JP2013118145A - 金属空気二次電池 - Google Patents

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Abstract

【課題】金属空気二次電池における充放電エネルギー効率を向上させる。
【解決手段】金属空気二次電池は、リチウムイオンを吸蔵および放出する負極部材3と、酸素をイオン化する正極部材1と、負極部材3と正極部材1の間に配置されたセパレータ2に含浸された電解質とを備える。正極部材1は、少なくとも一種類の貴金属元素を含む複合触媒を有する。
【選択図】図1

Description

本発明は、充放電可能な金属空気二次電池に関するものである。
近年、自動車業界においては、ガソリン等の燃料で駆動するエンジンを用いた従来の自動車に代わって、電気で駆動するモータをエンジンと併用するハイブリッド電気自動車(HEV)や、モータのみで駆動する電気自動車(EV)の開発が進められている。モータを用いたこれらの自動車(以下では単に電気自動車と総称する)の性能は、電気エネルギーの供給源である蓄電池の特性によって大きく左右される。そのため、優れた特性を有する蓄電池の開発が進められている。
リチウムイオン二次電池は、他の従来の二次電池と比べて軽量かつ高出力という特徴を有していることから、電気自動車をはじめとする他の様々な装置に搭載される蓄電池において広く利用されている。現在、実際に得られているリチウムイオン二次電池の重量エネルギー密度は約100Wh/kg程度であり、その理論的な上限は400Wh/kg程度であると考えられている。しかし、電気自動車の本格的な普及のためにはさらなる大容量の蓄電池が求められており、少なくとも500Wh/kg程度の重量エネルギー密度が必要であるとも言われている。そのため、リチウムイオン二次電池よりも大きな重量エネルギー密度が期待できる革新型電池の開発が求められている。
リチウムイオン二次電池の重量エネルギー密度を制約している要因の一つに、コバルト酸リチウムに代表される含リチウム遷移金属酸化物を正極材料に用いていることがある。すなわち、その構成元素である遷移金属元素は重金属であるため、これを正極材料として蓄電池に組み込むと重量が増加し、結果として重量エネルギー密度が小さくなってしまう。そこで、こうした制約を避けるため、正極材料に大気中の酸素を利用し、負極材料に金属を利用する金属空気電池が近年注目されている。金属空気電池を蓄電池として用いて電力貯蔵を行うと、従来のリチウムイオン電池と比べて重量を低減することができるため、コスト低減が見込める。
従来、亜鉛を用いた金属空気電池が実用化されており、補聴器の電源等に使用されている。しかし、これまでの金属空気電池は一次電池としての実用化に留まっており、充放電可能な二次電池としての実用化は未だなされていない。
従来の金属空気電池の二次電池化を阻む大きな理由としては、放電電圧が比較的低く、これに対して充電電圧が比較的高いために、充放電エネルギー効率が低いことが挙げられる。これに関連して、以下のような技術が特許文献1〜3に開示されている。
特許文献1には、リチウム空気電池において、アルカリ金属またはアルカリ土類金属と、遷移金属と、酸素を有する複合酸化物を触媒として用いる構成が開示されている。
特許文献2には、ナノサイズのルテニウム(Ru)酸化物や、その水和物を触媒として用いることで、平均充電電圧を低減したリチウム空気二次電池が開示されている。
特許文献3には、CeO−ZrOに貴金属を担持したものを触媒として用いたリチウム空気二次電池が開示されている。
特開2009−252638号公報 特開2011−175929号公報 特開2008−112724号公報
特許文献1に開示される電池では、充電電圧が4.3V程度と比較的高く、そのために充放電エネルギー効率が低い。一方、特許文献2、3に開示される電池では、充電電圧は3.5V〜3.7V程度と比較的低いものの、放電電圧が2.6V〜2.8V程度と低いため、十分な充放電エネルギー効率は得られない。また、特許文献2の電池においてRuの水和物を触媒として用いた場合、これが電池内のリチウムと反応することでアルカリ性のLiOHを生成し、触媒担体のカーボンに悪影響を及ぼす可能性がある。
上記に鑑みて、本発明は、金属空気二次電池における充放電エネルギー効率の向上を目的とするものである。
本発明による金属空気二次電池は、金属イオンを吸蔵および放出する負極部材と、酸素をイオン化する正極部材と、負極部材と正極部材の間に配置された電解質とを備え、正極部材は、少なくとも一種類の貴金属元素を含む複合触媒を有する。
本発明によれば、金属空気二次電池における充放電エネルギー効率の向上を達成することができる。
