JP2013115714A - 印刷装置、色変換テーブルの作成方法、および、コンピュータプログラム - Google Patents

印刷装置、色変換テーブルの作成方法、および、コンピュータプログラム Download PDF

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Abstract


【課題】 印刷材を用いる印刷装置において、印刷材の総量を適切に制限して印刷品質の低下を抑制する。
【解決手段】 複数種類の印刷材を用いて印刷を行うための印刷データを生成する印刷データ生成装置は、画像データを構成する画素データであって、印刷材に対応する色成分の階調値を含む画素データを取得する画素データ取得部と、画素データの色成分について定められた色別制限値であって、印刷材の印刷媒体に対する定着特性に応じて決定された色別制限値を取得する制限値取得部と、色別制限値を用いて、印刷に許容される印刷材の総量である許容総量を決定する総量決定部と、画素データに基づく印刷材の総量が許容総量を超える場合に、許容総量を超えないように、画素データを補正する画素データ補正部と、を備える。
【選択図】 図3

Description

本発明は、印刷装置において印刷材の使用量を制限する技術に関する。
用紙上にインクを吐出することによってインクドットを形成して画像を印刷するインクジェット式の印刷装置が広く使用されている。このような印刷装置において、インクの吐出量が多過ぎることによる印刷品質の低下(例えば、にじみ、裏抜けなど)を抑制するために、用紙上に吐出するインク量を制限する技術が知られている(例えば、特許文献1)。この技術は、印刷に用いる4種類のインク(C(シアン)、M(マゼンタ)、Y(イエロー)、K(ブラック))について、1ドット当りの最大重ね打ち回数を規定している。具体的には、色の濃いKインクおよびYインクは1回まで、色の薄いCインクおよびMインクは3回までに、重ね打ち回数を制限している。
特開平11−78072号公報
しかしながら、単にインクの色の濃淡に基づいてインク量の制限を決めるだけでは、適切にインク量を制限できない可能性があった。例えば、用いるインクの種類やインクの組合せによっては、過度にインク量を制限する結果、印刷装置が表現できる色の範囲が狭くなる場合や、インク量の制限が十分でない結果、上述したにじみ、裏抜けを引き起こす場合があった。このような課題は、インクジェット式の印刷装置に限らず、印刷材を用いる印刷装置に共通する課題であった。
本発明の主な利点は、印刷材を用いる印刷装置において、印刷材の総量を適切に制限して印刷品質の低下を抑制することである。
本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の適用例として実現することが可能である。
[適用例1]複数種類の印刷材を用いて印刷媒体に印刷を行う印刷実行部のための印刷データを生成する印刷データ生成装置であって、
印刷画像を表す画像データを構成する画素データであって、前記複数種類の印刷材にそれぞれ対応する複数の色成分の階調値を含む画素データを取得する画素データ取得部と、
前記画素データに含まれる色成分について定められた色別制限値であって、対応する前記印刷材の印刷媒体に対する定着特性に応じて決定された色別制限値を取得する制限値取得部と、
前記色別制限値を用いて、前記画素データが表す色の印刷に許容される印刷材の総量である許容総量を決定する総量決定部と、
前記画素データに基づく印刷材の総量が前記許容総量を超える場合に、前記許容総量を超えないように、前記画素データを補正する画素データ補正部と、
補正された前記画素データを用いて、前記印刷画像を印刷するための前記印刷データを生成する印刷データ生成部と、
を備える、印刷データ生成装置。
上記構成によれば、印刷材の印刷媒体に対する定着特性に応じて決定された色別制限値を用いて、画素データが表す色の印刷に許容される印刷材の許容総量を決定する。そして、画素データに基づく印刷材の総量が許容総量を超えないように、画素データを補正するので、印刷材の総量を適切に制限して印刷品質の低下を抑制することができる。
[適用例2]適用例1に記載の印刷データ生成装置であって、
前記制限値取得部によって取得される前記色別制限値は、前記複数の色成分についてそれぞれ定められた単色制限値と、前記複数の色成分のうちの2以上の色成分の組合せについてそれぞれ定められた組合せ制限値を含み、
前記総量決定部は、前記単色制限値と前記組合せ制限値とを用いて、前記許容総量を決定する、印刷データ生成装置。
上記構成によれば、さらに、単色制限値と、組合せ別制限値とを用いて、許容総量を決定するので、より適切に印刷材の総量を制限して印刷品質の低下を抑制することができる。
[適用例3]適用例1または適用例2に記載の印刷データ生成装置であって、
前記総量決定部は、前記画素データに含まれる複数の色成分の階調値の比率に応じて前記許容総量を決定する、印刷データ生成装置。
上記構成によれば、複数の色成分の階調値の比率に応じて、適切な許容総量を決定することができる。
[適用例4]適用例2に記載の印刷データ生成装置であって、
前記画素データの複数の色成分は、少なくともCMY色空間に対応する3つの色成分を含み、
前記総量決定部は、
CMY色空間における白色点と前記CMY色空間における前記画素データの位置とを通る直線と、前記CMY色空間の色域表面との交点を算出し、
前記色域表面の頂点に対応する色成分の前記単色制限値、および、前記色域表面の頂点に対応する色成分の組合せの前記組合せ制限値を用いた補間によって、前記交点における制限値を算出し、
前記交点における制限値を前記画素データの前記許容総量として決定する、印刷データ生成装置。
上記構成によれば、画素データのCMY色空間における位置に応じて、適切な許容総量を算出することができる。
[適用例5]複数種類の印刷材を用いて印刷媒体に印刷を行う印刷実行部のための色変換テーブルの作成方法であって、
(a)第1の表色系で表された複数の第1の色データのそれぞれに、前記複数種類の印刷材にそれぞれ対応する複数の色成分の階調値を含む第2の色データを対応付けた補正前対応データを準備する工程と、
(b)前記第2の色データに含まれる色成分について定められた色別制限値であって、対応する前記印刷材の印刷媒体に対する定着特性に応じて決定された色別制限値を準備する工程と、
