JP5045264B2 - 鋼帯の調質圧延方法および高張力冷延鋼板の製造方法 - Google Patents

鋼帯の調質圧延方法および高張力冷延鋼板の製造方法 Download PDF

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本発明は、鋼帯の調質圧延方法および高張力冷延鋼板の製造方法に関する。
調質圧延は、調質圧延機によって例えば圧下率1%以下の軽圧下を鋼帯に施すことにより行われる。この調質圧延を施すことによって鋼帯は一様に伸ばされ、その形状を矯正し、所定の平坦度が得られるとともに、降伏点伸び、引張り強さ、伸び等の機械的性質および鋼帯の表面粗度などの性状も改善される。
近年、鋼帯の高付加価値化に伴って、高張力鋼や高炭素鋼に代表される硬質鋼からなる鋼帯の需要が増加している。このような硬質鋼からなる鋼帯を調質圧延機によって調質圧延を施す場合、必要な伸び率を鋼帯に付与するためには硬質であるために高い圧延荷重が必要となる。特に、板厚1.0mm以下の薄物硬質鋼に対して伸び率を付与するのは困難である。
また、高張力鋼の中でも焼入れ・焼戻し処理を伴う連続焼鈍により製造された鋼板は、焼入れ処理の際の熱応力や鋼板組織の相変態により鋼板の表面形状が変形し、形状不良が発生し易い。このような鋼板の形状不良は、焼鈍する前に冷間圧延により鋼板表面を平坦化しても解消することは困難である。そのため、焼鈍後の鋼板を調質圧延により形状矯正する必要があるが、引張強度が980MPa以上の高張力鋼板の場合、形状矯正に必要な伸び率を付与するには変形抵抗が高いことから、非常に高い圧延荷重が必要となる。
形状矯正が必要な高張力鋼ほど、圧延負荷は増大して既設の調質圧延機では対処が困難となる場合がある。そのため、次工程以降で形状矯正することにより、対応しているのが実情である。しかし、この場合には、工程の追加に伴う製造コストの増大や納期の長期化という問題が発生する。
このような状況の中、既存の設備仕様を上回る硬質鋼の登場により、既設の調質圧延機では対応ができなくなる事態が発生しつつあり、その対策に迫られている。
例えば、上記対策の一案として、高張力を与えて調質圧延を行う方法がある。これにより、低荷重で十分な伸び率を付与することは可能であるが、必要な高張力を確保するためにブライドルロールを新たに設置しなければならず、大きな設置スペースが必要となり、設備コストも嵩む。他の対策として、高荷重を付与できる調質圧延機を製作する方法もあるが、矯正荷重に耐え得るハウジングが必要となり、やはり大きな設置スペースが必要となり、設備コストも嵩む。
また、ワークロールの小径化を実施する方法もあるが、ワークロールのたわみが鋼帯形状に大きく影響するため、精度の高い形状制御が必要となるばかりでなく、小径化に伴うロール耐荷重の低下によりロール破損の懸念すらある。
上記のような問題に対して、特許文献1では、所定温度の温間域において所定の歪み速度で調質圧延を行うことにより、圧延負荷の低減を実現して、硬質材の調質圧延を可能とする技術について開示されている。
一方、鋼帯の高強度化に伴い、プレス成型時の荷重が増大し、プレス金型と鋼帯の面圧が非常に高くなり型かじりが発生しやすくなることが問題となっている。耐型かじり性を向上させるために、特許文献2では、冷間圧延の最終スタンドにてダルロールによる圧延を行い、鋼帯の表面粗度の作り込みを実施している。
特開平10−5809号公報 特開2006−7233号公報
しかし、上記特許文献1で開示されている鋼帯の調質圧延方法では、調質圧延を行う全ての鋼帯について温度を管理する必要があり、この管理が煩雑となるばかりでなく、温度管理のための設備やシステムが必要となる。さらに、温間で圧延を行うために、鋼帯の幅方向に温度分布が生じている場合には、幅方向で変形抵抗が異なり、圧延後の形状に影響を及ぼす可能性がある。さらに、温度分布が存在している状態で平坦度をフラットにしてしまうと、常温まで冷却された後に、温度分布に起因する熱収縮差により形状分布が発生してしまう。また、温間の鋼帯を圧延しているために、圧延長が長くなるにつれてワークロールが熱膨張して形状制御が困難となるという問題がある。
