JP2013133734A - 内燃機関の制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】この発明は内燃機関の制御装置に関し、リーン燃焼運転中にEGRガスを導入する場合において、要求放電電圧Vrを制御可能な内燃機関の制御装置を提供することを目的とする。
【解決手段】
図9に示すように、プラグ電極間において火花放電を開始する電圧(要求放電電圧Vr)は、EGR率および空燃比を用いて表されるガス燃料比G/Fがよりリッチ側になるほど低下するという特性を示す。そのため、破損回避制御においては、図9に矢印で示すように、ガス燃料比G/Fをリッチ側に徐々に変更する。これにより、排出NOx量を略一定としながら要求放電電圧Vrを低下させることが可能となる。
【選択図】図5

Description

本発明は、内燃機関の制御装置に関し、より詳細には、その吸気系にEGRガスが添加される内燃機関の制御装置に関する。
従来、例えば特許文献1には、均質燃焼と成層リーン燃焼との間で燃焼形態を切り換え可能なエンジンの排気通路と吸気通路とを接続するEGR通路にEGRバルブを設け、燃焼形態の切り換えに応じて当該EGRバルブの開度を制御するエンジンの制御装置が開示されている。EGRバルブの開度を制御すればエンジンの吸気系に導入するEGRガス量を制御できる。EGRガス量を制御できれば、燃焼状態の切り換えによって変化する排出NOx量を調整できる。
また、例えば特許文献2には、成層リーン燃焼が可能な火花点火式の内燃機関において、EGR量や目標空燃比に基づいて点火コイルの通電時間(プラグ電極の放電エネルギ)を補正する内燃機関の制御装置が開示されている。火花点火式内燃機関は、点火コイルに通電してプラグ電極間に高電圧を印加し、燃焼室内に火花を飛ばして筒内ガスに点火するものである。また、この内燃機関において、EGR量や空燃比はその運転状態に応じて制御される。そのため、EGR量や空燃比の制御量に応じて点火コイルの通電時間を補正すれば、消費電力の低減を図ることが可能となる。
特開2002−130007号公報 特開2001−153015号公報
ところで、リーン燃焼運転時においては、ストイキ運転時よりも筒内ガス量が増えるので筒内圧力が高くなる。そのため、プラグ電極間において火花放電を開始する電圧、即ち絶縁破壊を生じる電圧(以下、「要求放電電圧Vr」ともいう。)も高くなる。また、このリーン燃焼運転時において、内燃機関にEGRガスを導入すれば要求放電電圧Vrが更に高くなる。この理由としては、EGRガスを加えれば筒内ガス量が増えること、EGRガスは低温ガスでありプラグ電極の温度を低下させること、EGRガスにはCO等の不活性ガスが含まれること等が挙げられる。従って、リーン燃焼運転時にEGRガスを導入しようとすると、要求放電電圧Vrがプラグ電極の耐性を上回る可能性がある。
本発明は、上述の課題に鑑みてなされたものである。即ち、リーン燃焼運転中にEGRガスを導入する場合において、要求放電電圧Vrを制御可能な内燃機関の制御装置を提供することを目的とする。
第1の発明は、上記の目的を達成するため、内燃機関の制御装置であって、
リーンバーン運転が可能な内燃機関の排気通路と吸気通路とを接続するEGR通路と、
前記内燃機関の筒内に吸入される総吸入ガスに対する、前記EGR通路を経由して前記内燃機関に還流させるEGRガスの比率を表すEGR率を調整するEGR率調整手段と、
前記内燃機関に吸入される新気ガス量と、前記内燃機関における消費燃料量との比率を表す空燃比を調整する空燃比調整手段と、
前記内燃機関に設けられた点火プラグの摩耗量を推定する摩耗量推定手段と、
前記点火プラグの放電の際における筒内圧力を推定する筒内圧力推定手段と、
内燃機関から排出されるNOx量毎に、放電電圧とEGR率と空燃比との関係を規定した特性マップと、
前記内燃機関から排出されたNOx量を取得するNOx量取得手段と、
前記筒内圧力と前記摩耗量とを用いて算出される放電電圧が設定電圧よりも大きい場合に、前記NOx量に対応する特性マップを特定し、特定した特性マップに基づいて、前記EGR率調整手段と前記空燃比調整手段とを制御する破損回避制御手段と、