(c)前記色別制限値を用いて、前記第2の色データが表す色の印刷に許容される印刷材の総量である許容総量を決定する工程と、
(d)前記第2の色データに基づく印刷材の総量が前記許容総量を超える場合に、前記許容総量を超えないように、前記第2の色データを補正する工程と、
(e)前記複数の第1の色データのそれぞれに、前記(d)工程で補正された補正後の前記第2の色データを対応付けた補正後対応データを生成する工程と、
を備える、色変換テーブルの作成方法。
上記構成によれば、印刷材の印刷媒体に対する定着特性に応じて決定された色別制限値を用いて、第2の色データが表す色の印刷に許容される印刷材の許容総量を決定する。そして、第2の色データに基づく印刷材の総量が許容総量を超えないように、第2の色データを補正するので、印刷材の総量を適切に制限して印刷品質の低下を抑制することができる色変換テーブルを作成することができる。
[適用例6]適用例5に記載の色変換テーブルの作成方法であって、
前記(b)工程において準備される前記色別制限値は、前記複数の色成分についてそれぞれ定められた単色制限値と、前記複数の色成分のうちの2以上の色成分の組合せについてそれぞれ定められた組合せ制限値を含み、
前記(c)工程において、前記単色制限値と前記組合せ制限値とを用いて、前記許容総量を決定する、色変換テーブルの作成方法。
上記構成によれば、さらに、印刷材の組合せの印刷媒体に対する定着特性に応じて決定された組合せ別制限値を用いて、許容総量を決定するので、より適切に印刷材の総量を制限して印刷品質の低下を抑制することができる色変換テーブルを作成することができる。
[適用例7]適用例6に記載の色変換テーブルの作成方法であって、
前記(b)工程は、さらに、
(b−1)前記色成分に対応する前記印刷材を用いて、前記色成分の複数レベルの階調値にそれぞれ対応する複数の単色カラーパッチを印刷する工程と、
(b−2)前記色成分の各組合せに対応する前記印刷材の組合せを用いて、組み合わされた前記色成分の複数レベルの階調値にそれぞれ対応する複数の組合せ色カラーパッチを印刷する工程と、
(b−3)前記単色カラーパッチの印刷結果に基づいて、前記単色制限値を決定し、前記組合せ色カラーパッチの印刷結果に基づいて、前記組合せ制限値を決定する工程と、
を備える、色変換テーブルの作成方法。
上記構成によれば、色別制限値は、複数の単色カラーパッチを実際に印刷した結果に基づいて決定され、組合せ別制限値は、複数の組合せ色カラーパッチを実際に印刷した結果に基づいて決定される。この結果、印刷材、または、印刷材の組合せに応じて、適切な制限値を決定することができる。
[適用例8]適用例5ないし適用例7のいずれかに記載の色変換テーブルの作成方法であって、
前記(c)工程において、前記第2の色データに含まれる複数の色成分の階調値の比率に応じて前記許容総量を決定する、色変換テーブルの作成方法。
上記構成によれば、複数の色成分の階調値の比率に応じて、適切な許容総量を決定することができる。
[適用例9]適用例6または適用例7に記載の色変換テーブルの作成方法であって、
前記第2の色データの複数の色成分は、少なくともCMY色空間に対応する3つの色成分を含み、
前記(c)工程は、
(c−1)CMY色空間における白色点と前記CMY色空間における前記第2の色データの位置とを通る直線と、前記CMY色空間の色域表面との交点を算出し、
(c−2)前記色域表面の頂点に対応する色成分の前記単色別制限値、および、前記色域表面の頂点に対応する色成分の組合せの前記組合せ制限値を用いた補間によって、前記交点における制限値を算出する工程と、
を含み、
前記交点における制限値を前記第2の色データの前記許容総量として決定する、色変換テーブルの作成方法。
上記構成によれば、第2の色データのCMY色空間における位置に応じて、適切な許容総量を算出することができる。
なお、本発明は、種々の形態で実現することが可能であり、例えば、色変換テーブルの作成装置、これらの装置の機能または方法を実現するためのコンピュータプログラム、そのコンピュータプログラムを記録した記録媒体、等の形態で実現することができる。
印刷システムの構成を示すブロック図である。 画像処理の処理ステップを示すフローチャートである。 インク総量制限処理の処理ステップを示すフローチャートである。 インク総量制限処理について説明する説明図である。 制限値データの内容を示す概念図である。 色変換テーブルの作成方法を示すフローチャートである。 色変換テーブルの一例を説明する図である。 制限値データを準備する工程を示すフローチャートである。 複数のカラーパッチが印刷された原稿を示す図である。 インク総量制限工程を示すフローチャートである。
A.第1実施例:
A−1.印刷システムの構成:
次に、本発明の実施の形態を実施例に基づき説明する。図1は、第1実施例における印刷システムの構成を示すブロック図である。図1に示すように、印刷システム1000は、パーソナルコンピュータ100と、複合機200を備えている。
パーソナルコンピュータ100は、CPU110と、ROM、RAM、あるいは、ハードディスクなどの記憶装置130と、外部機器と接続するためのインタフェースを含む通信部140と、マウスやキーボードなどの操作部150と、ディスプレイなどの表示部160とを備えている。通信部140は、外部機器との間でデータ通信を行う。例えば、通信部140は、デジタルカメラ(図示せず)から画像データを受け取ったり、複合機200に印刷データを供給したりする。
記憶装置130には、文書作成、画像生成のためのプログラムであるアプリケーションプログラム131と、ドライバプログラム132と、制限値データ133とが格納されている。
CPU110は、アプリケーションプログラム131を実行することにより文書作成、画像生成などのアプリケーションM10の機能を実現し、ドライバプログラム132を実行することによりプリンタドライバM20の機能を実現する。プリンタドライバM20は、アプリケーションM10から印刷対象の画像を表す画像データを取得して、印刷データを生成し、生成した印刷データを複合機200に供給する。プリンタドライバM20は、画素データ取得部M21と、制限値取得部M22と、総量決定部M23と、画素データ補正部M24と、印刷データ生成部M25とを備えている。これらの各機能部M21〜M25が行う処理については、後述する。
