JP2013129297A - 負圧式倍力装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】回生協調用マスタシリンダと共に採用される負圧式倍力装置において、ブレーキペダルの操作時に生じる違和感を減じて、ブレーキ操作フィーリングを向上させること。
【解決手段】負圧式倍力装置において、出力部材(35)は回生協調用マスタシリンダ100のピストン102に連結されており、ブレーキペダルに連結される入力部材(31)とハウジング10間には、回生協調用マスタシリンダ100のアイドルストロークS2領域において入力部材(31)に所定の反力を付与する反力機構60(連結部材61、リテーナ62、スプリング63)が設定されている。
【選択図】 図1

Description

本発明は、自動車に適用される制動装置の一構成部品である負圧式倍力装置に係り、特に、通常用マスタシリンダ(回生ブレーキシステムを備えていない制動装置において採用されるもの)に比してアイドルストロークを大きくした回生協調用マスタシリンダと共に採用される負圧式倍力装置に関するものである。
一般的に、負圧式倍力装置においては、ハウジング内を前方の負圧室と後方の変圧室とに区画する可動隔壁に連結されたバルブボデーが軸孔を備えていて、この軸孔内には、前記バルブボデーに対して軸方向に進退可能で入力部材と一体的に移動するプランジャと、このプランジャの前記バルブボデーに対する進退移動に応じて前記負圧室と前記変圧室間を連通・遮断する負圧弁および前記変圧室と大気間を連通・遮断する大気弁を備えた弁機構が組み込まれるとともに、前記プランジャの前端部と前記バルブボデーの前端部が後面に係合可能な反動部材と、この反動部材の前面に後端部にて係合し前記バルブボデーに対して軸方向に移動可能な出力部材が組付けられている。
また、回生協調用マスタシリンダと共に採用される負圧式倍力装置においては、負圧式倍力装置の出力部材が回生協調用マスタシリンダのピストンに連結されるように構成されている。かかる負圧式倍力装置は、例えば、下記の特許文献1に記載されている。
特開2002−137727号公報
上記した特許文献1に記載されている負圧式倍力装置においては、反動部材(リアクションディスク)と出力部材(出力ロッド)間に、反動部材と当接するように配設されたストロークピストンと、このストロークピストンと前記出力部材間に介装したバネを備えたストロークシミュレータが設けられている。
このため、上記した特許文献1に記載されている負圧式倍力装置では、入力部材の移動量(入力ストローク)と、入力部材に作用する荷重(ブレーキペダルに操作反力として作用する入力荷重)の関係が、概略的に図9に示した破線(入力ストロークのゼロから点A、点Bを通って変化する線)のようになる。なお、図9に示した破線の折れ点Aは、負圧式倍力装置の入力部材とプランジャが復帰付勢力に抗して前方に移動を開始するタイミング(すなわち、負圧室と変圧室間に差圧が生じて、可動隔壁、バルブボデー等が前方に作動を開始するタイミング)を示し、図9に示した破線の折れ点Bは、出力部材によって押動される回生協調用マスタシリンダのピストンが回生協調のアイドルストローク量S2を移動したタイミング(すなわち、回生協調用マスタシリンダにて制動液圧が発生して、回生協調用マスタシリンダのピストンから負圧式倍力装置の出力部材に反力が作用し始めるタイミング)を示している。また、図9に示した破線の折れ点Aから図9に示した破線の折れ点Bまでの領域では、負圧式倍力装置の入力部材、プランジャ、可動隔壁、バルブボデー、反動部材、出力部材等の構成部材に作用する入出力がバランスした状態(入力荷重が変化しない状態)で、これらの構成部材が出力側(マスタシリンダ側)に移動している。