を備えることを特徴とする。
また、第2の発明は、第1の発明において、
前記破損回避制御手段は、前記特定した特性マップにおいて、前記EGR率が高くなると共に、前記空燃比が燃料リッチとなるように前記EGR率調整手段と前記空燃比調整手段とを制御することを特徴とする。
第1の発明によれば、筒内圧力と点火プラグの摩耗量とを用いて算出される放電電圧が設定電圧よりも大きい場合に、取得したNOx量に対応する特性マップを特定し、特定した特性マップに基づいて、EGR率調整手段と空燃比調整手段とを制御することができる。この特性マップは、内燃機関から排出されるNOx量毎に、放電電圧とEGR率と空燃比との関係を規定したものである。そのため、特性マップを特定し、特定した特性マップに基づいてEGR率調整手段と空燃比調整手段とを制御すれば、内燃機関から排出されるNOx量を略一定としながら放電電圧を低下させることが可能となる。従って、リーンバーン運転中に排出NOx量が変化することを抑制しつつ、要求放電電圧Vrがプラグ電極の耐性を上回るのを回避できる。
本発明者の知見によれば、EGR率を高くしつつ空燃比を燃料リッチとすることで、内燃機関から排出されるNOx量を一定としながら要求放電電圧Vrを低下できることが明らかとなった。第2の発明は、本知見に基づくものである。従って、第2の発明によれば、上記第1の発明で特定した特性マップにおいて、EGR率が高くなると共に、空燃比が燃料リッチとなるように上記EGR率調整手段と上記空燃比調整手段とを制御できるので、排出NOx量の変化を抑制しながら要求放電電圧Vrがプラグ電極の耐性を上回るのを回避できる。
本発明の実施の形態のシステム構成を説明するための図である。 点火プラグ52の電極部を示す部分拡大図である。 点火時における筒内圧力[MPa]およびプラグギャップGap[mm]と、要求放電電圧Vr[kV]との関係を示した図である。 プラグギャップGapおよび要求放電電圧の増加量Vgapと、放電エネルギの総和Σeとの関係を示した図である。 ECU60により実行される要求放電電圧Vrの推定ルーチンを示したフローチャートである。 インテークバルブが閉じたタイミング(A)および点火タイミング(B)におけるピストン位置と燃料室容積の模式図である。 空燃比A/Fとガス燃料比G/Fとの関係を示した図である。 排出NOx量と空燃比との関係をEGR率毎に示した図である。 ガス燃料比G/Fと要求放電電圧Vrとの関係を示した図である。 ECU60により実行される破損回避制御の実行ルーチンを示したフローチャートである。 クランク角と筒内圧との関係を示した図である。
[システム構成の説明]
以下、図1乃至図11を参照しながら、本発明の実施の形態について説明する。図1は、本発明の実施形態のシステム構成を説明するための図である。図1に示すシステムは、内燃機関として、均質燃焼によるリーン燃焼運転が可能なエンジン10を備えている。エンジン10は、複数の気筒を有している(図1では4つの気筒)。また、図1に示すシステムは、エンジン10の他、エンジン10に空気を供給する吸気系と、エンジン10から排気ガスを排出する排気系と、エンジン10の運転を制御する制御系とを備えている。
エンジン10の吸気系は、吸気マニホールド12と、吸気マニホールド12に接続される吸気管(吸気通路)14とを備えている。大気中から吸気管14に取り込まれた新気ガスは、サージタンク16、吸気マニホールド12を介して各気筒の燃焼室に分配される。吸気管14の入口には、エアクリーナ18が取り付けられている。エアクリーナ18の下流近傍には、吸気管14に吸入される空気の流量に応じた信号を出力するエアフローメータ20が設けられている。
エアフローメータ20の下流には、過給機22のコンプレッサ22aが配置されている。また、コンプレッサ22aの下流には、コンプレッサ22aにより圧縮されたガスを冷却するインタークーラ24が配置されている。インタークーラ24の下流には、吸気管14を流れるガス量を調整するためのスロットルバルブ26が配置されている。
