次に、本発明を実施するための最良の形態について説明する。
図1は本実施形態によるパチスロ機1の外観を示す正面図である。
パチスロ機1の本体中央部の筐体内部には3個のリール2,3,4が回転自在に設けられている。各リール2〜4の外周面には複数種類の図柄(以下、シンボルという)から成るシンボル列が描かれている。これら各リール2〜4の前部にはリール表示窓部39が設けられており、このリール表示窓部39に形成された表示窓5,6,7を通して、各リール2〜4の外周面に描かれたシンボルがそれぞれ3個ずつ観察される。リール2〜4および表示窓5〜7は、複数のシンボルを3列に表示する図柄表示手段を構成している。
リール2〜4の前部のリール表示窓部39には、同図に示すように横3本と斜め2本の計5本の入賞ラインが設けられている。また、表示窓5〜7の下方右側には、遊技者が遊技媒体であるメダルを投入するための投入口8が設けられている。ゲーム開始に先立って、遊技者が投入口8からメダルを投入すると、図2に示すように、L1(センターライン),L2A(トップライン),L2B(ボトムライン),L3A(クロスダウンライン),およびL3B(クロスアップライン)の全ての入賞ラインが一斉に有効化される。なお、同図における丸印は各リール2〜4上に描かれたシンボルを表している。以降、有効化された入賞ラインを有効化入賞ラインという。本実施形態のパチスロ機1では、メダル3枚賭けもしくは2枚賭けで遊技が行なわれる構成になっており、メダルを1枚投入すると全ての入賞ラインが一斉に有効化されるが、遊技を開始させることはできない。
リール表示窓部39は、後述する第1液晶表示装置39dが電気的表示パネルとして積層されて構成されている。この第1液晶表示装置39dは、遊技者から見てリール2〜4の手前側に配設されて、上述した各リール2〜4の外周面に描かれたシンボルの表示を透過させるように構成されており、遊技に関する種々の情報や演出画像などを表示する。
また、表示窓5〜7の左方の機器前面パネル38には、上部から、遊技動作表示器9〜12、メダル投入枚数表示ランプ(ベットランプ)13〜15、貯留枚数表示部16、およびスタートランプ17が設けられている。各表示器9〜12およびベットランプ13〜15は遊技状況に応じて点灯制御され、その時の遊技状況やメダルの投入枚数が遊技者に通知される。貯留枚数表示部16は、3桁の7セグメントLED(発光ダイオード)からなり、機械内部に現在クレジットされているメダル数を表示する。スタートランプ17は各リール2〜4が作動可能な時に点滅する。
また、表示窓5〜7の右方の機器前面パネル38には、上部から、ボーナスカウント表示部18、WINランプ19、配当枚数表示部20、およびインサートランプ21が設けられている。ボーナスカウント表示部18は、3桁の7セグメントLEDからなり、ボーナスゲーム作動時に、後述するRB(レギュラーボーナス)ゲームの残り入賞可能回数などをデジタル表示する。WINランプ19は、後述する「BB1」または「BB2」の内部当籤役(当籤役)が決定されると点灯する。配当枚数表示部20は、3桁の7セグメントLEDからなり、入賞によるメダル払い出し枚数などを表示する。インサートランプ21は投入口8にメダルの投入が受付可能な時に点灯する。
左方の機器前面パネル38の下方には、選択ボタン23、決定ボタン24、1貯留メダル投入ボタン26、2貯留メダル投入ボタン27、および3貯留メダル投入ボタン28が設けられている。選択ボタン23は、第1液晶表示装置39dに表示する情報を、第1液晶表示装置39dに表示されるメニュー画面などに従って選択する際に操作され、決定ボタン24は、選択ボタン23で選択した情報を決定する際や第1液晶表示装置39dに表示させる際などに操作される。また、貯留メダル投入ボタン26〜28は、貯留枚数表示部16にメダル数が表示されてクレジットされている際に、投入口8へのメダル投入に代えて1回のゲームに1枚〜3枚のメダルを賭ける際に使用される。
また、リール表示窓部39の下方には、左側から、貯留メダル精算ボタン29、スタートレバー30、および停止ボタン(ストップボタン)31,32,33が設けられている。貯留メダル精算ボタン29は、機械内部にメダルをクレジットして遊技を行うか各単位遊技毎に投入口8にメダルを投入して遊技を行うかを切り替える際と、機械内部にクレジットされている全てのメダルを払い出して精算する際とに使用される。スタートレバー30の操作により各リール2〜4の回転が一斉に開始する。スタートレバー30は、単位遊技を開始させる開始操作手段を構成している。停止ボタン31〜33は、各リール2〜4に対応して配置されており、これら各リール2〜4の回転が一定速度に達したときに停止ボタン31〜33の操作は有効になる。各リール2〜4の回転は、有効になった停止ボタン31〜33に対する遊技者の停止操作に応じて停止する。
また、停止ボタン31〜33の下方の腰部パネル部分には、種々の演出画像が表示される第2液晶表示装置110が設けられている。第2液晶表示装置110は、演出画像を表示する演出画像表示手段を構成している。
また、パチスロ機1の正面下部にはメダル受皿34が設けられている。このメダル受皿34はメダル払出口35から払い出されるメダルを貯めるものである。また、パチスロ機1の正面上部には、入賞に対してどれだけのメダルが払い出されるかを示す配当表示部36が設けられている。配当表示部36の左右には一対のスピーカカバー96,96が設けられており、各スピーカカバー96,96の背後の筐体内部には後述するスピーカが内蔵されている。各スピーカからの出音は、スピーカカバー96,96にスリット状に開口して形成された複数の透音孔96aから放出される。
また、パチスロ機1の筐体内部には、出玉率の設定値を設定する際に操作される図示しない設定ボタンおよびリセットボタンが設けられている。ここで、出玉率とは、パチスロ機1に投入されたメダルの総枚数に対する払い出されたメダルの総枚数の割合を示すものである。本実施形態では、出玉率の設定値として、“1”,“4”,“6”,“High”の4つの値が用意されており、設定ボタンが操作されると、リセットボタンが1回操作される度に配当枚数表示部20に表示される出玉率の設定値が“1”,“4”,“6”,“High”の順に繰り上がり、出玉率の設定値が“High”の状態で更にリセットボタンが操作されると、出玉率の設定値が“1”に戻る。
各リール2〜4は図3(a)に示す回転リールユニットとして構成されており、フレーム41にブラケット42を介して取り付けられている。各リール2〜4はリールドラム43の外周にリール帯44が貼られて構成されている。リール帯44の外周面にはシンボル列が描かれている。また、各ブラケット42にはステッピングモータ45が設けられており、各リール2〜4はこれらステッピングモータ45が駆動されて回転する。
各リール2〜4の構造は同図(b)に示される。リール帯44の背後のリールドラム43内部にはランプケース46が設けられており、このランプケース46の3個の各部屋にはそれぞれリールバックランプ47a,47b,47cが取り付けられている。これらリールバックランプ47a〜47cは、異なる複数の色を発光するLED47が基板48に取り付けられて構成されており、基板48はランプケース46の背面に取り付けられている。また、ブラケット42にはホトセンサ49が取り付けられている。このホトセンサ49は、リールドラム43に設けられた遮蔽板50がリールドラム43の回転に伴ってホトセンサ49を通過するのを検出する。
各リールバックランプ47a〜47cの点灯により、リール帯44に描かれたシンボルの内、各リールバックランプ47a〜47cの前部に位置する3個のシンボルが背後から個別に照らし出され、各表示窓5〜7にそれぞれ3個ずつのシンボルが映し出される。
本実施形態におけるパチスロ機1の遊技状態には、「一般遊技状態」および「RB(レギュラーボーナス)遊技状態」がある。これらの各遊技状態は、基本的に、内部当籤する可能性のある役の種類などにより区別される。
「一般遊技状態」は、パチスロ機1に電源が投入された直後における遊技状態であり、後述する内部抽籤処理において全ての役が決定される遊技状態である。
「RB遊技状態」は、後述する内部抽籤処理において小役(赤チェリー、青チェリー、ベルおよびスイカ)のみが内部当籤役として決定される遊技状態であり、各小役の当籤確率が全般的に高くなると共に、特に、小役のうちベルの当籤確率が高くなる遊技状態である。この「RB遊技状態」ではRBゲームが行なわれ、1回のRBゲームは、遊技可能回数である12回の単位遊技が行われるか、または、入賞可能回数である8回の入賞が成立すると、終了する。
遊技者に有利な特典遊技を構成するBBゲームの作動中は、遊技状態が「RB遊技状態」となる。BBゲームは、複数回のRBゲームから構成され、BBゲームに対応するBB1またはBB2の当籤役が特典役として決定されて、このBB1またはBB2に対応するシンボルの組合わせが何れかの有効化入賞ライン上に停止表示されて表示役が成立すると、作動する。BBゲームの作動中には、RBゲームが連続して複数回作動するが、作動してからのメダルの総払出枚数が300枚に達すると、繰り返して実行されるRBゲームが中断されて、BBゲームは終了する。
BB1またはBB2が当籤役として決定されたときにセットされるボーナス当たり要求フラグは、フラグが立てられた以降の単位遊技に持ち越され、BB1またはBB2のシンボルの組合わせが有効化入賞ライン上に停止表示されてボーナスが実際に成立すると、ボーナス当たり要求フラグはクリアされる。BB1またはBB2のボーナスが持ち越されている一般遊技状態は、内部当籤状態(持越状態)と呼ばれる。また、ボーナス当たり要求フラグ以外の当籤要求フラグは、フラグが立てられた単位遊技においてのみ有効であり、その単位遊技終了時にはクリアされて次遊技以降には持ち越されない。なお、内部当籤役を持ち越すとは、後述する内部抽籤処理で決定された内部当籤役としての機能を次回以降の単位遊技において発揮できるようにすれば足り、種々の態様が適宜可能である。ここで、単位遊技とは、遊技者のスタートレバー30に対する操作に応じてリール2〜4が回転してから、遊技者の停止ボタン31〜33に対する操作に応じてリール2〜4の回転が停止し、この際に有効化入賞ライン上に揃ったシンボルの組合わせに応じたメダルの払い出しが行われるまでか、次回のゲームの開始が許可される(次回のゲームが始まる)前までのことである。
図4および図5は、上述したパチスロ機1の遊技処理動作を制御するメイン制御基板61およびサブ制御基板62a,62bに構成された回路構成を示している。メイン制御基板61には主制御回路が構成されており、サブ制御基板62aには画像制御回路(gSub)、サブ制御基板62bには音・ランプ制御回路(mSub)が構成されている。
