JP2013123986A - 車両の制御装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】EV走行モードで走行中に制動操作が行われている場合の変速条件を規定する変速線である第1の回生用変速線G11〜G13、及び、HV走行モード(又はエンジン走行モード)で走行中に制動操作が行われている場合の変速条件を規定すると共に、第1の回生用変速線G11〜G13とは相違する第2の回生用変速線G21〜G23が記憶されており、「EV走行モード」で走行中に、ブレーキスイッチ109が「ON」になると、第1の回生用変速線G11、G12、G13に基づき自動変速機5の変速制御が実行される。
【選択図】図7
Description
本実施形態に係るハイブリッド車両HVは、例えば、FR(フロントエンジン・リアドライブ)方式のハイブリッド車両HVであって、そのパワートレーンは、エンジン1、及び、モータジェネレータ(以下、「MG」と略記することもある)3を有し、これらによって駆動輪62R、62Lを回転駆動するものである。
エンジン1は、ガソリンエンジン、ディーゼルエンジン等の燃料を燃焼させて動力を出力する公知の動力装置であって、例えば、吸気通路に設けられたスロットルバルブ(図示省略)のスロットル開度(吸気空気量)、燃料噴射量、点火時期等の運転状態を制御可能に構成されている。エンジン1の運転状態はECU100によって制御される。ECU100は、上記した吸入空気量制御、燃料噴射量制御、及び、点火時期制御等を含むエンジン1の各種制御を実行する。
クラッチ2は、走行用駆動力の伝達経路において、エンジン1とMG3との間に介設されている。クラッチ2は、例えば、乾式単板式クラッチ等の公知のクラッチを用いることができ、エンジン1のクランク軸11とMG3のロータ軸21とを、動力伝達可能な継合状態、動力伝達不可能な解放状態、及び、一部の動力伝達が可能な半継合状態に切り換えるものである。
モータジェネレータ(MG)3は、クラッチ2におけるMG3側の回転部材であるロータ軸21と一体に回転自在に構成された永久磁石からなるロータMGRと、3相巻線が巻回されたステータMGSとを備えた交流同期発電機であって、発電機(ジェネレータ)として機能すると共に電動機(モータ)としても機能する。モータジェネレータ(MG)3は、特許請求の範囲に記載の「電動機」に相当する。
トルクコンバータ4は、入力側のポンプインペラ41、出力側のタービンランナ42、及び、トルク増幅機能を発現するステータ43等を備えており、ポンプインペラ41とタービンランナ42との間で流体(オイル)を介して動力伝達を行うものである。ポンプインペラ41は、MG3側の回転部材であるロータ軸21に連結されている。よって、ポンプインペラ41の回転数は、モータジェネレータ(MG)3に配設された回転数センサ(レゾルバ)102によって検出されるため、回転数センサ(レゾルバ)102は、ポンプインペラ41の回転数を検出する「ポンプ回転数センサ」としても機能している(図4参照)。タービンランナ42はタービンシャフト48を介して自動変速機5に連結されている。タービンシャフト48の回転数は、タービン回転数センサ103によって検出されて、検出信号はECU100へ入力される(図4参照)。
自動変速機5は、図1に示すように、トルクコンバータ4とデファレンシャル装置6との間の動力伝達経路に設けられている。自動変速機5は、トルクコンバータ4からタービンシャフト48に入力される回転動力を変速して出力軸53に出力する。自動変速機5の出力軸53の回転数は出力軸回転数センサ104によって検出される。この出力軸回転数センサ104の出力信号はECU100(図4参照)に入力される。
図3は、第1〜第3クラッチC1〜C3、第1ブレーキB1及び第2ブレーキB2、ワンウェイクラッチF1における継合状態又は解放状態と、各変速段(1st〜4th、Rev、N)との関係を示す継合表である。図3の継合表において、○印は「継合状態」を示し、空白は「解放状態」を示している。以下、図3に示す継合表を参照して、自動変速機5の各変速段について説明する。
