JP2013128013A - 立体回路基板の製造方法、立体回路基板、近接センサ及び発光装置 - Google Patents

立体回路基板の製造方法、立体回路基板、近接センサ及び発光装置 Download PDF

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陽介 森田
Atsushi Tatsuta
淳 立田
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Abstract

【課題】凹部の壁面に形成される反射面の面粗度を低減し、発光素子からの放射強度を向上する。
【解決手段】1ショットレーザ輪郭除去法による立体回路基板は次の様に製造される。成形した樹脂基板5には、すり鉢状の凹部5aが形成される。樹脂基板5の表面に、スパッタリングによりCu薄膜7を形成する。Cu薄膜7のうち、回路パターンを形成する部分の輪郭8をレーザ光で除去する。給電部分を含む所定範囲に電解Cuめっきが行われ、Cu薄膜7bにCuめっき層9bを厚付けする。エッチングにてCuめっき層9bの一部を除去すると共に、樹脂基板5の周囲におけるCu薄膜7dを除去する。回路パターンを形成するCuめっき層9bの部分に対してワット浴でNiめっきを行い、Niめっき層14を形成する。その上にAuめっきを行い、Auめっき層16を形成する。
【選択図】図3

Description

本発明は、少なくとも発光素子が実装される立体回路基板を製造する立体回路基板の製造方法、立体回路基板、並びに立体回路基板を備える近接センサ及び発光装置に関する。
近年、携帯情報端末等の電子機器は機能毎に製造された各モジュールが基板上に組み合わせて実装されることが多く、電子機器の高機能化が急速に進展している。また、省資源化及び携帯性の観点から、電子機器の薄型化及び軽量化が望まれている。
しかし、電子回路を形成するガラスエポキシ基板等のプリント配線基板は平面的な構造をしており、更に電子部品の実装形態にも制約があるため、更なる高機能化と薄型化と軽量化とを同時に達成することが困難となっている。
この様な背景の下、射出成形品の表面に立体的な電気回路を直接的に形成するMID(Molded Interconnected Device)技術が注目されている。MID技術は、モジュールを実装するためのモジュール基板に、機構部品としての機械的機能と配線回路基板としての電気的機能とを与えることができる。従って、MID技術は、電子機器の小型化と電子機器を構成するモジュール基板の高精度化とを同時に実現することができ、更に、モジュール基板の組み立て工数を削減することができる。
上述した立体回路基板を備える近接センサには、発光受光分離型の近接センサと発光受光一体型の近接センサとが知られている。発光受光分離型の近接センサは、発光素子と受光素子とが異なる基板上にそれぞれ形成されて構成されたものである。例えば、発光素子はMID基板上に形成され、受光素子はプリント基板上に形成される。一方、発光受光一体型の近接センサは、発光素子と受光素子が同一の基板、例えば、プリント基板、MID基板及び積層セラミック基板のうちいずれかの基板上に形成されたものである。
また、従来から、立体回路基板を製造する方法には、2ショット法とLDS法とが知られている。2ショット法は、2度の射出成形を行って立体回路基板を製造する方法である。一方、LDS(Laser-Direct-Structuring)法は、例えば銅原子を含む有機材料で覆われた樹脂を用いて目的の回路パターンに沿ってレーザ光を照射し、レーザ光が照射された箇所に銅めっきを析出させることにより、回路を形成する方法である。
発光素子の実装に関する先行技術として、凹面に反射面が形成された樹脂基板に発光素子が搭載された透明基板と、受光素子が搭載された透明基板と、フレネルレンズと半球レンズとが一体化されたフォトインタラプタが知られている(例えば特許文献1参照)。このフォトインタラプタでは、発光素子からの光が反射面において平行光束線として反射され、照射光集光手段としてのフレネルレンズによって集光され、被検出物に照射される。また、被検出物からの反射光は、反射光集光手段としての半球レンズに集光され、受光素子に導かれる。
特開平05−27034号公報
しかしながら、従来の立体回路基板の製造方法では、次の様な問題があった。即ち、従来の2ショット法及びLDS法を用いて凹部の壁面に反射面を形成した場合、面粗度が高くなり、回路パターンを形成する基板の表面が荒くなる。このため、この様な基板上に発光素子を実装した場合には、発光素子からの光が効率的に集光できずに拡散してしまい、発光素子からの放射強度を上げることが困難であった。
発光素子からの放射強度は、発光素子から出射された直接光の放射強度と、発光素子から出射された直接光が凹部の壁面において反射した反射光の放射強度との和によって定まる。壁面の反射率が悪い場合には、反射光の放射強度が、壁面の反射率が良い場合の反射光の放射強度に比べて低くなる。
また、上記した特許文献1では、フレネルレンズを用いて放射強度を上げなければならず、フレネルレンズが一体化された透明基板などの部材を必要とした。このため、立体製造板の製造コストがかかり、部品点数の削減も困難であった。
本発明は、従来の事情に鑑みてなされたものであり、凹部の壁面に形成される反射面の面粗度を低減し、発光素子からの放射強度を向上する立体回路基板の製造方法、立体回路基板、近接センサ及び発光装置を提供することを目的とする。
