JP2010131865A - ローラの製造方法及びローラ - Google Patents

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Abstract

【課題】少ない研磨量でも高い外径精度及び振れ精度を有する弾性層を形成することのできるローラの製造方法、並びに、高い外径精度及び振れ精度を有する弾性層を備えたローラを提供すること。
【解決手段】ストレートヘッドダイを備えた押出機を用いて、軸体胴部とその両端部に形成されたジャーナル部6、7とを有する軸体2の外周にゴム組成物を押出成形して弾性層を形成するローラの製造方法であって、軸体2を一列に配置したときに隣接するジャーナル部6、7間を支持すると共にジャーナル部6、7間で形成される凹部空間を閉塞するコマ部材9を介装して、複数の軸体2を一列に連接し、連接された複数の軸体2を前記押出機のヘッド内に移送して、軸体2の外周に前記ゴム組成物を押出成形することを特徴とするローラの製造方法、並びに、このローラの製造方法によって製造されたローラ。
【選択図】 図3

Description

この発明は、ローラの製造方法及びローラに関し、さらに詳しくは、少ない研磨量でも高い外径精度及び振れ精度を有する弾性層を形成することのできるローラの製造方法、並びに、高い外径精度及び振れ精度を有する弾性層を備えたローラに関する。
レーザープリンター、複写機、ビデオプリンター、ファクシミリ、これらの複合機等には、電子写真方式を利用した各種の画像形成装置が採用されている。このような画像形成装置は、例えば図6に示されるように、軸体の外周に形成された弾性層を備えたローラを複数備えている。このようなローラの製造方法として、例えば、軸体と弾性層を形成することのできるゴム組成物とを押出機により一体分出して、ゴム組成物を加熱硬化する方法がある。
このようなローラの製造方法として、特許文献1には「クロスヘッドダイ方式でゴム押出し機により芯金の外周上にゴム材料を被覆するゴムロール製造方法において、該押出し機のヘッド内を通過する該芯金両端部の少なくとも摺動部分にゴム付着防止用のマスキングを施して押出し成形を行うことを特徴とするゴムロール製造方法」が記載されている。
また、特許文献2には「クロスヘッドダイ方式でゴム押出し機により芯金の外周面をゴム材料で被覆するゴムロールの製造方法において、(a)芯金の両端部にそれぞれ、ゴム材料の付着を防止するためのマスキング部材を取り付ける工程;(b)工程aの後、該ゴム押出し機のヘッド内に設けられた芯金ガイド部の内面に対して該マスキング部材を摺動させて該芯金を芯金ガイド部内で通過させつつ、芯金の外周面をゴム材料で被覆する工程;および(c)」工程bの後、該マスキング部材を取り外す工程を有し、該マスキング部材が、芯金の端部に勘合する円筒形状部の外周面に、芯金ガイド部内側で芯金の位置を規定するための、芯金の長手方向に対して平行なガイド板が設けられた構造を有することを特徴とするゴムロールの製造方法」が記載されている。
このようなクロスヘッドダイ方式による製造方法においては、「外径ムラの少ない押出し」を目的とする特許文献2の製造方法であっても、軸体の外周に押出されたゴム組成物に、ゴム組成物の合わせ目(ウェルドラインとも称する。)が残存することがある。
この問題を解決する技術として、ストレートダイ方式によるローラの製造方法が提案されている。例えば、特許文献3には、「軸体を移送することのできる移送路が内部に形成されたスクリューと、軸線が前記スクリューの軸線と同軸になるように前記スクリューの下流に配置され、前記スクリューにより押出されてきた導電性組成物を収容するヘッドと、前記ヘッドの内部に配置されて、前記ヘッドに収容された前記導電性組成物が流動する押出流路を形成すると共に、前記移送路から移送されてくる前記軸体を前記ヘッド内部に案内する案内孔が内部に形成されたマンドレルとを備えた押出機を用いて、前記軸体の移送方向と同方向に、前記スクリューにより導電性組成物を前記押出流路に押出して、前記ヘッド内で前記案内孔から送り出される前記軸体の外周面に前記導電性組成物を成形し、前記軸体の外周面に成形された前記導電性組成物を硬化することを特徴とする導電性ローラの製造方法」が、記載されている。
特開2006−224378号公報 特開2007−237451号公報 特開2008−116709号公報
ところで、画像形成装置に装着されるローラの軸体として、例えば図1に示されるように、軸体胴部5と、この軸体胴部5の両端部に形成された軸体胴部5より外径の細いジャーナル部6、7とを有する軸体2が用いられることがある。
