以下、本発明の一実施形態に係る駐車誘導装置について図面を用いて説明する。図1は、実施形態に係る駐車誘導装置を備えた駐車場充電システムを表す概略構成図である。
駐車場充電システムは、例えば、ショッピングモール等の大規模施設の駐車場に設けられ、駐車しようとする車両に対して駐車位置を案内するとともに、その案内した駐車位置において車両(電動車両)のバッテリを充電できるようにしたシステムである。図1に示すように、この駐車場Pは、個々の車両Vを駐車するための1台分のスペースを区画した駐車スペースPSを複数配列して1つの駐車エリアPAを構成し、この駐車エリアPAを複数設けたものである。
図1の例においては、駐車スペースPSを図面の縦方向に配列して形成した駐車エリアPA1,PA2,PA3を、図面の横方向に3つ並べて構成されている。以下、駐車エリアPAを特定する場合には、図1の左から第1駐車エリアPA1、第2駐車エリアPA2、第3駐車エリアPA3と呼ぶ。尚、駐車スペースPSの数、駐車エリアPAの数は任意の数(>1)でよい。
この駐車場Pには、車両が入場する入場口PGが設けられる。車両Vは、この入場口PGを通過した後、各駐車エリアPAに分かれて入場し、最終的に1つの駐車スペースPSに駐車する。駐車場Pの入場口PGには、車両Vの入退場を検知する入退場検知センサ21が設けられる。また、入場口PGの近傍には、車両Vのドライバーに対して駐車位置を案内する(駐車エリアPAを指定する)案内表示器22が設けられる。
各駐車スペースPSには、充電器10が設けられる。充電器10は、電源装置30から電力が供給される。充電器10は、車両Vとの接続部となる充電用コンセント11と、車両Vへの電力供給を制御する充電器制御装置12(以下、充電器ECU12と呼ぶ)とを備えている。充電器10は、充電用接続ケーブル13を介して、車両Vのバッテリ200に充電用電力を供給する。この場合、図3に示すように、充電用接続ケーブル13の充電器側プラグ13aを充電用コンセント11の差し込むとともに、充電用接続ケーブル13の車両側プラグ13bを車両Vの受電口204に差し込むことにより、充電器10からバッテリ200への充電路が形成される。
充電器ECU12は、マイクロコンピュータを主要部として備えており、バッテリ充電に関する各種の設定を受け付けて電力供給量(充電量)や電力供給時間(充電時間)等を制御する機能、充電にかかる料金を精算するなどの機能等を備えている。また、充電器ECU12は、車両Vに設けられた車載情報端末210(後述する)と近距離無線通信を行うための通信ユニット(図示略)を備えており、互いに所定の周期により、種々の情報(例えば、充電におけるリクエストコードやレスポンスコード、車両Vを特定するID情報、バッテリ200の充電状態を示す値であるSOC(State Of Charge)を表す情報など)を送受信することにより、車両Vへの電力供給を制御する。また、充電器ECU12は、駐車スペースPS内に車両Vが駐車していることを検出する駐車センサ(図示略)を接続しており、車両Vと通信できない場合であっても、駐車スペースPS内に車両Vが駐車中であるか否かを判断できるようになっている。
各充電器10は、駐車エリアPAを1単位とした電力供給系統により電力供給される。第1駐車エリアPA1に設けられた全ての充電器10は第1電力系統ラインPL1に接続され、第2駐車エリアPA2に設けられた全ての充電器10は第2電力系統ラインPL2に接続され、第3駐車エリアPA3に設けられた全ての充電器10は第3電力系統ラインPL3に接続される。第1電力系統ラインPL1は、第1電源リレーR1を介して主幹ラインPLMに接続され、第2電力系統ラインPL2は、第2電源リレーR2を介して主幹ラインPLMに接続され、第3電力系統ラインPL3は、第3電源リレーR3を介して主幹ラインPLMに接続される。従って、各充電器10は、電源リレーR1,R2,R3の状態(オン、オフ)が制御されることにより、それぞれが属している駐車エリアPAごとに独立して電力供給される。以下、駐車エリアPAに設けられた各充電器10に電力供給することを、駐車エリアPAに電力供給すると呼ぶ。つまり、駐車エリアPAを1つの電気負荷として捉えて説明する。尚、充電器ECU12についても、電力系統ラインPL1,PL2,PL3から作動用の電力供給を受ける。
主幹ラインPLMは、電源装置30に接続される。また、主幹ラインPLMには、その途中に受電盤31が設けられる。この受電盤31は、開閉器、漏電遮断機、電力量メータ等を備えており、主幹ラインPLMから駐車エリアPA全体へ供給する電力の投入、遮断を制御する。
この駐車場Pには、各電力系統ラインPL1,PL2,PL3への電力供給を制御するとともに、入場しようとする車両Vに対して駐車位置を案内する機能を備えた駐車充電制御装置100を備えている。駐車充電制御装置100は、受電盤31から作動用の電力が供給される。駐車充電制御装置100は、給電制御装置50(以下、給電ECU50と呼ぶ)と誘導制御装置60(以下、誘導ECU60と呼ぶ)を備えている。