これに対して、通常用マスタシリンダと共に採用される通常の負圧式倍力装置では、入力部材の移動量(入力ストローク)と、入力部材に作用する荷重(ブレーキペダルに操作反力として作用する入力荷重)の関係が、概略的に図9に示した二点鎖線(入力ストロークのゼロから点A、点Cを通って変化する線)のようになる。なお、図9に示した二点鎖線の折れ点Aは、図9に示した破線の折れ点Aと同じである。また、図9に示した二点鎖線の折れ点Cは、通常用マスタシリンダのピストンが通常のアイドルストローク量S1を移動したタイミング(すなわち、通常用マスタシリンダにて制動液圧が発生して、通常用マスタシリンダのピストンから負圧式倍力装置の出力部材に反力が作用し始めるタイミング)を示している。また、図9に示した二点鎖線の折れ点Aから図9に示した二点鎖線の折れ点Cまでの領域では、負圧式倍力装置の入力部材、プランジャ、可動隔壁、バルブボデー、反動部材、出力部材等の構成部材に作用する入出力がバランスした状態で、これらの構成部材が出力側に移動している。
ところで、上記した特許文献1に記載されている負圧式倍力装置(回生協調用マスタシリンダと共に採用される負圧式倍力装置)では、上記した図9の破線と二点鎖線の比較から明らかなように、通常のアイドルストローク量S1を超えて回生協調のアイドルストローク量S2に至る領域において、入力部材に作用する荷重(ブレーキペダルに操作反力として作用する入力荷重)が、通常の入力荷重(通常用マスタシリンダと共に採用される負圧式倍力装置にて得られる入力荷重)から順次離れるため、ブレーキペダルの操作時に違和感を生じさせるおそれがある。
本発明は、上記した課題を解消すべくなされたもの(すなわち、回生協調用マスタシリンダと共に採用される負圧式倍力装置において、ブレーキペダルの操作時に生じる違和感を減じて、ブレーキ操作フィーリングを向上させるべくなされたもの)であり、
ハウジング内を前方の負圧室と後方の変圧室とに区画する可動隔壁に連結されたバルブボデーが軸孔を備えていて、この軸孔内には、前記バルブボデーに対して軸方向に進退可能で入力部材と一体的に移動するプランジャと、このプランジャの前記バルブボデーに対する進退移動に応じて前記負圧室と前記変圧室間を連通・遮断する負圧弁および前記変圧室と大気間を連通・遮断する大気弁を備えた弁機構が組み込まれるとともに、前記プランジャの前端部と前記バルブボデーの前端部が後面に当接可能な反動部材と、この反動部材の前面に後端部にて係合し前記バルブボデーに対して軸方向に移動可能な出力部材が組付けられている負圧式倍力装置であって、
前記出力部材は回生協調用マスタシリンダのピストンに連結されており、
前記入力部材と前記ハウジング間には、前記回生協調用マスタシリンダのアイドルストローク領域において前記入力部材に所定の反力を付与する反力機構が設定されていることに特徴がある。
本発明による負圧式倍力装置(回生協調用マスタシリンダと共に採用される負圧式倍力装置)においては、前記入力部材と前記ハウジング間に、前記回生協調用マスタシリンダのアイドルストローク領域において前記入力部材に所定の反力を付与する反力機構が設定されている。このため、入力部材の移動量(入力ストローク)と、入力部材に作用する荷重(ブレーキペダルに操作反力として作用する入力荷重)の関係が、概略的に図9に示した実線(入力ストロークのゼロから点A、点Dを通って変化する線)のようになる。
なお、図9に示した実線の折れ点Aは、図9に示した破線と二点鎖線の折れ点Aと同じである。また、図9に示した実線の折れ点Dは、本発明による負圧式倍力装置と共に採用される回生協調用マスタシリンダのピストンが回生協調のアイドルストローク量S2を移動したタイミング(すなわち、回生協調用マスタシリンダにて制動液圧が発生して、回生協調用マスタシリンダのピストンから負圧式倍力装置の出力部材に反力が作用し始めるタイミング)を示している。また、図9に示した実線の折れ点Aから図9に示した実線の折れ点Dまでの領域では、負圧式倍力装置の入力部材、プランジャ、可動隔壁、バルブボデー、反動部材、出力部材等の構成部材に作用する入出力がバランスした状態で、これらの構成部材が出力側に移動しているものの、反力機構によって入力荷重が順次増大する。
