JP2013126027A - 通信機および通信方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】OFDM方式の通信において、FFTサイズの増加に伴い増加するPAPRを低減し、さらにPAPRの低減の程度を制御する。
【解決手段】変調部11は入力信号から変調信号を生成し、直並列変換部12は変調信号からサブキャリア変調信号を生成する。IFFT部13はサブキャリア変調信号を逆高速フーリエ変換して第1データを生成する。演算部14は複素平面を実軸と虚軸を境界線とする4つの領域に分割する。そして第1データの各要素に対応する複素平面上の点が位置する領域ごとに定めた複素数を第1データの各要素に加算する。該複素数は、領域ごとに複素平面の原点から離れる方向を示し、実部の絶対値と虚部の絶対値が同一である複素数である。演算部14は演算結果からベースバンド信号を生成し、送信部15に送る。送信部15はベースバンド信号から送信信号を生成し、アンテナ10を介して他の機器に送信する。
【選択図】図1

Description

本発明は、通信機および通信方法に関する。
OFDM(Orthogonal Frequency-Division Multiplexing:直交周波数分割多重)方式の通信では、入力信号をサブキャリア変調し、IFFT(Inverse Fast Fourier Transformation:逆高速フーリエ変換)を行い、ベースバンド信号を生成する。そのため、サブキャリアの数が増え、FFT(Fast Fourier Transformation:高速フーリエ変換)サイズが大きくなると、大きなピークを持つベースバンド信号が生成され、PAPR(Peak-to-Average Power Ratio:ピーク対平均電力比)が高くなるという性質を持っている。PAPRが高くなると、信号を歪みなく伝送するために広範囲において線形性を有する増幅器が必要となる。そこでPAPRを低減するための技術が開発されている。
特許文献1では、PAPRを低減するため、IFFTを行う前に逐次決定法により算出した最適位相に基づきサブキャリア変調信号の位相を制御する。
特開2006−165781号公報
OFDM方式の通信では、PAPRを低減することが課題となっている。特許文献1では、PAPRを低減する最適位相を算出するために繰り返し計算処理を行い、サブキャリアごとに位相を制御する必要がある。また特許文献1に開示されている技術では、PAPRの低減の程度を制御することはできない。
本発明は、上述のような事情に鑑みてなされたものであり、OFDM方式の通信において、FFTサイズの増加に伴い増加するPAPRを低減し、さらにPAPRの低減の程度を制御することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明の第1の観点に係る通信機は、
直交周波数分割多重通信方式の無線通信により他の機器と通信を行う通信機であって、
入力信号を所定の変調方式で変調し、周波数成分が互いに直交するサブキャリアに割り当て、サブキャリア変調信号を生成する変調手段と、
前記サブキャリア変調信号の逆高速フーリエ変換を行って第1データを生成するIFFT手段と、
複素平面を前記第1データの各要素に対応する前記複素平面上の点が各領域に複数存在するように複数の領域に分割し、前記第1データの各要素に対応する前記複素平面上の点が位置する前記領域ごとに定めた複素数を前記第1データの各要素に加算する演算手段と、
前記演算手段の演算結果に基づきベースバンド信号を生成し、前記ベースバンド信号から送信信号を生成して送信する送信手段と、
を備えることを特徴とする。
好ましくは、前記演算手段は、前記複素平面を前記複素平面の原点を通る線で分割する。
好ましくは、前記演算手段は、前記複素平面を前記複素平面の原点を通る直線で分割する。
好ましくは、前記演算手段は、前記複素平面を実軸と虚軸とを境界とする4つの領域に分割し、前記第1データの各要素に対応する前記複素平面上の点が位置する前記領域のそれぞれにおいて前記複素平面の原点から離れる方向を示し、実部の絶対値と虚部の絶対値が同一である前記複素数を前記第1データの各要素に加算する。
