JP2013116942A - 光学部材用ポリウレタン樹脂形成性組成物およびこれらからなる光学部品 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 ポリイソシアネート(A)とポリオール(B)からなりShoreA硬度が70以上の硬化物を形成する光学部材用ポリウレタン樹脂形成性組成物であって、ポリイソシアネート(A)が脂肪族ポリイソシアネートおよび/または脂環族ポリイソシアネートであり、ポリイソシアネート(A)またはポリオール(B)のいずれか、または両方にエチレンオキシドユニットを含み、エチレンオキシドユニット源として、末端活性水素官能基と1分子中に平均6個以上のエキレンオキシドユニットを有するポリエーテル化合物(b)を用いることを特徴とし、エチレンオキシドユニットの含有量がポリイソシアネート(A)とポリオール(B)の合計量に対して、3〜15質量%であることを特徴とする光学部材用ポリウレタン樹脂形成性組成物を用いることにより、解決する。
【選択図】 なし
Description
本発明の第1の目的は、光学的透明性、耐候性に優れ、環境変化による光学特性の変化が小さい光学部材用ポリウレタン樹脂形成性組成物を提供することにある。特に高温高湿環境下から取り出した際に樹脂の白化が起こらない光学部材用ポリウレタン樹脂形成性組成物を提供することにある。
本発明に使用されるポリエーテル化合物(b)は水酸基、アミノ基などの末端活性水素官能基と、1分子あたり平均で6個以上のエチレンオキシドユニットを有する化合物である。エチレンオキシドユニット数が6個より少ない場合には、耐白化性が悪化する。
例えばEO/PO−1000(エチレングリコール開始EO/PO付加体、EO/PO質量比=5/5、数平均分子量=1000)の場合、
1分子あたりの平均EOユニット数=(1000−18)/44×(50/100)=11.2
1000:EO/PO−1000の数平均分子量
18:EOユニット以外(末端水酸基および水素)の分子量
44:EOユニットの分子量
50:アルキレンオキシド中のEO含有量(質量%)
例えば前記EO/PO−1000の場合、
EOユニット含有量(質量%)=(11.2×44/1000)×100=49.3
11.2:EO/PO−1000の平均EOユニット数
44:EOユニットの分子量
1000:EO/PO−1000の数平均分子量
例えば、ポリウレタン樹脂組成物中にポリエーテル化合物(b)として前記EO/PO−1000を20質量%含有する場合、
ポリウレタン樹脂組成物中のEOユニット含有量(質量%)=49.3×20/100=9.9
49.3:EO/PO−1000中のEOユニット含有量(質量%)
20:ポリウレタン樹脂組成物中のEO/PO−1000の含有量(質量%)
本発明に使用されるポリイソシアネート(A)は脂肪族および/または脂環族のジイソシアネートモノマー(a1)およびそれらから誘導されるイソシアヌレート体、アロファネート体、アダクト体、プレポリマー体などが挙げられ、これらのうち、単独または、2種以上を組み合わせて使用することができる。
また、上記ポリイソシアネートとポリエーテル化合物(b)を事前にウレタン化反応させることにより、ポリイソシアネート(A)にEOユニットを組み込むことができる。
本発明に使用されるポリオール(B)としては、ポリカーボネート系ポリオール、ポリエステル系ポリオール、ポリカプロラクトン系ポリオール、ポリエーテル系ポリオールが挙げられる。
本発明においてポリイソシアネート(A)とポリオール(B)を反応させ、ポリウレタン樹脂組成物を得る工程において、ウレタン化触媒を使用することができる。ウレタン化触媒としては、既知のアミン化合物(例えばトリエチレンジアミン)や、有機金属化合物(例えば、ジブチルチンジラウレート)や4級アンモニウム塩などが挙げられるが、得られるポリウレタン樹脂の着色の観点から、有機金属化合物を用いることが好ましい。作業性の観点から、触媒はポリオール(B)に予め混合しておくことが好ましい。
本発明によって得られたポリウレタン樹脂形成性組成物には、必要に応じて、酸化防止剤、紫外線吸収剤、難燃剤、加水分解抑制剤、潤滑剤、可塑剤、充填材、帯電防止剤、分散剤、貯蔵安定剤等の添加剤を適宜配合することができる。
