JP2013119665A - エッチング液再生方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】少なくとも1種類以上のキレート剤を含むエッチング液に使用される、エッチング液の再生を高効率に行うことを目的とする。
【解決手段】少なくとも1種類以上のキレート剤を含む使用済エッチング液を再生する方法であって、入口流路1より、処理前(使用済み)のエッチング液が、キレート形成基を有する担体4を充填した吸着塔3に入り、キレート形成基を有する担体4と接触した後に、出口流路2より排出されることにより、使用済エッチング液に溶解した金属を、吸着塔3に充填したキレート形成基を有する担体4を用いて捕捉することによって、金属を高効率に除去した再生エッチング液が得られる。
【選択図】図1
【解決手段】少なくとも1種類以上のキレート剤を含む使用済エッチング液を再生する方法であって、入口流路1より、処理前(使用済み)のエッチング液が、キレート形成基を有する担体4を充填した吸着塔3に入り、キレート形成基を有する担体4と接触した後に、出口流路2より排出されることにより、使用済エッチング液に溶解した金属を、吸着塔3に充填したキレート形成基を有する担体4を用いて捕捉することによって、金属を高効率に除去した再生エッチング液が得られる。
【選択図】図1
Description
本発明は、エッチング液再生方法に関するものである。
近年、プリント基板やフラットディスプレイパネルなどの配線には、小型化や省エネなど様々な理由から、数10μm以下の微細配線形成技術が求められている。一般的な微細配線の方法としてウエットエッチング法があり、多様なエッチング液が開発、市販されている。
一般的にエッチング液は、狙いの金属が溶解することで液中の金属濃度が増し、それに伴ってエッチングレートが低下する。エッチングレートが規定の水準を下回ると、廃液として処分することとなる。
そのため、エッチング液中に溶解した金属を何らかの方法で除去することができれば、エッチング液の延命化が可能となるため、エッチング液の成分に応じた様々な方法で、溶解した金属を除去させる装置が開発されている。
例えば、塩化第二鉄を主成分とするエッチング液では、陽イオン交換樹脂により溶解した金属を吸着除去することにより、エッチング液の再生を行っている(例えば特許文献1参照)。
また、塩化第一銅含有エッチング液では、隔膜電解法にて陰極で銅を回収するとともに、陽極で発生した塩素ガスを活用することで、エッチング液の再生を行っている(例えば特許文献2参照)。
また、硫酸、過酸化水素を含むエッチング液では、過酸化水素を分解した後、溶解した銅を電析させることで硫酸を回収することで再生を行っている(例えば特許文献3参照)。
いずれの場合も、エッチング液中に溶解した金属を何らかの手段で除去した上で、必要に応じて成分を追加するなどし、エッチング液を再生させている。
しかしながら、フラットパネルディスプレイに用いられるようなエッチング液には、プリント基板の銅配線に用いられるエッチング液と比較して、溶解した金属の再析出を防ぐためや、金属を溶解させる速度を制御するためなどの目的で、多様な成分が含まれている場合が多い。
このため、前記従来の方法などでエッチング液を再生させることは容易ではない。例えば、エッチング液中に、溶解させた金属を安定化させて再析出を防ぐ物質として、キレート剤を含むエッチング液においては、特許文献1のように陽イオン交換樹脂を用いても、溶解した金属イオンがキレート錯体となってマスキングされるために、イオン交換効率が低下するという課題を有している。
さらには、エッチング液中にキレート剤と酸化剤とを含むエッチング液では、特許文献2乃至3のように電析法によって金属を除去させようにも、キレート剤のマスキング効果による電析効率低下に加えて、酸化剤による酸化溶解が起こるために、溶解した金属の除去ができないという課題を有している。
このように、少なくとも1種類以上のキレート剤を含むエッチング液においては、従来の方法では溶解した金属を高効率に除去することができず、エッチング液の再生が困難であるという課題を有している。
そこで本発明では、少なくとも1種類以上のキレート剤を含むエッチング液において、溶解した金属を高効率に除去することにより、エッチング液の再生が可能となる方法を提供することを目的とする。
前記従来の課題を解決するために、本発明のエッチング液再生方法は、エッチング液中に溶解した金属を、キレート形成基を有する担体を用いて捕捉することで、少なくとも1種類以上のキレート剤を含むエッチング液を再生する方法である。
本構成によって、少なくとも1種類以上のキレート剤を含むエッチング液に溶解した金属を、高効率に除去することができ、エッチング液の再生が可能となる。
本発明によれば、エッチング液中に溶解した金属を、キレート形成基を有する担体を用いて捕捉することにより、少なくとも1種類以上のキレート剤を含むエッチング液の再生が可能となる。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。
(実施の形態1)
図1に、本発明のエッチング液再生方法を使用したエッチング液再生装置の概略を示す。入口流路1より、処理前(使用済み)のエッチング液が、キレート形成基を有する担体4を充填した吸着塔3に入り、キレート形成基を有する担体4と接触した後に、出口流路2より排出される。
図1に、本発明のエッチング液再生方法を使用したエッチング液再生装置の概略を示す。入口流路1より、処理前(使用済み)のエッチング液が、キレート形成基を有する担体4を充填した吸着塔3に入り、キレート形成基を有する担体4と接触した後に、出口流路2より排出される。
使用済エッチング液は、少なくとも1種類以上のキレート剤を含有しており、例えばアセチルアセトン、エチレンジアミン四酢酸、エチレンジアミン、シュウ酸、クエン酸、リンゴ酸などがあるが、特にこれらに限定されるわけではない。
エッチング液中にキレート剤が含まれることで、溶解した金属を安定化させることで再析出を抑制することや、金属エッチング速度を制御できることができるといった効果がある。
