JP2013121980A - Trpv2阻害剤,疾患の予防又は治療剤,薬剤探索用リード化合物,及び薬剤探索方法 - Google Patents

Trpv2阻害剤,疾患の予防又は治療剤,薬剤探索用リード化合物,及び薬剤探索方法 Download PDF

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Abstract

【課題】筋変性疾患の原因と言われているカチオンチャンネルのTRPファミリーの一種であるTRPV2の活性を抑制する阻害剤、該阻害剤を含有する筋変性疾患の予防又は治療剤、該阻害剤探索のためのリード化合物、及び薬剤探索方法を提供。
【解決手段】4,4’−{3−[2−(1−エチル−4−1H−キノリデン)エチリデン]}プロペニレン[ビス(1−エチル−ヨウ化キノリニウム)]で表わされる化合物を含むTRPV2阻害剤、該阻害剤を含有する筋変性疾患の予防又は治療剤、該阻害剤探索のためのリード化合物、及び薬剤探索方法。
【選択図】なし

Description

本発明は、筋変性疾患の原因と言われているTRPV2の活性を抑制する阻害剤,それを利用した、筋変性疾患その他TRPV2活性化に起因する疾患の予防又は治療剤,薬剤探索用のリード化合物,及びそれを用いた、薬剤の探索方法に関するものである。
筋肉の変性は、カチオンチャネルであるTRP(transient receptor potential)ファミリーの一種であるTRPV2(Vとは、唐辛子の辛み成分であるカプサイシンに反応して活性化される、vanilloid receptorグループを意味する。)を介してCa2+が細胞内に過剰に流入することによって起こることが、近年の研究で明らかになってきた。
従って、このTRPV2の活性を阻害する物質であれば、筋肉が変性する疾病の予防又は治療ができると期待されている(非特許文献1)。
しかしながら、従来開発されているTRPV2阻害剤は、特異性に乏しく、同じTRPファミリーに属する、TRPV1や、TRPC1をも阻害してしまう等の欠点があり、より特異性の高いTRPV2阻害剤が求められていた。
一方、本発明者等は、TRPV2を阻害する薬剤のスクリーニング方法について、検討を重ねた結果、特許文献1に記載の方法を見出すに至った。
特開2007-259745号公報 The Journal of Cell Biology 2003 Vol. 161 No.5 P.957-967
本発明者等は、特許文献1に記載のスクリーニング方法等を利用することで、新規阻害剤を見出すべく鋭意検討を行った結果、本発明に到達したものであって、その目的とするところは、TRPVファミリーの中でも、TRPV2を特異的に阻害し得る化合物を探し出すこと,及びそれを用いたTRPV2阻害剤,及び筋変性疾患・その他TRPV2活性化に起因する疾患の予防又は治療剤を提供すること,更には、TRPV2阻害活性を有する化合物をリード化合物とし、更なる薬剤の探索方法を提供することにある。
上記の目的は、下記の第一の発明〜第六の発明によって、達成される。
[第一の発明]
下記式(I)乃至(V)で表わされる群から選択される少なくとも1つの化合物を含むことを特徴とする、TRPV2阻害剤。
(式中、R1は、水素又は炭素数1乃至3のいずれかの炭化水素基を表わし、R2及びR3は、各々炭素数1乃至3のいずれかの炭化水素基を表わし、Xは、ハロゲン原子を表わす。)
[第二の発明]
上記式(I)乃至(V)で表わされる群から選択される少なくとも1つの化合物を含むことを特徴とする、筋変性疾患の予防又は治療剤。
[第三の発明]
筋変性疾患が、筋ジストロフィー,心筋症,心不全,心筋梗塞のいずれかであることを特徴とする、第二の発明に記載の予防又は治療剤。
[第四の発明]
上記式(I)乃至(V)で表わされる群から選択される少なくとも1つの化合物を含むことを特徴とする、TRPV2の活性化に起因する疾患の予防又は治療剤。
[第五の発明]
上記式(I)乃至(V)で表わされる群から少なくとも1つ選択される、TRPV2阻害剤又は筋変性疾患あるいはTRPV2活性化に起因する疾患の予防又は治療剤を探索するためのリード化合物。