ところで、本発明による負圧式倍力装置においては、入力部材とハウジング間に設定されている反力機構によって、回生協調用マスタシリンダのアイドルストローク領域において入力部材に所定の反力を付与することが可能であり、入力部材に作用する荷重(ブレーキペダルに操作反力として作用する入力荷重)を、通常の入力荷重(通常用マスタシリンダと共に採用される通常の負圧式倍力装置にて得られる入力荷重)に近似させることが可能である。このため、ブレーキペダルの操作時に生じる違和感(通常用マスタシリンダと共に採用される通常の負圧式倍力装置にて得られるブレーキ操作フィーリングとの相違)を減じて、ブレーキ操作フィーリングを向上させることが可能である。また、本発明による負圧式倍力装置においては、入力部材とハウジング間に反力機構が設定されていて、負圧式倍力装置の既存の構成部材に、反力機構の構成部材を一体的に組付けることが可能である。
上記した本発明の実施に際して、前記反力機構は、前記プランジャと前記出力部材間に配設されて前記プランジャと一体的に移動する連結部材と、前記出力部材に対して前後方向に移動可能に組付けられて前記連結部材によって前方に押動されるリテーナと、このリテーナと前記ハウジング間に介装されて前記リテーナと前記連結部材と前記プランジャを介して前記入力部材に所定の反力を付与するスプリングを備えていて、前記連結部材が、前方部位を小径とし後方部位を大径とした段付き形状に形成されていて、前記前方部位にて前記反動部材を気密的に貫通して前記リテーナと当接しており、前記後方部位の前端にて前記反動部材の後面に当接可能であり、前記後方部位の後端にて前記プランジャの前端部に当接していて、前記プランジャの前端部が前記後方部位を介して前記反動部材の後面に当接可能とされていることも可能である。この場合には、当該負圧式倍力装置内に反力機構を収容することができて、当該負圧式倍力装置の車体への搭載性を良好とすることができるとともに、当該負圧式倍力装置をコンパクトに構成することが可能である。
また、上記した本発明の実施に際して、前記反力機構は、前記バルブボデーの軸孔から前記バルブボデー外に延出する前記入力部材の一部に組付けられるリテーナと、このリテーナと前記ハウジング間に介装されて前記リテーナを介して前記入力部材に所定の反力を付与するスプリングを備えていることも可能である。この場合には、反力機構を当該負圧式倍力装置外に一体的に装着することにより実施することが可能であり、既存の負圧式倍力装置の構成を有効に活用して反力機構を組付けることができて、当該負圧式倍力装置の車体への搭載性を良好とすることができるとともに、当該負圧式倍力装置を安価に構成することが可能である。
本発明による負圧式倍力装置の第1実施形態とこれに組付けた回生協調用マスタシリンダの縦断側面図である。 図1に示した負圧式倍力装置の連結部材単体の拡大側面図である。 図1に示した負圧式倍力装置の出力部材と反動部材の拡大断面図である。 図1に示した負圧式倍力装置のリテーナ単体の拡大正面図である。 図3に示した反動部材と出力部材における後方部分の断面図である。 図3に示した出力部材における前方部分を示していて、図7の6−6線に沿った断面図である。 図6に示した出力部材における前方部分の背面図である。 本発明による負圧式倍力装置の第2実施形態を示す要部拡大断面図である。 負圧式倍力装置の入力ストロークと入力荷重の関係を概略的に示した線図である。
以下に、本発明の各実施形態を図面に基づいて説明する。図1〜図7は本発明による負圧式倍力装置の第1実施形態を示していて、この第1実施形態の負圧式倍力装置においては、ハウジング10に前後一対の可動隔壁21F、21Rとバルブボデー22を備えるパワーピストン20が組付けられていて、ハウジング10内が前後一対の可動隔壁21F、21Rにより各前方の負圧室R1f、R1rと各後方の変圧室R2f、R2rとに区画されている。
ハウジング10は、図1に示したように、前方シェル11と後方シェル12と環状の中間壁13を備えるとともに、負圧室R1fを負圧源(例えば、図示省略のエンジンの吸気マニホールド)に常時連通させるための負圧導入管14を備えている。このハウジング10は、後方シェル12を気密的に貫通する複数本(図1では1本が示されている)の取付ボルト15にて静止部材、すなわち車体(図示省略)に固定され、前方シェル11を気密的に貫通する複数本(図1では1本が示されている)の取付ボルト16にてブレーキマスタシリンダ100を支持するように構成されている。
