JP2013122952A - Euvリソグラフィ用反射型マスクブランクおよびその製造方法、ならびに該マスクブランク用の反射層付基板の製造方法 - Google Patents

Euvリソグラフィ用反射型マスクブランクおよびその製造方法、ならびに該マスクブランク用の反射層付基板の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】Mo/Si多層反射膜での膜応力による基板の変形を緩和できるEUVマスクブランクまたはEUVL用反射層付基板の製造方法の提供。
【解決手段】基板上にEUV光を反射する反射層を形成し、前記反射層上にEUV光を吸収する吸収体層を形成するEUVリソグラフィ(EUVL)用反射型マスクブランクの製造方法であって、前記反射層が、Mo/Si多層反射膜であり、前記Mo/Si多層反射膜が、ヘリウム(He)、アルゴン(Ar)、ネオン(Ne)、クリプトン(Kr)、キセノン(Xe)のうち少なくともひとつを含む不活性ガスと、水素(H2)を含む雰囲気中で、スパッタリング法により形成され、前記吸収体層の形成後、前記Mo/Si多層反射膜を120〜160℃の温度で加熱処理するEUVL用反射型マスクブランクの製造方法。
【選択図】なし

Description

本発明は、半導体製造等に使用されるEUV(Extreme Ultraviolet:極端紫外)リソグラフィ用反射型マスクブランク(以下、本明細書において、「EUVマスクブランク」という。)の製造方法に関する。また、本発明は、該EUVマスクブランクの製造に使用される反射層付基板の製造方法に関する。
従来、半導体産業において、シリコン基板等に微細なパターンからなる集積回路を形成する上で必要な微細パターンの転写技術として、可視光や紫外光を用いたフォトリソグラフィ法が用いられてきた。しかし、半導体デバイスの微細化が加速している一方で、従来のフォトリソグラフィ法の限界に近づいてきた。フォトリソグラフィ法の場合、パターンの解像限界は露光波長の1/2程度であり、液浸法を用いても露光波長の1/4程度と言われており、ArFレーザ(193nm)の液浸法を用いても45nm程度が限界と予想される。そこで45nm以降の露光技術として、ArFレーザよりさらに短波長のEUV光を用いた露光技術であるEUVリソグラフィが有望視されている。本明細書において、EUV光とは、軟X線領域または真空紫外線領域の波長の光線を指し、具体的には波長10〜20nm程度、特に13.5nm±0.3nm程度の光線を指す。
EUV光は、あらゆる物質に対して吸収されやすく、かつこの波長で物質の屈折率が1に近いため、従来の可視光または紫外光を用いたフォトリソグラフィのような屈折光学系を使用できない。このため、EUV光リソグラフィでは、反射光学系、すなわち反射型フォトマスクとミラーとが用いられる。
マスクブランクは、フォトマスク製造に用いられるパターニング前の積層体である。EUVマスクブランクの場合、ガラス製等の基板上にEUV光を反射する反射層と、EUV光を吸収する吸収体層とがこの順で形成された構造を有している。反射層としては、低屈折率膜と高屈折率膜とを交互に積層することで、EUV光を層表面に照射した際の光線反射率が高められた多層反射膜が通常使用される。多層反射膜としては、低屈折率膜としてのモリブデン(Mo)層と、高屈折率膜としてのケイ素(Si)層と、を交互に積層させたMo/Si多層反射膜が通常使用される。
吸収体層には、EUV光に対する吸収係数の高い材料、具体的にはたとえば、タンタル(Ta)を主成分とする材料が用いられる。
EUVマスクブランクの反射層として、多層反射膜を用いる場合、EUV光照射時の光線反射率を高めるために、多層反射膜の各層の膜密度を高くする必要があり、多層反射膜は必然的に高い膜応力(圧縮応力)を有する。
このような高い膜応力が基板に加わることによって、基板が変形するおそれがある。EUVマスクブランク用の基板には通常低膨張ガラス製の基板が使用されるので、膜応力が加わることによって生じる基板の変形は軽微であるため、従来問題とならなかった。
しかしながら、パターンの微細化の要請によって、従来問題視されなかった基板の微少な変形(膜応力が加わることによって生じる基板の変形)が問題となってきた。たとえば、EUVマスクブランクの基板に特定の大きさ以上の変形が存在する場合、具体的には、EUVマスクブランクの製造に通常使用される152mm角の基板の場合、基板の反り量が0.6μmを超えると、該EUVマスクブランクをパターニングする際にパターンの位置精度が低下するおそれがある。また、このような大きさの反りが発生すると、該EUVマスクブランクから作製した反射型マスクを用いてパターン転写する際に、パターン位置ずれやパターン欠陥が発生するおそれがある。
特許文献1,2には、Mo/Si多層反射膜の形成後、加熱処理の実施により、Mo/Si多層反射膜の反射特性を損なうことなしに、該Mo/Si多層反射膜の膜応力を緩和できることが記載されている。特許文献2には、Mo/Si多層反射膜の膜応力が、通常、350〜450MPaの圧縮応力であること、この圧縮応力がEUVLでのパターン転写時に、パターン位置ずれを生じさせる大きさであること、加熱処理によりこの圧縮応力を100MPa以下まで緩和できることが記載されている。
特許文献1では、Mo/Si多層反射膜の形成後、約100℃〜約400℃で約30秒間〜約12時間加熱処理を実施することが記載されている。
特許文献2では、Mo/Si多層反射膜の形成後、約100℃〜約400℃で約3時間〜約12時間加熱処理を実施することが記載されている。
特許文献1,2に記載の方法では、加熱処理により、Mo/Si多層反射膜を構成する各層界面のミキシングが進行する。そして、ミキシングの進行により、多層反射膜を構成する各層が収縮して、膜応力が緩和されると考えられる。
しかしながら、多層反射膜でのミキシングが進行しすぎると、多層反射膜の各層が大きく収縮し、EUV光照射時の反射特性(例えば、反射光のピーク波長)が変化するおそれがある。
このため、加熱処理のみでは膜応力を十分緩和できず、特許文献3に記載の方法のように、応力緩和層の形成が必要となる。
米国特許第6,309,705号明細書 国際公開第99/42414号 米国特許第6,011,646号明細書
本発明は、上記した従来技術の問題点を解決するため、Mo/Si多層反射膜での膜応力による基板の変形を緩和できるEUVマスクブランクの製造方法の提供を目的とする。
また、本発明は、Mo/Si多層反射膜での膜応力による基板の変形を緩和できるEUVリソグラフィ(EUVL)用反射層付基板の製造方法の提供を目的とする。
上記した目的を達成するため、本発明は、基板上にEUV光を反射する反射層を形成するEUVリソグラフィ(EUVL)用反射層付基板の製造方法であって、
前記反射層が、Mo/Si多層反射膜であり、
前記Mo/Si多層反射膜が、ヘリウム(He)、アルゴン(Ar)、ネオン(Ne)、クリプトン(Kr)、キセノン(Xe)のうち少なくともひとつを含む不活性ガスと、水素(H2)を含む雰囲気中で、スパッタリング法により形成され、
形成後の前記Mo/Si多層反射膜を120〜160℃の温度で加熱処理するEUVL用反射層付基板の製造方法を提供する。
また、本発明は、基板上にEUV光を反射する反射層を形成し、前記反射層上に該反射層の保護層を形成するEUVリソグラフィ(EUVL)用反射層付基板の製造方法であって、
前記反射層が、Mo/Si多層反射膜であり、
前記Mo/Si多層反射膜が、ヘリウム(He)、アルゴン(Ar)、ネオン(Ne)、クリプトン(Kr)、キセノン(Xe)のうち少なくともひとつを含む不活性ガスと、水素(H2)を含む雰囲気中で、スパッタリング法により形成され、
前記保護層の形成後、前記Mo/Si多層反射膜を120〜160℃の温度で加熱処理するEUVL用反射層付基板の製造方法を提供する。
ここで、前記保護層は、Ru層またはRu化合物層が好ましい。
また、前記保護層は、ヘリウム(He)、アルゴン(Ar)、ネオン(Ne)、クリプトン(Kr)、キセノン(Xe)のうち少なくともひとつを含む不活性ガスと、水素(H2)を含む雰囲気中で、スパッタリング法により形成することが好ましい。