[第六の発明]
上記式(I)乃至(V)で表わされる群から選択される少なくとも1つをリード化合物とし、コンピューターを用いたドラッグデザインを経て又は経ること無しに公知の合成手法を用い、TRPV2阻害剤,又は筋変性疾患あるいはTRPV2活性化に起因する疾患の予防又は治療剤を探索する方法。
尚、以下では、(I)乃至(V)で表わされる化合物を、各々、化合物I,化合物II,化合物III,化合物IV,化合物V等と記載することがある。
本発明の阻害剤は、筋変性疾患の原因と言われているTRPV2の活性を、特異的に阻害することができ、これを利用すれば、筋変性疾患・その他TRPV2活性化に起因する疾患の予防又は治療剤が可能となる。
また、本発明のリード化合物を用いた薬剤探索方法によって、TRPV2阻害剤や、筋変性疾患・その他TRPV2活性化に起因する疾患の予防又は治療剤の探索が、飛躍的に効率的になる。
[本発明で用いられる化合物(I)]
本発明で用いられる化合物(I)は、下記の構造式によって示されるものである。
(式中、R1は、水素又は炭素数1乃至3のいずれかの炭化水素基を表わし、R2及びR3は、各々炭素数1乃至3のいずれかの炭化水素基を表わし、Xは、ハロゲン原子を表わす。)
R1,R2,及びR3の炭化水素基としては、直鎖状又は分岐鎖状のもの,及び飽和又は不飽和のものが挙げられるが、直鎖状の飽和炭化水素が好ましい。
具体的には、メチル,エチル,ビニル(エテニル),アセチル,プロピル,イソプロピル,プロペニル,プロパジエニル,プロピニル基等が挙げられるが、メチル,エチル,又はプロピル基が好ましく、より好ましくは、メチル基又はエチル基であり、特に好ましくはメチル基である。
ここで、R1,R2,R3は、同じものであっても構わないが、それぞれ別個のものであっても構わない。
ハロゲン原子としては、特に限定されないが、好ましくは、塩素(Cl)又は臭素(Br)が好ましいものとして挙げられ、より好ましくはClである。
[本発明で用いられる化合物(II)]
本発明で用いられる化合物(II)は、下記の構造式によって示されるものである。
(C16H15NO4)
[本発明で用いられる化合物(III)]
本発明で用いられる化合物(III)は、下記の構造式によって示されるものである。
(C17H16N2O5)
[本発明で用いられる化合物(IV)]
本発明で用いられる化合物(IV)は、下記の構造式によって示されるものである。
(C20H19N5O2)
[本発明で用いられる化合物(V)]
本発明で用いられる化合物(V)は、下記の構造式によって示されるものである。
(C38H37I2N3)
(4,4’-{3-[2(l-ethyl-4-(1-H)quinolidene)ethylidene]}propenylene[bis(l-ethyl quinolinium iodide)])
[本発明の、TRPV2阻害剤,筋変性疾患・その他TRPV2活性化に起因する疾患の予防又は治療剤]
本発明の、TRPV2阻害剤,筋変性疾患・その他TRPV2活性化に起因する疾患の予防又は治療剤は、上記式(I)乃至(V)で表わされる群から選択される化合物を用いることによって製造することができるが、これらの化合物の2つ以上を組み合わせて用いることもできる。
[有効成分の含有量]
本発明のTRPV2阻害剤や、筋変性疾患・その他TRPV2活性化に起因する疾患の予防又は治療剤中の、有効成分(式(I)乃至(V)で表される少なくとも1つの化合物)の含有量は、剤形によって様々であり、一概に限定できず、各種剤形化が可能な範囲で、投与量との関係で適宜選択すれば良いが、例えば液剤の場合、好ましくは0.2μM〜200 mM,より好ましくは2μM〜100 mM,特に注射剤の場合、好ましくは0.2μM〜4 mM,より好ましくは0.4μM〜2mM,固形剤の場合、好ましくは20μM〜1M,より好ましくは40μM〜400 mM等として調製できるが、必ずしもこの範囲に限定されるものでは無い。
[投与量]