また、上記特許文献2で開示されている鋼帯の製造方法では、タンデム冷間圧延機の最終スタンドに表面平均粗さRaが2.0μm以上のワークロールを適用しているが、Raが2.0μm以上のワークロールにより冷間圧延を行うと摩擦係数が増大し圧延負荷が高くなってしまう。さらに、鋼帯に対して圧下量8μm以上を付与するとしているが、このような高粗度のワークロールにより高面圧下で圧下を加えると、ワークロール凸部が鋼帯に突き刺さった状態でワークロールと鋼帯との間にすべりが生じることとなり、ワークロール表面の摩耗量が大きくなる。摩耗により表面平均粗さRaが低下すると十分な粗度転写がなされなくなるため、頻繁なロール交換による対応が必要となる。
本発明は上記課題を解決するためになされたもので、例えば、340MPa以上の降伏強度を有する鋼帯に対しても、大掛かりな設備や煩雑な管理を必要とすることなく、軟質材と同程度の圧延負荷で所定の伸び率、平坦度及び表面平均粗さを鋼帯に付与し得る鋼帯の調質圧延方法および高張力冷延鋼板、特に耐型かじり性に優れる高張力冷延鋼板の製造方法を提供することを目的とする。
ここで、前記圧延負荷としては、伸び率0.1%を付与して調質圧延を実施する場合、単位幅荷重で4.0kN/mm程度を目標としており、980MPa以上の降伏強度を有する超硬質材に対しても単位幅荷重で8.0kN/mm程度に抑えて、既存の設備への適用を実現可能とするものである。より高い形状矯正効果を狙って伸び率0.2%を付与して調質圧延を実施する場合、単位幅荷重で5.0kN/mm程度を目標としており、980MPa以上の降伏強度を有する超硬質材に対しても単位幅荷重で10.0kN/mm程度を目標とするものである。
本発明者等は、調質圧延荷重の低減方法としてワークロールの平均粗さに着目して検討を行った。図1に、同一の圧下率で圧延を行った場合のワークロール表面の平均粗さRaと圧延荷重の関係を示す。図1の点線で示すように、例えば圧下率5〜50%程度の通常の圧延では、ワークロール表面の平均粗さが高いほど同一圧下率に対する圧延荷重は高くなる。これはワークロール表面の平均粗さが高いほど鋼帯とロールのすべりが抑制されて摩擦係数が高くなり、圧延時の鋼帯の変形が抑制されて荷重が増大してしまうためである。したがって、圧延荷重を低く抑えるためには、平均粗さの低いブライトロールを使用するというのが当業者の常識であった。
しかし、本発明者等が鋭意検討を行った結果、圧下率が1%以下である調質圧延では、図1の実線に示すように、平均粗さの高いロールを用いて圧延を行うと荷重は逆に低減することを新たに見出した。これは、ロールの凹凸が鋼帯の表面に転写されることにより排除された部分が伸びとして現れる現象(以下、「伸長効果」と呼ぶ。)が顕著となるためと考えられる。
さらに検討を重ねた結果、表面の平均粗さRaが2μm程度までは、ロールの凹凸が鋼板に突き刺さって塑性変形を生じる際に近接する凹凸が干渉してしまい、十分な伸長効果が得られないことがわかった。そのため、伸長効果を発揮させるためには、ワークロール表面の平均粗さRaは、3.0μm以上とする必要があることがわかった。なお、0.2%程度の低い伸び率を付与するような調質圧延条件においては、ワークロール表面平均粗さRaを4.0μm超とすることにより、隣接する凸部の間隔が十分大きくなり塑性変形の干渉がほとんどなくなる。よって、効果的に伸長効果を発揮させて荷重低減するためには、ワークロール表面の平均粗さRaは4.0μm超とすることが望ましい。ただし、ワークロールに対して平均粗さの高い加工を安定的に実施するのは工業上非常に困難であり、またロール寿命の観点からも望ましくない。そのため、ワークロール表面の平均粗さRaは、10.0μm以下とすべきである。
また、上述のような表面平均粗さの高いロールで調質圧延された鋼帯は、パンピング効果、つまり、局所的な塑性変形により生じた圧痕部周辺の材料移動に伴い上下表面が同じように塑性的に安定した新しい応力の釣合い状態に移って平坦度が回復する現象により、表面形状が大幅に改善される。さらに、調質圧延前と調質圧延後との鋼帯表面の平均粗さの差、つまり、平均粗さの増加量が大きいほど、形状矯正の効果は顕著であることが分った。
本発明は、上記知見に基づきなされたもので以下のような特徴を有する。