複合機200は、複合機200の全体を制御するCPU210と、ROM、RAM、あるいは、ハードディスクなどの記憶装置220と、インクジェット式のプリンタ部250と、フラットベッド式のスキャナ部260と、パーソナルコンピュータ100などの計算機あるいはUSBメモリなどの記憶装置と接続するためのインタフェースを含む通信部270と、操作パネルや各種のボタンを含む操作部280と、を備えている。通信部270は、通信部270のインタフェースに接続された計算機や記憶装置との間でデータ通信を行う。例えば、通信部270は、パーソナルコンピュータ100から印刷データを受け取ったり、USBメモリから画像を表す画像データを受け取ったりする。
記憶装置220には、複合機200の制御を行う各種の機能部を実現するための各種のプログラムが格納されており、図1では、本実施例の説明に必要な機能部を選択的に図示している。記憶装置220には、制御プログラム222と制限値データ223とが格納されている。上述したドライバプログラム132と、制御プログラム222、制限値データ133、223は、例えば、半導体メモリ(例えば、ROM、RAM、フラッシュメモリ)、磁気記憶媒体(例えば、CD−ROM、ハードディスク)などのコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録された形態で提供される得る。
CPU210は、制御プログラム222を実行することにより、複合機200を制御する機能を実現する。例えば、CPU210は、画像処理部M30の機能、および、印刷制御部M40の機能を実現する。
画像処理部M30は、通信部270のインタフェースに接続された計算機または記憶装置から取得した印刷対象画像データを用いて印刷データを生成して、印刷制御部M40に供給する。画像処理部M30は、画素データ取得部M31と、制限値取得部M32と、総量決定部M33と、画素データ補正部M34と、印刷データ生成部M35とを備えている。画像処理部M30の機能部M31〜M35の各機能は、上述したパーソナルコンピュータ100のプリンタドライバM20の同名の機能部M21〜M35の各機能と同様である。なお、パーソナルコンピュータ100のプリンタドライバM20から印刷データが供給される場合には、その印刷データは、画像処理部M30を介することなく、印刷制御部M40に供給される。
印刷制御部M40は、画像処理部M30から供給された印刷データ、あるいは、パーソナルコンピュータ100のプリンタドライバM20から供給された印刷データに基づいて、プリンタ部250を制御して印刷を実行する。
プリンタ部250は、印刷制御部M40による制御に基づいて、複数種類のインクを用いて印刷媒体に印刷を行う。具体的には、プリンタ部250は、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)、ブラック(K)の各インクを吐出して印刷を行うインクジェット式の印刷機構である。
本実施例における印刷制御部M40とプリンタ部250との全体が、特許請求の範囲における印刷実行部に対応する。本実施例におけるパーソナルコンピュータ100と、複合機200のCPU210は、それぞれ、特許請求の範囲における印刷データ生成装置に対応する。
上述したパーソナルコンピュータ100の記憶装置130に格納された制限値データ133と、複合機200の記憶装置220に格納された制限値データ223は、同一のデータである。これらの制限値データについては、画像処理について後述する際に説明する。
A−2:画像処理:
図2は、パーソナルコンピュータ100のプリンタドライバM20(図1)が実行する画像処理の処理ステップを示すフローチャートである。この画像処理は、例えば、利用者から印刷対象画像の印刷要求を受け付けたときに実行される。なお、この画像処理は、利用者から印刷対象画像の印刷要求を受け付けたときだけでなく、利用者から印刷対象画像の印刷プレビュー表示要求を受け付けたときに、実行されても良い。
ステップS10では、プリンタドライバM20は、アプリケーションM10から印刷対象画像を表す画像データを取得する。この画像データは、例えば、ビットマップデータ、平面座標系にて図形等を表現したベクトルデータ、文字情報と文字の配置位置を規定したデータ等を含み得る。
ステップS20では、プリンタドライバM20は、印刷対象画像を表す画像データを、ビットマップデータに変換するラスタライズ処理を実行する。このビットマップデータを構成する画素データは、レッド(R)、グリーン(G)、ブルー(B)の3つ要素の階調値(例えば、256階調)で画素の色を表したRGB画素データである。
ステップS30では、プリンタドライバM20は、ビットマップデータを構成するRGB画素データを、印刷に用いられるインク色に対応する色成分、すなわち、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)、ブラック(K)の4つの色成分の階調値(本実施例では、256階調)で画素の色を表現したCMYK画素データに変換する色変換処理を実行する。色変換処理は、RGB画素データとCMYK画素データとを対応付けたルックアップテーブルを用いて行われる。
ステップS40では、プリンタドライバM20は、ビットマップデータを構成する各CMYK画素データに対してインク総量制限処理を実行する。インク総量制限処理は、印刷に要するインク量が基準量以下になるように、各CMYK画素データを補正する処理である。ここで、インク総量制限処理後のCMYK画素データを補正CMYK画素データとも呼ぶ。インク総量制限処理は、印刷時のインク量が多すぎることに起因する不具合を抑制するために行われる。不具合には、具体的には、にじみ、モトル(印刷媒体に吸収されずに溢れたインクが集まってできる色ムラ)、裏抜け(印刷媒体の裏面に表側に吐出されたインクが裏側に浸出すること)、印刷媒体の変形などがある。インク総量制限処理については、後述する。
ステップS50では、プリンタドライバM20の印刷データ生成部M25は、補正CMYK画素データで構成されたビットマップデータを、各画素毎にインクのドットの形成状態を表すドットデータに変換するハーフトーン処理を実行する。
ステップS60では、印刷データ生成部M25は、ドットデータを印刷にて用いられる順番に並べ代えるとともに、各種のプリンタ制御コードや、データ識別コードを付加して、複合機200の印刷制御部M40が解釈可能な印刷データを生成する。
ステップS60にて生成された印刷データは複合機200に供給される。この結果、複合機200において、印刷対象画像の印刷が行われる。