本発明のTRPV2阻害剤や、筋変性疾患・その他TRPV2活性化に起因する疾患の予防又は治療剤の投与量は、投与経路,症状,年齢,体重,予防又は治療剤の形態等によって異なるが、例えば、TRPV2阻害剤や、筋変性疾患・その他TRPV2活性化に起因する疾患の予防又は治療剤中の有効成分の量が、処置を必要としている対象体重1kg当たり好ましくは0.005〜500mg,より好ましくは、0.1〜100mg,但し、成人に対して1日あたり、下限として好ましくは0.01mg(より好ましくは0.1mg),上限として、好ましくは20g(より好ましくは2000mg,更に好ましくは500mg,特に好ましくは100mg)となるように、1回又は数回に分けて、症状に応じて投与することが望ましい。
また、本発明のTRPV2阻害剤や、筋変性疾患・その他TRPV2活性化に起因する疾患の予防又は治療剤には、その阻害効果や予防又は治療効果を阻害しない範囲で、他の成分を含有させることができ、例えば薬学的に許容される担体として、賦形剤,滑沢剤,結合剤,崩壊剤,安定剤,矯味矯臭剤,希釈剤,界面活性剤,乳化剤,可溶化剤,吸収促進剤,保湿剤,吸着剤,充填剤,増量剤,付湿剤,防腐剤等の添加剤を用いて周知の方法で製剤化することができる。
ここに、賦形剤としては、有機系賦形剤及び無機系賦形剤等が挙げられる。
本発明のTRPV2阻害剤や、筋変性疾患・その他TRPV2活性化に起因する疾患の予防又は治療剤の投与経路としては、経口投与,静注等の静脈投与,筋肉内投与,経皮投与,経鼻投与,皮内投与,皮下投与,腹腔内投与,直腸内投与,粘膜投与、吸入等が挙げられるが、手軽に服用できるという点では、経口投与が好ましく、安全かつ血中濃度を一定に保つという点では、静注等の静脈投与が好ましい。
本発明のTRPV2阻害剤や、筋変性疾患・その他TRPV2活性化に起因する疾患の予防又は治療剤の剤形は、例えば錠剤,カプセル剤,顆粒剤,散剤,丸剤,トローチ,もしくはシロップ剤,注射剤等の形態が挙げられる。
本発明のTRPV2阻害剤や筋変性疾患・その他TRPV2活性化に起因する疾患の予防又は治療剤は、従来知られているTRPV2阻害剤又は筋変性疾患・その他TRPV2活性化に起因する疾患の予防又は治療剤との合剤としても良い。
本発明で言う「TRPV2阻害剤」とは、TRPV2の有する、細胞内へのカルシウム流入機能を阻害する物質を意味する。
本発明の「筋変性疾患の予防又は治療剤」の、予防又は治療対象である「筋変性疾患」としては、特に細胞内への、カルシウムの過剰な流入によって起こる筋変性疾患等が挙げられ、具体的には、筋ジストロフィー,心筋症,心不全,心筋梗塞等が挙げられる。
本発明で言う「TRPV2活性化に起因する疾患」とは、高血圧,アレルギー,免疫系疾患,胃腸病,喘息,がん等が挙げられるが、必ずしもこれらに限られるものでは無く、TRPV2の活性化によって異常をきたす疾病が含まれる。
[本発明のリード化合物]
上記式(I)乃至(V)で表わされる化合物は、TRPV2阻害剤又は筋変性疾患あるいはその他のTRPV2活性化に起因する疾患の予防又は治療剤を探索するためのリード化合物としても、利用することができる。
このように、上記式(I)乃至(V)で表わされる化合物を、薬剤の、特にTRPV2阻害剤又は筋変性疾患あるいはその他のTRPV2活性化に起因する疾患の予防又は治療剤を探索するための核となるリード化合物として用いようとする試みは、本発明者等によって、初めて試みられたものである。
[本発明の薬剤探索方法]
上記式(I)乃至(V)で表わされる群から選択される少なくとも1つをリード化合物とすることによって、コンピューターを用いたドラッグデザインを経て,又は経ること無しに公知の合成手法を用い、TRPV2阻害剤,又は筋変性疾患あるいはその他のTRPV2活性化に起因する疾患の予防又は治療剤を探索することができる。
この探索に用いるコンピューターを用いたドラッグデザインとしては、公知のドラッグデザインの手法を採用することができる。
また、この探索は、コンピューターを用いたドラッグデザイン以外の、従来より公知の合成手法を用いて、行うこともできる。
このような本発明の探索方法を用いることによって、有効な薬剤を、より効率的に見つけることができる。
以下、実施例によって、本発明を更に詳細に説明するが、本発明は、これらの実施例に限定されるものでは無い。
