JP2013133924A - 油圧緩衝器 - Google Patents

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Abstract

【課題】 油圧緩衝器において、ピストン側油室とロッド側油室と油溜室の3室の圧力バランスをとる必要なく、一様で安定した減衰力を発生させること。
【解決手段】 油圧緩衝器10において、シリンダ11の油室29と油溜室30との間にチェック弁装置50を備え、チェック弁装置50は、圧側行程でピストン側油室29Aから油溜室30への油の流れを阻止し、伸側行程で油溜室30からピストン側油室29Aへの油の流れを許容する圧側チェック弁51と、伸側行程でロッド側油室29Bから油溜室30への油の流れを阻止し、圧側行程でロッド側油室29Bから油溜室30への油の流れを許容する伸側チェック弁52とからなるもの。
【選択図】 図2

Description

本発明は油圧緩衝器に関する。
特許文献1等に記載の従来の油圧緩衝器は、図8に示す如く、車体側と車軸側の一方に取付けられるシリンダ1の油室に、車体側と車軸側の他方に取付けられるピストンロッド2を挿入し、ピストンロッド2の先端部に設けたピストン3により、シリンダ1の油室をピストン側油室4Aとロッド側油室4Bに区画し、ピストン3に減衰力発生装置5を設けている。また、シリンダ1の油室4A、4Bに進退するピストンロッド2の容積(油の温度膨張分の容積も含む)を補償する油溜室6をシリンダ1のピストン側油室4Aに連通し、シリンダ1のピストン側油室4Aと油溜室6の間に減衰力発生装置8を設けたバルブハウジング7を介装している。油溜室6はエア室6Aにより加圧されている(油溜室6とエア室6Aの間にはブラダ、フリーピストン等を介装しても可)。
このとき、減衰力発生装置5は、ピストン3に設けた圧側流路3Aを開閉する圧側減衰バルブ5Aと、ピストン3に設けた伸側流路3Bを開閉する伸側減衰バルブ5Bにより構成される。減衰力発生装置8は、バルブハウジング7に設けた圧側流路7Aを開閉する圧側減衰バルブ8Aと、バルブハウジング7に設けた伸側流路7Bを開閉する伸側減衰バルブ8Bにより構成される。
圧側行程では、ピストン側油室4Aの油が昇圧して圧側流路7Aの圧側減衰バルブ8Aから油溜室6に流出するとともに、圧側流路3Aの圧側減衰バルブ5Aからロッド側油室4Bに流出し、圧側減衰バルブ8Aと圧側減衰バルブ5Aの流路抵抗に基づく圧側減衰力を生ずる。このとき、ピストンロッド2の進入容積分の油が圧側減衰バルブ8Aを通って油溜室6に排出される。伸側行程では、ロッド側油室4Bの油が昇圧して伸側流路3Bの伸側減衰バルブ5Bからピストン側油室4Aに流出し、伸側減衰バルブ5Bの流路抵抗に基づく伸側減衰力を生じ、ピストンロッド2の退出容積分の油が油溜室6から伸側流路7Bの伸側減衰バルブ8Bを通ってピストン側油室4Aに補給される。
特開2007-177877
従来の油圧緩衝器では、圧側行程で、図8に示す如く、ピストン側油室4A(COMP室)の昇圧した油が油溜室6行とロッド側油室4B(TEN室)行の2つの流路7A、3Aに分かれるため、ロッド側油室4Bの圧力がそれらの流路7A、3Aの圧側減衰バルブ8A、5Aの流路抵抗等のバランスにより正圧〜負圧に変動する。即ち、ロッド側油室4Bの圧力は、圧側減衰バルブ8Aの流路抵抗及びエア室6Aのエア圧力と、圧側減衰バルブ5Aの流路抵抗のバランスにより、正圧〜負圧に変動し、圧側減衰バルブ5Aの流路抵抗が過大であればロッド側油室4Bに真空を生じて伸側反転時に減圧力のさぼりを生ずる。従って、このような油圧緩衝器において一様で安定した減衰力を発生させるためには、ピストン側油室4Aとロッド側油室4Bと油溜室6の3室の圧力バランスをとる必要がある。