本発明の第2の観点に係る通信機は、
直交周波数分割多重通信方式の無線通信により他の機器と通信を行う通信機であって、
送信信号を受信してベースバンド信号を生成する受信手段と、
前記ベースバンド信号を直並列変換して並列信号を生成する直並列変換手段と、
複素平面を前記並列信号の各要素に対応する前記複素平面上の点が各領域に複数存在するように複数の領域に分割し、前記並列信号の各要素に対応する前記複素平面上の点が位置する前記領域ごとに定めた複素数を前記並列信号の各要素から減算する逆演算手段と、
前記逆演算手段の演算結果の高速フーリエ変換を行ってサブキャリア変調信号を生成するFFT手段と、
前記サブキャリア変調信号を所定の復調方式で復調する復調手段と、
を備えることを特徴とする。
好ましくは、前記逆演算手段は、前記複素平面を前記複素平面の原点を通る線で分割する。
好ましくは、前記逆演算手段は、前記複素平面を前記複素平面の原点を通る直線で分割する。
好ましくは、前記逆演算手段は、前記複素平面を実軸と虚軸とを境界とする4つの領域に分割し、前記並列信号の各要素に対応する前記複素平面上の点が位置する前記領域のそれぞれにおいて前記複素平面の原点から離れる方向を示し、実部の絶対値と虚部の絶対値が同一である前記複素数を前記並列信号の各要素から減算する。
本発明の第3の観点に係る通信方法は、
直交周波数分割多重通信方式の無線通信により他の機器と通信を行う通信機が行う通信方法であって、
入力信号を所定の変調方式で変調し、周波数成分が互いに直交するサブキャリアに割り当て、サブキャリア変調信号を生成する変調ステップと、
前記サブキャリア変調信号の逆高速フーリエ変換を行って第1データを生成するIFFTステップと、
複素平面を前記第1データの各要素に対応する前記複素平面上の点が各領域に複数存在するように複数の領域に分割し、前記第1データの各要素に対応する前記複素平面上の点が位置する前記領域ごとに定めた複素数を前記第1データの各要素に加算する演算ステップと、
前記演算ステップの演算結果に基づきベースバンド信号を生成し、前記ベースバンド信号から送信信号を生成して送信する送信ステップと、
を備えることを特徴とする。
本発明の第4の観点に係る通信方法は、
直交周波数分割多重通信方式の無線通信により他の機器と通信を行う通信機が行う通信方法であって、
送信信号を受信してベースバンド信号を生成する受信ステップと、
前記ベースバンド信号を直並列変換して並列信号を生成する直並列変換ステップと、
複素平面を前記並列信号の各要素に対応する前記複素平面上の点が各領域に複数存在するように複数の領域に分割し、前記並列信号の各要素に対応する前記複素平面上の点が位置する前記領域ごとに定めた複素数を前記並列信号の各要素から減算する逆演算ステップと、
前記逆演算ステップの演算結果の高速フーリエ変換を行ってサブキャリア変調信号を生成するFFTステップと、
前記サブキャリア変調信号を所定の復調方式で復調する復調ステップと、
を備えることを特徴とする。
本発明によれば、OFDM方式の通信において、FFTサイズの増加に伴い増加するPAPRを低減し、さらにPAPRの低減の程度を制御することが可能になる。
本発明の実施の形態に係る通信機の構成例を示すブロック図である。 実施の形態に係る通信機の異なる構成例を示すブロック図である。 実施の形態における複素平面の分割例を示す図である。 実施の形態におけるIFFT後の各要素に対応する複素平面上の点の移動例を示す図である。 同一信号でシミュレーションしたIFFT後の各要素に対応する複素平面上の点の移動を示す図である。 同一信号でシミュレーションしたPAPRの特性を示す図である。 ランダム信号でシミュレーションしたIFFT後の各要素に対応する複素平面上の点の移動を示す図である。 ランダム信号でシミュレーションしたPAPRの特性を示す図である。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。