JP2013121798A - 鉄道車両の屋根構体構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】部品点数及び加工工数の低減と共に作業負担を軽減して、均一な品質で安定的に接合された鉄道車両用の屋根構体構造を提供する。
【解決手段】側構体と両端に直線状の直端部Rsを有する垂木Rとが結合される鉄道車両の屋根構体構造に於いて、第1の側長桁Blpsは側構体の上端部で車両の長手方向Dlに平面状に延在して前記垂木Rの直端部Rsの下面Rrに平行に当接し、第2の側長桁Blpoは第1の側長桁Blpsに対して平行且つ平面状に延在して前記垂木Rの直端部Rsの上面Roに平行に当接する。
【選択図】図3

Description

本発明は、鉄道車両の屋根構体構造、さらに詳述すれば、側構体と両端部が直線状の垂木とが結合される屋根構体構造に関する。
鉄道車両の屋根構体構造は、一般的に、特許文献1に開示されているような、アルミニウム合金系押出形材を屋根外板として用いるものと、非特許文献1に開示されているような、垂木の上に外板を接合してなるものとがある。後者は、車両の長手方向に所定の間隔で配設された、車両の幅方向に延在する複数の垂木の上に外板が接合されてなる。図6に、従来の垂木をその延在方向に対して垂直な方向から見た状態を示す。垂木Rcは、車両の屋根の形状に合わせて、凸状(その長手方向に概ね円弧状)に延在する梁であり、延在方向の全域にわたって曲面で形成されている。なお、垂木Rcにおいて、外板(不図示)が載置される面を外面Rcoと呼び、外面Rcoの反対側の面を内面Rcrと呼んで識別する。垂木Rcは、端部Rceで車両構体に接合される。これについては、後ほど図9及び図10を参照して説明する。
図7を参照して、垂木Rcの製作方法について説明する。垂木Rcは、通常Z状断面を有して直線状に延在する垂木材Rc”を、車両の屋根の形状に合わせて円弧状に曲げて製作される。しかしながら、内面Rcr側は圧縮されて座屈を生じる恐れがある。そのために、図7(a)に示すように、垂木材Rc”の両端の直線状の端部Rcs(以降、「直端部Rcs」)をテンションチャック(不図示)で強固に保持し、これにテンションシリンダー(不図示)による引張荷重を与えながら、内面Rcr側を金型D’に圧接させて曲げ加工を行うストレッチベンダーが用いられる。
図7(b)に、垂木材Rc”をストレッチベンダーにより曲げ加工後に得られる垂木中間材Rc’を示す。垂木中間材Rc’は、両端の直端部Rcsを残して円弧状に曲げられる。垂木中間材Rc’から、直端部Rcsが切断されて、円弧状の垂木Rcが得られる。
図8に、垂木Rcが車両構体に取り付けられている様子(非特許文献1)を車両内部から見た状態を示す。図8(a)及び図8(b)は、それぞれ、軽量化以前の標準のステンレス車両の構体構造Vc1と軽量ステンレス車両の構体構造Vc2を示している。
次に、図9及び図10を参照して、垂木Rcの車両構体への連結方法について説明する。図9(a)は、車両構体に取り付けられている垂木Rcの端部Rceの周辺を、車両の高さ方向Dv(以降、「車両縦方向Dv」)及び車両の幅方向Dw(以降、「車両幅方向Dw」)の双方に対して垂直な車両の長手方向Dl(以降、「車両長手方向Dl」)に見た様子を示す。図9(b)に図9(a)において、ガセットG1を介して端部Rceが長桁Blに連結されている部分を、車両縦方向Dvに上から見た状態を示す。図10(a)に、図9(a)において、端部Rce(垂木Rc)及びガセットG1が連結される前の状態を示す。図10(b)に、図9(a)において、ガセットG2を介して長桁Blと側柱Psとが連結されている様子を、車両幅方向Dwに内側から見た状態を示す。