本発明の一実施形態による金属空気二次電池の断面を示す模式図である。 本発明の一実施形態による金属空気二次電池の正極部材の構成を示す模式図である。 本発明の実施例1、2および比較例1、2の充放電特性図である。 本発明の実施例3および比較例2、3の充放電特性図である。 本発明の実施例1〜3および比較例1〜3のエネルギー密度、充放電エネルギー効率および平均充放電電圧の一覧表を示す図である。
以下に図面および表を用いて、本発明の一実施形態による金属空気二次電池について説明する。図1は、本発明の一実施形態による金属空気二次電池の断面を示す模式図である。この金属空気二次電池は、負極に金属リチウム(Li)を使用した継手構造の電池セルを有するリチウム空気二次電池である。
図1に示す金属空気二次電池では、正極部材1と負極部材3とが電解液を含浸させたセパレータ2を間に挟んで配置されており、これらが1つの電池セルを構成している。負極部材3の周囲にはOリング4が配置されている。この電池セルは、押さえ板5が締め付けバネ7から受ける締め付け力により、押さえ板5と集電体6の間に挟まれた状態で固定されている。集電体6と酸素封入弁8の間には、正極活物質として作用する酸素ガスが封入されている。
負極部材3は、セパレータ2に含浸されている電解液との間で金属イオンを吸蔵および放出するものである。本実施形態では、直径8mm、厚さ1mmの円板状の金属リチウムを負極部材3として使用した。この負極部材3の電極面積は、セパレータ2に接する部分の金属リチウムの面積として定義することができ、約0.5cmである。また、セパレータ2には、負極部材3よりも大きな直径13mmの円板状のポリエチレンを使用した。
正極部材1は、正極活物質である酸素をイオン化するものである。
図1の金属空気二次電池では、放電時において、以下の式(1)〜(3)で表される放電反応が行われる。
(負極側)2Li→2Li+2e −−− (1)
(正極側)O+2Li+2e→Li −−− (2)
(全反応)2Li+O→Li −−− (3)
一方、充電時においては、以下の式(4)〜(6)で表される充電反応が行われる。
(負極側)2Li←2Li+2e −−− (4)
(正極側)O+2Li+2e←Li −−− (5)
(全反応)2Li+O←Li −−− (6)
図2は、正極部材1の構成を示す模式図である。図2に示すように、正極部材1は、触媒1b、バインダ1cおよび担体1dを混合し、これを基材1aに塗布することによって構成される。本実施形態では、触媒1b、バインダ1cおよび担体1dを、それぞれ5:4:1の重量比で混合し、これを基材1aに塗布して正極部材1とした。
基材1aは、正極部材1を主に構成する導電性の物質であり、たとえば炭素や金属などが用いられる。基材1aとしては、比表面積が大きく(たとえば100m/g以上)、かつ電気伝導性が高いものが好ましい。たとえば、活性炭や金属多孔質体などを基材1aとして用いることができる。
触媒1bは、正極側における上記の式(2)の反応や式(5)の反応を助け、これにより放電電圧を向上させると共に充電電圧を低下させる機能を有する粉末状の物質である。触媒1bとしては、酸化還元電位が低い物質が用いられる。
担体1dは、触媒1bを基材1aに担持する機能を有しており、バインダ1cは、基材1a、触媒1bおよび担体1dを互いに結着させる機能を有する。なお、触媒1b、バインダ1c、担体1dとして用いられる物質の詳細については、後述する各実施例においてそれぞれ説明する。
なお、正極部材1の大きさは、前述のセパレータ2よりも小さく、かつ負極部材3よりも大きくすることが好ましい。すなわち、セパレータ2が最も大きく、正極部材1、負極部材3の順に小さくなるように、これらの大きさを設定することができる。
セパレータ2には、LiPFを電解質とする電解液が含浸されている。この電解液には、1モルのLiPFを非水溶媒であるプロピレンカーボネートに溶かしたものを使用した。正極部材1の表面と負極部材3の表面に電解液をそれぞれ数滴程度ずつ滴下した後、これらの表面を内側にして正極部材1と負極部材3の間にセパレータ2を挟み込むことで、電解液をセパレータ2に含浸させた。
集電体6は、厚さ1mmのステンレス鋼製メッシュである。なお、前述のように正極部材1において基材1aを金属多孔質体とした場合は、これを集電体6と兼用することも可能である。
押さえ板5はステンレス鋼製であり、締め付けバネ7から受ける締め付け力に応じて、負極部材3およびOリング4をセパレータ2の方向に加勢する。これにより、負極部材3、セパレータ2および正極部材1が互いに密着される構造とした。
