JP2013128738A - トランク - Google Patents
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Abstract
【解決手段】トランク本体(31)と、トランク本体(31)に対して開閉可能に設けられたリッド(32)と、固定部材(38)によりトランク本体(31)の外部に固定されたハンドル(37)と、リッド(32)に固定された固定錠止片(56)と、トランク本体(31)に移動可能に設けられ、固定錠止片(56)に係脱することでリッド(32)を施錠/解錠状態とする可動錠止片(55)とを有する錠止機構(58)とを備え、ハンドル(37)の固定部材(38)をトランク本体(31)の内部に配置し、固定部材(38)で、可動錠止片(55)の移動をガイドするガイド体を構成した。
【選択図】図4
Description
本発明が解決しようとする課題は、ハンドルの固定部材を有効利用できるトランクを提供することである。
トランク本体と、
このトランク本体に対して開閉可能に設けられたリッドと、
固定部材により前記トランク本体又はリッドの外部に固定されたハンドルと、
前記トランク本体又はリッドのうち一方に固定された固定錠止片と、前記トランク本体又はリッドのうち他方に移動可能に設けられ、前記固定錠止片に係脱することで前記リッドを施錠/解錠状態とする可動錠止片とを有する錠止機構と、
を備えたトランクであって、
前記ハンドルの固定部材を前記トランク本体又はリッドの内部に配置し、該固定部材で、前記可動錠止片の移動をガイドするガイド体を構成したことを特徴とする。
このトランクによれば、錠止機構における可動錠止片を移動させて固定錠止片に係合させることでリッドを施錠状態とし、また、可動錠止片を移動させて固定錠止片から外すことでリッドを解錠状態とすることができる。
そして、可動錠止片の移動をガイドするガイド体は、トランク本体又はリッドの内部に配置された、ハンドルの固定部材で構成されているので、別途ガイド体を設ける必要がない。
したがって、このトランクによれば、ハンドルの固定部材を有効利用でき、部品点数削減、組付け工数削減を実現することができる。また、固定部材はトランク本体又はリッドの内部に配置されているので、錠止機構が外部から工作されない。
しかも、ハンドルはトランク本体又はリッドに対して強固に固定する必要があるから、ハンドルの固定部材で構成される可動錠止片のガイド体も強固に構成されることとなり、結果として錠止機構の強度も自動的に向上させることができる。
このように構成すると、可動錠止片のスライドを1個の固定部材でガイドする場合に比べて、可動錠止片の円滑なスライド動作を得ることができるとともに、錠止機構の強度も向上させることができる。
このように構成すると、可動錠止片が2以上の固定部材でガイドされること、およびそれらの固定部材でガイドされる長穴がスライド方向に向かう同一直線状に配置されていることによって可動錠止片が円滑にガイドされるとともに、可動錠止片と固定錠止片との係合方向が、スライド方向と直交し、かつ固定部材による固定方向と直交する方向となっていることによって、施錠状態においてリッドを開けようとした際に可動錠止片に作用する力が2以上の固定部材で効率的に受け止められるので、錠止機構の強度も一層向上させることができる。
このように構成すると、施錠状態においてリッドを開けようとした際に可動錠止片に作用する力が2以上の固定部材でより効率的に受け止められるので、錠止機構の強度もより一層向上させることができる。
このように構成すると、可動錠止片と固定錠止片との係合部への、トランク内荷物の噛み込みを防止することができるとともに、リッドを開けた際の外観性を向上させることができる。
キーの回動操作に連動して、前記錠止機構における解錠動作と、前記係合フックの車両取付部に対する係合解除動作とを同時に規制するロック機構と、
をさらに備えた構成とすることができる。
このように構成すると、トランク着脱機構における操作部の操作による係合フックの作動によってトランクを鞍乗型車両に対して着脱することができるようになるとともに、係合フックの車両取付部に対する係合解除動作と前記錠止機構における解錠動作とをキーの回動操作に連動したロック機構にて規制できるので、一つのキー(例えば当該鞍乗型車両のキー)の、一つのキー穴での操作だけで、車両用のトランクに求められる防犯機能を得ることができる。
このように構成すると、鞍乗型車両に取り付けた状態のままでリッドを開けやすくできるとともに、ハンドルを持ってトランクを下げたときの重量バランスをとりやすい位置にハンドルを設けることができ、鞍乗型車両用のトランクとして使い勝手のよいトランクとすることができる。