図9(a)に示すように、垂木Rcは、ガセットG1、ガセットG2、及び長桁Blを介して、側柱Psに連結される。長桁Blは、車両長手方向Dlに延在する一枚の帯状の部材(鋼材或いはアルミニウム合金材)が折り曲げられて形成されている。具体的には、図10(a)において、下から側外板Pesを介して側柱Psに連結される基部Blbと、基部Blbから幅方向Dwに関して内側(車両の屋根側)に傾斜する外側傾斜部Bloと、外側傾斜部Bloの上端からほぼ垂直に車両内部側に延在する座部Blsと、座部Blsの端部から外側傾斜部Bloと概ね平行で上方に延在する内側傾斜部Blrとを含む。なお、内側傾斜部Blrは、垂木Rcの端部Rceの内面Rcrに対応した曲面状に形成されている。
図9(a)に示すように、長桁Blは、内側傾斜部Blrで、垂木Rcの端部Rceの内面Rcrを受け止める。そのために、内側傾斜部Blrと垂木Rcの端部Rceの内面Rcrとの位置関係(特に車両縦方向Dv方向)を一車両の車両長手方向Dl方向に渡って均一に保つために長桁Bl(内側傾斜部Blr)は車両長手方向Dlに、好ましくは一車両分だけ連続して延在する必要がある。
ガセットG2は、図10(a)及び図10(b)に示すように、長桁Blの内側傾斜部Blrと側柱Psとを接続する継手板である。具体的には、ガセットG2は、図10(a)において、下から側柱Psに栓溶接Wpにより連結される基部G2bと、基部G2bから外側傾斜部Blo及び内側傾斜部Blrと概ね平行で上方に延在して内側傾斜部Blrに栓溶接Wpにより連結される上部G2oとを含む。図10(a)から見て取れるように、ガセットG2は側柱Psの上端から天井(垂木Rc)に向かって延びる長桁Blを下から支え受け止めている。なお、垂木Rcと側柱Psの上端との車両長手方向Dlの間隔は一定ではない。この間隔のばらつきは、ガセットG2によって吸収されている。
図9(b)に示すように、垂木Rcは、端部Rceの外面Rcoに継手板であるガセットG1が栓溶接されている。図9(a)に示すように、垂木Rcの端部Rceは、ガセットG2の上面に内面Rcrが載置され、ガセットG1の下面が長桁Blの外側傾斜部Bloに載置された状態で、栓溶接Wpにより互いに連結されている。このように、2枚の継手板であるガセットG1及びG2を用いる理由は、垂木Rcの車両構体(側柱Ps)との結合部品(長桁Bl)との連結に用いられる端部Rceの外面Rco及び内面Rcrが曲面で構成されていることにある。
両面が曲面の端部Rceをそのまま受け入れるためには、結合部品の受け入れ面も曲面で構成することが考えられる。つまり、内面Rcrに対しては、内面Rcrの曲面に対応して曲面を有する内側傾斜部Blrが設けられている。また、外面Rcoに対してもガセットG1の代わりに、外面Rcoの曲面に対応する曲面を有する部材を設けることが望ましい。しかしながら、端部Rceの外面Rco及び内面Rcrの曲面と、結合部品(内側傾斜部Blr及びガセットG1の代わりの部材)の曲面とを完全に整合させることは実質的に無理である。仮に出来たとしても、曲面断面が真円でない限り、両者の相互位置関係が完全に所定通りでない限り、両者間の沿いが確保できずに、間にギャップを生じてしまう。このようなギャップの存在を補償するために、ガセットG1及びG2を用いて栓溶接という作業者による現場合わせ(手溶接)が行われている。
特開2009−113690号公報
「鉄道ジャーナル」、株式会社鉄道ジャーナル社、1984年4月号、p.20−26