本実施形態では、酸素封入弁8を開け、濃度99.9%の酸素ガスを500ml/分の流量で10〜15分程度流すことで、集電体6の外側から電池セルの内部に流入させた。その後、酸素封入弁8を閉じることで、電池セルの内部に酸素ガスを封入した。
なお、以上説明したような金属空気二次電池の組み立ては、グローブボックス内で行った。
次に、触媒1b、バインダ1cおよび担体1dの詳細について説明する。本実施形態では、担体1dとして導電性カーボンブラックを、バインダ1cとしてポリフッ化ビニリデン(PVDF)をそれぞれ使用した。また、触媒1bとしては、2種類の貴金属を混合した複合触媒を用いた。その具体例を、実施例1〜3として以下に説明する。
(実施例1)
実施例1では、触媒1bとして、プラチナ(Pt)とRuを1:1の原子数比率で混合したものを用いて、次のような方法により正極部材1を作成した。
先ず、PtとRuの原子数比率が1:1であるPt硝酸塩およびRu硝酸塩の溶液(重量比4%)を、担体1dとして用いる導電性カーボンブラックと均一に混合した。次に、これをアルゴン(Ar)と水素(H)を体積比率97:3で混合した還元雰囲気下におき、無電解めっき法を用いて300℃で5時間焼成することにより、PtとRuを5nm以下のナノ粒子で導電性カーボンブラックの表面に均一に析出させた。このようにして触媒1bを担体1d中に均一に分散させた混合物に、バインダ1cとして用いるPVDFのNMP(N−メチル−2−ピロリドン)溶液を加えて十分に撹拌することでスラリを作成し、これを基材1aに塗布することで正極部材1を作成した。
なお、上記のようにして作成した正極部材1は、80℃の空気雰囲気下で1時間程度乾燥させてNMPを蒸発させ、その後、さらに120℃で3時間程度真空乾燥させて水分を蒸発させてから、図1のような金属空気二次電池の組み立てに使用した。
(実施例2)
実施例2では、触媒1bとして、PtとRuを1:1.5の原子数比率で混合したものを使用した。この実施例2の触媒1bを用いた正極部材1の作成方法は、実施例1で説明したのと同様である。
(実施例3)
実施例3では、触媒1bとして、Ptの代わりにパラジウム(Pd)を用いて、PdとRuを1:1の原子数比率で混合したものを用いた。この実施例3の触媒1bを用いた正極部材1の作成方法についても、実施例1で説明したのと同様である。
次に、本実施形態による金属空気二次電池を使用した充放電評価の実験結果について説明する。本実施形態では、上記実施例1〜3による各金属空気二次電池と、Pt、Ru、Pdをそれぞれ単独で触媒1bとして用いた比較例1〜3の各金属空気二次電池とを使用して、次のような充放電評価の実験を行った。なお、比較例1〜3の各金属空気二次電池は、上記の各貴金属元素を単独でそれぞれ用いて触媒1bを構成した点のみが実施例1〜3と異なっており、それ以外の点については実施例1〜3と同様である。
ここでは、実施例1〜3および比較例1〜3の各金属空気二次電池について、充電時および放電時のエネルギー密度と平均電圧をそれぞれ測定し、その測定結果に基づいて充放電エネルギー効率を求める実験を行った。このときの充放電条件として、前述のように電極面積を0.5cmとしたときに、放電時は0.1mA/cmの定電流放電を行い、充電時は0.02mA/cmの定電流充電を行った。また、充電容量と放電容量を共に100Ah/kgとし、これを超えたときに充電または放電を終了するようにした。
なお、実験では、実施例1〜3および比較例1〜3の各金属空気二次電池を端子付きデシケータ内にそれぞれ設置し、デシケータの内部にアルゴンガスを封入した後、デシケータの外側端子を充放電評価装置に取り付けて測定を行った。
本実験により得られた充放電中における電池容量と充放電電圧の変化の様子をグラフ化した充放電特性図を図3および図4に示す。図3は実施例1、2および比較例1、2の充放電特性図であり、図4は実施例3および比較例2、3の充放電特性図である。これらの充放電特性図において、横軸は電池容量を表し、縦軸は充電電圧または放電電圧を表している。また、本実験により得られた実施例1〜3および比較例1〜3のエネルギー密度、充放電エネルギー効率および平均充放電電圧の一覧表を図5に示す。
図3および図5において、実施例1、2と比較例1、2とを比較すると、比較例1、2のようにPtまたはRuを単独で触媒1bに用いた場合と比べて、これらを混合した複合触媒を触媒1bに用いた実施例1、2の方が放電電圧を向上できることが分かる。さらに、実施例1、2の方が比較例1と比べて充電電圧が低く、これは比較例2の充電電圧と同程度であることが分かる。そのため、実施例1、2では比較例1、2よりも高い充放電エネルギー効率を得られる。
