JP2013116785A - 廃棄物収納用コンクリート容器と、廃棄物収納済みコンクリート容器を用いて構築された構造物 - Google Patents

廃棄物収納用コンクリート容器と、廃棄物収納済みコンクリート容器を用いて構築された構造物 Download PDF

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Harumitsu Nakayama
春光 中山
Shigetaka Tomizawa
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Abstract

【課題】2段以上に積み重ねる場合でも揺れによる崩れ落ちを防止できる廃棄物収納用コンクリート容器を提供する。
【解決手段】廃棄物収納用コンクリート容器10は、上面開口の収納空間11aを有する容器本体11と、該容器本体11の上面に固定されて収納空間11aを密封する蓋12とを備え、相互の凹凸嵌合を可能とした凸部11dと凹部12dのうちの凸部11dが容器本体11の下面に形成され、凹部12dが蓋12の上面に形成されている。
【選択図】図1

Description

本発明は、廃棄物を収納するのに適したコンクリート容器と、該コンクリート容器に廃棄物を収納したもの(廃棄物収納済みコンクリート容器)を用いて構築された構造物に関する。
特許文献1には、略直方体形状のコンクリート製の容器本体と、容器本体の収納空間に収納された固化体(廃棄物を固化材で処理したもの)の上にコンクリートの後打ちによって設けられた蓋とを備える廃棄物収納容器が開示されている。この廃棄物収納容器は、容器本体が略直方体形状であるが故に、平面的に並べたときにドラム缶のような隙間が隣接容器間に生じることを防止できる利点がある。
ところで、前記廃棄物収納容器を2段以上に積み重ねる場合、上側の廃棄物収納容器は容器本体の下面に設けられた脚部を、下側の廃棄物収納容器の容器本体の上面及び蓋の上面に載置されることになる。しかしながら、容器本体の上面及び蓋の上面は平坦であるため、地震等に基づく揺れによって2段目以降の廃棄物収納容器が崩れ落ちる生じる恐れがある。
特開平10−297703号公報
本発明の第1の目的は、2段以上に積み重ねる場合でも揺れによる崩れ落ちを防止できる廃棄物収納用コンクリート容器を提供することにある。本発明の第2の目的は、この廃棄物収納用コンクリート容器に廃棄物を収納したもの(廃棄物収納済みコンクリート容器)を用いて構築された構造物を提供することにある。
前記第1の目的を達成するため、本発明(廃棄物収納用コンクリート容器)は、上面開口の収納空間を有する容器本体と、該容器本体の上面に固定されて収納空間を密封する蓋とを備えた略直方体形状の廃棄物収容用コンクリート容器において、相互の凹凸嵌合を可能とした凸部と凹部の一方が前記容器本体の下面と前記蓋の上面の一方に形成され、他方が前記容器本体の下面と前記蓋の上面の他方に形成されている、ことをその特徴とする。
前記第2の目的を達成するため、本発明(廃棄物収納済みコンクリート容器を用いて構築された構造物)は、盛土材によって形作られた堤防や擁壁等の構造物において、前記盛土材の一部として、請求項1に記載の容器本体の収納空間に廃棄物を収納して該容器本体に蓋を固定して作製された廃棄物収納済みコンクリート容器が代用されている、ことをその特徴とする。
