JP2013114601A - データキャリア及び長尺体の軸芯部材 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】データキャリア27は、基材シートと、基材シートに積層された接着剤層と、所定の情報を記録及び読み出しの少なくともいずれか一方が可能なデータキャリア本体とを備え、基材シートは、軸芯部材24の両端縁の各端面の外縁全域に沿う外側縁271Aと、軸芯部材24に嵌挿される支持軸221が貫通可能な貫通孔を形成する内側縁271Bとを有した環状であり、データキャリア27は、軸芯部材24の端部開口の全域を塞ぐことがない。
【選択図】図2
Description
この特許文献1に記載の構成では、芯管の一端部側の開口全域を塞ぐように壁部を設け、この壁部に記憶手段を設けている。
また、本発明のデータキャリアでは、前記接着剤層は、前記外側縁と前記第1の切断許容部との間にのみ設けられている、ことが好ましい。
さらに、本発明のデータキャリアでは、前記第1の切断許容部は、不連続に設けられ、前記基材シートは、前記第1の切断許容部間に、当該第1の切断許容部に対して前記外側縁側と前記内側縁側とを連結する連結部を有している、ことが好ましい。
また、本発明のデータキャリアでは、前記基材シートは、前記内側縁から前記外側縁方向に伸びる第2の切断許容部を有している、ことが好ましい。
さらに、本発明のデータキャリアでは、前記データキャリア本体は、前記切断許容部を跨いで配置されている、ことが好ましい。
そして、本発明のデータキャリアでは、前記基材シートは、前記内側縁に切込を有している、ことが好ましい。
さらに、接着剤層を外側縁と第1の切断許容部との間にのみ設けることで、第1の切断許容部にて切断された基材シートが他の部位や部材に接着するという不都合を防止できる。
また、不連続に設けられた第1の切断許容部間に連結部を設けることで、第1の切断許容部が切断されても、データキャリア部分が軸芯部材から完全に切り落とされることを防止でき、切り落とされたデータキャリア部分が長尺体とともに繰り出されたり、周囲に散乱したりするなどの不都合を防止できる。
そして、基材シートに内側縁から外側縁に延びる第2の切断許容部を設けることで、基材シートが横断方向に容易に切断できる。
また、第1の切断許容部および第2の切断許容部のうちの少なくとも一方を跨いでデータキャリア本体を配置することで、第1の切断許容部や第2の切断許容部の切断時に、データキャリア本体が破壊されて機能しないようにすることができる。このため、軸芯部材の両端部にデータキャリアを配置しても、支持軸が挿入される側のデータキャリアが支持軸により確実に破壊されるため、軸芯部材の両端から情報が誤って記録されたり読み出されたりして、記録情報の混信が生じるなどの不都合を防止できる。
さらに、基材シートの内側縁に切込を設けることで、基材シートを切込から容易に切断できる。
なお、各図においては、本発明の内容を理解しやすくするために各構成の形状や配置状態を誇張して示している。また、本実施形態において基準となる図を挙げることなく、例えば、上、下、左、右、または、手前、奥といった方向を示した場合は、全て図1を基準としている。
図1において、貼付装置1は、板状部材としての半導体ウェハ(以下「ウェハ」と称す場合がある)WFに接着シートASを貼付するものである。ここで、接着シートASは、基材シートBSの一方の面に接着剤層ADが積層されて構成されている。接着シートASの接着剤層ADには、剥離シートRLが仮着され、これらの接着シートASと剥離シートRLとによって長尺体としての原反RSが構成され、この原反RSが、中空円筒状の軸芯部材24の外周に巻回されて予め準備されている。
貼付装置1は、原反RSが巻回された軸芯部材24を支持するとともに、軸芯部材24から接着シートASを繰出可能にする支持装置2と、接着シートASを繰り出す繰出手段3と、繰り出された接着シートASをウェハWFに押圧して貼付する押圧手段4と、ウェハWFと押圧手段4とを相対移動させる移動手段5と、を備えている。この貼付装置1は、パーソナルコンピュータやシーケンサ等の制御手段6によって、その全体的な動作が制御されるように構成されている。
繰出手段3は、その全体がフレーム21に支持され、原反RSを案内する第1、第2のガイドローラ32,33と、原反RSの剥離シートRLを折り返すことで当該剥離シートRLから接着シートASを剥離する剥離板34と、駆動機器としての回動モータ35によって駆動する駆動ローラ36と、駆動ローラ36との間に剥離シートRLを挟み込むピンチローラ37と、駆動機器としての回動モータ39によって剥離シートRLを回収する回収ローラ38とを備えている。