また、本発明は、基板上にEUV光を反射する反射層を形成し、前記反射層上にEUV光を吸収する吸収体層を形成するEUVリソグラフィ(EUVL)用反射型マスクブランクの製造方法であって、
前記反射層が、Mo/Si多層反射膜であり、
前記Mo/Si多層反射膜が、ヘリウム(He)、アルゴン(Ar)、ネオン(Ne)、クリプトン(Kr)、キセノン(Xe)のうち少なくともひとつを含む不活性ガスと、水素(H2)を含む雰囲気中で、スパッタリング法により形成され、
前記吸収体層の形成後、前記Mo/Si多層反射膜を120〜160℃の温度で加熱処理するEUVL用反射型マスクブランクの製造方法を提供する。
また、本発明は、基板上にEUV光を反射する反射層を形成し、前記反射層上にEUV光を吸収する吸収体層を形成し、前記吸収体層上にマスクパターンの検査に使用する検査光における低反射層を形成するEUVリソグラフィ(EUVL)用反射型マスクブランクの製造方法であって、
前記反射層が、Mo/Si多層反射膜であり、
前記Mo/Si多層反射膜が、ヘリウム(He)、アルゴン(Ar)、ネオン(Ne)、クリプトン(Kr)、キセノン(Xe)のうち少なくともひとつを含む不活性ガスと、水素(H2)を含む雰囲気中で、スパッタリング法により形成され、
前記低反射層の形成後、前記Mo/Si多層反射膜を120〜160℃の温度で加熱処理するEUVL用反射型マスクブランクの製造方法を提供する。
本発明のEUVL用反射型マスクブランクの製造方法において、前記Mo/Si多層反射膜の形成後、前記Mo/Si多層反射膜上に該多層反射膜の保護層を形成し、該保護層上に前記吸収体層を形成することが好ましい。
該保護層は、Ru層、または、Ru化合物層が好ましい。
また、前記保護層は、ヘリウム(He)、アルゴン(Ar)、ネオン(Ne)、クリプトン(Kr)、キセノン(Xe)のうち少なくともひとつを含む不活性ガスと、水素(H2)を含む雰囲気中で、スパッタリング法により形成することが好ましい。
本発明のEUVL用反射層付基板の製造方法、および、本発明のEUVL用反射型マスクブランクの製造方法において、前記Mo/Si多層反射膜を形成する雰囲気中の水素濃度が、1〜50vol%が好ましい。
また、本発明のEUVL用反射層付基板の製造方法、および、本発明のEUVL用反射型マスクブランクの製造方法において、前記保護層を不活性ガスと水素を含む雰囲気中でスパッタリング法により形成する場合、該雰囲気中の水素濃度が、1〜50vol%が好ましい。
本発明のEUVL用反射層付基板の製造方法において、前記加熱処理を大気雰囲気下で実施してもよい。
本発明のEUVL用反射層付基板の製造方法において、前記加熱処理を酸素分圧が20Pa以下の条件下で実施することが好ましい。
本発明のEUVL用反射型マスクブランクの製造方法において、前記加熱処理を大気雰囲気下で実施することが好ましい。
また、本発明は、EUVL用反射層付基板の製造方法により製造される、Mo/Si多層反射膜における平均水素含有率が0.1〜50at%のEUVL用反射層付基板を提供する。
また、本発明は、EUVL用反射型マスクブランクの製造方法により製造される、Mo/Si多層反射膜における平均水素含有率が0.1〜50at%のEUVL用反射型マスクブランクを提供する。
また、本発明は、EUVL用反射型マスクブランクの製造方法により製造される、吸収体層上または低反射層上に膜厚0.5〜3nmの表面酸化膜を有するEUVL用反射型マスクブランクを提供する。
本発明では、Mo/Si多層反射膜を構成するMo膜およびSi膜が水素を含有することにより、加熱処理実施時において、Mo/Si多層反射膜を構成する各層界面でのミキシングによる膜厚方向の収縮に加えて、膜構造に対して等方的な収縮がより促進される。この結果、基板の変形に寄与する膜面内方向の成分の収縮もより大きくなると考えられる。
一方、EUV光照射時の反射特性(例えば、反射光のピーク波長)の変化は、膜厚方向の収縮によって生ずるものであり、膜面内方向の収縮による影響は無視できる。したがって、EUV光照射時の反射特性(例えば、反射光のピーク波長)の変化を抑制しつつ、膜応力をより緩和し、膜応力による基板の変形をより緩和できると考えられる。
また、本発明では、Mo/Si多層反射膜を構成するMo膜およびSi膜が、水素を含有することにより、加熱処理時の多層反射膜表面の酸化が抑制される。その結果、加熱処理による膜応力を緩和する作用、および、膜応力の緩和により基板の変形を緩和する作用が向上する。
図1は、本発明の方法により製造されるEUVL用反射型マスクブランクの実施形態を示す概略断面図である。 図2は、本発明の方法により製造されるEUVL用反射型マスクブランクの別の実施形態を示す概略断面図である。
以下、図面を参照して本発明を説明する。
図1は、本発明の方法により製造されるEUVL用反射型マスクブランク(以下、本明細書において、「本発明のEUVマスクブランク」という。)の1実施形態を示す概略断面図である。図1に示すマスクブランク1は、基板11上にEUV光を反射する反射層12と、EUV光を吸収する吸収体層14とがこの順に形成されている。反射層12と吸収体層14との間には、吸収体層14へのパターン形成時に反射層12を保護するための保護層13が形成されている。
なお、本発明のEUVマスクブランクにおいて、図1に示す構成中、基板11、反射層12、および、吸収体層14のみが必須であり、保護層13は任意の構成要素である。
以下、マスクブランク1の個々の構成要素について説明する。
基板11は、EUVマスクブランク用の基板としての特性を満たすことが要求される。
そのため、基板11は、低熱膨張係数(0±1.0×10-7/℃が好ましく、より好ましくは0±0.3×10-7/℃、さらに好ましくは0±0.2×10-7/℃、さらに好ましくは0±0.1×10-7/℃、特に好ましくは0±0.05×10-7/℃)を有し、平滑性、平坦度、およびマスクブランクまたはパターン形成後のフォトマスクの洗浄等に用いる洗浄液への耐性に優れたものが好ましい。基板11としては、具体的には低熱膨張係数を有するガラス、例えばSiO2−TiO2系ガラス等を用いるが、これに限定されず、β石英固溶体を析出した結晶化ガラスや石英ガラスやシリコンや金属などの基板も使用できる。また、基板11上に応力補正膜のような膜を形成してもよい。
基板11は、0.15nm rms以下の平滑な表面と100nm以下の平坦度を有していることがパターン形成後のフォトマスクにおいて高反射率および転写精度が得られるために好ましい。
基板11の大きさや厚さなどはマスクの設計値等により適宜決定される。後で示す実施例では、外形6インチ(152.4mm)角で、厚さ0.25インチ(6.3mm)のSiO2−TiO2系ガラスを用いた。
基板11の反射層12が形成される側の表面には欠点が存在しないことが好ましい。しかし、存在している場合であっても、凹状欠点および/または凸状欠点によって位相欠点が生じないように、凹状欠点の深さおよび凸状欠点の高さが2nm以下であり、かつこれら凹状欠点および凸状欠点の半値幅は、60nm以下が好ましい。
EUVマスクブランクの反射層12に特に要求される特性は、高EUV光線反射率である。具体的には、EUV光の波長領域の光線を反射層12表面に入射角度6度で照射した際の、波長13.5nm付近の光線反射率の最大値は、60%以上が好ましく、63%以上がより好ましく、65%以上がさらに好ましい。また、反射層12の上に保護層13を設けた場合であっても、波長13.5nm付近の光線反射率の最大値は、60%以上が好ましく、63%以上がより好ましく、65%以上がさらに好ましい。
EUVマスクブランクの反射層としては、EUV波長域において高反射率を達成できることから、低屈折率膜と高屈折率膜とを交互に複数回積層させた多層反射膜が広く用いられている。本発明のEUVマスクブランクでは、低屈折率膜としてのMo膜と、高屈折率膜としてのSi膜とを交互に複数回積層させたMo/Si多層反射膜を用いる。ここで、Mo膜とSi膜を比較した場合、Si膜のほうが大気雰囲気室温下において酸化に対して安定であることから、Mo/Si多層反射膜の最上層は、多層反射膜表面の酸化を防止するためSi膜とする。
