JP2013129127A - ローラ製造用金型キャップ、ローラ製造用金型およびローラの製造方法 - Google Patents

ローラ製造用金型キャップ、ローラ製造用金型およびローラの製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】芯金中央部の端面におけるバリの発生を十分に抑制することが可能なローラ製造用金型キャップを提供する。
【解決手段】本発明のローラ製造用金型キャップ10は、金型本体の端部に設けられるキャップ10であって、この金型本体の端部を閉じるキャップ本体12と、キャップ本体12から延び、内周16でローラの芯金42を保持するとともに外周18の少なくとも一部にはローラの弾性体層となる原料が導入される略円筒形の突出部14と、を有し、この突出部14は、芯金42の中央部43より小径の芯金端部44Aを保持する第1内径R1を有する第1部位20と、芯金の中央部の端部43Aを覆う第1内径R1より大きな第2内径R2を有する第2部位22とを有し、芯金の中央部43の外径Rと第2内径R2との差(R−R2)が、0.15mm以上であることを特徴とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、ローラ製造用金型キャップ、ローラ製造用金型およびローラの製造方法に関する。本発明は特に、芯金中央部の端面におけるバリの発生を十分に抑制することが可能なローラ製造用金型キャップ、ローラ製造用金型およびローラの製造方法に関する。
複写機、ファクシミリ、レーザービームなどの電子写真方式の画像形成装置においては、現像ローラ、帯電ローラ、トナー供給ローラ、転写ローラ、クリーニングローラ、給紙ローラ、定着用の加圧ローラ等として、ロール形状の導電性弾性部材、すなわち導電性ローラが多用されている。
これらのローラは、一般に、樹脂製または金属製のシャフト(芯金)の外周にゴム材料や樹脂材料からなる弾性体層を担持させた構造を有しており、特に、弾性体層を低硬度の高分子弾性フォームにて形成したローラが多く使用されている。中でも、最も一般的に用いられているのが、弾性体層をポリウレタンフォームにて形成したポリウレタンフォーム製ローラである。
このようなローラの一般的な製造方法を図6により説明する。図6(A)に示すように、ローラ製造用の金型62は、円筒形の金型本体60と、その両端に嵌挿され、金型本体60の両端部を閉じるとともに芯金63を保持するキャップ50とを有する。この状態で金型内に原料68を注入して、これを硬化させ、図6(B)に示すように、芯金64と弾性体層69とを一体成形する。このようにして得た成形ローラ部材70から金型を脱型し(図6(C))、弾性体層69の両端部を切断して(図6(D))、完成品のローラ72を得る(図6(E))。
特許文献1には、芯金を、その端部から少なくとも弾性体層の端部の切断位置まで嵌入させて担持する嵌入口を有するキャップを含むローラ製造用金型が記載されている。特許文献1のキャップの一例を図5に示すと、キャップ50は、金型本体の端部を閉じるキャップ本体52と、内周56で芯金64を保持する突出部(嵌入口)54とを有する。図6(B)に示すように、突出部54の外周58には原料68が導入される。そして、特許文献1は、図6(D)に示すように、突出部54に起因して弾性体層69が芯金63から浮いている部分で切断することで、芯金63を傷つけることなく容易に切断を行うことを記載している。特許文献1に記載のキャップでは、図5に示すように、突出部の厚みはキャップ本体52側の端部から突出部先端まで一定であり、突出部は断面ストレート形状である。ここで、特許文献1では芯金が中央部から端部まで一定の外径を有する形状であるが、図6では、中央部64よりも両端部66A,66Bで外径が小さく、そのため中央部の両端部に端面67ができる端部絞りタイプの芯金63を示した。
また、特許文献2には、キャップが図6に示したような端部絞りタイプの芯金を保持したときに、中央部の端部(図6(A)における符号65A)および端面(図6(E)における符号67)がキャップに覆われた状態が図3として図示されている。
特開2005−224946号公報 特開2006−264143号公報