尚、実施例に先立って、実施例のTRPV2阻害剤の効果を確認するために用いた試験方法について説明する。
(1)TRPV2阻害作用確認試験方法
特開2007-259745号に記載の方法に準じて行う。
具体的には、以下の様な手順に従って行う。
1)TRPV2発現用細胞を培養する。
2)TRPV2発現用細胞にカルシウム指示薬を添加し、細胞内にカルシウム指示薬を負荷する。
3)さらに、2-APB (2-aminoethoxydiphenyl borate)をpH5.0〜6.5条件下で添加する。
4)カルシウム指示薬の反応産物を測定する。
ここで、TRPV2発現用細胞とは、以下のa)〜d)のいずれかに示すDNAを組込んだ形質転換細胞等を言う。
a)TRPV2をコードするDNA;
b)配列番号1で特定される塩基配列のうち、少なくとも第368-2662位に示される塩基配列を含むDNA;
c)配列番号2で特定される塩基配列のうち、少なくとも第455-2725位に示される塩基配列を含むDNA;
d)上記b)またはc)で特定されるDNAのうち、1〜複数個のヌクレオチドが置換し、欠失し、挿入し、および/または付加されてなるDNA。
尚、TRPV2発現用細胞は、TRPV2を発現しうる細胞であれば良く、特に限定されるものではないが、公知の培養細胞、例えば哺乳動物系細胞であるチャイニーズハムスター卵巣(CHO)細胞、ヒト胎児腎臓(HEK)細胞、またはアフリカミドリザル腎臓(COS)細胞などを挙げることができる。特に高発現させるにはHEK細胞が好適であり、HEK293細胞が好適に使用されることが多い。
また、具体的なTRPV2発現用細胞としては、ヒト型TRPV2細胞を発現する、受託番号FERM P-20836またはマウス型TRPV2細胞を発現する、受託番号FERM P-20837で特定される細胞等を用いることができる。
カルシウム指示薬とは、Ca2+と結合することによって、励起波長が変わる物質であり、これを上記の測定系で用いることによって、被験物の添加残後での、励起波長のシフト率によって、相対的なCa2+濃度の変化を求めることができる。カルシウム指示薬としては、例えば、Fra-2等を用いることができる。
2-APBは、Ca2+量の検出感度を上昇させるために用いられるものであり、細胞をBSS(Balanced Salt solution)のような緩衝液を用いて洗浄し、該洗浄した細胞に最終pH5.0〜6.5、好ましくはpH6.3となるようにpH調整したTRPV2アゴニスト(2-APB)含有溶液を添加し、一定時間37±1℃で反応させて用いる。
反応時間は、1〜10分間、好ましくは1〜5分間、さらに好ましくは約1分間とすることができ、反応時間は使用するTRPV2アゴニストの濃度などにより適宜選択することができる。
上記の方法に従い、被験物を、TRPV2発現用細胞と接触させることで、カルシウム指示薬の反応(この場合細胞内Ca2+量上昇)を測定し、被験物が存在しない場合とを比較することにより、スクリーニングすることができる。
この方法は、96穴のマイクロプレート及びマイクロプレートリーダー等を用いることで、Ca2+量を測定することができるため、ハイスループットなスクリーニング系を構築することができる。
(2)TRPV2阻害作用の特異性確認試験方法
TRPV2以外のTRPについての阻害効果を、下記の方法で、測定する。
TRPV2発現用細胞を、TRPV1発現用細胞や、TRPC1発現用細胞に変更する以外は、(1)と同様に細胞内に蛍光色素を導入し、各々チャネル特異的アゴニストで刺激することによって起こる細胞内Ca2+上昇を測定する。
TRPV1活性の測定は、マウスTRPV2発現細胞でのアッセイと同様、50 mM MESを含むBSS中で 5 mM Ca2++1 mM 2-APB(カプサイシン同様、TRPV1やTRPV2に対しては、アゴニストになる)で刺激することによって行った。
TRPC1は細胞内Ca2+貯蔵部位(ER)のCa2+を枯渇させると活性化される形質膜Ca2+チャネル(store-operated Ca2+ channel)の一つである。