次に、インク総量制限処理の具体的な処理内容について説明する。図3は、インク総量制限処理の処理ステップを示すフローチャートである。図4は、インク総量制限処理について説明する説明図である。
ステップS310では、画素データ取得部M21は、ビットマップデータ(画像データ)を構成する複数のCMYK画素データの中から処理対象のCMYK画素データを選択して取得する。ここで、CMYK画素データを構成するCMYKの4つの色成分の階調値(成分値)を、それぞれ、C値、M値、Y値、K値とも呼ぶ。
ステップS320では、総量決定部M23は、処理対象のCMYK画素データのインク総量判定点を導出する。図4(a)には、CMYK画素データに含まれる4つの色成分のうちKを除く3つの色成分(CMY)を座標軸とする3次元直交座標で表したCMY色空間CS1が示されている。ここで、CMYK画素データに含まれるC値とM値とY値の組合せをCMY値とも呼ぶ。図4(a)において、C点(シアン点)、M点(マゼンタ点)、Y点(イエロー点)、W点(白色点)は、それぞれ、CMY値が(255、0、0)、(0、255、0)、(0、0、255)、(0、0、0)である点を示している。また、GR点(グレー点)、R点(レッド点)、G点(グリーン点)、B点(ブルー点)は、それぞれ、CMY値が(255、255、255)、(0、255、255)、(255、0、255)、(255、255、0)である点を示している。
インク総量判定点は、処理対象のCMYK画素データのCMY値の位置とW点(白色点)とを結ぶ直線と、CMY色空間CS1の色域表面と、の交点である。例えば、処理対象のCMYK画素データのCMY値の位置が、図4(a)に示す点I1である場合には、インク総量判定点は、図4(a)に示す色域表面(C=255の面)上の点P1である。また、処理対象のCMYK画素データのCMY値の位置が、図4(a)に示す点I2である場合には、インク総量判定点は、図4(a)に示す色域表面(Y=255の面)上の点P2である。
ステップS330では、制限値取得部M22は、記憶装置130に格納された制限値データ133を用いて、処理対象のCMYK画素データのK値に応じた色別制限値を取得する。
図5は、制限値データ133の内容を示す概念図である。制限値データ133には、複数のK値に対応する色別制限値が記述されている。色別制限値には、上述したCMY色空間CS1の色域を表す直方体の8つの頂点のうち、W点を除く、7つの頂点C点、M点、Y点、R点、G点、B点、GR点にそれぞれ対応する7種類がある。そして、7種類の色別制限値のセットが、K値の複数の代表値(代表K値とも呼ぶ。本実施例では、0、64、128、192、255)にそれぞれ対応付けられている。7種類の色別制限値のうち、C点、M点、Y点に対応する3つの色別制限値Clim、Mlim、Ylimは、インク色を表す色成分(C、M、Y)に対応する単色制限値である。また、R点、G点、B点に対応する3つの色別制限値Rlim、Glim、Blimは、インク色を表す2つの色成分の組合せ(R(M+Y)、G(C+Y)、B(C+M))に対応する2色組合せ制限値である。GR点に対応する色別制限値GRlimは、インク色を表す3つの色成分の組合せ、すなわち、GR(C+M+Y)に対応する3色組合せ制限値である。
制限値データ133に記述された色別制限値は、対応するインクの印刷媒体(例えば、用紙)に対する定着特性に応じて決定されている。具体的には、これらの色別制限値は、実際に複合機200のプリンタ部250を用いて用紙に印刷を行った原稿を、目視確認した結果に基づいて決定されている。この色別制限値のさらに具体的な決定方法については、第2実施例において説明する。
制限値取得部M22は、処理対象のCMYK画素データのK値(対象K値)が、代表K値のいずれかである場合には、その代表K値に対応する色別制限値のセットを取得する。また、制限値取得部M22は、対象K値が、代表K値のいずれでもない場合は、2つの代表K値を選択する。具体的には、制限値取得部M22は、対象K値より大きい代表K値のうち、対象K値に最も近い上側代表K値と、対象K値より小さい代表K値のうち、対象K値に最も近い下側代表K値とを選択する。制限値取得部M22は、選択された2つの代表K値に対応する色別制限値の2つのセットを用いた線形補間によって、使用する色別制限値(対象K値に対応する色別制限値)を算出して取得する。
具体的には、対象K値に対応するC成分の色別制限値Climsは、以下の式(1)を用いて算出される。
Clims=(Ks−Kb)/(Ku−Kb)×Climu
+(Ku−Ks)/(Ku−Kb)×Climb ...(1)
ここで、Ksは対象K値、Kbは下側代表K値、Kuは上側代表K値、Climbは下側代表K値に対応するC成分の色別制限値、Climuは上側代表K値に対応するC成分の色別制限値、をそれぞれ表す。
ここで、制限値取得部M22は、7種類の全ての色別制限値を取得する必要はなく、インク総量判定点が位置する色域表面の4つの頂点に対応する色別制限値を取得すれば良い。例えば、図4(b)に示すC=255である色域表面に位置する点P1が、インク総量判定点である場合には、制限値取得部M22は、C=255である色域表面の4つの頂点(G点、C点、B点、GR点)に対応する色別制限値Glims、Clims、Blims、GRlimsを取得する。
ステップS340では、総量決定部M23は、取得された色別制限値を用いて、処理対象のCMYK画素データが表す色の印刷に許容されるインクの総量であるインク許容総量を算出する。具体的には、総量決定部M23は、インク総量判定点の色域表面における位置と、インク総量判定点が位置する色域表面の頂点に対応する色別制限値と、を用いた補間(本実施例では面積補間)によって、インク許容総量を算出する。図4(b)に示す点P1が、インク総量判定点である場合を例に説明する。CMY色空間CS1の各辺の長さを1とした場合における辺G−Cとインク総量判定点P1との距離をDaとし、辺C−Bとインク総量判定点P1との距離をDbとする。このとき、インク許容総量LMは、距離Da、Dbと、ステップS330で取得された4つの色別制限値Glims、Clims、Blims、GRlimsとを用いた以下の式(2)を用いて算出される。
LM=(1−Da)×Db×Glims+(1−Da)×(1−Db)×Clims
+Da×(1−Db)×Blims+Da×Db×Clims ...(2)