図4に示すメイン制御基板61における制御部はマイクロコンピュータ(以下、マイコンという)63を主な構成要素とし、これに乱数サンプリングのための回路を加えて構成されている。マイコン63は、予め設定されたプログラムに従って制御動作を行うメインCPU(中央演算処理装置)64と、プログラム記憶手段であるプログラムROM(リード・オンリ・メモリ)65およびバックアップ機能付き制御RAM(ランダム・アクセス・メモリ)66とを含んで構成されている。メインCPU64には、基準クロックパルスを発生するクロックパルス発生回路67および分周器68と、一定範囲の乱数を発生する乱数発生器69、および発生した乱数の1つを特定するサンプリング回路70とが接続されている。さらに、メインCPU64には、後述する周辺装置(アクチュエータ)との間で信号を授受するI/Oポート71が接続されている。プログラムROM65は、後述する各種テーブルやデータ、シーケンスプログラムなどを格納するように記憶部が区分されている。また、制御RAM66には、後述する各種格納領域などが設けられている。
マイコン63からの制御信号により動作が制御される主要なアクチュエータとしては、各リール2〜4を回転駆動するステッピングモータ45、およびメダルを収納するホッパー72がある。これらはそれぞれモータ駆動回路74、およびホッパー駆動回路76によって駆動される。これら各駆動回路74、76は、マイコン63のI/Oポート71を介してメインCPU64に接続されている。
また、マイコン63が制御信号を生成するために必要な入力信号を発生する主な入力信号発生手段としては、投入口8から投入されたメダルを検出する投入メダルセンサ8S、スタートレバー30の操作を検出するスタートスイッチ30S、貯留メダル投入ボタン26,27,28の操作を検出する貯留メダル投入スイッチ26S,27S,28S、および貯留メダル精算ボタン29の操作を検出する貯留メダル精算スイッチ29Sがある。
スタートスイッチ30Sは、スタートレバー30に対する単位遊技の開始操作の検出を行なう開始操作検出手段を構成している。乱数発生器69、サンプリング回路70およびマイコン63は、スタートスイッチ30Sにより行なわれる開始操作の検出に基づいて単位遊技における当籤役を決定する当籤役決定手段を構成している。
また、上記の入力信号発生手段としては、ホトセンサ49からの出力パルス信号を受けて各リール2〜4の回転位置を検出するリール位置検出回路77がある。ホトセンサ49は各リール2〜4の駆動機構に含まれており、同図では図示されていない。リール位置検出回路77は、リール2〜4の回転が開始された後、ステッピングモータ45の各々に供給される駆動パルスの数を計数し、この計数値を制御RAM66の所定エリアに書き込む。従って、制御RAM66内には、各リール2〜4について、一回転の範囲内における回転位置に対応した計数値が格納されている。また、ホトセンサ49は、各リール2〜4が一回転する毎に、リールインデックスとして設けられている遮蔽板50を検出してリセットパルスを発生する。このリセットパルスはリール位置検出回路77を介してメインCPU64に与えられ、メインCPU64は、このリセットパルスに基づいて、制御RAM66で計数されている駆動パルスの計数値を“0”にクリアする。このクリア処理により、各シンボルの移動表示と各ステッピングモータ45の回転との間に生じるずれが、1回転毎に解消される。
上記のマイコン63、ステッピングモータ45、モータ駆動回路74、およびリール位置検出回路77は、スタートスイッチ30Sにより行なわれる開始操作の検出に基づいて、図柄表示手段により表示されるシンボルの変動を行なう図柄変動手段を構成している。
さらに、上記の入力信号発生手段としては、停止ボタン31〜33が押された時に対応するリールを停止させる信号を発生するリール停止信号回路78と、ホッパー72から払い出されるメダル数を計数するメダル検出部72Sおよび払出完了信号発生回路73とがある。払出完了信号発生回路73は、メダル検出部72Sから入力した実際に払い出しのあったメダル計数値が配当枚数データに達した時に、メダル払い出しの完了を検知する信号を発生する。これら入力信号発生手段を構成する各回路73,78も、I/Oポート71を介してメインCPU64に接続されている。
リール停止信号回路78は、図柄変動手段によるシンボルの変動を停止させる停止操作の検出を行なう停止操作検出手段を構成している。また、マイコン63、ステッピングモータ45、モータ駆動回路74、およびリール位置検出回路77は、リール停止信号回路78により行なわれる停止操作の検出に基づいて、当籤役決定手段により決定された当籤役に応じたシンボルを所定の図柄変動範囲内で変動表示させ、図柄変動手段により行われるシンボルの変動を停止させる制御を行う停止制御手段を構成している。本実施形態では、所定の図柄変動範囲はシンボル4コマ分に設定されている。また、マイコン63、ホッパー72、メダル検出部72S、ホッパー駆動回路76、および払出完了信号発生回路73は、停止制御手段により図柄表示手段に停止表示されたシンボルの組合わせに応じて遊技者にメダルを遊技媒体として付与する遊技媒体付与手段を構成している。
また、マイコン63は、当籤役決定手段により遊技者に有利な特典遊技を構成するBBゲームに対応するBB1またはBB2が決定されて、このBB1またはBB2に対応するシンボルの組合わせ(“赤7−赤7−赤7”または“青7−青7−青7”)が停止制御手段により図柄表示手段に停止表示されると、BBゲームを作動させる特典遊技作動手段を構成している。また、マイコン63は、BBゲームの作動中に所定の条件が成立すると、本実施形態では300枚のメダルが遊技者に払い出されると、BBゲームの作動を終了させる特典遊技終了手段を構成している。
また、I/Oポート71にはサブ制御部通信ポート79が接続されており、マイコン63は、このサブ制御部通信ポート79を介してサブ制御基板62aへ信号を送出する。
図5に示すサブ制御基板62aには、この信号を受信するシリアルポート80aが設けられている。サブ制御部通信ポート79およびシリアルポート80a間の通信は、サブ制御部通信ポート79からシリアルポート80aへ向かう一方向についてだけ行われる。本実施形態では、サブ制御部通信ポート79からシリアルポート80aへ送出される信号は、7ビット長でその制御種別が表されるコマンド種別と、8ビットまたは24ビット長でそのコマンドの内容が表されるパラメータとのセットで構成されている。
サブ制御基板62aは、画像制御CPU81、プログラムROM82およびワークRAM83を主な構成要素として備えている。プログラムROM82には、各種テーブルや画像制御に必要なシーケンスプログラムなどが格納されている。また、ワークRAM83には、画像制御CPU81により種々の処理が行なわれる際の一時的なデータなどが格納される。
また、画像制御CPU81には、制御RAM88を有するVDP(ビデオ・ディスプレイ・プロセッサ)86が接続されており、このVDP86には、キャラクタ・データ等が記憶された画像ROM(CROM)87、およびカラーディスプレイ表示用バッファメモリであるビデオRAM89が接続されている。画像制御CPU81は、プログラムROM82に記憶されたシーケンスプログラムに従い、ワークRAM83を作業領域としてVDP86を制御し、VDP86は、画像制御CPU81の制御の下、画像ROM87から読み込んだキャラクタ・データに基づいて第1液晶表示装置39dや第2液晶表示装置110に画像表示を行う。この画像制御は、カレンダIC(集積回路)84から入力した日付時刻情報を用いて行われ、前述した選択ボタン23および決定ボタン24などの操作部に対する操作入力や、メイン制御基板61から送信された各種コマンドの受信などに応じて行われる。これらワークRAM83およびカレンダIC84は、停電時におけるバックアップ対象になっている。
画像制御CPU81は、シリアルポート80aを介して受信した各種コマンド等に基づいて遊技状態や当籤フラグの種類といった情報を取り込み、取り込んだ情報に基づいて、第1液晶表示装置39dに表示する画像を選択する。そして、VDP86を制御して、選択した画像を第1液晶表示装置39dに表示させる。また、第1液晶表示装置39dに表示されるメニュー画面の表示に従って選択ボタン23および決定ボタン24が操作されると、画像制御CPU81の制御の下、遊技履歴情報やBBの入賞回数などといった遊技に関する情報がVDP86により第1液晶表示装置39dに表示される。
また、画像制御CPU81は、シリアルポート80aを介してスタートコマンドが受信されて、当籤役決定手段により決定された当籤役の情報が取り込まれたときに、後述する演出識別子で表わされる複数の報知演出態様(「演出なし」、「演出A」〜「演出F」)の中から一の報知演出態様を決定する。このとき、画像制御CPU81は、当籤役決定手段によりBB1またはBB2が当籤役として決定されていて、このBB1またはBB2が持ち越されていて内部当籤状態になっているときに、他の報知演出態様よりも決定される確率が低い「演出F」の演出識別子で表わされる特定の報知演出態様が抽選により一の報知演出態様として決定されると、VDP86を制御して、決定された特定の報知演出態様に応じた後述する特殊演出画像(図27参照)をプレミアム演出として第2液晶表示装置110に表示させる。また、画像制御CPU81は、所定の条件が成立したときに、当籤役決定手段によりBB1またはBB2が当籤役として決定されていると共に、スタートレバー30に対する開始操作が行われてから停止ボタン31〜33に対する停止操作が行われる前に所定時間が経過すると、「演出F」の演出識別子で表わされる特定の報知演出態様が抽選により決定される確率を高く変更する。
画像制御CPU81、プログラムROM82およびワークRAM83は、複数の報知演出態様(「演出なし」、「演出A」〜「演出F」)の中から一の報知演出態様を決定する報知演出態様決定手段を構成している。また、画像制御CPU81、プログラムROM82、ワークRAM83、VDP86、画像ROM87、制御RAM88およびビデオRAM89は、当籤役決定手段によりBB1またはBB2が特典役として決定されていて、かつ、複数の報知演出態様(「演出なし」、「演出A」〜「演出F」)の中の他の報知演出態様(「演出なし」、「演出A」〜「演出E」)よりも決定される確率が低い、「演出F」の演出識別子で表わされる特定の報知演出態様が報知演出態様決定手段により一の報知演出態様として決定されると、第2液晶表示装置110に特定の報知演出態様に応じた特殊演出画像を表示させる制御を行う演出制御手段を構成している。また、画像制御CPU81、プログラムROM82およびワークRAM83は、スタートスイッチ30Sにより開始操作が検出されてからリール停止信号回路78により停止操作が検出される前に所定時間、本実施形態では15[sec]が経過したか否かを判別する所定時間経過判別手段を構成していると共に、特典遊技作動手段によりBBゲームが特典遊技として作動させられた回数を計数する特典遊技作動回数計数手段をも構成している。また、画像制御CPU81、プログラムROM82およびワークRAM83は、所定の条件が成立したときに、当籤役決定手段によりBB1またはBB2の特典役が当籤役として決定されていて、かつ、所定時間経過判別手段により所定時間が経過したと判別されると、画像制御CPU81が参照する演出決定テーブルを後述する一般遊技状態用演出決定テーブルA(図13(a)参照)に変更することにより、報知演出態様決定手段により「演出F」の演出識別子で表わされる特定の報知演出態様が一の報知演出態様として決定される確率を高く変更する決定確率変更手段を構成している。本実施形態では、所定の条件は、特典遊技作動回数計数手段により計数された回数が所定回数、例えば15回に達したときに成立する。