なお図中、同一または同等の部分には同一の符号を付す。以下の説明において、IFFT(Inverse Fast Fourier Transformation:逆高速フーリエ変換)は、IFFTとIDFT(Inverse Discrete Fourier Transformation:逆離散フーリエ変換)を含む概念とする。したがって本発明の実施の形態においては、IFFTの代わりに、IDFTを行うよう構成してもよい。同様にFFT(Fast Fourier Transformation:高速フーリエ変換)は、FFTとDFT(Discrete Fourier Transformation:離散フーリエ変換)を含む概念とする。またIDFTおよびDFTを行う場合は、以下の説明におけるFFTサイズとは、DFTのサイズを意味する。
図1は、本発明の実施の形態に係る通信機の構成例を示すブロック図である。通信機1は、OFDM(Orthogonal Frequency-Division Multiplexing:直交周波数分割多重)方式の無線通信により他の機器と通信を行う。通信機1は、アンテナ10、変調部11、直並列変換部12、IFFT部13、演算部14、送信部15、およびコントローラ20を備える。
コントローラ20は、CPU(Central Processing Unit:中央処理装置)21、RAM(Random Access Memory)23、およびROM(Read-Only Memory)24を備える。複雑化を避け、理解を容易にするために、コントローラ20から各部への信号線が省略されているが、コントローラ20は通信機1の各部にI/O(Input/Output)22を介して接続しており、それらの処理の開始、終了、処理内容の制御を行う。
RAM23には、例えば送信フレームを生成するためのデータが記憶されている。ROM24は、コントローラ20が通信機1の動作を制御するための制御プログラムを格納する。コントローラ20は、制御プログラムに基づいて、通信機1を制御する。
図2は、実施の形態に係る通信機の異なる構成例を示すブロック図である。上述の通信機1に受信機能をもたせるため、図2に示す通信機1はさらに復調部31、並直列変換部32、FFT部33、逆演算部34、受信部35、および送受信切替部36を備える。送信機能および受信機能を備える図2に示す通信機1を用いて、通信機1が行う通信方法について以下に説明する。
変調部11は、入力信号を所定の変調方式で変調し、変調信号を生成し、直並列変換部12に送る。変調方式として、例えばQPSK(Quadrature Phase-Shift Keying:四位相偏移変調)を用いる。直並列変換部12は、変調信号を直並列変換して並列信号を生成し、周波数成分が互いに直交するサブキャリアに割り当て、サブキャリア変調信号を生成する。そして、サブキャリア変調信号をIFFT部13に送る。
IFFT部13は、サブキャリア変調信号のIFFTを行い、第1データを生成して演算部14に送る。演算部14は、複素平面を第1データの各要素に対応する複素平面上の点が各領域に複数存在するように複数の領域に分割し、第1データの各要素に対応する複素平面上の点が位置する領域ごとに定めた複素数を第1データの各要素に加算する。領域ごとに定めた複素数とは、該領域において一定の値である。図3は、実施の形態における複素平面の分割例を示す図である。演算部14は、例えば複素平面を実軸と虚軸を境界とする4つの領域に分割し、偏角θが0以上、π/2未満の範囲を第1領域、偏角θがπ/2以上、π未満の範囲を第2領域、偏角θがπ以上、3/2π未満の範囲を第3領域、偏角θが3/2π以上、2π未満の範囲を第4領域とする。
第1データをuとし、第1データの各要素の内、対応する複素平面上の点が第1領域に位置する要素の集合をu(1)とする。他の領域についても同様に、対応する複素平面上の点が第2領域に位置する要素の集合をu(2)、第3領域に位置する要素の集合をu(3)、第4領域に位置する要素の集合をu(4)とする。ここでuは、下記(1)式のように、u(1)、u(2)、u(3)、u(4)の集合として表される。