そこで、細胞をタプシガージンというERCa2+ATPase阻害剤(10μM)で 外液 Ca2+のない条件下で5分間処理してER内Ca2+を枯渇させたあとで、被験物存在あるいは非存在下で外液5mMCa2+によって起こる細胞内Ca2+上昇を測定した。
細胞内Ca2+上昇率は、Ca2+を加えた後の最大蛍光強度(Fmax)とそれ以前の蛍光強度(F0)の差を蛍光変化(△F)として、△F/F0値で表し、これをTRPC1活性とした。
△F/F0値が低い程、TRPC1の活性を阻害していることを示す。
このような方法によって、TRPV1及びTRPC1の阻害効果を確認することによって、被験物が、TRPV2だけを特異的に阻害するか否かを確認する。
尚、TRPV1発現用細胞として、公知のhTRPV1 HEK293細胞(ヒトTRPV1を発現したヒト胎児腎臓細胞由来細胞)を用いた。
また、TRPC1発現用細胞としては、公知のhTRPC1 HEK293細胞(ヒトTRPC1を発現したヒト胎児腎臓細胞由来細胞)を用いた。
これらの細胞は、以下のようにして入手することができる。
HEK293細胞はATCCより、CRL1573として、入手することができる。
hTRPV1 HEK293細胞は、Journal of Biomolecular Screening 2002 7 466-475を参照し、また、hTRPC1 HEK293細胞は、Journal Biological Chemistry 2000 275 36 2799-27805を参照し、常法に従い、DNAのトランスフェクションにて作製することができる。
(3)心筋症ハムスターモデルを用いた、心筋機能改善効果確認試験方法
心筋症モデルとして公知のハムスター「BIO14.6」(7週齢,雄),1群各3匹)を用い、被験化合物を、それぞれの群に対し、2週間経口投与した後、下記の各項目について評価を行う。
(a)心エコーによる、心臓の左室径収縮率(Fractional Shortening)(%)
被験物の投与前後での、Fractional Shortening(FS)を測定し、その効果を確認する。
FSは、下記式(1)で算出する。
FS=1−(LVDs/LVDd)・・・・(1)
LVDd:左室拡張期径(Left Ventricle Dimension at Diastole)
LVDs:左室収縮期径(Left Ventricle Dimension at Systole)
(b)血清中の心筋トロポニンI(cTN-I)の濃度(ng/ml)
トロポニンは、筋原繊維の細いフィラメント中に存在する心筋構造蛋白の一つであり、トロポニンI(TN-I)とトロポニンT(TN-T)の2種類がある。
従って、心筋のTN-I(cardiac TN-I:cTN-I)が、血清中に溶け出した濃度を測定することによって、筋原繊維の崩壊,つまり心臓の筋肉の、変性の程度を調べることができる。
(c)心臓切片のMasson trichrome染色
公知のMasson trichrome染色法を用い、未処理及びTRPV2阻害剤投与後の、心筋症ハムスターモデルの心臓切片を染色し、その画像を解析する。
Masson trichrome染色とは、筋原繊維を赤く,コラーゲン基質や骨基質を青く染める方法であり、筋組織が変性して繊維におきかわると青に染まることから、筋変性の度合いを調べることができる。
尚、この画像から更に、単位面積当たりの繊維化(Fibrosis)の占有率(%/mm2)を換算・数値化して、評価を行う。
[実施例1〜18,比較例1〜6]
下記表1に示した組成の、各種のTRPV2阻害剤を作成し、各々実施例1〜18及び比較例1〜6とした。
比較例1〜3で用いた「リザベン(登録商標)」(Tranilast:N-(3,4-Dimethoxycinnamoyl) anthranilic acid)は、公知のTRPV2阻害剤であり、キッセイ薬品工業(株)等から購入することができる。
また、比較例4〜6で用いたBIOMOL(登録商標)も、Biomol Research Laboratories社製のSKF96365等として、購入することができる。
各々薬物はDMSO(ジメチルスルホキシド)を溶媒として0.5 mg/mlストック液を作り、それを、各々表に示した最終反応液濃度になるように、水で薄めて阻害剤を製造した。
