JP2013131642A - 平面コイル、平面コイルの製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】機器の小型化にいっそう適した平面コイルを提供する。
【解決手段】第1導体201aが埋め込まれたオーバーコート樹脂層220及びインナーコート樹脂層219、第2導体201bが埋め込まれたオーバーコート樹脂層220及びインナーコート樹脂層219、インナーコート樹脂層219間に積層される内側絶縁層212、オーバーコート層220の外側に積層される第1外側絶縁層215、第2導体201bが埋め込まれたオーバーコート樹脂層220に固着されるフレキシブル配線基板250、片面フレキシブル配線板250の裏面に積層される第2外側絶縁層218を有し、片面フレキシブル配線板250が、電子部品の実装領域15を備える。
【選択図】図2

Description

本発明は、絶縁層に銅めっきされた導体が埋め込まれている平面コイル、平面コイルの製造方法に関する。
携帯電話、ネットブック及び小型ゲームのようなモバイル機器においては、製品の小型化、多機能化が進み、機構部品の一層の省スペース化が求められている。例えば、カメラモジュールは、これまでの固定焦点だった機能に、オートフォーカス、手振れ補正、ズームなどの多くの機能が付加され、それらを駆動するアクチュエータ部には、狭いスペースで駆動力を発揮する平面コイルが配置されている。
平面コイルとして、例えば特許文献1のものが知られている。この特許文献1の平面コイルは、図5に示すように、絶縁層1の厚さ方向中央部に芯材2が埋め込まれ、芯材2の上部の絶縁層1に上部導体3が埋め込まれ、芯材2の下部の絶縁層1に下部導体4が埋め込まれた構成され、芯材2を、ガラス繊維、アルミナ繊維、炭化ケイ素等のセラミクス繊維、或いはガラエポ(ガラス基材エポキシ樹脂)などの硬質のシート部材とすることで、内部応力によるコイル自身の反りが小さく、外力に対して機械的強度が向上したリジット構造の平面コイルを実現している。
特開平2−25003号公報(第1図)
ところで、近年では、モバイル機器をこれまで以上に小型・薄型化することが望まれている。
しかしながら、特許文献1の平面コイル等、周知の平面コイルは、ICチップと共に機器内に配置される。このため、モバイル機器の大きさは、ICチップの大きさによっても制約を受けることになる。
本発明は、このような点に鑑みてなされたものであり、モバイル機器内に同時に配置されるICチップの専有面積を小さくし、機器の小型化にいっそう適した平面コイル、平面コイルの製造方法を提供することを目的とする。
以上の課題を解決するため、本発明の一態様の平面コイルは、第1導体(例えば図2に示した第1導体201a)が埋め込まれた第1樹脂層(例えば図2に示したコイル層10aのオーバーコート樹脂層220及びインナーコート樹脂層219と、第2導体(例えば図2に示した第2導体201b)が埋め込まれた第2樹脂層(例えば図2に示したコイル層10bのオーバーコート樹脂層220及びインナーコート樹脂層219と、前記第1樹脂層と前記第2樹脂層との間に積層される内側絶縁層(例えば図2に示した内側絶縁層212)と、前記第1樹脂層の外側に積層される第1外側絶縁層(例えば図2に示した第1外側絶縁層215)と、前記第2樹脂層に固着され、前記第1導体及び第2導体にボンディングされる折り曲げ自在な配線基板(例えば図2に示した片面フレキシブル配線板250と、前記配線基板の前記第2樹脂層と固着されない側の面に積層される第2外側絶縁層(例えば図2に示した第2外側絶縁層218)と、を備え、前記内側絶縁層、前記第1外側絶縁層及び第2外側絶縁層は、絶縁性を有する可撓性フィルムで構成され、前記配線基板が、電子部品を実装するための実装領域(例えば図1に示した実装領域15)を有することを特徴とする。