Figure 2013126027
演算部14は、例えば各領域において複素平面の原点から離れる方向を示し、実部の絶対値と虚部の絶対値が同一である複素数を第1データの各要素に加算する。各領域の要素の集合u(i)に演算を行った、各領域の要素の演算結果の集合v(i)は下記(2)式で表される。下記(2)式において、mは各要素に対応する複素平面上の点の移動量を示す、例えば任意の正の実数である。またjは虚数単位である。a(i)およびb(i)は各要素に対応する複素平面上の点の移動方向を示す。例えば、各領域において複素平面の原点から離れる方向を示すように、第1領域についてはa(1)=1、b(1)=1とし、第2領域についてはa(2)=−1、b(1)=1、第3領域についてはa(3)=−1、b(3)=−1、第4領域についてはa(4)=1、b(4)=−1とする。
Figure 2013126027
演算結果vは、下記(3)式のように、v(1)、v(2)、v(3)、v(4)の集合として表される。
Figure 2013126027
図4は、実施の形態におけるIFFT後の要素の移動例を示す図である。図4(a)は第1データuを示しており、図4(b)は演算結果vを示している。第1データuの各要素に、例えば上述のように各領域において原点から離れる方向を示す、実部の絶対値と虚部の絶対値が同一である複素数を加算すると、図4(b)中の矢印で示すように各要素は原点から離れる方向に移動する。例えば図4(a)の第1領域の点線上に位置する2点は位相が同じであるが、図4(b)では該2点の位相は異なる。上述のように領域ごとに定めた複素数を各要素に加算することで、各要素の位相が異なる値となるため、PAPRを低減することが可能となる。
複素平面上の領域の設定方法は、上述の方法に限られない。演算部14は、複素平面を任意の数に等分または異なる大きさの任意の数の領域に分割してもよい。演算部14は、複素平面を原点を通らない線で分割してもよい。その場合、例えば実軸または虚軸に並行な直線で分割すると、曲線などで分割するよりも、第1データの各要素が位置する領域の判定が容易である。また複素平面の原点を通る曲線、例えばY=XおよびY=−Xを表す線で複素平面を4つの領域に分割してもよい。また例えばY=−Xを表す直線で2等分し、上記(2)式において、a(1)=1、b(1)=1、a(2)=−1、b(2)=−1としてもよい。複素平面の原点を通る直線で分割した場合には、複素平面の原点を通る曲線で分割した場合よりも、第1データの各要素が位置する領域の判定が容易である。実軸と虚軸を境界として4等分した場合や、実軸を境界として2等分した場合には、第1データの各要素の実部と虚部の正負の判定により容易に要素に対応する複素平面上の点が位置する領域を特定することができる。
領域ごとに定めた複素数の値は上述の値に限られず、後述するように受信側で受信した送信信号から生成した並列信号の各要素に対応する複素平面上の点を移動させて第1データを復元することができるような値であればよい。図3に示すように複素平面を4等分し、例えば第1領域についてはa(1)=1、b(1)=1とし、第2領域についてはa(2)=1、b(1)=1、第3領域についてはa(3)=−1、b(3)=−1、第4領域についてはa(4)=−1、b(4)=−1としてもよい。また実部の絶対値と虚部の絶対値は異なる値でもよい。
そして、演算部14は、演算結果vからベースバンド信号を生成し、送信部15に送る。送信部15は、ベースバンド信号から送信信号を生成し、送受信切替部36およびアンテナ10を介して他の機器に送信信号を送信する。
受信側での処理を以下に説明する。受信部35は、アンテナ10および送受信切替部36を介して送信信号を受信し、ベースバンド信号を生成する。そして、ベースバンド信号を直並列変換して並列信号を生成し、逆演算部34に送る。