[1]表面平均粗さRaが3.0〜10.0μmの範囲のワークロールを備えた1以上の圧延スタンドからなる調質圧延設備を用いて、340MPa以上の降伏強度を有する鋼帯に対して、伸び率0.1%以上の調質圧延を施すことを特徴とする鋼帯の調質圧延方法。
[2]表面平均粗さRaが3.0〜10.0μmの範囲のワークロールを備えた1以上の圧延スタンドと、該圧延スタンドの下流側にブライト加工を施したワークロールを備えた1以上の圧延スタンドとからなる調質圧延設備を用いて、340MPa以上の降伏強度を有する鋼帯に対して、伸び率0.1%以上の調質圧延を施すことを特徴とする鋼帯の調質圧延方法。
[3]上記[1]または[2]において、調質圧延後の鋼帯表面の平均粗さRaが0.5〜3.0μmの範囲となるように、調質圧延を施すことを特徴とする鋼帯の調質圧延方法。
[4]上記[2]において、表面平均粗さRaが3.0〜10.0μmの範囲のワークロールを備えた圧延スタンドで伸び率0.1%以上を付与した後、ブライト加工を施したワークロールを備えた圧延スタンドで鋼帯表面の平均粗さRaが0.5〜3.0μmの範囲となるように、調質圧延を施すことを特徴とする鋼帯の調質圧延方法。
[5]上記[1]乃至[4]のいずれかにおいて、調質圧延設備が、連続焼鈍設備における焼鈍炉の出側以降に設置されたものであり、340MPa以上の降伏強度を有する鋼帯が、焼入れ処理および焼戻し処理を伴う連続焼鈍により製造された980MPa以上の引張強度を有する高張力冷延鋼帯であることを特徴とする鋼帯の調質圧延方法。
[6]上記[5]において、980MPa以上の引張強度を有する高張力冷延鋼帯が、冷間圧延により鋼帯表面の平均粗さRaを0.3μm以下に調整した冷延鋼帯に対して、焼入れ処理および焼戻し処理を伴う連続焼鈍を行ったものであることを特徴とする鋼帯の調質圧延方法。
[7]上記[1]乃至[6]のいずれかにおいて、伸び率0.2%以上の調質圧延を施すことを特徴とする鋼帯の調質圧延方法。
[8]上記[1]乃至[7]のいずれかに記載の鋼帯の調質圧延方法により、340MPa以上の降伏強度を有する鋼帯に調質圧延を施すことを特徴とする高張力冷延鋼板の製造方法。
なお、上記ブライト加工を施したワークロールとは、少なくとも鋼帯と接触する部分の表面の平均粗さRaが0.3μm以下となるように研磨加工等によりロール表面を平滑にしたワークロールをいう。
本発明によれば、340MPa以上の降伏強度を有する高張力鋼や高炭素鋼、さらに焼入れ処理および焼戻し処理を伴う連続焼鈍により製造された980MPa以上の引張強度を有する高張力鋼のような硬質鋼からなる鋼帯に対しても、大掛かりな設備や煩雑な管理を必要とすることなく、軟質材と同程度の圧延負荷で所定の伸び率、平坦度及び表面平均粗さを鋼帯に付与し得る鋼帯の調質圧延方法および特に耐型かじり性に優れる冷延鋼板の製造方法が提供される。
以下、本発明を実施するための最良の形態の一例を説明する。
本発明に係る鋼帯の調質圧延方法は、表面平均粗さRaが3.0〜10.0μmの範囲のワークロールを備えた1以上の圧延スタンドからなる調質圧延設備を用いて、340MPa以上の降伏強度を有する鋼帯に対して、伸び率0.1%以上の調質圧延を施すことを特徴とするものである。より高い形状矯正効果を狙う場合には、伸び率0.2%以上を付与することが好ましい。なお、本発明が適用される鋼帯の降伏強度の上限には特に制限はなく、1470MPaの鋼帯に対しても適用することができる。
前記ワークロール表面への粗さの付与は、ワークロール表面にダル加工を施すことにより行うことができる。ここで、前記ダル加工の方法としては、ショットブラスト加工方式、放電ダル加工方式、レーザーダル加工方式、電子ビームダル加工方式等を用いることができる。さらに摩耗対策として、ダル加工後のロールにクロムメッキ加工をすることもある。
ここで、前記平均粗さRaは、「JIS B 0601」に基づき、表面の粗さ曲線からその平均線の方向に基準長さだけを抜き取り、この抜き取りの部分の平均線の方向にx軸を、縦倍率の方向にy軸を取り、粗さ曲線をy=f(x)で表したときに、次式(1)によって求められる値をマイクロメートル(μm)で表したものをいう。