尚、伸側行程では、ロッド側油室4Bの昇圧した油が1つの流路3Bからピストン側油室4Aに流出するだけであり、ピストン側油室4Aの圧力はエア室6Aのエア圧力だけに依存して変動を生ずる如くがない。
本発明の課題は、油圧緩衝器において、ピストン側油室とロッド側油室と油溜室の3室の圧力バランスをとる必要なく、一様で安定した減衰力を発生させることにある。即ち、油圧緩衝器において、ピストン側油室の油がロッド側油室と油溜室に流出する圧側行程で、ロッド側油室の圧力が圧側減衰バルブの流路抵抗の設定によって変動しないようにし、伸側反転時の減衰力のさぼりを回避することにある。
請求項1に係る発明は、車体側と車軸側の一方に取付けられるシリンダの油室に、車体側と車軸側の他方に取付けられるピストンロッドを挿入し、ピストンロッドに設けたピストンにより、シリンダの油室をピストン側油室とロッド側油室に区画し、シリンダの油室に進退するピストンロッドの容積を補償する油溜室をシリンダの油室に連通する油圧緩衝器において、ピストンロッドに設けたピストンに減衰力発生装置を備え、減衰力発生装置は、圧側行程で、ピストン側油室の油をロッド側油室に向けて流す圧側流路に設けた圧側減衰力発生部と、伸側行程で、ロッド側油室の油をピストン側油室に向けて流す伸側流路に設けた伸側減衰力発生部とからなり、シリンダの油室と油溜室との間にチェック弁装置を備え、チェック弁装置は、圧側行程でピストン側油室から油溜室への油の流れを阻止し、伸側行程で油溜室からピストン側油室への油の流れを許容する圧側チェック弁と、伸側行程でロッド側油室から油溜室への油の流れを阻止し、圧側行程でロッド側油室から油溜室への油の流れを許容する伸側チェック弁とからなるようにしたものである。
請求項2に係る発明は、請求項1に係る発明において更に、前記シリンダに設けた隔壁部材に、油溜室をピストン側油室とロッド側油室の双方に連絡する連絡流路を設け、連絡流路のピストン側油室との連絡口に圧側チェック弁を設け、連絡流路のロッド側油室との連絡口に伸側チェック弁を設けてなるようにしたものである。
請求項3に係る発明は、請求項2に係る発明において更に、前記隔壁部材をシリンダのピストン側油室と油溜室の間に設け、ロッド側油室を隔壁部材の連絡流路に連絡する外側流路をシリンダに設けてなるようにしたものである。
請求項4に係る発明は、請求項2又は3に係る発明において更に、前記圧側チェック弁と伸側チェック弁が一体結合されてなり、圧側チェック弁はピストン側油室に臨み、伸側チェック弁はロッド側油室に臨んでなるようにしたものである。
請求項5に係る発明は、請求項4に係る発明において更に、前記伸側チェック弁を開弁方向に付勢するチェック弁スプリングを設けてなるようにしたものである。
請求項6に係る発明は、請求項4又は5に係る発明において更に、前記圧側チェック弁がピストン側油室に臨む受圧面積を、伸側チェック弁がロッド側油室に臨む受圧面積より大きく設定してなるようにしたものである。
(請求項1)
(a)圧側行程では、圧側チェック弁がピストン側油室から油溜室への油の流れを阻止し、伸側チェック弁がロッド側油室から油溜室への油の流れを許容する。これにより、ピストン側油室の昇圧した油の全てが、ピストンの減衰力発生装置の圧側減衰力発生部を通ってロッド側油室に流入する過程で圧側減衰力を発生する。このとき、シリンダの油室に進入したピストンロッドの進入容積分の油がロッド側油室から伸側チェック弁を通って油溜室に排出される。
従って、圧側行程で昇圧したピストン側油室の油の全てがピストンの唯1つの圧側流路及び圧側減衰力発生部を通って圧側減衰力を発生する。これにより、ピストン側油室とロッド側油室と油溜室の3室の圧力バランスをとる必要なく、一様で安定した減衰力を発生させるものになる。
そして、この圧側行程では、ロッド側油室の圧力は(シリンダの外側流路〜伸側チェック弁の流路抵抗が小さいので)、油溜室を加圧するエア室の圧力だけにほぼ依存し、圧側減衰力発生部の流路抵抗の設定によって変動しない。従って、伸側反転時の減衰力のさぼりを回避できる。