[TRPV2阻害作用確認試験]
実施例及び比較例(公知のTRPV2阻害剤)の各阻害剤を、上記(1)のTRPV2阻害作用確認試験方法によって評価し、その結果を図1及び図2に記載した。
尚、hTRPV2 CHO細胞(図2)を用いたアッセイでは、蛍光カルシウム指示薬fura2を負荷した発現細胞を被験物の存在下あるいは非存在下で、高濃度Ca2+(5mM)(アゴニスト2-APBはなし)で刺激した後の細胞内Ca2+濃度上昇を測定した。刺激後の最大蛍光強度(Fmax)とその前の蛍光強度(F0)の差を蛍光変化(△F)とし△F/F0値で表した。
尚、図1は、マウス型TRPV2発現細胞を用いた場合であり、図2はヒト型TRPV2発現細胞を用いた場合の結果である。
図1中の左端のデータは、アゴニスト(2-APB)刺激によるCa上昇もせず、阻害剤も添加しない場合の結果を表し、左から2番目のデータは、アゴニスト(2-APB)を添加して、阻害剤を添加しなかった場合(コントロール)の結果を示す。
また、図2中の、左端のデータは、ヒトTRPV2を発現していないCHO細胞を用いた場合の結果を示し、左から2番目のデータは、阻害剤を添加しない場合(コントロール)の結果を示す。
図1から分かる通り、実施例の各阻害剤(化合物I,II,III,IV,V)は、比較例の公知の阻害剤と同等またはそれ以上にマウス型TRPV2を抑制できた。
また、図2から分かる通り、実施例2,5,8,17(化合物I,II,III,V:各1.5μM)に関しては、ヒト型のTRPV2についても、同様に抑制できることが分かった。
特に、化合物(I)は、比較例の公知の阻害剤と比較して、極めて低濃度で阻害を発揮することが分かった。
[TRPV2阻害作用の特異性確認試験]
実施例及び比較例の各阻害剤を、上記(2)のTRPV2阻害作用の特異性確認試験方法によって評価し、その結果を図3(TRPV1阻害試験),図4(TRPC1阻害試験)に記載した。
(TRPV1阻害試験)
TRPV1阻害試験においては、実施例3,6,9,14,18(化合物I,II,III,IV,V),及び比較例3の各阻害剤を用いた。
対照として、阻害剤に、40μMのRR(ルテニウム レッド:TRPVアンタゴニスト)を用いた例を、図3の左から3番目に示す。
尚、図3中の右端のデータは、ヒトTRPV1が発現していないHEK293細胞を用いた場合の△F/F0値を表す。
また、図3中の左端2つのデータは、2種類のアゴニスト(左端:1μMのcap(カプサイシン:TRPV1アゴニスト,左から2番目:2-APB)それぞれの存在化、阻害剤を添加しない場合(コントロール)の△F/F0値を表す。
(TRPC1阻害試験)
TRPC1阻害試験においては、実施例3,6,9,14,18(化合物I,II,III,IV,V),及び比較例3,6の各阻害剤を用いた。
対照として、100μMの2-APB(TRPC1に対しては、アンタゴニストとして働く。)を用いた例を、図4の左から3番目に示す。
尚、図4中の左端のデータは、ヒトTRPC1が発現していないHEK293細胞を用いた場合の△F/F0値を表す。
また、図4中左から2番目のデータは、阻害剤を添加しない場合(コントロール)の△F/F0値を表す。
図3,4から分かる通り、実施例3,6,9,14,18の各阻害剤は、TRPV1やTRPC1については、阻害作用が殆ど無かった。
この結果、実施例3,6,9,14,18,つまり、化合物(I)〜(V)は、TRPファミリーの中でも、TRPV2だけを、特異的に抑制できることが分かった。
[心筋機能改善効果確認試験]
本発明のTRPV2阻害剤や、筋変性疾患・その他TRPV2活性化に起因する疾患の予防又は治療剤の有効成分である、式(I)乃至(V)で表わされる化合物及び対照となる化合物を、上記(3)の心筋症ハムスターモデルを用いた心筋機能改善効果確認試験方法の(a)〜(c)によって評価し、(a)の結果を図5,(b)の結果を図6,(c)の結果を図7及び図8に、各々記載した。
(a)及び(b)では、化合物I,II,III,IV,VのTRPV2阻害剤候補を用い、(c)では、化合物I,II,IVのTRPV2阻害剤候補を用いた。