このような軸体2の外周にゴム組成物を、ストレートヘッドダイを備えた押出機特に単軸押出機を用いて、押出成形すると、ジャーナル部6の後方において、ゴム組成物が、図8に示されるように、螺旋状に偏芯した状態で押出されることがある。このようにゴム組成物が偏芯した状態で押出されると、図8に示されるように、このゴム組成物が硬化してなる弾性層3’にも螺旋状の振れが生じる。このように、ゴム組成物が偏芯した状態で押出されるのは、押出機による一体分出し時に軸体2がスクリューと共に回頭することに起因するのではないかと推測している。押出機特に単軸押出機でゴム組成物を押出すときには、押出機内でゴム組成物が局在するためにスクリューのフライト形状に併せてバレル内でスクリューが回頭する現象が発生することがある。このようなスクリューの回頭は、通常の単軸押出機では機械的接触が起こらない限り問題とはならないが、ストレートヘッドダイを備えた押出機ではスクリューを貫通して軸体が移送供給されることから、スクリューの回頭と共に軸体2も回頭し、回頭しながら移送された軸体2の外周に押出されたゴム組成物は、軸体2に対して相対的に螺旋状に偏芯した状態に、なるのではないかと、推測される。
また、ストレートヘッドダイを備えた押出機を用いて押出成形すると、軸体胴部5におけるジャーナル部6の移送方向後方部分において、図8に示されるように、軸体胴部5よりもジャーナル部6、7の外径が細いことに起因して、軸体胴部5とゴム組成物を圧着させるヘッド部でのゴム組成物の圧力が低下して、押出されたゴム組成物の外径が小さくなることがある。このようにゴム組成物の外径が小さくなると、押出されたゴム組成物の外径精度が低下するから、弾性層の外径精度を高めるには、押出されたゴム組成物の研磨量を多くする必要があるが、このような対策は、近年の低コスト化及び原料削減等の要求に反することになる。
したがって、この発明の課題は、少ない研磨量でも高い外径精度及び振れ精度を有する弾性層を形成することのできるローラの製造方法を提供することに、ある。
また、この発明の課題は、高い外径精度及び振れ精度を有する弾性層を備えたローラを提供することに、ある。
本発明者らは、ストレートヘッドダイを備えた押出機を用いたローラの製造方法において、特に、ゴム組成物がジャーナル部を有する軸体の外周に押出されるときのゴム組成物、軸体及び押出機の状態について、種々検討したところ、隣接するジャーナル部を支持すると共にジャーナル部間で形成される凹部空間を閉塞するコマ部材を隣接するジャーナル部間に介装して、複数の前記軸体を一列に連接した状態にして移送すると、予想に反して、スクリューの回頭が規制され、かつ、軸体に押出されたゴム組成物の外径変化が抑えられることを、見出した。
したがって、前記課題を解決するための手段として、
請求項1は、ストレートヘッドダイを備えた押出機を用いて、軸体胴部とその両端部に形成された前記軸体胴部より外径の細いジャーナル部とを有する軸体の外周にゴム組成物を押出成形して弾性層を形成するローラの製造方法であって、前記軸体を一列に配置したときに隣接する前記ジャーナル部間を支持すると共に前記ジャーナル部間で形成される凹部空間を閉塞するコマ部材を介装して、複数の前記軸体を一列に連接し、連接された複数の前記軸体を前記押出機のヘッド内に移送して、前記軸体の外周に前記ゴム組成物を押出成形することを特徴とするローラの製造方法であり、
請求項2は、前記コマ部材は、前記凹部空間を形成する一方の前記ジャーナル部に固定される固定部と、前記凹部空間を形成する他方の前記ジャーナル部に嵌合される嵌合部とを、軸線方向に背中合わせになるように、備えてなることを特徴とする請求項1に記載のローラの製造方法であり、
請求項3は、請求項1又は2に記載のローラの製造方法によって製造されたローラである。
この発明に係るローラの製造方法は、前記コマ部材を介装して、複数の軸体を一列に連接した状態で、軸体の外周に前記ゴム組成物を押出成形する。それ故、この製造方法によれば、ゴム組成物の押出成形時にスクリューの回頭が規制され、かつ、軸体に押出されたゴム組成物の外径変化が抑えられる。したがって、この発明によれば、少ない研磨量でも高い外径精度及び振れ精度を有する弾性層を形成することのできるローラの製造方法、並びに、高い外径精度及び振れ精度を有する弾性層を備えたローラを、提供することができる。
この発明に係るローラの製造方法は、コマ部材を介装して複数の前記軸体を一列に連接した状態で、前記軸体の外周に前記ゴム組成物を押出成形することを特徴とする。この発明に係るローラの製造方法を実施するには、押出機、軸体、コマ部材、弾性層を形成するためのゴム組成物を準備する。
この発明に係るローラの製造方法に使用可能な押出機は、ストレートヘッドダイを備えた従来の押出機であれば特に制限されることはなく、その一例として、例えば、図4に示される押出機10が挙げられる。この押出機10は、略円筒状のシリンダー11と、シリンダー11に同軸に収納され、内部に軸体を移送することのできる同軸の移送路21を有するスクリュー12と、シリンダー11を貫通しゴム組成物を供給するホッパー13と、軸体を搬送する搬送手段14と、図示しない駆動手段と、図示しない引取装置と、図示しない加熱器とを備えている。この押出機10は、図4に示されるように、スクリュー12の軸線と同軸となるようにスクリュー12の下流に配置され、スクリュー12により押出されてきたゴム組成物を収納するヘッド15と、ヘッド15の内部に配置されゴム組成物が流動する押出流路22を形成しゴム組成物の外径を制御するダイス16と、スクリュー12先端に移送路21から移送されてくる軸体をヘッド15内部に案内する案内孔23が内部に形成されたマンドレル17を具備している。