Mo/Si多層反射膜の場合に、EUV光線反射率の最大値が60%以上の反射層12とするには、膜厚2.3±0.1nmのMo膜と、膜厚4.5±0.1nmのSi膜とを繰り返し単位数が30〜60になるように積層させればよい。
本発明のEUVマスクブランクでは、Mo/Si多層反射膜を構成する各層(Mo膜、Si膜)が水素を含有する。Mo/Si多層反射膜を構成する各層(Mo膜、Si膜)が水素を含有することにより、Mo/Si多層反射膜の膜応力の緩和、および、膜応力の緩和による基板の変形の緩和という、加熱処理による作用が向上する。
なお、水素の含有により、加熱処理による作用が向上する理由については後述する。
本発明のEUVマスクブランクは、Mo/Si多層反射膜における平均水素含有率は、0.1〜50at%が好ましい。
Mo/Si多層反射膜における平均水素含有率が0.1at%未満の場合、Mo/Si多層反射膜の膜応力の緩和、および、膜応力の緩和による基板の変形の緩和という、加熱処理による作用が不十分となるおそれがある。
一方、Mo/Si多層反射膜における平均水素含有率が50at%超の場合、Mo/Si多層反射膜を構成する各層(Mo膜、Si膜)の密度が過度に低下して、Mo/Si多層反射膜の強度が低下する、Mo/Si多層反射膜の表面が酸化されやすくなる、等の問題が生じるおそれがある。
また、Mo/Si多層反射膜における平均水素含有率が50at%超の場合、スパッタリングによるMo/Si多層反射膜形成時の成膜速度が低下し、実用的ではなくなるおそれがある。
Mo/Si多層反射膜における平均水素含有率は、0.2〜10at%がより好ましく、0.3〜5at%がさらに好ましい。
なお、本明細書においてat%は原子比率(原子百分率)を示す。
Mo/Si多層反射膜における平均水素含有率は、Mo/Si多層反射膜の組成をX線光電子分光装置(X−ray Photoelectron Spectrometer)、二次イオン質量分析装置(Secondary Ion Mass Spectrometer)、ラザフォード後方散乱分光装置(Rutherford Back Scattering Spectroscopy)を用いて測定して求められる。
Mo/Si多層反射膜を構成する各層(Mo膜、Si膜)は、マグネトロンスパッタリング法やイオンビームスパッタリング法などのスパッタリング法を用いて所望の厚さになるように成膜する。
ここで、Mo/Si多層反射膜を構成する各層(Mo膜、Si膜)に水素を含有させるには、水素含有雰囲気でスパッタリング法による成膜を実施すればよい。具体的には、ヘリウム(He)、アルゴン(Ar)、ネオン(Ne)、クリプトン(Kr)、キセノン(Xe)のうち少なくともひとつを含む不活性ガスと、水素(H2)を含む雰囲気中で、スパッタリング法による成膜を実施すればよい。
イオンビームスパッタリング法を用いて、Mo/Si多層反射膜を構成する各層(Mo膜、Si膜)を成膜する場合は、以下の条件で成膜を実施すればよい。
Mo膜の成膜条件
ターゲット:Moターゲット
スパッタリングガス:ArとH2の混合ガス(H2ガス濃度1〜50vol%、好ましくは1〜30vol%、Arガス濃度50〜99vol%、好ましくは70〜99vol%、ガス圧1.3×10-2Pa〜2.7×10-2Pa)
イオン加速電圧:300〜1500V
成膜速度:1.8〜18.0nm/min
膜厚:2.3nm
Si膜の成膜条件
ターゲット:Siターゲット
スパッタリングガス:ArとH2の混合ガス(H2ガス濃度1〜50vol%、好ましくは1〜30vol%、Arガス濃度50〜99vol%、好ましくは70〜99vol%、ガス圧1.3×10-2Pa〜2.7×10-2Pa)
イオン加速電圧:300〜1500V
成膜速度:1.8〜18.0nm/min
膜厚:4.5nm
これを1周期として、Mo膜およびSi膜を30〜60周期積層させることにより、Mo/Si多層反射膜が形成される。なお、上述したように、Mo/Si多層反射膜の最上層は、多層反射膜表面の酸化を防止するためSi膜が好ましい。
なお、Ar以外の不活性ガスを使用する場合、その不活性ガスの濃度が上記したArガス濃度と同じ濃度範囲にする。また、複数種類の不活性ガスを使用する場合、不活性ガスの合計濃度を上記したArガス濃度と同じ濃度範囲にする。
保護層13は、エッチングプロセス、通常はドライエッチングプロセスにより吸収体層15にパターン形成する際に、反射層12がエッチングプロセスによるダメージを受けないよう反射層12を保護する目的で設けられる任意の構成要素である。但し、反射層12の保護という観点からは、反射層12上に保護層13を形成することが好ましい。
また、EUVマスクブランク全体の膜応力は、主として反射層12の膜応力による影響が支配的である。そのため、反射層12上に保護層13を形成する場合、保護層13の膜応力の影響は反射層12に比べると小さいが、反射層12と同様に、保護層13についても水素を含有させて、EUVマスクブランク全体の膜応力をより緩和させてもよい。
なお、保護層13に水素を含有させるには、Mo/Si多層反射膜を構成する各層(Mo膜、Si膜)の場合と同様に、水素含有雰囲気でスパッタリング法による成膜を実施すればよい。
すなわち、ヘリウム(He)、アルゴン(Ar)、ネオン(Ne)、クリプトン(Kr)、キセノン(Xe)のうち少なくともひとつを含む不活性ガスと、水素(H2)を含む雰囲気中で、スパッタリング法による成膜を実施すればよい。
保護層13の材質としては、吸収体層14のエッチングプロセスによる影響を受けにくい、つまりこのエッチング速度が吸収体層14よりも遅く、しかもこのエッチングプロセスによるダメージを受けにくい物質が選択される。
また、保護層13は、保護層13を形成した後であっても反射層12でのEUV光線反射率を損なうことがないように、保護層13自体もEUV光線反射率が高い物質を選択することが好ましい。
この条件を満たす物質としては、たとえばCr、Al、Ta及びこれらの窒化物、Ru及びRu化合物(RuB、RuSi等)、ならびにSiO2、Si34、Al23やこれらの混合物が例示される。これらの中でも、Ru及びRu化合物(RuB、RuSi等)、CrNおよびSiO2が好ましく、Ru及びRu化合物(RuB、RuSi等)が特に好ましい。
保護層13として、Ru層、または、Ru化合物を形成する場合、保護層13中のRuの含有率は、50at%以上が好ましく、70at%以上がより好ましく、90at%以上がさらに好ましく、特に95at%以上が好ましい。
反射層12上に保護層13を形成する場合、保護層13表面の表面粗さは、0.5nm rms以下が好ましい。保護層13表面の表面粗さが大きいと、該保護層13上に形成される吸収体層14の表面粗さが大きくなり、該吸収体層14に形成されるパターンのエッジラフネスが大きくなり、パターンの寸法精度が悪くなる。パターンが微細になるに従いエッジラフネスの影響が顕著になるため、吸収体層14表面は平滑であることが要求される。
保護層13表面の表面粗さが0.5nm rms以下であれば、該保護層13上に形成される吸収体層14表面が十分平滑であるため、エッジラフネスの影響によってパターンの寸法精度が悪化するおそれがない。保護層13表面の表面粗さは、0.4nm rms以下がより好ましく、0.3nm rms以下がさらに好ましい。
反射層12上に保護層13を形成する場合、保護層13の厚さは、EUV光線反射率を高め、かつ耐エッチング特性を得られるという理由から、1〜10nmが好ましい。保護層13の厚さは、1〜5nmがより好ましく、2〜4nmがさらに好ましい。
反射層12上に保護層13を形成する場合、保護層13は、マグネトロンスパッタリング法、イオンビームスパッタリング法など周知の成膜方法を利用できる。
ここで、イオンビームスパッタリング法を用いて、保護層13としてRu層を形成する場合、ターゲットとしてRuターゲットを用い、ヘリウム(He)、アルゴン(Ar)、ネオン(Ne)、クリプトン(Kr)、キセノン(Xe)のうち少なくともひとつを含む不活性ガス雰囲気中で放電させればよい。具体的には、以下の条件でイオンビームスパッタリングを実施すればよい。
スパッタリングガス:Ar(ガス圧1.3×10-2Pa〜2.7×10-2Pa)
イオン加速電圧:300〜1500V
成膜速度:1.8〜18.0nm/min