しかしながら、上述のような作業者による現場合わせ作業の品質は、作業者の熟練度や能力に負う度合いが高い。作業者が変われば栓溶接の品質がばらつき、ガセットG1及びG2による垂木Rcと長桁Blとの接合強度がばらつき、屋根構体構造の強度がばらつき、ひいては車両構体の強度を損なうことも考えられる。このような場合、構体構造の組み立て後の構体の強度補正作業が必要とされるが、栓溶接による歪みを除去しておくことにより、各種のばらつきに起因する補正作業を省くことができる。なお、同一の作業者によっても、程度の差はあるにしても、栓溶接の品質のばらつきを生じる可能性がある。
さらに、垂木Rcと長桁Blの形状に起因する相互位置差を吸収するために用いられているガセットG1及びG2は、栓溶接の手間も含めてコスト高と共に車両の重量化(特に重心高につながる)も招き、鉄道車両のさらなる高速化並びに省資源化と省エネ化、さらに車両製造に要する工数(コスト)削減に対する阻害要因のひとつである。また、垂木Rcは垂木材Rc”をストレッチベンドされた垂木中間材Rc’から、直端部Rcsを切断して製作されており、直端部Rcsの切断作業及び切断されて使用されない直端部Rcsは、省資源化及び省エネ化のさらなる阻害要因である。
また、基部Blb、外側傾斜部Blo、座部Bls及び内側傾斜部Blrと互いに屈曲した部位により一体的に形成されている長桁Blは、内側傾斜部Blrと垂木Rcの端部Rceの内面Rcrとの位置関係を均一に保つために、車両長手方向Dlに一車両分だけ連続して形成されている。そのために、長桁Blの取り扱いは、特に車両の側構体(側外板Pes、側柱Ps)への組み付け時、困難且つ作業負担が大きい。
よって、上述の問題に鑑みて、本発明は、部品点数及び加工工数の低減と共に作業負担を軽減して、均一な品質で安定的に接合された鉄道車両用の屋根構体構造を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明に係る鉄道車両の屋根構体構造は、
側構体と両端に直線状の直端部を有する垂木とが結合される鉄道車両の屋根構体構造であって、
前記側構体の上端部で前記車両の長手方向に平面状に延在して、前記垂木の直端部の下面に平行に当接する第1の側長桁と、
前記側構体の上端部で前記第1の側長桁に対して平行且つ平面状に延在して、前記垂木の直端部の上面に平行に当接する第2の側長桁とを備える。
本発明は、部品点数及び加工工数の低減と共に作業負担を軽減して、均一な品質で安定的に接合された鉄道車両用の屋根構体構造を製作できる。
本発明の実施の形態に係る屋根構体に用いられる垂木を示す側面図である。 図1の垂木の製作方法の説明図である。 図1の垂木が連結された構体構造の説明図である。 図3に示した長桁の説明図である。 図3に示した構体構造の変形例を示す図である。 従来の屋根構体に用いられる垂木を示す側面図である。 図6の垂木の製作方法の説明図である。 図6の垂木が連結された構体構造の説明図である。 図6の垂木が鉄道車両の構体に連結された状態を示す説明図である。 図6の垂木の鉄道車両の構体への連結に用いられる部材の説明図である。
以下に図1及び図2を参照して、本発明の実施の形態に係る屋根構体に用いられる垂木について説明する。図1は、図6に従来の垂木Rcを示したのと同様に、本実施の形態に係る屋根構体に用いられる垂木Rをその延在方向に対して垂直な方向から見た状態を示す。垂木Rは、両端の直端部Rsを除いて、車両の屋根の形状に合わせて、上述の従来の垂木Rcと同様に延在方向に渡って曲面で形成されている。つまり、垂木Rは、垂木Rc(図6)において、端部Rceが直端部Rsに交換された構造を有している。垂木Rにおいて、両端の直端部Rsの間の円弧状の部分を本体部Raと呼び、外板(不図示)が載置される面を外面Roと呼び、外面Roの反対側の面を内面Rrと呼んで識別する。