本発明の第1の立体回路基板の製造方法は、発光素子が実装される立体回路基板の製造方法であって、前記発光素子が載置される底面と前記底面を囲む壁面とを有する凹部を含む立体回路基板を準備する工程と、前記立体回路基板の前記凹部の底面及び壁面を含む表面に銅薄膜を形成する工程と、前記銅薄膜を除去して回路の輪郭を形成する工程と、前記輪郭で囲まれた前記底面及び前記壁面に形成された前記銅薄膜に銅めっきを行い、銅めっき層を形成する工程と、前記底面及び前記壁面に形成された前記銅めっき層にニッケルめっきを行い、ニッケルめっき層を形成する工程と、前記形成された前記ニッケルめっき層に金膜を形成する工程と、を有する。
更に、本発明の第2の立体回路基板の製造方法は、前記金膜の面粗度が0.05〜0.5μmであることを特徴とする。
更に、本発明の第3の立体回路基板の製造方法は、前記準備する工程では、射出成形により前記立体回路基板が成形され、前記射出成形においては、前記凹部に当接すると共に研磨された凸部の面を有する金型が用いられることを特徴とする。
更に、本発明の第4の立体回路基板の製造方法は、前記ニッケルめっき層を形成する工程では、ワット浴でニッケルめっきを行うことを特徴とする。
更に、本発明の第5の立体回路基板の製造方法は、前記銅めっき層を形成する工程の後、前記立体回路基板に形成された前記銅薄膜を削る工程を更に行うことを特徴とする。
更に、本発明の第6の立体回路基板の製造方法は、前記準備する工程の前記射出成形では、前記立体回路基板に、受光素子が載置される底面と前記底面を囲む壁面とを有する第2凹部を更に成形し、前記銅めっき層を形成する工程では、前記第2凹部の底面に形成された前記銅薄膜に銅めっきを行い、銅めっき層を形成し、前記ニッケルめっき層を形成する工程では、前記第2凹部の底面に形成された銅めっき層にニッケルめっきを行い、ニッケルめっき層を形成し、前記金膜を形成する工程では、前記第2凹部の底面に形成されたニッケルめっき層に金膜を形成することを特徴とする。
更に、本発明の第1の立体回路基板は、上述した第1〜第6の各発明のうちいずれか一項に記載の立体回路基板の製造方法によって製造されることを特徴とする。
更に、本発明の第2の立体回路基板は、上述した第1の立体回路基板であって、前記凹部及び前記第2凹部とともに、照度を検出する照度センサが底面に載置される第3凹部が更に形成されたことを特徴とする。
更に、本発明の第1の近接センサは、第1の立体回路基板を有する近接センサであって、前記凹部の底面に載置された発光素子と、前記第2凹部の底面に載置され、前記発光素子が投射した光の反射光を受光する受光素子と、を備えることを特徴とする。
更に、本発明の第2の近接センサは、第3の立体回路基板を有する近接センサであって、前記凹部の底面に載置された発光素子と、前記第2凹部の底面に載置され、前記発光素子が投射した光の反射光を受光する受光素子と、前記第3凹部の底面に載置された照度センサと、を備えることを特徴とする。
更に、本発明の第3の近接センサは、第1〜第5のうちいずれかの立体回路基板の製造方法によって製造される2つの立体回路基板を用いて構成される近接センサであって、前記近接センサは、第1の立体回路基板と、前記第1の立体回路基板と異なる第2の立体回路基板とにより分離して構成され、前記第1の立体回路基板には前記発光素子が載置され、前記第2の立体回路基板には受光素子が載置されることを特徴とする。
更に、本発明の第1の発光装置は、第1〜第5のうちいずれかの立体回路基板の製造方法によって製造される立体回路基板を用いて構成される発光装置であって、前記立体回路基板には、前記発光素子が載置されることを特徴とする。
本発明によれば、凹部の壁面に形成される反射面の面粗度を低減することができ、発光素子からの放射強度を上げることができる。
従来の2ショット法による立体回路基板の製造プロセス(製造方法)を、立体回路基板の断面図を用いて時系列に説明する図 従来のLDS法による立体回路基板の製造プロセス(製造方法)を、立体回路基板の断面図を用いて時系列に説明する図 第1の実施形態における1ショットレーザ輪郭除去法による立体回路基板の製造プロセスの前半部を、立体回路基板の断面図を用いて時系列に説明する図 第1の実施形態における1ショットレーザ輪郭除去法による立体回路基板の製造プロセスの後半部を、立体回路基板の断面図を用いて時系列に説明する図 金型Aと金型Bとを用いて樹脂基板を成形する様子を示す図 (A)従来の2ショット法又はLDS法によって製造された立体回路基板の表面の粗さを説明するための立体回路基板の断面図、(B)本実施形態の1ショットレーザ輪郭除去法によって製造された立体回路基板の表面の粗さを説明するための立体回路基板の断面図 本実施形態の立体回路基板の凹部壁面の形状を示す図 発光素子が給電部分に実装された立体回路基板を有する近接センサの断面構造を示す断面図 照射強度の測定結果を示すグラフ 発受光一体型の立体回路基板の外観を示す斜視図 第2の実施形態における1ショットレーザ輪郭除去法による、発受光一体型の立体回路基板の製造プロセスの前半部を、立体回路基板の断面図を用いて時系列に説明する図 第2の実施形態における1ショットレーザ輪郭除去法による、発受光一体型の立体回路基板の製造プロセスの後半部を、立体回路基板の断面図を用いて時系列に説明する図 金型Bと金型Cとを用いて樹脂基板を成形する様子を示す図 発受光一体型の立体回路基板を有する近接センサの断面構造を示す断面図 照度センサが組み込まれた発受光一体型の立体回路基板を有する近接センサの断面構造を示す断面図 第1の実施形態における1ショットレーザ輪郭除去法による立体回路基板の製造プロセスの後半部を、立体回路基板の断面図を用いて時系列に説明する他の一例を示す図