給電ECU50は、図2に示すように、マイコン51と、リレードライバ52とを備えている。マイコン51は、各充電器ECU12を接続して、各充電器10の稼動状態を個々にモニタするとともに、各充電器ECU12に設けられた駐車センサ(図示略)の検出信号を入力し、この検出信号に基づいて各駐車スペースPS毎に車両Vの駐車状況(駐車車両の有無)をモニタする。また、入退場検知センサ21を接続して、車両Vの駐車場Pへの入退場をモニタする。
また、マイコン51は、メモリに記憶した電力供給系統制御プログラム(この処理については後述する)を実行することにより、リレードライバ52にリレー開閉指令(オン指令、オフ指令)を出力する。リレードライバ52は、マイコン51から出力されたリレー開閉指令を入力して、リレー開閉指令にしたがって第1〜第3電源リレーR1,R2,R3に対して互いに独立したリレー駆動信号を出力する。これにより、第1〜第3電力系統ラインPL1,PL2,PL3への電力供給が互いに独立して制御される。
以下、第1〜第3駐車エリアPA1〜PA3については、それらを特定しない場合には、単に駐車エリアPAと呼び、第1〜第3電源リレーR1,R2,R3については、それらを特定しない場合には、単に電源リレーRと呼び、第1〜第3電力系統ラインPL1,PL2,PL3については、それらを特定しない場合には、単に電力系統ラインPLと呼ぶ。
誘導ECU60は、マイコン61と通信ユニット62とを備えている。マイコン61は、給電ECU50のマイコン51と接続され、両者間において互いに信号の授受が可能となっている。マイコン61は、各充電器ECU12を接続して、各充電器ECU12に設けられた駐車センサの検出信号を入力し、この検出信号に基づいて各駐車スペースPS毎に車両Vの駐車状況をモニタする。また、マイコン61は、入退場検知センサ21を接続し、車両Vが駐車場Pへ入場しようとするタイミングを検出する。
また、マイコン61は、メモリに記憶された車両誘導制御プログラム(この処理については後述する)を実行することにより、車両Vを誘導すべき駐車エリアPAを設定し、設定した駐車エリアPAを特定する駐車エリア特定情報を案内表示器22に送信する。案内表示器22は、マイコン61に接続されており、マイコン61から送信された駐車エリア特定情報を受信すると、その特定された駐車エリアPAに車両Vを案内する案内表示を行う。例えば、駐車エリア番号を表示して、その番号の駐車エリアに駐車するように案内する。
通信ユニット62は、後述する車載情報端末210に設けられた通信ユニット213と相互に無線通信を可能とするものである。誘導ECU60は、車両Vを駐車エリアPAに案内する場合、上述したように、案内表示器22を使って案内表示を行うが、それに加えて、通信ユニット62を介して車載情報端末210に駐車エリア案内情報を送信することもできる。これにより、車室内においても、駐車場エリアPAの案内ができるようになっている。また、誘導ECU60と車載情報端末210との間で、車両Vのバッテリ充電に関する情報や、駐車場Pに関する情報等の授受を行うことができるようになっている。
次に、この駐車場Pでバッテリ充電が行われる車両Vについて説明する。車両Vは、図3に示すように、大容量のバッテリ200を備え、外部電源からバッテリ200に充電できるようにしたプラグイン電動車両である。例えば、バッテリの電力で走行用モータを駆動する電気自動車がその代表であるが、走行用モータと内燃機関とを備えたプラグイン式ハイブリッド自動車であってもよい。
車両Vは、走行駆動系として、バッテリ200から出力される直流電力を三相交流電力に変換するインバータ201と、インバータ201から出力される三相交流電力により駆動されて車輪Wを回転させる走行用モータ202と、運転者の運転操作に応じてインバータ201の出力を制御するモータ制御ユニット203(モータECU203と呼ぶ)とを備えている。これにより、車両Vは、モータECU203がインバータ201を介してバッテリ200から走行用モータ202に供給される電力を制御することにより走行することができる。
また、車両Vは、バッテリ200の充電系として、充電用接続ケーブル13の車両側プラグ13bが接続可能に設けられる受電口204と、受電口204に供給される交流電力を直流電力に変換してバッテリ200に直流電力を出力するAC/DC変換器205と、バッテリ200の充電を制御する車両充電制御ユニット220(以下、車両充電ECU220)とを備えている。バッテリ200には、バッテリ200の充電状態を示す値であるSOC(State Of Charge)を検出するSOC検出部206が設けられる。SOC検出部206は、SOCを表す信号を車両充電ECU220に出力する。
また、車両Vは、外部と情報の授受を行うとともに、各種の情報を車両Vの乗員に知らせる車載情報端末210を備えている。車載情報端末210は、図2に示すように、マイコン211と、表示・入力ユニット212と、通信ユニット213と、ナビゲーションユニット214と、GPSユニット215とを備えている。マイコン211は、各種のプログラムを記憶するとともに、プログラムを実行することにより車載情報端末210の作動を統括的に制御する。また、マイコン211は、車両V内に設けられた各種の制御装置(図示略、以下、車載ECUと呼ぶ)を接続して、各車載ECUとの間で車両情報の授受を行うインターフェースをも備えている。マイコン211は、この駐車場充電システムに関する車両情報として、車両充電ECU220からバッテリ充電にかかる充電情報を取得する。この充電情報とは、例えば、SOC情報、バッテリ200を所定の充電率にまで充電するために必要な時間を表す充電必要時間情報、バッテリ200を所定の充電率にまで充電するために必要な充電量を表す必要充電量情報などである。