図2を参照して、垂木Rの製作方法について説明する。図2(a)に示すように、垂木Rは、図7(a)を参照して説明したのと同様に、垂木材R”の両端の直端部Rsをテンションチャックで強固に保持し、これにテンションシリンダーによる引張荷重を与えながら、内面Rr側を金型Dに圧接させて曲げ加工を行い、図2(b)に示す垂木Rの形状が得られる。本発明においては、垂木材R”にストレッチベンディングを1回実施するだけで、直端部Rsを切断することなく、垂木Rが得られる。つまり、図7を参照して説明した従来の垂木Rcの製作時に不可欠な垂木中間材(Rc’)が不要である。このように、直端部Rsの切断に要する時間及びエネルギーが不要であると共に、従来切り落とされていた直端部Rsを垂木Rの一部として使用することにより、省資源化に寄与できる。
垂木Rは、垂木Rcにおいて、端部Rceが直端部Rsに置き換えられたような構造を有している。なお、直端部Rsは直端部Rcsと同じ長さとは限らない。つまり、垂木Rcと垂木Rの全長が同じ場合、直端部Rcsの2個分だけ垂木材R”の方が垂木材Rc”より短い。また、金型Dの方が金型D’より直端部Rcsの2個分だけ短い。
次に、図3、図4、及び図5を参照して、垂木Rの車両構体への連結について説明する。図3(a)は、垂木Rが車両構体に取り付けられている様子を車両内部から見た状態を示す。図3(b)は、図3(a)において車両長手方向Dlに延在する側長桁Blpo及び側長桁Blpsを介して、垂木Rが側縦柱Pvsに連結されている部分を車両長手方向Dlに見た状態を示す。図4(a)は、図3(b)において、側長桁Blpoを中心に車両縦方向Dvに上(車両外部)から見た状態を示す。図4(b)は、図3(b)において、垂木Rが車両構体に取り付けられる前の状態を示す。
図3(a)に示すように、側長桁Blpsには、その延在方向(車両長手方向Dl)に対して概ね垂直な方向に突出するフランジ部Pgs1及びPgs2が設けられている。同様に、側長桁Blpoにも、その延在方向(車両長手方向Dl)に対して概ね垂直な方向にフランジ部Pgo1及びPgo2が設けられている。同図に示す例では、フランジ部Pgs1及びPgo1は1本の垂木Rに対応し、フランジ部Pgs2及びPgo2は2本の垂木Rに対応している。なお、必要に応じて、フランジ部Pgs1及びPgs2をフランジ部Pgsと総称し、フランジ部Pgo1及びPgo2をフランジ部Pgoと総称する。
図3(b)に示すように、側長桁Blpo及び側長桁Blpsは互いに概ね平行になるように、それぞれ側構体の外面側と内面側とにスポット溶接Ws4によって接合されている。そして、対向するフランジ部PgsとPgoとの間に1本の垂木Rが嵌入される。このとき、フランジ部Pgs(側長桁Blps)の上面は垂木Rの内面Rrと平行に当接し、フランジ部Pgo(側長桁Blpo)の下面は垂木Rの外面Roと平行に当接する。よって、対向するフランジ部PgsとPgoとの間に2本の垂木Rが嵌入された状態で、スポット溶接Ws1及びWs2によって車両構体に連結される。より詳しくは、側長桁Blpsのフランジ部Pgsと垂木Rの内面Rrとはスポット溶接Ws1で接合され、側長桁Blpoのフランジ部Pgoと垂木Rの外面Roとはスポット溶接Ws2で接合されている。側長桁Blpsは横骨FMhと一体的に構成され(図3)、側外板Pesは横骨FMhにスポット溶接Ws4にて接合されている。