また、サブ制御基板62aのシリアルポート80aは、サブ制御基板62bのシリアルポート80bに接続されている。サブ制御基板62bの音・ランプ制御CPU90には、プログラムが記憶されたプログラムROM91、および作業領域となるワークRAM92が接続されている。音・ランプ制御CPU90は、シリアルポート80aを介してシリアルポート80bで受信した制御信号に基づき、ランプ類98およびLED類99などの点灯を制御する。ランプ類98は、ベットランプ13〜15、スタートランプ17、WINランプ19、インサートランプ21などを示している。LED類99は、各リール2〜4に内蔵されたリールバックランプ47a〜47c、遊技動作表示器9〜12、貯留枚数表示部16、ボーナスカウント表示部18、配当枚数表示部20などを示している。
また、音・ランプ制御CPU90には、音源IC93およびパワーアンプ95を介して、スピーカカバー96,96の背後に設けられた前述したスピーカ101,101が接続されており、さらに、音量調節部97が接続されている。音・ランプ制御CPU90は、プログラムROM91に記憶されたプログラムに従って音源IC93を制御し、音源IC93は、音・ランプ制御CPU90によるこの制御に従い、音源ROM94に記憶されたサウンド・データを読み出す。そして、読み出したデータを、音量調節部97からの入力に応じた増幅度に従ってパワーアンプ95において増幅させ、メダル投入音やスタートレバー操作音,停止ボタン操作音,BBゲーム中の遊技音といった効果音をスピーカ101,101から出力させる。
図6〜図11は、メイン制御基板61のプログラムROM65に記憶された各種テーブルおよびデータを示す図である。
図6は、左,中,右の各リール2,3,4のリール帯44に描かれた複数種類のシンボルの配置を示すシンボル配置テーブルを概念的に示す図である。
シンボル配置テーブルでは、各シンボルに対してシンボル位置を表わす“0”〜“20”のコードナンバーが付されている。各リール2〜4の各コードナンバーには、それぞれ、“赤チェリー”、“青チェリー”、“ベル”、“スイカ”、“リプレイ”、“赤7”、“青7”および“ブランク”の8種類のシンボルのうちの何れかが対応づけられている。各リール2〜4は、シンボル列が図の矢印方向に移動するように回転駆動される。
同図に示すように、左リール2におけるシンボル“スイカ”はコードナンバー“13”および“20”にのみ位置し、所定の図柄変動範囲である4コマの間隔を越えて配置されている。また、中リール3におけるシンボル“スイカ”はコードナンバ“1”,“6”,“15”,および“19”に位置し、コードナンバー“6”および“15”間が4コマの間隔を越えて配置されている。また、右リール4におけるシンボル“スイカ”はコードナンバ“10”および“14”にのみ位置し、4コマの間隔を越えて配置されている。従って、スイカの小役は、図柄表示手段によって所定の図柄変動範囲、本実施形態ではシンボル4コマ分の変動範囲を超えて表示されるシンボルを含んでいる。
図7は、シンボル組合わせテーブルを概念的に示す図である。
シンボル組合わせテーブルは、表示役およびメダル払出枚数を特定する際に用いられる。シンボル組合わせテーブルには、左リール2,中リール3,右リール4について有効化入賞ライン上に表示されたシンボルの組合わせと、表示役と、メダル払出枚数との関係が記憶されている。各リール2〜4の欄に表されるシンボルの組合わせが有効化入賞ライン上に表示されると、対応する表示役欄に表される表示役および払出枚数欄に表される枚数が、それぞれ表示役およびメダルの払出枚数として特定される。
同図に示すように、“赤チェリー−ANY−ANY”が有効化入賞ライン上に表示されると、“00000001”の「赤チェリー」の小役が表示役として特定され、投入枚数が2枚および3枚のいずれの場合であっても2枚が払出枚数として特定される。なお、「ANY」はどのシンボルでもよいことを表す。また、“青チェリー−ANY−ANY”が有効化入賞ライン上に表示されると、“00000010”の「青チェリー」の小役が表示役として特定され、投入枚数が2枚および3枚のいずれの場合であっても2枚が払出枚数として特定される。また、“ベル−ベル−ベル”が有効化入賞ライン上に表示されると、“00000100”の「ベル」の小役が表示役として特定され、投入枚数が2枚および3枚のいずれの場合であっても8枚が払出枚数として特定される。また、“スイカ−スイカ−スイカ”が有効化入賞ライン上に表示されると、“00001000”の「スイカ」の小役が表示役として特定され、投入枚数が2枚および3枚のいずれの場合であっても15枚が払出枚数として特定される。また、“リプレイ−リプレイ−リプレイ”が有効化入賞ライン上に表示されると、“00010000”の「リプレイ」が表示役として特定され、投入枚数が2枚および3枚のいずれの場合であっても0枚が払出枚数として特定される。表示役として「リプレイ」が特定されると、その単位遊技で遊技に賭けられた枚数と同じ枚数のメダルが、次の単位遊技で自動投入される(図16,S43参照)。また、“赤7−赤7−赤7”が有効化入賞ライン上に表示されると、“00100000”の「BB1」が表示役として特定され、投入枚数が2枚および3枚のいずれの場合であっても0枚が払出枚数として特定される。また、“青7−青7−青7”が有効化入賞ライン上に表示されると、“01000000”の「BB2」が表示役として特定され、投入枚数が2枚および3枚のいずれの場合であっても0枚が払出枚数として特定される。表示役として「BB1」または「BB2」が特定されると、次の単位遊技からBBゲームが行なわれる。上記以外のシンボルの組合わせが有効化入賞ライン上に表示されると、「ハズレ」が表示役として特定され、投入枚数が2枚および3枚のいずれの場合であっても0枚が払出枚数として特定される。
図8は、内部抽籤テーブル決定テーブルを概念的に示す図である。
内部抽籤テーブル決定テーブルは、後述する内部抽籤処理(図14,S7参照)において、内部抽籤テーブルおよび抽籤回数を決定する際に用いられる。このテーブルでは、各遊技状態毎に、抽籤に用いる内部抽籤テーブルの種別、および抽籤回数を表すデータが割り当てられている。後述する内部抽籤処理では、各遊技状態に対応する内部抽籤テーブルを用いて、各遊技状態に対応する抽籤回数だけ抽籤が行われる。一般遊技状態には、一般遊技状態用内部抽籤テーブルおよび抽籤回数7回を表すデータが割り当てられており、一般遊技状態中の各単位遊技では、内部抽籤テーブルとして一般遊技状態用内部抽籤テーブル、抽籤回数として7回が決定される。また、RB遊技状態には、RB遊技状態用内部抽籤テーブルおよび抽籤回数4回を表すデータが割り当てられており、RB遊技状態中の各単位遊技では、内部抽籤テーブルとしてRB遊技状態用内部抽籤テーブル、抽籤回数として4回が決定される。
図9は、内部抽籤テーブルを概念的に示す図であり、同図(a)は内部当籤状態を含む一般遊技状態で用いられる一般遊技状態用内部抽籤テーブル、同図(b)はRB遊技状態で用いられるRB遊技状態用内部抽籤テーブルである。
各内部抽籤テーブルは、後述する内部抽籤処理において当籤役を決定する際に用いられ、乱数発生器69で発生してサンプリング回路70で抽出された0〜65535の範囲の乱数を、各当籤番号1〜7に区分けする数値範囲を下限値および上限値として記憶している。各当籤番号は各当籤役に対応づけられている。
同図(a)に示す一般遊技状態用内部抽籤テーブルは、一般遊技状態においてメダルが3枚投入されたときに用いられる内部抽籤テーブルである。この一般遊技状態用内部抽籤テーブルでは、赤チェリーの小役に対応付けられた当籤番号1には下限値262,上限値1353の幅1092の数値範囲が割り当てられており、当籤確率は1092/65536である。また、青チェリーの小役に対応付けられた当籤番号2には下限値1354,上限値2445の幅1092の数値範囲が割り当てられており、当籤確率は1092/65536である。また、ベルの小役に対応付けられた当籤番号3には下限値2446,上限値6933の幅4488の数値範囲が割り当てられており、当籤確率は4488/65536である。また、スイカの小役に対応付けられた当籤番号4には下限値6934,上限値7588の幅655の数値範囲が割り当てられており、当籤確率は655/65536である。また、リプレイに対応付けられた当籤番号5には下限値7589,上限値16568の幅8980の数値範囲が割り当てられており、当籤確率は8980/65536である。また、BB1に対応付けられた当籤番号6には下限値7000,上限値7199の幅200の数値範囲が割り当てられており、当籤確率は200/65536である。また、BB2に対応付けられた当籤番号7には下限値7200,上限値7399の幅200の数値範囲が割り当てられており、当籤確率は200/65536である。また、抽出された乱数が上記のいずれの数値範囲にも該当しない場合は、ハズレに対応する当籤番号0が決定される。ハズレとなる確率は48829/65536である。
上記のように、当籤番号6のBB1に割り当てられている7000〜7199の幅200の数値範囲、および、当籤番号7のBB2に割り当てられている7200〜7399の幅200の数値範囲は、それぞれ、当籤番号4のスイカの小役に割り当てられている数値範囲6934〜7588と重複しており、本実施形態ではこのスイカの小役の数値範囲に含まれている。従って、乱数発生器69で発生してサンプリング回路70で抽出された一の乱数が、BB1とスイカの小役との重複数値範囲(7000〜7199)に属する場合には、BB1とスイカの小役との両方の役が当籤役として同時に決定される。また、乱数発生器69で発生してサンプリング回路70で抽出された一の乱数が、BB2とスイカの小役との重複数値範囲(7200〜7399)に属する場合には、BB2とスイカの小役との両方の役が当籤役として同時に決定される。また、乱数発生器69で発生してサンプリング回路70で抽出された一の乱数が、重複数値範囲(7000〜7399)に含まれない数値範囲(6934〜6999,7400〜7588)に属する場合には、スイカの小役が当籤役として単独で決定され、BB1およびBB2は同時に決定されない。
同図(b)に示すRB遊技状態用内部抽籤テーブルは、RB遊技状態においてメダルが2枚投入されたときに用いられる内部抽籤テーブルである。このRB遊技状態用内部抽籤テーブルでは、赤チェリーの小役に対応付けられた当籤番号1には下限値0,上限値4369の幅4370の数値範囲が割り当てられており、当籤確率は4370/65536である。また、青チェリーの小役に対応付けられた当籤番号2にも下限値0,上限値4369の幅4370の数値範囲が割り当てられており、当籤確率は4370/65536である。また、ベルの小役に対応付けられた当籤番号3には下限値4370,上限値37137の幅32768の数値範囲が割り当てられており、当籤確率は32768/65536である。また、スイカの小役に対応付けられた当籤番号4には下限値37138,上限値65535の幅28398の数値範囲が割り当てられており、当籤確率は28398/65536である。