ローラの軸体は、図1に示されるように、軸体胴部5とその両端部に形成されたジャーナル部6、7とを有している。前記軸体胴部5は、弾性層が形成される部分であり、図1に示されるように、軸線方向に均一な外径を有する筒状部とされている。
前記ジャーナル部6、7は軸体胴部5よりも外径の細い形状を有し、ベアリングや電極をセットする必要があることからジャーナル部6、7における外周の表面粗さRyは12.5μm以下に仕上げられ、穿孔等の加工は施さないのがよい。前記ジャーナル部6、7の少なくとも一方には、前記ジャーナル部6、7の表面粗さを損なうことなく後述するコマ部材を脱着させるための機構を具備しているのがよい。以下、このような脱着機構を有するジャーナル部を第1ジャーナル部6と称し、前記脱着機構を有しないジャーナル部を第2ジャーナル部7と称する。前記脱着機構としては、例えば、図1及び図3に示されるように、第1ジャーナル部6の端部にその軸線に沿って形成されたネジ孔8等が挙げられる。このネジ孔8の径は第1ジャーナル部6の外径に併せて決定され、例えば、第1ジャーナル部6の外径がφ8mm以上の場合はネジ孔8の径はM4とされ、前記外径がφ6mmの場合はネジ孔8の径がM3とされ、前記外径がφ4mmの場合はネジ孔8の径がM2とされるのがよく、ネジ孔8の深さは4mm以上で第1ジャーナル部6の軸線長さ以下とするのがよい。
前記軸体2は、例えば、鉄、アルミニウム、ステンレス鋼、真鍮若しくはこれらの合金等の金属を用い、公知の方法により所定の形状に調整され、鉄等の錆の発生が懸念される金属を用いる場合は、ニッケル、クロム等のメッキを施すのがよい。軸体胴部5の弾性層を形成する部分には、ゴム組成物との接着性を向上させるため、プライマーを塗布するのがよい。
この発明に係るローラの製造方法に使用されるコマ部材は、複数の軸体2を一列に配置したときに隣接するジャーナル部6、7間を支持すると共にジャーナル部6、7間で形成される凹部空間を閉塞する。このコマ部材は、このような機能を有すれば、特に限定されず、例えば、均一な外径すなわち軸体胴部5と略同一又はわずかに小さい外径を有する筒状体が挙げられる。
このようなコマ部材の一例として、例えば、図2に示されるコマ部材9が挙げられる。このコマ部材9は、固定部31と嵌合部36とを軸線方向に背中合わせになるように備えている。このコマ部材9においては、図2に示されるように、固定部31と嵌合部36とがそれぞれ独立に構成され、後述するように、軸線を含む平面における断面がH字型(例えば図2(b)参照。)となるように、固定部31と嵌合部36とが一体とされている。
前記固定部31は、図2(b)に明確に示されるように、片側端部が閉塞された断面が円形の管状体であって、その軸線方向に凹陥する第1挿入穴32と、前記第1挿入穴32の底部33に貫通形成され、後述する嵌合部36の凸ネジ38が挿入されるネジ孔34とを、同軸となるように、有している。この固定部31は、前記凹部空間を形成する、前記ネジ孔8が形成された第1ジャーナル部6を挿入固定する。前記固定部31の寸法は、第1ジャーナル部6を固定すると共に前記凹部空間を閉塞することができればよく、その一例を挙げると、例えば、固定部31の外径は前記軸体胴部5と同一又はわずかに小さく、軸線長さは前記第1ジャーナル部6の軸線長さに2.5mmを加えた長さとし、前記第1挿入穴32の内径は第1ジャーナル部より1.0mm大きくし、その深さは前記第1ジャーナル部6の軸線長さに0.5mmを加えた深さとし、ネジ孔34は前記第1ジャーナル部6に形成されたネジ孔8と同一仕様とすることができる。
前記嵌合部36は、図2に示されるように、片側端部が閉塞された断面が円形の管状体であって、その軸線方向に凹陥する第2挿入穴37と、前記片側端部の外面から軸線方向外側に向けて突出する凸ネジ38とを、同軸となるように、有している。この嵌合部36は、前記凹部空間を形成する、前記ネジ孔8が形成されていない第2ジャーナル部7を挿入固定する。前記嵌合部36の寸法は、第2ジャーナル部7を固定すると共に前記凹部空間を閉塞することができればよく、その一例を挙げると、例えば、前記嵌合部36の外径は前記軸体胴部5と同一又はわずかに小さく前記固定部31の外径と略同一であるのがよく、軸線長さは第2ジャーナル部7の軸線長さに2.5mmを加えた長さとし、前記第2挿入穴37の内径は第2ジャーナル部7より0.6mm大きくし、その深さは第2ジャーナル部7の軸線長さに0.5mmを加えた深さとし、凸ネジ38の径は第1ジャーナル部6に形成されたネジ孔8と同一仕様とされ、軸線長さは前記ネジ孔8の深さより1.0mm長くすることができる。コマ部材9において、前記嵌合部36における第2挿入穴37の内径と第2ジャーナル部7の外径とは、スクリュー12の回頭による螺旋状の振れを防止しつつ第2ジャーナル部7の傷の発生を防止することができる寸法となっていることが、特に重要である。