本発明の一態様の平面コイルの製造方法は、第1基板及び第2基板の表面にレジストパターンを形成する工程(例えば図4−1(a)に示した工程)と、前記レジストパターンにめっきをして、その開口部に一次めっき層を形成する工程(例えば図4−1(b)に示した工程)と、前記一次めっき層をインナーコート樹脂層で埋め込む工程(例えば図4−1(c)に示した工程)と、前記インナーコート樹脂層を設けた前記第1基板及び前記第2基板を、該インナーコート樹脂層同士が向かい会うように配置し、両面に接着層を設けた可撓性フィルムからなる内側絶縁層を、前記インナーコート樹脂層の間に積層する工程(例えば図4−1(d)に示した工程)と、前記第1基板及び前記第2基板を除去する工程(例えば図4−1(e)に示した工程)と、前記第1基板及び前記第2基板の除去によって外部に露出した前記レジストパターンの開口部に、前記一次めっき層と導通する二次めっき層を形成することによって第1導体及び第2導体を形成する工程(例えば図4−1(f)に示した工程)と、前記第1導体の前記二次めっき層及び前記第2導体の前記二次めっき層をオーバーコート樹脂層で埋め込む工程(例えば図4−1(g)に示した工程)と、前記第2導体の前記二次めっき層を埋め込んだ前記オーバーコート樹脂層の外側に、折り曲げ自在であって、かつ、電子部品を実装するための実装領域を有する配線基板を固着して、前記第1導体及び前記第2導体とボンディングする工程と、前記第1導体の前記二次めっき層を埋め込んだ前記オーバーコート樹脂層の外側及び、前記配線基板の前記オーバーコート樹脂層と固着されない側の面とに、両面に接着層を設けた可撓性フィルムからなる外側絶縁層を積層する工程(例えば図4−1(h)に示した工程)と、を含むことを特徴とする。
上記した本発明は、フレキシブルなコイルとの間に電子部品の実装領域を設けることができる。このため、モバイル機器内に同時に配置される電子部品の専有面積を小さくし、器機の小型化にいっそう適した平面コイル、平面コイルの製造方法を提供することができる。
実発明の一施形態の平面コイルを説明するための上面図である。 図1に示した上面の、図中の線分A−A’に沿う断面図である。 図2示した平面コイルをレンズホルダーに沿って配置した状態を示した図である。 本発明の一実施形態の平面コイルの製造方法を説明するための図である。 本発明の一実施形態の平面コイルの製造方法を説明するための他の図である。 本発明の一実施形態の平面コイルの製造方法を説明するための他の図である。 特許文献に記載されている平面コイルを説明するための図である。
以下、本発明の平面コイル、平面コイルの製造方法の一実施形態について説明する。
・平面コイル
図1(a)、(b)は、本実施形態の平面コイルを説明するための上面図である。本実施形態の平面コイル10(図2に示す)は、第1コイル層10aと第2コイル層10bの2層から構成されている。図1(a)は第1コイル層10aの上面図であり、図1(b)は第2コイル層10bの上面図である。第1コイル層10aには、配線11が右方向に巻き回されるように配置された配線領域12aと、平面コイル10が折り曲げられる箇所に合わせて保形銅パターン203が設けられた保形領域13と、が設けられている。
そして、第2コイル層10bには、配線11が左方向に巻き回されるように配置された配線領域12bと、平面コイル10が折り曲げられる箇所に合わせて設けられた導通体204を有する導通領域14と、ICや磁気や光を検出するチップ素子、コンデンサ(以下、ICチップ等と記す)を実装するための端子100がキャビティを通して露出している実装領域15と、が設けられている。
図2は、本実施形態の平面コイル10の断面図であって、図1(a)、(b)に示した上面の、図中の線分A−A’に沿う断面図である。本実施形態の平面コイル10は、第1コイル層10aと第2コイル層10bとを上面同士を合わせて貼り合わせて構成されている。なお、図2において、図1に示した構成と同様の構成については同様の符号を付し、その説明を一部略すものとする。
第1コイル層10aの配線部aは、図1に示した配線11を構成する銅めっきされた第1導体201aを含んでいて、第1導体201aは、インナーコート樹脂層219及びオーバーコート樹脂層220中に埋め込まれている。第1コイル層10aの外側には第1外側絶縁層215が積層されていて、内側には内側絶縁層212が積層されている。インナーコート樹脂層219は内側絶縁層212上部に積層され、オーバーコート樹脂層220は第1外側絶縁層215下部に積層される。第1コイル層10aの保形領域13では、銅めっきされた保形銅パターン203が、インナーコート樹脂層219及びオーバーコート樹脂層220中に埋め込まれている。