上記のように、RB遊技状態用内部抽籤テーブルでは、リプレイ,BB1およびBB2には当籤番号が対応付けられておらず、上記のRB遊技状態用内部抽籤テーブルが用いられるRB遊技状態では、リプレイ,BB1およびBB2が当籤役として決定されることはない。また、上記のように、RB遊技状態用内部抽籤テーブルでは、当籤番号1〜4に対応する各小役が当籤役として決定される確率が、同図(a)に示した一般遊技状態用内部抽籤テーブルに比べて、それぞれ、約4倍,約4倍,約7倍,約43倍と全般的に高くなっており、特に、最も配当の高い当籤番号4(スイカ)に対応する小役の一般遊技状態に対する倍率が高くなっている。また、RB遊技状態用内部抽籤テーブルでは、当籤役がハズレとなることはない。従って、RB遊技状態用内部抽籤テーブルは遊技者に有利なものになっている。また、上記のように、当籤番号1,2に割り当てられている数値範囲は、いずれも0〜4369で一致しているため、RB遊技状態用内部抽籤テーブルが用いられるRB遊技状態では、当籤番号1の赤チェリーの小役と当籤番号2の青チェリーの小役とは常に重複して決定されることになる。
図10は、内部当籤役決定テーブルを概念的に示す図である。
内部当籤役決定テーブルは、後述する内部抽籤処理において当籤役を決定する際に用いられる。内部当籤役決定テーブルでは、内部抽籤テーブル(図9(a),(b)参照)を用いて決定される各当籤番号「0」〜「7」と、当籤役の種別毎に異なる8ビットデータとが、対応付けられている。
同図に示すように、当籤番号「0」には、「ハズレ」のデータ“00000000”が対応付けられている。また、当籤番号「1」,「2」,「3」,「4」,「5」,「6」および「7」には、「赤チェリー」の小役のデータ“00000001”,「青チェリー」の小役のデータ“00000010”,「ベル」の小役のデータ“00000100”,「スイカ」の小役のデータ“00001000”,「リプレイ」のデータ“00010000”,「BB1」のデータ“00100000”,および「BB2」のデータ“01000000”がそれぞれ対応付けられている。
図11は、ボーナス作動時テーブルを概念的に示す図である。
ボーナス作動時テーブルは、後述するボーナス作動監視処理およびボーナス作動チェック処理で用いられる。ボーナス作動時テーブルでは、BB作動時欄およびRB作動時欄に示すデータと、これらの各データが格納される、格納領域欄に示す制御RAM66内の各格納領域とが対応付けられている。
BB作動時欄には、作動中フラグ格納領域にBBゲームが作動中であることを表すBB作動中フラグ、ボーナス終了枚数カウンタ格納領域にBBゲーム中に獲得できるメダル枚数300枚を表す数値が、それぞれ対応づけられている。また、RB作動時欄には、作動中フラグ格納領域にRBゲームが作動中であることを表すRB作動中フラグ、遊技可能回数カウンタ格納領域に1回のRBゲーム中に行える単位遊技回数12回を表す数値、入賞可能回数カウンタ格納領域に1回のRBゲーム中に小役の入賞を成立させることができる回数8回を表す数値が、それぞれ対応づけられている。
図12は、メイン制御基板61の制御RAM66に設けられた種々の格納領域を概念的に示しており、同図(a)は内部当籤役格納領域、同図(b)は持越役格納領域、同図(c)は作動中フラグ格納領域である。
同図(a)に示す内部当籤役格納領域には、図10に示す内部当籤役決定テーブルを参照して内部抽籤処理で決定された内部当籤役を表すデータが格納される。同図に示すように、内部当籤役格納領域はビット0〜ビット7の8ビットで構成されており、各ビットにはデータ欄に示される数値(“0”または“1”)がセットされる。
内部当籤役が「赤チェリー」を表す“00000001”である場合、ビット1〜ビット7には数値“0”がセットされ、ビット0には数値“1”がセットされる。また、内部当籤役が「青チェリー」を表す“00000010”である場合、ビット0,ビット2〜ビット7には数値“0”がセットされ、ビット1には数値“1”がセットされる。また、内部当籤役が「ベル」を表す“00000100”である場合、ビット0,ビット1,ビット3〜ビット7には数値“0”がセットされ、ビット2には数値“1”がセットされる。また、内部当籤役が「スイカ」を表す“00001000”である場合、ビット0〜ビット2,ビット4〜ビット7には数値“0”がセットされ、ビット3には数値“1”がセットされる。また、内部当籤役が「リプレイ」を表す“00010000”である場合、ビット0〜ビット3,ビット5〜ビット7には数値“0”がセットされ、ビット4には数値“1”がセットされる。また、内部当籤役が「BB1」を表す“00100000”である場合、ビット0〜ビット4,ビット6,ビット7には数値“0”がセットされ、ビット5には数値“1”がセットされる。また、内部当籤役が「BB2」を表す“01000000”である場合、ビット0〜ビット5,ビット7には数値“0”がセットされ、ビット6には数値“1”がセットされる。
また、「BB1」と「スイカ」の小役とが同時に当籤役として決定されたときには、ビット3,ビット5に数値“1”がセットされ、ビット0〜ビット2,ビット4,ビット6,ビット7に数値“0”がセットされる。また、「BB2」と「スイカ」の小役とが同時に当籤役として決定されたときには、ビット3,ビット6に数値“1”がセットされ、ビット0〜ビット2,ビット4,ビット5,ビット7に数値“0”がセットされる。
また、格納領域には、図示しない表示役格納領域がある。表示役格納領域には、内部当籤役が表示役として成立したときに、その表示役データが内部当籤役格納領域と同じデータで格納される。表示役格納領域は内部当籤役格納領域と同じ構成を有しており、表示役の種別を表すフラグの立てられるビットも同じである。
同図(b)に示す持越役格納領域には、持越役の有無を表すデータが格納される。同図に示すように、持越役格納領域はビット0〜ビット7の8ビットで構成されており、各ビットにはデータ欄に示される数値(“0”または“1”)がセットされる。内部当籤役「BB1」が持ち越されている場合には、ビット0〜ビット4,ビット6,ビット7に数値“0”がセットされ、ビット5に数値“1”がセットされる。また、内部当籤役「BB2」が持ち越されている場合には、ビット0〜ビット5,ビット7に数値“0”がセットされ、ビット6に数値“1”がセットされる。
同図(c)に示す作動中フラグ格納領域には、作動中フラグの種別を表すデータが格納される。同図に示すように、作動中フラグ格納領域はビット0〜ビット7の8ビットで構成されており、各ビットにはデータ欄に示される数値(“0”または“1”)がセットされる。BBゲームが作動中でRBゲームが行なわれるときには、作動中フラグ格納領域のビット1〜ビット7に数値“0”がセットされ、ビット0に数値“1”がRB作動中フラグとしてセットされる。また、BBの表示役が成立してBBゲームが作動中のときには、作動中フラグ格納領域のビット0,ビット2〜ビット7に数値“0”がセットされ、ビット1に数値“1”がBB作動中フラグとしてセットされる。従って、BBゲームが作動してRBゲームが行なわれるときには、ビット0,ビット1の両方に数値“1”がセットされることになる。
また、図示は省略するが、サブ制御基板62aのワークRAM83にも上記(a)〜(c)に示す各格納領域と同様に、内部当籤役格納領域(サブ)、持越役格納領域(サブ)、および作動中フラグ格納領域(サブ)が設けられている。画像制御CPU81は、これらの格納領域を参照することで内部当籤役の種別や持越役の有無、遊技状態などを判別する。
図13は、サブ制御基板62aのプログラムROM82に記憶された演出決定テーブルを概念的に示す図であり、同図(a)は一般遊技状態用演出決定テーブルA、同図(b)は一般遊技状態用演出決定テーブルB、同図(c)は一般遊技状態用演出決定テーブルCを示している。各一般遊技状態用演出決定テーブルA〜Cは、後述する演出抽籤処理において一般遊技状態時に報知演出態様の種別を決定する際に参照される。
各一般遊技状態用演出決定テーブルA〜Cは、演出識別子欄および内部当籤役欄から構成されており、演出識別子欄に表わされた報知演出態様の種別を示す各演出識別子と、これら各演出識別子が選択される確率とが、内部当籤役欄に示された当籤役の種別毎に対応付けられている。内部当籤役欄に示された当籤役のうち、当籤役「スイカ」は、乱数発生器69で発生してサンプリング回路70で抽出された一の乱数が「BB1」または「BB2」との重複数値範囲(7000〜7399)に含まれない数値範囲(6934〜6999,7400〜7588)に属し、単独で当籤したものを示している。また、同図(a),(c)に示す一般遊技状態用演出決定テーブルA,Cには、内部当籤役欄に当籤役「BB1」,「BB2」は割り当てられていない。また、同図(b)に示す一般遊技状態用演出決定テーブルBの内部当籤役欄の当籤役「BB1」,「BB2」は、乱数発生器69で発生してサンプリング回路70で抽出された一の乱数が「スイカ」の小役との重複数値範囲(7000〜7399)に属し、それぞれ「スイカ」の小役と同時に重複して当籤したものを示している。演出識別子欄に示す「演出A」,「演出B」,「演出C」,「演出D」,「演出E」または「演出F」のいずれかの演出識別子が選択されたときには、第1液晶表示装置39dにおける画像表示、LED類99やランプ類98の点灯、スピーカ101,101からの出音などにより、それぞれ異なる態様で演出が行なわれる。また、「演出F」の演出識別子が選択されたときには、この演出と共に、第2液晶表示装置110における後述する特殊演出画像の表示演出がプレミアム演出として行われる。また、「演出なし」の演出識別子が選択されたときには、演出は行なわれない。
同図(a)に示すように、一般遊技状態用演出決定テーブルAでは、当籤役が「ハズレ」、「赤チェリー」、「青チェリー」、「ベル」、「スイカ」または「リプレイ」である場合、「演出F」の演出識別子が128/128の選択確率で割り当てられており、「演出F」以外の他の演出識別子が選択されることはない。
従って、一般遊技状態用演出決定テーブルAが用いられる場合には、「BB1」および「BB2」を除くいずれの役が当籤役として決定されても、「演出F」の演出識別子が128/128の100%の確率で決定されることになる。