コマ部材9は、図2に示されるように、前記固定部31と前記嵌合部36とを軸線方向に背中合わせに、換言すると、前記第1挿入穴32と前記第2挿入穴37とが軸線方向に背中合わせに、なるように、前記ネジ孔34に前記凸ネジ38を挿入して、前記固定部31と前記嵌合部36とが固定されて成る。前記固定部31と前記嵌合部36とは、例えば、前記ネジ孔34と前記凸ネジ38とを螺合して固定してもよく、また、接着剤等で固定してもよい。
このコマ部材9は、前記軸体2に固定されたままゴム組成物の加熱硬化を行うため、軸体2と熱膨張率が近い材料、例えば軸体2を形成するための前記材料から選択された材料と同一材料が好ましい。コマ部材9におけるゴム組成物と接触する外面には離型剤塗布、フッ素加工等の離型処理を行うこともできる。
弾性層3を形成可能なゴム組成物は特に限定されず、導電性材料を含有する導電性ゴム組成物、例えばミラブル型導電性ゴム組成物等が挙げられる。ミラブル型導電性ゴム組成物は、例えばジメチルシリコーン生ゴム、メチルフェニルシリコーン生ゴム等のポリオルガノシロキサン生ゴムの少なくとも1種に、必要に応じて煙霧シリカ、沈降性シリカ等の補強性シリカ充填剤を添加して調製したシリコーンゴムコンパウンドに、導電性付与剤としての、導電性カーボンブラック;ニッケル、アルミニウム、銅等の金属粉末;酸化亜鉛、酸化スズ等の金属酸化物;硫酸バリウム、酸化チタン、チタン酸カリウム等の絶縁性芯剤に酸化スズ等の導電性物質をコーティングしたもの等の少なくとも1種類を混合した後、さらに加硫剤、例えばベンゾイルパーオキザイド、ビス2,4−ジクロロベンゾイルパーオキサイド、ジクミルパーオキサイド、ジ−t−ブチルパーオキサイド、2,5−ジメチル−2,5ビス(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン等の過酸化物;1分子中にケイ素原子と結合する水素原子を2子以上有するオルガノハイドロジェンポリシロキサンと触媒量の白金系触媒を添加したもの、及び増量剤を添加してなるシリコーンゴム組成物である。
この発明に係るローラの製造方法を実施する際に用いられる押出機の一例として図4に示される押出機10を用いて、この発明に係るローラの製造方法を説明する。
この発明に係るローラの製造方法においては、まず、コマ部材9を、図2に示されるように、前記固定部31に形成された前記ネジ孔34に対し前記嵌合部36に形成された凸ネジ38をねじ込んで組み立てる。次いで、このようにして組み立てたコマ部材9の第1挿入穴32にネジ孔8が形成された第1ジャーナル部6を挿入して、前記第1挿入穴32内に突出する凸ネジ38を前記ネジ孔8にねじ込んで、第1ジャーナル部6にコマ部材9を装着、固定する。
この発明に係るローラの製造方法において、所望により軸体胴部5にプライマーを施す場合は、第1ジャーナル部6にコマ部材9を装着した状態で施すとよい。
この発明に係るローラの製造方法においては、次いで、第1ジャーナル部6にコマ部材9が装着された軸体2を、軸体2を搬送する搬送手段14へ供給する。この際、例えば、図3及び図5に示されるように、コマ部材9が固定されていない第2ジャーナル部7が、隣接して搬送される別の軸体2に固定されたコマ部材9における嵌合部36の第2挿入穴37に挿入されて収まり、第2挿入穴37と第2ジャーナル部7とが遊嵌される。そうすると、図3に明確に示されるように、複数の軸体2が略同じ外径で一列に、すなわちその軸線方向に沿ってあたかも略同径の1本の棒体となるように、連接された状態に配列される。
この発明に係るローラの製造方法においては、次いで、図3に示されるように連接された複数の軸体2を、図5(a)に示されるように、押出機10の後方から搬送手段14により、スクリュー12の内部に形成された移送路21に供給し、さらにスクリュー12の先端に具備されたマンドレル17の案内孔23より前記押出機10のヘッド15内に送り出す。このようにして軸体2を移送すると共に、ゴム組成物24をホッパー13よりシリンダー11とスクリュー12との間隙に供給し、このゴム組成物24を、図示しない駆動手段でスクリュー12が回転されることにより混合されながら下流方向に押出し、押出機10のヘッド15に一定の押出圧力で環状に送り出す。このようにして移送又は送り出された軸体2とゴム組成物24との移動速度を調整し、かつゴム組成物24に適当な圧力例えば10MPa程度の一定の圧力を加えることによって、軸体2とゴム組成物24とを圧着させる。そして、シリンダー11の下流に設けられたダイス16によって押出されるゴム組成物24の外径が制御されて、図5(b)に示されるように、軸体2及びコマ部材9の外周にゴム組成物24が押出成形される。