側長桁Blpsのフランジ部Pgs2が、横骨FMhに連結されている側縦柱Pvsの上端に設けられているフランジ状部Pvsfに、スポット溶接Ws3にて接合されている。つまり、図9及び図10を参照して説明した従来の構体構造では、側外板Pes越しに側柱Psにスポット溶接Wsされている長桁Blが、側外板Pes越しに横骨FMhにスポット溶接Ws4で接合されている側長桁Blpoと、横骨FMhと一体的に形成されている側長桁Blpsとに置き換えられている。そして、従来ではそれぞれが独立した継手板であるガセットG1及びガセットG2が、フランジ部Pgo及びフランジ部Pgsとして側長桁Blpo及び側長桁Blpsと一体的に形成されていると言える。このように構成することによって、本発明においては従来と比べて部品点数を減少させると共に、垂木Rとフランジ部Pgo及びPgs(従来のガセットG1及びG2に相当)とを初めとする、側長桁Blpo及びBlpsに連結される部材を、栓溶接Wpではなくスポット溶接Wsで連結可能にしている。
図3(b)に示すように、側長桁Blpoのフランジ部Pgo、側長桁Blpsのフランジ部Pgs、及び垂木Rにおける直端部Rsの外面Ro及び内面Rrは曲面(図9)ではなく平面である。よって、垂木Rの直端部Rsと、側長桁Blpo或いは側長桁Blpsとの相互位置(直端部Rsの嵌入深さ)がばらついても、側長桁Blpoのフランジ部Pgoと垂木Rの外面Roとの間隔及び側長桁Blpsのフランジ部Pgsと垂木Rの内面Rrとの間隔は一定である。
つまり、本発明においては、従来技術において不可避である対向する曲面間の沿い不良に起因するギャップの発生が防止される。結果、本発明に係る側長桁Blpo及びBlpsに於いては、従来の長桁Blでは内側傾斜部Blrと垂木Rcの端部Rceの内面Rcrとの位置関係(特に車両縦方向Dv方向)を一車両の車両長手方向Dl方向に渡って均一に保つために、必須であった車両長手方向Dlに一車両分だけ連続して延在させる必要がない。それゆえに、側長桁Blpo及び側長桁Blpsは、それぞれ一枚板として一車両分延在させる必要がなく、所定数に分割してもよい。なお、側長桁Blpo或いは側長桁Blpsそれぞれの分割長は、一車両分より短いが1つ以上のフランジ部Pgs(Pgs1又はPgs2)を完全に含むように決定される。
但し、側長桁BlpoおよびBlpsを車両の側構体に取り付ける際に、側長桁Blpo及びBlpsの分割部が車両縦方向Dv方向に揃わないようにすることが好ましい。これは、垂木Rの嵌入などに起因する力が分割部の左右で異なって側長桁Blpo或いは側長桁Blpsに対して働くような場合でも、側長桁Blpo或いはBlpsの分割部に対向する側長桁Blps或いはBlpoによって、分割部の左右に異なって働く力を同時に受け止めることによって、左右での力の差の影響をならすことを意図している。
次に、図4(b)を参照して、フランジ部Pgo及びフランジ部Pgsに、垂木Rを接合する方法について述べる。垂木Rの嵌入に先立って、側長桁Blpoは、その底部がスポット溶接Ws4によって、側長桁Blpsが一体に成形されている横骨FMhと側外板Pesとに接合されている。そして、側縦柱Pvsの上端に位置するフランジ状部Pvsfが側長桁Blpsを受け止めるように、フランジ部Pgsの下面に接触した状態で、スポット溶接Ws3によって、フランジ部Pgsに接合されている。
