JP2011230407A - ゴムローラ成形金型 - Google Patents

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Abstract

【課題】バリの除去が容易であり、かつ、バリが所定の位置以外の位置に残留することのない成形金型を実現する。
【解決手段】円筒状の金型本体2と、金型本体2の両端の開口をそれぞれ閉塞してキャビティ5を形成すると共に、キャビティ5に配置された軸体4を保持する一対の駒1、3とを有するゴムローラ成形金型であって、一対の駒2、3のそれぞれは、金型本体2の開口の内側に挿入される嵌合部1a、3aと、嵌合部1a、3aの後端に連設され、金型本体2の開口の外側に配置されるフランジ部1b、3bとを有し、一方の駒1の側面には、嵌合部1aとフランジ部1bとに跨る液溜り部6と、液溜り部6をキャビティ5に連通させる溝7とが形成され、溝7と液溜り部6との間には垂直な段差8が設けられている。
【選択図】図2

Description

本発明は、複写機・レーザープリンター等電子写真装置に用いられるゴムローラを成形するための金型に関するものである。
ゴムローラの成形方法の一つに、成形金型内に熱硬化性液状ゴム材料を注入して所定の形状および寸法のゴムローラを成形する方法がある。このような成形方法に用いられる成形金型として、例えば図8に示す成形金型が知られている。図8に示されている成形金型は、筒状の金型本体30と、その両端に取り付けられる二つの駒31、32とを少なくとも有している。
二つの駒31、32のうち、熱硬化性液状ゴム材料が供給される注入側の駒32には、少なくとも一つの注入口32aが設けられている。また、図9に示す非注入側の駒31には、ゴム材料の注入バラツキを逃がすためにオーバーフロー用の穴31aが設けられている。さらに、駒31の端面には、駒31が金型本体30に装着された際に、穴31aを介して金型本体30の内部(キャビティ)と連通する液溜り部31bが設けられている。
上記のような構成を有する成形金型を用いてゴムローラを成形する際には、キャビティ内に供給したゴム材料を穴31aを介して液溜り部31bまで溢れさせる。そして、ゴム材料が硬化した後に、金型本体30から駒31、32を取り外すと、駒31の穴31a及び液溜り部31b内で硬化したゴム材料(バリ)が成形されたゴムローラから除去される。
しかし、金型本体30から駒31を取り外す際に、穴31aの内部においてバリが断裂し、一部が穴31aの内部に残留すると、残留したバリの除去が困難となる。
そこで、キャビティの内側から外側に向かって穴31aの径を連続的又は段階的に大きくすることが特許文献1に記載されている。
特開2003−39452号公報
しかしながら、特許文献1に開示されている成形金型には、次のような不都合が生じる虞があった。
すなわち、キャビティの内側から外側に向かって穴31aの径を連続的又は段階的に大きくすることによって、穴31aの内部におけるバリの断裂を回避することはできても、液溜り部31bと穴31aとの界面においてバリが断裂することがある。この場合、液溜り部31bのバリだけが除去され、穴31a内にはバリが残留してしまう。このようにして穴31aの内部に残留したバリの一部を除去する作業は人手に頼らざるを得ず、かつ、その作業には非常に手間がかかる。さらに、人手で穴31a内のバリ除去作業を行うことにより穴31aの内面を傷付けてしまうこともある。穴31aの内面が傷付けられると、次回の使用時において、穴31aの内部におけるバリの断裂が発生し易くなる。
さらに、ゴム材料の注入量のバラツキにより液溜り部31bに発生するバリが大きくなると、本来であれば駒31側に残留するはずのバリが例外的に成形装置側に残留してしまうことがある。例外的に成形装置側に残留したバリは人手により除去する必要があるので、このようなトラブルは機械の稼働率を下げる一つの原因となる。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、バリの除去が容易であり、かつ、バリが所定の位置以外の位置に残留することない成形金型を提供することを目的とする。