ステップS350では、画素データ補正部M24は、処理対象のCMYK画素データに基づくインク総量MTa(CMYKの各成分値の和で表される。)が、算出されたインク許容総量LMを超えているか否かを判断する。インク総量MTaがインク許容総量LM以下である場合には(ステップS350:NO)、画素データ補正部M24は、処理対象のCMYK画素データを補正することなく、処理をステップS370に移行する。
インク総量MTがインク許容総量LMを超えている場合には(ステップS350:YES)、画素データ補正部M24は、補正後のCMYK画素データに基づくインク総量MTbがインク許容総量LMを超えないように、処理対象のCMYK画素データを補正する(ステップS360)。画素データ補正部M24は、画素データ補正部M24は、処理対象のCMYK画素データのK値を変更することなく、C値、M値、Y値を減じることによって、K値、C値、M値、Y値の合計が、インク許容総量LM以下になるように補正する。また、このとき、画素データ補正部M24は、C値、M値、Y値の比率を保持するように、C値、M値、Y値をそれぞれ減じる。
ステップS370では、プリンタドライバM20は、画像データを構成する全てのCMYK画素データを処理対象として選択したか否かを判断する。全てのCMYK画素データが選択されていない場合には(ステップS370:NO)、プリンタドライバM20は、ステップS310に戻って、処理対象とされていないCMYK画素データを選択して、上述したステップS320〜S260の処理を繰り返す。全てのCMYK画素データが選択されている場合には(ステップS370:YES)、プリンタドライバM20は、インク総量制限処理を終了する。
以上説明した第1実施例によれば、インクの印刷媒体に対する定着特性に応じて決定された色別制限値を用いて、CMYK画素データが表す色の印刷に許容されるインク許容総量LMを決定する。そして、CMYK画素データに基づくインク総量がインク許容総量LMを超えないように、CMYK画素データを補正する。この結果、インクを適切に制限して印刷品質の低下を抑制することができる。
さらに説明すると、複数のインク(C、M、Y、K)は、用いられる溶媒や溶質(着色物質)の違いなどによって、インクごとに定着特性(例えば、溶媒の乾燥しやすさ、印刷媒体に対する吸収されやすさ)が異なる場合がある。また、2種類のインクが混ざった場合における定着特性もインクの組合せごとに異なる場合もあり得る。このため、例えば、インクごとの定着特性を考慮しない場合には、例えば、Cインクの乾燥性や吸収性が、Mインクより優れており、Cインクの許容量が、Mインクの許容量よりも大きい場合を考える。この場合、例えば、インクごとの定着特性を考慮しないと、例えば、Cインクの使用量が、Mインクの使用量より多い色を印刷する場合に、過度にCインクの使用量を抑制する可能性があった。そうすると、プリンタ部250にて表現可能な色の範囲が狭くなる可能性があった。逆に、Mインクの使用量が、Cインクの使用量より多い色を印刷する場合に、制限が十分でなく、インク量が多すぎることに起因する不具合(上述したにじみ、モトルなど)が発生する可能性があった。上記実施例では、インクごとの定着特性に応じて決定された色別制限値を用いることによって、インク量が多すぎることに起因する不具合(上述したにじみ、モトルなど)を低減しつつも、過度にインク量を制限することによって、表現できる色の範囲が狭くなることを抑制することができる。
さらに、上記第1実施例によれば、C、M、Yに対応する色別制限値、すなわち、用いられる各インクの単色に対応する単色制限値と、R、G、B、GRに対応する色別制限値、すなわち、用いられるCMYKのインクのうち、2以上のインクの組合せに対応する組合せ制限値とを用いて、インク許容総量LMを決定する。この結果、より適切にインクの総量を制限して印刷品質の低下を抑制することができる。例えば、印刷媒体上において、インクが混じった場合の特定の変化など、インクの組合せによって定着特性が異なることもあり得る。本実施例では、定着特性に応じて決定された組合せ制限値を、さらに、用いることによって、さらに、適切なインク総量の制限を実現することができる。
さらに、上記実施例によれば、CMY色空間CS1における白色点と、CMYK画素データの位置(CMY値の位置)とを通る直線と、CMY色空間CS1の色域表面との交点を算出し、色域表面の頂点に対応する色成分の単色制限値、および、色域表面の頂点に対応する色成分の組合せの組合せ制限値を用いた補間によって、交点における制限値を算出している。そして、交点における制限値を、当該CMYK画素データのインク許容総量LMとして決定している。この結果、CMYK画素データのCMY値のCMY色空間における位置に応じて、適切なインク許容総量LMを算出することができる。さらに説明すると、上述した白色点と、CMYK画素データの位置(CMY値の位置)とを通る直線は、CMYの各成分値の比率に応じた直線であると言える。そして、この直線と色域表面との交点について補間によってインク許容総量LMを算出することによって、CMYの各成分値の比率に応じたインク許容総量LMを容易に算出することができる。インクごとに定着特性が異なる場合には、1つのCMYK画素データあたりのインク量が同じであっても、CMYの各成分値の比率に応じてインク許容総量LMも異なると考えられる。上記第1実施例によれば、CMYK画素データおけるCMYの各成分値の比率に応じて適切にインク総量を制限することができる。
さらに、上記実施例では、制限値データ133に、複数の代表K値に対応する色別制限値の複数のセットを設定している。そして、処理対象のCMYK画素データのK値に応じた補間によって、使用する色別制限値を算出して取得している。この結果、CMYの各成分値の比率だけでなく、CMYKの4つの成分値の比率に応じた適切なインク許容総量LMを算出することができる。
B.第2実施例:
上記第1実施例では、パーソナルコンピュータ100のプリンタドライバM20、または、複合機200の画像処理部M30によって、印刷時にインク量の制限を行っているが、第2実施例では、RGB画素データを、インク量を適切に制限したCMYK画素データに変換するための色変換テーブル(ルックアップテーブル)の作成方法について説明する。色変換テーブルの作成は、例えば、複合機やプリンタの製造者によって行われる。
図6は、色変換テーブルの作成方法を示すフローチャートである。ステップS100では、先ず、インク総量制限処理がなされる前の、基準となる色変換テーブルが準備される。