ブレーキマスタシリンダ100は、回生協調用マスタシリンダ(例えば、特開2010−202188号公報にて公知の回生ブレーキシステムを備えていない制動装置において採用される通常用マスタシリンダに比してアイドルストロークを大きくしたもの)であり、そのシリンダ本体101の後端部101aが前方シェル11に形成された中心筒部11aを貫通して負圧室R1f内に気密的に突入し、またシリンダ本体101に形成されたフランジ部101bの後面が前方シェル11の前面に当接している。また、ブレーキマスタシリンダ100のピストン102は、シリンダ本体101から後方に突出して負圧室R1f内に突入しており、後述する出力軸35の先端ロッド部35aによって前方に押動されるように構成されている。
パワーピストン20の各可動隔壁21F,21Rは、金属製で環状のプレート21af、21arと、ゴム製で環状のダイアフラム21bf、21brとからなり、ハウジング10内にて前後方向(パワーピストン20の軸方向)へ移動可能に設置されている。各ダイアフラム21bf、21brは、その外周縁に形成された環状の外周ビード部にて、ハウジング10の構成部材により気密的に挟持されている。また、各ダイアフラム21bf、21brは、その内周縁に形成された環状の内周ビード部にて、プレート21af、21arの内周部に気密的に固定されている。
なお、前方の環状のプレート21afの円筒部には、前方の負圧室R1fと後方の負圧室R1rを常に連通させるための負圧連通孔21a1が設けられている。また、後方のダイアフラム21brの外周ビード部には、エア連通路21b1が形成されていて、このエア連通路21b1と、ハウジング10の中間壁13に形成したエア連通孔13aを通して、前方の変圧室R2fと後方の変圧室R2rが常に連通している。
パワーピストン20のバルブボデー22は、両可動隔壁21F,21Rの内周部に連結された樹脂製の中空体であって、円筒状に形成された中間部位にてハウジング10の後方シェル12に気密的かつ前後方向へ移動可能に組付けられており、ハウジング10の前方シェル11との間に介装されたリターンスプリング17によって後方に向けて付勢されている。なお、バルブボデー22のハウジング10外に突出する部位は、後端に複数の通気孔19aを有するブーツ19によって被覆保護されている。
また、バルブボデー22には、前後方向にて貫通する段付の軸孔22aが形成されるとともに、この軸孔22aの中間段部に後端にて連通するとともに前端にて負圧室R1fに連通する一対の(図1では一方のみが示されている)負圧連通路22bと、軸孔22aの前方部分に略直交していてキー部材39を外周から挿通可能なキー取付孔22cが形成されている。
上記した軸孔22aには、入力軸31とプランジャ32が同軸的に組付けられるとともに、弁機構Vとフィルタ51,52が同軸的に組付けられている。また、上記した軸孔22aには、プランジャ32の前方に、反動部材34および出力軸(出力部材)35が同軸的に組付けられているとともに、反力機構60が組付けられている。
入力軸31は、バルブボデー22に対して進退可能であり、球状先端部31aにてプランジャ32の受承連結部32cに関節状に連結され、後端ねじ部31bにてヨーク33を介してブレーキペダル(図示省略)に連結されていて、ブレーキペダルに作用する踏力を入力として前方に向けて受けるように構成されている。
プランジャ32は、その先端部32aにて連結部材61を介して反動部材34における後面の中央部位に当接可能であるとともに、その中間部に形成した環状溝部にてキー部材39に係合可能であって、先端部32aが反動部材34から連結部材61を介して出力の反力を部分的に受ける部分である。また、プランジャ32の後端には、弁機構Vの環状大気弁部に離座可能に着座する環状の大気弁座32bが形成されていて、この大気弁座32bと弁機構Vの環状大気弁部によって、変圧室R2rと大気間を連通・遮断する大気弁が構成されている。