このようにして押出成形されたゴム組成物24は、高い振れ精度を有している。一般に、単軸押出機10はスクリュー12に螺旋状のフライト(図4及び図5において図示しない。)を設け、ここにゴム組成物24を供給してスクリュー12を回転させることによりゴム組成物24を前方に押し出されるように、なっている。このとき、ゴム組成物24は、スクリュー12から受けた回転力がスクリュー12と共に回転しないようにシリンダー11で抑えられてスクリュー12上を滑ることによって、前記回転力を押出機10の軸線方向前方に移動する力に替えて、押し出される。この際にゴム組成物24に加えられた回転力は押出機10のバレル方向すなわち外側方向にも働くことになる。一方、ゴム組成物24は回転力によって結果的にフライト部付近に押し付けられてフライト部に局在することとなり、スクリュー12はフライト部付近でバレルから力を受ける。押出機10において、スクリュー12及びフライト部とバレルとは機械的接触を避けるために隙間が設けられており、前記フライト部付近でバレルから受けた力によってスクリュー12は反対側に押し付けられて、スクリュー12のフライト形状に併せてバレル内で回頭する現象が発生する。通常の単軸押出機10では機械的接触が起こらない限り問題とはならないが、ストレートヘッドダイを備えた押出機10では、前記のようにスクリュー12先端に具備されたマンドレル17の案内孔23より軸体2が供給されるため、スクリュー12の回頭はそのままゴム組成物24の偏芯につながり、連接されていない軸体2では、前方の軸体2がダイス16にあり、後方の軸体2がスクリュー12にある状態にて顕著となる。ところが、この発明に係るローラの製造方法では、複数の軸体2をあたかも略同径の1本の棒体となるように連接した状態で移送するから、ゴム組成物24の押出成形時に、前記のようにして発現するスクリュー12の回頭を効果的に規制することができると推測され、その結果、図5(b)に示されるように、ゴム組成物24が螺旋状に偏芯することなく軸体2の外周に押出される。
また、前記のようにして押出成形されたゴム組成物24は、高い外径精度を有している。その理由は、前記の通り、ゴム組成物24に適当な一定した圧力を加えて軸体2に圧着する必要が有る半面、ジャーナル部6、7が軸体胴部5とゴム組成物24を圧着させるヘッド部を通過する際、軸体2にコマ部材9が装着されていないと、ジャーナル部6、7間で形成される凹部空間にゴム組成物24が陥入して、図7(b)に示されるように、ゴム組成物24の圧力が低下し、その結果、外径が細くなるのに対して、この発明に係るローラの製造方法では、ジャーナル部6、7間で形成される凹部空間がコマ部材9により閉塞されているから、図5(b)に示されるように、外径変化が抑えられるのではないかと、本発明者らは推測している。
前記のようにして押出成形されたゴム組成物24は、ストレートヘッドダイを備えた押出機10によってストレートダイ方式で軸体2の外周に押出成形されるから、特許文献3に記載されているように、ウェルドラインの残存が効果的に抑えられている。
この発明に係るローラの製造方法においては、次いで、押出成形したゴム組成物24を軸体2ごと加熱硬化する。ゴム組成物24の硬化条件は、軸体2の外周面に形成されたゴム組成物24に必要な熱を加え硬化する条件であればよく、特に限定されないが、例えばミラブル型シリコーンゴムでは280〜370℃の雰囲気に調整された加熱器にて4〜8分間処理することにより達成される。
このようにして硬化されたゴム組成物24は、所望により、二次加熱される。ゴム組成物24の二次加熱条件は、ゴム組成物24の硬化が完了する条件であればよく、特に限定されないが、例えばミラブル型シリコーンゴムでは190〜240℃の雰囲気に調整された加熱器に4〜16時間置くことにより達成される。
この発明に係るローラの製造方法においては、ゴム組成物24が高い外径精度及び振れ精度で軸体2及びコマ部材9の外周に押出成形されるから、形成される弾性層3も必然的に高い外径精度及び振れ精度を有している。さらに高い外径精度及び振れ精度に調整するために、加熱硬化させたゴム組成物24を研磨等の外径調整加工を行ってもよい。研磨は外径精度及び振れ精度を向上させる工程であれば特には限定されないが、例えば円筒研削盤を用いトラバース方式にて研磨することにより達成される。
この発明に係るローラの製造方法は、前記したように、ゴム組成物を高い外径精度及び振れ精度で押出成形することができる。したがって、物性の均一性に優れたローラを製造することができる。また、外径調整加工等によるゴム組成物の研磨量を大幅に低減することができる。