このように構成すると、一般に入手しやすいキーシリンダーを用いて、可動錠止片のスライド動作を実現することができる。
このように構成すると、キーシリンダーの回転運動を、可動錠止片のスライド運動に効率的に変換することができる。
このように構成すると、可動錠止片とキーシリンダーとがトランク本体の内外に分かれて配置されることから、それらのレイアウトの自由度を向上させることができる。このような構成において、何らの方策も講じないとすると、トランク本体の穴を貫通するリンクを伝って水がトランク内へと侵入するおそれがあるが、この発明によれば、リンクは、鞍乗型車両への取付状態で下方に向かう凸形状を備えているので、リンクを伝ってトランク内へと侵入しようとする水を前記凸形状によって防ぐことができる。
ハンドル37は、固定部材38によりトランク本体31又はリッド32のいずれかの外部に固定することができるが、この実施の形態では、トランク本体31に固定している。
そして、可動錠止片55の移動をガイドするガイド体は、トランク本体31(又はリッド32)の内部に配置された、ハンドル37の固定部材38で構成されているので、別途ガイド体を設ける必要がない。
しかも、ハンドル37はトランク本体31(又はリッド32)に対して強固に固定する必要があるから、ハンドル37の固定部材38で構成される可動錠止片55のガイド体も強固に構成されることとなり、結果として錠止機構58の強度も自動的に向上させることができる。
固定された状態で、フランジ付きカラー38fのフランジ部とワッシャ38wとの間に、可動錠止片55を案内する空間が確保される。
ハンドル37は、ベース部材37bに対して回動可能に取り付けられている。
このように構成すると、可動錠止片55のスライドを1個の固定部材38でガイドする場合に比べて、可動錠止片55の円滑なスライド動作を得ることができるとともに、錠止機構58の強度も向上させることができる。
このように構成すると、施錠状態においてリッド32を開けようとした際に可動錠止片55に作用する力(F)が2以上の固定部材38でより効率的に受け止められるので、錠止機構58の強度もより一層向上させることができる。
このように構成すると、可動錠止片55と固定錠止片56との係合部(58f)への、トランク内荷物の噛み込みを防止することができるとともに、リッド32を開けた際の外観性を向上させることができる。
カバー39は、袋ナット39n(図2,図7)でトランク内面に固定される。
金属フレーム33は、トランク本体31の口縁部に設けられた本体側フレーム33bと、リッド32の口縁部に設けられたリッド側フレーム33cと、これら両フレーム33b、33cを下部にて回動可能に連結するヒンジ33hとを備え、このヒンジ33h回りに、リッド32を開閉することができる(図17参照)。図17中、35は、両フレーム33b、33cの回動角を規制すべく、両フレームを連結する回動規制ベルト、36はインナーバッグである。
ヒンジ33hは、両フレーム33b、33cにリベット33rで固定される。
キー51の回動操作に連動して、前記錠止機構58における解錠動作と、前記係合フック41の車両取付部13に対する係合解除動作とを同時に規制するロック機構50(図7)と、
を備えている。
このように構成すると、連結リンク43の介在によりレイアウトの自由度が向上する。連結リンク43は軸41a、42aで連結されるが、その軸41a、42aには、サークリップを装着する必要がないので、部品点数の増大を防止することができる。
この取付部材44は一体成型品であり、第1開口44h1を有する側板44bと、この側板44bの上部に設けられた天板44cと、側板44b上部から天板44cに亘って設けられた第2開口44h2と、第1開口44h1および第2開口44h2の前後両側において側板44bと天板44cとを連結するように設けれた支持板44f、44fと、これら支持板44f、44f同士を連結する横架部44jと、この横架部44jからトランク内方へ向けて突出する軸支持部44k(図8,図10)と、トランク本体31への複数(図示のものは4個(図2参照))の取付部44mとを有している。
操作レバー42は、第2開口44h2に設けられており、基部42dが、軸42cによって、軸支持部44kに回動可能に支持されている。軸42cは軸支持部44kに固定されている。軸42cは、その端部42c1,42c1(図10)が連結リンク43の内面43sに当接することによって、軸支持部44kからの抜けが防止される。