この変速段(前進1速)においては、第1クラッチC1及びワンウェイクラッチF1のみが継合状態とされる。第1クラッチC1が継合状態になると、第2遊星歯車機構52のサンギヤS2にトルクコンバータ4のタービンシャフト48の回転が伝動される。また、第2遊星歯車機構52のプラネタリギヤCA2にあっては、ワンウェイクラッチF1によってリングギヤR2の逆回転が止められることにより、サンギヤS2からの入力回転が減速されて、プラネタリキャリアCA2の回転として出力される。
この変速段(前進2速)においては、第1クラッチC1及び第1ブレーキB1のみが継合状態とされる。第1クラッチC1が継合状態になると、第2遊星歯車機構52のサンギヤS2にトルクコンバータ4のタービンシャフト48の回転が伝動される。また、第1ブレーキB1が継合状態になることにより、第1遊星歯車機構51のサンギヤS1の回転が止められる。このサンギヤS1の回転停止によって、第2遊星歯車機構52のサンギヤS2からの入力回転が減速されて、第2遊星歯車機構52のキャリアCA2の回転として出力される。この状態における減速比は、第1変速段より小さくなる。
この変速段(前進3速)においては、第1クラッチC1及び第2クラッチC2のみが継合状態とされる。第1クラッチC1が継合状態になると、第2遊星歯車機構52のサンギヤS2にトルクコンバータ4のタービンシャフト48の回転が伝動される。また、第2クラッチC2が継合状態になると、第2遊星歯車機構52のサンギヤS2とリングギヤR2との回転速度が同じとなるため、この第2遊星歯車機構52は固定状態となる。これにより、トルクコンバータ4のタービンシャフト48の回転がそのまま出力軸53に伝達される、いわゆる直結状態となる。
この変速段(前進4段)においては、第2クラッチC2及び第1ブレーキB1のみが継合状態とされる。第2クラッチC2が継合状態になると、第1遊星歯車機構51のプラネタリキャリアCA1にトルクコンバータ4のタービンシャフト48の回転が伝動される。また、第1ブレーキB1が継合状態になることによって、第1遊星歯車機構51のサンギヤS1の回転が止められる。このサンギヤS1の回転停止によって、プラネタリキャリアCA1からの入力回転が増速されて、リングギヤR1の回転として出力される。
この後進段においては、第3クラッチC3及び第2ブレーキB2のみが継合状態とされる。第3クラッチC3が継合状態になると、第1遊星歯車機構51のサンギヤS1にトルクコンバータ4のタービンシャフト48の回転が伝動される。また、第2ブレーキB2が係合状態になることによって、第1遊星歯車機構51のプラネタリキャリアCA1の回転が止められる。このプラネタリキャリアCA1の回転停止によって、サンギヤS1からの入力回転が逆回転されて、リングギヤR1の回転として出力される。
ニュートラルレンジでは、クラッチC1〜クラッチC3及びブレーキB1,B2の全てが解放状態とされ、動力伝達が遮断される。また、パーキングレンジにおいても、クラッチC1〜クラッチC3及びブレーキB1,B2の全てが解放状態とされる。ただし、パーキングレンジにおいては、例えばパーキングロック機構(図示せず)によって出力軸53の回転が機械的に固定される。
次に、図4を参照してECU100の構成について説明する。図4は、図1に示す車両に搭載されるECU100の構成を示すブロック図である。ECU100は、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、バックアップRAM等を備えている。
ハイブリッド車両HVは、運転状態に応じて、エンジン1とMG3とを併用又は選択使用することで、様々な走行モードを実現することができる。例えば、クラッチ2を解放状態とし、且つ、エンジン1を停止して、MG3の出力する駆動力で走行する走行モード(以下、「EV走行モード」ともいう)と、クラッチ2を継合状態とし、且つ、エンジン1を作動させて、エンジン1及びMG3の出力する駆動力を利用して走行する走行モード(以下、「HV走行モード」ともいう)とを実現可能である。
