンドラミネートし、紙90g/m2/PE10μm/AL9μmを作製した。
次に、上記AL層の中間層側にポリウレタン系のアンカーコート剤をグラビアロールコート法でコーティングして厚さ1μm(乾燥状態)からなるアンカーコート剤層を形成した。
次に、上記で形成したアンカーコート剤層の面に、中間層を構成する樹脂として、融点106℃、メルトフローレート7の低密度ポリエチレン樹脂40μmを、押出し温度280℃で押出し、更に、ヒートシール層を構成する樹脂として、融点105℃、メルトフローレート45の低密度ポリエチレン60重量部と融点125℃、メルトフローレート20のポリブテン−1、40重量部との混合樹脂10μmを、押出し温度250℃で押出し、上記中間層を構成する低密度ポリエチレン樹脂と、上記ヒートシール層を構成する低密度ポリエチレンとポリブテン−1の混合樹脂とを、ダイス温度260℃、ラインスピード80m/minで両者を共押出しラミネートし、下記構成の蓋材を作製した。
(層構成)
紙90g/m2/PE10μm/AL9μm/AC1μm/PE40μm/ヒートシール層10μm
(評価結果)
剥離強度は平均3.7N/15mmであり、長径短径比は平均26.5であった。剥離時に糸曳きが発生し、製品として使用するのは困難であった。
(比較例5)
先ず、坪量100g/m2のクレイコート紙と、AL9μmとをそれぞれ用意し、両者間を、融点105℃、メルトフローレート(MFR)8の低密度ポリエチレン樹脂10μmを押出しながら、サンドラミネートし、紙100g/m2/PE10μm/AL9μmを作製した。
次に、上記AL層の中間層側にポリウレタン系のアンカーコート剤をグラビアロールコート法でコーティングして厚さ1μm(乾燥状態)からなるアンカーコート剤層を形成した。
次に、上記で形成したアンカーコート剤層の面に、中間層を構成する樹脂として、融点106℃、メルトフローレート7の低密度ポリエチレン樹脂40μmを、押出し温度280℃で押出し、更に、ヒートシール層を構成する樹脂として、融点105℃、メルトフローレート55の低密度ポリエチレン70重量部と融点125℃、メルトフローレート20のポリブテン−1、30重量部との混合樹脂10μmを、押出し温度250℃で押出し、上記中間層を構成する低密度ポリエチレン樹脂と、上記ヒートシール層を構成する低密度ポリエチレンとポリブテン−1の混合樹脂とを、ダイス温度260℃、ラインスピード80m/minで両者を共押出しラミネートし、下記構成の蓋材を作製した。
(層構成)
紙100g/m2/PE10μm/AL9μm/AC1μm/PE40μm/ヒートシール層10μm
(評価結果)
剥離強度は平均3.0N/15mmであり、長径短径比は平均37.4であった。剥離時に糸曳きが発生し、製品として使用するのは困難であった。
以下に各例の評価結果をまとめて示す。
Figure 2013136151
以上の評価結果より明らかなとおり、本発明の易開封性積層フィルムは、所定の剥離強度を維持でき、しかも糸曳き等を発生しないことが確認された。
1.基材層
2.中間層
3.シーラント層

Claims (7)

  1. 基材層、中間層、及びシーラント層を順次積層して得られる易開封性積層フィルムであって、
    該シーラント層は、ポリエチレン樹脂、エチレン・メタクリル酸共重合樹脂及びポリプロピレン樹脂からなる群より選択される熱可塑性樹脂Aと、ポリブテン−1、ポリプロピレンまたはエチレン・プロピレンランダム共重合体から選択される熱可塑性樹脂Bとを、熱可塑性樹脂A/熱可塑性樹脂B=70/30〜97/3の質量比で含む樹脂組成物からなり、且つ、該熱可塑性樹脂A相中に該熱可塑性樹脂Bからなるドメインが分散する海島構造を有する層であり、
    該ドメイン断面の長径と短径との比は、長径/短径=14〜30であり、
    該シーラント層の厚さは、3〜15μmであることを特徴とする、易開封性積層フィルム。
  2. 前記熱可塑性樹脂Aの190℃におけるメルトフローレートは、20〜55g/10分であり、前記熱可塑性樹脂Bの190℃におけるメルトフローレートは、20g/10分以下であることを特徴とする、請求項1に記載の易開封性積層フィルム。
  3. 前記中間層が、ポリエチレン樹脂、エチレン・メタクリル酸共重合樹脂及びポリプロピレン樹脂からなる群より選択される熱可塑性樹脂からなる、厚さ15〜100μmの層であることを特徴とする、請求項1または2に記載の易開封性積層フィルム。
  4. 剥離強度が、5.0〜25.0N/15mmであることを特徴とする、請求項1〜3のいずれか1項に記載の易開封性積層フィルム。
  5. 前記中間層と前記シーラント層とを、前記基材層上に共押出コーティング法により積層して得られることを特徴とする、請求項1〜4のいずれか1項に記載の易開封性積層フィルム。
  6. 60m/分〜100m/分の押出速度で形成されることを特徴とする、請求項1〜5のいずれか1項に記載の易開封性積層フィルム。
  7. 請求項1〜6のいずれか1項に記載の易開封性積層フィルムからなることを特徴とする、包装容器の蓋材。
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