反動部材34は、その後面の中央部位が後方に膨出変形可能なリアクションゴムディスクであり、出力軸35の後方円筒部35b内に収容されて前面34c全体にて出力軸35の後端部後面に係合(当接)した状態にて、出力軸35の後方円筒部35bとともにバルブボデー22の前端部に組付けられている。この反動部材34は、その後面にて、プランジャ32の先端部32a前面に連結部材61を介して当接可能であるとともに、バルブボデー22の円環状前端面に当接している。
出力軸35は、反動部材34とともにバルブボデー22の軸孔22aの前端部内に前後方向へ移動可能に組付けられていて、先端部に組付けた先端ロッド部35aにてブレーキマスタシリンダ100におけるピストン102の係合部(凹部)に押動可能に当接しており、制動作動時にはブレーキマスタシリンダ100のピストン102から受ける反力を反動部材34に伝達するようになっている。
キー部材39は、パワーピストン20のバルブボデー22に対するプランジャ32の前後方向移動を規定する機能と、ハウジング10に対するパワーピストン20の後方への移動限界位置(バルブボデー22の後方復帰位置)を規定する機能を有していて、バルブボデー22とプランジャ32のそれぞれに対してパワーピストン20の軸方向に所要量相対移動可能に組付けられている。
弁機構Vは、それ自体公知のものであり、バルブボデー22における各負圧連通路22bの後端部に一体的に形成した円弧形状の負圧弁座と、プランジャ32の後端部に一体的に形成した環状の大気弁座と、この大気弁座に対して同軸的に配置されてバルブボデー22に組付けた筒状の弁体41を備えている。弁体41は、負圧弁座に対して着座・離座可能で負圧弁座とにより、負圧室R1f、R1rと変圧室R2f、R2rを連通・遮断可能な負圧弁を構成する負圧弁部41aを有するとともに、大気弁座32bに対して着座・離座可能で大気弁座32bとにより、変圧室R2rと大気を連通・遮断可能な大気弁を構成する環状の大気弁部41bを有している。
負圧弁部41aと大気弁部41bは、弁体41の可動部(軸方向に移動可能な部分)に一体的に設けられていて、圧縮スプリング42によって負圧弁座と大気弁座32bに向けて(前方に向けて)付勢されている。なお、弁体41の固定部(軸方向に移動不能な部分)は、リテーナ43を介して入力軸31の段部に係止する圧縮スプリング44によって前方に向けて付勢されていて、バルブボデー22における軸孔22aの定位置(段部)に保持されている。
上記した弁機構Vの構成によって、変圧室R2f、R2rは、入力軸31およびプランジャ32のバルブボデー22に対する前後方向の移動に応じて、負圧室R1f、R1rまたは大気に連通可能である。すなわち、入力軸31およびプランジャ32がバルブボデー22に対して図1の原位置(復帰位置)から前方へ移動して、負圧弁部41aが負圧弁座に着座し、大気弁座32bが大気弁部41bから離座したときには、変圧室R2f、R2rが負圧室R1f、R1rとの連通を遮断されて大気に連通する。このときには、ブーツ19の通気孔19a、フィルタ51,52、弁体41の内部、大気弁座32bと大気弁部41b間の隙間、バルブボデー22に設けた連通路等を通して、変圧室R2f、R2rに大気が流入する。
また、図1に示したように、入力軸31およびプランジャ32がバルブボデー22に対して復帰位置(原位置)に戻って、大気弁座32bが大気弁部41bに着座し、負圧弁部41aが負圧弁座から離座している状態(すなわち、大気弁が閉じて、変圧室R2f、R2rと大気との連通が遮断され、かつ、負圧弁が開いて、負圧室R1f、R1rと変圧室R2f、R2rとが連通している状態)では、変圧室R2f、R2rが大気との連通を遮断されて負圧室R1f、R1rに連通する。このときには、バルブボデー22に設けた連通路、負圧弁部41aと負圧弁座間の隙間、負圧連通路22b等を通して、変圧室R2f、R2rから負圧室R1f、R1rに空気が吸引されて流れる。