エンジン10の排気系は、排気マニホールド28と、排気マニホールド28に接続される排気管(排気通路)30とを備えている。エンジン10の各気筒から排出される排気ガスは、排気マニホールド28に集められ、排気マニホールド28を介して排気管30へ排出される。排気マニホールド28の下流の排気管30には、過給機22のタービン22bが配置されている。
タービン22bの下流には、前処理触媒32およびリーンNOx触媒34がこの順に配置されている。前処理触媒32は、これに流入する排気空燃比が理論空燃比付近の狭い範囲にある場合に、排気ガスに含まれるHC、CO、NOxの3成分を効率的に浄化する三元触媒である。リーンNOx触媒34は所謂吸蔵還元型のNOx触媒であり、これに流入する排気空燃比が所定リーン域にある場合にNOxを吸蔵し、所定リッチ域にある場合にNOxを放出するという吸放出作用を有する。また、前処理触媒32とリーンNOx触媒34の間には、排気ガス中のNOx濃度を検出するNOxセンサ36が設置されている。
また、図1に示すシステムは、低圧EGR通路38を備えている。低圧EGR通路38は、前処理触媒32とNOx触媒34の間の排気管30と、スロットルバルブ26より下流の吸気管14とを接続するように構成されている。低圧EGR通路38の途中には、当該通路38を開閉するための低圧EGRバルブ40が設けられている。
また、図1に示すシステムは、高圧EGR通路42を備えている。高圧EGR通路42は、吸気マニホールド12に共通に接続されたEGRデリバリ44と、タービン22bより上流の排気管30とを連通するように構成されている。高圧EGR通路42の途中には、当該通路42を開閉するための高圧EGRバルブ46が設けられている。また、高圧EGR通路42の途中には、高圧EGR通路42を流れるEGRガスを冷却するEGRクーラ48や、EGRガス中の未燃HCや粒子状物質を浄化(除去)するEGR触媒50が設けられている。
ここで、図2を参照しながら、点火プラグ52の構造について説明する。図2は、点火プラグ52の電極部を示す部分拡大図である。点火プラグ52は、例えば特開2008−300278号公報等に記載されているように、中心電極52aと接地電極52bとを備えている。電極52a,52bは、所定の電極間距離(以下、「プラグギャップGap」ともいう。)を挟んで互いに対向している。点火プラグ52は、中心電極52aと接地電極52bとの間に要求放電電圧Vr以上の電圧を印加することにより、これらの電極間に火花放電を生じさせて各気筒の燃焼室内のガスに点火する。
図1に戻り、エンジン10の制御系は、ECU(Electronic Control Unit)60を備えている。ECU60には、上述した各種センサおよび各種アクチュエータの他、インテークカムシャフトの回転角度(以下、カム角と称する)を検出するカム角センサ54、吸気管14内の圧力を検出する圧力センサ56、クランク角を検出するクランク角センサ58等が接続されている。ECU60には、これらの機器やセンサ以外にも複数の機器やセンサが接続されているが、ここではその説明は省略する。ECU60は、各センサの出力に基づき、所定の制御プログラムに従って各機器を駆動するようになっている。
[実施の形態の特徴]
図1に示したシステム構成によれば、低圧EGRガスや高圧EGRガスをエンジン10に還流できるので、軽負荷燃焼時に前処理触媒32にCOやHCを供給してその温度低下を防止できる。しかし、上述したように、EGRガスを導入すると要求放電電圧Vrが高くなる。またこの際、過給機22を作動させると筒内圧力が上昇するので要求放電電圧Vrがより一層高くなる。
筒内圧力の上昇に伴い要求放電電圧Vrが高くなるのは、火花放電の起こる電圧に関するパッシェンの定理に基づき説明できる。パッシェンの定理によれば、点火時における筒内圧力[MPa]およびプラグギャップGap[mm]と、要求放電電圧Vr[kV]との関係は図3に示す関係となる。即ち、点火時の筒内圧力が高いほど、或いはプラグギャップGapが大きいほど要求放電電圧Vrが高くなる。なお、図3に示す特性線(パッシェン曲線)の傾きαおよび切片βは、後述する式(2)の形でECU60内部に予め記憶されているものとする。