この発明に係るローラの製造方法は、種々の変更が可能である。例えば、この発明に係るローラの製造方法は、前記した工程以外の工程を含んでいてもよい。このような工程は、具体的には、表面処理を行うコーティング工程及び付随するアンカー処理工程、円筒状フィルムを被覆する工程、表面硬化工程等が挙げられる。コーティング工程は特に限定されず、スプレーコーティング、ロールコーティング、コンマコーティング等が挙げられ、アンカー処理工程も特に限定されず、プライマー処理、ブラスト処理、エッチング処理、UV処理、コロナ処理、プラズマ処理、フレーム処理、イトロ処理等が挙げられ。また他の変更点として、研磨工程ではトラバース方式に替えてプランジ方式を採用してもよく、1回で研磨せずに粗研磨と仕上げ研磨の2回又は複数回に分けて研磨してもよい。
前記したローラの製造方法においては、第1ジャーナル部6に前記着脱機構を形成しているが、この発明においては、第2ジャーナル部に前記着脱機構を形成してもよい。
前記コマ部材9は、固定部31と嵌合部36とが別体に形成されているが、この発明においては、コマ部材は固定部と嵌合部とが一体に形成されていてもよい。
この発明に係るローラは、この発明に係るローラの製造方法で製造されるローラであり、その一例を示すと、図6に示されるように、軸体2と軸体2の外周に形成された弾性層3とを備えてなる。この発明に係るローラの軸体2は、この発明に係るローラの製造方法で説明した前記軸体と基本的に同様であり、具体的には、図1に示されている。
前記弾性層3は、この発明に係るローラの製造方法で前記ゴム組成物を硬化して形成され、高い外径精度及び振れ精度を有している。
この発明に係るローラにおいて、弾性層3の外径精度が高いとは、弾性層3の軸線方向、望ましくはその全幅において、ローラ1の回転方向での外径平均が規定値に対する差が少ないことを言い、例えば、前記外径平均が基準値±0.05mm以下の範囲にて安定して生産できることをいう。ここで、外径精度の測定方法は、ローラの両端のジャーナル部6、7を受け、回転させながらレーザースキャンマイクロメータ等の非接触式測定機を用いて、弾性層3の軸線方向に沿う25個所の回転方向における外径を測定し、25点の測定値の平均値を算出する方法であり、安定して生産出来るとは、基準値±0.05mmの規格に対し、1本あたり幅方向では5点の測定を行った結果工程能力指数が1.33以上となることである。
この発明に係るローラにおいて、弾性層3の振れ精度が高いとは、このローラ1を回転させたときに、弾性層3の軸線方向、望ましくはその全幅において、ローラ1の回転方向でのローラ表面の変位が少ないことを言い、例えば、ローラ1の回転方向でのローラ表面の変位が0.05mm以下の範囲にて安定して生産出来ることをいう。ここで、振れ精度の測定方法は、ローラ1の両端のジャーナル部6、7を受け、回転させながらレーザースキャンマイクロメータ等の非接触式測定機を用いてローラ表面と、ローラ1と平行に設置されたガイド板との隙間を回転方向で25点測定し、その最大値と最小値の差を求める方法であり、安定して生産出来るとは、0.05mm以下の規定値に対し、1本あたり幅方向では3点の測定を行った結果工程能力指数が1.33以上となることである。
この弾性層3は、例えば、基準値として4.5mmの厚さに調整され、均一な物性、例えば、硬度、電気抵抗率等を有している。
この発明に係るローラは、前記特性を有しているから、現像ローラは勿論のこと、連れ回りする画像形成装置用ローラ、例えば、転写ローラ、現像剤供給ローラ、クリーニングローラ等として好適に用いられ、均一な電気抵抗値等の特性が求められる転写ローラ及び現像剤供給ローラとして特に好適に用いられる。
この発明に係るローラは、前記した実施例に限定されることはなく、本願発明の目的を達成することができる範囲において、種々の変更が可能である。例えば、前記ローラ1は、軸体2と弾性層3とを備えているが、この発明において、ローラは、弾性層の外周に表面層を備えていてもよい。表面層は具体的には、例えば、ポリウレタン樹脂層であり、ポリエーテルポリオール若しくはポリエステルポリオールと芳香族ポリイソシアネート若しくは脂肪族ポリイソシアネートとの反応によってえられる樹脂で、有機溶媒に熔解、分散してのコーティングや、ウレタン骨格に親水性官能基を有する自己乳化型とした水性エマルジョンでのコーティングによって得られる。コーティング工程は前記の通り特に限定されず、スプレーコーティング、ロールコーティング、コンマコーティング等がある。ポリウレタン層の厚さはポリウレタン層の強度と帯電量の均一化、表面弾性の維持などを考慮し、5μm〜100μmが望ましい。
(実施例1)
まず、図1に示される軸体2、図2に示されるコマ部材9及びゴム組成物を準備した。軸体2は、外径がφ8mmの快削鋼であるSUM24Lを用い、最終的に無電解ニッケルメッキを行って作製した。引抜材を加工せず247mmの長さに切断し、軸体胴部5は引抜材のまま加工せず、ジャーナル部6、7については前記引抜材を研削盤で、第2ジャーナル部7の長さが10.0mm、外径がメッキ後で4.0mmに、第1ジャーナル部6の長さは軸体胴部5の長さが230mmとなるように、外径がメッキ後で4.0mmに、加工した。次いで、第1ジャーナル部6にM2×ピッチ0.4、深さ4mmのネジ孔8を加工した。