ところで、この第1実施形態においては、反力機構60が、ハウジング10の前方シェル11とプランジャ32(入力軸31と一体的に移動する)間に設けられている。反力機構60は、回生協調用マスタシリンダ100のアイドルストロークS2(図9参照)領域において入力軸31に所定の反力を付与するものであり、プランジャ32と出力軸35間に配設されてプランジャ35と一体的に移動する連結部材61と、出力軸35に対して前後方向に移動可能に組付けられて連結部材61によって前方に押動されるリテーナ62と、リテーナ62とハウジング10の前方シェル11間に介装されてリテーナ62と連結部材61とプランジャ32を介して入力軸31部材に所定の反力を付与するスプリング63を備えている。
連結部材61は、図1および図2に示したように、前方部位61aを小径とし後方部位61bを大径とした段付き形状に形成されていて、前方部位61aにて反動部材34の中心部に設けた貫通孔34a(図3参照)を気密的に貫通してリテーナ62と当接している。また、連結部材61は、後方部位61bの前端(段部)にて反動部材34の後面に当接可能であり、後方部位61bの後端にてプランジャ32の前端部32aに当接していて、プランジャ32の前端部32aが後方部位61bを介して反動部材34の後面に当接可能とされている
リテーナ62は、図4に示したように、外周の環状部62a(外周が前方に向けて湾曲している)と内周の十字状部62bを一体的に備えていて、図1に示したように、十字状部62bにて出力軸35に設けた十字状の取付穴部Hに前後方向に移動可能に組付けられており、十字状部62bの中心にて連結部材61の前方部位61a先端と当接している。取付穴部Hは、出力軸35の中間軸部35cの後端部に形成されていて、出力軸35の後方円筒部35bによって塞がれている。なお、出力軸35の後方円筒部35bは、前端部中心に形成したメネジ部35b1にて、出力軸35の中間軸部35cの後端部中心に形成したオネジ部35c1に脱着可能に螺合されていて、リテーナ62を組付ける際に分離・連結されるように構成されている。
スプリング63は、前端にてハウジング10の前方シェル11に係合し、後端にてリテーナ62の環状部62aに係合していて、図1の状態(バルブボデー22、入力軸31等が復帰位置にある状態)では、付勢力(リテーナ62と連結部材61とプランジャ32を介して入力軸31に付与させる反力)が略ゼロとされている。
上記のように構成したこの第1実施形態の負圧式倍力装置においては、ブレーキペダルを踏み込んで、入力軸31とプランジャ32をバルブボデー22に対して原位置(復帰位置)から軸方向に前進移動させると、負圧弁部41aが負圧弁座に着座することにより負圧弁が閉じて、負圧室R1f、R1rと変圧室R2f、R2r間の連通が遮断されるとともに、大気弁座32bが大気弁部41bから離座することにより大気弁が開いて、変圧室R2f、R2rと大気間が連通される。
このため、開状態の大気弁とバルブボデー22の連通路を通して変圧室R2f、R2rに大気が流入して、変圧室R2f、R2rの圧力が負圧から順次大気圧となり、負圧室R1f、R1rと変圧室R2f、R2r間の差圧に応じた出力が出力軸35に生じる。また、出力軸35に出力が生じると、その反力が出力軸35から反動部材34の前面34cに伝達され、反動部材34の後面からバルブボデー22とプランジャ32に伝達される。
また、この第1実施形態の負圧式倍力装置においては、入力軸31と一体的に移動するプランジャ32とハウジング10の前方シェル11間に、回生協調用マスタシリンダ100のアイドルストロークS2領域において入力軸31に所定の反力(図9に示した実線の折れ点Aと折れ点D間参照)を付与する反力機構60が設けられている。このため、入力軸31の移動量(入力ストローク)と、入力軸31に作用する荷重(ブレーキペダルに操作反力として作用する入力荷重)の関係が、概略的に図9に示した実線(入力ストロークのゼロから点A、点Dを通って変化する線)のようになる。