表示・入力ユニット212は、ヒューマンインターフェースを構成するもので、例えば、タッチパネル式液晶ディスプレイを用いることができる。表示器と入力操作器とを別々に設けるようにしてもよい。通信ユニット213は、例えば、インターネット網を介して各種情報を提供する外部のセンターに設けられたサーバーコンピュータと無線通信を可能とするものである。本実施形態においては、この通信ユニット213は、誘導ECU60に対しても送受信可能に設けられており、誘導ECU60から送信された駐車エリア案内情報を受信したり、車両充電ECUから取得した充電情報を誘導ECU60に送信したりする。また、通信ユニット213は、駐車場Pに設置された充電器10の充電器ECU12と近距離無線通信が可能であって、車両Vが充電用接続ケーブル13を介して充電器10と接続されているとき、充電器ECU12に対して充電情報を所定の周期で送信する。
ナビゲーションユニット214は、GPS(Global Positioning System)ユニット215を接続し、GPSユニット215により検出される自車両の現在位置、および、ユーザによって指定された目的地に基づいて、メモリに記憶されている情報(地図情報、施設データ、交通情報等)、あるいは、通信ユニット213を介して外部のセンターから取得した同情報を利用して、目的地までの経路を探索し、探索した経路を案内するものである。
次に、駐車場充電システムの作動について説明する。まず、給電ECU50の行う電力供給系統制御処理について説明する。図4は、給電ECU50のマイコン51が実行する電力供給系統制御ルーチンを表すフローチャートである。マイコン51は、この電力供給系統制御ルーチンを所定の周期で繰り返し実行する。マイコン51は、ステップS11において、入退場検知センサ21の検出信号を読み込み、続く、ステップS12において、現在の駐車場P内の車両台数を計算する。例えば、初期値に対して、入場した車両Vの台数を加算し、退場した車両Vの台数を減算することにより、駐車場Pに入っている現在の車両台数を計算することができる。この場合、マイコン51は、入退場検知センサ21により検出された入場しようとしている車両Vも含めた台数を計算する。尚、入退場検知センサ21により検知した入退場台数に基づいて車両台数を求める構成に代えて、駐車場Pの全体を撮像するカメラを設けて、カメラの撮影画像から車両台数を検出する構成等、他の手法を採用することもできる。
続いて、マイコン51は、ステップS13において、電力供給する駐車エリアPAの数を増やす必要があるか否かについて判断する。例えば、各駐車エリアPAに対して電力供給する優先順位を決めておき、優先順位の高い駐車エリアPAから電力供給する。そして、第1優先順位の駐車エリアPAにおける駐車スペースPSの数が、駐車場Pに入っている車両台数(ステップS12にて計算した台数)よりも少ない場合は、第2優先順位の駐車エリアPAにも電力供給するようにする。また、優先順位の高い2つの駐車エリアPAにおける駐車スペースPSの合計数が、駐車場Pに入っている車両台数よりも少ない場合には、更に下位の優先順位の駐車エリアPAにも電力供給する。
従って、ステップS13においては、ステップS12にて計算した車両台数と、現在の電力供給している駐車エリアPA(以下、稼動駐車エリアPAと呼ぶ)における駐車スペースPSの数とを比較し、稼動駐車エリアPAにおける駐車スペースPSの数が車両台数に対して不足するか否かを判断する。この不足判断にあたっては、若干の余裕数を見込んでおいても良い。
マイコン51は、ステップS13において、稼動駐車エリアPAを増やす必要があると判断した場合には、ステップS14において、次の優先順位の高い駐車エリアPAの電源リレーRをオンにして本ルーチンを一旦終了する。これにより、稼動駐車エリアPAが1つ増える。尚、全ての駐車エリアPAが稼動状態(電力供給状態)である場合には、電源リレーRは全てオン状態になっているので、ステップS14においては、その状態を維持する。
一方、稼動駐車エリアPAを増やす必要がないと判断した場合(S13:No)には、マイコン51は、ステップS15において、稼動駐車エリアPAを減らす必要があるか否かを判断する。この場合、各充電器ECU12に設けられた駐車センサの検出信号を入力し、駐車スペースPSが全て空いている稼動駐車エリアPAが存在しているか否かを判断する。駐車スペースPSが全て空いている稼動駐車エリアPAが存在している場合には、その稼動駐車エリアPAへの電力供給を遮断してもよいため、ステップS16において、その稼動駐車エリアPAへの電力系統ラインPLに設けられた電源リレーRをオフにして本ルーチンを一旦終了する。これにより、その駐車エリアPAへの電源供給が遮断される。尚、全ての駐車エリアPAが非稼動状態(電力供給遮断状態)である場合には、電源リレーRは全てオフ状態になっているので、ステップS16においては、その状態を維持する。