本発明(廃棄物収納用コンクリート容器)によれば、容器本体の収納空間に廃棄物を収納して該容器本体に蓋を固定することによって、略直方体形状の廃棄物収納済みコンクリート容器を簡単に作製することができる。また、この廃棄物収納済みコンクリート容器は、相互の凹凸嵌合を可能とした凸部と凹部の一方を下面と上面の一方に有し、他方を前記容器本体の下面と前記蓋の上面の他方に有するものであるため、2段以上の積み重ねを凹凸嵌合下で行うことができる。即ち、廃棄物収納用コンクリート容器によって作製された廃棄物収納済みコンクリート容器は凹凸嵌合下で2段以上の積み重ねが行えるため、地震等に基づく揺れによって2段目以降の廃棄物収納済みコンクリート容器が崩れ落ちて事故を生じる恐れを防止することができる。
また、本発明(廃棄物収納済みコンクリート容器を用いて構築された構造物)によれば、盛土材によって形作られた構造物における該盛土材の一部として、廃棄物収納済みコンクリート容器が代用されているので、構造物に使用する盛土材の量を削減することができると共に、廃棄物の有効利用を図ることができる。
本発明の前記目的とそれ以外の目的と、構成特徴と、作用効果は、以下の説明と添付図面によって明らかとなる。
図1は、廃棄物収納用コンクリート容器の分解斜視図である。 図2(A)〜図2(D)は、図1に示した容器本体の上面図、下面図、長さ方向側面図、幅方向側面である。 図3(A)〜図3(D)は、図1に示した蓋の上面図、下面図、長さ方向側面図、幅方向側面である。 図4(A)及び図4(B)は、廃棄物収納済みコンクリート容器の作製方法の説明図である。 図5は、廃棄物収納済みコンクリート容器の積み重ね例を示す図である。 図6は、廃棄物収納済みコンクリート容器の他の積み重ね例を示す図である。 図7は、廃棄物収納済みコンクリート容器のさらに他の積み重ね例を示す図である。 図8は、廃棄物収納済みコンクリート容器を用いて構築された構造物の一例を示す図である。 図9は、廃棄物収納済みコンクリート容器を用いて構築された構造物の他の例を示す図である。 図10は、図1に示した容器本体及び蓋の変形例を示す図である。 図11は、図1に示した容器本体及び蓋の他の変形例を示す図である。
《廃棄物収納用コンクリート容器の構造》
図1に示した廃棄物収納用コンクリート容器10(以下、単にコンクリート容器10と言う)は、コンクリート製の容器本体11と、コンクリート製の蓋12と、蓋12を容器本体11の上面に固定するための4本のボルト13とを備えている。
図2(A)〜図2(D)にも示したように、容器本体11は略直方体形状であり、その形状を規定する長さL11と幅W11と高さH11は長さL11>高さH11>幅W11の関係を有していて、該幅W11は長さL11の略1/2となっている。具体的な数値例を挙げれば、前記長さL11は3000mm、前記幅W11は1500mm、前記高さH11は1270mmである。
この容器本体11の内側には、該容器本体11の上面において開口した略直方体形状の収納空間11aが形成されている。また、容器本体11の上面のうちの長さ方向に沿う2つの部分の略中央と幅方向に沿う2つの部分の略中央には、それぞれ1個のYインサート11b(異形鉄筋に内ネジ加工を施し、且つ、付着力増加用のY状フックを設けたもの)が埋設されている。各Yインサート11bの上端は、容器本体11の上面と略面一である。さらに、容器本体11の上面のうちの長さ方向に沿う2つの部分には、Yインサート11bの長さ方向両側に略等間隔で位置するようにして、それぞれ2個のリフトアンカー11cが埋設されている。容器11の上面には各リフトアンカー11cに対応して半球状ザグリ(符号無し)が形成されているため、各リフトアンカー11cの上端鍔に吊り上げ用のリフトカップラーを容易に係合できる。図示を省略したが、容器本体11の上面には、蓋12の下面に接触し得る密封用ゴムパッキンが矩形枠状に設けられている。