しかしながら、本発明者の検討によれば、図5に示したキャップ50を用いて図6のようにローラを製造した場合、図6(A)に示すように、キャップ50の突出部54先端と芯金中央部64の端面67とは接しているものの、両者の間に樹脂がしみ込み、芯金中央部64の端面67にまで弾性体層が成形されてしまうことがあると判明した。一般的に、このような端部絞りタイプの芯金を有するローラを画像形成装置に装着する場合、芯金端部66A,66Bを装置に取り付け、芯金中央部の端面67で装置に固定する。そのため、このように芯金中央部の端面67にバリが発生してしまうと、ローラを画像形成装置に装着して回転させた際に、ローラの横ずれが生じ、画像の品質の悪化を招く。また、弾性体層の成形後、端面67のバリを清掃するにしても、製造工程数が増え、また、清掃装置等の付帯設備が必要となりコスト高となってしまう。
また、特許文献2では、キャップにより芯金中央部の端部を覆った状態で原料を注入し、弾性体層を成形することが図示されているが、この文献に記載された発明は、芯金中央部の端面におけるバリの発生を防ぐことを何ら考慮していない。
そこで、本発明者がさらに検討したところ、キャップにより芯金中央部の端部を単に覆うだけでは、必ずしも芯金中央部の端面におけるバリの発生を十分に抑制できるものではないことが判明した。すなわち、キャップにより芯金中央部の端部を覆っても、芯金中央部の端部とキャップとの接触圧が十分でない場合、依然として端面にまで樹脂がしみ込み、バリが発生してしまうのである。
そこで本発明は、上記課題に鑑み、芯金中央部の端面におけるバリの発生を十分に抑制することが可能なローラ製造用金型キャップ、ローラ製造用金型およびローラの製造方法を提供することを目的とする。
上述の目的を達成すべく本発明者が鋭意検討したところ、芯金中央部の端部を覆うキャップの突出部の内径と、芯金中央部の外径とが所定の関係を満たすように設計し、芯金をキャップで保持したときの、芯金中央部の端部とキャップとの接触圧を適切に確保すれば、上記目的を達成することができることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、上記課題に鑑み、本発明の要旨構成は以下の通りである。
本発明のローラ製造用金型キャップは、芯金と、該芯金の外周に配設された弾性体層とを有するローラを製造するための金型に用いられ、前記芯金を内部に配置するための円筒形の金型本体の端部に設けられるキャップであって、
該金型本体の端部を閉じるキャップ本体と、
該キャップ本体から延び、内周で前記芯金を保持するとともに外周の少なくとも一部には前記弾性体層の原料が導入される略円筒形の突出部と、を有し、
該突出部は、前記芯金の中央部より小径の芯金端部を保持する第1内径R1を有する第1部位と、前記芯金の中央部の端部を覆う第1内径R1より大きな第2内径R2を有する第2部位とを有し、
前記芯金の中央部の外径Rと前記第2内径R2との差(R−R2)が、0.15mm以上であることを特徴とする。
また、(R−R2)が0.21mm以下であることが好ましく、前記突出部の外周径R3が、前記キャップ本体側から突出部先端に向けて漸減することがより好ましい。
本発明のローラ製造用金型は、芯金と、該芯金の外周に配設された弾性体層とを有するローラを製造するための金型であって、
前記芯金を内部に配置するための円筒形の金型本体と、
該金型本体の端部を閉じるキャップ本体、および、該キャップ本体から延び、内周で前記芯金を保持するとともに外周の少なくとも一部には前記弾性体層の原料が導入される略円筒形の突出部、を有するキャップと、を有し、
前記突出部は、前記芯金の中央部より小径の芯金端部を保持する第1内径を有する第1部位と、前記芯金の中央部の端部を覆う第1内径より大きな第2内径を有する第2部位とを有し、
前記芯金の中央部の外径Rと前記第2内径R2との差(R−R2)が、0.15mm以上であることを特徴とする。
また、(R−R2)が0.21mm以下であることが好ましく、前記突出部の外周径R3が、前記キャップ本体側から突出部先端に向けて漸減することがより好ましい。
本発明のローラの製造方法は、中央部および該中央部より小径の芯金端部を有する芯金と、該芯金の中央部外周に配設された弾性体層とを有するローラの製造方法であって、
上記のローラ製造用金型の前記金型本体内に前記芯金を配置した状態で前記弾性体層の原料を導入する工程と、
前記金型の前記キャップを配置した状態で、前記金型内で前記弾性体層を成形して、成形ローラ部材を得る工程と、
該成形ローラ部材を前記金型から取り出して、前記芯金の芯金端部と前記中央部との境界の端面が露出するように前記弾性体層の両端部を切断し、完成品のローラを得る工程と、
を有することを特徴とする。