なお、図9に示した実線の折れ点Aは、入力軸31とプランジャ32等が復帰付勢力(圧縮スプリング44の付勢力等)に抗して前方に移動を開始するタイミングである。また、図9に示した実線の折れ点Dは、回生協調用マスタシリンダ100のピストン102が回生協調のアイドルストローク量S2を移動したタイミング(すなわち、回生協調用マスタシリンダ100にて制動液圧が発生して、回生協調用マスタシリンダ100のピストン102から負圧式倍力装置の出力軸35に反力が作用し始めるタイミング)を示している。また、図9に示した実線の折れ点Aから図9に示した実線の折れ点Dまでの領域では、負圧式倍力装置の入力軸31、プランジャ32、可動隔壁21F、21R、バルブボデー22、反動部材34、出力軸35等の構成部材に作用する入出力がバランスした状態(入力荷重が変化しない状態)で、これらの構成部材が出力側に移動しているものの、反力機構60によって入力荷重が順次増大する。
ところで、この第1実施形態の負圧式倍力装置においては、入力軸31と一体的に移動するプランジャ32とハウジング10の前方シェル11間に設けられている反力機構60によって、図9の実線で示したように、回生協調用マスタシリンダ100のアイドルストロークS2領域において入力軸31に所定の反力を付与することが可能であり、入力軸31に作用する荷重(ブレーキペダルに操作反力として作用する入力荷重)を、通常の入力荷重(通常用マスタシリンダと共に採用される通常の負圧式倍力装置にて得られる図9の二点鎖線で示した入力荷重)に近似させることが可能である。
このため、ブレーキペダルの操作時に生じる違和感(通常用マスタシリンダと共に採用される通常の負圧式倍力装置にて得られるブレーキ操作フィーリングとの相違)を減じて、ブレーキ操作フィーリングを向上させることが可能である。また、この第1実施形態の負圧式倍力装置においては、プランジャ32とハウジング10の前方シェル11間に反力機構60が設定されていて、負圧式倍力装置の既存の構成部材に、反力機構60の構成部材(連結部材61、リテーナ62、スプリング63)を一体的に組付けることが可能である。
また、この第1実施形態の負圧式倍力装置においては、反力機構60が、連結部材61と、リテーナ62と、スプリング63を備えていて、連結部材61が、前方部位61aを小径とし後方部位61bを大径とした段付き形状に形成されていて、前方部位61aにて反動部材34を気密的に貫通してリテーナ62と当接しており、後方部位61bの前端にて反動部材34の後面に当接可能であり、後方部位61bの後端にてプランジャ32の前端部32aに当接していて、プランジャ32の前端部32aが後方部位61bを介して反動部材23の後面に係合可能とされている。このため、当該負圧式倍力装置内に反力機構60を収容することができて、当該負圧式倍力装置の車体への搭載性を良好とすることができるとともに、当該負圧式倍力装置をコンパクトに構成することが可能である。
上記した第1実施形態においては、反力機構60が、連結部材61と、リテーナ62と、スプリング63を備える構成として、当該負圧式倍力装置内に収容される(当該負圧式倍力装置に反力機構60が内蔵される)ようにして実施したが、図8に示した第2実施形態のように、上記した反力機構60と同等に機能する反力機構160が、リテーナ162と、スプリング163を備える構成として、当該負圧式倍力装置外に一体的に装着されるようにして実施することも可能である。
図8に示した第2実施形態では、反力機構160が、バルブボデー22の軸孔22aからバルブボデー22外に延出する入力軸31の中間部位に組付けられる環状のリテーナ162と、このリテーナ162とハウジング10の後方シェル12間に介装されてリテーナ162を介して入力軸31に所定の反力を付与するスプリング163を備えている。なお、この第2実施形態においても、図8の状態(バルブボデー22、入力軸31等が復帰位置にある状態)では、スプリング163の付勢力(リテーナ162を介して入力軸31に付与させる反力)が略ゼロとされている。