さらに、容器本体11の下面には、下面視輪郭が略正方形を成す計8個の凸部11dが該容器本体11と一体に形成されている。各凸部11dの形状を規定する長さL11dと幅W11dと高さH11dは長さL11d≒幅W11d>高さH11dの関係を有している。さらに、長さ方向で隣接する凸部11dの間隔CL11は各々が略同じであり、幅方向で隣接する凸部11dの間隔CW11は間隔CL11と略同じである。さらに、長さ方向両側の凸部11dと容器本体11の下面の長さ方向両端との間隔CL11Sは各々が略同じであり、該間隔CL11Sは間隔CL11の略1/2となっている。さらに、幅方向両側の凸部11dと容器本体11の下面の幅方向両端との間隔CW11Sは各々が間隔CL11Sと略同じであり、該間隔CW11Sは間隔CW11の略1/2となっている。具体的な数値例を挙げれば、前記長さL11dと前記幅W11dは560mm、前記高さH11dは50mm、前記間隔CL11と前記間隔CW11は190mm、前記間隔CL11Sと前記間隔CW11Sは95mmである。
図3(A)〜図3(D)にも示したように、蓋12は略直方体形状であり、その形状を規定する長さL12と幅W12と厚さT12は長さL12>幅W12>厚さT12の関係を有していて、長さL12は容器本体11の長さL11と略同じで、幅W12は容器本体11の幅W11と略同じである。具体的な数値例を挙げれば、前記長さL12は3000mm、前記幅W12は1500mm、前記高さT12は230mmである。
この蓋12の下面には、下面視輪郭が容器本体11の収納空間11aの開口の上面視輪郭よりも僅かに小さく、且つ、所定の高さを有する嵌め込み部12aが該蓋12と一体に形成されている。また、蓋12の外周部のうちの長さ方向に沿う2つの部分の略中央と幅方向に沿う2つの部分の略中央には、容器本体11の各Yインサート11bと整合するように、それぞれ1個のボルト挿通孔12bが形成されている。蓋12の上面には各ボルト挿通孔12bに対応して角座金付きの直方体状ザグリ12cが形成されており、しかも、各ザグリ12cの深さはボルト13の頭部の高さ以下に設定されているため、各ボルト挿通孔12bに挿入されたボルト13を容器本体11のYインサート11bのネジ穴にねじ込んだ状態、即ち、容器本体11の上面に蓋12を固定した状態において各ボルト13の頭部は蓋12の上面から突出しない。
さらに、蓋12の上面には、上面視輪郭が略正方形を成す計8個の凹部12dが該蓋12と一体に形成されている。各凹部12dの形状を規定する長さL12dと幅W12dと深さD12dは長さL12d≒幅W12d>深さD12dの関係を有している。また、長さ方向で隣接する凹部12dの間隔CL12は各々が略同じであり、幅方向で隣接する凹部12dの間隔CW12は間隔CL12と略同じである。さらに、長さ方向両側の凹部12dと蓋12の上面の長さ方向両端との間隔CL12Sは各々が略同じであり、該間隔CL12Sは間隔CL12の略1/2となっている。さらに、幅方向両側の凹部12dと容器本体12の下面の幅方向両端との間隔CW12Sは各々が間隔CL12Sと同じであり、該間隔CW12Sは間隔CW12の略1/2となっている。具体的な数値例を挙げれば、前記長さL12dと前記幅W12dは600mm、前記深さD12dは50mm、前記間隔CL12と前記間隔CW12は150mm、前記間隔CL12Sと前記間隔CW12Sは75mmである。
この凹部12dの数値例及び前述の凸部11dの数値例から分かるように、蓋12の各凹部12dの長さL12d及び幅W12dと容器本体11の各凸部11dの長さL11d及び幅W11dは、廃棄物収納済みコンクリート容器10’(図4(B)を参照)を積み重ねたときにおける相互の凹凸嵌合を可能とするために、各凹部12dの長さL12d及び幅W12dが各凸部11dの長さL11d及び幅W11dよりも大きく設定されている。勿論、各凹部12dの長さL12d及び幅W12dを各凸部11dの長さL11d及び幅W11dに近い数値に設定しても、各凹部12dの深さD12dを各凸部11dの高さH11dよりも僅かに大きく設定しても、各凸部11dの4側面に勾配を付けて断面形状が略台形となるようにしても、所期の凹凸嵌合は十分に可能である。