ところで、図3のプラグギャップGapに関し、電極52a,52bは放電により磨耗するので、プラグギャップGapは経時的に大きくなる(電極52a,52bのプラグ電極間が増加する)。図4は、プラグギャップGapおよび要求放電電圧の増加量Vgapと、放電エネルギの総和Σeとの関係を示した図である。図4において、放電エネルギは、電極52a,52b間の印加電圧に基づいて算出されるものであり、放電エネルギの総和Σeは、この放電エネルギの履歴の加算値である。図4に示すように、放電エネルギの総和Σeが増加するほどプラグギャップGapや、要求放電電圧の増加量Vgapが大きくなる。
なお、本実施形態において、放電エネルギは点火タイミング毎にECU60において算出され、その内部にデータとして蓄積されるものとする。また、図4で示したプラグギャップGapと放電エネルギの総和Σeとの関係については、数値マップの形でECU60内部に記憶されているものとする。
このように、プラグギャップGapや放電電圧の増加量Vgapが大きくなれば、例えば過給かつEGRガス導入時に要求放電電圧Vrがプラグ電極の耐性を上回り、最悪の場合、プラグ電極を含む点火系部品の破損に至る可能性がある。そこで、本実施形態においては、そのような不具合を未然に回避するべく、以下に説明する破損回避制御を実行することとしている。
[破損回避制御]
破損回避制御は、要求放電電圧Vrが設定電圧を超えた場合に、筒内に吸入される総ガス量を減少させるようにEGR率と空燃比とを制御するものである。上述したパッシェンの定理に則れば、筒内圧力が下がれば要求放電電圧Vrが低下する。そのため、総ガス量を減らすようにEGR率と空燃比とを制御すれば、筒内圧力を下げることができ、要求放電電圧Vrを低下できるので、点火系部品の破損を回避できる。
破損回避制御の実行に際しては、先ず、要求放電電圧Vrが推定される。要求放電電圧Vrの推定は、点火タイミングでの筒内圧力Psaと、プラグギャップGapとをそれぞれ算出することにより行われる。これらの算出手法を含む要求放電電圧Vrの推定手法について、図5を参照しながら説明する。図5は、ECU60により実行される要求放電電圧Vrの推定ルーチンを示したフローチャートである。
図5に示すように、ECU60は先ず、吸気管圧力Pinを計測する(ステップ110)。具体的に、ECU60は、カム角センサ54および圧力センサ56のセンサ出力を取得し、これらのセンサ出力を用いて、インテークバルブが開いている間の吸気管圧力Pinを求める。
続いて、ECU60は、インテークバルブが閉じたタイミングでの燃料室容積Vivcを取得する(ステップ120)。具体的に、ECU60は、カム角センサ54およびクランク角センサ58のセンサ出力を取得し、これらのセンサ出力を用いて上記タイミングでのピストン位置を推定する。そして、推定したピストン位置から燃料室容積Vivcを求める。なお、図6(A)は、上記タイミングにおけるピストン位置と燃料室容積Vivcとを模式的に示した図である。
続いて、ECU60は、点火タイミングでの燃料室容積Vsaを取得する(ステップ130)。具体的に、ECU60は、別途算出した要求点火時期でのクランク角センサ58のセンサ出力を取得し、このセンサ出力を用いて上記タイミングでのピストン位置を推定する。そして、推定したピストン位置から燃料室容積Vsaを求める。なお、図6(B)は、上記タイミングにおけるピストン位置と燃料室容積Vsaとを模式的に示した図である。
続いて、ECU60は、点火タイミングでの筒内圧力Psaを推定する(ステップ140)。具体的に、ECU60は、予めその内部に記憶しておいた下記式(1)に、ステップ110〜130で取得したそれぞれの値を適用し、筒内圧力Psaを推定する。
Psa=Pin・(Vivc/Vsa)κ ・・・(1)
上記式(1)において、κは比熱比(=1.32)を表す。
ステップ140に続いて、ECU60は、放電エネルギの総和Σeを算出する(ステップ150)。具体的に、ECU60は、別途算出した放電エネルギのデータを読み出して、その総和Σeを算出する。ステップ150に続いて、ECU60は、プラグギャップGapを推定する(ステップ160)。具体的に、ECU60は、図4で説明した数値マップに、ステップ150で算出した総和Σeを適用してプラグギャップGapを求める。