また、同図(b)に示すように、一般遊技状態用演出決定テーブルBでは、当籤役が「ハズレ」である場合、「演出なし」の演出識別子が選択される確率は112/128、「演出A」,「演出B」,「演出C」,「演出D」の各演出識別子が選択される確率はそれぞれ4/128である。当籤役が「ハズレ」のときには、「演出E」および「演出F」の演出識別子が選択されることはない。また、当籤役が「赤チェリー」の小役である場合、「演出B」の演出識別子が選択される確率は40/128、「演出C」の演出識別子が選択される確率は56/128、「演出D」,「演出E」の演出識別子が選択される確率はそれぞれ16/128である。また、当籤役が「青チェリー」の小役である場合、「演出B」の演出識別子が選択される確率は56/128、「演出C」の演出識別子が選択される確率は40/128、「演出D」,「演出E」の演出識別子が選択される確率はそれぞれ16/128である。当籤役が「赤チェリー」の小役または「青チェリー」の小役のときには、「演出なし」,「演出A」および「演出F」の演出識別子が選択されることはない。また、当籤役が「ベル」の小役である場合、「演出なし」,「演出B」の演出識別子が選択される確率はそれぞれ32/128、「演出A」の演出識別子が選択される確率は64/128である。当籤役が「ベル」の小役のときには、「演出C」〜「演出F」の演出識別子が選択されることはない。また、当籤役が単独の「スイカ」の小役である場合、「演出B」,「演出C」の演出識別子が選択される確率はそれぞれ48/128、「演出D」,「演出E」の演出識別子が選択される確率はそれぞれ16/128である。当籤役が単独の「スイカ」の小役のときには、「演出なし」,「演出A」および「演出F」の演出識別子が選択されることはない。また、当籤役が「リプレイ」である場合、「演出なし」の演出識別子が選択される確率は96/128、「演出A」の演出識別子が選択される確率は32/128である。当籤役が「リプレイ」のときには、「演出B」〜「演出F」の演出識別子が選択されることはない。また、当籤役が「BB1」である場合、「演出B」,「演出C」の演出識別子が選択される確率はそれぞれ16/128、「演出D」の演出識別子が選択される確率は40/128、「演出E」の演出識別子が選択される確率は56/128である。また、当籤役が「BB2」である場合、「演出B」,「演出C」の演出識別子が選択される確率はそれぞれ16/128、「演出D」の演出識別子が選択される確率は56/128、「演出E」の演出識別子が選択される確率は40/128である。当籤役が「BB1」または「BB2」のときには、「演出なし」,「演出A」および「演出F」の演出識別子が選択されることはない。
上記のように、一般遊技状態用演出決定テーブルBが用いられる場合には、「BB1」および「BB2」を含むいずれの役が当籤役として決定されても、「演出F」の演出識別子が選択されることはない。
また、同図(c)に示すように、一般遊技状態用演出決定テーブルCでは、当籤役が「ハズレ」,「赤チェリー」,「青チェリー」,「ベル」,または「リプレイ」である場合には、同図(b)に示す一般遊技状態用演出決定テーブルBと同じ演出識別子が同じ選択確率で割り当てられている。また、当籤役が単独の「スイカ」の小役である場合、「演出B」,「演出C」の演出識別子が選択される確率はそれぞれ48/128、「演出D」の演出識別子が選択される確率は16/128、「演出E」の演出識別子が選択される確率は15/128、「演出F」の演出識別子が選択される確率は1/128である。当籤役が単独の「スイカ」の小役のときには、「演出なし」および「演出A」の演出識別子が選択されることはない。
上記のように、一般遊技状態用演出決定テーブルCが用いられる場合には、「演出F」の演出識別子は、単独の「スイカ」の小役が当籤役として決定されたときにのみ選択され、単独の「スイカ」の小役以外の役が当籤役として決定されたときには、選択されることはない。また、一般遊技状態用演出決定テーブルCが用いられる場合には、当籤役が単独の「スイカ」の小役のときに「演出F」の演出識別子が決定される確率(1/128)は、他の演出識別子(「演出なし」、「演出A」〜「演出E」)が決定される確率よりも低くなっている。すなわち、第2液晶表示装置110で特殊演出画像の表示演出がプレミアム演出として行われる「演出F」は、同図(a)に示す一般遊技状態用演出決定テーブルAが用いられる場合には、100%の確率で必ず行われるものとなっているが、同図(c)に示す一般遊技状態用演出決定テーブルCが用いられる場合には、単独の「スイカ」の小役が当籤役として決定されたときでも稀にしか行われないものとなっている。
次に、図14に示すメインフローチャートを参照して、メイン制御基板61のメインCPU64の制御動作について説明する。
初めに、メインCPU64は、ゲーム開始時の初期化処理を行う(図14,S1参照)。具体的には、制御RAM66の記憶内容の初期化、通信データの初期化等を行う。この初期化処理の際に上述した設定ボタンおよびリセットボタンが操作されると、出玉率の設定値(“1”,“4”,“6”,“High”)の変更処理が行なわれる。続いて、メインCPU64は、ゲーム終了時の指定格納領域のクリア処理を行う(S2)。この処理では、前回のゲームに使用された制御RAM66における指定格納領域がクリアされる。
次に、メインCPU64は、後述するボーナス作動監視処理を行ない(S3)、続いて、後述するメダル投入・スタートチェック処理を行う(S4)。続いて、メインCPU64は、乱数発生器69で発生した抽籤用の乱数値をサンプリング回路70によって抽出し、抽出した乱数値を制御RAM66の乱数値格納領域に格納する(S5)。続いて、メインCPU64は、遊技状態監視処理を行い(S6)、後述する内部抽籤処理を行う(S7)。遊技状態監視処理では、そのときの遊技状態を示す識別子を遊技状態格納領域にセットすると共に、このセットした識別子に基づく遊技状態の変更情報を含む遊技状態変更コマンドを、制御RAM66の通信データ記憶領域にセットする。続いて、メインCPU64は、スタートコマンドを制御RAM66の通信データ記憶領域にセットする(S8)。スタートコマンドは、S6で識別した遊技状態、S7の内部抽籤処理で抽籤した当籤役等の情報を含むコマンドである。
次に、メインCPU64は、前回のリール回転開始から4.1秒が経過したか否かを判別する(S9)。この判別が“NO”のときは、4.1秒が経過するまで待ち時間消化処理(S10)が行われる。待ち時間消化処理では、遊技者のゲームを開始する操作に基づく入力を無効にする処理(ここでは、リール2〜4の回転の開始を待機させる処理)が行われる。
前回のリール回転開始から4.1秒が経過すると、メインCPU64は、全リール2〜4の回転開始を要求し(S11)、全リール2〜4の回転を開始させる。続いて、メインCPU64は、リール2〜4の回転を停止制御する後述するリール停止制御処理を行なう(S12)。続いて、メインCPU64は、シンボル組合せテーブル(図7参照)を参照し、有効化入賞ライン上に沿って表示されるシンボルの組合わせに基づいて、表示役および払出枚数を決定する(S13)。このとき、決定された表示役と内部当籤役とが異なる誤りがある場合には、配当枚数表示部20および第1液晶表示装置39dにイリーガルエラーを表示する。
次に、メインCPU64は、表示役コマンドを制御RAM66の通信データ記憶領域にセットする(S14)。表示役コマンドは、S13で決定した表示役の種類などを含んだコマンドである。続いて、メインCPU64は、メダル払出処理を行う(S15)。この処理では、クレジットで遊技が行われている状態であれば、入賞によって獲得したメダル枚数分、貯留枚数表示部16に表示される貯留枚数が増加され、また、投入口8へのメダル投入で遊技が行われている状態であれば、入賞によって獲得した枚数のメダルがメダル受皿34へ払い出される。
次に、メインCPU64は、払出終了コマンドを制御RAM66の通信データ記憶領域にセットする。払出終了コマンドは、S15のメダル払出処理が終了したことを表す情報を含むコマンドである。続いて、メインCPU64は、メダルの払出枚数に基づいて、ボーナス終了枚数カウンタを更新する(S16)。つまり、BBゲームが行なわれていてボーナス終了枚数カウンタの値が1以上であれば、メダルの払出枚数に応じて当該カウンタを減算する。続いて、メインCPU64は、BB作動中フラグまたはRB作動中フラグが“オン”であるか否かを判別し(S17)、この判別が“YES”である場合には、後述するボーナス終了チェック処理を行い(S18)、S17の判別が“NO”である場合には、後述するボーナス作動チェック処理を行う(S19)。S18またはS19の処理の後、遊技処理はS2に戻って次の新たな単位遊技が開始される。
次に、図15を参照して、図14,S3で行われるボーナス作動監視処理について説明する。
このボーナス作動監視処理では、まず、メインCPU64は、BB作動中フラグが“オン”であるか否かを判別する(図15,S31参照)。この判別が“YES”である場合、メインCPU64は、RB作動中フラグが“オン”であるか否かを判別する(S32)。S31の判別が“NO”である場合、または、S32の判別が“YES”である場合、ボーナス作動監視処理は終了する。一方、RB作動中フラグが“オフ”であってS32の判別が“NO”である場合、メインCPU64は、ボーナス作動時テーブル(図11参照)に基づいてRB作動時処理を行なう(S33)。このRB作動時処理では、作動中フラグ格納領域(図12(c)参照)のRB作動中フラグを“オン”にする処理、ならびに、ボーナス作動時テーブル(図11参照)を参照して遊技可能回数カウンタ格納領域および入賞可能回数カウンタ格納領域に、RB遊技状態における遊技回数および入賞回数の上限値である“12”,“8”をそれぞれセットする処理が行なわれる。S33の処理が終了すると、ボーナス作動監視処理は終了する。
次に、図16を参照して、図14,S4で行われるメダル投入・スタートチェック処理について説明する。
このメダル投入・スタートチェック処理では、まず、メインCPU64は、自動投入カウンタの値が“0”であるか否か、つまり、前回の単位遊技において表示役が「リプレイ」でなく、メダルの自動投入が行われないか否かを判別する(図16,S41参照)。自動投入カウンタは、リプレイの表示役が成立したときの単位遊技に賭けられたメダルの枚数を計数するカウンタである。S41の判別が“YES”の場合、メダルの自動投入が行なわれないため、メインCPU64は、投入口8からのメダルの通過を許可する処理を行なう(S42)。一方、S41の判別が“NO”の場合、メインCPU64は、自動投入カウンタの値を投入枚数カウンタに複写して(S43)、前回の単位遊技と同じ枚数のメダルを今回の単位遊技に賭ける自動投入処理を行う。投入枚数カウンタは、投入口8からのメダル投入または貯留メダル投入ボタン26〜28の操作によって、パチスロ機1に投入されたメダルの枚数を計数するカウンタである。続いて、メインCPU64は、自動投入カウンタの値をクリアする処理を行なう(S44)。
S42またはS44の処理が終了すると、メインCPU64は、投入枚数カウンタの最大値を“3”にセットする(S45)。続いて、メインCPU64は、作動中フラグ格納領域(図12(c)参照)を参照して、BB作動中フラグまたはRB作動中フラグが“オン”であるか否かを判別し(S46)、この判別が“YES”の場合、S45でセットした投入枚数カウンタの最大値を“3”から“2”に変更する(S47)。S45およびS47の処理により、一般遊技状態では、メダル3枚賭けの遊技が行なわれ、RB遊技状態では、メダル2枚賭けの遊技が行なわれることになる。