(b)伸側行程では、伸側チェック弁がロッド側油室から油溜室への油の流れを阻止し、圧側チェック弁が油溜室からピストン側油室への油の流れを許容する。これにより、ロッド側油室の昇圧した油の全てが、ピストンの減衰力発生装置の伸側減衰力発生部を通ってピストン側油室に流入する過程で伸側減衰力を発生する。このとき、シリンダの油室から退出するピストンロッドの退出容積分の油が油溜室から圧側チェック弁を通ってピストン側油室に補給される。
従って、伸側行程で昇圧したロッド側油室の油の全てがピストンの唯1つの伸側流路及び伸側減衰力発生部を通って伸側減衰力を発生する。これにより、ピストン側油室とロッド側油室と油溜室の3室の圧力バランスをとる必要なく、一様で安定した減衰力を発生させるものになる。
そして、この伸側行程で、ピストン側油室の圧力は(圧側チェック弁の流路抵抗が小さいので)、油溜室を加圧するエア室の圧力だけにほぼ依存し、伸側減衰力発生部の流路抵抗の設定によって変動しない。従って、圧側反転時の減衰力のさぼりを回避できる。
(請求項2)
(c)前記シリンダに設けた隔壁部材に、油溜室をピストン側油室とロッド側油室の双方に連絡する連絡流路を設け、連絡流路のピストン側油室との連絡口に圧側チェック弁を設け、連絡流路のロッド側油室との連絡口に伸側チェック弁を設けた。従って、シリンダの油室と油溜室との間に設けるチェック弁装置の構成を簡素化できる。
(請求項3)
(d)前記隔壁部材をシリンダのピストン側油室と油溜室の間に設け、ロッド側油室を隔壁部材の連絡流路に連絡する外側流路をシリンダに設けた。従って、シリンダの油室と油溜室との間に設けるチェック弁装置の構成を一層簡素化できる。
(請求項4)
(e)前記圧側チェック弁と伸側チェック弁が一体結合されてなり、圧側チェック弁はピストン側油室に臨み、伸側チェック弁はロッド側油室に臨んでなる。従って、シリンダの油室と油溜室との間に設けるチェック弁装置の構成を一層簡素化できる。
(請求項5)
(f)前記伸側チェック弁を開弁方向に付勢するチェック弁スプリングを設けた。従って、油圧緩衝器の伸縮ストロークの圧側行程で確実に伸側チェック弁を開弁し、この伸側チェック弁と一体の圧側チェック弁を閉弁することになり、減衰力の応答性と安定性を向上できる。
また、油圧緩衝器の伸縮停止状態で、ピストン側油室の圧力とロッド側油室の圧力が同等であっても、圧側チェック弁は確実に閉弁し、伸側チェック弁は確実に開弁するものになり、減衰力の応答性と安定性を向上できる。
(請求項6)
(g)前記圧側チェック弁がピストン側油室に臨む受圧面積を、伸側チェック弁がロッド側油室に臨む受圧面積より大きく設定した。従って、油圧緩衝器の伸縮ストロークの圧側行程で確実に伸側チェック弁を開弁し、この伸側チェック弁と一体の圧側チェック弁を閉弁することになり、減衰力の応答性と安定性を向上できる。
また、油圧緩衝器の伸縮停止状態で、ピストン側油室の圧力とロッド側油室の圧力が同等であっても、圧側チェック弁は確実に閉弁し、伸側チェック弁は確実に開弁するものになり、減衰力の応答性と安定性を向上できる。
図1は油圧緩衝器を示す全体断面図である。 図2は図1の要部拡大断面図である。 図3はチェック弁装置を示す断面図である。 図4は油圧緩衝器における圧側行程の油の流れを示す断面図である。 図5は図4の要部拡大断面図である。 図6は油圧緩衝器における伸側行程の油の流れを示す断面図である。 図7は図6の要部拡大断面図である。 図8は従来例の油圧緩衝器を示す模式図である。
油圧緩衝器10は、図1、図2に示す如く、シリンダ11にピストンロッド12を挿入し、シリンダ11とピストンロッド12の外側に不図示の懸架スプリングを介装している。シリンダ11は車体側取付部材14を備え、ピストンロッド12は車軸側取付部材15を備える。シリンダ11に車軸側取付部材を備え、ピストンロッド12に車体側取付部材を備えるものでも良い。