連結リンク43は、図12に示すようなプレート状リンクを係合フック41および操作レバー42の両側に配置することで構成され(図10,図11)、前述した軸41aで係合フック41に回動可能に連結され、前述した軸42aで操作レバー52に回動可能に連結されている。連結リンク43は、少なくともその一部(図12における領域s参照)が、操作レバー42の軸42cの端部42c1より外方に配置され、軸42cに対する規制面sを構成する。図12において、仮想線sで示す領域が規制面である。なお、幅方向において、係合フック41と操作レバー42とを入れ替えることで、係合フック41の軸41cの抜けを連結リンク43で規制することもできる。
図1〜図4に示すように、トランク本体31には、トランク着脱機構40を受け入れる凹部31hが設けられている。
トランク着脱機構40は、トランク本体31の凹部31hに嵌め込まれ、ボルト31bで固定される。図4に示すように、取付部44mにはナット44nが埋め込まれており、このナット44nにボルト31bを結合させることで、トランク着脱機構40がトランク本体31に固定される。
上フック部材21、22は、その湾曲板状の基部21b、22bがそれぞれ複数のリベット21r、22rでトランク本体31に固定されるとともに、図13に示すように、基部の内方に一体に設けられた固定片21f、22fが、ボルト31bによる前述した取付部材44の取付部44mとの共締めにより、トランク本体31に固定されている。これによって、取付部材44と上フック部材21、22とが、いわば三位一体となって、剛性及びトランク本体31への取付け精度を上げることができる。
下フック部材23は、その湾曲板状の基部23bが複数のリベット23rでトランク本体31に固定されることで、トランク本体31の前方下角部に固定されている。
図7に示すように、ロック機構50は、キー51(図15参照)によって回動操作されるキーシリンダー52と、このキーシリンダー52を介してキー51にて回動操作されるレバー53と、リンク54と、前述した可動錠止片55とを有している。
可動錠止片55にはフック55fが設けられている一方、リッド32には、フック55fと係脱可能な、前述した固定錠止片56がリベット56rで固定されている。
また、ロック機構50は、キー51の回動操作に連動して回動するキーシリンダー52と、このキーシリンダー52の回転運動をスライド運動に変換するリンク54とを有しているので、一般に入手しやすいキーシリンダー52を用いて、可動錠止片55のスライド動作を実現することができる。
このように構成すると、キーシリンダー52の回転運動を、可動錠止片55のスライド運動に効率的に変換することができる。シリンダ錠52すなわちレバー53を回動させる力に対するスライド方向の分力を高比率とすることができるからである。
このように構成すると、鞍乗型車両10に取り付けた状態のままでリッド32を開けやすくできるとともに、ハンドル37を持ってトランク30を下げたときの重量バランスをとりやすい位置にハンドル37を設けることができ、鞍乗型車両用のトランクとして使い勝手のよいトランクとすることができる。
以下その装着手順等について、左方の車両用トランク30(L)を代表させて説明する。
トランク30の取り外しは逆の手順を行えばよい。
キー51をオープン位置にすることで、図17に示すように、留め具34,34を外してリッド32を開くことができる。
図示の錠止機構58が上述したものと異なる点は、固定錠止片56に係脱する可動錠止片55を、固定部材38によって回動可能に取り付けた点にある。固定部材38は、可動錠止片55の移動(この場合、回動)をガイドするガイド体を構成している。
可動錠止片55を実線で示すように移動させて固定錠止片56に係合させることでリッド32を施錠状態とし、また、可動錠止片55を仮想線で示すように移動させて固定錠止片56から外すことでリッド32を解錠状態とすることができる。
このような構成としても、可動錠止片55の移動をガイドするガイド体は、トランク本体31(又はリッド32)の内部に配置された固定部材38で構成されているので、別途ガイド体を設ける必要がない。
キー51がロック位置にあるとき、実線で示すように、可動錠止片55のフック55fは、固定錠止片56の係合穴56hに入り込み、リッド32が開かれることを阻止する。
キー51がロック位置から回動されてアンロック位置(オープン位置(図15))にあるとき、仮想線で示すように、可動錠止片55のフック55fは、レバー53と連動して固定錠止片56の係合穴56hから退避し(抜けだし)、リッド32が開かれること許す。
このように構成すると、可動錠止片55とキーシリンダー52とがトランク本体31の内外に分かれて配置されることから、それらのレイアウトの自由度を向上させることができる。このような構成において、何らの方策も講じないとすると、トランク本体31の穴31dを貫通するリンク54を伝って水がトランク内へと侵入するおそれがある。
そこで、図19及び図7に示すように、リンク54には、トランク本体31の穴31dの外側において、トランク30を鞍乗型車両へ取付状態で下方に向かう凸形状54pを設けた構成とすることが望ましい。