(従来技術)
先ず、本発明に係る立体回路基板の製造方法を説明する前に、本発明に係る立体回路基板の製造方法と比較するために、従来技術として用いられた2ショット法及びLDS法によるそれぞれの立体回路基板の製造方法を、図1及び図2を参照して説明する。
図1及び図2の説明において、立体回路基板(樹脂基板)は、発光素子の電気回路が実装される例えば円形の底部と、当該底部を囲む様に形成された円形の凹部とにより構成される。
(2ショット法)
図1は、従来の2ショット法による立体回路基板の製造プロセス(製造方法)を、立体回路基板の断面図を用いて時系列に説明する図である。2ショット法による立体回路基板の製造プロセスは、以下の(工程a)〜(工程f)に示す各プロセスの順番に従って行われる。
(工程a)一次成形のプロセスでは、後述する金属のめっき可能な材料(例えば樹脂等)に、目的の製品の形状に合わせた金型を用いることにより、射出成形により樹脂基板が成形される。
(工程b)一次成形のプロセスの次の表面粗化のプロセスでは、金属のめっきと樹脂基板との密着力を出すために、(工程a)により成形された樹脂基板の表面がエッチングされる。これにより、樹脂基板の表面がアンカー構造となる。
(工程c)表面粗化のプロセスの次の二次成形のプロセスでは、金属のめっきのパターンが不要な箇所がインサート成形によってマスキングされる。このマスキングには、例えば水溶性の樹脂が用いられる。
(工程d)二次成形のプロセスの次の触媒付与のプロセスでは、金属のめっきが反応するための触媒が、二次成形のプロセスによってマスキングされた樹脂基板の全体に付与される。
(工程e)触媒付与のプロセスの次の二次成形除去のプロセスでは、二次成形のプロセスにおいて付与されたマスクが除去される。これにより、二次成形のプロセスにおいてマスキングされていなかった箇所に、触媒付与のプロセスにおいて付与された触媒のパターンが残る。
(工程f)最後に、二次成形除去のプロセスの次の無電解めっきのプロセスでは、銅(Cu)、ニッケル(Ni)、金(Au)等の金属が無電解めっきされる。これにより、二次成形除去のプロセスにおいて残った触媒のパターン上に、目的の電気回路パターンが形成される。
以上の様な各プロセスを経て、2ショット法による立体回路基板の製造方法は完了する。
(LDS法)
図2は、従来のLDS法による立体回路基板の製造プロセス(製造方法)を、立体回路基板の断面図を用いて時系列に説明する図である。LDS法による立体回路基板の製造プロセスは、以下の(工程a)〜(工程c)に示すプロセスの順番に従って行われる。
(工程a)一次成形のプロセスでは、有機材料で覆われた例えば銅原子(Cu原子)を含む樹脂に、目的の製品の形状に合わせた金型を用いることにより、射出成形により樹脂基板が成形される。
(工程b)一次成形のプロセスの次のレーザパターニングのプロセスでは、レーザを用いて目的の電気回路が形成される回路パターンの部分の表面に沿ってレーザ光の照射が行われる。これにより、レーザ光が照射された部分に、銅原子が露出する。
(工程c)最後に、レーザパターニングのプロセスの次の無電解めっきのプロセスでは、銅(Cu)の無電解めっきが行われる。これにより、レーザパターニングのプロセスにおいて露出した銅原子が核となって無電解銅(Cu)めっき層が成長し、目的の電気回路の回路パターンが形成される。
なお、図2には図示していないが、(工程c)無電解めっきのプロセスでは、銅(Cu)だけでなく、ニッケル(Ni)、金(Au)等の金属も無電解めっきされる。これにより、図2の(工程c)において形成された目的の電気回路の回路パターンに、銅(Cu)、ニッケル(Ni)及び金(Au)のめっき層が形成される。
以上の様な各プロセスを経て、LDS法による立体回路基板の製造方法は完了する。
図1又は図2に示した従来の2ショット法又はLDS法を用いて、立体回路基板に設けられた凹部の壁面に反射面を形成した場合には、当該壁面の面粗度が高くなり、表面が荒くなる。従って、立体回路基板の凹部で囲まれた底部に発光素子が実装(載置)された場合には、発光素子からの光が拡散し、発光素子からの光の放射強度を向上することが困難であった。
(本実施形態)
次に、本実施形態の立体回路基板の製造方法、立体回路基板、近接センサ及び発光装置の実施形態について、図面を参照して説明する。
以下の各実施形態では、近接センサ、発光装置、或いは近接センサ若しくは発光装置に用いられる発光素子が実装される立体回路基板を製造する立体回路基板の製造方法を示す。
(第1の実施形態)
第1の実施形態では、発光素子が実装される立体回路基板の製造プロセス(製造方法)を説明する。
(1ショットレーザ輪郭除去法)
図3は、第1の実施形態における1ショットレーザ輪郭除去法による立体回路基板の製造プロセスの前半部を、立体回路基板の断面図を用いて時系列に説明する図である。図4は、第1の実施形態における1ショットレーザ輪郭除去法による立体回路基板の製造プロセスの後半部を、立体回路基板の断面図を用いて時系列に説明する図である。
本実施形態の立体回路基板の製造プロセス(製造方法)では、1ショットレーザ輪郭除去法が用いられる。1ショットレーザ輪郭除去法は、1度の射出成形を行い、射出成形された基板上における、目的の電気回路が実装される回路パターンの周囲の輪郭をレーザ光で照射し、所望の金属の層又は膜を形成させて立体回路基板を製造する方法である。