なお、Ar以外の不活性ガスを使用する場合も上記のガス圧とする。
また、保護層13としてのRu層に水素を含有させる場合は、スパッタリングガスを以下の条件とすればよい。
スパッタリングガス:ArとH2の混合ガス(H2ガス濃度1〜50vol%、好ましくは1〜30vol%、Arガス濃度50〜99vol%、好ましくは70〜99vol%、ガス圧1.3×10-2Pa〜2.7×10-2Pa)
なお、Ar以外の不活性ガスを使用する場合、その不活性ガスの濃度が上記したArガス濃度と同じ濃度範囲にする。また、複数種類の不活性ガスを使用する場合、不活性ガスの合計濃度を上記したArガス濃度と同じ濃度範囲にする。また、保護層13としてRu層以外の材質、例えば、上記で例示した元素または化合物を含む材料の層を用いる場合においても、上記のようにH2ガスを含まない雰囲気中の条件、または、H2ガスを含む雰囲気中の条件、で実施できる。
なお、本発明のEUVマスクブランクの吸収体層を形成する前の状態、すなわち、図1に示すマスクブランク1の吸収体層14を除いた構造が本発明のEUVL用反射層付基板である。本発明のEUVL用反射層付基板は、EUVマスクブランクの前駆体をなすものである。なお、本発明のEUVL用反射層付基板は、EUVマスクブランクの前駆体に限らず、全般的にEUV光を反射する機能を有する光学基板を含めて考えてもよい。
次に、吸収体層14に特に要求される特性は、EUV光線反射率が極めて低いことである。具体的には、EUV光の波長領域の光線を吸収体層14表面に照射した際に、波長13.5nm付近の最大光線反射率は、2.0%以下が好ましく、1.0%以下がより好ましい。
上記の特性を達成するため、EUV光の吸収係数が高い材料での構成が好ましく、タンタル(Ta)を主成分とする材料で形成されていることが好ましい。
さらに、後述する理由により、吸収体層14は、結晶状態がアモルファスであることが好ましい。吸収体層14は、Taおよび窒素(N)を含有する層(TaN層)であることが、結晶状態がアモルファスの膜を形成しやすい点で好ましい。
吸収体層14として、TaN層を形成する場合、TaおよびNの合計含有率は、60at%以上が好ましく、80at%以上がより好ましく、95at%以上がさらに好ましい。
吸収体層14として、TaN層を形成する場合、下記の比率(原子比率:at%と略す。)を満たすことが好ましい。
Taの含有率 好ましくは10〜95at%、より好ましくは60〜90at%
Nの含有率 好ましくは5〜50at%、より好ましくは10〜40at%
TaとNとの原子組成比(Ta:N) 8:1〜1:5
吸収体層14表面は、上述のとおり、その表面粗さが大きいと、吸収体層14に形成されるパターンのエッジラフネスが大きくなり、パターンの寸法精度が悪くなる。パターンが微細になるに従いエッジラフネスの影響が顕著になるため、吸収体層14表面は平滑であることが要求される。
吸収体層14としてTaN層を形成した場合、その結晶状態はアモルファスであり、表面の平滑性に優れている。具体的には、吸収体層14としてTaN層を形成した場合、吸収体層14表面の表面粗さが0.5nm rms以下になる。
吸収体層14表面の表面粗さが0.5nm rms以下であれば、吸収体層14表面が十分平滑であるため、エッジラフネスの影響によってパターンの寸法精度が悪化するおそれがない。吸収体層14表面の表面粗さは0.4nm rms以下がより好ましく、0.3nm rms以下がさらに好ましい。
吸収体層14としてTaN層を形成した場合、エッチングガスとして塩素系ガスを用いてドライエッチングを実施した際のエッチング速度が速く、保護層13(具体的には、Ru層、または、Ru化合物層)とのエッチング選択比が10以上を示す。
ここで、反射層12上に保護層13を形成しない場合は、反射層12(具体的には、Mo/Si多層反射膜の最上層のSi膜)とのエッチング選択比が10以上を示す。
本明細書において、エッチング選択比は、下記式を用いて計算できる。
エッチング選択比
=(吸収体層14のエッチング速度)/(保護層13(または反射層12)のエッチング速度)
エッチング選択比は、10以上が好ましく、11以上がより好ましく、12以上がさらに好ましい。
吸収体層14の膜厚は、5nm以上が好ましく、20nm以上がより好ましく、30nm以上がさらに好ましく、50nm以上が特に好ましい。
一方、吸収体層14の膜厚が大きすぎると、該吸収体層14に形成するパターンの精度が低下するおそれがあるため、100nm以下が好ましく、90nm以下がより好ましく、80nm以下がさらに好ましい。
吸収体層14は、マグネトロンスパッタリング法やイオンビームスパッタリング法のようなスパッタリング法など、周知の成膜方法を使用できる。
吸収体層14としてTaN層を形成する場合、マグネトロンスパッタリング法を用いる場合には、Taターゲットを使用し、Arで希釈した窒素(N2)雰囲気中でターゲットを放電させることによって、TaN層を形成できる。
上記例示した方法で吸収体層14としてのTaN層を形成するには、具体的には以下の成膜条件で実施すればよい。
スパッタリングガス:ArとN2の混合ガス(N2ガス濃度3〜80vol%、好ましくは5〜30vol%、より好ましくは8〜15vol%。ガス圧0.5×10-1Pa〜10×10-1Pa、好ましくは0.5×10-1Pa〜5×10-1Pa、より好ましくは0.5×10-1Pa〜3×10-1Pa。)
投入電力(各ターゲットについて):30〜1000W、好ましくは50〜750W、より好ましくは80〜500W
成膜速度:2.0〜60nm/min、好ましくは3.5〜45nm/min、より好ましくは5〜30nm/min
なお、本発明のEUVマスクブランクは、図1に示した構成(すなわち、基板11、反射層12、保護層13および吸収体層14)以外の構成要素を有していてもよい。
図2は、本発明のEUVマスクブランクの別の実施形態を示す概略断面図である。
図2に示すEUVマスクブランク1´では、吸収体層14上にマスクパターンの検査に使用する検査光における低反射層15が形成されている。
本発明のEUVマスクブランクからEUVマスクを作製する際、吸収体層にパターンを形成した後、このパターンが設計どおりに形成されているかどうか検査する。このマスクパターンの検査では、検査光として通常257nmの光を使用した検査機が使用される。つまり、この257nm程度の光の反射率の差、具体的には、吸収体層14がパターン形成により除去されて露出した面と、パターン形成により除去されずに残った吸収体層14表面と、の反射率の差によって検査される。ここで、前者は保護層13表面であり、反射層12上に保護層13が形成しない場合は反射層12表面(具体的には、Mo/Si多層反射膜の最上層のSi膜表面)である。
したがって、257nm程度の検査光の波長に対する保護層13表面(または反射層12表面)と吸収体層14表面との反射率の差が小さいと検査時のコントラストが悪くなり、正確な検査ができない場合がある。
上記した構成の吸収体層14は、EUV光線反射率が極めて低く、EUVマスクブランクの吸収体層として優れた特性を有しているが、検査光の波長についてみた場合、光線反射率が必ずしも十分低いとは言えない。この結果、検査光の波長での吸収体層14表面の反射率と反射層12表面(または保護層13表面)の反射率との差が小さくなり、検査時のコントラストが十分得られないおそれがある。検査時のコントラストが十分得られないと、マスク検査においてパターンの欠陥を十分判別できず、正確な欠陥検査を行えない場合がある。
図2に示すEUVマスクブランク1´のように、吸収体層14上に低反射層15を形成することにより、検査時のコントラストが良好となる。別の言い方をすると、検査光の波長での光線反射率が極めて低くなる。このような目的で形成する低反射層15は、検査光の波長領域(257nm近傍)の光線を照射した際の、該検査光の波長の最大光線反射率は、15%以下が好ましく、10%以下がより好ましく、5%以下がさらに好ましい。
低反射層15における検査光の波長の光線反射率が15%以下であれば、該検査時のコントラストが良好である。具体的には、保護層13表面(または反射層12表面)における検査光の波長の反射光と、低反射層15表面における検査光の波長の反射光と、のコントラストが、40%以上となる。