また、コマ部材9は、固定部31と嵌合部36の2種類の部材を用意し、固定部31に嵌合部36をねじ込み固定し、離型剤ダイフリーGA−6310(ダイキン社製、商品名)を吹き付けることにより作製した。固定部31、嵌合部36共に材料はφ8mmの快削鋼であるSUM24Lを用い、最終的に無電解ニッケルメッキを行った。寸法は、固定部31の外径は引き抜き材のまま加工せず、研削盤を使用し長さ9.5mmに加工し、内側に内径5mm、深さ7.5mmの第1挿入穴32を開け、さらに中心部にM2×ピッチ0.4のネジ孔34を加工した。嵌合部36の外径は引き抜き材のまま加工せず、研削盤を使用し中央部に凸ネジ加工することを考慮して長さ12.5mmに凸ネジ38の軸線長さ6mmを加えた全長18.5mmに加工し、内側に内径4.6mm、深さ10.5mmの第2挿入穴37を開け、さらに前記第2挿入穴37とは反対側の中心部にM2×ピッチ0.4の凸ネジ38(軸線長さ6mm)を加工した。
このようにして作製したコマ部材9を前記軸体2に組み付けた後に、軸体胴部5をトルエンで洗浄し、シリコーン系プライマーNo.101A及びNo.101B(いずれも信越化学工業社製、商品名)を1:1で混合したものを塗布し、ギヤーオーブン中で150℃、10分間焼き付け処理を施した。
ゴム組成物として、有機過酸化物反応型のシリコーン生ゴム「KE−78VBS」(信越化学工業社製、商品名)100質量部に、カーボンブラック「サーマルブラック」(旭カーボン社製、商品名)10質量部、煙霧質シリカ系充填剤「アエロジル200」(日本アエロジル社製、商品名)25質量部を添加し加圧ニーダーで混練し、さらに有機過酸化物系加硫剤「C−8」(信越化学工業社製、商品名)2.0質量部を添加したミラブル型導電性ゴム組成物を準備した。
次いで、図4に示される押出機10及び搬送手段14を備えた押出成形装置を用いて、コマ部材9が組み付けられた複数の軸体2を、図3に示されるように、直列に配列して、コマ部材9が装着されていない第2ジャーナル部7を隣接する軸体2に装着されたコマ部材9の嵌合部36の第2挿入穴37に挿入した。次いで、図5(a)に示されるように、この状態を維持したまま複数の軸体2を搬送手段14からスクリュー12の内部に形成された移送路21を通して押出機10のヘッド15に1.8m/minの速度で供給すると共に、ミラブル型導電性ゴム組成物24をホッパー13からシリンダー11とスクリュー12の間に供給し、スクリュー12を回転させることにより押出量384g/minで定量化され押出機10のヘッド15に供給し、φ17.5mmのダイス16により絞られて前記ミラブル型導電性ゴム組成物が10MPaの一定の樹脂圧に保たれることにより、図5(b)に示されるように、軸体2及びコマ部材9の外周面にミラブル型導電性ゴム組成物を圧着して成形した。
次いで、ミラブル型導電性ゴム組成物を軸体2ごと330℃の雰囲気に調整された連続加熱器にて8分間処理することにより加硫し、さらに225℃に調整されたギヤーオーブンにて7時間二次加硫させ、常温にて24時間放置した。その後、コマ部材9の外周で加硫されたミラブル型導電性ゴム組成物を除去してローラ原体とし、円筒研削盤に外径φ355mm、幅35mmのGC#500砥石を装着し砥石回転数1,600rpmで回転させ、ローラ原体を砥石と逆方向に160rpmで回転させながら、前記砥石に接触させて研磨し、φ17mm、軸線長さ230mmの弾性層3を備えた実施例1のローラを得た。弾性層3において、幅方向47点の外径平均はφ17.84mm、最小値はφ17.71mmで、標準偏差は0.09であった。また、研磨によって除去されたミラブル型導電性ゴム組成物量は5gであった。
(比較例1)
前記コマ部材9を用いず、図7(a)に示されるように、複数の軸体2を連続して搬送したこと以外は実施例1と基本的に同様にして、比較例1のローラを製造した。このローラは図8に示される形状をしていた。このローラ1’の弾性層3’において、幅方向47点の外径平均はφ17.84mm、最小値はφ17.27mmで、標準偏差は0.19であった。なお、研磨によって除去されたミラブル型導電性ゴム組成物量は5gであったが、研磨前の段階でローラ原体における第1ジャーナル部6の後方210mm付近で外径がφ17.27mmの最小値となり、適正な研磨量を確保できないこと等から研磨後においても外径精度でφ17±0.05mmのローラを得ることが出来ず、製品を得ることが出来なかった。
(比較例2)
比較例1の結果を踏まえ、前記コマ部材9を用いず、複数の軸体2を連続して搬送したこと、及び、ダイス16をφ18.0mmに変更し、押出量を413g/minに変更したこと以外は実施例1と基本的に同様にして、比較例2のローラを製造した。このローラは図8に示される形状をしていた。このローラ1’の弾性層3’において、幅方向47点の外径平均はφ18.33mm、最小値はφ17.74mmで、標準偏差は0.20であった。なお、研磨によって除去されたミラブル型導電性ゴム組成物量は9gであった。