なお、フランジ状部Pvsfは、図4(b)から見て取れるように、車両縦方向Dvに延在する側縦柱Pvsの上端部が、フランジ状部Pvsfが側構体の一部として横骨FMhに接合された状態で、側長桁Blpsと好ましくは平行になる方向に折り曲げられた状態に形成されている。結果、側縦柱Pvsに於けるフランジ状部Pvsfの折り曲げ部Pgの上端も側長桁Blpsのフランジ部Pgs2の下面に接触している。なお、側長桁Blpoには、側縦柱Pvsの折り曲げ部Pgがフランジ部Pgs2に接合されていない点を除けば、側長桁Blpsについて述べたのと同様の方法で、側構体と一部として側構体(横骨FMh)に接合されている。
このようにして、側構体の上部、つまり屋根構体に連続する部分に、長桁Blpo(フランジ部Pgo)及び側長桁Blps(フランジ部Pgs)によって、垂木R(直端部Rs)を受け止める平行空間Saが形成される。図3及び図4では、図面の簡便化及び説明の便宜上、車両の側構体の一方に関してのみ説明したが、垂木R(直端部Rs)を受け止める平行空間Saは、車両の側構体の両方に形成されることは言うまでもない。車両の両側の側構体の上部に形成された、互いに対向する2つの平行空間Saは、垂木Rの2つの直端部Rsと実質的に同じ形状(大きさ、傾き)を有すると共に、垂木Rが構体の一部を成す時の直端部Rsの位置と同じ位置関係を満たしている。
長桁Blpo及び側長桁Blpsによって、上述のごとく形成された2つの平行空間Saに対して、垂木R(直端部Rs)が位置合わせされた状態で、垂木Rが車両長手方向Dlに平行に移動されて、直端部Rsが平行空間Saに嵌入される。平行空間Saの内周面を構成する側長桁Blpo及び側長桁Blpsと、直端部Rsの外面Ro及び内面Rrは共に平面である。そして、横骨FMhと一体的に構成されている側長桁Blpsは嵌入された垂木Rの重量に抗して安定して自身の姿勢を保つことができる。よって、直端部Rsは平行空間Saにスムーズに嵌入される。この時点で、垂木Rは、直端部Rsと長桁Blpo及び側長桁Blpsによって、車両の構体内の所定の位置に位置決めされる。
側縦柱Pvsは、2本の垂木Rを受け止めるフランジ部Pgs2と、フランジ部Pgsから連続して車両縦方向Dv方向に側構体(横骨FMh)にレーザ溶接Wlによって接合されている。これにより、車両の側構体に側面からの変形荷重に対する構造強度を付与するために、車両長手方向Dl方向から見たときに、垂木Rと側構体(横骨FMh、側外板Pes)及び側縦柱Pvsと床(台枠)と側構体(横骨FMh、側外板Pes)及び側縦柱Pvsとでリング状構造を形成している。構造強度の確保と、車両重量の増大化の防止の観点から、側縦柱Pvsは車両長手方向Dl方向に所定の間隔で且つ複数(本例では2本)の垂木Rと連結される。なお、本発明においては、側縦柱Pvsはリング状構造を形成する以外に、以下に述べるように、垂木Rの嵌入に際して側長桁Blpsの姿勢を安定させる機能を有している。
つまり、平行空間Saへの直端部Rsの嵌入時には、直端部Rsの内面Rrは側長桁Blpsがフランジ状部Pvsfにスポット溶接Ws3により接合されている部分より上部に位置する。なお、折り曲げ部Pgはスポット溶接Ws3による接合より下部に位置している。つまり、側長桁Blpsは、スポット溶接Ws3による接合部及び折り曲げ部Pgの2カ所で、フランジ状部Pvsfによって支えられている。
結果、垂木Rがスムーズに嵌入できずに、側長桁Blpsに異常な力が働くような場合にも、内面Rrを介して働く垂木Rの重量によって、フランジ部Pgsが下がり、フランジ部Pgoとの平行度が失われるのが防止される。直端部Rsの平行空間Saへの嵌入時の、垂木Rの位置決め(特に、車両縦方向Dv)が正しく行われる。