本発明のポリウレタン樹脂形成性組成物を用いて得られるポリウレタン樹脂組成物は、例えば下記の方法により製造される。
金型を用いずにシートを成型する方法としては、注型機から吐出される混合液をPETフィルムなどの剥離フィルム上に連続的に流しながら広げ、樹脂が硬化する前にもう片方の面に剥離フィルムを被せ、ローラやブレードなどにより厚みを均一にした後、50〜150℃に加熱した硬化炉を通過させ、ロールで巻き取る方法が挙げられる。
また、発光素子封止材料として使用する場合には、注型機から吐出される混合液を、直接対象となる発光素子にポッティングすることができる。
攪拌機、温度計、冷却管を備えた容量1000ミリリットルの四つ口フラスコに、ヘキサメチレンジイシシアネート(日本ポリウレタン工業社製、NCO含有量:49.9%、以下HDIと略す)を1000部、フェノールを1.0部、1,3−ブタンジオール(ダイセル化学工業社製)を16部仕込み、窒素気流下、80℃でウレタン化反応を2時間行った。その後、反応液を60℃に保ち、オクチル酸カリウム(東京化成工業社製、以下OctKと略す)の20%ジエチレングリコール(アデカ社製)溶液を0.2部添加し、イソシアヌレート化反応を2時間行った。NCO含有量が41.5%に達した後、JP−508(城北化学工業社製、酸性リン酸エステル)を0.3部添加し、停止反応を行った。この反応液を130℃×0.04kPaで薄膜蒸留をすることで未反応のHDIを除去し、精製したNCO−TRを得た。NCO−TRは透明な粘性液体で、NCO含有量が21.1%で、GPCによる数平均分子量が697、遊離HDI含有量は0.2%であった。NCO含有量および数平均分子量を用いて式1により算出した平均NCO官能基数は3.5であった。
平均NCO官能基数=NCO含有量×数平均分子量/(1000×4.2)・・・・・(式1)
<GPCによる数平均分子量の測定条件>
・測定器:HLC−8220(東ソー社製)
・カラム:TSKguardcolumn HXL−L(東ソー社製)
粒径=6μm、サイズ=6mmID×30cm×4本
・キャリア:テトラヒドロフラン(THF)
・検出器:視差屈折
・サンプル:0.5%THF溶液
・検量線:ポリスチレン
攪拌機、温度計、冷却管を備えた容量1000ミリリットルの四つ口フラスコに、HDIを950部、3−メチル−1,5−ペンタンジオール(クラレ社製)を50部仕込み、窒素気流下、80℃でウレタン化反応を2時間行った。その後、オクチル酸ジルコニール(第一稀元素化学工業社製)を0.1部添加し、110℃でアロファネート化反応を4時間行った。NCO含有量が40.3%に達した後、JP−508(城北化学工業社製、酸性リン酸エステル)を0.11部添加し、停止反応を行った。この反応液を130℃×0.04kPaで薄膜蒸留をすることで未反応のHDIを除去し、精製したNCO−ALPを得た。NCO−ALPは透明な粘性液体で、NCO含有量が19.2%で、GPCによる数平均分子量が1050、遊離HDI含有量は0.2%であった。NCO含有量および数平均分子量より算出した平均NCO官能基数は4.8であった。
攪拌機、温度計、冷却管を備えた容量1000ミリリットルの四つ口フラスコに、HDIを921部、1,3−ブタンジオールを79部仕込み、窒素気流下、80℃でウレタン化反応を4時間行った。この反応液を130℃×0.04kPaで薄膜蒸留をすることで未反応のHDIを除去し、精製したNCO−ADを得た。NCO−ADは透明な粘性液体で、NCO含有量が17.5%で、GPCによる数平均分子量が480、遊離HDI含有量は0.2%であった。NCO含有量および数平均分子量より算出した平均NCO官能基数は2.0であった。
表1に示す処方に従って、各種イソシアネートと各種ポリオールを混合し、95℃で10時間反応させて、各種の末端NCO基含有ポリイソシアネート(A)を得た。合成結果を表1に示す。平均NCO官能基数は前記と同様に、NCO含有量およびGPCによる数平均分子量から算出した。
平均OH官能基数=水酸基価×数平均分子量/(1000×56.1)・・・・・(式2)