また、マイコン51は、ステップS15において「No」と判断した場合には、そのまま本ルーチンを一旦終了する。マイコン51は、こうした処理を所定の周期で繰り返し実行する。従って、駐車場Pに入っている車両台数に応じた必要最小限の駐車エリアPAが稼動状態(電力供給状態)に維持される。
次に、誘導ECU60の行う車両誘導制御処理について説明する。以下、車両誘導制御処理については、複数の実施形態を説明する。まず、第1実施形態の車両誘導制御処理から説明する。図5は、誘導ECU60のマイコン61が実行する車両誘導制御ルーチンを表すフローチャートである。マイコン61は、この車両誘導制御ルーチンを所定の周期で繰り返し実行する。マイコン61は、まず、ステップS21において、入退場検知センサ21の検出信号を読み込み、続く、ステップS22において、駐車場Pの入場口PGから車両Vが入場しようとしているか否かを判断する。マイコン61は、入場車両を検出できなかった場合には、本ルーチンを一旦終了する。マイコン61は、こうした処理を繰り返し、車両Vが入場しようとしていることを検出すると(S22:Yes)、ステップS23において、給電ECU50のマイコン51から現時点における稼動駐車エリアPAを表す情報を読み込む。つまり、駐車エリアPA毎に電力供給されている状態か否かを判別するための情報を読み込む。
続いて、マイコン61は、ステップS24において、電力供給されていない駐車エリアPA(以下、非稼動駐車エリアPAと呼ぶ)があるか否かを判断する。非稼動駐車エリアPAがある場合には、マイコン61は、ステップS25において、稼動駐車エリアPAが1つであるか否かを判断し、稼動駐車エリアPAが1つである場合には、ステップS26において、その稼動駐車エリアPAを表す駐車エリア特定情報を案内表示器22に送信する。
また、マイコン61は、非稼動駐車エリアPAがない場合(S24:No)、あるいは、稼動駐車エリアPAが複数ある場合(S25:No)には、ステップS27において、各充電器ECU12に設けられた駐車センサの検出信号を入力し、稼動駐車エリアPAにおける駐車状況を把握する。尚、この稼動駐車エリアPAにおける駐車状況は、給電ECU50においても把握しているため、給電ECU50から情報取得するようにしてもよい。
続いて、マイコン61は、ステップS28において、稼動駐車エリアPAごとに、その駐車台数を計算し、ステップS29において、1つ以上の空き駐車スペースPSがある稼動駐車エリアPAのなかから、最も駐車台数の多い稼動駐車エリアPAを選択し、その選択した稼動駐車エリアPAを表す駐車エリア特定情報を案内表示器22に送信する。ここで、「1つ以上の空き駐車スペースPSがある稼動駐車エリアPA」とは、駐車可能な稼動駐車エリアPAを意味している。
案内表示器22は、ステップS26あるいはステップS29においてマイコン61から送信された駐車エリア特定情報を受信すると、駐車エリア特定情報で特定される稼動駐車エリアPAを表す番号や文字を画面に表示して、車両Vのドライバーに対して、指定した稼動駐車エリアPAに駐車するように誘導する。この場合、案内表示器22に音声アナウンス装置を設け、音声によるアナウンスを加えるようにしてもよい。
マイコン61は、こうした処理を所定の周期で繰り返し実行する。従って、車両Vを常に駐車可能な稼動駐車エリアPAに誘導することができる。また、稼動駐車エリアPAが複数ある場合には、最も駐車台数の多い駐車可能な駐車エリアPAに誘導する。このため、駐車場Pに入場した車両Vを、特定の駐車エリアPAに集中するように駐車させることができ、これにより、全ての駐車スペースPSが空き状態となる駐車エリアPAを作ることができる。
一方、給電ECU50は、駐車エリアPA内の駐車スペースPSが全て空いている場合には、その駐車エリアPAを非稼動駐車エリアPAに切り替える。これにより、本実施形態によれば、非稼動駐車エリアPAをできるだけ多く、あるいは、長時間にわたって確保することができる。このため、充電器10(充電器ECU12)で消費される待機電力を低減することができる。また、稼動駐車エリアPAにおける漏電などのトラブルの可能性を最小限に抑えることができる。
尚、上述した実施形態においては、車両Vの誘導を案内表示器22を用いて行う構成であるが、その構成に代えて、車載情報端末210を用いて車両Vの誘導を行うようにしてもよい。例えば、誘導ECU60のマイコン61は、ステップS26あるいはステップS29において、駐車エリア特定情報を通信ユニット62を介して車載情報端末210に送信する。車載情報端末210においては、駐車エリア特定情報を受信すると、表示・入力ユニット212に表示されている画面を駐車場案内画面に切り替えるとともに、駐車エリア特定情報で特定される稼動駐車エリアPAを表す番号や文字を画面に表示して、車室内のドライバーに対して、指定した稼動駐車エリアPAに駐車するように誘導する。この場合、表示・入力ユニット212に音声アナウンス装置を設け、音声によるアナウンスを加えるようにしてもよい。また、ナビゲーションユニット214の機能を使って、表示・入力ユニットの表示画面に駐車場内の地図を表示し、この地図を使って自車両の現在位置から指定された駐車エリアPAまでのルート案内を行うようにしてもよい。