本発明によれば、芯金中央部の端部を覆うキャップの突出部の内径と、芯金中央部の外径とが所定の関係を満たすように設計したので、芯金中央部の端面におけるバリの発生を十分に抑制することが可能となった。
本発明に従うローラ製造用金型に用いられるキャップ10と、このキャップに保持される芯金42の一部との離間状態における断面図である。 本発明に従うローラ製造用金型30の、芯金42を保持した状態での断面図である。 (A)〜(F)は、本発明に従うローラの製造方法の各工程を説明する断面図である。 実施例および比較例において、芯金の中央部の外径Rとキャップの第2内径R2との差(R−R2)と、パリ発生率および振れ精度との関係を示すグラフである。 ローラ製造用金型に用いられる従来のキャップ50の断面図である。 (A)〜(E)は、従来のローラの製造方法の各工程を説明する断面図である。
以下、図面を参照しつつ本発明の実施形態を説明することにより、本発明をより詳細に説明する。
本発明の一実施形態にかかるローラ製造用金型(以下、単に「金型」という。)30を図2に示す。また、本発明の一実施形態にかかり、この金型30に用いられるキャップ10を図1に示す。金型30は、芯金42とこの芯金42の外周に配設された弾性体層46とを有するローラ40(後述図3)を製造するための金型である。金型30は、円筒形の金型本体28と、その両端に嵌挿され、金型本体28の両端部28Aを閉じるとともに芯金42を保持するキャップ10とを有する。ここで、「キャップが金型本体の両端部を閉じる」とは、キャップにより両端部が完全に閉塞されることを意味するものではなく、後述のように弾性体層の原料を注入するための溝を設けることなどを許容するものである。金型本体28は、芯金42を内部に配置するためのものである。図1に示すように、キャップ10は、キャップ本体12および略円筒形の突出部14を有する。キャップ本体12は、金型本体28の端部28Aを閉じる機能を有する。また、突出部14は、キャップ本体12から延び、内周16で芯金42を保持するとともに外周18の少なくとも一部には弾性体層46の原料45が導入されるものである。
突出部14は、第1内径R1を有する第1部位20と、第1内径R1より大きな第2内径R2を有する第2部位22とを有する。すなわち、突出部14の内周形状に段差をつけている。第1部位20では、芯金42の中央部43より小径の芯金端部44Aを保持する。また、第2部位22では、図2に示すように、芯金42の中央部の端部43Aを覆う。
本発明の特徴的構成は、上記のように突出部14で芯金中央部の端部43Aおよび端面47を単に覆うのみならず、芯金42の中央部43の外径Rとキャップの第2内径R2との差(R−R2)を0.15mm以上とする点である。なお、第2内径R2をはじめ、以後キャップの各種寸法については、キャップ10を金型本体28に装着せず、芯金42も保持しない、キャップ10単独の状態での寸法を意味するものとする。また、本明細書において「芯金中央部の端部」とは、芯金中央部のうち、キャップ10の第2部位22に覆われる芯金外周部を意味し、「芯金中央部の端面」とは、芯金端部が中央部より小径であることにより生じる芯金端部と芯金中央部との境界の段差部分を意味する。
本発明では、上記構成を採用することにより、図2のように芯金42をキャップ10で保持したときに、芯金中央部の端部43Aとキャップ10の第2部位22との接触圧を十分に確保することができる。その結果、このようなキャップ10および金型30によって製造したローラ40の芯金中央部の端面47におけるバリの発生を十分に抑制することが可能となる。そのため、ローラ40を画像形成装置に装着して回転させた際に、ローラの横ずれが生じることがなく、画像の品質を確保することができる。また、弾性体層の成形後、芯金中央部43の端面47を清掃する必要もなく、コスト高となることもない。
一方、芯金42の中央部43の外径Rとキャップの第2内径R2との差(R−R2)は、0.21mm以下とすることが好ましい。本発明者の検討によると、芯金中央部の端面47におけるバリの発生を抑制すべく、芯金中央部の端部43Aとキャップ10の第2部位22との接触圧を高くしすぎると、第1部位20および第2部位22が変形するため、図2および図3(A)に示した状態での芯金42の同軸度が悪化し、その結果、完成品のローラの振れ精度が悪化することが判明した。そこで、本発明者がさらに検討したところ、(R−R2)を0.21mm以下とすれば、芯金42の同軸度を悪化させることがないことを見出した。