シリンダ11はピストンロッド12が貫通するロッドガイド20を液密に嵌着されて備える。ロッドガイド20は、オイルシール21、ブッシュ22等を備える内径部にピストンロッド12を液密に摺動自在にする。尚、シリンダ11は、ロッドガイド20の内側にワッシャ23、リバウンドラバー24を備える。また、ピストンロッド12の車軸側取付部材15寄りの外周部にはバンプラバー25を備え、シリンダ11のロッドガイド20を嵌着した開口端にはバンプストッパキャップ26を備える。
油圧緩衝器10は、シリンダ11を外筒11Aと内筒11Bからなる2重管とし、外筒11Aの上端外面に車体側取付部材14を設け、外筒11Aの下端側内周にロッドガイド20の大外径部を取着し、ロッドガイド20の小外径部に内筒11Bの下端内周を嵌合させて備える。また、シリンダ11の中間部内周に後述する隔壁部材31の大外径部を取着し、隔壁部材31の小外径部に内筒11Bの上端内周を嵌合させて備える。そして、ピストンロッド12の先端部に挿着したピストン27をナット28で固定し、内筒11Bの内周に摺動可能に挿入されたピストン27により、シリンダ11の油室29をピストン側油室29Aとロッド側油室29Bに区画する。
油圧緩衝器10は、シリンダ11の油室29に進退するピストンロッド12の容積を補償する油溜室30を区画するとともに、この油溜室30を後述するチェック弁装置50を介してシリンダ11の油室29に連通する隔壁部材31を備える。隔壁部材31は、シリンダ11の外筒11Aの上端側内周に設けた突条部32により固定的に保持される固定リング33と、シリンダ11の内筒11Bの上端面との間に挟持される。シリンダ11は油溜室30の上部にフリーピストン34を介してエア室35を区画し、エア室35の圧力により油溜室30を加圧する。
減衰力発生装置40は、ピストンロッド12の先端部にバルブストッパ41、板バルブからなる圧側減衰力発生部42、ピストン27、板バルブからなる伸側減衰力発生部43、バルブストッパ44をこの順に挿着し、これらをナット28で固定することにて構成される。このとき、ピストン27には圧側流路42Aと伸側流路43Aが設けられている。圧側減衰力発生部42は、圧側行程で、ピストン側油室29Aの油をロッド側油室29Bに向けて流す圧側流路42Aに設けられ、その流路抵抗により圧側減衰力を発生する。伸側減衰力発生部43は、伸側行程で、ロッド側油室29Bの油をピストン側油室29Aに向けて流す伸側流路43Aに設けられ、その流路抵抗により伸側減衰力を発生する。
尚、減衰力発生装置40は減衰力調整装置45を付帯して備える。減衰力調整装置45は、ピストンロッド12の中空部に、シリンダ11のピストン側油室29Aとロッド側油室29Bを連通するバイパス流路46を設ける。そして、車軸側取付部材15に設けたアジャスタ47によって回転操作されるカム48により、ピストンロッド12の中空部に挿通されているニードル弁49を移動し、ピストン側油室29Aに臨むバイパス流路46の開口46Aの開口面積を調整することで、伸圧両行程で伸側減衰力と圧側減衰力を調整する。
チェック弁装置50は、図1〜図3に示す如く、圧側チェック弁51と伸側チェック弁52とからなる。圧側チェック弁51は、圧側行程でピストン側油室29Aから油溜室30への油の流れを阻止し、伸側行程で油溜室30からピストン側油室29Aへの油の流れを許容する。伸側チェック弁52は、伸側行程でロッド側油室29Bから油溜室30への油の流れを阻止し、圧側行程でロッド側油室29Bから油溜室30への油の流れを許容する。