また、車両Vの誘導を案内表示器22と車載情報端末210との両方で行う構成であってもよい。この場合、誘導ECU60のマイコン61は、ステップS26あるいはステップS29において、案内表示器22と車載情報端末210との両方に駐車エリア特定情報を送信すればよい。
図6、図7は、車両誘導制御処理を行わない場合(比較例)と、誘導ECU60により車両誘導制御処理を行った場合(実施例)とを比較するための説明図である。車両誘導制御処理を行わない場合には、ドライバーは、自分の好みで駐車スペースPSを決めるため、図6(a)に示すように、1台も駐車されていない非稼働駐車エリアPAに駐車することがある。この場合には、稼動駐車エリアPA内に空き駐車スペースPSが有るにも関わらず、非稼動駐車エリアPAに電力供給を開始する必要が生じる。一方、実施例においては、図6(b)に示すように、稼動駐車エリアPAに車両Vが誘導されるため、非稼動駐車エリアPAに電力供給を開始する必要がない。従って、図7に示すように、比較例の場合には、駐車場Pにおいて使用される電力量は、稼動駐車エリアPAにおける基本電力量(バッテリ充電に供しない電力量:例えば、充電器ECU12で常時消費される制御用電力量)が2倍になるが、実施例の場合には、基本電力量を増加させなくてすむため、無駄な電力消費を抑えることができる。
次に、第2実施形態に係る車両誘導制御処理について説明する。この第2実施形態においては、誘導ECU60と車載情報端末210との協働により、車両Vを誘導する駐車エリアPAを設定するものである。図8は、第2実施形態に係る車両誘導制御ルーチンを表すフローチャートである。図の左側が誘導ECU60のマイコン61が実行する処理を表し、図の右側が車載情報端末210のマイコン211が実行する処理を表す。各マイコン60,211は、車両誘導制御ルーチンを所定の短い周期で繰り返し実行する。
誘導ECU60のマイコン61は、まず、ステップS31において、入退場検知センサ21の検出信号を読み込み、続く、ステップS32において、駐車場Pの入場口PGから車両Vが入場しようとしているか否かを判断する。マイコン61は、入場車両を検出できなかった場合には、本ルーチンを一旦終了する。マイコン61は、こうした処理を繰り返し、車両Vが入場しようとしていることを検出すると(S32:Yes)、ステップS33において、給電ECU50のマイコン51から現時点における稼動駐車エリアPAを表す情報を読み込み、続くステップS34において、駐車可能な稼動駐車エリアPAが複数あるか否かを判断する。この場合、マイコン61は、各稼動駐車エリアPAにおける駐車車両の有無を確認し(各充電器ECU12に設けられた駐車センサの検出信号を入力することにより確認することができる)、空き駐車スペースPSが1つもない満車となっている稼働駐車エリアPAを除外した稼動駐車エリアPAの数に基づいて判断する。
マイコン61は、駐車可能な稼動駐車エリアPAが1つであると判断した場合(S34:No)には、ステップS35において、その稼動駐車エリアPAを表す駐車エリア特定情報を案内表示器22に送信する。一方、稼動駐車エリアPAが複数あると判断した場合には(S34:Yes)、ステップS36において、通信ユニット62を介して車載情報端末210に対して必要充電量情報の要求を送信する。
車載情報端末210のマイコン211は、ステップS51において、必要充電量情報の要求が送信されたか否かについて繰り返し判断する。マイコン211は、誘導ECU60から送信された必要充電量情報の要求を受信すると(S51:Yes)、続くステップS52において、表示・入力ユニット212の表示画面に充電設定画面を表示して、ドライバーに対して充電設定入力を促す。車両Vの乗員は、表示された充電設定画面から、希望する充電率を選択して設定する。充電率の設定が所定期間内に行われなかった場合には、初期値(例えば、満充電(充電率=100%))が自動設定される。
車載情報端末210のマイコン211は、充電率が設定されると、続くステップS53において、車両充電ECU220に対して、充電率設定情報、および、必要充電量情報要求指令を出力する。車両充電ECU220は、現時点のSOCに基づいて、設定された充電率までバッテリ200を充電するために必要な充電量を計算し、その充電量を表す必要充電量情報を車載情報端末210に出力する。車載情報端末210のマイコン211は、必要充電量情報を取得すると、ステップS54において、その必要充電量情報を通信ユニット213を介して誘導ECU60に送信する。
尚、車載情報端末210は、車両Vの乗員に対して希望充電率の設定を要求することなしに、予め設定した充電率(例えば、満充電)にするために必要となる充電量を表す必要充電量情報を車両充電ECU220から取得して誘導ECU60に送信するようにしても良い。
こうして、誘導ECU60のマイコン61は、ステップS37において、車載情報端末210から必要充電量情報を受信すると、続くステップS38において、必要充電量に基づいて、バッテリ200を充電するのに要する時間である充電必要時間Tbを計算する。マイコン61は、必要充電量と充電必要時間Tbとの関係を対応付けた対応付けデータを記憶しており、この対応付けデータを参照して、充電必要時間Tbを計算する。尚、本実施形態においては、充電必要時間Tbを求めるために、必要充電量情報を車載情報端末210から取得しているが、それに代えて、誘導ECU60が充電必要時間を車載情報端末210に要求して、車両充電ECU220側で充電必要時間を計算し、その計算された充電必要時間を車載情報端末210から誘導ECUに送信するようにしてもよい。