本実施形態の説明において、立体回路基板は、発光素子の電気回路が実装される例えば円形の底部(底面)と、当該底部(底面)の周囲を囲む壁面とにより形成された円形の凹部を有する構成である。本実施形態の1ショットレーザ輪郭除去法による立体回路基板の製造プロセス(製造方法)は、以下の(工程1)〜(工程6)のプロセスの順番に従って行われる。
(工程1)一次成形のプロセスでは、射出成形機において、発光素子が実装される立体回路基板の凹部の形状に合わせた金型として金型Aと金型Bとが設置され、金型Aと金型Bとの間の空間にめっき可能な樹脂材料が注入される。樹脂材料には、例えばポリフタルアミド(PPA)、アルミナ(Al)及び窒化アルミ(AlN)が用いられ、以下の各実施形態においても同様である。(工程1)のプロセスは、本実施形態の立体回路基板1を準備する工程であって、同プロセスによって、本実施形態の立体回路基板1の下地(一次成形品)としての樹脂基板5が成形される。なお、準備する工程としては、(工程1)の一次成形のプロセスにて樹脂基板5を射出成形する工程に限定されず、例えば第三者(例えば製造委託者等)から購入した樹脂基板5を用いる工程も含まれる。図3に示す様に、樹脂基板5には、金型A及び金型Bの形状に合わせて、すり鉢状の凹部5aが形成される。
図5は、金型Aと金型Bとを用いて樹脂基板5を成形する様子を示す図である。金型Aには、樹脂基板5の凹部5aに当接する凸部11aが形成されている。この凸部11aの先端面11bは予め平坦な面に研磨されており、更に凸部11aの側面11cも予め平滑な面又は曲面に研磨されている。
(工程1)のプロセスは、予め研磨された先端面11b及び側面11cを有する金型Aを用いることにより、射出成形された樹脂基板5の凹部5aに、底部としての平滑な底面5b及び平滑な壁面5cを形成することができる。
なお、(工程1)のプロセスでは、射出成形された樹脂基板5の凹部5aに、平滑な底面5b及び曲面的に滑らかな壁面5cが形成されてもよい。また、(工程1)のプロセスと(工程2)のプロセスとの間では、一次成形品としての樹脂基板5に対してプラズマ処理されることが好ましい。これにより、樹脂基板5の表面が活性化することになる。
(工程2)一次成形のプロセスの次のメタライジングのプロセスでは、樹脂基板5の表面又は全面に、スパッタリングにより例えばCu薄膜(銅薄膜)7が形成される。(工程2)のプロセスでは、樹脂基板5の表面又は全面に形成されるCu薄膜7の厚さは例えば0.3μmである。(工程1)のプロセスでは研磨された金型Aが用いられているため、樹脂基板5の凹部5aの表面(底面5b,壁面5c)は滑らかに形成されている。従って、(工程2)のプロセスにおいて、樹脂基板5の表面に形成されたCu薄膜7も同様に滑らかに形成される。
(工程3)メタライジングのプロセスの次のレーザパターニングのプロセスでは、Cu薄膜7に対し、目的の発光素子の電気回路が実装される回路パターンを形成する箇所を含む所定範囲の輪郭8の部分がレーザ光により除去される。この所定範囲は、樹脂基板5の凹部5aの左側表面の一部から凹部5aの左側の壁面5c、底面5b、凹部5aの右側の壁面5c、樹脂基板5の右側表面の一部にまで及ぶ範囲である(図3の(工程3)参照)。この結果、樹脂基板5には、上述した所定範囲の輪郭8の部分が除去されたCu薄膜7b,7dが残る。
(工程4)レーザパターニングのプロセスの次の電解Cuめっきのプロセスでは、目的の発光素子の電気回路が実装される給電部分を含む所定範囲(上述参照)に電解Cu(銅)めっきが行われる。この電解Cuめっきにより、目的の発光素子の電気回路が実装される給電部分を含む所定範囲の輪郭8の部分に囲まれたCu薄膜7bにCuめっき層9bが厚付け、即ち、所定の厚さを有するCuめっき層9bが形成される(図3の(工程4)参照)。(工程4)のプロセスでは、Cuめっき層9bの厚さは12μmである。
なお、(工程1)のプロセスにおいて研磨された金型が用いられているため、Cuめっき層9bの下地部分となる樹脂基板5の成形面、更にこの成形面上に形成されたCu薄膜7bの表面が滑らかである。このため、Cuめっき層9bの厚さは比較的薄くてもよい。
(工程5)電解Cuめっきのプロセスの次のエッチングのプロセスでは、1つ前の電解CuめっきのプロセスにおいてCuめっき層9bが形成された樹脂基板5に対して、等方性又は異方性のエッチングが行われる。(工程5)のエッチングにより、Cuめっき層9bの表面は、例えば厚さ2μm程一様に溶融するため、滑らかになる。これにより、Cuめっき層9bの厚さは10μmになる。
また、この(工程5)のエッチングのプロセスでは、Cuめっき層9bの他に、樹脂基板5の表面の一部、側面及び背面にも形成されているCu薄膜7dに対してもエッチングが行われる。これにより、樹脂基板5の表面の一部、側面及び背面に形成されているCu薄膜7dが削られる。
(工程6)最後に、エッチングのプロセスの次の電解Ni−Auめっきのプロセスでは、電解めっきにより、ニッケル(Ni)のめっき層が形成され、ニッケル(Ni)のめっき層の上に、金(Au)のめっき層が更に形成される。
より具体的には、目的の発光素子の電気回路が実装される給電部分を含む所定範囲上に形成されたCuめっき層9bに対して、ワット浴によって電解Niめっきが行われる。これにより、Cuめっき層9bにNiめっき層14が形成される(図4の(工程6)参照)。(工程6)のプロセスでは、ワット浴を用いて、樹脂基板5の凹部5aの底面5b及び壁面5cにNiめっき層14を形成することにより、非常に高い光沢性を実現することができ、更に平坦且つ滑らかにすることができる。なお、上述した様に、壁面5cは、平坦でなくても曲面であってもよい。