さらに、蓋12の幅方向両側には、容器本体11の各リフトアンカー11cと整合するように、それぞれ2個の切り欠き12eが形成されている。各切り欠き12eの上面視輪郭は略長方形を成し、容器本体11の上面に蓋12を固定した状態において容器本体11の各リフトアンカー11cは切り欠き12eを通じて露出する。
《廃棄物収納済みコンクリート容器の作製方法》
前記コンクリート容器10を利用して廃棄物収納済みコンクリート容器10’を作製するときには、先ず、図4(A)に示したように、容器本体11の収納空間11aにその開口を通じて廃棄物WAを収納する。この廃棄物WAには例えば汚泥、プラスチック類、各種くず、がれき類等が挙げられるが、その種類に特段の制限は無い。そして、図4(B)に示したように、容器本体11の上面に蓋12を位置合わせしながら載置して、嵌め込み部12aを収納空間11aの上端部分に嵌め込む。そして、蓋12の各ボルト挿通孔12bにボルト13を挿入し、各ボルト13を容器本体11のYインサート11bのネジ穴にねじ込む。これにより、蓋12の下面が容器本体11の上面にゴムパッキンを介して圧接して収納空間11aが密封されると共に容器本体11の上面に蓋12が固定される。
このようにして作製された廃棄物収納済みコンクリート容器10’の全体形状は略直方体形状であり、その形状を規定する長さは前記長さL11(L12)に等しく、幅は前記幅W11(W12)に等しく、高さは前記高さH11に前記厚さT12を加算した値に略等しい。この廃棄物収納済みコンクリート容器10’はかなりの重量物であるため、後述の積み重ねは、蓋12の各切り欠き12eを通じて容器本体11のリフトアンカー11cの上端鍔にワイヤー付きのリフトカップラーを係合し、該ワイヤーの集束端をクレーンにより持ち上げて廃棄物収納済みコンクリート容器10’を適宜移動させることによって行われる。
《廃棄物収納済みコンクリート容器の積み重ね例》
図4(B)に示した廃棄物収納済みコンクリート容器10’を2段以上に積み重ねた場合の態様は、該態様を前後方向に沿う断面とした観た場合に、(1)前側と後側の両方が斜面近似面となるような積み重ね態様、(2)前側と後側の一方が垂直面或いはその近似面となり他方が斜面近似面となるような積み重ね態様、(3)前側と後側の両方が垂直面或いはその近似面となるような積み重ね態様、に大別できる。
図5は積み重ね態様(1)に対応した積み重ね例の縦断面であり、実際の積み重ね物は断面と直交する方向に連続している。図5の左側を前、右側を後として説明すると、1〜6段目には2個以上の廃棄物収納済みコンクリート容器10’が90度異なる向きで交互に並べられており、1〜5段目の最も前側の凹部12dと最も後側の凹部12dが露出するように、且つ、2段目以降の各段を構成する廃棄物収納済みコンクリート容器10’がその下側の段の廃棄物収納済みコンクリート容器10’に対して断面と直交する方向に少なくとも凹凸嵌合1個分ずれるように凹凸嵌合下で積み重ねられている。即ち、2段目以降の各段を構成する廃棄物収納済みコンクリート容器10’はその下面の凸部11dをその下側の段の2個以上の廃棄物収納済みコンクリート容器10’の上面の凹部12dに嵌合していて、該凹凸嵌合によってその3次元位置が保持されている。要するに、この積み重ね物は揺れに対して優れた耐久力を有しており、2段目以降の廃棄物収納済みコンクリート容器10’は揺れによる崩れ落ちを生じ難い。