ここで、シリンダ11のピストン側油室29Aと油溜室30の間に前述の隔壁部材31を設け、この隔壁部材31に、油溜室30をピストン側油室29Aとロッド側油室29Bの双方に連絡する連絡流路60を設ける。このとき、隔壁部材31はシリンダ11の外筒11Aと内筒11Bに嵌合されて保持される外環31Aと、外環31Aに嵌合かつ螺合される内環31Bとからなる。そして、連絡流路60のピストン側油室29Aとの連絡口61を内環31Bに設け、この連絡口61に圧側チェック弁51を設ける。また、連絡流路60のロッド側油室29Bとの連絡口62を外環31Aに設け、この連絡口62に伸側チェック弁52を設けている。尚、連絡流路60の油溜室30との連絡口63は圧側チェック弁51と伸側チェック弁52に挟まれる中間室64に連通する。
また、ロッド側油室29Bを隔壁部材31の連絡流路60(連絡口62)に連絡する外側流路70がシリンダ11に設けられる。外側流路70は外筒11Aと内筒11Bの環状間隙からなり、内筒11Bに設けた連絡口71によりロッド側油室29Bに連通するとともに、隔壁部材31に設けた連絡流路60の連絡口62に直に連通する。
更に、チェック弁装置50は、隔壁部材31の内環31Bの中心孔31Cに挿通され、中心孔31Cの軸方向にスライドできる弁軸53を有する。弁軸53の一端面に円板状の圧側チェック弁51をボルト54で固定し、弁軸53の他端面に円板状の伸側チェック弁52をボルト55で固定してある。即ち、圧側チェック弁51と伸側チェック弁52は弁軸53を介して一体結合されてなり、圧側チェック弁51はピストン側油室29A、本実施例ではピストン側油室29Aに連通する連絡口61に臨む。伸側チェック弁52はロッド側油室29B、本実施例ではロッド側油室29Bに連通する連絡口62に臨む。圧側チェック弁51と伸側チェック弁52は弁軸53とともに隔壁部材31の内環31Bの中心孔31Cに沿って上下動自在とされ、圧側チェック弁51が連絡口61を閉弁するときに伸側チェック弁52は連絡口62を開弁し、圧側チェック弁51が連絡口61を開弁するときに伸側チェック弁52は連絡口62を閉弁する。
尚、チェック弁装置50は、伸側チェック弁52を開弁方向に付勢するチェック弁スプリング56を設けている。チェック弁スプリング56は、弁軸53まわりで、内環31Bの端面と伸側チェック弁52との間に挟圧される圧縮コイルばねからなる。
また、チェック弁装置50は、圧側チェック弁51がピストン側油室29A(連絡口61)に臨む受圧面積を、伸側チェック弁52がロッド側油室29B(連絡口62)に臨む受圧面積より大きく設定している。
従って、油圧緩衝器10によれば、以下の作用効果を奏する。
(a)圧側行程では、図4、図5に示す如く、圧側チェック弁51がピストン側油室29Aから油溜室30への油の流れを阻止し、伸側チェック弁52がロッド側油室29Bから油溜室30への油の流れを許容する。これにより、ピストン側油室29Aの昇圧した油の全てが、ピストン27の減衰力発生装置40の圧側減衰力発生部42を通ってロッド側油室29Bに流入する過程で圧側減衰力を発生する。このとき、シリンダ11の油室29に進入したピストンロッド12の進入容積分の油がロッド側油室29Bから伸側チェック弁52を通って油溜室30に排出される。
従って、圧側行程で昇圧したピストン側油室29Aの油の全てがピストン27の唯1つの圧側流路42A及び圧側減衰力発生部42を通って圧側減衰力を発生する。これにより、ピストン側油室29Aとロッド側油室29Bと油溜室30の3室の圧力バランスをとる必要なく、一様で安定した減衰力を発生させるものになる。
そして、この圧側行程では、ロッド側油室29Bの圧力は(シリンダ11の外側流路70〜伸側チェック弁52の流路抵抗が小さいので)、油溜室30を加圧するエア室35の圧力だけにほぼ依存し、圧側減衰力発生部42の流路抵抗の設定によって変動しない。従って、伸側反転時の減衰力のさぼりを回避できる。