尚、化合物IIは3mg/kg/day,その他の化合物は6mg/kg/day投与した。
図5から、本発明のTRPV2阻害剤や、筋変性疾患・その他TRPV2活性化に起因する疾患の予防又は治療剤の有効成分である、式(I)乃至(V)で表わされる化合物を投与した心筋症ハムスターは、FSが高くなっており、心筋の収縮率が増加しており、心筋症の改善効果が見られることが分かった。
尚、図5中のNとは、正常ハムスターのFSを示す。
図6から、本発明のTRPV2阻害剤や、筋変性疾患・その他TRPV2活性化に起因する疾患の予防又は治療剤の有効成分である、式(I)乃至(V)で表わされる化合物を投与した心筋症ハムスターは、血清中のcTN-I 濃度(ng/ml)が低下しており、心臓の筋肉の、変性が抑えられていることが分かった。
尚、図6中のNとは、正常ハムスターの血清中cTN-I濃度を示す。
図7は、代表として、被験物が化合物Iの阻害剤を6mg/kg/day投与した場合の結果を示す。
図7から、化合物Iを含有する本発明の阻害剤が、筋組織の繊維化部位(図7では、カラー表示ができないため、判別困難であるが、実際には青に染色されている。)の増加を抑制し、筋変性疾患の予防効果を奏していることが分かった。
尚、図8は、図7の染色像から解析した、繊維化の占有率を、数値化したものである。
これによって、染色像で示した繊維化の抑制効果が、より明確となった。
尚、図8中の「none」とは、心筋症ハムスターモデルに、被験物を投与しなかった(無処理)の結果を示す。
つまり、図5乃至図8から、実施例の各阻害剤を投与したハムスター群では、心筋機能の改善効果が見られることが分かった。
本発明の阻害剤は、筋変性疾患の原因と言われているTRPV2の活性を、特異的に阻害することができ、これを利用すれば、筋変性疾患・その他TRPV2活性化に起因する疾患の予防又は治療剤が可能となる。
マウスTRPV2発現細胞を用いた、本発明の阻害剤のTRPV2阻害作用確認試験の結果を示す図である。 ヒトTRPV2発現細胞を用いた、本発明の阻害剤のTRPV2阻害作用確認試験の結果を示す図である。 マウスTRPV1発現細胞を用いた、本発明の阻害剤の、阻害作用特異性確認試験の結果を示す図である。 マウスTRC1発現細胞を用いた、本発明の阻害剤の、阻害作用特異性確認試験の結果を示す図である。 心筋症ハムスターモデル「BIO14.6」を用いた、本発明の阻害剤の、Fractional Shortening(%)の改善,すなわち筋変性疾患の予防又は治療効果を示す図である。 心筋症ハムスターモデル「BIO14.6」を用いた、本発明の阻害剤の、血清cTN-I濃度(ng/ml)の改善,すなわち筋変性疾患の予防又は治療効果を示す図である。 心筋症ハムスターモデル「BIO14.6」を用いた、本発明の阻害剤の、繊維化部位(青に染色)部位の減少,すなわち筋変性疾患の予防又は治療効果を示す図である。 図7に代表される、Masson trichrome染色の、染色像から解析した、繊維化の占有率を、数値化した図である。

Claims (6)

  1. 下記式(V)で表わされる化合物を含むことを特徴とする、TRPV2阻害剤。
  2. 下記式(V)で表わされる化合物を含むことを特徴とする、筋変性疾患の予防又は治療剤。
  3. 筋変性疾患が、筋ジストロフィー,心筋症,心不全,心筋梗塞のいずれかであることを特徴とする、請求2記載の予防又は治療剤。
  4. 下記式(V)で表わされる化合物を含むことを特徴とする、高血圧,アレルギー,免疫系疾患,胃腸病,喘息,又はがんの予防又は治療剤。
  5. 下記式(V)で表わされる、TRPV2阻害剤又は筋変性疾患あるいは高血圧,アレルギー,免疫系疾患,胃腸病,喘息,又はがんの予防又は治療剤を探索するためのリード化合物。
  6. 下記式(V)をリード化合物とし、コンピューターを用いたドラッグデザインを経て又は経ること無しに公知の合成手法を用い、TRPV2阻害剤,又は筋変性疾患あるいは高血圧,アレルギー,免疫系疾患,胃腸病,喘息,又はがんの予防又は治療剤を探索する方法。
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