図6は積み重ね態様(2)に対応した積み重ね例の縦断面図であり、実際の積み重ね物は断面と直交する方向に連続している。図6の左側を前、右側を後として説明すると、1、3、5段目には2個以上の廃棄物収納済みコンクリート容器10’が同一向きで並べられ、2、4、6段目には2個以上の廃棄物収納済みコンクリート容器10’がその内の1個の向きが90度異なるように並べられており、1〜5段目の最も後側の凹部12dが露出するように、且つ、2段目以降の各段を構成する廃棄物収納済みコンクリート容器10’がその下側の段の廃棄物収納済みコンクリート容器10’に対して断面と直交する方向に少なくとも凹凸嵌合1個分ずれるように凹凸嵌合下で積み重ねられている。即ち、2段目以降の各段を構成する廃棄物収納済みコンクリート容器10’はその下面の凸部11dをその下側の段の2個以上の廃棄物収納済みコンクリート容器10’の上面の凹部12dに嵌合していて、該凹凸嵌合によってその3次元位置が保持されている。要するに、この積み重ね物は揺れに対して優れた耐久力を有しており、2段目以降の廃棄物収納済みコンクリート容器10’は揺れによる崩れ落ちを生じ難い。
図7は積み重ね態様(3)に対応した積み重ね例の縦断面図であり、実際の積み重ね物は断面と直交する方向に連続している。図7の左側を前、右側を後として説明すると、1、3、5段目には4個の廃棄物収納済みコンクリート容器10’が同一向きで並べられ、2、4、6段目には5個の廃棄物収納済みコンクリート容器10’がその内の2個の向きが90度異なるように並べられており、2段目以降の各段を構成する廃棄物収納済みコンクリート容器10’がその下側の段の廃棄物収納済みコンクリート容器10’に対して断面と直交する方向に少なくとも凹凸嵌合1個分ずれるように凹凸嵌合下で積み重ねられている。即ち、2段目以降の各段を構成する廃棄物収納済みコンクリート容器10’はその下面の凸部11dをその下側の段の2個以上の廃棄物収納済みコンクリート容器10’の上面の凹部12dに嵌合していて、該凹凸嵌合によってその3次元位置が保持されている。要するに、この積み重ね物は揺れに対して優れた耐久力を有しており、2段目以降の廃棄物収納済みコンクリート容器10’は揺れによる崩れ落ちを生じ難い。
図5〜図7は積み重ね態様(1)〜(3)それぞれの一例であり、図4(B)に示した廃棄物収納済みコンクリート容器10’であれば、他の積み重ね方を採用しても積み重ね態様(1)〜(3)に対応した積み重ね物を得ることができる。
《廃棄物収納済みコンクリート容器を用いて構築された構造物》
図4(B)に示した廃棄物収納済みコンクリート容器10’は、前欄で述べた様に2段以上の種々態様の積み重ねが凹凸嵌合下で行え、しかも、該積み重ね物は揺れに対して優れた耐久力を有しているため、土砂や裏込め材等の盛土材によって形作られた堤防や擁壁等の構造物における該盛土材の代用物として極めて適している。
図8は廃棄物収納済みコンクリート容器10’を用いて構築された構造物の一例を示す堤防ST1の縦断面図であり、廃棄物収納済みコンクリート容器10’は該堤防ST1を形作る盛土材BMの一部として代用されている。図8の左側を前、右側を後として説明すると、廃棄物収納済みコンクリート容器10’は図5に示した積み重ね例に準じて基礎BA上に積み重ねられており、該積み重ね物の上面と前側の斜面近似面と後側の斜面近似面は盛土材BMによって覆われ、該盛土材BMは護岸ブロックSPBによって覆われている。
図9は廃棄物収納済みコンクリート容器10’を用いて構築された構造物の他の例を示す擁壁ST2の縦断面図であり、廃棄物収納済みコンクリート容器10’は該擁壁ST2を形作る盛土BMの一部として代用されている。図9の左側を前、右側を後として説明すると、擁壁ブロックRWBは基礎BA上に並設され、且つ、廃棄物収納済みコンクリート容器10’は図6に示した積み重ね例に準じて基礎BA上の擁壁ブロックRWBの後側にに積み重ねられており、該積み重ね物はその上面及び後側の斜面近似面を盛土材BMによって覆われている。