本明細書において、コントラストは下記式を用いて求められる。
コントラスト(%)=((R2−R1)/(R2+R1))×100
ここで、検査光の波長におけるR2は保護層13表面(または反射層12表面)での反射率であり、R1は低反射層15表面での反射率である。なお、上記R1およびR2は、図2に示すEUVマスクブランク1´の吸収体層14および低反射層15にパターンを形成した状態で測定する。上記R2は、パターン形成によって吸収体層14および低反射層15が除去され、外部に露出した保護層13表面(または反射層12表面)で測定した値であり、R1はパターン形成によって除去されずに残った低反射層15表面で測定した値である。
本発明において、上記式で表されるコントラストは、45%以上がより好ましく、60%以上がさらに好ましく、70%以上が特に好ましい。
低反射層15は、上記の特性を達成するため、検査光の波長の屈折率が吸収体層14よりも低い材料で構成され、その結晶状態はアモルファスが好ましい。
このような低反射層15の具体例としては、Ta、酸素(O)および窒素(N)を以下に述べる原子比率で含有するもの(低反射層(TaON))が挙げられる。
Taの含有率 20〜80at%、好ましくは、20〜70at%、より好ましくは20〜60at%
OおよびNの合計含有率 20〜80at%、好ましくは30〜80at%、より好ましくは40〜80at%
OとNとの組成(O:N) 20:1〜1:20、好ましくは18:1〜1:18、より好ましくは15:1〜1:15
低反射層(TaON)は、上記の構成により、その結晶状態はアモルファスであり、その表面が平滑性に優れている。具体的には、低反射層(TaON)表面の表面粗さが0.5nm rms以下である。
上記したように、エッジラフネスの影響によってパターンの寸法精度の悪化を防止するため、吸収体層14表面は平滑であることが要求される。低反射層15は、吸収体層14上に形成されるため、同様の理由から、その表面は平滑であることが要求される。
低反射層15表面の表面粗さが0.5nm rms以下であれば、低反射層15表面が十分平滑であるため、エッジラフネスの影響によってパターンの寸法精度が悪化するおそれがない。低反射層15表面の表面粗さは0.4nm rms以下がより好ましく、0.3nm rms以下がさらに好ましい。
吸収体層14上に低反射層15を形成する場合、吸収体層14と低反射層15との合計厚さは、20〜130nmが好ましい。また、低反射層15の厚さが吸収体層14の厚さよりも大きいと、吸収体層14でのEUV光吸収特性が低下するおそれがあるので、低反射層15の厚さは吸収体層14の厚さよりも小さいことが好ましい。このため、低反射層15の厚さは5〜30nmが好ましく、10〜20nmがより好ましい。
上記の構成の低反射層(TaON)は、ヘリウム(He)、アルゴン(Ar)、ネオン(Ne)、クリプトン(Kr)、キセノン(Xe)のうち少なくともひとつを含む不活性ガスで希釈した酸素(O2)および窒素(N2)雰囲気中で、Taターゲットを用いたスパッタリング法、例えば、マグネトロンスパッタリング法またはイオンビームスパッタリング法により形成できる。または、ヘリウム(He)、アルゴン(Ar)、ネオン(Ne)、クリプトン(Kr)、キセノン(Xe)のうち少なくともひとつを含む不活性ガスで希釈した窒素(N2)雰囲気中でTaターゲットを放電させてTaおよびNを含有する膜を形成した後、例えば酸素プラズマ中にさらしたり、酸素を用いたイオンビームを照射することによって、形成された膜を酸化することにより、上記の構成の低反射層(TaON)としてもよい。
上記した方法で低反射層(TaON)を形成するには、具体的には以下の成膜条件で実施すればよい。
スパッタリングガス:ArとO2とN2の混合ガス(O2ガス濃度5〜80vol%、N2ガス濃度5〜75vol%、好ましくはO2ガス濃度6〜70vol%、N2ガス濃度6〜35vol%、より好ましくはO2ガス濃度10〜30vol%、N2ガス濃度10〜30vol%。Arガス濃度5〜90vol%、好ましくは10〜88vol%、より好ましくは20〜80vol%、ガス圧1.0×10-1Pa〜50×10-1Pa、好ましくは1.0×10-1Pa〜40×10-1Pa、より好ましくは1.0×10-1Pa〜30×10-1Pa。)
投入電力:30〜1000W、好ましくは50〜750W、より好ましくは80〜500W
成膜速度:0.1〜50nm/min、好ましくは0.2〜45nm/min、より好ましくは0.2〜30nm/min
なお、Ar以外の不活性ガスを使用する場合、その不活性ガスの濃度が上記したArガス濃度と同じ濃度範囲にする。また、複数種類の不活性ガスを使用する場合、不活性ガスの合計濃度を上記したArガス濃度と同じ濃度範囲にする。
図2に示すEUVマスクブランク1´のように、吸収体層14上に低反射層15を形成する構成が好ましいのは、パターンの検査光の波長とEUV光の波長とが異なるからである。したがって、パターンの検査光としてEUV光(13.5nm付近)を使用する場合、吸収体層14上に低反射層15を形成する必要はないと考えられる。検査光の波長は、パターン寸法が小さくなるに伴い短波長側にシフトする傾向があり、将来的には193nm、さらには13.5nmにシフトすることも考えられる。また、検査光の波長が193nmである場合、吸収体層14上に低反射層15を形成する必要はない場合がある。さらに、検査光の波長が13.5nmである場合、吸収体層14上に低反射層15を形成する必要はないと考えられる。
また、本発明のEUVマスクブランクは、反射層12、保護層13、吸収体層14、低反射層15以外に、EUVマスクブランクの分野において公知の機能膜を有していてもよい。このような機能膜の具体例としては、例えば、特表2003−501823号公報に記載のように、基板の静電チャッキングを促すために、基板の裏面側に施される導電性コーティングが挙げられる。ここで、基板の裏面とは、図1の基板11において、反射層12が形成されている側とは反対側の面を指す。このような目的で基板の裏面に施す導電性コーティングは、シート抵抗が100Ω/□以下となるように、構成材料の電気伝導率と厚さを選択する。導電性コーティングの構成材料としては、公知の文献に記載されているものから広く選択できる。例えば、特表2003−501823号公報に記載の導電性(高誘電率)のコーティング、具体的には、シリコン、TiN、モリブデン、クロム、TaSiからなるコーティングを適用できる。導電性コーティングの厚さは、例えば10〜1000nmである。
導電性コーティングは、公知の成膜方法、例えば、マグネトロンスパッタリング法、イオンビームスパッタリング法といったスパッタリング法、CVD法、真空蒸着法、電解メッキ法を用いて形成できる。
本発明では、上記の手順でEUVマスクブランクを作製した後、EUVマスクブランクのMo/Si多層反射膜の温度が、120〜160℃の範囲となるように制御して加熱処理するとよい。なお、Mo/Si多層反射膜の温度は、EUVマスクブランクの表面の温度を計測することで確認できる。
ここで、図1に示すEUVマスクブランク1の場合は、吸収体層14の形成後、Mo/Si多層反射膜12を120〜160℃の温度で加熱処理するとよい。
また、図2に示すEUVマスクブランク1´の場合は、低反射層15の形成後、Mo/Si多層反射膜12を120〜160℃の温度で加熱処理するとよいが、これに限らない。即ち、吸収体層14の形成後に、Mo/Si多層反射膜12を120〜160℃の温度で加熱処理し、その後、低反射層15を形成してもよい。
また、EUVマスクブランクの前駆体をなす、本発明のEUVL用反射層付基板の場合は、Mo/Si多層反射膜の形成後に、該Mo/Si多層反射膜を120〜160℃の温度で加熱処理するとよい。
さらに、Mo/Si多層反射膜上に保護層を形成するEUVL用反射層付基板の場合は、該保護層の形成後に、Mo/Si多層反射膜を120〜160℃の温度で加熱処理するとよい。なお、Mo/Si多層反射膜の温度は、EUVL用反射層付基板の表面の温度を計測することで確認できる。