なお、本発明における前記ワークロールの表面平均粗さRaの値としては、ワークロール表面の代表位置における上式(1)で求めたRaの値としてもよく、また、ワークロール表面の複数位置において測定したRaの値を平均した値としてもよい。複数位置の平均値を用いる場合には、例えば、ワークロールの少なくとも鋼帯と接触する部分において、周方向に90°間隔で4点、幅方向に中央及び両端部で3点の計12点の平均値を用いるようにしてもよい。また、通常、基準長さ4mm、カットオフ0.8mmが用いられる。
以下の説明において、前記表面平均粗さRaが3.0〜10.0μmの範囲となるようにダル加工の施されたワークロールを、「高粗度ロール」と呼ぶ。
上記高粗度ロールを用いることで、上述した伸長効果により、高張力鋼や高炭素鋼のような硬質鋼からなる鋼帯に対しても、軟質材と同程度の圧延負荷で調質圧延が可能となる。なお、より大きな伸長効果による十分な荷重低減効果を得るためには、表面平均粗さRaは4.0μm超とすることが望ましい。ここで、鋼帯の板厚が薄いほど、ロール表面の凹凸の転写による押し込みの影響が相対的に大きくなるため、高粗度ロールによる伸長効果は大きくなり、大きな圧延負荷低減効果が見込まれる。以下に、実験および数値解析によって種々の検討を行った結果得られたワークロール表面の平均粗さRaと伸長効果の関係について示す。
ワークロール表面の凹凸の押し込みによる転写深さは、接触面圧と綿密な関係があり、数値解析による検討により最大転写深さは、最大接触面圧の2/3乗に比例することがわかった。一方、押し込みによる表面での体積減少量は転写深さの3乗に比例し、さらに鋼帯表面の平均粗さは体積減少量に比例するため、表面平均粗さは最大面圧の2乗に比例することがわかった。また降伏強度の2乗に反比例することも確認されており、鋼帯表面の平均粗さは次式(2)の関係を持つ。
ここで、調質圧延において最大接触面圧はワークロール径および単位幅荷重と次式(3)の関係がある。接触長はワークロール径の1/2乗に比例し、最大接触面圧は接触長に反比例するためである。
さらに、鋼帯表面の平均粗さはロールの表面平均粗さに比例することも検討より明らかになっており、鋼帯表面の平均粗さは次式(4)で表される。
ここで、αは調質圧延条件等によって決定される係数である。
伸長効果については、上記で求めた鋼帯表面の平均粗さを用いて次式(5)で表される。
ここで、βは鋼帯の表面状態等によって決定される係数である。この式(5)は鋼帯の表面へのワークロール表面平均粗さの転写と伸長効果には線形関係があることを示している。そのため、伸び率に換算すると厚さが大きいほどその効果は小さくなる。
また、鋼帯表面の平均粗さはプレス時の型かじり性に大きな影響を及ぼすことが知られている。これは鋼帯表面の平均粗さが大きいほどプレス油の保油性が増すとともに、ダイスと鋼帯の接触抵抗が少なくなるためである。
調質圧延後の鋼帯表面の平均粗さRaを0.5〜3.0μmの範囲とすることにより、鋼帯の外観や塗装性等を損なうことなく、耐型かじり性の良好な鋼帯とすることが可能となる。なお、耐型かじり性をより良好とするためには、前記調質圧延後の鋼帯表面の平均粗さRaは1.5〜3.0μmの範囲とすることが好ましい。
このように、鋼帯の伸び率と表面平均粗さとが既定の範囲となるように圧延条件を設定して調質圧延を行うことにより、平坦度と耐型かじり性の両方に優れた鋼帯(冷延鋼板)の製造が可能となる。
圧延により板厚を減少させて伸び率を付与することが困難な難圧延材、例えば、340MPa以上の降伏強度を有する高張力鋼や高炭素鋼のような硬質鋼に対しても、上記伸長効果を利用すれば調質圧延が可能となる。伸長効果のみで既定の伸び率を与える場合には、上式(5)によって調質圧延後の鋼帯表面の平均粗さが決定されることとなる。この際、鋼帯表面の平均粗さが目標範囲を越える場合には、後続の工程、つまり、調質圧延設備内の下流側のスタンドで鋼帯表面の平均粗さを低減する必要がある。
図2は、本発明に係る鋼帯の調質圧延方法が適用される調質圧延設備の概略構成図である。図2に示す調質圧延設備は、鋼帯1の通板方向に対して上流側に高粗度ロール2を備えた圧延スタンド3と、その下流側にブライト加工を施したワークロール4(以下、「ブライトロール4」と呼ぶ。)を備えた圧延スタンド5とを有するものである。図2において、前記各圧延スタンド3,5は4段式のスタンドとして表記されているが、本発明は4段式の場合に限定するものではなく、2段式、6段式或いはクラスタ型の圧延スタンドでも同様の調質圧延効果を奏する。