《廃棄物収納用コンクリート容器によって得られる効果》
(1)廃棄物収納用コンクリート容器10の容器本体11の収納空間11aに廃棄物WAを収納した後、該容器本体11の上面にボルト13を用いて蓋12を固定することによって、略直方体形状の廃棄物収納済みコンクリート容器10’を簡単に作製することができる。
(2)廃棄物収納用コンクリート容器10によって作製された廃棄物収納済みコンクリート容器10’は、相互の凹凸嵌合を可能とした凸部11dと凹部12dのうちの凸部11dを下面に有し凹部12dを上面に有するものであるため、2段以上の積み重ねを凹凸嵌合下で行うことができる。即ち、廃棄物収納用コンクリート容器10によって作製された廃棄物収納済みコンクリート容器10’は凹凸嵌合下で2段以上の積み重ねが行えるため、地震等に基づく揺れによって2段目以降の廃棄物収納済みコンクリート容器10’が崩れ落ちて事故を生じる恐れを防止することができる。
(3)廃棄物収納用コンクリート容器10の容器本体11の凹部11dの数及び形状と蓋12の凸部12dの数及び形状に工夫が施されているため、該廃棄物収納用コンクリート容器10によって作製された廃棄物収納済みコンクリート容器10’を2段以上に積み重ねる場合において種々の積み重ね態様を実現することができる。しかも、2段目以降の各段を構成する廃棄物収納済みコンクリート容器10’の下面の凸部11dをその下側の段の2個以上の廃棄物収納済みコンクリート容器10’の上面の凹部12dに嵌合させることによって2段目以降の各段を構成する廃棄物収納済みコンクリート容器10’の3次元位置を保持することができるため、揺れに対して優れた耐久力を有する積み重ね物を得ることができる。
《廃棄物収納済みコンクリート容器を用いて構築された構造物によって得られる効果》
(1)盛土材BMによって形作られた構造物(堤防ST1、擁壁ST2)における該盛土材BMの一部として、廃棄物収納済みコンクリート容器10’の積み重ね物が代用されているので、構造物に使用する盛土材BMの量を削減することができると共に、廃棄物WAの有効利用を図ることができる。
(2)廃棄物収納済みコンクリート容器10’は2段以上に積み重ねる場合において種々の積み重ね態様を実現することができ、しかも、該積み重ね物は揺れに対して優れた耐久力を有しているため、構造物の大きさや形状に拘わらず該積み重ね物を盛土材BMの一部として代用することができると共に、構造物の揺れに対する耐久力の向上に貢献することができる。
《廃棄物収納用コンクリート容器の変形例》
(1)廃棄物収納用コンクリート容器10として、相互の凹凸嵌合を可能とした計8個の凸部11dがその下面に形成された容器本体11と計8個の凹部12dがその上面に形成された蓋12を例示したが、図10(A)及び図10(B)に示したように、相互の凹凸嵌合を可能とした計2個の凸部11d’を容器本体11の下面に形成し計2個の凹部12d’を蓋12の上面に形成しても、廃棄物収納用コンクリート容器10として前記同様の効果を得ることができる。
この場合における容器本体11の各凸部11d’の形状を規定する長さL11d'と幅W11d’と高さH11dは長さL11d’≒幅W11d’>高さH11dの関係を有しており、長さ方向で隣接する凸部11dの間隔CL11'は、長さ方向両側の凸部11d’と容器本体11の下面の長さ方向両端との間隔CL11S'の略2倍であり、凸部11d’と容器本体11の下面の幅方向両端との間隔CW11S'は各々が間隔CL11S'と略同じである。また、蓋12の各凹部112d’の形状を規定する長さL12d'と幅W12d'と深さD12dは長さL12d≒幅W12d>深さD12dの関係を有しており、長さ方向で隣接する凹部12d’の間隔CL12'は、長さ方向両側の凹部12d’と蓋12の上面の長さ方向両端との間隔CL12S'の略2倍であり、凹部12d’と蓋12の上面の幅方向両端との間隔CW12S'は各々が間隔CL12S'と略同じである。