本発明のゴムローラ成形金型は、円筒状の金型本体と、前記金型本体の両端の開口をそれぞれ閉塞してキャビティを形成すると共に、該キャビティに配置された軸体を保持する一対の駒とを有するゴムローラ成形金型であって、前記一対の駒のそれぞれは、前記金型本体の前記開口の内側に挿入される嵌合部と、前記嵌合部の後端に連設され、前記金型本体の前記開口の外側に配置されるフランジ部とを有し、前記一対の駒の少なくとも一方の側面には、前記嵌合部と前記フランジ部とに跨る液溜り部と、前記液溜り部を前記キャビティに連通させる溝とが形成され、前記溝と前記液溜り部との間に、前記液溜り部の底面を前記溝の底面よりも低く形成したことによる垂直な段差が設けられている。
本発明によれば、バリの除去が容易であり、かつ、バリが所定の位置以外の位置に残留することのない成形金型を実現することができる。
本発明のゴムローラ成形金型の実施形態の一例を示す断面図である。 (a)は、図1に示す非注入側の駒の拡大斜視図、(b)は(a)のA-A断面図である。 (a)は、非注入側の駒の変形例の一つを示す拡大斜視図、(b)は(a)のA-A断面図である。 非注入側の駒の変形例の他の一つを示す断面図である。 非注入側の駒の変形例の他の一つを示す断面図である。 非注入側の駒の変形例の他の一つを示す断面図である。 非注入側の駒の変形例の他の一つを示す断面図である。 従来のゴムローラ成形金型の一例を示す断面図である。 (a)は図5に示す非注入側の駒の拡大斜視図、(b)は(a)のA-A断面図である。
次に、本発明の成形金型の実施形態の一例について説明する。本実施形態に係る成形金型は、両端が開口した金型本体と、金型本体の両端の開口をそれぞれ閉塞する一対の駒とを有する。具体的には、図1に示すように、非注入側の駒1と、筒状の金型本体2と、注入側の駒3とを有する。なお、図1中において符号4で示されている部材は、ゴムローラ軸体である。
図2(a)は、図1に示されている非注入側の駒1の拡大斜視図であり、図2(b)は、同図(a)のA-A断面図である。駒1は、先端側が金型本体2の内側に挿入される嵌合部1aと、嵌合部1aの後端に連設され、金型本体2の端面に当接するフランジ部1bとを有する。嵌合部1aは、後端側から先端側に向けて次第に先細りになるテーパ状に形成されており、嵌合部1aの先端面には、ゴムローラ軸体4の端部を受け入れて保持するための穴1cが形成されている。なお、図1に示されているように、注入側の駒3も、金型本体2の内側に挿入される嵌合部3aと、嵌合部3aの後端に連設され、金型本体2の端面に当接するフランジ部3bとを有する。また、駒3の嵌合部3aの先端面にも、ゴムローラ軸体4の端部を受け入れて保持するための穴が形成されている。よって、金型本体2の両端に駒1、3がそれぞれ装着されると、金型本体2の内面と二つの駒1、3の先端面とによって囲まれた空間(キャビティ5)が形成されるとともに、駒1、3のフランジ部1b、3bが金型本体2の外側に配置される。さらに、キャビティ5内に配置されたゴムローラ軸体4が駒1、3によって保持される。
図2(a)(b)に示すように、駒1の側面には、液溜り部6と、該液溜り部6とキャビティ5(図1)とを連通させる溝7とが設けられている。液溜り部6は、嵌合部1aの側面とフランジ部1bの側面とに跨って連続して形成されている。
溝7は、嵌合部1aの側面先端に設けられており、駒1が金型本体2に装着された際に、液溜り部6をキャビティ5に連通させる。図2(b)に示すように、液溜り部6の底面は、溝7の底面よりも一段低く形成されている。すなわち、溝7と液溜り部6との間には垂直な段差8が設けられている。