よって、芯金42の中央部43の外径Rとキャップの第2内径R2との差(R−R2)を0.15〜0.21mmの範囲内とすることにより、芯金中央部の端面47におけるバリの発生を抑制しつつ、ローラの振れ精度を高く維持することが可能となる。
本実施形態のように、金型30およびキャップ10において、突出部14の外周径R3が、キャップ本体側の端部24から突出部先端26に向けて漸減することが好ましく、本実施形態のように、一定の割合で漸減することがより好ましい。本発明者の検討によれば、図5のように突出部が断面ストレート形状のキャップ50を用いると、図6(C)に示すように、弾性体層の形成後キャップ50の脱型時に弾性体の一部が突出部54の外周に接着したままとなり、弾性体層68の突出部54と接していた部分で破断が生じることがあると判明した。図6(D)に示すように、弾性体層69が芯金63から浮いている部分で切断する場合、図6(E)のように完成品のローラ72においても、弾性体層69の端面がきれいに形成できない可能性がある。そこで、本実施形態のように、突出部14を先端に向かうほど細くなるテーパー形状とすれば、突出部14の外周18が弾性体層46から剥がれやすくなる。そのため、後述の図3(B)から(C)にかけて、ローラの弾性体層46の成形後キャップ10脱型時に弾性体層46に破断が生じにくくなり、弾性層46の端面がきれいなローラ40を製造することが可能となる。
なお、本実施形態では、突出部14の外周径R3が、キャップ本体側の端部24から突出部先端26に向けて連続的に、すなわち常に漸減している好ましい場合を示した。しかし、例えば、外周径R3がキャップ本体側の端部24から突出部先端26に向けて、一度も増加することなく、階段状に減少する場合など、外周径R3が先細りに次第に減少していれば、弾性体層の破断抑制という効果を得ることができる。
突出部14の第2部位22の芯金軸方向長さ(突出高さ)は、ローラ中央部の幅Rに対して3〜10%とすることが好ましい。3%以上とすれば、原料45の注入時に、原料が芯金中央部43の端面47にまでよりしみ出しにくくなるからである。また、10%超えとすると、ローラの弾性体層46の横幅を十分に確保できなくなるからである。
突出部14の芯金軸方向長さ(突出高さ)は、弾性体層の破断を防止するために適切なテーパー形状を突出部14に形成する観点から、突出部14の第1内径R1の75〜110%の範囲内、通常は6〜9mm程度とすることが好ましい。
突出部14の第1内径R1は、芯金端部44Aの外径R’との関係で、R’−R1が0.08mm以上0.12mm以下と設定することが好ましい。この範囲がローラの振れ精度を保つのに最適な範囲だからである。
図1では、突出部先端26が厚みを有する形状を示したが、突出部14の先端に厚みがなく、先端外周部が外側に凸の曲面とすることも好ましい。これにより、突出部14の先端部分が弾性体層46からより剥がれやすくなる。そのため、ローラの弾性体層46の成形後キャップ10脱型時に弾性体層46により破断が生じにくくなり、弾性層46の端面がよりきれいなローラ40を製造することが可能となる。さらに、その曲面は、一定の曲率半径を有する曲面であることが好ましく、この曲率半径は0.4〜0.6mmの範囲内とすることが好ましい。
金型本体28は、その両端開口部がキャップ10を着脱可能な形状に形成されているものであればよく、その材質としては、鉄、銅、アルミニウム、ステンレススチールなどの金属のほか、セラミックスなどを使用することができる。強度や防錆、コストなどの観点からステンレスを用いることが好ましい。また、キャップ10は、典型的には射出成形により形成することができる。また、その材質については、成形時の加熱に耐えうるものであれば特に限定されるものではないが、成形後の弾性体層68の離型性の観点から、ポリプロピレンなどを用いることが好ましい。
次に、本発明の一実施形態にかかるローラの製造方法を図3により説明する。本実施形態によるローラ40の製造方法は、既述のキャップ10および金型30を用いてローラの製造を行うことを特徴とする。具体的には、金型30の金型本体28内に芯金42を配置した状態で弾性体層の原料45を導入する(図3(A))。このとき、芯金端部44A,44Bを保持するキャップ10により金型本体28の両端部が閉じられているが、キャップ10に設けられた公知の溝などの金型内外の連通手段を介して、原料45の注入を行う。次に、金型30のキャップ10を配置した状態で、金型30内で弾性体層46を成形して、成形ローラ部材48を得る(図3(B))。