更に、(工程6)のプロセスでは、Niめっき層14の上に対して電解Auめっきが行われる。これにより、樹脂基板5の凹部5aの底面5b及び壁面5cの上に形成された各Niめっき層14の上に、各Auめっき層16(金膜)が更に形成される。
図3及び図4の1ショットレーザ輪郭除去法により、本実施形態の立体回路基板は、目的の発光素子の電気回路が実装される給電部分を含む所定範囲に、Cu薄膜7b、Cuめっき層9b、Niめっき層14及びAuめっき層16が順番に形成される。従って、本実施形態の立体回路基板は、発光素子からの光を反射するための反射面として設けられた樹脂基板5の壁面5c上にも、Cu薄膜7b、Cuめっき層9b、Niめっき層14及びAuめっき層16が順番に形成される。
この様なプロセスを経て、1ショットレーザ輪郭除去法による立体回路基板1は製造される。なお、上述したCu薄膜7b、電解めっきにより厚付けされるCuめっき層9b、及びエッチング後のCuめっき層9bの厚さの値は、一例であり、この数値に限定されない。
本実施形態の立体回路基板の製造方法に1ショットレーザ輪郭除去法を用いると、立体回路基板の凹部の壁面の面粗度を低くすることができる。図6(A)は、従来の2ショット法又はLDS法によって製造された立体回路基板の表面の粗さを説明するための立体回路基板の断面図である。図6(B)は、本実施形態の1ショットレーザ輪郭除去法によって製造された立体回路基板の表面の粗さを説明するための立体回路基板の断面図である。
図6(A)に示す様に、従来の2ショット法又はLDS法によって形成されたAuのめっき層(Auめっき膜)の面粗度を示す指標となる算術平均粗さ(Ra)は、1μmであり非常に大きいものであった。従って、図6(A)に示す様に、従来の2ショット法又はLDS法によって電気回路が実装される回路パターン上に形成されたAuのめっき層(Auめっき膜)は平坦でなく、滑らかでもなかった。
一方、図6(B)に示す様に、本実施形態の1ショットレーザ輪郭除去法によって形成されたAuのめっき層(Auめっき膜)の算術平均粗さ(Ra)は、0.05〜0.5μmの範囲として計測された。従って、図6(B)に示す様に、本実施形態の1ショットレーザ輪郭除去法によって電気回路が実装される回路パターン上に形成されたAuのめっき層(Auめっき膜)は平坦であり、更に滑らかである。
図7は、本実施形態の立体回路基板の凹部5aの壁面5cの形状を示す図である。凹部5aの壁面5cは、直線状に形成されてもよいし、図7に示すように曲線状に形成されてもよい。この壁面5cの形状は、発光素子の発光特性に合わせて最適となるように設計される。例えば、図中、点aと点bとを通る直線abと、点bと点cとを通る直線bcとがなす角度θは40°〜80°程度であることが好ましい。また、壁面5cの形状は、パラボラ形状であってもよい。
図8は、発光素子10が給電部分に実装された立体回路基板1を有する近接センサ19の断面構造を示す断面図である。図8は、発光素子10が給電部分に実装された立体回路基板1を有する発光装置の断面構造を示す図でもよい。なお、本実施形態の発光装置は、立体回路基板1の凹部5aの底面5bに発光素子10Aが載置(実装)されて構成される。図8に示す様に、発光素子10はAuめっき層16の上に載置され、発光素子10とAuめっき層16とは接着剤17によって固定される。発光素子10から放射される光は、直接に出射され、又は凹部5aの壁面5cに形成された反射面によって正反射されて拡散が抑制された状態で前方(図8中、上方)に出射される。
図9は、放射強度の測定結果を示すグラフである。縦軸は放射強度(mW/sr)を表す。従来の2ショット法又はLDS法を用いたAuめっき層の算術平均粗さRaが1μmである場合に比べ、本実施形態の1ショットレーザ輪郭除去法を用いた場合のAuめっき層の算術平均粗さRaが0.5μmである場合、発光素子からの放射強度は18%アップすることが確かめられた。
また、立体回路基板1のAuめっき層の算術平均粗さRaが低くなり、発光素子が実装される給電部分となる回路パターンの表面が平滑化されることにより、実装時におけるワイヤボンディングの品質が向上することになる。
以上により、第1の実施形態の立体回路基板の製造方法によれば、凹部5aの壁面5cに形成される反射面(Niめっき層,Auめっき層)の面粗度(算術平均粗さRa)を低減することができ、発光素子からの放射強度を向上することができる。
(第2の実施形態)
上述した第1の実施形態では、発光素子が実装される立体回路基板の製造プロセスを説明した。第2の実施形態では、発光素子及び受光素子が共に実装される発受光一体型の立体回路基板の製造プロセスを説明する。
図10は、発受光一体型の立体回路基板21の外観を示す斜視図である。発受光一体型の立体回路基板21では、第1凹部としてのすり鉢状の凹部25aの底部(底面)に発光素子が実装され、第2凹部としての矩形の凹部25bの底部(底面)に受光素子が実装され、発受光一体型素子である近接センサが形成される。この様な近接センサを用いた場合、発光素子と受光素子とが異なる基板に実装される近接センサに比べて、発光素子と受光素子の光学的な調整が不要となり、取扱いが容易になる。
図11は、第2の実施形態における1ショットレーザ輪郭除去法による、発受光一体型の立体回路基板の製造プロセスの前半部を、立体回路基板の断面図を用いて時系列に説明する図である。図12は、第2の実施形態における1ショットレーザ輪郭除去法による、発受光一体型の立体回路基板の製造プロセスの後半部を、立体回路基板の断面図を用いて時系列に説明する図である。