このようにして製造した実施例1のローラ1並びに比較例1及び2のローラ1’において、研磨する前の弾性層3、3’について外径精度及び振れ精度を測定した。その結果を図9に示す。外径測定機にて外径精度及び振れ精度を測定する際は、測定機及びローラを予め24時間以上JIS K 7100−1999に定める標準雰囲気23±1℃/50±5%Rhに放置した後に測定した。外径精度は、第1ジャーナル部6を隙間が1mmで同方向に回転する2本のローラ間に載せ、第2ジャーナル部7を同様に隙間が1mmで従同回転する2本のローラ間に載せ、2秒で1回転となるように調整された前記ローラに対し、非接触レーザー測定機であるLSM−506/LSM−6000(ミツトヨ社製、商品名)にて幅方向に5mm間隔で、1周25点の外径値の平均値を求めることにより測定した。測定結果を図9に示す。
弾性層3、3’の振れについては、外径測定と同様の方法にて、被測定ローラと平行に設置されたガイド板とローラ表面との間隙を測定し、その最大値と最小値の差を求めることにより、測定した。測定結果を図9に示す。
図9の実施例1と比較例1との比較から明らかなように、従来の製造方法でローラを生産した場合は、弾性層の幅方向における平均外経はほぼ同一となるものの、標準偏差ではほぼ倍の結果となり、前記のように比較例1では安定したローラを得ることが出来ず、やむなく全体を太くした比較例2にて生産性せざるを得ないことが判明した。しかしながら、実施例1と比較例2との比較から明らかなように、研磨量で4gの差があり、得られたローラの弾性層が44gであることを考慮すると、比較例2の歩留83%(44g÷(44g+9g))に対し、実施例1の歩留90%(44g÷(44g+5g))であり、7%もの向上を図ることが出来た。
図1は、この発明に係るローラの軸体の一実施例である軸体を示す正面図である。 図2は、この発明に係るローラの製造方法に用いるコマ部材の一実施例であるコマ部材を示す概略図であり、図2(a)はこの発明に係るローラの製造方法に用いるコマ部材の一実施例であるコマ部材を示す概略斜視図であり、図2(b)はこの発明に係るローラの製造方法に用いるコマ部材の一実施例であるコマ部材を示す概略断面図である。 図3は、この発明に係るローラの製造方法において、複数の軸体をコマ部材で一列に連接した状態を示す断面図である。 図4は、この発明に係るローラの製造方法に用いることのできる押出機の一例を示す概略断面図である。 図5(a)はこの発明に係るローラの製造方法における押出成形時の様子を示す概略断面図であり、図5(b)はこの発明に係るローラの製造方法における押出成形後の軸体及びゴム組成物を示す概略断面図である。 図6は、この発明に係るローラの一実施例であるローラを示す斜視図である。 図7(a)は従来のローラの製造方法における押出成形時の様子を示す概略断面図であり、図7(b)は従来のローラの製造方法における押出成形後の軸体及びゴム組成物を示す概略断面図である。 図8は、従来のローラの製造方法によって製造されたローラを示す斜視図である。 図9は、実施例及び比較例における外径精度及び振れ精度を示すグラフである。
符号の説明
1、1’ ローラ
2 軸体
3 弾性層
5 軸体胴部
6 ジャーナル部(第1ジャーナル部)
7 ジャーナル部(第2ジャーナル部)
8 ネジ孔
9 コマ部材
10 押出機
11 シリンダー
12 スクリュー
13 ホッパー
14 搬送手段
15 ヘッド
16 ダイス
17 マンドレル
21 移送路
22 押出流路
23 案内孔
24 ゴム組成物
31 固定部
32 第1挿入穴
33 底部
34 ネジ孔
36 嵌合部
37 第2挿入穴
38 凸ネジ

Claims (3)

  1. ストレートヘッドダイを備えた押出機を用いて、軸体胴部とその両端部に形成された前記軸体胴部より外径の細いジャーナル部とを有する軸体の外周にゴム組成物を押出成形して弾性層を形成するローラの製造方法であって、
    前記軸体を一列に配置したときに隣接する前記ジャーナル部間を支持すると共に前記ジャーナル部間で形成される凹部空間を閉塞するコマ部材を介装して、複数の前記軸体を一列に連接し、
    連接された複数の前記軸体を前記押出機のヘッド内に移送して、前記軸体の外周に前記ゴム組成物を押出成形することを特徴とするローラの製造方法。
  2. 前記コマ部材は、前記凹部空間を形成する一方の前記ジャーナル部に固定される固定部と、前記凹部空間を形成する他方の前記ジャーナル部に嵌合される嵌合部とを、軸線方向に背中合わせになるように、備えてなることを特徴とする請求項1に記載のローラの製造方法。
  3. 請求項1又は2に記載のローラの製造方法によって製造されたローラ。
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