次に、成形ローラ部材48からキャップ10を脱型し(図3(C))、さらに金型本体28を脱型することにより(図3(D))、金型30から成形ローラ部材48を取り出す。このとき、キャップ10を用いたことにより、芯金中央部の端面47ではバリの発生が十分に抑制されている。その後、弾性体層46に適宜表面処理を行うことにより、塗膜層を形成するなどしてもよい。
最後に、芯金中央部の端面47が露出するように弾性体層46の両端部を切断し(図3(E))、芯金42と、この芯金42の外周に配設された弾性体層46とを有する完成品のローラ40を得る(図3(F))。切断位置は、図3(E)において、芯金中央部の端面47の位置と突出部の先端26に対応する位置との間であればよいが、図3(E)に示すように、突出部の先端26に対応する位置で切断することが最も好ましい。これにより、より確実に弾性体層68の端面に破断のないローラを製造することができる。
本発明の製造方法においては、キャップ10および金型30を用いて製造を行う点のみが重要であり、これにより芯金中央部の端面47でバリの発生が十分に抑制されたローラ40を製造することができる。したがって、それ以外の弾性体層の原料注入工程や成形工程の具体的条件等については、常法に従い適宜設定することができ、特に制限されるものではない。また、本発明に適用可能なローラの芯金42の材質・形状や原料45の配合等についても特に制限されるものではなく、通常用いられる材料を適宜用いることができる。原料45としてはポリウレタン原料を例示でき、弾性体層46をポリウレタンにより形成することができる。かかるポリウレタン原料としては、公知のポリイソシアネート成分およびポリオール成分を用いればよい。ローラに導電性を付与する場合には、原料45中に任意の導電剤を添加すればよい。
本発明は、電子写真方式の画像形成装置に用いられる任意のローラに適用可能であるが、特に導電性の現像ローラに用いることができる。
また、本実施形態では、金型本体28の両端部にキャップ10を設けて、芯金中央部の両端部43A,43Bをキャップ10で覆う例を示したが、本発明はこれに限定されない。芯金中央部の端面47の片方のみバリの発生を抑制すればよい場合には、キャップ10は片方にのみ配置してもよい。
次に、本発明の効果をさらに明確にするために、以下の実施例および比較例を挙げるが、本発明は以下の実施例に何ら限定されるものではない。
内径20.3mm、長さ260mmの円筒状の金型本体と、以下に示す各実施例・比較例によるキャップとの金型を用意した。キャップは、ポリプロピレンを射出成形することにより、その形状が図1に示すものとなるように製造した。キャップの第2部位の第2内径R2と、各キャップに対応して用いた芯金の中央部の外径Rとを以下の表1に示す寸法として、金型と芯金の組合せを用意した。キャップ本体の外径は20.45mmとした。また、キャップの第1部位の第1内径R1は5.83mm、芯金端部の外径R’は5.94mmとした。また、突出部の外周径R3については、キャップ本体側端部において10.7mm、突出部の先端において9.5mmとした。さらに、第1部位の芯金軸方向長さを8mm、第2部位の芯金軸方向長さを0.8mmとした。
(導電性ローラの製造)
芯金を金型本体内に配置し、各実施例・比較例のキャップで芯金端部を保持した。次に、比重が0.7で、ポリオール成分系とイソシアネート成分系とからなるポリウレタン原料を、高圧注入器を用いて、注入ヘッドを介してキャップに設けた溝から注入した。かかるポリオール成分系とイソシアネート成分系とは、注入ヘッド内で噴射圧力300kg/cm2にて衝突混合され、高圧発泡した状態で、供給量7g/secにて金型内部に注入された。その後、注入された発泡ポリウレタン材料を硬化させることにより、芯金の外周にポリウレタンフォーム層が一体的に形成されてなる成形ローラ部材を得た。
成形ローラ部材からキャップおよび金型本体を脱型した。キャップの脱型時にポリウレタンフォーム層に破断が生じているかを観察したところ、破断が生じているものはなかった。その後、キャップの突出部の先端に対応する位置で弾性体層の両端部を切断し、完成品の導電性ローラを得た。
(評価:バリの発生)
完成品の導電性ローラについて、芯金中央部の端面にバリが発生しているかを目視観察した。(R−R2)の値ごとのバリ発生率を表1および図4に示す。
(評価:ローラの振れ精度)
完成品の導電性ローラについて、ローラの振れ精度を測定した。結果を表1および図4に示す。芯金をデータム軸としてローラを回転させ、そのときのローラ中央部における表面がある基準線から変位する値をレーザーで読み取り、振れを測定した。