続いて、誘導ECU60のマイコン61は、ステップS39において、稼動駐車エリアPAに設けられた各充電器ECU12から充電計画を読み込む。この充電計画は、充電器10が車両Vに電力供給を継続する予定時間、つまり、現時点から充電が完了するまでの予定時間を表す。マイコン61は、このステップS39において、各充電器ECU12に設けられた駐車センサの検出信号を入力し、駐車が検出されている充電器ECU12に対して充電計画を要求する。
各充電器ECU12は、バッテリ200を充電している期間においては、車載情報端末210と近距離無線通信を行って、車載情報端末210から現時点における充電必要時間情報(あるいはSOC情報)を所定の周期で繰り返し取得する。従って、現時点から充電が完了するまでの時間を予測することができる。各充電器ECU12は、誘導ECU60のマイコン61からの要求にしたがって充電計画を誘導ECU60に送信する。尚、充電計画は、充電開始の際に設定された情報(設定充電量、設定充電時間、設定充電料金等)から求めた予定充電時間を用いるようにしても良い。
続いて、誘導ECU60のマイコン61は、ステップS40において、各稼動駐車エリアPA毎に、エリア内の各充電器ECU12が計画している予定充電時間の最大値を求め、その最大値を当該稼動駐車エリアPAにおける充電予定時間Taとして設定する。つまり、各稼動駐車エリアPA毎に、その駐車エリアPAを稼動状態(電力供給状態)に維持しておく必要のある時間を充電予定時間Taとして設定する。例えば、稼動駐車エリアPAにおいて稼動中(電力供給中)の充電器10が3組あり、その充電計画が30分、60分、90分である場合には、その稼動駐車エリアPAにおいては、少なくとも90分の電力供給を維持する必要があるため、充電予定時間Taを90分に設定する。
続いて、誘導ECU60のマイコン61は、ステップS41において、充電予定時間Taが充電必要時間Tb以上となる駐車可能な稼動駐車エリアPAがあるか否かについて判断する。このステップS41における条件を満たす稼動駐車エリアPA(以下、長時間稼動駐車エリアPAと呼ぶ)がある場合には(S41:Yes)、マイコン61は、ステップS42において、その長時間稼動駐車エリアPAを表す駐車エリア特定情報を案内表示器22に送信する。尚、長時間稼動駐車エリアPAが複数ある場合には、その任意の一つを選択すればよいが、例えば、第1実施形態におけるステップS29のように、最も駐車台数の多い稼動駐車エリアPAを選択するようにしてもよい。あるいは、後述するステップS43の条件を満たす稼動駐車エリアPAを選択するようにしてもよい。
一方、ステップS41において「No」と判断された場合、つまり、長時間稼動駐車エリアPAがない場合には、ステップS43において、充電予定時間Taが最大となる駐車可能な稼動駐車エリアPAを選択し、その選択した稼動駐車エリアPAを表す駐車エリア特定情報を案内表示器22に送信する。
案内表示器22は、ステップS35あるいはステップS42あるいはステップS43においてマイコン61から送信された駐車エリア特定情報を受信すると、駐車エリア特定情報で特定される稼動駐車エリアPAを表す番号や文字を画面に表示して、車両Vのドライバーに対して、指定した稼動駐車エリアPAに駐車するように誘導する。尚、第1実施形態と同様に、駐車エリア特定情報を車載情報端末210に送信して、車載情報端末210で車室内のドライバーに対して、指定した稼動駐車エリアPAに駐車するように誘導するようにしてもよい。
マイコン61は、こうした処理を所定の周期で繰り返し実行する。従って、車両Vを常に稼動駐車エリアPAに誘導するため、できるだけ多くの非稼働駐車エリアPAを確保できる。また、稼動駐車エリアPAが複数有る場合には、充電予定時間Taが充電必要時間Tb以上となる稼動駐車エリアPAに優先的に車両を案内するため、駐車エリアPAを稼動状態にしておく時間をできるだけ増加させなくてすむ。このため、充電器10(充電器ECU12)で消費される待機電力を低減することができる。また、稼動駐車エリアPAにおける漏電などのトラブルの可能性を最小限に抑えることができる。
図9、図10は、車両誘導制御処理を行わない場合(比較例)と、誘導ECU60により車両誘導制御処理を行った場合(実施例)とを比較するための説明図である。車両誘導制御処理を行わない場合には、ドライバーは、自分の好みで駐車スペースPSを決めるため、図9(a)に示すように、充電予定時間Taの短い第2駐車エリアPA2に駐車することがある。この例では、第2駐車エリアPA2の充電予定時間Taは5分であるため、本来なら早い時期に非稼働状態に切り替えることができるが、新たに車両V(Tb=30分の車両)が駐車してしまったため、充電予定時間Taが増加してしまい(5分→30分)、非稼働状態に切り替えられる時期が遅くなる。