上記構造を有する駒1が金型本体2に装着されると(図1に示す状態になると)、液溜り部6のうち、嵌合部1aの側面に形成されている部分は、金型本体2の内面と対向する。一方、液溜り部6のうち、フランジ1bの側面に形成されている部分は、金型本体2の端面よりも上方に位置して外部に露出される。すなわち、駒1が金型本体2に装着されると、液溜り部6の一部は金型本体2の内面によって覆われ、他の一部は金型本体2の内面によって覆われることなく外部に露出する。すなわち、一方でキャビティ5に連通し、他方で外部に連通するオーバーフロー用の空間が形成される。このように、キャビティ5に連通すると共に、外部とも連通している液溜り部6は、エアベントとしての役割も果たす。
以上の構造により、キャビティ5からオーバーフローしたゴム材料は、溝7を介して液溜り部6に流入し、溝7及び液溜り部6に残る。すなわち、バリが非注入側の駒1の側面に残る。よって、金型本体2から駒1を取り外すと、上記バリが駒1と共に金型本体2から排出される。ここで、バリが形成される駒1の液溜り部6及び溝7は、該駒1の側面において開放された凹状の溝である。従って、金型本体2から排出されたバリを液溜り部6及び溝7から容易に除去することができる。さらに、バリを液溜り部6及び溝7から除去する際にバリが断裂し、その一部が液溜り部6や溝7に残ったとしても、残ったバリを容易に除去することが可能である。
さらに、液溜り部6及び溝7との間に垂直な段差8が設けられているので、駒1によるバリの保持性が高まり、バリを駒1と共に金型本体2から確実に排出することができる。なお、段差8に丸みをもたせたり、段差8をスロープ状(鈍角)にした場合、駒1の側面のバリがキャビティ5側に引っ張られ駒1によるバリの保持性が低くなるが、バリの駒1からの除去容易性は高まる。一方、段差8を鋭角にした場合、駒1によるバリの保持性は高まるが、バリの駒1からの除去容易性は低くなる。そのため、バリの保持性と除去容易性を考慮した上で、段差8は垂直であることが望ましい。
上記のような液溜り部6および溝7は、駒1の周方向に沿って複数設けることもできる。駒1の周方向におけるゴム材料の流れやベントを考慮すると、複数の液溜り部6および溝7を駒1の周方向に沿って等間隔で配置することが好ましい。
また、液溜り部6の容積は、金型本体2の内径やゴムローラ軸体4の寸法公差などに起因する材料注入量の変動量よりも大きくすることが好ましい。
また、駒1の中心軸線と交差する液溜まり部6の断面の面積(以下、単に「断面積」と呼ぶ。)を嵌合部1aの先端側から後端側に向かって連続的に拡大させることもできる。この場合、液溜まり部6に形成されるバリの強度が高まり、成形品へのバリの残留がより発生し難くなる。
例えば、駒1の嵌合部1aは上記のようなテーパ形状を有する。そこで、図3(a)(b)に示すように、液溜まり部6の底面を駒1の中心軸線と平行にすることによって、液溜まり部6の断面積を嵌合部1aの先端側から後端側に向かって連続的に拡大させることができる。
また、駒1の液溜まり部6は、底面と前記底面の対辺からそれぞれ立ち上がる一対の内側面とによって凹溝状に形成されている。そこで、図4(a)(b)に示すように、上記内側面間の距離を嵌合部1aの先端側からフランジ部1bの側に向けて連続的に拡大させることによって液溜り部6の断面積を連続的に拡大させることもできる。
また、図5(a)(b)に示すように、溝7の幅を嵌合部1aの先端側から後端側に向かって連続的に拡大させることもできる。換言すれば、溝7を嵌合部1aの後端側から先端側に向かって次第に先細りになるテーパ状にすることもできる。この場合、溝7と液溜り部6との界面におけるバリの断裂がより発生し難くなる。
さらに、図4に示す液溜り部6と図5に示す溝7とを組み合わせることもできる。すなわち、図6に示すように、嵌合部1aの先端側から後端側に向かって連続的に断面積が拡大する液溜り部6の先に、該液溜り部6との界面から嵌合部1aの先端側に向かって次第に先細りになるテーパ状の溝7を設けることもできる。