本実施形態の立体回路基板の製造プロセス(製造方法)でも、第1の実施形態と同様に、1ショットレーザ輪郭除去法が用いられる。1ショットレーザ輪郭除去法による立体回路基板の製造は、第1の実施形態と同様に、以下の(工程1)〜(工程6)のプロセスの順番に従って行われる。
(工程1)一次成形のプロセスでは、射出成形機において、発受光一体型素子の形状に合わせた金型として、すり鉢状の凹部25aを形成するために金型Aと金型Bとが設置され、更に矩形の凹部25bを形成するために金型Bと金型Cとが設置される。この後、第1の実施形態と同様に、金型Aと金型Bとの間、及び金型Bと金型Cとの間の各空間にめっき可能な樹脂材料が注入される。(工程1)のプロセスは、本実施形態の立体回路基板21を準備する工程であって、同プロセスにより、本実施形態の立体回路基板21の下地(一次成形品)としての樹脂基板25が成形される。なお、準備する工程としては、(工程1)の一次成形のプロセスにて樹脂基板25を射出成形する工程に限定されず、例えば第三者(例えば製造委託者等)から購入した樹脂基板25を用いる工程も含まれる。図11に示す様に、樹脂基板25には、金型A及び金型Bのすり鉢状の凹部25a、及びこれに隣接して矩形の凹部25bが形成される。
図13は、金型Bと金型Cとを用いて樹脂基板を成形する様子を示す図である。金型Cには、樹脂基板25の凹部25aに当接する凸部11dが形成されている。この凸部11dの先端面11bは予め平坦な面に研磨されており、更に凸部11dの側面11cも予め平滑な曲面に研磨されている。本実施形態において、金型Aは凹部25aに合わせた形状を有する凸部(不図示)が形成され、金型Cは凹部25bに合わせた形状を有する凸部(不図示)が形成される。また、本実施形態では、製造効率を向上させるために、金型Aと金型Cとは一体に構成された金型であることが好ましい。
この様な表面を有する金型A及び金型Cを用いて射出成形された樹脂基板25の凹部25a、25bでは、平坦な底面及び平滑な壁面が形成される。また、第1の実施形態と同様に、(工程1)のプロセスと(工程2)のプロセスとの間では、一次成形品としての樹脂基板5に対してプラズマ処理されることが好ましい。これにより、樹脂基板5の表面が活性化することになる。
(工程2)一次成形のプロセスの次のメタライジングのプロセスでは、樹脂基板25の表面又は全面に、スパッタリングにより例えばCu(銅)薄膜27が形成される。(工程2)のプロセスでは、樹脂基板25の表面又は全面に形成されるCu薄膜27の厚さは例えば0.3μmである。(工程1)のプロセスでは研磨された金型A及び金型Cが用いられているため、樹脂基板25の凹部25a、25bの表面(底面,壁面)は滑らかに形成されている。従って、(工程2)のプロセスにおいて、樹脂基板25の表面に形成されるCu薄膜27も同様に滑らかに形成される。
(工程3)メタライジングのプロセスの次のレーザパターニングのプロセスでは、Cu薄膜27に対し、目的の発光素子の電気回路が実装される回路パターンを形成する箇所を含む所定範囲の輪郭28の部分がレーザ光により除去される。この所定範囲は、樹脂基板25の凹部25aの左側表面の一部から凹部25aの左側の壁面、底面、凹部25aの右側の壁面、樹脂基板25の右側表面の一部にまで及ぶ範囲である(図11の(工程3)参照)。この結果、樹脂基板25には、目的の発光素子の電気回路が実装される回路パターンを形成する箇所を含む所定範囲の輪郭28の部分が除去されたCu薄膜27bが残る。
なお、(工程3)のレーザパターニングのプロセスでは、目的の受光素子の電気回路が実装される回路パターンを形成する輪郭28の部分がレーザ光により除去される。この結果、樹脂基板25には、目的の受光素子の電気回路が実装される回路パターンを形成する箇所の輪郭28の部分が除去されたCu薄膜27cが残る。更に、凹部25aと凹部25bとの間の領域においてCu薄膜27eが残る。
(工程4)レーザパターニングのプロセスの次の電解Cuめっきのプロセスでは、目的の発光素子の電気回路が実装される給電部分を含む所定範囲(上述参照)に電解Cu(銅)めっきが行われる。更に、本プロセスでは、目的の受光素子の電気回路が実装される給電部分に電解Cu(銅)めっきが行われる。この電解Cuめっきにより、Cu薄膜27b,27cの上にCuめっき層29が厚付け、即ち、所定の厚さを有するCuめっき層29b,29cが形成される(図11の(工程4)参照)。(工程4)のプロセスでは、Cuめっき層の厚さは12μmである。なお、(工程1)のプロセスにおいて研磨された金型が用いられているため、Cuめっき層29b,29cの下地部分となる樹脂基板25の成形面、更にこの成形面上に形成されたCu薄膜27b,27cの表面が滑らかに形成されている。このため、Cuめっき層29b,29cの厚さは比較的薄くてもよい。
(工程5)電解Cuめっきのプロセスの次のエッチングのプロセスでは、1つ前の電解CuめっきのプロセスにおいてCuめっき層29b,29cが形成された樹脂基板25に対して、等方性又は異方性のエッチングが行われる。(工程5)のエッチングにより、Cuめっき層29b,29cの表面は、例えば厚さ2μm程一様に溶融するため、滑らかになる。これにより、Cuめっき層29b,29cの厚さは10μmになる。
また、この(工程5)のエッチングのプロセスでは、Cuめっき層29b,29cの他に、樹脂基板25の表面の一部、凹部25bの底面の一部及び壁面、樹脂基板25の側面及び背面にも形成されたCu薄膜27d,27eに対してもエッチングが行われる。これにより、樹脂基板25の表面の一部、凹部25bの底面の一部及び壁面、樹脂基板25の側面及び背面に形成されたCu薄膜27d,27eが削られる。
