JP2013128958A - 冷延鋼板の製造方法及び装置 - Google Patents

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【課題】冷間圧延後の平坦度不良として板幅方向に短ピッチで生じる凹凸の形状不良を防止して、品質が良好な冷延鋼板を安定して製造できるようにする。
【解決手段】熱間圧延後の鋼板を酸洗した後に冷間圧延して所定の寸法の冷延鋼板10を製造する際に、ワークロール(20)胴長方向に冷却用スプレーノズル32を複数配置したロール冷却装置30を、ワークロール胴長方向に移動可能とし、ワークロール胴長方向に周期的に移動させながら冷間圧延を行う。
【選択図】図4

Description

本発明は、冷延鋼板の製造方法及び装置に係り、特に極薄材の冷間圧延後の形状不良を防止して、品質が良好な冷延鋼板を安定して製造することが可能な冷延鋼板の製造方法及び装置に関する。
冷延鋼板は、自動車や電機製品、建材などの幅広い用途に用いられる鋼板である。冷間圧延したままの鋼板は、その用途に応じて、めっき処理、焼鈍熱処理、プレス加工などの工程を経て最終製品となる。一般に、冷間圧延したままの鋼板では、必ずしも良好な平坦度を確保することができず、特に板厚が薄い鋼板の場合には、通常の耳波、中伸びと呼ばれる平坦度不良だけでなく、図1に例示するような、微小な凹凸形状による平坦度不良が発生しやすい。このような平坦度不良が生じた冷延鋼板は、板材の最終製品として使用することが困難であり、テンションレベラーや調質圧延などの形状矯正工程を経て、板材の最終製品となる。しかしながら、形状矯正工程の追加は生産コストの増大を招く。また、板厚0.3mm以下の極薄材については、テンションレベラーにおける形状矯正でも、大きな伸長率を付与しなければ平坦な鋼板を得ることができず、大きな伸長率を付与することで、残留応力の発生により鋼板の反りが発生する場合もある。したがって、形状矯正前の冷間圧延において鋼板の形状をある程度平坦にしておく必要があり、種々の方法が採られてきた。
冷間圧延における形状制御方法としては、一般にロールベンダー、ロールシフト、ロールクロス等の機械的制御手段により、鋼板の耳波や中伸び等の単純形状を修正することが行われている。しかし、そのような機械的制御手段では、局所的な形状不良を防止できないため、ワークロールにクーラントを噴射して、ワークロールのサーマルクラウンを修正することで形状制御を行うスポットクーリングと呼ばれる技術が知られている。
例えば、特許文献1には、板クラウンの目標設定値と実測定値との間の板幅方向偏差の2乗和を最小にするよう、ロールクーラントを除く各アクチュエーターを制御し、その後に板幅方向に分割されたロールクーラント装置からのクーラント噴射により、板クラウンの残差を形状制御する方法が開示されている。
また、特許文献2には、圧延中の潤滑確保のために板幅方向に一様に供給すべきベースクーラントと、圧延後の板形状に応じて板幅方向に分割して噴射するスポットクーラントに分けて、それぞれ温度の異なる流体を使用してスポットクーラントによる形状矯正能力を向上させる方法が開示されている。
このように、冷延鋼板の平坦度は、製造工程上および製品品質上、極めて重要であり、従来は、耳波や中伸び等の単純形状を制御するための機械的制御手段と、局所的な平坦度不良を防止するためのスポットクーラントを併用して良好な平坦度を確保してきた。
特開平2−258108号公報 特開平1−218709号公報
しかしながら、冷延鋼板の極薄化の進展と、それに対応して生産能率を向上させるための圧延速度の高速化に伴って、従来技術では対応できない平坦度不良が発生してきている。これは板幅方向に非常に短いピッチで発生する伸び率の分布(以下、伸び差率と呼ぶ)が原因であり、その結果として鋼板が座屈して発生する平坦度不良である。特に、板厚が薄くなるほど座屈によって生じる凹凸のピッチが短くなり、圧延機のワークロール径が小さい場合に発生しやすい傾向にある。