次に、図5を参照して、本実施の形態に係るフランジ部Pgsの変形例について説明する。図5(a)及び図5(b)は、それぞれ図3(a)及び図4(b)にそれぞれ対応している。図5に示す変形例に係るフランジ部Pgs’(Pgs1’及びPgs2’)は、フランジ部Pgsに、嵌入された直端部Rsの車両長手方向Dlの位置を決める当たりL(L1及びL2)が設けられている。当たりL(L1及びL2)は、台形状のフランジ部Pgsの対向する2斜辺部の一方を直角に折り曲げて形成されている。これにより、直端部Rsを平行空間Saに嵌入する際に、直端部Rsが当たりLに当接することにより、車両長手方向Dl方向の位置決めも行われる。
なお、本変形例においては、当たりLはフランジ部Pgs’の斜辺部を折り曲げて形成されているが、側長桁Blps形成時のプレスにより突起を生じさせてもよく、また適当な部材を溶接してもよい。要するに、嵌入された直端部Rsを車両長手方向Dlでの所定の位置で受けとめることができるものであれば何でも当たりLとして用いることができる。また、当たりLは長桁Blpoのフランジ部Pgoに設けてもよい。この場合、当たりLは、嵌入された直端部Rsを車両長手方向Dlでの所定の位置で受け止めることができることが必要であることは言うまでもない。
本発明は、鉄道車両の屋根構体構造に利用できる。
R、Rc 垂木
Ra 本体部
Ro、Rco 外面
Rr、Rcr 内面
R”、Rc” 垂木材
R’、Rc’ 垂木中間材
Rce 端部
Rs、Rcs 直端部
Pes 側外板
Blpo 側長桁
Blps 側長桁
Pgs、Pgs1,Pgs2 フランジ部
Pgs’、Pgs1’,Pgs2’ フランジ部
Pvs 側縦柱
FMh 横骨
Bl 長桁
Blb 基部
Blo 外側傾斜部
Bls 座部
Blr 内側傾斜部
Ps 側柱
G1、G2 ガセット
G2b 基部
G2o 上部
Ws スポット溶接
Wp 栓溶接
Vc1、Vc2 構体構造
Dl 車両長手方向
Dv 車両縦方向
Dw 車両幅方向
L、L1、L2 当たり

Claims (5)

  1. 側構体と両端に直線状の直端部を有する垂木とが結合される鉄道車両の屋根構体構造であって、
    前記側構体の上端部で前記車両の長手方向に平面状に延在して、前記垂木の直端部の下面に平行に当接する第1の側長桁と、
    前記側構体の上端部で前記第1の側長桁に対して平行且つ平面状に延在して、前記垂木の直端部の上面に平行に当接する第2の側長桁とを備える屋根構体構造。
  2. 前記第1の側長桁は前記長手方向に対して垂直な方向に突出する第1のフランジ部を備え、
    前記第2の側長桁は前記長手方向に対して垂直な方向に突出する第2のフランジ部を備え、
    前記垂木は前記下面が前記第1のフランジ部とスポット溶接により接合され、前記上面が前記第2のフランジ部とスポット溶接により接合されることを特徴とする、請求項1に記載の屋根構体構造。
  3. 前記第1の側長桁は、前記側構体の横骨と一体的に形成され、前記第2の側長桁は、前記側構体の側外板を介して前記横骨にスポット溶接により接合されることを特徴とする、請求項1及び2の何れかに記載の屋根構体構造。
  4. 前記車両の縦方向に延在する側縦柱をさらに備え、前記第1のフランジ部と前記横骨は当該側柱によって連結されていることを特徴とする、請求項1に記載の屋根構体構造。
  5. 前記側柱は上部に、前記第1の側長桁と平行に対向する第3のフランジ部を備えて、当該第3のフランジ部が前記第1のフランジにスポット溶接により接合されることを特徴とする、請求項4に記載の屋根構体構造。
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