また、駒1によるバリの保持性を高めるため、図7に示すように、液溜り部6の底面に凹凸を形成してもよい。もっとも、液溜り部6の底面が平坦である方が、該底面が凸凹である場合に比べて、液溜り部6からのバリの除去の容易性は高まる。すなわち、駒1によるバリの保持性を優先させる場合には液溜り部6の底面に凹凸を形成し、バリの除去の容易性を優先させる場合には液溜り部6の底面を平坦にすることが好ましい。もっとも、本発明では液溜り部6と溝7との間に段差8が設けられているので、液溜り部6の底面を平坦にした場合であっても、必要かつ十分な保持性が確保される。また、本発明では液溜り部6および溝7が開放された凹状の溝であるため、液溜り部6の底面に凹凸を形成した場合であっても、バリの除去の容易性は従来に比べて十分に高い。すなわち、液溜り部6の底面を平坦にするか、凹凸にするかは、バリの除去容易性と保持性のいずれをより優先させるかという問題であって、適宜選択することができる。そして、液溜り部6の底面を平坦した場合も、凹凸にした場合も、バリの除去容易性および保持性は従来に比べて十分に向上する。なお、液溜り部6の底面に形成する凹凸は、図7に示されているような矩形の凹凸に限られるものではなく、例えば波形の凹凸であってもよい。さらに、バリの除去の容易性は離型性を促す表面加工を別途施しておくことでも達成されることは言うまでも無い。
(実施例1)
次に、実施例を挙げて本発明についてさらに詳しく説明する。本実施例では、本発明のゴムローラ成形金型を用いて現像ローラを製造した。
具体的には、外径25mm、内径12mm、長さ270mmの円筒状の金型本体2を用意した。また、金型本体2の一端に装着される非注入側の駒1として図2(a)(b)に示す駒1を、金型本体2の一端に装着される注入側の駒3として図1に示す駒3を容易した。駒1、3の外径はそれぞれ25mmとした。また、駒1、駒3のテーパ状の嵌合部1a、3aの傾斜角はそれぞれ12°とした。
さらに、成形金型2はプリハードン鋼で形成した。また、注入側の駒3には、材料注入用のゲート穴として、直径1.8mmの穴を8個形成した。これら8個の穴は、直径11mmの円周上に等間隔で配置した。
非注入側の駒1に形成されている溝7は、幅2mm、深さ1mm、長さ4mmとした。また、液溜り部6の深さは2mmとした。すなわち、図2(b)に示す段差8の高さを1mmとした。また、液溜り部6の底面の幅は6mm、長さは12mmとした。
本実施例では、上記寸法の液溜り部6および溝7を駒1の周方向に沿って等間隔で3ヶ所に形成した。
本実施例では、図1に示すゴムローラ軸体4として、外径6mm、長さ270mmのSUM23L製の軸体を用い、熱硬化性液状シリコーンゴム材を室温で20.5ccキャビティ5へ射出注入した。また、成形用の液状シリコーンゴム材には、2液混合タイプの熱硬化性シリコーンゴムで、粘度160Pa・sのものを用いた。さらに、導電性を持たせるためカーボンブラックを配合した。
液状シリコーンゴム材注入後、成形金型を115℃で3分硬化させ、30℃に冷却した後に成形金型よりゴムローラを取り出した。
(実施例2)
本実施例では、非注入側の駒1として図3(a)(b)に示す駒1を用いた以外は、実施例1で用いたゴムローラ成形金型と同一の成形金型を用いて現像ローラを製造した。
本実施例で用いられる成形金型の非注入側の駒1では、液溜り部6の断面積が嵌合部1aの側からフランジ部1b側に向かって連続的に大きくなっている。具体的には、図3(b)に示す段差8の端面における液溜り部6の幅を6mm、深さを2mmとし、液溜り部6の底面を駒1の中心軸線と平行となるようにした。なお、液溜り部6の長さは12mmとした。
本実施例では、駒1以外の金型本体2や注入側の駒3、ゴムローラ軸体4、シリコーンゴム材料、硬化条件等は、すべて実施例1と同一とした。
(実施例3)
本実施例では、非注入側の駒1として図4(a)(b)に示す駒1を用いた以外は、実施例1で用いた成形金型と同一の成形金型を用いて現像ローラを製造した。