このような平坦度不良に対して、特許文献1で開示された方法を適用しても、ワークロール胴長方向に配置したスポットクーラントのスプレー間のピッチと同程度か、それよりも短いピッチで生じる平坦度不良には対応できない。また、スポットクーラントのスプレー間の間隔を短くしようとすると、ワークロール胴長方向に非常に多くのスプレーノズルを配置する必要があり、スペースの制約を受けると共に、設備コストの増大を招いてしまう。また、特許文献2で開示された方法を適用しても同様の問題が生じ、ノズルセクションごとにしかスプレー流量の制御ができないため、板幅方向に凹凸が短ピッチで生じる平坦度不良を解消することができないという問題がある。
本発明は、前記従来の問題点を解決するべくなされたもので、冷間圧延後の平坦度不良として板幅方向に短ピッチで生じる凹凸の形状不良を防止して、品質が良好な冷延鋼板を安定して製造できるようにすることを課題とする。
本発明が対象とする冷延鋼板は、主として低炭素鋼又は極低炭素鋼の鋼板であり、熱間圧延後の鋼板を酸洗した後に冷間圧延が行われる。冷延鋼板の板厚については特に制限はないものの、主として0.05〜0.3mm程度の薄物材を対象とする。極薄材ほどワークロールの微小な凹凸によって平坦度不良が発生しやすく、座屈後の凹凸のピッチも短くなるからである。
本発明が対象とする鋼板の平坦度不良とは、耳波や中伸び等の単純形状とは異なり、図1に模式的に示すように、板面内で局所的に生じる凹凸形状である。また、このような平坦度不良の鋼板について板幅方向の伸び差率を測定した例を図2に示す。図2からは板幅方向に短ピッチの伸び差率の分布が生じており、このような伸び差率分布に起因した座屈によって、微小な凹凸形状を有する平坦度不良が発生していることが分かる。なお、図2の例では、板幅方向で生じている伸び差率のピッチは80〜120mm程度、半ピッチでは40〜60mm程度である。
通常のスポットクーラントでは、図3に例示するロール冷却装置24の冷却用スプレーノズル26の間隔Pが、ノズルの太さとノズル交換時の工具装入に必要な空間との関係から30〜80mm程度であり、従来方法では、圧延鋼板10(単に鋼板とも称する)の伸び差率の値が大きい位置に対応してスプレー流量を大きくしてワークロール20のサーマルクラウンを局所的に低減していた。その際に、隣接する領域に対してはスプレー流量を相対的に低減する必要があり、少なくとも伸び差率の半ピッチよりもスプレーノズル間隔Pを短くする必要がある。しかしながら、冷却用スプレーノズル26の間隔Pと図2に例を示した伸び差率の半ピッチは同程度であるため、当該ロール冷却装置24は、本願が目的とする平坦度不良防止の有効な対策とはならない。なお、図3において、28は冷却用スプレーノズル26を保持してクーラントを供給するためのヘッダーである。
本発明者らは、上記のような微小ピッチの凹凸形状の原因が、ワークロール20の表面の微小なうねりに起因し、特にスポットクーラントによるワークロール胴長方向のわずかな温度分布により発生するサーマルクラウンの分布が原因であると考えた。このような微小なサーマルクラウンに起因した形状不良は、特に板厚が0.3mm以下に薄くなると、板幅方向のわずかな伸び差率によっても座屈が発生して形状不良として顕在化しやすい。また、ワークロール20が比較的小径で圧下量が小さい条件では、ワークロール20と鋼板10との接触弧長が短くなるため、伸び差率に応じて作用する幅方向の張力分布によって、通常の冷間圧延において作用するはずの形状安定化機能が損なわれて、わずかな外乱によっても平坦度不良が発生しやすくなる。
さらに、極薄材の圧延では、圧延速度が1500mpmを超える高速圧延が行われるが、そのような条件下では、スプレー冷却による幅方向のわずかな温度差がワークロール20の表面に生じた場合に、低速圧延ではワークロール20の1回転に十分な時間があって、その間に熱伝導によって幅方向の温度分布が均一化されるのに対して、高速圧延ではワークロール20の表面にわずかな温度分布が残ったまま1回転し再び圧延材(鋼板10)と接触する。その際、ワークロール胴長方向でわずかに膨らんでいる部分では、ロールバイト内での接触圧力が高くなり、その部分の摩擦と、その摩擦による発熱も大きくなる結果、スプレー冷却によるわずかな温度差が繰り返し拡大されてサーマルクラウンのロール胴長方向の分布が成長することになる。