(工程6)最後に、エッチングのプロセスの次の電解Ni−Auめっきのプロセスでは、電解めっきにより、ニッケル(Ni)のめっき層が形成され、ニッケル(Ni)のめっき層の上に、金(Au)のめっき層が更に形成される。
より具体的には、目的の発光素子及び受光素子の各電気回路が実装される給電部分となるCuめっき層29b,29cに対して、ワット浴によって電解Niめっきが行われる。これにより、Cuめっき層29b,29c上にNiめっき層34がそれぞれ形成される(図12の(工程6)参照)。(工程6)のプロセスでは、ワット浴を用いて、樹脂基板25の凹部25aの底面及び壁面にNiめっき層34を形成することにより、非常に高い光沢性を実現することができ、更に平坦且つ滑らかにすることができる。なお、上述した様に、壁面は、平坦でなくても曲面であってもよい。
更に、(工程6)のプロセスでは、Niめっき層34の上に対して電解Auめっきが行われる。これにより、樹脂基板25の凹部25aの底面及び壁面の上に形成された各Niめっき層34の上に、各Auめっき層36(金膜)が更に形成される。
図11及び図12の1ショットレーザ輪郭除去法により、本実施形態の立体回路基板は、目的の発光素子及び受光素子の電気回路が実装される給電部分に、Cu薄膜27b,27c、Cuめっき層29b,29c、Niめっき層34及びAuめっき層36が順番に形成される。従って、本実施形態の立体回路基板は、発光素子からの光を反射するための反射面として設けられた樹脂基板25の凹部25aの壁面上にも、Cu薄膜27b、Cuめっき層29b、Niめっき層34及びAuめっき層36が順番に形成される。
更に、本実施形態の立体回路基板は、目的の受光素子の電気回路が実装される給電部分に、凹部25bの底面上にCu薄膜27c、Cuめっき層29c、Niめっき層34及びAuめっき層36が順番に形成される。
この様なプロセスを経て、1ショットレーザ輪郭除去法による発受光一体型の立体回路基板21は製造される。なお、上述したCu薄膜27、電解めっきにより厚付けされるCuめっき層29、及びエッチング後のCuめっき層29の厚さの値は、一例であり、この数値に限定されない。
図14は、発光素子31及び受光素子32が各給電部分に実装された発受光一体型の立体回路基板21を有する近接センサ39の断面構造を示す断面図である。凹部25aでは、発光素子31はAuめっき層36の上に載置され、発光素子31とAuめっき層36とは接着剤37によって固定される。凹部25bでは、受光素子32はAuめっき層36の上に載置され、受光素子32とAuめっき層36とは接着剤37によって固定される。
発光素子31から放射される光は、直接に出射され、又は凹部25aの壁面に形成された反射面によって正反射されて拡散が抑制された状態で前方(図中、上方)に出射される。また、被検出物によって反射された光(反射光)は、凹部25b内に入射すると、受光素子32によって受光される。
以上により、第2の実施形態の立体回路基板の製造方法によれば、第1の実施形態の効果に加え、次の様な効果を得ることができる。即ち、凹部25aに発光素子が実装され、凹部25bに受光素子が実装されることによって、発受光一体型素子である近接センサ39が形成されるため、発光素子と受光素子の光学的な調整が不要となり、取扱いが容易になる。
以上、図面を参照しながら各種の実施の形態について説明したが、本発明はかかる例に限定されないことは言うまでもない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された範疇内において、各種実施の形態の変更例または修正例、更に各種実施の形態の組み合わせ例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
例えば、第2の実施形態と同様の製造プロセスによって、照度センサが実装された発受光一体型の立体回路基板を製造することも可能である。図15は、照度センサ33が組み込まれた発受光一体型の立体回路基板41を有する近接センサ49の断面構造を示す断面図である。なお、第2の実施形態の近接センサ39を構成する要素と同一の構成要素には、同一の符号が付加されている。樹脂基板25には、受光素子32が実装される凹部25bと同様、照度センサ33が実装される凹部25c(第3凹部)が形成される。
なお、上述した各実施形態では、(工程4)の電解Cuめっきのプロセスの次にエッチングのプロセスが行われたが、エッチングのプロセスの前に、(工程5)としてCuめっき層9b上にレジストReが塗布されてもよい(図16参照)。図16は、第1の実施形態における1ショットレーザ輪郭除去法による立体回路基板の製造プロセスの後半部を、立体回路基板の断面図を用いて時系列に説明する他の一例を示す図である。レジストReの塗布により、エッチングのプロセスにおいて凹部5aの壁面5cのCuめっき層9bが削られることを避けることができる。以下、図16を参照して、(工程5)以降のプロセスを説明する。
(工程5)電解Cuめっきのプロセスの次のレジスト塗布のプロセスでは、樹脂基板5上に形成されたCuめっき層9b上にレジストReが塗布される。レジストReが塗布される箇所は、目的の発光素子の電気回路が実装される回路パターンを形成する箇所を含む所定範囲に対応する。