また、本発明が適用される調質圧延設備は、高粗度ロール2を備えた少なくとも1台の圧延スタンドを有するものであれば良く、必要性と設置空間の許す範囲に応じてスタンドの台数を増やすことに制限はない。また、前記ブライトロール4を備えた圧延スタンド5は省略することも可能であるし、必要性と設置空間の許す範囲に応じてさらにスタンドの台数を増やすことも特に制限はない。
図3に、本発明が適用される調質圧延設備を用いて高粗度ロールにて調質圧延する際の伸び率と鋼帯表面の平均粗さの関係について示す。伸び率と鋼帯表面の平均粗さには、上式(5)に示したように線形関係があるので、板厚のみを変化させた場合には板厚に応じて図3の(a),(b),(c)ような直線が引ける。板厚が厚すぎなければ(図3の(a)や(b)の場合)、高粗度ロールによる調質圧延のみで伸び率と表面の平均粗さの目標条件を満たすことが可能である。
鋼帯表面に対し所定の範囲の平均粗さ(平均粗さRa:0.5〜3.0μm)となるようにワークロール表面の平均粗さに応じた伸び率の制御を行うことにより、平坦度および耐型かじり性に優れた鋼帯の製造が可能となる。
また、鋼帯の板厚が厚い場合(図3の(c))には、必要最低限の伸び率を付与しただけで鋼帯表面の平均粗さが目標範囲を越えてしまうため、後続の工程、つまり、調質圧延設備内の下流側のスタンドで鋼帯表面の平均粗さを低減する必要がある。鋼帯表面の平均粗さの低減方法としては、高粗度ロールを備えた圧延スタンドの下流側に、ブライトロールを備えた圧延スタンドを少なくとも1台配置することが望ましい。高粗度ロールで付与した鋼帯表面の平均粗さを低減して、所定の範囲内(平均粗さRa:0.5〜3.0μm)に収めると同時に調質圧延に必要な伸び率0.1%以上(より高い形状矯正効果を狙う場合には、伸び率0.2%以上)を確保できるような圧延条件によりブライトロールで調質圧延するものである。
なお、高粗度ロールによる調質圧延の後にブライトロールによる調質圧延が必要かどうかについては、高粗度ロールの表面平均粗さRa、鋼帯の板厚及び調質圧延前の鋼帯表面の平均粗さによって異なるため、各条件毎に図3に示すような関係を予め求めておき、それに基づいて調質圧延の条件を設定すればよい。例えば、表面平均粗さRaが6μmの高粗度ロールを用いて、調質圧延前の鋼帯表面の平均粗さRaが0.5μmの板を伸び率0.2%で調質圧延する場合、板厚2mm未満では高粗度ロールのみで所定の範囲の平均粗さを得ることが可能であるが、板厚2mm以上では後続のブライトロールによる調質圧延が必要となる。
また、前記調質圧延設備は、連続焼鈍設備における焼鈍炉の出側以降に設置されたものであって、連続焼鈍された後の鋼帯に対してインラインで調質圧延を施すものであっても良い。
図4に、連続焼鈍ラインに設置された本発明に係る調質圧延設備の一例を示す。焼鈍炉6の出側以降に設置された調質圧延設備7において、高粗度ロール2を備えており、鋼板1は連続焼鈍を終えた後、当該設備にて調質圧延が施される。なお、図4では、調質圧延設備7における圧延スタンドは1スタンドとして表記されているが、2スタンド以上設置しても良い。
焼入れ処理および焼戻し処理を伴う連続焼鈍により製造された980MPa以上の引張強度を有する高張力冷延鋼板の場合には、焼入れ時の熱歪により鋼板形状が劣化する場合が多い。そのため、高粗度ロールを備えた調質圧延機により上述の所定の伸び率を付与して、上述の所定の平均粗さに制御することにより、形状不良を大幅に改善できる。また、この効果は、形状矯正する前の鋼板表面の平均粗さが小さい、つまり表面が平滑であるほど大きくなる。
図5は、冷間タンデム圧延設備において、鋼帯表面の平均粗さRaをそれぞれ0.1、0.3、0.5μmに変化させた冷延鋼帯を連続焼鈍した後、調質圧延を施して形状矯正した鋼帯について、形状矯正後の鋼帯表面の平均粗さRaと、鋼帯の形状を示す指標であり、鋼帯を定盤に置いたときの最大振幅である鋼帯の波高さとの関係を示した図である。図5より、形状矯正する前の鋼帯表面の平均粗さRaが低いほど、形状矯正するのに必要な転写粗度は小さくて済むことがわかる。