したがって、特に極薄材の高速圧延においては、ワークロール胴長方向の温度分布を極力平滑化して、局所的なサーマルクラウンの分布を形成させないことが、前述の微小な凹凸形状を防止する上で重要となる。
本発明は、このような知見に基いてなされたもので、熱間圧延後の鋼板を酸洗した後に冷間圧延して所定の寸法の冷延鋼板を製造する方法において、ワークロール胴長方向に冷却用スプレーノズルを複数配置したロール冷却装置を、ワークロール胴長方向に周期的に移動させながら冷間圧延を行うことにより、前記課題を解決したものである。
本発明は、また、熱間圧延後の鋼板を酸洗した後に冷間圧延して所定の寸法の冷延鋼板を製造する装置において、ワークロール胴長方向に冷却用スプレーノズルを複数配置したロール冷却装置をワークロール胴長方向に移動可能とする手段と、前記ロール冷却装置をワークロール胴長方向に周期的に移動させる手段と、を備えたことを特徴とする冷延鋼板の製造装置を備えることにより、同様に前記課題を解決したものである。
ここで、前記ロール冷却装置をワークロール胴長方向に移動させる周期は3秒以上、60秒以下とするとよい。
本発明によれば、冷間圧延後の平坦度不良として板幅方向に短ピッチで生じる凹凸に対応した形状不良を防止して、品質が良好な冷延鋼板を安定して製造することが可能となる。
本発明が対象とする微小な凹凸を有する鋼板の平坦度不良を模式的に示す斜視図 図1に示した平坦度不良の鋼板の板幅方向の伸び差率を測定した例を示す図 冷延鋼板を製造するための従来のロール冷却装置の要部の一例を模式的に示す平面図 本発明により冷延鋼板を製造するためのロール冷却装置の実施形態の要部を模式的に示す平面図 同じく側面図 同じく正面図 同じく変形例の要部を拡大して示す正面図 前記実施形態で用いられる冷却用スプレーノズルのスプレー角度を示す図 本発明の実施例の全体構成を模式的に示す側面図
以下図面を参照して、本発明の実施形態を詳細に説明する。
本実施形態においては、図4(要部平面図)、図5(要部側面図)および図6(要部正面図)に示す如く、圧延機のワークロール20の胴長方向に冷却用スプレーノズル32を複数配置したロール冷却装置30を、ワークロール胴長方向に移動可能とし、ロール冷却装置駆動装置(単に駆動装置とも称する)50により、ワークロール胴長方向に、矢印Aで示す如く、距離Sの振幅で周期的に移動させながら冷間圧延を行う。図5、図6において、22はバックアップロール、34はヘッダー、36は冷却用クーラント、38はロール冷却スプレーの噴射領域、40は従来の潤滑油のスプレーノズル、42は潤滑用クーラントである。なお、図4のロール冷却装置30は圧延機出側に限らず、圧延機入側にあってもよいが、冷却効率を考慮すると圧延機出側がよい。また、図5、図6は、図面が複雑となるのを避けるため、上側のみを示しているが、実際には図9に示す如く、鋼板10の下側にもワークロール20やバックアップロール22が存在し、ロール冷却装置30を設置することができる。
前記冷却用スプレーノズル32としては、通常のスプレー冷却に使用されるスプレーノズルを用いることができ、ノズル本数が低減できる点で、噴射領域が平坦な扇状に広がるフラットスプレーノズルが望ましい。なお、噴射領域が円錐状のフルコーンスプレーノズルを多数配置してもよい。フラットスプレーノズルを用いる場合には、図6に例示したように、ワークロール胴長方向に対して一定の傾き(図では45°)をもってスプレーが広がるように設置して、隣接するスプレーノズルからのスプレー領域の一部が重なるように配置する。また、隣接する冷却用スプレーノズル32間の間隔Pを短くするように、図7(2段の例)に例示する如く、ワークロール20の周方向に2段または3段にずらして配置しても良い。