ステップ160に続いて、ECU60は、要求放電電圧Vrを推定する(ステップ170)。具体的に、ECU60は、予めその内部に記憶しておいた下記式(2)に、ステップ140で推定した筒内圧力Psa、ステップ160で推定したプラグギャップGapをそれぞれの値を適用し、要求放電電圧Vrを推定する。
Vr=α×Psa×Gap+β ・・・(2)
破損回避制御の実行は、上記式(2)を用いて推定した要求放電電圧Vrが設定電圧を超えた場合に行われる。破損回避制御において、筒内に吸入される総ガス量を減少させるようなEGR率および空燃比の制御は、これらを用いて表されるパラメータ(ガス燃料比G/F)をリッチ側に徐々に変更することにより行われる。ガス燃料比G/Fは、次式(3)により表される。
G/F=(Ga+Gegr)/Gf
=A/F×(1/(1−EGR/100)) ・・・(3)
上記式(3)において、A/Fは空燃比、即ち新気ガスと燃料量との比であり、EGRはEGR率[%]である。また、Gaは新気ガス量[g/s]であり、GegrはEGRガス量[g/s]であり、Gfは燃料消費量[g/s]である。
図7は、空燃比A/Fとガス燃料比G/Fとの関係を示した図である。図7は、上記式(3)を用いて作成したものである。
また、ガス燃料比G/Fの変更に際しては、変更中の排出NOx量が目標値以下となるようにEGR率と空燃比とを調節する。図8は、排出NOx量と空燃比との関係をEGR率(筒内総ガスに対するEGRガス(低圧EGRガス+高圧EGRガス)の導入割合をいう。以下同じ。)毎に示した図である。図8に示すように、排出NOx量は、EGR率が高いほど減少するものの、定EGR率では空燃比がリッチになるほど増加する。そのため、EGR率と空燃比との組み合わせによっては、排出NOx量が多くなる場合がある。図8の太線は、排出NOx量の目標値である。排出NOx量を当該目標値以下とするためには、例えば、15%以上のEGR率に増やす場合には22以上の空燃比となるように、25%以上のEGR率に増やす場合には18以上の空燃比となるように、EGR率と空燃比との組み合わせを調節する。
図9は、ガス燃料比G/Fと要求放電電圧Vrとの関係を示した図である。図9の関係図は、等トルク条件下においてEGR率と空燃比との組み合わせを調節しながら排出NOx量を測定し、等排出NOx量となる上記組み合わせをプロットすることにより作成したしたものである。図9に示すように、要求放電電圧Vrは、ガス燃料比G/Fがよりリッチ側になるほど低下するという特性を示す。そのため、破損回避制御においては、図9に矢印で示すように、ガス燃料比G/Fをリッチ側に徐々に変更する。これにより、排出NOx量を略一定としながら要求放電電圧Vrを低下させることが可能となる。なお、図9の関係は、トルクおよび排出NOx量毎に、数値マップの形でECU60内部に記憶されているものとする。
図10は、ECU60により実行される破損回避制御の実行ルーチンを示したフローチャートである。図10に示すように、ECU60は先ず、要求放電電圧Vrが設定電圧よりも高いか否かを判定する(ステップ180)。本ステップにおいて、要求放電電圧Vrには、図5のステップ170で算出した値が用いられる。要求放電電圧Vrが設定電圧よりも高いと判定された場合、ECU60は、図9で説明した数値マップを特定する(ステップ190)。数値マップの特定は、ステップ170で算出した要求放電電圧Vrと、当該算出時におけるNOx濃度とを用いることにより行われる。なお、NOx濃度は、NOxセンサ36のセンサ出力が用いられる。ステップ180において、要求放電電圧Vrが設定電圧よりも低いと判定された場合、ECU60は、本ルーチンを終了する。
ステップ190に続いて、ECU60は、ステップ190で特定した数値マップに従って、ガス燃料比G/Fを変更する(ステップ200)。具体的に、ECU60は、ガス燃料比G/Fの今回値を、前回記憶値よりもリッチ側にシフトするように(例えば、0.5小さくなるように)変更する。続いて、ECU60は、ガス燃料比G/Fの今回値を記憶し(ステップ210)、本ルーチンを終了する。