Figure 2013129127
表1より、(R−R2)が平均で0.12,0.14となる各5例では、うち1例で芯金中央部の端面にバリができており、バリ発生率が20%であった。一方、(R−R2)が平均で0.16,0.18,0.20,0.22となる各5例では、芯金中央部の端面にバリが生じることは皆無であった。よって、図4にも示すように、(R−R2)が0.15mm以上の場合、芯金中央部の端面におけるバリの発生を十分に抑制することが可能である。
また、ローラの振れ精度については、振れ規格により0.030mm以下であることが好ましい。表1および図4より、(R−R2)が0.21mm以下の場合、確実にローラの振れを0.030mm以下とすることができ、好ましい。
本発明によれば、芯金中央部の端面におけるバリの発生を十分に抑制することが可能なローラ製造用金型キャップ、ローラ製造用金型およびローラの製造方法を提供することができる。
10 ローラ製造用金型キャップ
12 キャップ本体
14 突出部
16 突出部の内周
18 突出部の外周
20 第1部位
22 第2部位
24 突出部のキャップ本体側端部
26 突出部先端
28 金型本体
28A 金型本体の端部
30 ローラ製造用金型
40 ローラ
42 芯金
43 芯金の中央部
43A,43B 芯金の中央部の端部
44A,44B 芯金端部
45 弾性体層の原料
46 弾性体層
47 芯金中央部の端面
48 成形ローラ部材

Claims (7)

  1. 芯金と、該芯金の外周に配設された弾性体層とを有するローラを製造するための金型に用いられ、前記芯金を内部に配置するための円筒形の金型本体の端部に設けられるキャップであって、
    該金型本体の端部を閉じるキャップ本体と、
    該キャップ本体から延び、内周で前記芯金を保持するとともに外周の少なくとも一部には前記弾性体層の原料が導入される略円筒形の突出部と、を有し、
    該突出部は、前記芯金の中央部より小径の芯金端部を保持する第1内径R1を有する第1部位と、前記芯金の中央部の端部を覆う第1内径R1より大きな第2内径R2を有する第2部位とを有し、
    前記芯金の中央部の外径Rと前記第2内径R2との差(R−R2)が、0.15mm以上であることを特徴とするローラ製造用金型キャップ。
  2. 前記芯金の中央部の外径Rと前記第2内径R2との差(R−R2)が、0.21mm以下である請求項1に記載のローラ製造用金型キャップ。
  3. 前記突出部の外周径R3が、前記キャップ本体側から突出部先端に向けて漸減する請求項1または2に記載のローラ製造用金型キャップ。
  4. 芯金と、該芯金の外周に配設された弾性体層とを有するローラを製造するための金型であって、
    前記芯金を内部に配置するための円筒形の金型本体と、
    該金型本体の端部を閉じるキャップ本体、および、該キャップ本体から延び、内周で前記芯金を保持するとともに外周の少なくとも一部には前記弾性体層の原料が導入される略円筒形の突出部、を有するキャップと、を有し、
    前記突出部は、前記芯金の中央部より小径の芯金端部を保持する第1内径を有する第1部位と、前記芯金の中央部の端部を覆う第1内径より大きな第2内径を有する第2部位とを有し、
    前記芯金の中央部の外径Rと前記第2内径R2との差(R−R2)が、0.15以上であることを特徴とするローラ製造用金型。
  5. 前記芯金の中央部の外径Rと前記第2内径R2との差(R−R2)が、0.21mm以下である請求項4に記載のローラ製造用金型。
  6. 前記突出部の外周径R3が、前記キャップ本体側から突出部先端に向けて漸減する請求項4または5に記載のローラ製造用金型。
  7. 中央部および該中央部より小径の芯金端部を有する芯金と、該芯金の中央部外周に配設された弾性体層とを有するローラの製造方法であって、
    請求項4〜6のいずれか1項に記載のローラ製造用金型の前記金型本体内に前記芯金を配置した状態で前記弾性体層の原料を導入する工程と、
    前記金型の前記キャップを配置した状態で、前記金型内で前記弾性体層を成形して、成形ローラ部材を得る工程と、
    該成形ローラ部材を前記金型から取り出して、前記芯金の芯金端部と前記中央部との境界の端面が露出するように前記弾性体層の両端部を切断し、完成品のローラを得る工程と、
    を有することを特徴とするローラの製造方法。
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