逆演算部34は、複素平面を並列信号の各要素に対応する複素平面上の点が各領域に複数存在するように複数の領域に分割し、並列信号の各要素に対応する複素平面上の点が位置する領域ごとに定めた複素数を並列信号の各要素から減算する。複数の領域とは、送信側の演算部14で複素平面を分割して生成した複数の領域と同じであり、領域ごとに定めた複素数についても、送信側の演算部14で用いたものと同じである。逆演算部34は、例えば複素平面を実軸と虚軸を境界とする4つの領域に分割し、複素数として上記(2)式のm(a(i)+jb(i))を用いる。
並列信号は演算部14が生成した演算結果vに一致する。並列信号の各要素の内、対応する複素平面上の点が第1領域に位置する要素の集合をv(1)、第2領域に位置する要素の集合をv(2)、第3領域に位置する要素の集合をv(3)、第4領域に位置する要素の集合をv(4)とする。各領域の要素の集合v(i)に演算を行った、各領域の要素の演算結果の集合r(i)は、下記(4)式のように表される。そして上記(2)式より、上記(4)式を変形して、下記(5)式が導き出される。
Figure 2013126027
Figure 2013126027
逆演算部34が生成する演算結果rは下記(6)式に示すように、各領域の要素の演算結果の集合r(i)の集合、すなわち第1データuに一致する。
Figure 2013126027
逆演算部34は、演算結果rをFFT部33に送る。FFT部33は、演算結果rのFFTを行い、サブキャリア変調信号を生成し、並直列変換部32に送る。並直列変換部32は、サブキャリア変調信号を並直列変換し、直列信号を生成して復調部31に送る。復調部31は、直列信号を所定の復調方式で復調する。例えば、復調部31は直列信号のQPSK復調を行う。これにより変調部11で変調した入力信号を復調部31で復調して出力することができる。
以上説明したとおり、本発明の実施の形態に係る通信機1によれば、OFDM通信方式において、PAPRを低減することが可能となる。複素平面上の点の移動量を変更することによりPAPRの低減の程度を制御することが可能となる。
次に、シミュレーションにより本実施の形態に係る発明の効果を説明する。OFDM通信方式においては、入力信号が、例えば全て0もしくは1であるデータまたは10もしくは01が交互に繰り返されるデータのように、データシンボルが同一である同一信号の場合に、各サブキャリア変調信号の位相が一致するため、ベースバンド信号のPAPRが最大となる。PAPRの最大値を低減することで、増幅器において線形性が求められる範囲を狭めることができる。
図5は、同一信号でシミュレーションしたIFFT後の各要素に対応する複素平面上の点の移動を示す図である。入力信号として同一信号を用い、変調方式としてQPSKを用いてシミュレーションを行った。FFTサイズが2048の場合には、図5(a)に示すIFFT後の第1データに領域ごとに定めた複素数を加算すると、図5(b)に示す演算結果が得られる。シミュレーションにおいては、上記(2)式のmを0.02とし、a(i)およびb(i)を上述の例のように、各領域ごとに定める複素数が複素平面の原点から離れる方向を示すように設定した。
図6は、同一信号でシミュレーションしたPAPRの特性を示す図である。横軸がFFTサイズであり、縦軸がPAPR(単位:dB)である。入力信号に同一信号を用いて、従来技術と本実施の形態に係る発明について、ベースバンド信号を生成し、PAPRを算出するシミュレーションを行った。変調方式としてQPSKを用い、FFTサイズを4、8、16、32、64、128、256、512、1024、2048と変えて繰り返しシミュレーションを行い、各FFTサイズにおけるPAPRの平均値をプロットした。
従来技術とは、演算部14において上述のような演算を加えずにサブキャリア変調信号からベースバンド信号を生成する方法である。本実施の形態に係る発明については、上記(2)式のm、a(i)およびb(i)を上述のシミュレーションと同じ値に設定した。なお上記(2)式においてm=0の場合は、演算部14で演算を加えないことになり、PAPRは従来技術と同じである。複素平面上の点の移動量を示すmの値を変えることで図5における複素平面上の点の移動の程度が変わり、PAPRの低減の程度が変化する。