一方、実施例では、充電予定時間Taが充電必要時間Tb以上となる稼動駐車エリアPA、あるいは、最も充電予定時間Taが長い稼動駐車エリアPAに優先的に案内される。このため、図9(b)に示すように、車両Vは、第1駐車エリアPA1に案内されることになる。従って、その駐車エリアPAにおける充電予定時間Taを増加させない、あるいは、充電予定時間Taの増加を最小限に抑えることができる。
この結果、図10に示すように、稼動駐車エリアPAにおける基本電力量(バッテリ充電に供しない電力量:例えば、充電器ECU12で常時消費される制御用電力量)に関して、車両Vが入場した5分後から30分後までの期間においては、実施例と比較例とにおいて電力消費に大きな差が生じる。これにより、実施例では、1つの駐車エリア分の基本電力量を節約することができる。
次に、第2実施形態の変形例に係る車両誘導制御処理について説明する。この変形例においては、車両Vの駐車場Pへの入場時に、車載情報端末210が、誘導ECU60から稼動駐車エリアPAごとの充電予定時間Taを取得し、充電予定時間Taと自車両の充電必要時間Tbとの関係から駐車エリアPAを設定してドライバーに案内するものである。
図11は、第2実施形態の変形例に係る車両誘導制御ルーチンを表すフローチャートである。図の左側が誘導ECU60のマイコン61が実行する処理を表し、図の右側が車載情報端末210のマイコン211が実行する処理を表す。各マイコン61,211は、車両誘導制御ルーチンを所定の短い周期で繰り返し実行する。
車載情報端末210のマイコン211は、ステップS61において、車両Vが駐車場Pの入場口PGに入ったか否かを判断する。この変形例においては、例えば、図1に示すように、入場口PGに発信機23が設けられ、車載情報端末210は、この発信機23から発信される信号を受信することにより、車両Vが駐車場Pの入場口PGに入ったことを検出する。従って、この発信機23の発信エリアは、入場口PGを含めた狭い範囲に設定されている。
また、車両Vの入場検出は、車載情報端末210に設けられたGPSユニット215により行っても良い。例えば、ナビゲーションユニット214を使って当該駐車場、あるいは、当該駐車場を有する施設を目的地として設定した場合には、自車両が目的地に到着したことをGPSユニット215が検出したときに、車両Vが駐車場Pの入場口PGに入ったと判定するようにしてもよい。
車載情報端末210のマイコン211は、車両Vの入場検出を所定の周期で繰り返す。そして、車両Vの入場を検出すると(S61:Yes)、続く、ステップS62において、誘導ECU60に対して、各稼働駐車エリアPA毎の充電予定時間Taを要求する。この要求信号は、通信ユニット213を介して誘導ECU60に送信される。
誘導ECU60のマイコン61は、ステップS71において、充電予定時間Taの要求が送信されたか否かについて繰り返し判断しており、充電予定時間Taの要求を受信した場合(S71:Yes)には、ステップS72において、給電ECU50のマイコン51から現時点における稼動駐車エリアPAを表す情報を読み込む。続いて、マイコン61は、ステップS73において、駐車可能な稼動駐車エリアPAが複数あるか否かを判断する。この場合、マイコン61は、各稼動駐車エリアPAにおける駐車車両の有無を確認し、満車となっている稼働駐車エリアPAを除外した稼動駐車エリアPAの数に基づいて判断する。
誘導ECU60のマイコン61は、駐車可能な稼動駐車エリアPAが複数であると判断した場合(S73:Yes)には、ステップS74において、各稼動駐車エリアPAにおける各充電器ECU12から充電計画を読み込み、続くステップS75において、各稼動駐車エリアPA毎に、エリア内の充電器ECU12が計画している予定充電時間の最大値を求め、その最大値を当該稼動駐車エリアPAにおける充電予定時間Taとして設定する。
一方、ステップS73において、駐車可能な稼動駐車エリアPAが1つであると判断した場合は、こうしたステップS74,S75の処理をスキップする。
続いて、誘導ECU60のマイコン61は、ステップS76において、駐車可能な稼動駐車エリアPAを表すエリア番号と、エリア番号に対応付けた充電予定時間Taとを表す情報を通信ユニット62を介して車載情報端末210に送信する。マイコン61は、この処理において、駐車可能な稼動駐車エリアPAが1つである場合には、その稼動駐車エリアPAを表すエリア番号情報のみを送信する。マイコン61は、ステップS76の処理を行うと、本ルーチンを一旦終了し、所定の周期で本ルーチンを繰り返し実行する。
車載情報端末210のマイコン211は、ステップS63において、誘導ECU60から送信された情報を受信すると、続くステップS64において、誘導ECU60から送信された情報がエリア番号のみであるか否かを判断し、エリア番号のみである場合には(S64:Yes)、ステップS65において、表示・入力ユニット212の表示画面に、そのエリア番号で特定される稼動駐車エリアPAへの案内を表示する。
一方、ステップS64において、誘導ECU60から送信された情報がエリア番号と充電予定時間Taとを表す情報である場合には(S64:No)、車載情報端末210のマイコン211は、ステップS66において、表示・入力ユニット212の表示画面に充電設定画面を表示して、ドライバーに対して充電設定入力を促す。車両Vの乗員は、表示された充電設定画面から、希望する充電率を選択して設定する。充電率の設定が所定期間内に行われなかった場合には、初期値(例えば、満充電(充電率=100%))が自動設定される。