押圧手段4は、ゴムや樹脂等の弾性変形可能な部材で構成され、図示しない支持部材により回転自在に支持され、図示しない駆動機器としての直動モータにより昇降可能に設けられている。
移動手段5は、ウェハWFが載置され、減圧ポンプや真空エジェクタ等の図示しない吸着保持手段によって当該ウェハWFを吸着保持可能なテーブル51と、テーブル51の下面にスライダ52が固定された駆動機器としての単軸ロボット53とを備え、スライダ52をスライド駆動することで、テーブル51を左右方向に移動可能に構成されている。
次に、支持装置2について詳細に説明する。
図2に示すように、支持軸221は、軸方向の基端側(図2中左側)がフレーム21を貫通し、当該フレーム21の図2中左側の面に設けられた回転軸受BCにより回転可能に支持されている。
支持軸221には、当該支持軸221に嵌挿された軸芯部材24の軸方向への移動を規制するとともに、原反RSの巻き崩れを防止する規制手段25が設けられている。この規制手段25は、支持軸221の大径部221Aの基端側に鍔状に設けられ、軸芯部材24の図2中左方向への移動を規制する内ガイド板251と、支持軸221の小径部221Cにボス253を介してその移動が規制される外ガイド板252とを備えている。
ボス253は、外ガイド板252を支持するとともに、小径部221Cにわずかな隙間をもって嵌合される貫通孔253Aと、このボス253にねじ込み可能に設けられ、当該ボス253を小径部221Cに固定するねじ部253Bを有するクランプレバー253Cとを備えている。
データキャリア27は、図3(A)および図4(A)に示すように、樹脂、紙などからなる基材シート271と、当該基材シート271の一方の面に積層された接着剤層272と、チップCPおよび当該チップCP用のアンテナ(以下「子アンテナ」という)ATを有し基材シート271の他方の面に設けられたデータキャリア本体273と、を備えている。
データキャリア27は、接着剤層272により軸芯部材24の端面24Aに取り付けられ、図2に示すように、軸芯部材24を支持軸221に軸支した状態で、子アンテナATと母アンテナ26とが対向した配置関係となるように設けられている。
なお、データキャリア本体273と母アンテナ26とで通信するデータとしては、接着シートASの種類、材質、品名、コード、厚さ、長さ、幅、直径などの規格寸法、さらには、原反RSのロットナンバー、原反RSを使用した長さ、原反RSの残りの長さ、接着シートASの品質保証期限、繰出開始前後の接着シートASの残数、繰り出された接着シートASの枚数、接着シートASを最適に繰り出すことのできる推奨繰出速度、接着シートASを最適に貼付することができる推奨貼付張力や推奨押圧力などの接着シートASの貼付条件、接着シートASや原反RSについての相談窓口の連絡先などが例示できる。要するに、通信するデータとしては、軸芯部材24に巻回される長尺体である原反RSや貼付装置1の運転制御に関する各種管理データである。
そして、貼付装置1に設けられた図示しないモニタにデータキャリア本体273から読み取ったデータを表示させたり、読み取ったデータを基に当該貼付装置1の貼付条件を設定したりすることができる。
以上の貼付装置1において、ウェハWFに接着シートASを貼付する際には、まず、軸芯部材24に巻回された原反RSを支持軸221に支持させる。このとき、データキャリア27のうち、内ガイド板251に対向する側のデータキャリア27Aは、支持軸221のテーパー部221Bに当接し、当該支持軸221の嵌挿に伴って破断される。一方、外ガイド板252に対向する側のデータキャリア27Bは、図2に示すように、支持軸221の小径部221Cが内側縁271Bの貫通孔を貫通するため、破断されることはない。次に、支持軸221の小径部221Cにボス253が差し込まれ、クランプレバー253Cの締め付けにより固定されると、図2に示すように、データキャリア27Bが母アンテナ26と対向する状態となる。
そして、移動手段5が単軸ロボット53を駆動してテーブル51を左方向に搬送させ、ウェハWFが所定の位置に達したことを図示しない光センサ等の検知手段が検知した時点で、繰出手段3が回動モータ35、39を駆動して接着シートASを繰り出し、押圧手段4が当該接着シートASを搬送されるウェハWFに押圧して貼付する。