このように構成すると、リンク54を伝ってトランク内へと侵入しようとする水を凸形状54pによって防ぐことができる。凸形状54pは、図19に示すように、リンク54に対して、短く輪切りにしたゴムチューブ54gを装着することによって形成することもできるし、図示はしないがプレス加工や溶接等によって下方への凸形状部をリンク54と一体に形成することもできる。
そこで、図19に示すように、取付部材44におけるトランク本体31の穴31dの近傍に、穴31dの外側においてトランク本体31ととともにラビリンスシールを形成するリブ44rを設ける。このようなリブ44rは、トランク本体31の穴31dの方へ流れようとする水を阻止する。
リブ44rは、取付部材44と一体に形成することもできるし、粘着テープ付のラバーを取付部材44に貼り付けることによって構成することもできる。
Claims (10)
- トランク本体(31)と、
このトランク本体(31)に対して開閉可能に設けられたリッド(32)と、
固定部材(38)により前記トランク本体(31)又はリッド(32)の外部に固定されたハンドル(37)と、
前記トランク本体(31)又はリッド(32)のうち一方に固定された固定錠止片(56)と、前記トランク本体(31)又はリッド(32)のうち他方に移動可能に設けられ、前記固定錠止片(56)に係脱することで前記リッド(32)を施錠/解錠状態とする可動錠止片(55)とを有する錠止機構(58)と、
を備えたトランク(30)であって、
前記ハンドル(37)の固定部材(38)を前記トランク本体(31)又はリッド(32)の内部に配置し、該固定部材(38)で、前記可動錠止片(55)の移動をガイドするガイド体を構成したことを特徴とするトランク。 - 請求項1において、
前記固定部材(38)を複数設けるとともに、前記可動錠止片(55)はスライドする可動錠止片(55)とし、該可動錠止片(55)のスライドを2以上の固定部材(38)でガイドすることを特徴とするトランク。 - 請求項2において、
前記可動錠止片(55)には、前記2以上の固定部材(38)がそれぞれ相対スライド可能に嵌り合う長穴(55h)を設けて、それら長穴(55h)はスライド方向に向かう同一直線状に配置し、前記可動錠止片(55)と固定錠止片(56)との係合方向(F)を、前記スライド方向と直交し、かつ前記固定部材(38)による固定方向と直交する方向としたことを特徴とするトランク。 - 請求項2または3において、
前記可動錠止片(55)と固定錠止片(56)との係合部(58f)を、前記固定部材(38)と固定部材(38)との間に設けたことを特徴とするトランク。 - 請求項1〜4のうちいずれか一項において、
前記可動錠止片(55)と、該可動錠止片(55)と固定錠止片(56)との係合位置(58f)とを、トランク内空間と隔てる仕切部材(39)を備えていることを特徴とするトランク。 - 請求項1〜5のうちいずれか一項において、
前記トランク(30)を鞍乗型車両に対して着脱可能に取り付ける係合フック(41)と、この係合フック(41)を操作する操作部(42)とを有するトランク着脱機構(40)と、
キー(51)の回動操作に連動して、前記錠止機構(58)における解錠動作と、前記係合フック(41)の車両取付部(13)に対する係合解除動作とを同時に規制するロック機構(50)と、
をさらに備えていることを特徴とするトランク。 - 請求項6において、
前記トランク本体(31)を前記リッド(32)に比べて大容量とするとともに、前記ハンドル(37)、可動錠止片(55)、およびトランク着脱機構(40)をトランク本体(31)に設けたことを特徴とするトランク。 - 請求項6または7において、
前記ロック機構(50)は、前記キー(51)の回動操作に連動して回動するキーシリンダー(52)と、このキーシリンダー(52)の回転運動をスライド運動に変換するリンク(54)とを有していることを特徴とするトランク。 - 請求項8において、
前記可動錠止片(55)のスライド方向と、前記リンク(54)における連結部同士を結ぶ直線とがなす挟角(θ)を45度以下としたことを特徴とするトランク。 - 請求項8または9において、
前記キーシリンダー(52)は前記トランク本体(31)の外にあり、前記可動錠止片(55)はトランク本体(31)の中にあり、前記リンク(54)はトランク本体(31)の穴(31d)を貫通し、かつトランク本体(31)の穴(31d)の外側において、前記鞍乗型車両への取付状態で下方に向かう凸形状(54p)を備えることを特徴とするトランク。
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