表1に示す処方に従って、実施例1〜5と同様に40℃に温調したポリイソシアネート(A)と、40℃に温調したポリオール(B)と、触媒としてジオクチルチンジラウレートを表1に示すシステム中の含有量(樹脂全体に対する濃度)になるように添加し、それらを混合した後、2mm厚の平板形成用の金型に注入し、ポリウレタン樹脂組成物を得た。これは、実施例4で用いたNCO−TRの代わりにNCO−ALPを用いた場合の例であり、光学的透明性、耐候性は良好であった。湿熱環境から取り出し後にわずかに樹脂の白化(ヘイズの上昇)が見られたが、実用上問題のない範囲であった。
表1に示す処方に従って、実施例1〜5と同様に40℃に温調したポリイソシアネート(A)と、40℃に温調したポリオール(B)と、触媒としてジオクチルチンジラウレートを表1に示すシステム中の含有量(樹脂全体に対する濃度)になるように添加し、それらを混合した後、2mm厚の平板形成用の金型に注入し、ポリウレタン樹脂組成物を得た。これは、ポリウレタン樹脂組成物中のエチレンオキシドユニットの含有量が3%以下となるの場合の比較例であり、光学的透明性、耐候性は良好であったが、湿熱環境から取り出し後に樹脂の白化(ヘイズの上昇)が見られた。
表1に示す処方に従って、実施例1〜5と同様に40℃に温調したポリイソシアネート(A)と、40℃に温調したポリオール(B)と、触媒としてジオクチルチンジラウレートを表1に示すシステム中の含有量(樹脂全体に対する濃度)になるように添加し、それらを混合した後、2mm厚の平板形成用の金型に注入し、ポリウレタン樹脂組成物を得た。これは、ポリウレタン樹脂組成物中のエチレンオキシドユニットの含有量が15%以上となるの場合の比較例であり、光学的透明性は良好で、湿熱環境から取り出しの耐白化性も良好であったが、吸水率が高く、樹脂の耐候性が悪化した。
表1に示す処方に従って、実施例1〜5と同様に40℃に温調したポリイソシアネート(A)と、40℃に温調したポリオール(B)と、触媒としてジオクチルチンジラウレートを表1に示すシステム中の含有量(樹脂全体に対する濃度)になるように添加し、それらを混合した後、2mm厚の平板形成用の金型に注入し、ポリウレタン樹脂組成物を得た。これは、ポリエーテル化合物(b)の平均エチレンオキシドユニット数が6以下となる場合の比較例であり、光学的透明性、耐候性は良好であったが、湿熱環境から取り出し後に樹脂の白化(ヘイズの上昇)が見られた。
表1に示す処方に従って、実施例1〜5と同様に40℃に温調したポリイソシアネート(A)と、40℃に温調したポリオール(B)と、触媒としてジオクチルチンジラウレートを表1に示すシステム中の含有量(樹脂全体に対する濃度)になるように添加し、それらを混合した後、2mm厚の平板形成用の金型に注入し、ポリウレタン樹脂組成物を得た。これは、ポリエーテル化合物(b)の平均エチレンオキシドユニット数が0となる場合の比較例であり、光学的透明性、耐候性は良好であったが、湿熱環境から取り出し後に樹脂の白化(ヘイズの上昇)が見られた。
表2に示す処方に従って、実施例2〜5と同様に40℃に温調したポリイソシアネート(A)と、40℃に温調したポリオール(B)と、触媒としてジオクチルチンジラウレートを表2に示すシステム中の含有量(樹脂全体に対する濃度)になるように添加し、それらを混合した後、2mm厚の平板形成用の金型に注入し、ポリウレタン樹脂組成物を得た。得られたポリウレタン樹脂組成物は、良好な耐衝撃性、非密着性、耐候性、耐熱性、耐湿熱性を有していた。なお、実施例12ではポリイソシアネート(A)としてNCO−ALPを用いているため、湿熱環境から取り出し後にやや白化(ヘイズ上昇)が見られたが、実用上問題のない範囲であった。
表2に示す処方に従って、実施例1〜5と同様に40℃に温調したポリイソシアネート(A)と、40℃に温調したポリオール(B)と、触媒としてジオクチルチンジラウレートを表2に示すシステム中の含有量(樹脂全体に対する濃度)になるように添加し、それらを混合した後、2mm厚の平板形成用の金型に注入し、ポリウレタン樹脂組成物を得た。得られたポリウレタン樹脂組成物は、良好な耐衝撃性、非密着性、耐候性を有していた。