車載情報端末210のマイコン211は、充電率が設定されると、ステップS67において、車両充電ECU220に対して、充電率設定情報、および、充電必要時間Tbの計算指令を出力する。車両充電ECU220は、現時点のSOCに基づいて、設定された充電率までバッテリ200を充電するために必要な充電時間を計算し、計算結果である充電必要時間Tbを車載情報端末210のマイコン211に出力する。
尚、この場合、車載情報端末210のマイコン211は、車両Vの乗員に対して希望充電率の設定を要求することなしに、予め設定した充電率(例えば、満充電)にするために必要となる充電必要時間Tbを車両充電ECU220から取得するようにしても良い。
車載情報端末210のマイコン211は、充電必要時間Tbを取得すると、続くステップS68において、充電予定時間Taが充電必要時間Tb以上となる稼動駐車エリア、つまり、長時間稼動駐車エリアPAがあるか否かについて判断する。車載情報端末210のマイコン211は、長時間稼動駐車エリアPAがある場合には(S68:Yes)、ステップS69において、その長時間稼動駐車エリアPAを、車両Vを誘導する駐車エリアPAに設定し、表示・入力ユニット212の表示画面に、その設定した駐車エリアPAへの案内を表示する。尚、長時間稼動駐車エリアPAが複数ある場合には、その任意の一つを選択すればよいが、例えば、第1実施形態におけるステップS29のように、最も駐車台数の多い稼動駐車エリアPAを選択するようにしてもよいし、後述するステップS70の条件を満たす稼動駐車エリアPAを選択するようにしてもよい。
一方、ステップS68において「No」と判断された場合、つまり、長時間稼動駐車エリアPAがない場合には、ステップS70において、充電予定時間Taが最大となる駐車エリアPAを選択し、表示・入力ユニット212の表示画面に、その選択した駐車エリアPAへの案内を表示する。
ステップS65,S69,S70における案内表示に関しては、例えば、表示・入力ユニット212の表示画面に駐車場内の地図を表示し、この地図を使って自車両の現在位置から設定した駐車エリアPAまでの案内を行うようにしてもよいし、単に、エリア番号などの文字を表示するようにしてもよい。また、音声アナウンスを行うようにしてもよい。
この第2実施形態の変形例においては、車載情報端末210が、駐車エリアPAを決定するために必要となる情報(稼動駐車エリア毎の充電予定時間Ta)を誘導ECU60から取得し、誘導ECU60から取得した情報と、車両充電ECU220から取得した情報(充電必要時間Tb)とに基づいて、車両Vを案内する稼動駐車エリアPAを設定する。従って、この変形例においても、第2実施形態と同様に、駐車エリアPAを非稼働にできる時間を長くすることができる。このため、充電器10で消費される待機電力を低減することができる。また、稼動駐車エリアPAにおける漏電などのトラブルの可能性を最小限に抑えることができる。尚、この変形例においては、車載情報端末210が本発明の駐車誘導装置を構成するものとなる。
以上、本実施形態に係る駐車誘導装置を備えた駐車場充電システムについて説明したが、本発明は上記実施形態および変形例に限定されるものではなく、本発明の目的を逸脱しない限りにおいて種々の変更が可能である。
例えば、本実施形態においては、誘導ECU60と車載情報端末210とが無線通信により情報の授受を行うよう構成しているが、誘導ECU60が車両誘導に係る情報(例えば、稼動駐車エリア情報、あるいは、稼動駐車エリアへの案内情報、稼働駐車エリア毎の充電予定時間Ta情報など)をネットワークに接続されたセンターサーバー(図示略)に逐次送信し、センターサーバーが、この最新情報に基づいて、車載情報端末210に対して車両Vを案内すべき駐車エリアPAを指定するようにしてもよい。また、車載情報端末210が、自車両のSOC情報や充電必要時間情報などバッテリ充電にかかる情報をセンターサーバーに逐次送信し、センターサーバーが、この最新情報を誘導ECU60に送信するようにしてもよい。また、センターサーバーが、誘導ECU60あるいは給電ECU50から駐車場情報(稼動駐車エリア情報、駐車スペースの空き情報、充電予定時間情報など)を逐次受信するとともに、車載情報端末210からバッテリ充電にかかる情報を逐次受信し、これらの情報に基づいて、車両Vを案内すべき駐車エリアPAを指定する情報を車載情報端末210あるいは誘導ECU60に送信するようにしてもよい。
従って、本発明の駐車誘導装置は、誘導ECU60において実施されるもの、車載情報端末210において実施されるもの、誘導ECU60と車載情報端末210との協働で実施されるもの、更には、誘導ECU60と車載情報端末210との少なくとも一方とセンターサーバーとの協働で実施されるものなど、種々の態様で実施できるものである。
また、第2実施形態においては、ユーザが行う充電設定に関して(S52,S66)、希望する充電率を設定するようにしているが、それに代えて、希望する充電時間を設定するようにしてもよい。