本発明では、Mo/Si多層反射膜を構成するMo膜およびSi膜が水素を含有することにより、加熱処理実施時において、Mo/Si多層反射膜を構成する各層界面でのミキシングによる膜厚方向の収縮に加えて、膜構造に対して等方的な収縮がより促進される。Mo/Si多層反射膜を構成するMo膜およびSi膜が水素を含有する場合に、膜構造に対して等方的な収縮がより促進されるのは、以下の理由によると考えられる。
Mo膜が水素を含有すると、Moの結合中に水素との結合によるダングリングボンド(Mo−H)を生じる。Si膜についても同様であり、Siの結合中に水素との結合によるダングリングボンド(Si−H)を生じる。この結果、膜の構造が粗になり低密度化すると考えられる。
また、水素の含有により、膜中の結合に乱れが生じる結果、結晶状態が微結晶またはアモルファスの膜となることにより、膜が低密度化すると考えられる。Si膜の場合は、水素を含有しない場合でも、結晶状態が微結晶またはアモルファスの膜となる傾向があるため、水素含有による影響は小さいと考えられるが、Mo膜の場合は、水素を含有しない場合、結晶性の膜になる傾向があるため、水素含有による影響は大きいと考えられる。
これらの作用により、膜が低密度化する結果、膜の構造が粗になることによって、膜構造に対して等方的な収縮がより促進されると考えられる。
このため、Mo/Si多層反射膜のうち、Mo膜のみが水素を含有することによっても、Mo/Si多層反射膜の膜構造に対する等方的な収縮効果は期待できる。但し、Mo膜およびSi膜が水素を含有することによって、よりその効果が期待でき、その結果、膜応力による基板の変形をより緩和できることから好ましい。
つまり、本発明のEUVL用反射型マスクブランクまたは反射層付基板の製造方法において、Mo膜の成膜のみを水素(H2)を含む雰囲気中で実施して、Mo/Si多層反射膜を形成し、その後に加熱処理することによっても、この効果を得ることはできる。但し、Mo膜およびSi膜の成膜時に水素を含む雰囲気中でMo/Si多層反射膜を形成し、その後に加熱処理することによって、よりこの効果を得ることはできることから好ましい。
また、以下の理由からも、Mo膜およびSi膜の成膜時に水素を含む雰囲気中でMo/Si多層反射膜を形成し、その後に加熱処理することが好ましい。
Mo膜の成膜のみを水素(H2)を含む雰囲気中で実施する場合、Mo膜の成膜時には、水素を含有するスパッタリングガスを使用し、Si膜の成膜前には雰囲気中から水素を除去する必要がある。Mo/Si多層反射膜の形成では、この手順を30〜60回実施する必要があり、プロセス的に煩雑になる場合がある。
なお、以降は、Mo/Si多層反射膜を構成するMo膜およびSi膜が水素を含有する場合について説明したものである。
膜厚方向の収縮は、Mo/Si多層反射膜を構成する各層界面で主に起こるのに対して、膜面内方向の収縮は、構造緩和による等方的収縮の膜面内方向成分として各層の全域で起こる。
したがって、膜厚方向の収縮のみによる場合よりも、基板の変形に寄与する膜面内方向の成分の収縮がより大きくなると考えられる。
一方、EUV光照射時の反射特性(例えば、反射光のピーク波長)の変化は、主としてMo/Si多層反射膜を構成する各層の膜厚の変化によって生じるため、膜面内方向の収縮による影響は無視できる。
したがって、EUV光照射時の反射特性(例えば、反射光のピーク波長)の変化を抑制しつつ、膜応力をより緩和し、膜応力による基板の変形をより緩和できると考えられる。
また、加熱処理の実施時、大気に面した膜表面から拡散した酸素が、Mo/Si多層反射膜の最上層のSi膜中のSi原子と結合すると、該Si膜の構造が膨張することにより、該Si膜の膜応力(圧縮応力)が増加すると考えられる。これにより、加熱処理による膜応力を緩和する作用が阻害されるおそれがある。
本発明では、Mo/Si多層反射膜の最上層のSi膜に酸素が拡散してきた場合でも、Si膜に含まれる水素が、酸素と反応してH2Oを生成することで、Si膜の酸化が抑制されると考えられる。これにより、加熱処理による膜応力を緩和する作用が向上すると考えられる。
ここで、加熱処理温度が120℃よりも低いと、Mo/Si多層反射膜の膜応力を緩和し、基板の変形を緩和する作用が不十分になる。
一方、加熱処理温度が160℃よりも高いと、Mo/Si多層反射膜でのミキシングが進行しすぎて、多層反射膜の各層が膜厚方向に大きく収縮して、EUV光照射時の反射特性(例えば、反射光のピーク波長)が変化するおそれがある。加熱処理の温度は、130℃〜150℃がより好ましく、136℃〜144℃がさらに好ましい。
また、加熱時間は5〜60分の範囲が好ましく、10〜30分の範囲がより好ましい。加熱処理の時間が5分よりも短いと、Mo/Si多層反射膜での構造緩和とミキシングにより膜応力を緩和する、加熱処理の作用が不十分になるおそれがある。一方、加熱処理の時間が60分より長いと、ミキシングが進行しすぎて多層反射膜の各層が大きく収縮し、EUV光照射時の反射特性の変化、具体的には、反射光の反射率が低下するとともに反射光のピーク波長が著しく低下するおそれがある。
ここで、加熱処理を実施する対象が、本発明のEUVマスクブランク1,1´のMo/Si多層反射膜12の場合、Mo/Si多層反射膜12上に形成された吸収体層14(吸収体層14上に低反射層15が形成されている場合は、吸収体層14および低反射層15)が、Mo/Si多層反射膜12の最上層をなすSi膜の酸化を抑制するためのバリア層として機能するため、真空中や大気雰囲気下で加熱処理を実施できる。このうち、大気雰囲気下で実施する場合、真空中での加熱処理で生じる熱履歴による欠点の発生とEUVマスクブランクへの付着を抑制でき、また大気圧下で窒素ガスなど大気以外のガスを扱う際の窒息に対する安全対策をせずに容易に扱える等の理由から好ましい。
また、吸収体層を形成後に大気中で加熱処理を実施すると、吸収体層表面に一定の厚さ以上の表面酸化膜が形成され、吸収体層をその酸化による光学特性の変化および圧縮応力の増加から保護する効果が得られるので好ましい。例えば、吸収体層としてTaNを用いる場合、本発明の加熱処理により、表面にTaON層が形成され、これが表面酸化膜の下層にあるTaNを更なる酸化から保護する膜として機能する。本発明の方法により形成される表面酸化膜は、0.5〜3nmの厚さが好ましく、1.5〜2.5nmの厚さがより好ましい。厚さが0.5nmより薄いと、吸収体層表面が十分に保護されず、洗浄に対する耐久性が低下するおそれがある。例えば、吸収体層形成後、加熱処理をせずに大気中に常温で放置した場合でも、極薄の表面酸化膜は形成されるが、その膜厚はせいぜい0.2nmであり、吸収体層の耐久性を向上できない。一方、厚さが3nmよりも厚いと、EUV照射光に対する最大光線反射率が大きくなり、13.5nm程度のEUV光をマスクパターンの検査光とする場合において、そのコントラストが低下するおそれがある。
なお、上記のように吸収体層表面に一定厚の表面酸化膜を形成する方法としては、大気雰囲気下の加熱処理に限らない。例えば、ヘリウム(He)、アルゴン(Ar)、ネオン(Ne)、クリプトン(Kr)、キセノン(Xe)のうち少なくともひとつを含む不活性ガスで希釈した酸素(O2)および窒素(N2)雰囲気中で加熱処理をしたり、酸素プラズマ中にさらした雰囲気中で加熱処理をしたりしてもよい。また、この方法で表面酸化膜を形成する場合であっても、その膜厚は、0.5〜3nmが好ましく、1.5〜2.5nmがより好ましい。
なお、Mo/Si多層反射膜12の最上層をなすSi膜の酸化を抑制するためのバリア層として機能という点では、吸収体層14は上記構成の吸収体層(TaN)が好ましく、低反射層15は上記構成の低反射層(TaON)が好ましい。
一方、加熱処理を実施する対象が、本発明の反射層付基板のMo/Si多層反射膜12の場合(Mo/Si多層反射膜12上に保護層13が形成されている場合を含む)、大気雰囲気下で加熱処理を実施してもよいが、Mo/Si多層反射膜の最上層をなすSi膜の酸化を防止するため、酸素分圧が20pa以下の条件で加熱処理を実施するとよい。また、酸素分圧は10Pa以下がより好ましく、5Pa以下がさらに好ましい。このような、酸素分圧が20Pa以下を満足する1つの条件として、窒素(N2)、ヘリウム(He)、アルゴン(Ar)、ネオン(Ne)、クリプトン(Kr)、キセノン(Xe)等の不活性ガス雰囲気下で加熱処理を実施することが好ましい。さらに、酸素分圧が20Pa以下を満足するもう1つの条件として、真空下で加熱処理を実施してもよい。また、保護膜13を形成した後に大気雰囲気下で加熱処理をする場合、保護層13をRu層とすると、加熱処理によって、Ru層上に、膜厚が1nm程度のRu酸化層が形成される。