次に、メインCPU64は、投入メダルセンサ8Sからの出力信号に基づいて、投入口8からのメダルの通過があったか否かを判別する(S48)。この判別が“YES”の場合、メインCPU64は、投入枚数カウンタの値が最大値(2枚または3枚)に達しているか否かを判別する(S49)。投入枚数カウンタの値が最大値に達していてS49の判別が“YES”の場合、メインCPU64は、S48で検出されたメダルを機械内部にクレジットし、クレジットカウンタに“1”を加算する(S53)。クレジットカウンタは、機械内部にクレジットされているメダル枚数を計数するカウンタであり、このクレジットカウンタの値が、上述した貯留枚数表示部16に表示される。一方、S49の判別が“NO”の場合、メインCPU64は、投入枚数カウンタに“1”を加算する(S50)。続いて、メインCPU64は、有効ラインカウンタに“5”を格納し(S51)、5本の入賞ラインL1,L2A,L2B,L3A,L3Bを全て有効化させる。有効ラインカウンタは、有効化入賞ラインの本数を計数するカウンタである。本実施形態では、メダルが投入されたときの有効ラインカウンタの値は、投入枚数にかかわらず、“5”となる。続いて、メインCPU64は、メダル投入コマンドを制御RAM66の通信データ記憶領域にセットする(S52)。メダル投入コマンドは、投入枚数カウンタの値や有効化した入賞ラインの数などの情報を含むコマンドである。
S48の判別が“NO”の場合、メインCPU64は、ベットスイッチによりベット操作が検出されたか否かを判別する(S54)。この処理では、貯留メダル投入ボタン26〜28の操作を貯留メダル投入スイッチ26S〜28Sが検知したか否かをチェックする。貯留メダル投入ボタン26〜28の操作を貯留メダル投入スイッチ26S〜28Sが検知して、S54の判別が“YES”の場合、上述したS51およびS52の処理が行なわれる。S52またはS53の処理が終了すると、続いて、メインCPU64は、投入口8へのメダル投入または貯留メダル投入ボタン26〜28の操作によって、投入枚数カウンタの値が最大値(2枚または3枚)になったか否かを判別する(S55)。この判別が“YES”の場合、続いて、メインCPU64は、スタートレバー30に対する操作が行なわれてスタートスイッチ30Sが“オン”になったか否かを判別する(S56)。S54、S55またはS56の判別が“NO”の場合、処理はS48に戻り、上述の処理が繰り返される。一方、S56の判別が“YES”の場合、メインCPU64は、S42で許可した投入口8からのメダルの通過を禁止する処理を行なう(S57)。S57の処理が終了すると、メダル投入・スタートチェック処理は終了する。
次に、図17を参照して、図14,S7で行われる内部抽籤処理について説明する。
この内部抽籤処理において、まず、メインCPU64は、内部抽籤テーブル決定テーブル(図8参照)を参照して、内部抽籤テーブルの種別と抽籤回数を決定する(図17,S71参照)。続いて、持越役格納領域(図12(b)参照)のデータが全て“0”であるか否か、つまり、持越役がないか否かを判別する(S72)。持越役があってS72の判別が“NO”の場合、メインCPU64は、抽籤回数を“5”に変更し、内部当籤状態のときには、当籤番号6のBB1または当籤番号7のBB2が重複して決定されないようにする(S73)。
S72の判別が“YES”の場合、またはS73の処理の後、メインCPU64は、S71またはS73でセットした抽籤回数と同じ値を当籤番号としてセットする(S74)。従って、一般遊技状態時には“7”、RB遊技状態時には“4”、内部当籤(持越)状態時には“5”が、それぞれ当籤番号としてセットされることになる。
次に、メインCPU64は、S71で決定した内部抽籤テーブル(図9(a),(b)参照)を参照して、図14,S5の処理で乱数値格納領域にセットされている乱数値Rと、下限値Lおよび上限値Uとを比較する(S75)。この下限値Lおよび上限値Uは、設定値記憶領域にセットされている出玉率の設定値(“1”,“4”,“6”,“High”)に応じた内部抽籤テーブルが参照されて、S74でセットした当籤番号に対応したものが用いられる。次に、メインCPU64は、乱数値Rが下限値L以上(L≦R)且つ上限値U以下(R≦U)であるか否かを判別する(S76)。この判別が“YES”の場合、メインCPU64は、内部当籤役決定テーブル(図10参照)を参照し、そのときの当籤番号に基づいて内部当籤役を決定する(S77)。続いて、メインCPU64は、S77で決定した内部当籤役と持越役格納領域(図12(b)参照)との論理和を内部当籤役格納領域(図12(a)参照)に格納する(S78)。S76の判別が“NO”の場合、または、S78の処理が終了すると、次に、メインCPU64は、抽籤回数を“1”減算し(S79)、続いて、抽籤回数が“0”になったか否かを判別する(S80)。
S80の判別が“NO”のとき、処理はS74に戻り、上述の処理が繰り返される。本実施形態では、一般遊技状態において乱数値Rが7000〜7199の数値範囲の範囲にあるときには、上記のS74〜S80の処理で、当籤番号4の「スイカ」の小役および当籤番号6の「BB1」が同時に当籤役として決定され、乱数値Rが7200〜7399の数値範囲の範囲にあるときには、上記のS74〜S80の処理で、当籤番号4の「スイカ」の小役および当籤番号7の「BB2」が同時に当籤役として決定されることになる(図9(a),(b)参照)。一方、S80の判別が“YES”のとき、メインCPU64は、内部当籤役格納領域(図12(a))と持越役格納領域(図12(b))との論理和を持越役格納領域に格納し(S81)、持越役格納領域に内部当籤役の種類に応じた持越役のビットを立てる。続いて、メインCPU64は、内部当籤役格納領域と持越役格納領域との論理和を内部当籤役格納領域に格納し(S82)、内部抽籤処理を終了する。
次に、図18を参照して、図14,S12で行われるリール停止制御処理について説明する。
リール停止制御処理では、まず、メインCPU64は、リール2〜4の回転が定速になって操作が有効ないずれかの停止ボタン(ストップボタン)31〜33が押圧操作されたか否かを判別する(図18,S121参照)。この判別が“NO”である場合、S121の判別が繰り返して行なわれる。いずれかの停止ボタン31〜33が押圧操作されて、S121の判別が“YES”になると、メインCPU64は、押圧操作された停止ボタンの押圧操作を無効化する(S122)。続いて、メインCPU64は、図柄カウンタの値、S121で押圧操作されたと判別した停止ボタンの種別、および図示しない停止テーブルに基づいて、押圧操作された停止ボタンに対応するリールの滑りコマ数を決定する(S123)。図柄カウンタは、左,中,右の各リール2〜4のシンボルに割り当てられた“0”〜“20”のコードナンバーを計数するカウンタであり、リール2〜4が1回転する毎にリセットされるものである。
次に、メインCPU64は、停止制御位置待ち処理を行なう(S124)。この処理では、メインCPU64は、S123で決定された滑りコマ数分、リールが回転するのを待つ。具体的には、メインCPU64は、押圧操作された停止ボタンに対応するリールについて、停止ボタンが押圧操作されたときに有効化入賞ライン上に位置するシンボルから、S123で決定された滑りコマ数分最大離れた位置にある、当籤役に対応したシンボルが有効化入賞ライン上まで移動して停止するのを待つ。続いて、メインCPU64は、押圧操作が有効な停止ボタン31〜33があるか否かを判別し(S125)、この判別が“YES”のときには、上述したS121〜S124の処理を繰り返す。一方、S125の判別が“NO”である場合、リール停止制御処理は終了する。
次に、図19を参照して、図14,S18で行われるボーナス終了チェック処理について説明する。
このボーナス終了チェック処理では、まず、メインCPU64は、小役の入賞が成立したか否か、つまり、図14,S13の処理で表示役として小役が成立したか否かを判別する(図19,S141参照)。この判別が“YES”である場合、メインCPU64は、図14,S16のボーナス終了枚数カウンタの更新処理によって、ボーナス終了枚数カウンタの値が“0”になったか否かを判別する(S142)。この判別が“YES”である場合、メインCPU64はBB終了時処理を行う(S143)。このBB終了時処理では、メインCPU64は、作動中フラグ格納領域(図12(c)参照)のBB作動中フラグを“オフ”にすると共に、RB作動中フラグを“オフ”にする等のRB終了時処理を行なう。続いて、メインCPU64は、ボーナス終了コマンドを制御RAM66の通信データ記憶領域にセットする(S144)。ボーナス終了コマンドは、BBゲームの終了情報を含むコマンドである。
また、BBゲーム中のメダル払出枚数の総数が300枚に達していなくてボーナス終了枚数カウンタの値が“0”になっておらず、S142の判別が“NO”である場合、メインCPU64は、入賞可能回数カウンタの値を“1”減算する処理を行ない(S145)、続いて、入賞可能回数カウンタの値が“0”になったか否かを判別する(S146)。RBゲームにおける入賞回数が8回に達していなくてS146の判別が“NO”である場合、または、今回の単位遊技で小役の入賞が成立していなくてS141の判別が“NO”である場合、メインCPU64は、遊技可能回数カウンタの値を“1”減算する処理を行なう(S147)。続いて、メインCPU64は、遊技可能回数カウンタの値が“0”になったか否かを判別する(S148)。
RBゲームにおける入賞回数が8回に達していてS146の判別が“YES”である場合、または、RBゲームにおける遊技回数が12回に達していてS148の判別が“YES”である場合、メインCPU64は、RB終了時処理を行なう(S149)。このRB終了時処理では、メインCPU64は、遊技可能回数カウンタおよび入賞可能回数カウンタをクリアする処理、ならびに、作動中フラグ格納領域(図12(c)参照)のRB作動中フラグを“オフ”にする処理などを行なう。S148の判別が“NO”である場合、またはS144もしくはS149の処理が終了すると、ボーナス終了チェック処理は終了する。
次に、図20を参照して、図14,S19で行われるボーナス作動チェック処理について説明する。
このボーナス作動チェック処理では、まず、メインCPU64は、図14,S13で決定されている表示役がBB1またはBB2であるか否かを判別する(図20,S161参照)。この判別が“YES”である場合には、メインCPU64は、ボーナス作動時テーブル(図11参照)に基づいてボーナス作動時処理を行なう(S162)。このボーナス作動時処理では、メインCPU64は、作動中フラグ格納領域(図12(c)参照)のBB作動中フラグを“オン”にする処理、ならびに、ボーナス作動時テーブル(図11参照)を参照してBBゲーム中に獲得できるメダル枚数である“300”をボーナス終了枚数カウンタに初期値として格納する処理などを行なう。続いて、メインCPU64は、持越役格納領域(図12(b)参照)をクリアし(S163)、ボーナス開始コマンドを制御RAM66の通信データ記憶領域にセットする(S164)。ボーナス開始コマンドは、BBゲームの開始情報を含むコマンドである。
表示役がBB1またはBB2のいずれでもなくてS161の判別が“NO”である場合、または、S164の処理が終了すると、ボーナス作動チェック処理は終了する。
次に、図21を参照して、1.1173[msec]毎にメイン制御基板61で行われる定期割込処理について説明する。