図6において、従来技術のPAPRはプロット点を四角で表した実線のグラフであり、本実施の形態のPAPRはプロット点を三角で表した点線のグラフである。本実施の形態においては、FFTサイズの増加に伴うPAPRの増加が低減されている。FFTサイズが2048の場合には、従来技術のPAPRが33.1dBであるのに対し、本実施の形態のPAPRは29.1dBであり、PAPRが4.0dB低減されている。
図7は、ランダム信号でシミュレーションしたIFFT後の各要素に対応する複素平面上の点の移動を示す図である。入力信号としてあるランダム信号、すなわち同一信号ではない信号を用い、入力信号に同一信号を用いたシミュレーションと同様のシミュレーションを行った。上記(2)式のm、a(i)およびb(i)を上述のシミュレーションと同じ値に設定した。FFTサイズが2048の場合には、図7(a)に示すIFFT後の第1データに領域ごとに定めた複素数を加算すると、図7(b)に示す演算結果が得られた。
図8は、ランダム信号でシミュレーションしたPAPRの特性を示す図である。横軸がFFTサイズであり、縦軸がPAPR(単位:dB)である。入力信号にランダム信号を用いて、従来技術と本実施の形態に係る発明について、入力信号に同一信号を用いたシミュレーションと同様のシミュレーションを行った。
図8において、従来技術のPAPRはプロット点を四角で表した実線のグラフであり、本実施の形態のPAPRはプロット点を三角で表した点線のグラフである。本実施の形態においては、FFTサイズの増加に伴うPAPRの増加が低減されている。FFTサイズが2048の場合には、従来技術のPAPRが9.1dBであるのに対し、本実施の形態のPAPRは5.5dBであり、PAPRが3.6dB低減されている。本実施の形態によれば、入力信号が同一信号である場合だけでなくランダム信号である場合にも、PAPRが低減されている。
したがって、PAPRの低減の程度を制御可能な本実施の形態に係る発明によれば、OFDM方式の通信において、FFTサイズの増加に伴い増加するPAPRを低減できることがわかった。
本発明の実施の形態は上述の実施の形態に限られない。変調部11の変調方式は、QPSKに限られず、QPSK以外のPSK(Phase Shift Keying:位相偏移変調)やQAM(Quadrature Amplitude Modulation:直角位相振幅変調)などを用いることができる。変調部11と直並列変換部12の順序を変えて、入力信号を直並列変換してサブキャリア信号に割り当て、並列信号の各データを所定の変調方式で変調するよう構成してもよい。その場合、受信側では復調部31と並直列変換部32の順序を変えて、復調処理を行う。
IFFT部13は、IFFTの代わりにIDFTを行うよう構成してもよいし、FFT部33は、FFTの代わりにDFTを行うよう構成してもよい。
1 通信機
10 アンテナ
11 変調部
12 直並列変換部
13 IFFT部
14 演算部
15 送信部
20 コントローラ
21 CPU
22 I/O
23 RAM
24 ROM
31 復調部
32 並直列変換部
33 FFT部
34 逆演算部
35 受信部
36 送受信切替部

Claims (10)

  1. 直交周波数分割多重通信方式の無線通信により他の機器と通信を行う通信機であって、
    入力信号を所定の変調方式で変調し、周波数成分が互いに直交するサブキャリアに割り当て、サブキャリア変調信号を生成する変調手段と、
    前記サブキャリア変調信号の逆高速フーリエ変換を行って第1データを生成するIFFT手段と、
    複素平面を前記第1データの各要素に対応する前記複素平面上の点が各領域に複数存在するように複数の領域に分割し、前記第1データの各要素に対応する前記複素平面上の点が位置する前記領域ごとに定めた複素数を前記第1データの各要素に加算する演算手段と、
    前記演算手段の演算結果に基づきベースバンド信号を生成し、前記ベースバンド信号から送信信号を生成して送信する送信手段と、