本実施例で用いられる成形金型の非注入側の駒1では、液溜り部6の断面積が嵌合部1aの側からフランジ部1b側に向かって連続的に大きくなっている。具体的には、図4(b)に示す段差8の端面における液溜り部6の幅を6mm、フランジ部3bの端面における液溜り部6の幅を段差8の端面における幅の2倍(12mm)とした。なお、液溜り部6の底面は駒1の中心軸線と平行とした。また、液溜り部6の長さは12mmとした。
本実施例では、駒1以外の金型本体2や注入側の駒3、ゴムローラ軸体4、シリコーンゴム材料、硬化条件等は、すべて実施例1と同一とした。
(実施例4)
本実施例では、非注入側の駒1として図5(a)(b)に示す駒1を用いた以外は、実施例1で用いたゴムローラ成形金型と同一の成形金型を用いて現像ローラを製造した。
本実施例では、駒1における溝7の断面積が嵌合部1aの先端面側からフランジ部1b側に向かって連続的に大きくなっている。具体的には、図5(a)(b)に示す嵌合部1aの先端面における溝7の幅を1.5mm、深さを0.75mmとし、液溜り部6と接する面における溝7の幅を幅2mm、深さを1mmとした。なお、溝7の全長は、実施例1と同様に4mmとした。
本実施例では、駒1以外の金型本体2や注入側の駒3、ゴムローラ軸体4、シリコーンゴム材料、硬化条件等は、すべて実施例1と同一とした。
(実施例5)
本実施例では、非注入側の駒1として図6(a)(b)に示す駒1を用いた以外は、実施例1で用いたゴムローラ成形金型と同一の成形金型を用いて現像ローラを製造した。
本実施例では、駒1における溝7の断面積が嵌合部1aの先端面側からフランジ部1b側に向かって連続的に大きくなっており、かつ、液溜り部6の断面積が嵌合部1aの先端側からフランジ部1b側に向かって連続的に大きくなっている。
具体的には、図6(a)(b)に示す嵌合部1aの先端面における溝7の幅を1.5mm、深さを0.75mmとし、液溜り部6と接する面における溝7の幅を幅2mm、深さを1mmとした。なお、溝7の全長は4mmとした。また、段部8の端面における液溜り部6の幅を6mm、深さを2mmとし、液溜り部6の底面を駒1の中心軸線と平行とした。さらに、フランジ部3bと接する面における液溜り部6の幅を段差8の端面における同幅の2倍(12mm)とした。なお、液溜り部6の全長は12mmとした。
本実施例では、駒1以外の金型本体2や注入側の駒3、ゴムローラ軸体4、シリコーンゴム材料、硬化条件等は、すべて実施例1と同一とした。
(比較試験について)
次に、本発明の効果を確認するために行った比較試験の結果について説明する。この比較試験1では、実施例1〜5に係る成形金型及び比較例1〜3に係る成形金型(比較例1)を用いてゴムローラをそれぞれ200回ずつ成形し、バリの残留状態その他を観察した。なお、使用するゴムローラ軸体、シリコーンゴム材料、硬化条件等はすべて共通としたことは勿論である。
ここで、比較例1に係る成形金型は、図8、図9に示す従来の成形金型であり、図9(b)に示す液溜り部31bは、内径18mm、深さ2mmである。
また、比較例2、3に係る成形金型は、非注入側の駒における液溜り部と溝との間の段差の構成が異なる以外は実施例1で用いた成形金型と同一の構成を有する成形金型である。具体的には、比較例2に係る成形金型が備える非注入側の駒では、図2に示す段差8の端面に相当する面が同図に示すフランジ部1bの側に向けて45°倒伏している。また、比較例3に係る成形金型が備える非注入側の駒では、図2に示す段差8の端面に相当する面が嵌合部1aの先端側に向けて45°倒伏している。図2に示す段差8の端面に相当する面が上記のように倒伏している結果、比較例2における駒の液溜り部の長さは13mm、比較例3のそれは11mmと異なっている。なお、液溜り部の深さは2mm、底面の幅は6mmで共通している。また、溝の幅は2mm、長さは4mmで共通している。
比較試験の結果、実施例1に係る成形金型を用いた成形では、バリを非注入側の駒1から排出する際に、バリが駒1に残留することが、200回の成形中に3回発生した。また、実施例2に係る成形金型を用いた成形では同様の事象が200回の成形中に2回、実施例4に係る成形金型を用いた成形では3回発生した。また、実施例3に係る成形金型を用いた成形では、200回の成形中に、バリを非注入側の駒1から排出する際にバリが駒1に残留することは起こらなかった。