図7は、色変換テーブルの一例を説明する図である。図7(a)は、色変換テーブルPFDを概念的に示している。色変換テーブルPFDは、図7(a)に示すように、番号1〜NまでのN個のRGB色データのそれぞれに、そのRGB色データが表す色を、プリンタ部250で用いられる複数種類のインク(CMYKのインク)を色成分とするCMYK色空間で表したCMYK色データを対応付けたテーブルである。なお、番号1〜NまでのN個のRGB色データを、RGB色データの代表色データREV、あるいは、単に、代表色データREVとも呼ぶ。本実施例では、RGB値におけるRGBの各値、および、CMYK色データにおけるCMYKの各値は、256階調で表される。
色変換テーブルPFDにおけるN個の代表色データREVは、各R、G、B値の値を、0〜255の間にほぼ均等の間隔で設定された所定数n個の特定値として値である。本実施例では、所定数nは17である。この場合、代表色データREVの数Nは、4913個(17×17×17)である。図7(b)には、これらの代表色データREVのRGB色空間SCP上における位置を概念的に示している。
ステップS200では、制限値データが準備される。ここで準備される制限値データは、第1実施例における制限値データ133、223(図5)と同じものである。
図8は、制限値データを準備する工程を示すフローチャートである。ステップS2010では、作成される色変換テーブルが用いられるプリンタを用いて、複数のカラーパッチCPが印刷される。
図9は、複数のカラーパッチCPが印刷された原稿を示す図である。本実施例では、K値を固定して、CMY値を変化させたCMYK色データ群に属する色をそれぞれ印刷したカラーパッチ群CPGが印刷される。カラーパッチ群CPGは、複数の代表K値(0%、25%(64)、50%(128)、75%(192)、100%(255))のそれぞれについて印刷される。図9には、K値を0に固定したカラーパッチ群CPGが印刷された原稿SH1と、K値を25%(64)に固定したカラーパッチ群CPGが印刷された原稿SH2とが図示されている。
1つのカラーパッチ群CPGは、C、M、Yの3つの単色カラーパッチ群と、R(M+Y)、G(C+Y)、B(C+M)の3つの2色組合せカラーパッチ群と、GR(C+M+Y)の3色組合せカラーパッチ群とを含む。
単色カラーパッチ群は、代表K値で表される量のKインクと、3つの有彩色インク(C、M、Y)のうちの1つを用いて印刷されたカラーパッチのグループである。各単色カラーパッチ群は、用いる有彩色インクの成分値(256階調)を0%(0)〜100%(255)の間で段階的に異ならせた複数のCMYK色データの色を印刷した複数のカラーパッチを含む。例えば、Cの単色カラーパッチ群に属する複数のカラーパッチのCMYK色データのCMY値は、(13、0、0)、(26、0、0)、...(255、0、0)となる。
各2色組合せカラーパッチ群は、代表K値で表される量のKインクと、3つの有彩色インク(C、M、Y)のうちの2つの組合せを用いて印刷されたカラーパッチのグループである。各2色組合せカラーパッチ群は、用いる2つの有彩色インクに対応する2つの成分値を同一とし、当該2つの成分値を0%〜100%の間で段階的に異ならせた複数のCMYK色データの色を印刷した複数のカラーパッチを含む。例えば、Rの2色組合せカラーパッチ群に属する複数のカラーパッチのCMYK色データのCMY値は、(0、13、13)、(0、26、26)、...(0、255、255)となる。図9において、2色組合せカラーパッチ群の左端のカラーパッチの成分値の値が200となっているのは、用いる2つの有彩色インクの各成分値がそれぞれが100%であることを示している。
3色組合せカラーパッチ群は、代表K値で表される量のKインクと、3つの有彩色インク(C、M、Y)を全て用いて印刷されたカラーパッチのグループである。3色組合せカラーパッチ群は、3つの有彩色インクに対応する3つの成分値を同一とし、当該3つの成分値を0%〜100%の間で段階的に異ならせた複数のCMYK色データの色を印刷した複数のカラーパッチを含む。例えば、3色組合せカラーパッチ群に属する複数のカラーパッチのCMYK色データのCMY値は、(13、13、13)、(26、26、26)、...(255、255、255)となる。図9において、3色組合せカラーパッチ群の左端のカラーパッチの成分値の値が300となっているのは、3つの有彩色インクの各成分値がそれぞれが100%であることを示している。
ステップS2020では、印刷された複数のカラーパッチCPの目視評価が実行される。具体的には、特定のK値に固定された各カラーパッチについて、モトル、にじみ等の不具合が発生しているか否かを評価する。
ステップS2030では、目視評価の結果に基づいて、各色C、M、Y、R、G、B、GRの色別制限値を、代表K値ごとにそれぞれ決定する。すなわち、不具合が発生しない上限のインク量(成分値の値)をC、M、Y、R、G、B、GRのそれぞれについて決定する。例えば、K値が128に固定されたR(M+Y)の2色組合せカラーパッチを目視評価した結果、CMY値の上限は(0、206、206)であると決定すると、上限のインク量は、CMYK値の合計値=0+206+206+128=540であると決定される。この値が、K値が128である場合の色別制限値Rlim(図5参照)として決定される。
ステップS2040では、ステップS2030において決定された色別制限値を記述した制限値データ(図5参照)が作成される。
制限値データが準備されると、図6のステップS300では、インク総量制限工程が実行される。図10は、インク総量制限工程を示すフローチャートである。このインク総量制限工程は、ステップS100で準備された色変換テーブルと、ステップS200で準備された制限値データとを用いて、計算機(例えば、周知のパーソナルコンピュータ)が実行する。
ステップS3000では、計算機は、色変換テーブルに含まれるRGBの代表色データREVを選択する。ステップS3010では、計算機は、色変換テーブルにおいて、選択された代表色データREVに対応するCMYK色データを取得する。
計算機は、処理対象のCMYK色データに対して、ステップS3020〜ステップS3050の処理を実行する。ステップS3020〜ステップS3050の処理は、第1実施例におけるインク総量制限処理(図3)において、処理対象のCMYK画素データに対して実行されるステップS320〜360の処理と同様であるので、その説明を省略する。