(b)伸側行程では、図6、図7に示す如く、伸側チェック弁52がロッド側油室29Bから油溜室30への油の流れを阻止し、圧側チェック弁51が油溜室30からピストン側油室29Aへの油の流れを許容する。これにより、ロッド側油室29Bの昇圧した油の全てが、ピストン27の減衰力発生装置40の伸側減衰力発生部43を通ってピストン側油室29Aに流入する過程で伸側減衰力を発生する。このとき、シリンダ11の油室29から退出するピストンロッド12の退出容積分の油が油溜室30から圧側チェック弁51を通ってピストン側油室29Aに補給される。
従って、伸側行程で昇圧したロッド側油室29Bの油の全てがピストン27の唯1つの伸側流路43A及び伸側減衰力発生部43を通って伸側減衰力を発生する。これにより、ピストン側油室29Aとロッド側油室29Bと油溜室30の3室の圧力バランスをとる必要なく、一様で安定した減衰力を発生させるものになる。
そして、この圧側行程で、ピストン側油室29Aの圧力は(圧側チェック弁51の流路抵抗が小さいので)、油溜室30を加圧するエア室35の圧力だけにほぼ依存し、伸側減衰力発生部43の流路抵抗の設定によって変動しない。従って、圧側反転時の減衰力のさぼりを回避できる。
(c)前記シリンダ11に設けた隔壁部材31に、油溜室30をピストン側油室29Aとロッド側油室29Bの双方に連絡する連絡流路60を設け、連絡流路60のピストン側油室29Aとの連絡口61に圧側チェック弁51を設け、連絡流路60のロッド側油室29Bとの連絡口62に伸側チェック弁52を設けた。従って、シリンダ11の油室29と油溜室30との間に設けるチェック弁装置50の構成を簡素化できる。
(d)前記隔壁部材31をシリンダ11のピストン側油室29Aと油溜室30の間に設け、ロッド側油室29Bを隔壁部材31の連絡流路60に連絡する外側流路70をシリンダ11に設けた。従って、シリンダ11の油室29と油溜室30との間に設けるチェック弁装置50の構成を一層簡素化できる。
(e)前記圧側チェック弁51と伸側チェック弁52が一体結合されてなり、圧側チェック弁51はピストン側油室29Aに臨み、伸側チェック弁52はロッド側油室29Bに臨んでなる。従って、シリンダ11の油室29と油溜室30との間に設けるチェック弁装置50の構成を一層簡素化できる。
(f)前記伸側チェック弁52を開弁方向に付勢するチェック弁スプリング56を設けた。従って、油圧緩衝器10の伸縮ストロークの圧側行程で確実に伸側チェック弁52を開弁し、この伸側チェック弁52と一体の圧側チェック弁51を閉弁することになり、減衰力の応答性と安定性を向上できる。
また、油圧緩衝器10の伸縮停止状態で、ピストン側油室29Aの圧力とロッド側油室29Bの圧力が同等であっても、圧側チェック弁51は確実に閉弁し、伸側チェック弁52は確実に開弁するものになり、減衰力の応答性と安定性を向上できる。
(g)前記圧側チェック弁51がピストン側油室29Aに臨む受圧面積を、伸側チェック弁52がロッド側油室29Bに臨む受圧面積より大きく設定した。従って、油圧緩衝器10の伸縮ストロークの圧側行程で確実に伸側チェック弁52を開弁し、この伸側チェック弁52と一体の圧側チェック弁51を閉弁することになり、減衰力の応答性と安定性を向上できる。
また、油圧緩衝器10の伸縮停止状態で、ピストン側油室29Aの圧力とロッド側油室29Bの圧力が同等であっても、圧側チェック弁51は確実に閉弁し、伸側チェック弁52は確実に開弁するものになり、減衰力の応答性と安定性を向上できる。
以上、本発明の実施例を図面により詳述したが、本発明の具体的な構成はこの実施例に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の設計の変更等があっても本発明に含まれる。