表2に示す処方に従って、実施例1〜5と同様に40℃に温調したポリイソシアネート(A)と、40℃に温調したポリオール(B)と、触媒としてジオクチルチンジラウレートを表2に示すシステム中の含有量(樹脂全体に対する濃度)になるように添加し、それらを混合した後、2mm厚の平板形成用の金型に注入し、ポリウレタン樹脂組成物を得た。実施例16は、ポリオール(B)の水酸基価が300KOHmg/gよりも小さい場合の例であり、耐衝撃性および耐候性は良好であった。非密着性はやや悪化したが、実用上問題のない範囲であった。実施例17は、ポリオール(B)の水酸基価が700KOHmg/gよりも大きい場合の例であり、非密着性および耐候性は良好であった。耐衝撃性はやや悪化したが、実用上は問題のない範囲であった。
表2に示す処方に従って、実施例1〜5と同様に40℃に温調したポリイソシアネート(A)と、40℃に温調したポリオール(B)と、触媒としてジオクチルチンジラウレートを表2に示すシステム中の含有量(樹脂全体に対する濃度)になるように添加し、それらを混合した後、2mm厚の平板形成用の金型に注入し、ポリウレタン樹脂組成物を得た。得られたポリウレタン樹脂組成物は、良好な耐衝撃性、非密着性、耐候性、耐熱性、耐湿熱性を有していた。
表2に示す処方に従って、実施例1〜5と同様に40℃に温調したポリイソシアネート(A)と、40℃に温調したポリオール(B)と、触媒としてジオクチルチンジラウレートを表2に示すシステム中の含有量(樹脂全体に対する濃度)になるように添加し、それらを混合した後、2mm厚の平板形成用の金型に注入し、ポリウレタン樹脂組成物を得た。実施例20は、ポリオール(B)の平均OH官能基数が2.1よりも小さい場合の例であり、耐衝撃性および耐候性は良好であった。非密着性はやや悪化したが、実用上問題のない範囲であった。実施例21は、ポリオール(B)の平均OH官能基数が3.0よりも大きい場合の例であり、非密着性および耐候性は良好であった。耐衝撃性はやや悪化したが、実用上問題のない範囲であった。
表2に示す処方に従って、実施例1〜5と同様に40℃に温調したポリイソシアネート(A)と、40℃に温調したポリオール(B)と、触媒としてジオクチルチンジラウレートを表2に示すシステム中の含有量(樹脂全体に対する濃度)になるように添加し、それらを混合した後、2mm厚の平板形成用の金型に注入し、ポリウレタン樹脂組成物を得た。得られたポリウレタン樹脂組成物は、良好な耐衝撃性、非密着性、耐候性、耐熱性、耐湿熱性を有していた。
(1)硬度
表1ならびに表2に示す処方により作製した2mm厚のポリウレタン樹脂組成物を50mm×50mmのサイズにカットしたものを試験サンプルとし、6枚重ねた後、タイプAならびにタイプDのデュロメーターを用いてShoreA硬度ならびにShoreD硬度を測定した。
表1ならびに表2に示す処方により作製した2mm厚のポリウレタン樹脂組成物について、JIS−K7361に準じて、全光線透過率(%)を測定した。
測定装置:日本電色工業社製NDH−2000
表1ならびに表2に示す処方により作製した2mm厚のポリウレタン樹脂組成物について、JIS−K7136に準じて、ヘイズ(%)を測定した。
測定装置:日本電色工業社製NDH−2000
表1ならびに表2に示す処方により作製した2mm厚のポリウレタン樹脂組成物を25mm×50mmのサイズにカットしたものを試験サンプルとし、試験サンプルを60℃、95%RH環境下に72時間静置した後、25℃、50%RHの環境下に取り出し、30分後のヘイズを測定した。
次式から試験前と試験後のヘイズ差(△ヘイズ)を求め、耐白化性の指標とした。
△ヘイズ(%)=試験後のヘイズ(%)−試験前のヘイズ(%)
測定装置:日本電色工業社製NDH−2000
表1ならびに表2に示す処方により作製した2mm厚のポリウレタン樹脂組成物を50mm×50mmのサイズにカットしたものを試験サンプルとし、70℃の雰囲気下で48時間乾燥させた後、試験前の質量を測定した。試験サンプルを60℃、95%RH環境下に72時間静置し、取り出した直後に試験後の質量を測定し、次式から吸水率を求めた。
吸水率(%)=(試験後の質量−試験前の質量)/(試験前の質量)×100
表1ならびに表2に示す処方により作製した2mm厚のポリウレタン樹脂組成物を25mm×50mmのサイズにカットしたものを試験サンプルとした。紫外可視分光光度計にて試験前の400nmにおける光線透過率を測定した。試験サンプルを耐候性試験機(QUV Weather Tester)に投入し、下記試験サイクルで500時間試験を行い、サンプル取り出した後、70℃で12時間乾燥し、さらに25℃、50%RH環境下で12時間静置した後、紫外可視分光光度計にて試験後の400nmにおける光線透過率を測定し、次式により400nmにおける光線透過率保持率を算出し、耐候性の指標とした。