また、溶解させる金属が銅の場合、エッチング液に酸化剤を含有させることによって、エッチング速度を促進することができる。金属を酸化させて電子を奪うことにより、酸に溶解しやすくなるからである。特に酸化剤が過酸化水素の場合は、キレート剤によって溶解した金属イオンがマスキングされることにより、過酸化水素の分解を抑制することができるといった相乗効果があるため好ましい。
また、過酸化水素は塩基性での分解速度が速いため、エッチング液は酸性にしておくことが好ましい。そのため、キレート剤としても働く、シュウ酸、クエン酸、リンゴ酸に代表される有機酸が含有されていることが好ましい。
このような処理前のエッチング液の特徴から、発明者らは、従来の陽イオン交換樹脂や電析では困難な使用済みエッチング液からの金属除去(キレート剤を含むエッチング液の再生)に、キレート形成反応を利用する方法を見出した。
次に、本願の最も特徴的な部分である、キレート形成反応について説明する。
処理前のエッチング液に含まれているキレート剤とキレート形成反応を起こす、キレート形成基を有する担体としては、キレート樹脂や、キレート繊維、キレート担持シリカゲルなどがあるが、エッチング液で溶解する金属とキレート錯体を作ることができるキレート形成基を有する担体であれば、特にその種類を限定するものではない。
キレート形成基を有する担体のキレート形成基の種類は、イミノ二酢酸、アミドオキシム、アミノリン酸など、様々なものがあり、エッチング液のpHや、含有するキレート剤の種類によって、キレート形成基を有する担体の金属の吸着性能は変化する。
一般的に、キレート剤と金属との配位の安定性は、錯体の生成定数として定義されており、例えば化学便覧(丸善書店出版)などに明記されている。生成定数が大きいほど、錯体を形成しやすいため、キレート形成基を有する担体のキレート形成基と溶解した金属との錯体生成定数は、エッチング液に含有するキレート剤と溶解した金属との錯体生成定数より、少なくとも同じかより大きいほうが望ましい。
ここで、キレート形成基を有する担体のキレート形成基と溶解した金属との錯体生成定数は、キレート形成基に最も類似したキレート剤と溶解した金属との錯体生成定数にて置き換えた。
例えば、キレート形成基がイミノ二酢酸の場合、銅との生成定数の対数は、10.63である。この場合、エッチング液に含有するキレート剤と銅との生成定数が10.63以下であれば配位交換が起こりやすい。キレート剤がシュウ酸であれば、生成定数が8.90であるため、銅はキレート形成基を有する担体に配位交換が進むこととなる。
配位交換が進みやすくなれば、キレート形成基を有する担体の量を減らすことや、単位時間当たりのエッチング液処理量を増やすことができるため、好ましい。
銅は、錯体形成能が高いため、キレート形成基を有する担体に吸着されやすいため、本発明のエッチング液再生方法のエッチング金属として好ましいが、金属は銅以外でもかまわず、合金であっても問題ない。
上記、錯体生成定数の差が大きい場合を説明したが、差がほとんどなく、逆の場合でも化学平衡により配位交換反応はおこるため、エッチング液中の銅はキレート形成基を有する担体に吸着される。
しかしながら、その配位交換反応の割合は低下するため、銅吸着をさせるためにより多量のキレート形成基を有する担体が必要となるなどの問題が生じる可能性がある。
以上、少なくとも1種類以上のキレート剤を含むエッチング液に溶解した金属を、キレート形成基を有する担体を用いて捕捉することで、高効率に除去することができ、エッチング液の再生が可能となる。
本発明にかかるエッチング液再生方法は、少なくとも1種類以上のキレート剤を含むエッチング液の再生を可能とするものであるので、フラットディスプレイパネルやプリント基板などの配線に使用される、エッチング液の購入、廃液処理コスト低減や環境負荷低減に有用である。
1 入口流路
2 出口流路
3 吸着塔
4 キレート形成基を有する担体
2 出口流路
3 吸着塔
4 キレート形成基を有する担体
Claims (7)
- 少なくとも1種類以上のキレート剤を含むエッチング液を再生する方法であって、
エッチング液中に溶解した金属を、
キレート形成基を有する担体を用いて捕捉することを特徴とする、
エッチング液再生方法。 - 再生するエッチング液に含まれる少なくとも1種類以上のキレート剤が、
有機酸であることを特徴とする、
請求項1記載のエッチング液再生方法。 - 再生するエッチング液に、少なくとも1種類以上の酸化剤を含むことを特徴とする、
請求項1または2記載のエッチング液再生方法。 - 酸化剤が、過酸化水素を含むことを特徴とする、
請求項3記載のエッチング液再生方法。 - エッチング液中に含まれるキレート剤と溶解した金属とによる錯体の生成定数より、イオン交換体のキレート形成基と溶解した金属とによる錯体の生成定数の方が、
同じかより大きいことを特徴とする、
請求項1乃至4のいずれかに記載のエッチング液再生方法。 - エッチング液が銅をエッチングすることを特徴とする、
請求項1乃至5のいずれかに記載のエッチング液再生方法。 - イオン交換体のキレート形成基が、
イミノ二酢酸型であることを特徴とする、
請求項1乃至6のいずれかに記載のエッチング液再生方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2011269706A JP2013119665A (ja) | 2011-12-09 | 2011-12-09 | エッチング液再生方法 |
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KR20170124598A (ko) | 2015-04-15 | 2017-11-10 | 가부시키가이샤 스크린 홀딩스 | 폐액 처리 방법 및 폐액 처리 장치 |
CN115449797A (zh) * | 2021-06-09 | 2022-12-09 | 三福化工股份有限公司 | 蚀刻液的回收方法 |
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2011
- 2011-12-09 JP JP2011269706A patent/JP2013119665A/ja active Pending
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