本発明は、車体側と車軸側の一方に取付けられるシリンダの油室に、車体側と車軸側の他方に取付けられるピストンロッドを挿入し、ピストンロッドに設けたピストンにより、シリンダの油室をピストン側油室とロッド側油室に区画し、シリンダの油室に進退するピストンロッドの容積を補償する油溜室をシリンダの油室に連通する油圧緩衝器において、ピストンロッドに設けたピストンに減衰力発生装置を備え、減衰力発生装置は、圧側行程で、ピストン側油室の油をロッド側油室に向けて流す圧側流路に設けた圧側減衰力発生部と、伸側行程で、ロッド側油室の油をピストン側油室に向けて流す伸側流路に設けた伸側減衰力発生部とからなり、シリンダの油室と油溜室との間にチェック弁装置を備え、チェック弁装置は、圧側行程でピストン側油室から油溜室への油の流れを阻止し、伸側行程で油溜室からピストン側油室への油の流れを許容する圧側チェック弁と、伸側行程でロッド側油室から油溜室への油の流れを阻止し、圧側行程でロッド側油室から油溜室への油の流れを許容する伸側チェック弁とからなるものにした。これにより、油圧緩衝器において、ピストン側油室とロッド側油室と油溜室の3室の圧力バランスをとる必要なく、一様で安定した減衰力を発生させることができる。
10 油圧緩衝器
11 シリンダ
12 ピストンロッド
27 ピストン
29 油室
29A ピストン側油室
29B ロッド側油室
30 油溜室
31 隔壁部材
40 減衰力発生装置
42 圧側減衰力発生部
42A 圧側流路
43 伸側減衰力発生部
43A 伸側流路
50 チェック弁装置
51 圧側チェック弁
52 伸側チェック弁
56 チェック弁スプリング
60 連絡流路
61 連絡口
62 連絡口
70 外側流路

Claims (6)

  1. 車体側と車軸側の一方に取付けられるシリンダの油室に、車体側と車軸側の他方に取付けられるピストンロッドを挿入し、ピストンロッドに設けたピストンにより、シリンダの油室をピストン側油室とロッド側油室に区画し、
    シリンダの油室に進退するピストンロッドの容積を補償する油溜室をシリンダの油室に連通する油圧緩衝器において、
    ピストンロッドに設けたピストンに減衰力発生装置を備え、
    減衰力発生装置は、
    圧側行程で、ピストン側油室の油をロッド側油室に向けて流す圧側流路に設けた圧側減衰力発生部と、
    伸側行程で、ロッド側油室の油をピストン側油室に向けて流す伸側流路に設けた伸側減衰力発生部とからなり、
    シリンダの油室と油溜室との間にチェック弁装置を備え、
    チェック弁装置は、
    圧側行程でピストン側油室から油溜室への油の流れを阻止し、伸側行程で油溜室からピストン側油室への油の流れを許容する圧側チェック弁と、
    伸側行程でロッド側油室から油溜室への油の流れを阻止し、圧側行程でロッド側油室から油溜室への油の流れを許容する伸側チェック弁とからなることを特徴とする油圧緩衝器。
  2. 前記シリンダに設けた隔壁部材に、油溜室をピストン側油室とロッド側油室の双方に連絡する連絡流路を設け、
    連絡流路のピストン側油室との連絡口に圧側チェック弁を設け、
    連絡流路のロッド側油室との連絡口に伸側チェック弁を設けてなる請求項1に記載の油圧緩衝器。
  3. 前記隔壁部材をシリンダのピストン側油室と油溜室の間に設け、ロッド側油室を隔壁部材の連絡流路に連絡する外側流路をシリンダに設けてなる請求項2に記載の油圧緩衝器。
  4. 前記圧側チェック弁と伸側チェック弁が一体結合されてなり、圧側チェック弁はピストン側油室に臨み、伸側チェック弁はロッド側油室に臨んでなる請求項2又は3に記載の油圧緩衝器。
  5. 前記伸側チェック弁を開弁方向に付勢するチェック弁スプリングを設けてなる請求項4に記載の油圧緩衝器。
  6. 前記圧側チェック弁がピストン側油室に臨む受圧面積を、伸側チェック弁がロッド側油室に臨む受圧面積より大きく設定してなる請求項4又は5に記載の油圧緩衝器。
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