(工程6)レジスト塗布のプロセスの次のエッチングのプロセスでは、レジスト塗布のプロセスにおいてレジストReが塗布されていない箇所に対するCu薄膜7dのエッチングが行われる。(工程6)のエッチングにより、Cu薄膜7dは削られる。
(工程7)エッチングのプロセスの次のレジスト剥離のプロセスでは、有機溶剤が用いられ、(工程5)のプロセスにおいてCuめっき層9b上に塗布されたレジストReが剥離される。
(工程8)最後に、レジスト剥離のプロセスの次の電解Ni−Auめっきのプロセスでは、電解めっきにより、Niめっき層14が形成され、続けてNiめっき層14の上にAuめっき層16が更に形成される。なお、図示は省略するが、第2の実施形態においても、図16の(工程5)から(工程8)のプロセス、即ち目的の発光素子の電気回路が実装される回路パターンを形成する箇所を含む所定範囲にレジストReが塗布されてもよい。
本発明は、発光素子が組み込まれる立体回路基板を製造する際、凹部の壁面に形成される反射面の面粗度を低減することができ、発光素子からの放射強度を上げることができ、有用である。
1、21、41 立体回路基板
5、25 樹脂基板
5a、25a、25b、25c 凹部
5b 底面
5c 壁面
7、7b、27 Cu薄膜
8 輪郭
9、9b、29 Cuめっき層
10、31 発光素子
11a 凸部
11b 先端面
11c 側面
14、34 Niめっき層
16、36 Auめっき層
17、37 接着剤
19、39、49 近接センサ
32 受光素子
33 照度センサ

Claims (12)

  1. 発光素子が実装される立体回路基板の製造方法であって、
    前記発光素子が載置される底面と前記底面を囲む壁面とを有する凹部を含む立体回路基板を準備する工程と、
    前記立体回路基板の前記凹部の底面及び壁面を含む表面に銅薄膜を形成する工程と、
    前記銅薄膜を除去して回路の輪郭を形成する工程と、
    前記輪郭で囲まれた前記底面及び前記壁面に形成された前記銅薄膜に銅めっきを行い、銅めっき層を形成する工程と、
    前記底面及び前記壁面に形成された前記銅めっき層にニッケルめっきを行い、ニッケルめっき層を形成する工程と、
    前記形成された前記ニッケルめっき層に金膜を形成する工程と、を有する立体回路基板の製造方法。
  2. 請求項1記載の立体回路基板の製造方法であって、
    前記金膜の面粗度が0.05〜0.5μmである立体回路基板の製造方法。
  3. 請求項1又は2記載の立体回路基板の製造方法であって、
    前記準備する工程では、射出成形により前記立体回路基板が成形され、
    前記射出成形においては、前記凹部に当接すると共に研磨された凸部の面を有する金型が用いられる立体回路基板の製造方法。
  4. 請求項1〜3のうちいずれか一項に記載の立体回路基板の製造方法であって、
    前記ニッケルめっき層を形成する工程では、ワット浴でニッケルめっきを行う立体回路基板の製造方法。
  5. 請求項1〜4のうちいずれか一項に記載の立体回路基板の製造方法であって、
    前記銅めっき層を形成する工程の後、前記立体回路基板に形成された前記銅薄膜を削る工程を更に行う立体回路基板の製造方法。
  6. 請求項1〜5のうちいずれか一項に記載の立体回路基板の製造方法であって、
    前記準備する工程の前記射出成形では、前記立体回路基板に、受光素子が載置される底面と前記底面を囲む壁面とを有する第2凹部を更に成形し、
    前記銅めっき層を形成する工程では、前記第2凹部の底面に形成された前記銅薄膜に銅めっきを行い、銅めっき層を形成し、
    前記ニッケルめっき層を形成する工程では、前記第2凹部の底面に形成された銅めっき層にニッケルめっきを行い、ニッケルめっき層を形成し、
    前記金膜を形成する工程では、前記第2凹部の底面に形成されたニッケルめっき層に金膜を形成する立体回路基板の製造方法。
  7. 請求項1〜6のうちいずれか一項に記載の立体回路基板の製造方法によって製造される立体回路基板。
  8. 請求項7に記載の立体回路基板であって、
    前記凹部及び前記第2凹部とともに、照度を検出する照度センサが底面に載置される第3凹部が更に形成された立体回路基板。
  9. 請求項7に記載の立体回路基板を有する近接センサであって、
    前記凹部の底面に載置された発光素子と、
    前記第2凹部の底面に載置され、前記発光素子が投射した光の反射光を受光する受光素子と、を備える近接センサ。
  10. 請求項8に記載の立体回路基板を有する近接センサであって、
    前記凹部の底面に載置された発光素子と、
    前記第2凹部の底面に載置され、前記発光素子が投射した光の反射光を受光する受光素子と、
    前記第3凹部の底面に載置された照度センサと、を備える近接センサ。
  11. 請求項1〜5のうちいずれか一項に記載の立体回路基板の製造方法によって製造される2つの立体回路基板を用いて構成される近接センサであって、
    前記近接センサは、第1の立体回路基板と、前記第1の立体回路基板と異なる第2の立体回路基板とにより分離して構成され、
    前記第1の立体回路基板には前記発光素子が載置され、
    前記第2の立体回路基板には受光素子が載置される近接センサ。
  12. 請求項1〜5のうちいずれか一項に記載の立体回路基板の製造方法によって製造される立体回路基板を用いて構成される発光装置であって、
    前記立体回路基板には、前記発光素子が載置される発光装置。
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