図示を省略したが、容器本体11の下面に形成される凸部と蓋12の上面に形成される凹部の数を計3個〜計7個、或いは、計9個以上としても、8個の場合並びに2個の場合に準じた寸法関係を設定すれば、廃棄物収納用コンクリート容器10として前記同様の効果を得ることができる。
(2)廃棄物収納用コンクリート容器10として、相互の凹凸嵌合を可能とした計8個の凸部11dその下面に形成された容器本体11と計8個の凹部12dがその上面に形成された蓋12を例示したが、図11(A)及び図11(B)に示したように、凹部12dと同じ凹部11eを容器本体11の下面に形成し、凸部11dと同じ凸部12fを蓋12の上面に形成しても、さらに前記のように凹部及び凸部の数を変更しても、廃棄物収納用コンクリート容器10として前記同様の効果を得ることができる。
(3)廃棄物収納用コンクリート容器10として、蓋12の下面を容器本体11の上面にゴムパッキンを介して圧接して収納空間11aを密封した構造を例示したが、ゴムパッキンの代わりにコーキング材を用いて密封を行っても良いし、ゴムパッキンとコーキング材を併用して密封を行っても良い。
(4)廃棄物収納用コンクリート容器10として、収納空間11aに収納される廃棄物WAが該収納空間11aの内面(コンクリート面)に接触する構造を例示したが、廃棄物WAが有害な水分を含む場合や水に溶解する有害成分を含む場合には、収納空間11aの内面全体に不透水シート(遮水シート)を貼り付けるようにしても良い。また、廃棄物WAが安全基準よりも低い放射性物質を含む場合には、必要に応じて収納空間11aの内面全体に不透水シート(遮水シート)を貼り付けた上で、該収納空間11aの内面全体と該収納空間11aと向き合う蓋12の下面に鉛板等の金属板を貼り付けても良い。
《廃棄物収納済みコンクリート容器を用いて構築された構造物の変形例》
(1)廃棄物収納済みコンクリート容器10’を用いて構築された構造物として、堤防ST1と擁壁ST1を例示したが、盛土材によって形作られた構造物であれば、廃棄物収納済みコンクリート容器10’及びその積み重ね物を盛土材の一部として代用することによって、構造物として前記同様の効果を得ることができる。
10…廃棄物収納用コンクリート容器、11…容器本体、11a…収納空間、11d,11d’,12f…凸部、12…蓋、12d,12d’,11e…凹部、13…ボルト、10’…廃棄物収納済みコンクリート容器、WA…廃棄物、ST1…堤防、ST2…擁壁、BM…盛土材。

Claims (2)

  1. 上面開口の収納空間を有する容器本体と、該容器本体の上面に固定されて収納空間を密封する蓋とを備えた略直方体形状の廃棄物収容用コンクリート容器において、
    相互の凹凸嵌合を可能とした凸部と凹部の一方が前記容器本体の下面と前記蓋の上面の一方に形成され、他方が前記容器本体の下面と前記蓋の上面の他方に形成されている、
    ことを特徴とする廃棄物収容用コンクリート容器。
  2. 盛土材によって形作られた堤防や擁壁等の構造物において、
    前記盛土材の一部として、請求項1に記載の容器本体の収納空間に廃棄物を収納して該容器本体に蓋を固定して作製された廃棄物収納済みコンクリート容器が代用されている、
    ことを特徴とする廃棄物収納済みコンクリート容器を用いて構築された構造物。
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