また、図6は、要求される鋼板形状まで形状矯正した時の矯正荷重(調質圧延荷重)と形状矯正する前の鋼帯表面の平均粗さRaとの関係を示す図である。図6より、形状矯正する前の鋼帯表面の平均粗さRaが低いほど、矯正荷重は低下し、十分な形状矯正効果を得るには、形状矯正する前の鋼帯表面の平均粗さRaを0.3μm以下とするのが好ましいことがわかる。このように、連続焼鈍の際に発生する形状不良を、その後の調質圧延により効果的に改善するためには、焼鈍する前の鋼帯表面の平均粗さRaを、0.3μm以下とするのが好ましい。
上記において、鋼帯表面の平均粗さの調整は、冷間圧延により実施することができる。例えば、最終圧延スタンドに表面平均粗さRaが0.3μm以下のワークロール(ブライトロール)を備えた冷間タンデム圧延設備により圧延を施すことにより、鋼帯表面の平均粗さRaを0.3μm以下に制御することが可能となる。
図7に、本発明に係る冷間タンデム圧延設備の一例を示す。図7に示す冷間タンデム圧延設備8は、圧延スタンドの最終スタンド9にブライトロール4を適用したものである。ここでは、冷間タンデム圧延設備8はバッチ式として示されているが、これに限定されるものではなく、連続式であっても良い。また、図4および図7では、各圧延スタンドは4段式を例示しているが、これに限定されるものではなく、2段式、6段式或いはクラスタ型の圧延スタンドでも同様の効果が得られる。
以上の本発明によれば、340MPa以上の降伏強度を有する高張力鋼や高炭素鋼のような硬質鋼からなる鋼帯に対しても、大掛かりな設備や煩雑な管理を必要とすることなく、軟質材と同程度の圧延負荷で所定の伸び率、平坦度及び表面平均粗さを鋼帯に付与することができ、形状が良好で、耐型かじり性に優れる冷延鋼帯が得られる。また、荷重低減効果により調質圧延時の面圧を抑えることが可能であり、局所的かつ必要最小限の塑性変形しか付与しないことからワークロールと鋼帯の間のすべりも小さいため、摩耗によるワークロールの表面平均粗さRaの低減を抑制できる。よって、鋼帯に対して十分な粗度を安定して付与することが可能であり、頻繁なワークロール交換を必要とすることはない。
以下、本発明を実施例に基づいて説明する。
[実施例1]
調質圧延を行う供試材として板厚0.3〜0.5mm、表面の平均粗さRaが0.3〜0.5μm、降伏応力490MPaの高張力鋼を用いた。図8に、板厚0.5mmの供試材を、ショットブラスト加工方式により種々の表面平均粗さにダル加工を施したワークロールで調質圧延を行ったときの伸び率と荷重の関係を示す。一般的なダル加工を施されたワークロール(表面平均粗さRa=1.0μm)を用いて通常の軟質材に伸び率0.1%を付与する場合の調質圧延荷重に相当する荷重4.0kN/mmをかけた場合、通常のダル加工を施されたワークロールでは必要な伸び率0.1%の付与ができないのは当然のこと、ブライトロールを適用しても荷重低減効果が不十分なために伸び率0.1%を付与することができなかった。それに対して、本発明例である高粗度ロールを用いた場合では、十分な伸び率を付与できており、伸長効果が顕著に発揮されていることがわかった。さらに、より高い形状矯正効果を得るために、一般的なダル加工を施されたワークロール(表面平均粗さRa=1.0μm)を用いて通常の軟質材に伸び率0.2%を付与する場合の調質圧延荷重に相当する荷重5.0kN/mmをかけた場合、同様に、通常のダルロールおよびブライトロール共に必要な伸び率0.2%を付与することができなかった。
また、図9(a)に表面平均粗さRa=4.0μmのワークロールを用いて調質圧延を行った結果を、図9(b)に表面平均粗さRa=5.0μmのワークロールを用いて調質圧延を行った結果を示す。いずれの場合も、通常の軟質材の調質圧延荷重に相当する荷重(4.0kN/mm)で全ての鋼帯に目標とする伸び率(0.1%以上)と表面平均粗さRa(0.5μm以上、3.0μm以下)を与えることができており、平坦度および耐型かじり性に優れた硬質鋼の冷延鋼板が得られることがわかった。なお、図9(a),(b)に示す例では、いずれも伸び率を0.2%以上付与した場合には調質圧延後の鋼帯表面の平均粗さRaは1.5μm以上、3.0μm以下の範囲に入っており、形状および耐型かじり性がより良好となっている。また、図9(a)と(b)とを比較すると、伸び率と鋼帯表面平均粗さとの関係では、両者はほぼ同じ挙動を示しているが、前述したように、特に表面平均粗さRa=4.0μm超えのワークロールでの調質圧延では伸長効果が顕著となり、図8に示したように表面平均粗さRa=5.0μmのワークロールを用いた方が同一伸び率を付与するための荷重は低減されている。