なお、保形領域13において、オーバーコート樹脂層220及び第1外側絶縁層215の一部が切り欠かれているのは、平面コイルが保形領域で折り曲げられ、折り曲げ部分にシワが寄ることを防ぐためである。
また、第2コイル層10bの配線部bは、図1に示した配線11を構成する第2導体201bを含んでいて、第2導体201bは、インナーコート樹脂層219及びオーバーコート樹脂層220中に埋め込まれている。第2コイル層10bの内側には内側絶縁層212が積層されている。インナーコート樹脂層219は内側絶縁層212下部に積層され、オーバーコート樹脂層220は第2外側絶縁層218上部に積層される。オーバーコート樹脂層220の下部には、オーバーコート樹脂層220を配線基板に接続する際に、オーバーコート樹脂層220を配線基板上に固着するためのボンディング樹脂層230が積層されている。
図2中に符号224を付して示したのは、スルーホールである。以上の構成により、第1コイル層10a、第2コイル層10bは、いずれも折り曲げ自在な性質(以下、「フレキシブル」と記す)を有している。
第2コイル層10bの導通領域14では、銅めっきされた導通体204が、インナーコート樹脂層219及びオーバーコート樹脂層220中に埋め込まれている。
以上の構成は、カバーレイフィルム(以下、CLとも記す)としての、折り曲げ自在な片面フレキシブル配線板250と電気的に接続される。すなわち、片面フレキシブル配線板250は、端子100を備え、ボンディング樹脂層230によって第2コイル層10bのオーバーコート樹脂層220に固着されている。第1導体201a、第2導体201bは、スルーホール224を介して片面フレキシブル配線板250の端子100と電気的に接続(以下、ボンディングとも記す)される。片面フレキシブル配線板250のオーバーコート樹脂層220に固着されていない側の面には、第2外側絶縁層218が積層されている。
第2コイル層10bの実装領域15のキャビティは、ICチップ101等を実装するための凹部であって、この凹部にICチップ101等の図示しない端子が嵌合される。キャビティ下には端子100が形成されていて、端子100は、スルーホール224と電気的に接続されている。嵌合されたICチップ101等は、端子100を介してスルーホール224に接続され、スルーホール224を介して第1導体201a、第2導体201bと接続される。また、ICチップ101等は、はんだ222によって片面フレキシブル配線板250上に固定されている。
本実施形態では、内側絶縁層212上のインナーコート樹脂層219、オーバーコート層220、第1導体201a、保形銅パターン203、第1外側絶縁層215によって第1コイル層10aが構成されるものとする。また、内側絶縁層212下のインナーコート樹脂層219、オーバーコート層220、第2導体201b、導通体204、ボンディング樹脂層230、片面フレキシブル配線板250、第2外側絶縁層218によって第2コイル層10bが構成されるものとする。
内側絶縁層212、第1外側絶縁層215及び第2外側絶縁層218は、イミドフィルムやアラミドフィルム等の絶縁性を有する可撓性フィルム(以下、単にフィルムと称する)で構成されている。内側絶縁層212、第1外側絶縁層215及び第2外側絶縁層218としては、イミドフィルムやアラミドフィルム等のフィルムの表面にエポキシやアクリレート、フェノール等の官能基を持つ接着樹脂を塗布したものや、熱により硬化する熱硬化性樹脂、光硬化性の樹脂、または光でパターン状に硬化するフォトソルダーレジスト等の組合せ、或いは個々の樹脂が塗布されたフィルムがある。