ワークロール胴長方向に配置する冷却用スプレーノズル32の数については、ワークロール20の胴長や冷延鋼板10の板幅、必要な冷却能力によっても異なるが、隣接する冷却用スプレーノズル32間の間隔Pが20〜80mm程度となるようにワークロール20の全長に配置するのが通常である。ただし、隣接する冷却用スプレーノズル32間の間隔Pはワークロール胴長方向に一定である必要はなく、必要に応じて、例えば板エッジ近傍のみスプレーノズル間隔を短くしてもよい。
使用する冷却用スプレーノズル32としては、局所的な冷却を行う目的からあまり広角のノズルではなく、図8に示すスプレー角度θとしては45°以下、望ましくは10°〜30°程度のものを用いる。スプレー角度θが小さいほどワークロール20の局所的な冷却が可能になるものの、多数の冷却用スプレーノズル32を必要とし、逆に45°を越えてスプレー角度が大きいと、冷却用スプレーノズル32は少なくてよいものの、局所的な冷却が難しくなるからである。
スプレー冷却に用いる流体(クーラント)は、水またはエマルション圧延油が用いられる。エマルション圧延油を用いる場合には潤滑剤としても機能し、ロール冷却用クーラント36と潤滑用クーラント42を同一系統で使用できるという利点がある。一方、図5に示す潤滑用クーラント42とは別系統の水を使用する場合には、エマルション圧延油を使用するよりも冷却能に優れるため、少ない流量でも局所的なサーマルクラウンを低減できると共に安価であるという利点がある。また、いずれを用いる場合でも、図4に示す如く、熱交換器52を用いて流体の温度を低減しておくことで、より高い冷却性能が得られる。
本発明では、圧延中に、このようなロール冷却装置30をワークロール胴長方向に周期的に移動させる。圧延中にロール冷却装置30を移動させるのは、ワークロール20の局所的なサーマルクラウンの分布が圧延中に発達するからであり、ワークロール胴長方向に移動させるのは、スプレー噴射位置を移動させてサーマルクラウンの局所的な分布を緩和させるためである。このときロール冷却装置30を周期的にワークロール胴長方向に往復運動させるが、周期的とは、時間的な周期は必ずしも一定である必要はなく、ロール冷却装置30の移動ピッチが圧延中に変化してもよい。また、一定時間だけロール冷却装置30を往復運動させ、その後に一定時間は静止させ、再び往復運動させることも含まれる。これは、局所的なサーマルクラウンの分布が緩和されればよいからである。
ロール冷却装置30が往復運動する距離Sは、隣接するスプレーノズル間隔Pの半分程度をスプレーをはさんで往復する(すなわち間隔Pの)距離が望ましい。図6に示すロール冷却スプレーの噴射領域38では、スプレー流量に一定の分布が生じることが避けられず、また隣接するスプレー位置が重なる部分も、重なっていない部分とはスプレー流量に差が生じている。したがって、隣接するスプレーによる重なり部分までスプレーの噴射位置を移動させると、局所的なスプレー流量の分布を緩和させることができる。その際、ワークロール胴長方向でスプレーノズル間隔Pが異なる場合には、最大のスプレーノズル間隔の半分程度をスプレーをはさんで往復する距離とするのが望ましい。ただし、必ずしも隣接するスプレーノズル間隔Pとロール冷却装置30の移動距離Sとを合致させる必要はなく、局所的なサーマルクラウンの発生を防止できる程度に移動させればよい。なお、ロール冷却装置30が往復運動する距離Sが大きくなりすぎると、スポットクーラントによる局所的な形状制御能力も低下してしまうので、隣接するスプレーノズル間隔Pの最大値に対して2〜3倍程度の移動距離までに抑えておくことが望ましい。
なお、前記ロール冷却装置30をワークロール胴長方向に移動させる周期は、3秒以上、60秒以下であることが望ましい。周期が3秒未満では、ロール冷却装置30のスプレーによる流体の流れが乱れて、スプレー位置が固定されている場合に比べて、ワークロール20の表面に冷却ムラが生じやすくなるからである。一方、周期が60秒を越えると、その間にサーマルクラウンの局所的な分布が生じてしまうからである。なお、周期は必ずしも一定である必要はない。また、圧延速度が大きいほど、ロール冷却装置30の往復運動の周期は短くすることが望ましい。圧延速度が大きく、ワークロール20の周速が大きいほど、胴長方向のわずかな温度部分布が均一化されずに残留しやすいからである。