ステップS3070では、計算機は、色変換テーブルに含まれる全ての代表色データREVを処理対象として選択したか否かを判断する。全ての代表色データREVが選択されていない場合には(ステップS3070:NO)、計算機は、ステップS3010に戻って、処理対象とされていない代表色データREVを選択して、上述したステップS3020〜S2060の処理を繰り返す。全ての代表色データREVが選択されている場合には(ステップS3070:YES)、計算機は、インク総量制限工程を終了する。
インク総量制限工程が終了すると、ステップS400(図6)では、代表色データREVと、インク総量が制限された補正CMYK色データとを対応付けた色変換テーブルが作成される。
以上説明した第2実施例の方法によって作成された色変換テーブルを印刷装置に用いれば、第1実施例におけるプリンタドライバM20、または、画像処理部M30においてインク総量制限処理を行わなくても、第1実施例と同様に、インク総量を適切に制限して印刷品質の低下を抑制することができる。
C.変形例:
(1)上記各実施例では、インクジェット式の印刷実行部に用いられる複数種類のインクの定着特性に応じて、インク総量制限を行っているが、これに代えて、レーザー式の印刷実行部に用いられる複数種類のトナーの定着特性に応じて、トナー総量制限を行っても良い。レーザー式の印刷実行部の場合には、トナーが多すぎることに起因する不具合(例えば、トナーの剥離による画質劣化)を低減しつつ、表現可能な色の範囲を損なわない適切なトナー総量制限を実現することができる。
(2)上記各実施例では、複数種類のインクとして、CMYKの4色のインクを用いているが、例えば、この4色に、薄いシアン(LC)、薄いマゼンタ(LM)を加えた6色のインクを用いても良い。この場合には、5つの有彩色インクのそれぞれ、および、5つの有彩色インクの各組合せについて、色別制限値を規定した制限値データを用いて、6色の色成分を有する色データに基づくインク総量を制限すれば良い。また、無彩色インクを用いることなく、CMYの3色のインクだけを用いても良い。この場合には、上記実施例のように、制限値データは、複数の代表K値についてそれぞれ色別制限値のセットを含む必要はなく、1つの色別制限値のセットを含んでいれば良い。
(3)上記第2実施例では、RGB色データをCMYK色データに変換するための色変換テーブルを作成しているが、他の任意の表色系で表された色データ(例えば、機器独立表色系である、CIELAB表色系、CIEXYZ表色系、CIELUV表色系)を、CMYK色データに変換する色変換テーブルを作成しても良い。
(4)上記第2実施例では、カラーパッチを印刷した印刷結果を目視確認することによって色別制限値を決定しているが、これに限らず、実際のインクの定着特性に応じた色別制限値であれば他の方法で決定されても良い。例えば、インクの溶媒の乾燥しやすさ、用紙に対する吸収しやすさを実験的または理論的に数値化したパラメータを、インクごとに決定する。そして、共通の基本制限値を、これらのパラメータに応じて補正することによって、色別制限値を算出しても良い。
(5)上記第1実施例における、インク許容総量LMを超えないようにCMYK画素データを補正する方法(K値を変更せす、CMY値を比率を変えずに減じる方法)は、一例であり、これに限られない。例えば、CMY値から特定値を減じ、減じた分だけK値を増加させる方法など、CMYK画素データに基づくインク量総量を減じるための様々な方法を採用することができる。
(6)上記各実施例の制限値データ(色別制限値)は、印刷媒体の種類ごとに、それぞれ準備されても良い。例えば、普通紙、光沢紙、マット紙、記録媒体(CD−Rなど)などの印刷媒体ごとに、制限値データを準備しても良い。この場合には、プリンタドライバM20や、画像処理部M30は、利用者の入力、プリンタに備えられた用紙種センサなどに基づいて、印刷媒体の種類を判断し、印刷媒体に対応する制限値データを用いれば良い。
印刷媒体ごとの制限値データは、印刷媒体ごとにカラーパッチCP(図9)を印刷して、それぞれの印刷結果を評価して、生成されることが好ましい。インクの定着特性は、印刷媒体の種類によっても異なる場合がある。本変形例によれば、印刷媒体ごとに異なるインクの定着特性を考慮することができるので、より適切なインク許容総量LMを取得することができる。この結果、インク量をさらに適切に制限することによって、印刷画質の低下を抑制することができる。
(7)上記第1実施例において、ハードウェアによって実現されていた構成の一部をソフトウェアに置き換えるようにしてもよく、逆に、ソフトウェアによって実現されていた構成の一部をハードウェアに置き換えるようにしてもよい。
以上、実施例、変形例に基づき本発明について説明してきたが、上記した実施の形態は、理解を容易にするためのものであり、本発明を限定するものではない。本発明は、その趣旨並びに特許請求の範囲を逸脱することなく、変更、改良され得ると共に、本発明にはその等価物を含む。
以上、実施例、変形例に基づき本発明について説明してきたが、上記した発明の実施の形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定するものではない。本発明は、その趣旨並びに特許請求の範囲を逸脱することなく、変更、改良され得ると共に、本発明にはその等価物が含まれる。
100...パーソナルコンピュータ、132...ドライバプログラム、200...複合機、222...制御プログラム、250...プリンタ部、LM...インク許容総量、CP...カラーパッチ、M21...プリンタドライバ、M30...画像処理部、M21、31...画素データ取得部、M22、M32...制限値取得部、M23、M33...総量決定部、M24、M34...画素データ補正部、M25、M35...印刷データ生成部

Claims (10)

  1. 複数種類の印刷材を用いて印刷媒体に印刷を行う印刷実行部のための印刷データを生成する印刷データ生成装置であって、
    印刷画像を表す画像データを構成する画素データであって、前記複数種類の印刷材にそれぞれ対応する複数の色成分の階調値を含む画素データを取得する画素データ取得部と、
    前記画素データに含まれる色成分について定められた色別制限値であって、色成分に対応する前記印刷材の印刷媒体に対する定着特性に応じて決定された色別制限値を取得する制限値取得部と、