光線透過率保持率(%)=(試験後の400nmにおける光線透過率)/(試験前の400nmにおける光線透過率)×100
光線透過率測定装置:日立ハイテクノロジーズ製 紫外可視分光光度計 U−3300
耐候性試験装置:Q−PANEL社製 QUV Weather Tester
試験サイクル:UV照射70℃×8h + 結露50℃×4h
UV照射エネルギー:0.59W/m2
表2に示す処方により作製した2mm厚のポリウレタン樹脂組成物を50mm×50mmのサイズにカットしたものを試験サンプルとした。デュポン式落下試験機を用いて、下記条件で試験片に衝撃を与え、試験後のサンプルの状態を目視で確認した。
試験条件:半径6.35mmの撃ち型と受け台の間に試験サンプルを挟み、質量1000gの錘を、200mmの高さから落下させる。
<評価基準>
○:変形または亀裂が認められない。
△:変形または部分的な亀裂が認められる。
×:破砕または破断が認められる。
表2に示す処方により作製した2mm厚のポリウレタン樹脂組成物を100mm×100mmのサイズにカットしたものを試験サンプルとした。試験サンプルを2mm厚のポリエチレンテレフタレート(PET)板の上に載せ、50℃、50%RH環境下で24時間静置した後、目視で試験サンプルとPET板の密着性を確認した。
<評価基準>
○:密着なし
△:部分的に密着が認められる
×:全面的に密着が認められる
表2に示す処方により作製した2mm厚のポリウレタン樹脂組成物を25mm×50mmのサイズにカットしたものを試験サンプルとした。紫外可視分光光度計にて試験前の400nmにおける光線透過率を測定した。試験サンプルを85℃にセットしたギアオーブンに投入し、500時間試験を行い、サンプル取り出し後、25℃、50%RH環境下で12時間静置した後、紫外可視分光光度計にて試験後の400nmにおける光線透過率を測定し、次式により400nmにおける光線透過率保持率を算出し、耐熱性の指標とした。
光線透過率保持率(%)=(試験後の400nmにおける光線透過率)/(試験前の400nmにおける光線透過率)×100
表2に示す処方により作製した2mm厚のポリウレタン樹脂組成物を25mm×50mmのサイズにカットしたものを試験サンプルとした。紫外可視分光光度計にて試験前の400nmにおける光線透過率を測定した。試験サンプルを60℃、95%RH環境下に500時間静置した後、サンプル取り出し、70℃で12時間乾燥後、25℃、50%RH環境下で12時間静置した後、紫外可視分光光度計にて試験後の400nmにおける光線透過率を測定し、次式により400nmにおける光線透過率保持率を算出し、耐湿熱性の指標とした。
光線透過率保持率(%)=(試験後の400nmにおける光線透過率)/(試験前の400nmにおける光線透過率)×100
<IPDI>
イソホロンジイソシアネート
<PEG−200>
ポリエチレングリコール(開始剤:エチレングリコール、EO付加体)、末端OH官能基数=2、数平均分子量=200、1分子あたりの平均EOユニット数=4.1、EOユニット含有量=91%
<PEG−300>
ポリエチレングリコール(開始剤:エチレングリコール、EO付加体)、末端OH官能基数=2、数平均分子量=300、1分子あたりの平均EOユニット数=6.4、EOユニット含有量=94%
<PEG−600>
ポリエチレングリコール(開始剤:エチレングリコール、EO付加体)、末端OH官能基数=2、数平均分子量=600、1分子あたりの平均EOユニット数=13.2、EOユニット含有量=96%
<PEG−1000>
ポリエチレングリコール(開始剤:エチレングリコール、EO付加体)、末端OH官能基数=2、数平均分子量=1000、1分子あたりの平均EOユニット数=22.3、EOユニット含有量=98%
<MPEG−400>
メトキシポリエチレングリコール(開始剤:メタノール、EO付加体)、末端OH官能基数=1、数平均分子量=400、1分子あたりの平均EOユニット数=8.4、EOユニット含有量=92%
<MPEG−700>