この際、実施例1、2、3に係る成形金型を用いた成形では、バリが完成品のゴムローラの端面に繋がったまま金型本体2の外へ排出されることが、200回の成形中に2回発生した。一方、実施例4に係る成形金型を用いた成形では同様の事象は起こらなかった。
実施例5に係る成形金型を用いた成形では、バリが断裂したり、欠けたりすることなく、非注入側の駒1の側面に保持されたまま、金型本体2の外へ排出され、ゴムローラの端面にバリが残留することも一度も無かった。
一方、比較例1に係る成形金型を用いた成形では、非注入側の駒31を取り外した際に、バリが駒31のキャビティ側端面で断裂し、駒31の穴31aの中に残留することが、200回の成形中に6回発生した。また、バリが駒31に形成されている液溜り部31bを越えて大きくなり、成形装置側に残留することが、200回の成形中に10回発生した。
また、比較例2に係る成形金型を用いた成形では、バリを非注入側の駒1から排出する際に、バリが駒1に残留することが、200回の成形中に5回発生した。比較例3に係る成形金型を用いた成形では同様の事象が3回発生した。この際、比較例2に係る成形金型を用いた成形では、バリが完成品のゴムローラの端面に繋がったまま金型本体2の外へ排出されることが、200回の成形中に2回発生した。比較例3に係る成形金型を用いた成形では同様の事象が4回発生した。
以上の比較試験の結果をまとめて表1に示す。
Figure 2011230407
1 (非注入側の)駒
1a 嵌合部
1b フランジ部
2 金型本体
3 (注入側の)駒
3a 嵌合部
3b フランジ部
4 ゴムローラ軸体
5 キャビティ
6 液溜り部
7 溝
8 段差

Claims (5)

  1. 円筒状の金型本体と、前記金型本体の両端の開口をそれぞれ閉塞してキャビティを形成すると共に、該キャビティに配置された軸体を保持する一対の駒とを有するゴムローラ成形金型であって、
    前記一対の駒のそれぞれは、前記金型本体の前記開口の内側に挿入される嵌合部と、前記嵌合部の後端に連設され、前記金型本体の前記開口の外側に配置されるフランジ部とを有し、
    前記一対の駒の一方の側面には、前記嵌合部と前記フランジ部とに跨る液溜り部と、前記液溜り部を前記キャビティに連通させる溝とが形成され、
    前記溝と前記液溜り部との間に、前記液溜り部の底面を前記溝の底面よりも低く形成したことによる垂直な段差が設けられていることを特徴とするゴムローラ成形金型。
  2. 前記駒の中心軸線と交差する前記液溜り部の断面の面積が前記嵌合部の先端側から前記フランジ部の側に向けて連続的に拡大されていることを特徴とする請求項1に記載のゴムローラ成形金型。
  3. 前記液溜り部が、底面と、前記底面の対辺からそれぞれ立ち上がる一対の内側面とによって凹溝状に形成されており、前記内側面間の距離が前記嵌合部の先端側から前記フランジ部の側に向けて連続的に拡大されることによって前記液溜り部の前記断面の面積が連続的に拡大されていることを特徴とする請求項2に記載のゴムローラ成形金型。
  4. 前記液溜り部が、底面と、前記底面の対辺からそれぞれ立ち上がる一対の内側面とによって凹溝状に形成されており、該液溜り部の深さが前記嵌合部の先端側から前記フランジ部の側に向けて連続的に深くなることによって該液溜り部の前記断面の面積が連続的に拡大されていることを特徴とする請求項2に記載のゴムローラ成形金型。
  5. 前記駒の中心軸線と交差する前記溝の断面の面積が前記嵌合部の先端側から後端側に向けて連続的に拡大されていることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか一項に記載のゴムローラ成形金型。
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