厚さが0.25mmの平面コイル10において、内側絶縁層212、第1外側絶縁層215及び第2外側絶縁層218を構成するフィルムの厚さは、3μm〜9μmである。内側絶縁層212、第1外側絶縁層215及び第2外側絶縁層218を構成するフィルムの厚さが1μmを下回ると、第1導体201a及び第2導体201bを埋め込んだフレキシブルな第1コイル層10a、第2コイル層10bが変形しても、フィルムが柔らか過ぎて平面コイル10の形状を保持することができず、さらには、外部との電気絶縁性が低下するおそれがある。また、内側絶縁層212、第1外側絶縁層215及び第2外側絶縁層218を構成するフィルムの厚さが15μmを上回ると、硬過ぎるフィルムにより変形した平面コイル10の形状が元に戻ってしまうと共に、フィルムと第1コイル層10a及び第2コイル層10bとの境界部にクラックが発生するおそれがある。
また、インナーコート樹脂層219は、エポキシ或いはアクリレートを官能基として有する熱硬化性樹脂等で構成されている。また、オーバーコート樹脂層220は、エポキシ或いはアクリレートを官能基として有する熱硬化性樹脂や光硬化性樹脂、または光でパターン状に硬化するフォトソルダーレジスト等の樹脂で構成されている。
また、片面フレキシブル配線板とは、ポリイミドフィルムなどの電気絶縁性に優れ、薄く柔軟性があり、大きく変形させることが可能な基材に金属層及び絶縁層を形成して構成される配線板である。また、CLは大きく変形させることが可能な表面絶縁体で、例えば、ポリイミドやエポキシ樹脂、フォトソルダーレジスト等が考えられる。
以上説明した本実施形態の平面コイルによれば、平面コイル内にICチップ等を実装することができるので、平面コイルとICチップ等をモジュール化することができる。このため、モバイル機器等の内部で平面コイルと平面チップとが占有する面積を小さくすることができる。
この点を、図3を使って説明する。図3は、図2示した平面コイル10を、例えば、モバイル機器のアクチュエータでレンズやマグネットを有する四角形状のレンズホルダー30に沿って配置した状態を示している。なお、図3では、図2中に示した構成と同一の構成については同一の符号を付し、その説明の一部を略すものとする。
図3に示したように、本実施形態によれば、巻き回された平面コイルの中にICチップ101等を実装することができる。このため、平面コイルが機器内において占有する空間内にICチップ101等を実装することができるので、平面コイルとICチップ101等とが占める機器内の空間領域を小さくすることができる。このような本実施形態の平面コイルは、モバイル機器をいっそう小型化するのに有利である。
また、本発明によれば、第1コイル層10aに保形銅パターンが設けられているため、第1コイル層10a、第2コイル層10bの折り曲げ部分で反力が抑えられ、平面コイルの形状を保持することができる。また、第1コイル層10aの折り曲げ部分でオーバーコート層220及び外側絶縁層を一部切り欠いたことにより、巻き回された平面コイルの内側でシワが発生することがない。このため、平面コイル内径のシワがレンズホルダー30の設置に影響することをなくすことができる。
また、本実施形態によれば、第1導体201aを埋め込んでいる第1コイル層10aと、第2導体201bを埋め込んでいる第2コイル層10bとの間に、3μm〜9μmの厚さの絶縁性を有する内側絶縁層212が積層され、第1コイル層10aの外側に3μm〜9μmの厚さの絶縁性を有する第1外側絶縁層215が形成され、第2コイル層10bの外側に第2外側絶縁層218が積層されているので、電気絶縁性を保持することができる。
また、本実施形態の平面コイル10によれば、3μm〜9μmの厚さの内側絶縁層212、第1外側絶縁層215及び第2外側絶縁層218が可撓性を有するフィルムで構成されている。このため、例えば、フレキシブルな第1コイル層10a、第2コイル層10bが湾曲形状に変形すると、内側絶縁層212、第1外側絶縁層215及び第2外側絶縁層218が、第1コイル層10a、第2コイル層10bの湾曲形状を保持することができる。また、内側絶縁層212、第1外側絶縁層215及び第2外側絶縁層218と、第1コイル層10a、第2コイル層10bとの境界部にクラックが発生することを防ぐことができる。
・平面コイルの製造方法