このため、この第2実施形態においても、上記した第1実施形態と同様に、入力軸31の移動量(入力ストローク)と、入力軸31に作用する荷重(ブレーキペダルに操作反力として作用する入力荷重)の関係が、概略的に図9に示した実線のようになり、上記した第1実施形態と同様の作用効果を得ること(ブレーキペダルの操作時に生じる違和感(通常用マスタシリンダと共に採用される通常の負圧式倍力装置にて得られるブレーキ操作フィーリングとの相違)を減じて、ブレーキ操作フィーリングを向上させること)が可能である。また、この第2実施形態においては、反力機構160を当該負圧式倍力装置外に一体的に装着することにより実施することが可能であり、既存の負圧式倍力装置の構成を有効に活用して反力機構160を組付けることができて、当該負圧式倍力装置の車体への搭載性を良好とすることができるとともに、当該負圧式倍力装置を安価に構成することが可能である。
上記した各実施形態においては、タンデム式の負圧式倍力装置に本発明を実施したが、本発明は、例えば、シングル式の負圧式倍力装置にも、上記した各実施形態と同様にまたは適宜変更して、実施することが可能であり、上記した実施形態に限定されるものではない。
10…ハウジング、20…パワーピストン、21F、21R…可動隔壁、22…バルブボデー、22a…軸孔、22b…負圧連通路、22c…キー取付孔、31…入力軸、32…プランジャ、32b…大気弁座、34…反動部材、35…出力軸、39…キー部材、41…弁体、41a…負圧弁部、41b…大気弁部、V…弁機構、R1f、R1r…負圧室、R2f、R2r…変圧室、60…反力機構、61…連結部材、62…リテーナ、63…スプリング

Claims (3)

  1. ハウジング内を前方の負圧室と後方の変圧室とに区画する可動隔壁に連結されたバルブボデーが軸孔を備えていて、この軸孔内には、前記バルブボデーに対して軸方向に進退可能で入力部材と一体的に移動するプランジャと、このプランジャの前記バルブボデーに対する進退移動に応じて前記負圧室と前記変圧室間を連通・遮断する負圧弁および前記変圧室と大気間を連通・遮断する大気弁を備えた弁機構が組み込まれるとともに、前記プランジャの前端部と前記バルブボデーの前端部が後面に係合可能な反動部材と、この反動部材の前面に後端部にて係合し前記バルブボデーに対して軸方向に移動可能な出力部材が組付けられている負圧式倍力装置であって、
    前記出力部材は回生協調用マスタシリンダのピストンに連結されており、
    前記入力部材と前記ハウジング間には、前記回生協調用マスタシリンダのアイドルストローク領域において前記入力部材に所定の反力を付与する反力機構が設定されている負圧式倍力装置。
  2. 請求項1に記載の負圧式倍力装置において、
    前記反力機構は、前記プランジャと前記出力部材間に配設されて前記プランジャと一体的に移動する連結部材と、前記出力部材に対して前後方向に移動可能に組付けられて前記連結部材によって前方に押動されるリテーナと、このリテーナと前記ハウジング間に介装されて前記リテーナと前記連結部材と前記プランジャを介して前記入力部材に所定の反力を付与するスプリングを備えていて、
    前記連結部材が、前方部位を小径とし後方部位を大径とした段付き形状に形成されていて、前記前方部位にて前記反動部材を気密的に貫通して前記リテーナと当接しており、前記後方部位の前端にて前記反動部材の後面に当接可能であり、前記後方部位の後端にて前記プランジャの前端部に当接していて、前記プランジャの前端部が前記後方部位を介して前記反動部材の後面に当接可能とされていることを特徴とする負圧式倍力装置。
  3. 請求項1に記載の負圧式倍力装置において、
    前記反力機構は、前記バルブボデーの軸孔から前記バルブボデー外に延出する前記入力部材の一部に組付けられるリテーナと、このリテーナと前記ハウジング間に介装されて前記リテーナを介して前記入力部材に所定の反力を付与するスプリングを備えていることを特徴とする負圧式倍力装置。
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