また、図2に示すEUVマスクブランク1´の場合、低反射層15の形成後に上述した加熱処理を実施してもよい。吸収体層14上に低反射層15を形成した後に、加熱処理を実施する場合でも、図1に示すマスクブランク1における加熱処理と同様の雰囲気下、即ち、大気雰囲気下等、種々の条件における加熱処理方法により、低反射層15上の表面酸化膜を形成するとよい。そして、この場合においても、低反射層15上に形成される表面酸化膜の膜厚は、0.5〜3nmが好ましく、1.5〜2.5nmがより好ましい。厚さが0.5nmより薄いと、吸収体層表面が十分に保護されず洗浄に対する耐久性が低下するおそれがある。一方、厚さが3nmよりも厚いと、マスクパターンの検査光に対する最大光線反射率が大きくなり、そのコントラストが低下するおそれがある。例えば、低反射層15がTaONから構成される場合、低反射層形成後の加熱処理により形成される表面酸化膜は、酸素リッチのTaON、つまり、低反射層として構成されるTaONに対して、酸素(O)の組成が多い構成であり、この場合の低反射層TaONとは異なる構成の層として認識できる。具体的に、TaON上の表面酸化膜については、酸素の組成で識別が可能であって、低反射層となるTaON層に対して酸素が5at%以上の原子組成比となる層を表面酸化膜として特定できる。
以下、実施例を用いて本発明をさらに説明する。
実施例1
本実施例では、EUVL用反射層付基板を作製した。このEUVL用反射層付基板は、図1に示すマスクブランク1の吸収体層14を除いた構造である。
成膜用の基板11として、SiO2−TiO2系のガラス基板(外形6インチ(152.4mm)角、厚さが6.3mm)を使用する。このガラス基板の熱膨張率は0.2×10-7/℃、ヤング率は67GPa、ポアソン比は0.17、比剛性は3.07×1072/s2である。このガラス基板を研磨により、rmsが0.15nm以下の平滑な表面と100nm以下の平坦度に形成した。
基板11の裏面側には、マグネトロンスパッタリング法を用いて厚さ100nmのCr膜を成膜することによって、シート抵抗100Ω/□の導電性コーティング(図示していない)を施した。
平板形状をした通常の静電チャックに、上記の手順で形成されるCr膜を用いて基板11(外形6インチ(152.4mm)角、厚さ6.3mm)を固定して、該基板11の表面上にイオンビームスパッタ法を用いてMo膜およびSi膜を交互に成膜することを50周期繰り返すことにより、合計膜厚340nm((2.3nm+4.5nm)×50)のMo/Si多層反射膜(反射層12)を形成した。なお、Mo/Si多層反射膜の最上層はSi膜である。
Mo膜およびSi膜の成膜条件は以下の通りである。
Mo膜の成膜条件
ターゲット:Moターゲット
スパッタリングガス:ArとH2の混合ガス(H2ガス濃度3vol%、Arガス濃度97vol%、ガス圧0.02Pa)
電圧:700V
成膜速度:3.84nm/min
膜厚:2.3nm
Si膜の成膜条件
ターゲット:Siターゲット(ホウ素ドープ)
スパッタリングガス:ArとH2の混合ガス(H2ガス濃度3vol%、Arガス濃度97vol%、ガス圧0.02Pa)
電圧:700V
成膜速度:4.62nm/min
膜厚:4.5nm
次に、保護層13であるRu層を、イオンビームスパッタ法を用いて形成した。
保護層13の形成条件は以下の通りである。
ターゲット:Ruターゲット
スパッタガス:ArとH2の混合ガス(H2ガス濃度3vol%、Arガス濃度97vol%、ガス圧0.02Pa)
電圧:700V
成膜速度:3.12nm/min
膜厚:2.5nm
保護層13の形成後、Mo/Si多層反射膜12の組成を、X線光電子分光装置(X−ray Photoelectron Spectrometer)(PERKIN ELEMER−PHI社製)、二次イオン質量分析装置(Secondary Ion Mass Spectrometer)(アルバック・ファイ社製)、ラザフォード後方散乱分光装置(Rutherford Back Scattering Spectroscopy)(神戸製鋼社製)を用いて測定し、Mo/Si多層反射膜における平均水素含有率を求めた。Mo/Si多層反射膜における平均水素含有率は3at%であった。
また、保護層13の形成後、Mo/Si多層反射膜12の結晶状態を、X線回折装置(X−Ray Diffractmeter)(RIGAKU社製)で確認した。得られる回折ピークにはシャープなピークが見られないことから、Mo/Si多層反射膜12を構成するMo膜およびSi膜の結晶状態がアモルファス構造または微結晶構造であることを確認した。
次に、保護層13形成後の反射層付基板を、大気雰囲気下、140±4℃の範囲内で20分間加熱処理した。
そして、加熱処理の実施前後に、EUVL用反射層付基板の表面および裏面の平坦度を測定した。ここで、EUVL用反射層付基板の表面とは保護層13の表面を指す。一方、EUVL用反射層付基板の裏面とは、基板11の裏面側に形成されたCr膜の表面を指す。平坦度の測定には、フィゾー型レーザ干渉式平坦度測定機(Fujinon社製G310S)を用いた。
また、加熱処理の実施前後に、保護層13表面にEUV光(波長13.57nm)を照射し、保護層13の面内17点でのEUV反射率をEUV反射率計(AIXUV社製)を用いて測定し、EUV反射率の平均値を求めた。なお、波長13.57nmのEUV光は、保護層13表面に入射角度6度で照射して測定した。
実施例2
本実施例では、図1に示すEUVマスクブランク1を作製する。
本実施例におけるEUVマスクブランク1のうち、基板11は実施例1と同じものを用い、さらに、基板11裏面側の導電性コーティングとなるCr層、Mo/Si多層反射膜(反射層12)、保護層13となるRu層は、実施例1と同じ条件下で形成する。
次に、保護層13上に、吸収体層14としてTaN層を、マグネトロンスパッタリング法を用いて形成する。
TaN層を成膜条件は以下のとおりである。
TaN層の成膜条件
ターゲット:Taターゲット
スパッタリングガス:ArとN2の混合ガス(Ar:86vol%、N2:14vol%、ガス圧:0.3Pa)
投入電力:150W
成膜速度:7.2nm/min
膜厚:60nm
吸収体層14の形成後のEUVマスクブランクを、大気雰囲気下、140±4℃の範囲内に制御して20分間加熱処理する。なお、温度はEUVマスクブランク表面の温度であり、加熱時間は、EUVマスクブランク表面の温度を140±4℃の範囲内に保持する時間である。
また、吸収体層14となるTaN上に形成された表面酸化膜、即ち、TaONについてRigaku社製の高機能薄膜X線反射率膜厚測定装置を用いて、X線反射率測定法によりその膜厚を計測すると、2nm程度となる。
そして、加熱処理の実施前後に、EUVマスクブランクの表面および裏面の平坦度を測定する。ここで、EUVマスクブランクの表面とは吸収体層14の表面を指す。一方、EUVマスクブランクの裏面とは、基板11の裏面側に形成されたCr膜の表面を指す。平坦度の測定には、フィゾー型レーザ干渉式平坦度測定機(Fujinon社製、商品名:G310S)を用いると、後述する、実施例1の平坦度の差分と同程度の値が得られる。
実施例3
本実施例では、図2に示すEUVマスクブランク1´を作製する。
本実施例におけるEUVマスクブランク1´のうち、基板11は実施例1と同じものを用い、さらに、基板11裏面側の導電性コーティングとなるCr層、Mo/Si多層反射膜(反射層12)、保護層13となるRu層は、実施例1と同じ条件下で形成し、吸収体層14となるTaNは、実施例2と同じ条件下で形成する。
次に、吸収体層14上に、低反射層15としてTaON層を、マグネトロンスパッタリング法を用いて形成する。
TaON層の成膜条件は以下のとおりである。
TaON層の成膜条件
ターゲット:Taターゲット