制動開始判定部112は、MG3のみで走行する状態(=「EV走行モード」での走行中)において制動操作が開始されたとの「制動開始条件」を満たすか否かを判定する機能部である。
次に、図7を参照して、本発明に係るECU100の動作を説明する。図7は、図5に示すECU100の動作の一例を示すフローチャートである。まず、制動開始判定部112によって、「EV走行モード」であるか否かの判定が行われる(S101)。ステップS101でNOの場合には、処理がステップS113へ進められる。ステップS101でYESの場合には、処理がステップS103へ進められる。
本実施形態においては、「車両の制御装置」が、制動開始判定部112、制動終了判定部113、変速制御実行部114、及び、変速線記憶部115等の機能部を備える場合について説明したが、制動開始判定部112、制動終了判定部113、変速制御実行部114、及び、変速線記憶部115のうち、少なくとも1つが、電子回路等のハードウェアで構成されている形態でもよい。
2 クラッチ
3 モータジェネレータ(電動機)
4 トルクコンバータ
5 自動変速機
6 デファレンシャル装置
7 オイルポンプ
8 油圧制御回路
101 エンジン回転数センサ
102 ポンプ回転数センサ
103 タービン回転数センサ
104 出力軸回転数センサ
105 スロットル開度センサ
106 アクセル開度センサ
107 シフトポジションセンサ
108 車速センサ
109 ブレーキスイッチ
110 ブレーキペダルセンサ
100 ECU
111 走行モード制御部
112 制動開始判定部
113 制動終了判定部
114 変速制御実行部
115 変速線記憶部
Claims (5)
- 走行用の駆動力を発生する電動機及び内燃機関と、当該電動機及び内燃機関の駆動力を変速する有段式自動変速機と、を備え、
前記電動機のみによって走行するEV走行と、少なくとも前記内燃機関によって走行するハイブリッド走行と、が可能な車両の制御装置であって、
前記EV走行において制動操作がされているときに、前記ハイブリッド走行において制動操作がされているときとは異なる変速線に基づき前記有段式自動変速機を変速させることを特徴とする車両の制御装置。 - 請求項1に記載の車両の制御装置において、
前記EV走行において制動操作がされているときの変速条件を規定する変速線である第1の回生用変速線は、前記ハイブリッド走行において制動操作がされているときの変速条件を規定する変速線である第2の回生用変速線と比較して、車両の走行速度が低い側に設定された変速線であることを特徴とする車両の制御装置。 - 請求項2に記載の車両の制御装置において、
前記第1の回生用変速線、及び、前記第2の回生用変速線は、それぞれ、ブレーキペダルの踏み込み力及び車両の走行速度に基づいて、変速条件を規定する変速線であることを特徴とする車両の制御装置。 - 請求項2又は請求項3に記載の車両の制御装置において、
前記第1の回生用変速線に基づき前記有段式自動変速機を変速制御した後に制動操作が終了され、且つ、前記内燃機関の始動制御が開始されたときに、制動操作が行われていない場合の変速条件を規定する変速線であって、前記第1の回生用変速線及び前記第2の回生用変速線と相違する変速線である駆動変速線に基づき前記有段式自動変速機を変速させることを特徴とする車両の制御装置。 - 請求項2又は請求項3に記載の車両の制御装置において、
前記第1の回生用変速線に基づき前記有段式自動変速機を変速制御した後に制動操作が終了され、この制動操作が終了された時点から予め設定された閾値時間が経過したときに、制動操作が行われていない場合の変速条件を規定する変速線であって、前記第1の回生用変速線及び前記第2の回生用変速線と相違する変速線である駆動変速線に基づき前記有段式自動変速機を変速させることを特徴とする車両の制御装置。
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