[実施例2]
調質圧延を行う供試材として板厚2.0〜3.0mm、表面の平均粗さRaが0.6〜0.8μm、降伏応力690MPaの高炭素鋼を用いた。放電ダル加工方式により表面平均粗さRaをRa=10.0μmにダル加工したワークロールを用いて調質圧延を行ったところ、図10に示すように、0.1〜0.2%の伸び率を付与した場合(白抜き菱形)には3μm以下の表面平均粗さを同時に満たしているものの、0.2%以上の伸び率を付与した場合(黒塗り菱形)には目標粗さ範囲を超えてしまっている。形状厳格材に対しては0.2%以上の伸び率を付与することが望ましいため、超過した粗さを調整する必要がある。
そこで、上記ダル加工したワークロールを備えた圧延スタンドの下流側に、ブライトロールを備えた圧延スタンドを一台配置した調質圧延機により調質圧延を行った。その結果、図10の黒塗り菱形で示された全ての鋼帯について、ブライトロールによる圧延後には黒塗り三角に示す伸び率および表面平均粗さとなり、目標とする伸び率(0.2%以上)と表面平均粗さRa(0.5μm以上、3.0μm以下)を与えることが可能であることが確認された。
[実施例3]
冷間タンデム圧延機の最終スタンドには表面平均粗さRa=0.05μmにブライト加工を施したワークロールを適用し、冷間圧延後の板厚が1.5mmで、表面平均粗さRa=0.2μmとなる鋼帯を供試材として準備した。この供試材は、冷間圧延後に連続焼鈍設備にて水焼入れ処理および焼戻し処理が施され、最終的な引張強度は1300MPaであり、降伏強度は1000MPaである。また、供試材には水焼入れ処理時の急激な温度変化に伴う熱応力およびマルテンサイト変態に伴う膨張によって変形が生じ、焼入れ処理後には波高さは20mmとなり、要求形状を外れてしまっていた。
この供試材に対して、連続焼鈍炉の焼鈍炉出側に設置された調質圧延機において、放電ダル加工方式により表面平均粗さRa=4.0μmおよび10.0μmに加工した後、硬質クロムメッキを施したワークロールにて種々の条件により調質圧延を施した。
図11は、供試材を調質圧延したときの調質圧延荷重と形状矯正後の波高さの関係を示した図である。調質圧延荷重の増加とともに形状矯正効果は向上し、いずれのロールでも要求形状を十分に達成することができる。
本発明例では、「○」印で表記した目標形状を満たす条件では、伸び率0.1〜0.2%を付与しており、このときの鋼板の表面平均粗さはRa=1.5〜2.8μmであり、目標とする伸び率と表面粗度が得られている。
本発明の適用により、既存の設備に一切改造を加えることなくワークロール表面の平均粗さRaを変更するだけで目標形状を満たす高強度冷延鋼帯の製造が可能となった。これにより、別途形状矯正工程を実施する必要がなくなり、コスト削減および納期短縮が実現できた。さらに、形状矯正してからコイラで巻き取ることが可能となったために、巻取り時の通板トラブルが解消され、蛇行により鋼帯間に発生するスリ疵もなくなった。
上記実施例1、2及び3より、本発明に係る方法を用いることで、例えば、340MPa以上の降伏強度を有する高張力鋼や高炭素鋼、さらに焼入れ処理および焼戻し処理を伴う連続焼鈍により製造された980MPa以上の引張強度を有する高張力鋼のような硬質鋼からなる鋼帯に対しても、大掛かりな設備や煩雑な管理を必要とすることなく、軟質材と同程度の圧延負荷で所定の伸び率、平坦度および表面平均粗さを鋼帯に付与することが可能であることがわかった。これにより、既存の調質圧延設備を用いて鋼帯に所定の平坦度と表面粗度を与えることができる。また、平坦度および耐型かじり性に優れた硬質鋼の鋼帯の製造が実現可能となり、工業上有用な効果がもたらされることがわかった。