スパッタリングガス:ArとO2およびN2の混合ガス(Ar:49vol%、O2:37vol%、N2:14vol%、ガス圧:0.3Pa)
投入電力:250W
成膜速度:2.0nm/min
膜厚:8nm
低反射層15の形成後のEUVマスクブランクを、大気雰囲気下、140±4℃の範囲内に制御して20分間加熱処理する。なお、温度はEUVマスクブランク表面の温度であり、加熱時間は、EUVマスクブランク表面の温度を140±4℃の範囲内に保持する時間である。
そして、加熱処理の実施前後に、EUVマスクブランクの表面および裏面の平坦度を測定すると、加熱前後の平坦度の差分は、後述する計測値と同程度となる。
また、低反射層15となるTaON上に形成された表面酸化膜についてRigaku社製の高機能薄膜X線反射率膜厚測定装置を用いて、X線反射率測定法によりその膜厚を計測すると、約2nmとなる。
比較例1
Mo/Si多層反射膜を構成するMo膜およびSi膜の成膜条件を下記条件とした以外は、実施例1と同様の手順を実施した。
Mo膜の成膜条件
ターゲット:Moターゲット
スパッタリングガス:Arガス(ガス圧0.02Pa)
電圧:700V
成膜速度:3.84nm/min
膜厚:2.3nm
Si膜の成膜条件
ターゲット:Siターゲット(ホウ素ドープ)
スパッタリングガス:Arガス(ガス圧0.02Pa)
電圧:700V
成膜速度:4.62nm/min
膜厚:4.5nm
実施例1と同様の手順で保護層13まで形成した後、窒素雰囲気下、140±4℃の範囲内で20分間加熱処理した。
そして、加熱処理実施前後に、実施例1と同様の手順で、平坦度測定およびEUV反射率測定を実施した。
加熱処理実施前後での平坦度の差分を以下に示す。
実施例1
表面 0.55μm
裏面 0.66μm
比較例1
表面 0.18μm
裏面 0.22μm
加熱処理実施前後での平坦度の差分は、膜応力によって生じた基板11の反りが加熱処理によってどの程度緩和されたかを示している。両者の比較から明らかなように、Mo/Si多層反射膜が水素を含有する実施例1では、加熱処理による基板の反りを緩和する効果が向上した。
加熱処理実施前後でのEUV反射率(平均値)の変化を以下に示す。
少なくとも、Mo/Si多層反射膜が水素を含有する実施例1では、加熱処理によるEUV反射率の低下は認められなかった。
1,1´:EUVマスクブランク
11:基板
12:反射層(Mo/Si多層反射膜)
13:保護層
14:吸収体層
15:低反射層

Claims (19)

  1. 基板上にEUV光を反射する反射層を形成するEUVリソグラフィ(EUVL)用反射層付基板の製造方法であって、
    前記反射層が、Mo/Si多層反射膜であり、
    前記Mo/Si多層反射膜が、ヘリウム(He)、アルゴン(Ar)、ネオン(Ne)、クリプトン(Kr)、キセノン(Xe)のうち少なくともひとつを含む不活性ガスと、水素(H2)を含む雰囲気中で、スパッタリング法により形成され、
    形成後の前記Mo/Si多層反射膜を120〜160℃の温度で加熱処理するEUVL用反射層付基板の製造方法。
  2. 基板上にEUV光を反射する反射層を形成し、前記反射層上に該反射層の保護層を形成するEUVリソグラフィ(EUVL)用反射層付基板の製造方法であって、
    前記反射層が、Mo/Si多層反射膜であり、
    前記Mo/Si多層反射膜が、ヘリウム(He)、アルゴン(Ar)、ネオン(Ne)、クリプトン(Kr)、キセノン(Xe)のうち少なくともひとつを含む不活性ガスと、水素(H2)を含む雰囲気中で、スパッタリング法により形成され、
    前記保護層の形成後、前記Mo/Si多層反射膜を120〜160℃の温度で加熱処理するEUVL用反射層付基板の製造方法。
  3. 前記保護層は、ヘリウム(He)、アルゴン(Ar)、ネオン(Ne)、クリプトン(Kr)、キセノン(Xe)のうち少なくともひとつを含む不活性ガスと、水素(H2)を含む雰囲気中で、スパッタリング法により形成される、請求項2に記載のEUVL用反射層付基板の製造方法。
  4. 前記保護層を形成する雰囲気中の水素濃度が1〜50vol%である、請求項3に記載のEUVL用反射層付基板の製造方法。
  5. 前記保護層が、Ru層またはRu化合物層である、請求項2〜4のいずれかに記載のEUVL用反射層付基板の製造方法。
  6. 前記Mo/Si多層反射膜を形成する雰囲気中の水素濃度が1〜50vol%である、請求項1〜5のいずれかに記載のEUVL用反射層付基板の製造方法。
  7. 前記加熱処理を大気雰囲気下で実施する、請求項1〜6のいずれかに記載のEUV用反射層付基板の製造方法。
  8. 前記加熱処理を酸素分圧が20pa以下の条件下で実施する、請求項1〜6のいずれかに記載のEUVL用反射層付基板の製造方法。
  9. 基板上にEUV光を反射する反射層を形成し、前記反射層上にEUV光を吸収する吸収体層を形成するEUVリソグラフィ(EUVL)用反射型マスクブランクの製造方法であって、
    前記反射層が、Mo/Si多層反射膜であり、
    前記Mo/Si多層反射膜が、ヘリウム(He)、アルゴン(Ar)、ネオン(Ne)、クリプトン(Kr)、キセノン(Xe)のうち少なくともひとつを含む不活性ガスと、水素(H2)を含む雰囲気中で、スパッタリング法により形成され、
    前記吸収体層の形成後、前記Mo/Si多層反射膜を120〜160℃の温度で加熱処理するEUVL用反射型マスクブランクの製造方法。
  10. 基板上にEUV光を反射する反射層を形成し、前記反射層上にEUV光を吸収する吸収体層を形成し、前記吸収体層上にマスクパターンの検査に使用する検査光における低反射層を形成するEUVリソグラフィ(EUVL)用反射型マスクブランクの製造方法であって、
    前記反射層が、Mo/Si多層反射膜であり、
    前記Mo/Si多層反射膜が、ヘリウム(He)、アルゴン(Ar)、ネオン(Ne)、クリプトン(Kr)、キセノン(Xe)のうち少なくともひとつを含む不活性ガスと、水素(H2)を含む雰囲気中で、スパッタリング法により形成され、
    前記低反射層の形成後、前記Mo/Si多層反射膜を120〜160℃の温度で加熱処理するEUVL用反射型マスクブランクの製造方法。
  11. 前記Mo/Si多層反射膜の形成後、前記Mo/Si多層反射膜上に該多層反射膜の保護層を形成し、該保護層上に前記吸収体層を形成する、請求項9または10に記載のEUVL用反射型マスクブランクの製造方法。
  12. 前記保護層は、ヘリウム(He)、アルゴン(Ar)、ネオン(Ne)、クリプトン(Kr)、キセノン(Xe)のうち少なくともひとつを含む不活性ガスと、水素(H2)を含む雰囲気中で、スパッタリング法により形成される、請求項11に記載のEUVL用反射型マスクブランクの製造方法。
  13. 前記保護層を形成する雰囲気中の水素濃度が1〜50vol%である、請求項12に記載のEUVL用反射型マスクブランクの製造方法。
  14. 前記保護層が、Ru層、または、Ru化合物層である、請求項11〜13のいずれかに記載のEUVL用反射型マスクブランクの製造方法。
  15. 前記Mo/Si多層反射膜を形成する雰囲気中の水素濃度が1〜50vol%である、請求項9〜14のいずれかに記載のEUVL用反射型マスクブランクの製造方法。
  16. 前記加熱処理を大気雰囲気下で実施する、請求項9〜15のいずれかに記載のEUVL用反射型マスクブランクの製造方法。
  17. 請求項1〜8のいずれかに記載のEUVL用反射層付基板の製造方法により製造される、Mo/Si多層反射膜における平均水素含有率が0.1〜50at%のEUVL用反射層付基板。
  18. 請求項9〜16のいずれかに記載のEUVL用反射型マスクブランクの製造方法により製造される、Mo/Si多層反射膜における平均水素含有率が0.1〜50at%のEUVL用反射型マスクブランク。
  19. 請求項16に記載のEUVL用反射型マスクブランクの製造方法によって得られる、吸収体層上または低反射層上に膜厚0.5〜3nmの表面酸化膜を有するEUVL用反射型マスクブランク。
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