本発明の実施例として、図4乃至図6および図8に示した前記実施形態のロール冷却装置30を、図9に示す第1スタンド11〜第5スタンド15の5スタンドからなる冷間タンデム圧延機の最終第5スタンド15の出側に設置し、冷延鋼板10の製造に本発明を適用した例について説明する。
供試材は、一般的な冷延鋼板10である低炭素鋼の母板となる熱延鋼板である。母板厚は1.8〜2.6mmであり、冷間圧延後の厚みは0.12〜0.30mmである。
使用した冷却用スプレーノズル32は、圧力0.3Mpaにおける流量が20L/min、噴射角度θが25°のフラットスプレーノズルであり、図6に示したように、ワークロール20の回転方向に対して噴射面が45°傾くように配置している。隣接する冷却用スプレーノズル32間の間隔Pはワークロール胴長方向で一定として、ワークロール20の表面にも同一のピッチで噴射されるようにしている。
冷却用スプレーノズル32はワークロール胴長方向で一体式のヘッダー34に保持され、全体がワークロール軸方向に往復運動する。本実施例においては、圧延中におけるロール冷却装置30の往復運動の移動距離をS(静止位置から±1/2・S)として、一定の周期で移動させた。なお、比較例についてはロール冷却装置30を固定した場合が相当する。
冷間圧延後の鋼板10の形状については、圧延速度として1900mpmの定常部から採取したサンプルをオフラインにて計測を行い、板幅方向での伸び差率を測定した。微小凹凸形状は、図2に示したように、微小凹凸による伸び差率の振幅の最大値によって評価を行った。目視の平坦度評価との対比から、伸び差率の振幅の最大値として0.02%[2.0(×1/100%)]未満を良好、0.02%[2.0(×1/100%)]以上を不良とした。
表1に示すように、ロール冷却装置30の圧延中の往復距離Sを0(固定位置)とした比較例12〜14では微小な凹凸形状が、伸び差率振幅の最大値が最小でも2.6(×1/100%)と大きいのに対し、本発明の実施例1〜11では、伸び差率振幅の最大値が1.3(×1/100)と小さくて、平坦度が良好であった。ただし、実施例10ではロール冷却装置30の移動周期が短く,実施例11ではロール冷却装置30の移動周期が長いため、他に比べて、やや伸び差率の振幅の最大値が大きい傾向を示した。
10…冷延鋼板
11…第1スタンド
12…第2スタンド
13…第3スタンド
14…第4スタンド
15…第5スタンド
20…ワークロール
22…バックアップロール
24…従来のロール冷却装置
26…従来の冷却用スプレーノズル
28…従来のヘッダー
30…本発明のロール冷却装置
32…本発明の冷却用スプレーノズル
34…本発明のヘッダー
36…冷却用クーラント
38…ロール冷却スプレーの噴射領域
40…潤滑油のスプレーノズル
42…潤滑用クーラント
50…ロール冷却装置駆動装置

Claims (4)

  1. 熱間圧延後の鋼板を酸洗した後に冷間圧延して所定の寸法の冷延鋼板を製造する方法において、
    ワークロール胴長方向に冷却用スプレーノズルを複数配置したロール冷却装置を、ワークロール胴長方向に周期的に移動させながら冷間圧延を行うことを特徴とする冷延鋼板の製造方法。
  2. 前記ロール冷却装置をワークロール胴長方向に移動させる周期が3秒以上、60秒以下であることを特徴とする請求項1に記載の冷延鋼板の製造方法。
  3. 熱間圧延後の鋼板を酸洗した後に冷間圧延して所定の寸法の冷延鋼板を製造する装置において、
    ワークロール胴長方向に冷却用スプレーノズルを複数配置したロール冷却装置をワークロール胴長方向に移動可能とする手段と、
    前記ロール冷却装置をワークロール胴長方向に周期的に移動させる手段と、
    を備えたことを特徴とする冷延鋼板の製造装置。
  4. 前記ロール冷却装置をワークロール胴長方向に移動させる周期が3秒以上、60秒以下であることを特徴とする請求項3に記載の冷延鋼板の製造装置。
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