この割込処理において、まず、メインCPU64は、メインCPU64のレジスタに格納されたデータを制御RAM66の所定領域に一旦退避させる(図21、S201参照)。続いて、メインCPU64は、入力ポートチェック処理を行う(S202)。入力ポートチェック処理では、投入メダルセンサ8Sやスタートスイッチ30S等の上述した入力信号発生手段からI/Oポート71に入力された信号の有無をチェックし、入力された信号があるときはそれを取得する。続いて、メインCPU64は通信データ送信処理を行う(S203)。通信データ送信処理では、メイン制御基板61における制御RAM66の通信データ記憶領域にセットされたコマンド(図14,S8,S14、図16,S52、図19,S144、図20,S164参照)が、サブ制御基板62aのシリアルポート80aへ送信される。
次に、メインCPU64は、リール2〜4の回転を制御するリール制御処理を行い(S204)、続いて、ランプ・7SEG駆動処理を行う(S205)。ランプ・7SEG駆動処理では、各種ランプ(ベットランプ13〜15、スタートランプ17、WINランプ19、インサートランプ21)を、各ランプの点灯または消灯のタイミングに応じて点灯または消灯する処理を行うと共に、貯留枚数表示部16やボーナスカウント表示部18、配当枚数表示部20などの7SEGを表示数値に応じて点灯または消灯する処理を行う。続いて、メインCPU64は、S201で制御RAM66の所定領域に退避させたデータをレジスタに復帰させ(S206)、割込処理を終了する。
次に、図22〜図26を参照して、サブ制御基板62aの画像制御CPU81によって制御される遊技処理について説明する。
図22は、画像制御CPU81によって行われるリセット割込処理の概略を示すフローチャートである。
この処理では、まず始めに、パチスロ機1に電源が投入され、画像制御CPU81のリセット端子に信号が入力されると、画像制御CPU81は、制御RAM88や、ビデオRAM89、ワークRAM83などの初期化や、割り込みを許可する初期化処理を実行する(図22,S301参照)。続いて、画像制御CPU81は、選択ボタン23および決定ボタン24といった操作部などからの検知信号を監視する入力監視処理を行なう(S302)。続いて、画像制御CPU81は、後述するコマンド入力処理(S303)、および演出内容決定処理(S304)を行なう。その後、画像制御CPU81は、コマンド出力処理を行なう(S305)。このコマンド出力処理では、画像制御CPU81は、S304の演出内容決定処理で決定した演出識別子(「演出A」〜「演出F」)に対応する演出画像を第1液晶表示装置39dに表示させるために、VDP86へコマンドを出力する処理を行なう。また、画像制御CPU81は、S304の演出内容決定処理で「演出F」の演出識別子が決定されたときには、この「演出F」の演出識別子に対応する特殊演出画像を第2液晶表示装置110に表示させるために、VDP86へコマンドを出力する処理も行なう。また、画像制御CPU81は、シリアルポート80bを介してサブ制御基板62bの音・ランプ制御CPU90に信号を送出し、LED類99およびランプ類98の点灯やスピーカ101,101の出音により、S304の演出内容決定処理で決定した演出識別子(「演出A」〜「演出F」)に対応する演出を行なわせるためのコマンドを出力する処理を行なう。
図23は、画像制御CPU81によって1.1173[msec]毎に定期的に行われる定期割込処理の概略を示すフローチャートである。
この定期割込処理では、まず始めに、画像制御CPU81は、経過時間計時タイマがセットされているか否かを判別する(図23,S311参照)。経過時間計時タイマは、スタートレバー30に対する単位遊技の開始操作がスタートスイッチ30Sによって検出されてから、停止ボタン31〜33に対する停止操作がリール停止信号回路78によって検出されるまでの経過時間を計時するタイマであり、後述する演出内容決定処理(図25,S342参照)でセットされるものである。経過時間計時タイマがセットされていてS311の判別が“YES”である場合、画像制御CPU81は、経過時間計時タイマの更新を行う(S312)。つまり、画像制御CPU81は、1.1173[msec]毎に経過時間計時タイマの値に1を加算してカウントアップする処理を行う。続いて、画像制御CPU81は、リール停止コマンドを受信したか否かを判別する(S313)。リール停止コマンドは、停止ボタン31〜33のうちのいずれかの停止ボタンが押圧操作されて停止操作が行われると、メイン制御基板61からサブ制御基板62aへ送信されるコマンドである。S313の判別が“YES”である場合、画像制御CPU81は、経過時間計時タイマの値を“0”にして、経過時間計時タイマをクリアする(S314)。
S311またはS313の判別が“NO”である場合、または、S314の処理が終了すると、定期割込処理は終了する。
図24は、図22のS303に示すコマンド入力処理の詳細を示すフローチャートである。
コマンド入力処理では、まず、画像制御CPU81は、メイン制御基板61からシリアルポート80aを介して受信されてワークRAM83の所定領域に格納されている未処理コマンドがあるか否かを判別する(図24,S321参照)。この判別が“YES”である場合、画像制御CPU81は、ワークRAM83に格納されているコマンドの種別に応じた実行処理を行なう(S322)。その後、画像制御CPU81は、S322で実行した未処理コマンドを処理済みに設定する(S323)。S321の判別が“NO”である場合、またはS323の処理の後、コマンド入力処理を終了する。
図25は、図22のS304に示す演出内容決定処理の詳細を示すフローチャートである。
演出内容決定処理では、まず、画像制御CPU81は、スタートレバー30の操作時にメイン制御基板61から送信されるスタートコマンド(図14,S8参照)を受信しているか否かを判別する(図25,S341参照)。この判別が“YES”である場合、画像制御CPU81は、ワークRAM83の所定領域に上述した経過時間計時タイマを、初期値を0としてセットする(S342)。続いて、画像制御CPU81は、後述する演出抽籤処理を行う(S343)。また、S341の判別が“NO”である場合、画像制御CPU81は、表示役が成立したときにメイン制御基板61から送信される表示役コマンド(図14,S14参照)を受信しているか否かを判別する(S344)。この判別が“YES”である場合、画像制御CPU81は、表示役コマンドに含まれる表示役の種別等のデータに基づいて、演出データをワークRAM83の所定領域にセットする(S345)。
また、S344の判別が“NO”である場合、画像制御CPU81は、BBゲームの作動時にメイン制御基板61から送信されるボーナス開始コマンド(図20,S164参照)を受信しているか否かを判別する(S346)。この判別が“YES”である場合、画像制御CPU81は、ワークRAM83の所定領域に、RB遊技状態(サブ)の識別子をセットする(S347)。RB遊技状態(サブ)の識別子は、サブ制御基板62a,62bにおいてRB遊技状態の識別に用いられる識別子である。続いて、画像制御CPU81は、後述する特殊演出フラグが“オン”になっている場合には“オフ”にして(S348)、その後、ボーナス計数カウンタに“1”を加算する(S349)。ボーナス計数カウンタは、「BB1」または「BB2」の表示役が成立してBBゲームが作動させられた回数を計数するカウンタである。
また、S346の判別が“NO”である場合、画像制御CPU81は、BBゲームの終了時にメイン制御基板61から送信されるボーナス終了コマンド(図19,S144参照)を受信しているか否かを判別する(S350)。この判別が“YES”である場合、画像制御CPU81は、ワークRAM83の所定領域に、一般遊技状態フラグ(サブ)の識別子をセットする(S348)。一般遊技状態フラグ(サブ)の識別子は、サブ制御基板62a,62bにおいて一般遊技状態の識別に用いられる識別子である。
S350の判別が“NO”である場合、または、S343,S345,S349もしくはS351の処理が終了すると、演出内容決定処理は終了する。
サブ制御基板62aでは、上記のS347,S351の処理でワークRAM83にセットされたRB遊技状態(サブ)または一般遊技状態フラグ(サブ)の各識別子に基づいて、遊技状態の判別が行なわれる。また、上記のS343,S345の処理でワークRAM83にセットされた演出データに基づき、上述したコマンド出力処理(図22,S305参照)において、第1液晶表示装置39dや第2液晶表示装置110に演出画像を表示するためのコマンドがVDP86へ出力されると共に、LED類99,ランプ類98およびスピーカ101,101などを駆動するためのコマンドが、シリアルポート80bを介してサブ制御基板62bの音・ランプ制御CPU90に送信される。
図26は、図25のS343に示す演出抽籤処理の詳細を示すフローチャートである。
演出抽籤処理では、まず、画像制御CPU81は、ワークRAM83を参照して、RB遊技状態(サブ)の識別子がセットされているか否かを判別する(図26,S361参照)。この判別が“YES”である場合、画像制御CPU81は、図示しないRB遊技状態用演出決定テーブルを参照し、当籤役の種別に基づいて演出識別子を決定する(S362)。また、RB遊技状態の作動中ではなくてS361の判別が“NO”である場合、画像制御CPU81は、ワークRAM83を参照して、特殊演出フラグが“オン”になっているか否かを判別する(S363)。特殊演出フラグは、「演出F」の演出識別子に対応した上述したプレミアム演出が行われているか否かを識別するためのフラグである。
特殊演出フラグが“オフ”でS363の判別が“NO”である場合、画像制御CPU81は、ワークRAM83に格納されている持越役格納領域(サブ)を参照し、“00100000”のデータで表わされる「BB1」または“01000000”のデータで表わされる「BB2」が持越役として格納されているか否かを判別する(S364)。特殊演出フラグが既に“オン”になっていてS363の判別が“YES”である場合、または、特殊演出フラグが“オフ”であり、かつ、「BB1」または「BB2」が持ち越されていなくてS364の判別が“NO”である場合、画像制御CPU81は、一般遊技状態用演出決定テーブルB(図13(b)参照)を参照し、当籤役の種別に基づいて演出識別子(「演出なし」、「演出A」〜「演出E」)を抽籤により決定する(S370)。この際、S363の判別が“YES”でこのS370の処理が行われる場合には、既に「BB1」または「BB2」が決定されているので、「BB1」または「BB2」に対応して演出識別子が選択されることはない。