メトキシポリエチレングリコール(開始剤:メタノール、EO付加体)、末端OH官能基数=1、数平均分子量=700、1分子あたりの平均EOユニット数=15.2、EOユニット含有量=95%
<PEG/PTMG−1000>
開始剤:エチレングリコール、EOとTHFの付加体(EO/THF=5/5質量比)、末端OH官能基数=2、数平均分子量=1000、1分子あたりの平均EOユニット数=11.2、EOユニット含有量=49%
<PPG−1000>
ポリプロピレングリコール(開始剤:プロピレングリコール、PO付加体)、末端OH官能基数=2、数平均分子量=1000
<GP−400>
ポリプロピレングリコール(開始剤:グリセリン、PO付加体)、末端OH官能基数=3、数平均分子量=400
<TMP>
トリメチロールプロパン
<Di−TMP>
ジトリメチロールプロパン
<1,4−BG>
1,4-ブタンジオール
<PCDL−500>
HGとMPDとDECから得られるポリカーボネートジオール(HG/MPD=5/5質量比)、末端OH官能基数=2、数平均分子量=500
<PCDL−1000>
HGとMPDとDECから得られるポリカーボネートジオール(HG/MPD=5/5質量比)、末端OH官能基数=2、数平均分子量=1000
<PCD−500>
HGとDECから得られるポリカーボネートジオール、末端OH官能基数=2、数平均分子量=500
<PESL−500>
MPDとアジピン酸から得られるポリエステルポリオール、末端OH官能基数=2、数平均分子量=500
<PCL−300>
ポリカプロラクトンポリオール(開始剤:トリメチロールプロパン)、末端OH官能基数=3、数平均分子量=312
<PCL−500>
ポリカプロラクトンポリオール(開始剤:トリメチロールプロパン)、末端OH官能基数=3、数平均分子量=552
<DOTDL>
ジオクチルチンジラウレート
Claims (6)
- ポリイソシアネート(A)とポリオール(B)から構成される、ShoreA硬度が70以上の硬化物を形成する光学部材用ポリウレタン樹脂形成性組成物であって、ポリイソシアネート(A)が脂肪族ポリイソシアネートおよび/または脂環族ポリイソシアネートからなり、ポリイソシアネート(A)またはポリオール(B)のいずれか、または両方にエチレンオキシドユニットを含有し、エチレンオキシドユニット源として、末端活性水素官能基と1分子あたり平均6個以上のエキレンオキシドユニットを有するポリエーテル化合物(b)を用い、エチレンオキシドユニットの含有量がポリイソシアネート(A)とポリオール(B)の合計量に対して、3〜15質量%であることを特徴とする光学部材用ポリウレタン樹脂形成性組成物。
- ポリイソシアネート(A)が、少なくとも脂肪族および/または脂環族のジイソシアネートモノマーから誘導されるイソシアヌレート体、アロファネート体、アダクト体のいずれか1種以上を含有し、かつ平均NCO官能基数が2.5〜5.0であることを特徴とする、請求項1に記載の光学部材用ポリウレタン樹脂形成性組成物。
- ポリイソシアネート(A)が、少なくともヘキサメチレンジイソシアネートから誘導されるイソシアヌレート体を含有することを特徴とする、請求項1または2のいずれかに記載の光学部材用ポリウレタン樹脂形成性組成物。
- ポリオール(B)の水酸基価が300KOHmg/g〜700KOHmg/gであり、かつ平均OH官能基数が2.1〜3.0であることを特徴とする、請求項1に記載の光学部材用ポリウレタン樹脂形成性組成物。
- ポリオール(B)が少なくともポリカーボネートポリオール、ポリエステルポリオール、ポリカプロラクトンポリオールのいずれか1種以上を含有することを特徴とする、請求項1または4のいずれかに記載の光学部材用ポリウレタン樹脂形成性組成物。
- 請求項1から5のいずれかに記載の光学部材用ポリウレタン樹脂形成性組成物からなる、導光部材または発光素子封止材。
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JP2011263941A JP6098031B2 (ja) | 2011-12-01 | 2011-12-01 | 光学部材用ポリウレタン樹脂形成性組成物およびこれらからなる光学部品 |
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