次に、本発明の平面コイルの製造方法を説明する。図4−1から図4−3は、本実施形態の平面コイルの製造方法を説明するための図である。なお、図4−1、4−2、4−3は、図面の作成上便宜的に分けたもので、工程としては連続しているものとする。また、図4−1から4−3において、図1〜図3で示した構成と同一のものは、同一の符号を付して説明は省略する。
図4−1(a)に示したように、本実施形態では、先ず、下地層として例えば銅やアルミ等を有する基板401の表面に感光性フォトレジストをコーティングする。基板401は周辺部を超音波で溶着するか、接着剤で貼り合わせることにより両面のパターンを同時に形成することが可能となる。
感光性フォトレジストとしては、例えばネガ型の液状或いはドライフィルムのレジスト、ポジ型の液状或いはドライフィルムのレジストを用いることができ、液状レジストに基板401を浸漬したり、基板401の表面に液状レジストをスピンコートしたり、或いは基板401表面にドライフィルムをラミネートして塗布される。
次に、フォトマスクを通して紫外線を照射して感光性フォトレジストを露光する。この時、フォトマスクとしては、ガラスまたはPETフィルムを基材としてCrやAg塩をパターンとし、表面に乳剤を塗布したものが一般的に用いられる。また、レーザー描画装置で直接レジストに紫外線を照射して微細なパターンを描く方式も可能である。
露光された基板401は現像され、基板401上にはレジストパターン402が形成される。現像液は弱アルカリ性の水溶液、例えば1〜5%炭酸ソーダ溶液や3〜15%トリエタノールアミン水溶液を用いて行うが、有機溶剤を用いることもできる。現像は基板を浸漬揺動し、或いはシャワー装置を通すことで実施される。
次に、図4−1(b)に示すように、電気銅めっき法によりレジストパターン402の開口部に銅めっきを施して、一次銅めっき層201aa、201bb、403、204aを析出させる。本実施形態では、このとき、保形銅パターン203をもレジストパターン402の開口部に銅めっきを施して、一次銅めっき層を析出させることによって形成する。
一次銅めっきの処理は、電気銅めっき液として一般的な硫酸銅を含む薬液やピロ燐酸銅を含む薬液を用いて行われる。例えば、硫酸銅めっき薬液は、CuSO4・5H2Oは30〜200g/l(リットル)、Cl-は30〜80mg/l(リットル)、0〜10ppm程度の微量な有機硫黄化合物(例えば、ビス(3−プロパンスルホンサン)ジスルフィド)や有機窒素化合物(例えば、分子量千程度の四級ポリアミン)、界面活性剤(例えば、ポリプロピレングリコールやポリエチレングリコールを含む混合物)からなる。好ましくは、硫酸銅めっき薬液において、CuSO4・5H2Oは100〜180g/l(リットル)、H2SO4は120〜200g/l(リットル)、Cl-は、40〜70mg/l(リットル)の範囲内で使用されると良い。
次に、本実施形態では、図4−1(c)に示すように、一次銅めっき層201aa等を埋め込むように、インナーコート樹脂層219を積層する。
そして、図4−1(d)に示すように、2枚の基板401を分離し、分離した一方の基板401のインナーコート樹脂層219と他方の基板401のインナーコート樹脂層219との間に内側絶縁層212を積層する。そして、2つの基板401を、互いのインナーコート樹脂層219が内側絶縁層212を介して接するように接着する。
ここで、前述したように、内側絶縁層212は、イミドフィルムやアラミドフィルム等の絶縁性を有するフィルムで構成されており、このイミドフィルムやアラミドフィルム等のフィルムの表面にエポキシやアクリレート、フェノール等の官能基を持つ接着樹脂を塗布したものや、熱により硬化する熱硬化性樹脂、光硬化性の樹脂、または光でパターン状に硬化するフォトソルダーレジスト等の組合せ、或いは個々の樹脂が塗布されたフィルムである。インナーコート樹脂層219及び内側絶縁層212は、高温高圧下、例えば、150℃以上、5kgf/cm2以上の環境下で接着される。