以上、本実施形態の破損回避制御によれば、排出NOx量を略一定としながら要求放電電圧Vrを緩和することが可能となる。
ところで、上記実施の形態においては、低圧EGR通路38および高圧EGR通路42を設けたが、低圧EGR通路38および高圧EGR通路42の内の一方を省略してもよい。この場合、省略に係るEGR通路に設けたEGRバルブも省略することができる。
また、上記実施の形態においては、カム角センサ54、圧力センサ56やクランク角センサ58のセンサ出力を上記式(1)に適用し、点火タイミングでの筒内圧力Psaを推定した。しかしながら、点火タイミングでの筒内圧力Psaは、筒内圧センサのセンサ出力に基づいて推定してもよい。エンジンの圧縮行程において、筒内圧はピストン上昇に伴い増加するので、特定ピストン位置での筒内圧を取得できれば、点火タイミングでの筒内圧を推定できる。図11を参照しながら、筒内圧センサを用いた場合の筒内圧力Psaの推定手法を説明する。図11は、クランク角と筒内圧との関係を示した図である。図11に示すように、例えば上死点前90度のタイミングで筒内圧を取得し、負荷(スロットルバルブ26の開度)に応じた補正を行うことで、点火タイミングでの筒内圧を推定できる。なお、本変形例によって筒内圧力Psaを推定する場合は、別途、図11の関係を数値マップの形でECU60内部に記憶しておけばよい。
なお、上記実施の形態においては、低圧EGR通路38および高圧EGR通路42が上記第1の発明における「EGR通路」に、低圧EGRバルブ40および高圧EGRバルブ46が上記第1の発明における「EGR率調整手段」に、スロットルバルブ26が上記第1の発明における「空燃比調整手段」に、図9で説明した数値マップが上記第1の発明における「特性マップ」に、それぞれ相当している。
また、上記実施の形態においては、ECU60が図5のステップ160の処理を実行することにより上記第1の発明における「摩耗量推定手段」が、同図のステップ140の処理を実行することにより上記第1の発明における「筒内圧力推定手段」が、図10の一連の処理を実行することにより上記第1の発明における「破損回避制御手段」が、それぞれ実現されている。
10 エンジン
26 スロットルバルブ
36 NOxセンサ
38 低圧EGR通路
40 低圧EGRバルブ
42 高圧EGR通路
46 高圧EGRバルブ
60 ECU

Claims (2)

  1. リーンバーン運転が可能な内燃機関の排気通路と吸気通路とを接続するEGR通路と、
    前記内燃機関の筒内に吸入される総吸入ガスに対する、前記EGR通路を経由して前記内燃機関に還流させるEGRガスの比率を表すEGR率を調整するEGR率調整手段と、
    前記内燃機関に吸入される新気ガス量と、前記内燃機関における消費燃料量との比率を表す空燃比を調整する空燃比調整手段と、
    前記内燃機関に設けられた点火プラグの摩耗量を推定する摩耗量推定手段と、
    前記点火プラグの放電の際における筒内圧力を推定する筒内圧力推定手段と、
    内燃機関から排出されるNOx量毎に、放電電圧とEGR率と空燃比との関係を規定した特性マップと、
    前記内燃機関から排出されたNOx量を取得するNOx量取得手段と、
    前記筒内圧力と前記摩耗量とを用いて算出される放電電圧が設定電圧よりも大きい場合に、前記NOx量に対応する特性マップを特定し、特定した特性マップに基づいて、前記EGR率調整手段と前記空燃比調整手段とを制御する破損回避制御手段と、
    を備えることを特徴とする内燃機関の制御装置。
  2. 前記破損回避制御手段は、前記特定した特性マップにおいて、前記EGR率が高くなると共に、前記空燃比が燃料リッチとなるように前記EGR率調整手段と前記空燃比調整手段とを制御することを特徴とする請求項1に記載の内燃機関の制御装置。
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