また、「BB1」または「BB2」が持ち越されていてS364の判別が“YES”である場合、画像制御CPU81は、経過時間計時タイマ(図25,S342参照)の値を参照し、所定時間すなわち15[sec]が経過したか否かを判別する(S365)。この判別により、スタートレバー30に対する単位遊技の開始操作がスタートスイッチ30Sによって検出されてから、停止ボタン31〜33に対する停止操作がリール停止信号回路78によって検出される前に、15[sec]が経過したか否かが判別される。この判別が“YES”である場合、続いて、画像制御CPU81は、ボーナス計数カウンタ(図25,S349参照)で計数されているBBゲームの作動回数が15回以上になっているか否かを判別する(S366)。所定時間が経過していなくてS365の判別が“NO”である場合、または、ボーナス計数カウンタの値が14回以下であってS366の判別が“NO”である場合、画像制御CPU81は、一般遊技状態用演出決定テーブルC(図13(c)参照)を参照し、当籤役の種別に基づいて演出識別子(「演出なし」、「演出A」〜「演出F」)を抽籤により決定する(S369)。
一方、所定時間が経過しており、しかも、ボーナス計数カウンタの値が15回以上であってS365およびS366の判別がそれぞれ“YES”である場合、画像制御CPU81は、一般遊技状態用演出決定テーブルA(図13(a)参照)を参照し、当籤役の種別に基づいて演出識別子を抽籤により決定する(S367)。本実施形態では、このS367の処理において、当籤役の種別にかかわらず「演出F」の演出識別子が必ず決定される。
S362,S368,S369もしくはS370の処理が終了すると、画像制御CPU81は、決定された演出識別子に基づいて、ワークRAM83の所定領域に演出データをセットし(S371)、演出抽籤処理を終了する。
上記のように、「演出F」の演出識別子は、S369の処理において、選択される確率が1/128と低く設定された一般遊技状態用演出決定テーブルC(図13(c)参照)が参照されて決定されるか、S367の処理において、選択される確率が128/128と高められた一般遊技状態用演出決定テーブルA(図13(a)参照)が参照されて100%の確率で決定される。
「演出F」の演出識別子が決定されると、前述したように、プレミアム演出が行われ、第2液晶表示装置110に、例えば、図27に示す特殊演出画像がプレミアム画像として表示される。なお、特殊演出画像は、出玉率の設定値(“1”,“4”,“6”,“High”)に応じて異なったものがそれぞれ用意されているが、ここでは設定値“High”に応じた図27に示す特殊演出画像だけを図示し、他の各特殊演出画像の個々の図示は省略する。本実施形態では、一度特殊演出画像が表示されると、特殊演出フラグが“オン”になるので、その後BBゲームが作動させられて“オフ”にされない限り、プレミアム演出が継続して行われ、第2液晶表示装置110に特殊演出画像が継続して表示され続ける。
図27に示す特殊演出画像では、後方に山脈111が連なり、この山脈111の右奥側から左手前側に向かって川112が流れ、山脈111の上方に多数の星115と雲116がかかった月117とが観察される背景画像において、「どんちゃん」と呼ばれるキャラクタ120の点火作業により、複数の打ち上げ花火114が打上筒121からそれぞれ軌跡113を描きながら夜空に打ち上げられた様子が表わされている。
このような本実施形態によるパチスロ機1によれば、上述したように、当籤役決定手段により「BB1」または「BB2」の当籤役が当籤役として決定されていて(図26,S364参照)、かつ、複数の報知演出態様(「演出なし」、「演出A」〜「演出F」)の中の他の報知演出態様(「演出なし」、「演出A」〜「演出E」)よりも決定される確率が1/128と低い(図13(c)参照)特定の報知演出態様である「演出F」が報知演出態様決定手段により一の報知演出態様として決定されると(図26,S369参照)、演出制御手段の制御により、第2液晶表示装置110に、「演出F」に応じた特殊演出画像(図27参照)が表示させられる(図26,S371、図22,S305参照)。また、当籤役決定手段により「BB1」または「BB2」の特典役が決定されていて(図26,S364参照)、かつ、開始操作が検出されてから停止操作が検出される前に15[sec]が経過したものと所定時間経過判別手段により判別されると(図26,S365参照)、決定確率変更手段により、参照する演出決定テーブルが一般遊技状態用演出決定テーブルC(図13(c)参照)から一般遊技状態用演出決定テーブルA(図13(a)参照)に変更され、プレミアムな「演出F」が一の報知演出態様として決定される確率が1/128から128/128に高く変更される(図26,S367参照)。
このため、スタートレバー30に対する開始操作を行ってから15[sec]が経過するまで停止操作を意図的に行わないようにすることで、「演出F」に応じた特殊演出画像を見ることができる可能性を高めることができ、遊技者は、1/128という低確率(図13(c)参照)であって滅多に行われない「演出F」に応じたプレミアム演出を直接体験して、そのプレミアム演出の興趣を実際に体感することができる。また、停止操作を意図的に行わないようにして「演出F」が決定される確率を高く変更することが可能となることによって、遊技者はパチスロ機1で行われる演出の内容に注意を払うようになり、従来の遊技機のように特殊演出画像が表示されていることに遊技者が気付かないでいることが減少して、遊技者を楽しませるために設けられたプレミアム演出の本来の意義が果たされる。また、遊技者は、停止操作を意図的に行わないようにしたときに「演出F」に応じた特殊演出画像が第2液晶表示装置110に表示されるか否かを識別することで、当籤役決定手段により「BB1」または「BB2」の特典役が当籤役として決定されているか否かを推測することができ、有利に遊技を進めることができるようになる。
また、本実施形態では、所定の条件が成立したときに(図26,S366参照)、上記のように、当籤役決定手段により「BB1」または「BB2」の特典役が決定されていて、かつ、開始操作が検出されてから停止操作が検出される前に15[sec]が経過したものと所定時間経過判別手段により判別されると、決定確率変更手段により、「演出F」が一の報知演出態様として決定される確率が高く変更される。すなわち、「BB1」または「BB2」の特典役が決定されているときに停止操作を意図的に行わないようにしても、所定の条件が成立していなければ、「演出F」がプレミアム演出として決定される確率が高くなることはない。このため、プレミアム演出に対する期待感や、プレミアム演出が決定されたときの喜びを増大させることができ、遊技の興趣が向上する。
また、本実施形態では、所定の条件が、特典遊技作動手段によりBBゲームが特典遊技として作動させられた回数が15回に達して成立したときに(図26,S366参照)、当籤役決定手段により「BB1」または「BB2」の特典役が当籤役として決定されていて、かつ、所定時間経過判別手段により15[sec]が経過したと判別されると、「演出F」が一の報知演出態様として決定される確率が高く変更される。すなわち、「BB1」または「BB2」の特典役が決定されているときに停止操作を意図的に行わないようにしても、BBゲームが作動させられた回数が15回に達していなければ、「演出F」が決定される確率が高くなることはない。このため、プレミアム演出に対する期待感や、プレミアム演出が決定されたときの喜びを増大させることができると共に、BBゲームを15回成立させることができたことによる達成感や他の遊技者に対する優越感を与えることができる。さらに、プレミアムな「演出F」が決定される確率を高くしようとする遊技者は、特殊演出画像(図27参照)を見るためにBBゲームを15回作動させようと意識しながら遊技を行うようになるため、新たな遊技性が生まれる。
なお、上記実施形態では、所定時間経過判別手段により15[sec]が経過したと判別されると、所定時間が経過したものとしたが(図26,S365参照)、本発明はこれに限られるものではなく、所定時間は適宜変更可能であり、例えば、2分としてもよい。また、BBゲームが作動させられた回数が所定回数として15回に達したときに、所定の条件が成立したものとしたが(図26,S366参照)、所定回数は適宜変更可能である。
また、上記実施形態では、決定確率変更手段により、演出決定テーブルが一般遊技状態用演出決定テーブルC(図13(c)参照)から一般遊技状態用演出決定テーブルA(図13(a)参照)に変更され、「演出F」が一の報知演出態様として決定される確率が1/128から128/128に高く変更される場合を説明したが(図26,S369,S367参照)、本発明はこれに限られるものではない。「演出F」が一の報知演出態様として決定される確率が1/128から100%でない所定の確率に高く変更される構成であっても構わない。
また、上記実施形態では、所定の条件が、所定回数のBBゲームが作動して成立したときに、「演出F」に基づくプレミアム演出が決定される確率が高く変更される場合を説明したが(図26,S366参照)、本発明はこれに限られるものではない。例えば、所定の条件が、当籤役決定手段により「BB1」または「BB2」と重複当籤する「スイカ」の小役が当籤役として決定されて成立したときに、「演出F」に基づくプレミアム演出が決定される確率が高く変更される構成とすることも可能である。この場合、期待度の高い「スイカ」の小役を狙ってプレミアム演出が決定される確率を高くしようとする新たな遊技性が生まれる。
また、上記実施形態では、特殊演出フラグが“オン”になっているときには、一般遊技状態用演出決定テーブルB(図13(b)参照)が参照され、「演出F」を除く、「演出なし」および「演出A」〜「演出E」の中からいずれかの演出識別子が決定される場合を説明したが(図26,S370参照)、本発明はこれに限られるものではない。例えば、特殊演出フラグが“オン”になっているときであっても、一般遊技状態用演出決定テーブルAまたは一般遊技状態用演出決定テーブルCが参照されて、「演出F」を含む全ての演出識別子の中からいずれかの演出識別子が決定されるようにしてもよい。この場合、演出制御手段が第2液晶表示装置110に特殊演出画像を表示させているときに、報知演出態様決定手段により「演出F」の演出識別子が決定されると、既に第2液晶表示装置110に表示させている特殊演出画像とは異なる他の特殊演出画像を、その後、継続して第2液晶表示装置110に表示させる構成とすることも可能である。この構成によれば、報知演出態様決定手段により「演出F」が決定されるたびに、異なる特殊演出画像が第2液晶表示装置110に新たに表示させられる。このため、異なる特殊演出画像が第2液晶表示装置110に新たに表示させられるたびに、遊技者は、違う特殊演出画像を見ることができ、遊技の興趣は一層向上する。
また、上記実施形態では、腰部パネル部分に第2液晶表示装置110が設けられている場合を説明したが(図1参照)、本発明はこれに限られるものではない。第2液晶表示装置110は、腰部パネル部分以外の配当表示部36などに設けられていてもよく、また、腰部パネル部分と上記配当表示部36などの複数箇所に設けられていてもよい。
また、上記実施形態では、第2液晶表示装置110に、山脈111などの背景画像上において、キャラクタ120によって複数の打ち上げ花火114が軌跡113を描きながら夜空に打ち上げられた様子で表わされる特殊演出画像が表示される場合を説明したが(図27参照)、特殊演出画像として表示される画像は適宜変更可能である。例えば、図27において山脈111や川112などから構成される背景画像を任意の方向にスクロールさせたり、花火の打ち上げをアニメーション表示にしてもよい。