次に、本実施形態では、表面(上面及び下面)に露出している基板401を、耐薬液性を有するフィルム(不図示)で覆った後、図2に示した第1コイル層aの第1導体201aと、第2コイル層10bの第2導体201bとを電気的に接続するため、スルーホール224を形成する。スルーホール224は、ドリル、パンチ、レーザー等の機械装置を用いることができるが、積層材に応じて方式を選定することが好ましい。
次に、本実施形態では、図4−2(e)に示すように、パラジウム塩等の金属触媒405を含む薬液に基板401を浸漬して、スルーホール224の内壁に金属触媒405を吸着させる。
そして、耐薬液性のフィルムを除去し、図4−2(f)に示すように、基板401をエッチング除去する。エッチングには3〜15%の塩酸、1〜5%の過硫酸塩などを用いる。
次に、図1、図2に示した配線領域12a、12bの外周にある導通領域14の導通体204などから通電して、再度、電気銅めっきを施す(二次銅めっき)。二次銅めっきにより、一次銅めっき層201aaに二次銅めっき層201abが堆積され、第1導体201aが形成される。また、一次銅めっき層201bbに二次銅めっき層201baが堆積され、第2導体201bが形成され、一次銅めっき層204aに二次銅めっき層204bが堆積されて、導通体204が形成される。
なお、このとき、本実施形態では、保形銅パターン203上に二次めっきが堆積されないように、保形銅パターン203に通電を行わずに二次銅めっきを行っている。このため、本実施形態では、保形銅パターン203の厚さが、導通体204や第1導体201a等の半分になっている。
また、図4−2(f)の工程では、図4−1(d)で形成したスルーホール224内にも二次銅めっきを行い、スルーホール224の電気的接続も同時に行なう。二次銅めっき層は任意に厚みを調整できるが、スルーホールの信頼性を考慮し5μm以上の厚みを形成することが好ましい。
次に、図4−2(g)に示すように、図中、上部に記したインナーコート樹脂層219上にオーバーコート樹脂層220を、下部に記したインナーコート樹脂層219上にオーバーコート樹脂層220を印刷して覆う。
さらに、図4−3(h)に示すように、本実施形態では、図中、下部のオーバーコート樹脂層220上にボンディング樹脂層230が積層され、ボンディング樹脂層230によって平面コイルが片面フレキシブル配線板250上にボンディングされる。また、図1(b)に示したように、片面フレキシブル配線板250には平面コイルがボンディングされない実装領域15が設けられていて、実装領域15にはICチップを実装するための図1に示した端子100が設けられている。
また、本実施形態では、上部のオーバーコート樹脂層220に第1外側絶縁層215が積層され、平面コイルの図中下面には、第2外側絶縁層218が積層される。そして、保形銅パターン203上のオーバーコート樹脂層220及び第1外部絶縁層215が切り欠かれて、平面コイルを折り曲げた際にシワが発生することを防止する。切り欠かれた領域に、符号RCを付して示す。
また、前述したように、第1外側絶縁層215及び第2外側絶縁層218は、イミドフィルムやアラミドフィルム等の絶縁性を有するフィルムで構成されており、このイミドフィルムやアラミドフィルム等のフィルムの表面にエポキシやアクリレート、フェノール等の官能基を持つ接着樹脂を塗布したものや、熱により硬化する熱硬化性樹脂、光硬化性の樹脂、または光でパターン状に硬化するフォトソルダーレジスト等の組合せ、或いは個々の樹脂が塗布されたフィルムである。
そして、製造した平面コイル10の配線の端子部へは、Sn、Ag、Cu、Ni、Zn、Sb、Inの内Snとその他少なくとも1種以上の金属を含有する半田材料やAu/Ni等の電子部品と接続信頼性の高い材料で処理する。
本実施形態の平面コイルの製造方法によれば、イミドフィルムやアラミドフィルム等の絶縁性を有するフィルムからなる内側絶縁層212、第1外側絶縁層215及び第2外側絶縁層218は、エポキシやアクリレート、フェノール等の官能基を持つ接着樹脂を塗布したものや、熱により硬化する熱硬化性樹脂、光硬化性の樹脂、または光でパターン状に硬化するフォトソルダーレジスト等の組合せ、或いは個々の樹脂を塗布した接着層を介して積層されているので(内側絶縁層212は、一方の基板401のインナーコート樹脂層219と他方の基板401のインナーコート樹脂層219との間に積層され、第1外側絶縁層215は上部のオーバーコート樹脂層220上に積層され、第2外側絶縁層218は下部のオーバーコート樹脂層220上に積層されている)、フレキシブル構造の平面コイル10を特殊な工程を必要とせずに容易に製造することができる。