同一の圧下率で圧延を行った場合のワークロール表面の平均粗さと圧延荷重の関係を示す図である。 本発明に係る鋼帯の調質圧延方法が適用される調質圧延設備の概略構成図である。 本発明が適用される調質圧延設備を用いて高粗度ロールにて調質圧延する際の伸び率と鋼帯表面の平均粗さの関係について示す図である。 連続焼鈍ラインに設置された本発明に係る調質圧延設備の一例を示す図である。 冷間タンデム圧延設備において、鋼帯表面の平均粗さRaをそれぞれ0.1、0.3、0.5μmに変化させた冷延鋼帯を連続焼鈍した後、調質圧延を施して形状矯正した鋼帯について、形状矯正後の鋼帯表面の平均粗さRaと、鋼帯の波高さとの関係を示した図である。 要求される鋼板形状まで形状矯正した時の矯正荷重(調質圧延荷重)と形状矯正する前の鋼帯表面の平均粗さRaとの関係を示す図である。 本発明に係る冷間タンデム圧延設備の一例を示す図である。 実施例において、板厚0.5mmの供試材を、ショットブラスト加工方式により種々の表面平均粗さにダル加工を施したワークロールで調質圧延を行ったときの伸び率と荷重の関係を示す図である。 (a)実施例において、表面平均粗さRa=4.0μmのワークロールを用いて調質圧延を行った結果について示す図である。(b)実施例において、表面平均粗さRa=5.0μmのワークロールを用いて調質圧延を行った結果について示す図である。 実施例において、放電ダル加工方式により表面平均粗さRaをRa=10.0μmにダル加工したワークロールを用いて調質圧延を行った結果について示す図である。 実施例において、供試材を調質圧延したときの調質圧延荷重と形状矯正後の波高さの関係を示した図である。
符号の説明
1 鋼帯
2 高粗度ロール
3,5 圧延スタンド
4 ブライトロール
6 焼鈍炉
7 調質圧延設備
8 冷間タンデム圧延設備
9 最終スタンド

Claims (8)

  1. 表面平均粗さRaが3.0〜10.0μmの範囲のワークロールを備えた1以上の圧延スタンドからなる調質圧延設備を用いて、340MPa以上の降伏強度を有する鋼帯に対して、伸び率0.1%以上の調質圧延を施すことを特徴とする鋼帯の調質圧延方法。
  2. 表面平均粗さRaが3.0〜10.0μmの範囲のワークロールを備えた1以上の圧延スタンドと、該圧延スタンドの下流側にブライト加工を施したワークロールを備えた1以上の圧延スタンドとからなる調質圧延設備を用いて、340MPa以上の降伏強度を有する鋼帯に対して、伸び率0.1%以上の調質圧延を施すことを特徴とする鋼帯の調質圧延方法。
  3. 調質圧延後の鋼帯表面の平均粗さRaが0.5〜3.0μmの範囲となるように、調質圧延を施すことを特徴とする請求項1または2に記載の鋼帯の調質圧延方法。
  4. 表面平均粗さRaが3.0〜10.0μmの範囲のワークロールを備えた圧延スタンドで伸び率0.1%以上を付与した後、ブライト加工を施したワークロールを備えた圧延スタンドで鋼帯表面の平均粗さRaが0.5〜3.0μmの範囲となるように、調質圧延を施すことを特徴とする請求項2に記載の鋼帯の調質圧延方法。
  5. 調質圧延設備が、連続焼鈍設備における焼鈍炉の出側以降に設置されたものであり、340MPa以上の降伏強度を有する鋼帯が、焼入れ処理および焼戻し処理を伴う連続焼鈍により製造された980MPa以上の引張強度を有する高張力冷延鋼帯であることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の鋼帯の調質圧延方法。
  6. 980MPa以上の引張強度を有する高張力冷延鋼帯が、冷間圧延により鋼帯表面の平均粗さRaを0.3μm以下に調整した冷延鋼帯に対して、焼入れ処理および焼戻し処理を伴う連続焼鈍を行ったものであることを特徴とする請求項5に記載の鋼帯の調質圧延方法。
  7. 伸び率0.2%以上の調質圧延を施すことを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載の鋼帯の調質圧延方法。
  8. 請求項1乃至7のいずれかに記載の鋼帯の調質圧延方法により、340MPa以上の降伏強度を有する鋼帯に調質圧延を施すことを特徴とする高張力冷延鋼板の製造方法。
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