    を備えることを特徴とする通信機。
  2. 前記演算手段は、前記複素平面を前記複素平面の原点を通る線で分割することを特徴とする請求項1に記載の通信機。
  3. 前記演算手段は、前記複素平面を前記複素平面の原点を通る直線で分割することを特徴とする請求項2に記載の通信機。
  4. 前記演算手段は、前記複素平面を実軸と虚軸とを境界とする4つの領域に分割し、前記第1データの各要素に対応する前記複素平面上の点が位置する前記領域のそれぞれにおいて前記複素平面の原点から離れる方向を示し、実部の絶対値と虚部の絶対値が同一である前記複素数を前記第1データの各要素に加算することを特徴とする請求項3に記載の通信機。
  5. 直交周波数分割多重通信方式の無線通信により他の機器と通信を行う通信機であって、
    送信信号を受信してベースバンド信号を生成する受信手段と、
    前記ベースバンド信号を直並列変換して並列信号を生成する直並列変換手段と、
    複素平面を前記並列信号の各要素に対応する前記複素平面上の点が各領域に複数存在するように複数の領域に分割し、前記並列信号の各要素に対応する前記複素平面上の点が位置する前記領域ごとに定めた複素数を前記並列信号の各要素から減算する逆演算手段と、
    前記逆演算手段の演算結果の高速フーリエ変換を行ってサブキャリア変調信号を生成するFFT手段と、
    前記サブキャリア変調信号を所定の復調方式で復調する復調手段と、
    を備えることを特徴とする通信機。
  6. 前記逆演算手段は、前記複素平面を前記複素平面の原点を通る線で分割することを特徴とする請求項5に記載の通信機。
  7. 前記逆演算手段は、前記複素平面を前記複素平面の原点を通る直線で分割することを特徴とする請求項6に記載の通信機。
  8. 前記逆演算手段は、前記複素平面を実軸と虚軸とを境界とする4つの領域に分割し、前記並列信号の各要素に対応する前記複素平面上の点が位置する前記領域のそれぞれにおいて前記複素平面の原点から離れる方向を示し、実部の絶対値と虚部の絶対値が同一である前記複素数を前記並列信号の各要素から減算することを特徴とする請求項7に記載の通信機。
  9. 直交周波数分割多重通信方式の無線通信により他の機器と通信を行う通信機が行う通信方法であって、
    入力信号を所定の変調方式で変調し、周波数成分が互いに直交するサブキャリアに割り当て、サブキャリア変調信号を生成する変調ステップと、
    前記サブキャリア変調信号の逆高速フーリエ変換を行って第1データを生成するIFFTステップと、
    複素平面を前記第1データの各要素に対応する前記複素平面上の点が各領域に複数存在するように複数の領域に分割し、前記第1データの各要素に対応する前記複素平面上の点が位置する前記領域ごとに定めた複素数を前記第1データの各要素に加算する演算ステップと、
    前記演算ステップの演算結果に基づきベースバンド信号を生成し、前記ベースバンド信号から送信信号を生成して送信する送信ステップと、
    を備えることを特徴とする通信方法。
  10. 直交周波数分割多重通信方式の無線通信により他の機器と通信を行う通信機が行う通信方法であって、
    送信信号を受信してベースバンド信号を生成する受信ステップと、
    前記ベースバンド信号を直並列変換して並列信号を生成する直並列変換ステップと、
    複素平面を前記並列信号の各要素に対応する前記複素平面上の点が各領域に複数存在するように複数の領域に分割し、前記並列信号の各要素に対応する前記複素平面上の点が位置する前記領域ごとに定めた複素数を前記並列信号の各要素から減算する逆演算ステップと、
    前記逆演算ステップの演算結果の高速フーリエ変換を行ってサブキャリア変調信号を生成するFFTステップと、
    前記サブキャリア変調信号を所定の復調方式で復調する復調ステップと、
    を備えることを特徴とする通信方法。
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