なお、以上説明した本発明の範囲は、図示され記載された例示的な実施形態に限定されるものではなく、本発明が目的とするものと均等な効果をもたらすすべての実施形態をも含む。さらに、本発明の範囲は、特許請求の範囲に記載された請求項により画される発明の特徴の組み合わせに限定されるものではなく、すべての開示されたそれぞれの特徴のうち特定の特徴のあらゆる所望する組み合わせによって画されうる。
以上説明した本実施形態の平面コイルは、平面コイル全般に適用することができるが、特に、小型化が要求される平面コイルに適用した場合に効果を奏する。
10a 第1コイル層
10b 第2コイル層
11 配線
12a、12b 配線領域
13 保形領域
14 導通領域
30 レンズホルダー
100 端子
101 ICチップ等
201a 第1導体
201aa、201bb、204a 一次銅めっき層
201ab、201ba、204b 二次銅めっき層
201b 第2導体
203 保形銅パターン
204 導通体
212 内側絶縁層
215 第1外側絶縁層
218 第2外側絶縁層
219 インナーコート樹脂層
220 オーバーコート樹脂層
224 スルーホール
230 ボンディング樹脂層
250 フレキシブル配線基板
401 基板
402 レジストパターン
405 金属触媒

Claims (2)

  1. 第1導体が埋め込まれた第1樹脂層と、
    第2導体が埋め込まれた第2樹脂層と、
    前記第1樹脂層と前記第2樹脂層との間に積層される内側絶縁層と、
    前記第1樹脂層の外側に積層される第1外側絶縁層と、
    前記第2樹脂層に固着され、前記第1導体及び第2導体にボンディングされる折り曲げ自在な配線基板と、
    前記配線基板の前記第2樹脂層と固着されない側の面に積層される第2外側絶縁層と、を備え、
    前記内側絶縁層、前記第1外側絶縁層及び第2外側絶縁層は、絶縁性を有する可撓性フィルムで構成され、
    前記配線基板が、電子部品を実装するための実装領域を有することを特徴とする平面コイル。
  2. 第1基板及び第2基板の表面にレジストパターンを形成する工程と、
    前記レジストパターンにめっきをして、その開口部に一次めっき層を形成する工程と、
    前記一次めっき層をインナーコート樹脂層で埋め込む工程と、
    前記インナーコート樹脂層を設けた前記第1基板及び前記第2基板を、該インナーコート樹脂層同士が向かい会うように配置し、両面に接着層を設けた可撓性フィルムからなる内側絶縁層を、前記インナーコート樹脂層の間に積層する工程と、
    前記第1基板及び前記第2基板を除去する工程と、
    前記第1基板及び前記第2基板の除去によって外部に露出した前記レジストパターンの開口部に、前記一次めっき層と導通する二次めっき層を形成することによって第1導体及び第2導体を形成する工程と、
    前記第1導体の前記二次めっき層及び前記第2導体の前記二次めっき層をオーバーコート樹脂層で埋め込む工程と、
    前記第2導体の前記二次めっき層を埋め込んだ前記オーバーコート樹脂層の外側に、折り曲げ自在であって、かつ、電子部品を実装するための実装領域を有する配線基板を固着して、前記第1導体及び前記第2導体とボンディングする工程と、
    前記第1導体の前記二次めっき層を埋め込んだ前記オーバーコート樹脂層の外側及び、前記配線基板の前記オーバーコート樹脂層と固着されない側の面とに、両面に接着層を設けた可撓性フィルムからなる外側絶縁層を積層する工程と、
    を含むことを特徴とする平面コイルの製造方法。
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