また、図4および図5において、実施例3と比較例2、3とを比較すると、比較例2、3のようにRuまたはPdを単独で触媒1bに用いた場合と比べて、これらを混合した複合触媒を触媒1bに用いた実施例3の方が充電電圧を低減できることが分かる。さらに、実施例3の方が比較例2と比べて放電電圧が高く、これは比較例3の放電電圧とほぼ同程度であることが分かる。そのため、実施例3では比較例2、3よりも高い充放電エネルギー効率を得られる。
以上説明したような本実験結果により、実施例1〜3のような複合触媒を用いることで、金属空気二次電池における充放電エネルギー効率の向上を達成できることが分かる。
以上説明した実施の形態によると、金属空気二次電池は、リチウムイオンを吸蔵および放出する負極部材3と、酸素をイオン化する正極部材1と、負極部材3と正極部材1の間に配置されたセパレータ2に含浸された電解質とを備え、正極部材1は、PtまたはPdとRuとを含む複合触媒である触媒1bを有する。このようにしたので、上記実施例1〜3で説明したように、金属空気二次電池における充放電エネルギー効率の向上を達成することができる。
なお、以上説明した実施の形態では、実施例1〜3として、PtまたはPdのいずれかとRuとを混合した複合触媒を触媒1bとして用いた例を説明したが、PtとPdを混合した複合触媒を触媒1bとして用いたり、Pt、PdおよびRuを混合した複合触媒を触媒1bとして用いたりすることもできる。このようにしても、実施例1〜3で説明したのと同様に、比較例1〜3と比べて高い充放電エネルギー効率を得ることができる。すなわち、RuおよびPdのうちいずれか少なくとも一つを含むものであれば、触媒1bとしてどのような複合触媒を用いてもよい。あるいは、酸化還元電位が低いPt、Ru、Pd以外の貴金属元素を用いてもよい。
また、以上説明した実施の形態では、実施例1〜3として、Pt、PdまたはRuの硝酸塩を前駆体に用いて、無電解めっき法によりこれらの貴金属元素のいずれか少なくとも一つを固溶させた混合物である合金を触媒1bとした例を説明したが、この合金が一部固溶または完全固溶のいずれとしてもよい。他の方法でこれらの混合物を生成してもよい。たとえば、電解めっき法により混合してもよい。あるいは、貴金属元素PdとRuのいずれか少なくとも一つを含む物理的に混合した混合物を触媒1bとして用いることもできる。
さらに、触媒1bにおいてこれらの貴金属元素のいずれか少なくとも一つが酸化、窒化または炭化されていたり、他の金属元素の酸化物と混合されていたりしてもよい。混合される酸化物を構成する他の金属元素としては、たとえばFe、Mn、Si、Cu、Sn、Ti、V、Mo、Nb、Ag、Ce、Zr等が考えられる。
以上説明した実施の形態では、LiPFを電解質とし、プロピレンカーボネートを溶媒とした電解液をセパレータ2に含浸させて用いた例を説明したが、一般的なリチウムイオン電池等で利用される他の非水系電解液を用いてもよい。すなわち、プロピレンカーボネート以外の溶媒として、たとえばエチレンカーボネート、ブチレンカーボネート、ビニレンカーボネート、γ−ブチロラクトン、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、メチルエチルカーボネート、1,2−ジメトキシエタン、2−メチルテトラヒドロフラン、ジメチルスルフォキシド、1,3−ジオキソラン、ホルムアミド、ジメチルホルムアミド、プロピオン酸メチル、プロピオン酸エチル、リン酸トリエステル、トリメトキシメタン、ジオキソラン、ジエチルエーテル、スルホラン、3−メチル−2−オキサゾリジノン、テトラヒドロフラン、1,2−ジエトキシエタン、クロルエチレンカーボネート、クロルプロピレンカーボネート等を用いることができる。望ましくは、これらのうち高沸点の環状化合物を溶媒として用いることが好ましい。
さらに、エチレンオキシド、アクリロニトリル、フッ化ビニリデン、メタクリル酸メチル、ヘキサフルオロプロピレンなどの高分子に保持させた固体電解質や、イオン液体などを、非水系電解液の代わりに使用してもよい。または、水系金属空気二次電池において用いられるアルカリ水溶液を適用することも可能である。
また、LiPF以外の電解質として、一般的なリチウムイオン二次電池等で利用される他の電解質を用いてもよい。たとえば、LiBF、LiClO、LiCFSO、LiCFCO、LiAsF、LiSbF、LiTFSIなどを電解質として用いることができる。あるいは、リチウムトリフルオロメタンスルホンイミドで代表されるリチウムのイミド塩などのようなリチウム塩を電解質として用いることもできる。
また、エチレンオキシド、アクリロニトリル、フッ化ビニリデン、メタクリル酸メチル、ヘキサフルオロプロピレンの高分子に、非水電解液を含浸させたゲル電解質を使用してもよい。