    前記色別制限値を用いて、前記画素データが表す色の印刷に許容される印刷材の総量である許容総量を決定する総量決定部と、
    前記画素データに基づく印刷材の総量が前記許容総量を超える場合に、前記画素データに基づく印刷材の総量が前記許容総量を超えないように、前記画素データを補正する画素データ補正部と、
    補正された前記画素データを用いて、前記印刷画像を印刷するための前記印刷データを生成する印刷データ生成部と、
    を備える、印刷データ生成装置。
  2. 請求項1に記載の印刷データ生成装置であって、
    前記制限値取得部によって取得される前記色別制限値は、前記複数の色成分についてそれぞれ定められた単色制限値と、前記複数の色成分のうちの2以上の色成分の組合せについてそれぞれ定められた組合せ制限値を含み、
    前記総量決定部は、前記単色制限値と前記組合せ制限値とを用いて、前記許容総量を決定する、印刷データ生成装置。
  3. 請求項1または請求項2に記載の印刷データ生成装置であって、
    前記総量決定部は、前記画素データに含まれる複数の色成分の階調値の比率に応じて前記許容総量を決定する、印刷データ生成装置。
  4. 請求項2に記載の印刷データ生成装置であって、
    前記画素データの複数の色成分は、少なくともCMY色空間に対応する3つの色成分を含み、
    前記総量決定部は、
    CMY色空間における白色点と前記CMY色空間における前記画素データの位置とを通る直線と、前記CMY色空間の色域表面との交点を算出し、
    前記色域表面の頂点に対応する色成分の前記単色制限値、および、前記色域表面の頂点に対応する色成分の組合せの前記組合せ制限値を用いた補間によって、前記交点における制限値を算出し、
    前記交点における制限値を前記画素データの前記許容総量として決定する、印刷データ生成装置。
  5. 複数種類の印刷材を用いて印刷媒体に印刷を行う印刷実行部のための色変換テーブルの作成方法であって、
    (a)第1の表色系で表された複数の第1の色データのそれぞれに、前記複数種類の印刷材にそれぞれ対応する複数の色成分の階調値を含む第2の色データを対応付けた補正前対応データを準備する工程と、
    (b)前記第2の色データに含まれる色成分について定められた色別制限値であって、対応する前記印刷材の印刷媒体に対する定着特性に応じて決定された色別制限値を準備する工程と、
    (c)前記色別制限値を用いて、前記第2の色データが表す色の印刷に許容される印刷材の総量である許容総量を決定する工程と、
    (d)前記第2の色データに基づく印刷材の総量が前記許容総量を超える場合に、前記許容総量を超えないように、前記第2の色データを補正する工程と、
    (e)前記複数の第1の色データのそれぞれに、前記(d)工程で補正された補正後の前記第2の色データを対応付けた補正後対応データを生成する工程と、
    を備える、色変換テーブルの作成方法。
  6. 請求項5に記載の色変換テーブルの作成方法であって、
    前記(b)工程において準備される前記色別制限値は、前記複数の色成分についてそれぞれ定められた単色制限値と、前記複数の色成分のうちの2以上の色成分の組合せについてそれぞれ定められた組合せ制限値を含み、
    前記(c)工程において、前記単色制限値と前記組合せ制限値とを用いて、前記許容総量を決定する、色変換テーブルの作成方法。
  7. 請求項6に記載の色変換テーブルの作成方法であって、
    前記(b)工程は、さらに、
    (b−1)前記色成分に対応する前記印刷材を用いて、前記色成分の複数レベルの階調値にそれぞれ対応する複数の単色カラーパッチを印刷する工程と、
    (b−2)前記色成分の各組合せに対応する前記印刷材の組合せを用いて、組み合わされた前記色成分の複数レベルの階調値にそれぞれ対応する複数の組合せ色カラーパッチを印刷する工程と、
    (b−3)前記単色カラーパッチの印刷結果に基づいて、前記単色制限値を決定し、前記組合せ色カラーパッチの印刷結果に基づいて、前記組合せ制限値を決定する工程と、
    を備える、色変換テーブルの作成方法。
  8. 請求項5ないし請求項7のいずれかに記載の色変換テーブルの作成方法であって、
    前記(c)工程において、前記第2の色データに含まれる複数の色成分の階調値の比率に応じて前記許容総量を決定する、色変換テーブルの作成方法。
  9. 請求項6または請求項7に記載の色変換テーブルの作成方法であって、
    前記第2の色データの複数の色成分は、少なくともCMY色空間に対応する3つの色成分を含み、
    前記(c)工程は、
    (c−1)CMY色空間における白色点と前記CMY色空間における前記第2の色データの位置とを通る直線と、前記CMY色空間の色域表面との交点を算出し、
    (c−2)前記色域表面の頂点に対応する色成分の前記単色別制限値、および、前記色域表面の頂点に対応する色成分の組合せの前記組合せ制限値を用いた補間によって、前記交点における制限値を算出する工程と、
    を含み、
    前記交点における制限値を前記第2の色データの前記許容総量として決定する、色変換テーブルの作成方法。
  10. 複数種類の印刷材を用いて印刷媒体に印刷を行う印刷実行部のための印刷データを生成するコンピュータプログラムであって、
    印刷画像を表す画像データを構成する画素データであって、前記複数種類の印刷材にそれぞれ対応する複数の色成分の階調値を含む画素データを取得する第1の機能と、
    前記画素データに含まれる色成分について定められた色別制限値であって、対応する前記印刷材の印刷媒体に対する定着特性に応じて決定された色別制限値を取得する第2の機能と、
    前記色別制限値を用いて、前記画素データが表す色の印刷に許容される印刷材の総量である許容総量を決定する第3の機能と、
    前記画素データに基づく印刷材の総量が前記許容総量を超える場合に、前記許容総量を超えないように、前記画素データを補正する第4の機能と、
    補正された前記画素データを用いて、前記印刷画像を印刷するための前記印刷データを生成する第5の機能と、
    をコンピュータに実現させるコンピュータプログラム。
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