上記実施の形態では、負極部材3として金属リチウムを用いることにより、負極部材3がリチウムイオンを吸蔵および放出する例を説明したが、他の金属によるイオンを負極部材3が吸蔵および放出するようにしてもよい。たとえば、Na、Ca、Mg、Zn、Al、Fe等の金属を負極部材3として用いることで、これらのイオンを負極部材3が吸蔵および放出することができる。
上記実施の形態では、バインダ1cとしてPVDFを用いた例を説明したが、一般的なリチウムイオン二次電池等で利用される他のバインダ(結着材)を用いてもよい。たとえば、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)などのフッ素系樹脂や、スチレンブタジエンゴム(SBR)などをバインダ1cとして用いることができる。
上記実施の形態では、セパレータ2にポリエチレンを用いた例を説明したが、一般的なリチウムイオン二次電池等で利用される他の材料を用いてもよい。たとえば、ポリプロピレンなどの多孔質セパレータや、金属イオン導電性を有するガラスセラミックスなどを用いてセパレータ2を構成することができる。
上記実施の形態では継手構造の電池セルを使用した例を説明したが、電池セルの形態はこれに限定されない。たとえば、ラミネート型、円筒型などの電池セルも使用可能である。すなわち、金属空気二次電池の反応が確認できるものであれば、本発明は電池セルの形態に依存しない。
1 正極部材
1a 基材
1b 触媒
1c バインダ
1d 担体
2 セパレータ
3 負極部材
4 Oリング
5 押さえ板
6 集電体
7 締め付けバネ
8 酸素封入弁

Claims (9)

  1. 金属イオンを吸蔵および放出する負極部材と、
    酸素をイオン化する正極部材と、
    前記負極部材と前記正極部材の間に配置された電解質とを備え、
    前記正極部材は、少なくとも一種類の貴金属元素を含む複合触媒を有することを特徴とする金属空気二次電池。
  2. 請求項1に記載の金属空気二次電池において、
    前記複合触媒は、少なくとも二種類の異なる貴金属元素を含むことを特徴とする金属空気二次電池。
  3. 請求項1または2に記載の金属空気二次電池において、
    前記複合触媒は、RuおよびPdのうちいずれか少なくとも一つを含むことを特徴とする金属空気二次電池。
  4. 請求項3に記載の金属空気二次電池において、
    前記複合触媒は、RuおよびPdのうちいずれか少なくとも一つを混合または固溶させた混合物を含むことを特徴とする金属空気二次電池。
  5. 請求項3に記載の金属空気二次電池において、
    前記複合触媒は、RuおよびPdのうちいずれか少なくとも一つを含み、そのいずれか少なくとも一つが酸化、窒化または炭化されていることを特徴とする金属空気二次電池。
  6. 請求項3に記載の金属空気二次電池において、
    前記複合触媒は、RuおよびPdのうちいずれか少なくとも一つと、Fe、Mn、Si、Cu、Sn、Ti、V、Mo、Nb、Ag、Ce、Zrのいずれか少なくとも一つの酸化物とを含むことを特徴とする金属空気二次電池。
  7. 請求項1乃至6のいずれか一項に記載の金属空気二次電池において、
    前記正極部材は、前記複合触媒を炭素または金属多孔質体に担持していることを特徴とする金属空気二次電池。
  8. 請求項1乃至7のいずれか一項に記載の金属空気二次電池において、
    前記負極部材と前記正極部材の間に配置されたセパレータをさらに備え、
    前記電解質を非水溶媒に溶かした電解液が前記セパレータに含浸されていることを特徴する金属空気二次電池。
  9. 請求項1乃至8のいずれか一項に記載の金属空気二次電池において、
    前記負極部材は、Li、Na、Ca、Mg、Zn、Al、Feのいずれかの金属によるイオンを吸蔵および放出することを特徴とする金属空気二次電池。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2013218986A (ja) * 2012-04-12 2013-10-24 Nippon Telegr & Teleph Corp <Ntt> リチウム空気二次電池
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JP2017157505A (ja) * 2016-03-04 2017-09-07 日本電信電話株式会社 リチウム空気二次電池

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