このとき、母アンテナ26とデータキャリア本体273の子アンテナATとが対向していることで、母アンテナ26で発生する伝送手段の通過位置に子アンテナATを常時存在させることができるため、リーダライタ7は、母アンテナ26を介して子アンテナATに効率よく起電力を発生させ、チップCPに書き込まれたデータを確実に読み取ることができる。
そして、所定枚数のウェハWFに接着シートASを貼付し終わると、リーダライタ7を制御してデータキャリア本体273にデータを書き込み、記憶させる。このときに書き込むデータとしては、例えば、繰出開始前の接着シートASの残数から使用した接着シートASの枚数を差し引いた繰出開始後の接着シートASの残数や、原反RSの残りの長さ等を例示できる。なお、使用した接着シートASの数は、回動モータ35の起動回数や、ウェハWFが所定の位置に達したことを検知する図示しない検知手段が検知した回数等によって算出することができ、原反RSを使用した長さは、回動モータ35の回転数やパルス等によって算出することができる。このように、例えば、1の原反RSにおける接着シートASを全て使用してしまう前に、他の原反RSに型換えをする場合、1の原反RSのデータキャリア本体273にデータを書き込んでおくことによって、当該1の原反RSを再度使用するときに、上述と同様にしてデータを読み取ることで、即対応することができる。また、データキャリア本体273に記憶させた接着シートASの残数を、図示しない外部コンピュータに送信することで、原反RSの在庫を管理することもできる。
以上のような本実施形態では、データキャリア27が軸芯部材24の開口全域を塞ぐことなく取り付けられているため、軸芯部材24に巻回された原反RSを支持軸221に支持させるときに、外ガイド板252側のデータキャリア27Bは、破断されることなく、支持軸221の小径部221Cに規制手段25を取り付けることができる。
以上のように、本発明を実施するための最良の構成、方法等は、前記記載で開示されているが、本発明は、これに限定されるものではない。
すなわち、本発明は、主に特定の実施形態に関して特に図示され、かつ説明されているが、本発明の技術的思想および目的の範囲から逸脱することなく、以上述べた実施形態に対し、形状、材質、数量、その他の詳細な構成において、当業者が様々な変形を加えることができるものである。また、上記に開示した形状、材質などを限定した記載は、本発明の理解を容易にするために例示的に記載したものであり、本発明を限定するものではないから、それらの形状、材質などの限定の一部もしくは全部の限定を外した部材の名称での記載は、本発明に含まれるものである。
また、データキャリア本体273は、基材シート271の材質と異なるであろうことから、第1の切断許容部274を設けておくことにより、当該データキャリア本体273を容易に分別回収することができる。なお、使用しない方のデータキャリア27は、軸芯部材24を支持軸221に軸支させる際に、作業者が予め第1の切断許容部274から切断してもよい。
さらに、接着剤層272は、図3(C)に示すような帯状に形成する場合に限らず、接着剤の使用量の低減を目的としてドット状やストライプ状に設けるなどしてもよい。
さらに、データキャリア27の内側縁271Bに、切込275を設けてもよい。
なお、切込275は、第2の切断許容部276に連なって形成された切込275A限らず、第2の切断許容部276に連ならない切込275Bとしてもよい。
第2の切断許容部276に連なって切込275Aを設けることで、第2の切断許容部276での切断が切込275Aから容易に開始されるため、基材シート271、延いては、子アンテナATの切断がより容易になる。また、第2の切断許容部276に連ならない切込275Bでも、同図に示すように深く切り込んでもよい。
第2の切断許容部276は、第1の切断許容部274に連なって設けたり、連ならずに設けたり、第1の切断許容部274を設けずに第2の切断許容部276のみ設けたりしてもよい。要するに、第1、第2の切断許容部274,276や切込275は、必要に応じて設けてもよく、設けなくてもよく、任意である。
また、データキャリア本体273を、第1の切断許容部274および第2の切断許容部276のうちの少なくとも一方に跨って設け、第1、第2の切断許容部274,276の切断により子アンテナATを破壊し、機能しなくなるようにしてもよい。そして、子アンテナATの形状は、矩形状に限らず、同図中の二点鎖線で示すように、円形、楕円形、多角形など、適宜な形状に形成することができる。
さらに、軸芯部材が中空角筒状であった場合、被着体類似縁の形状は、複数の直線からなる形状とすることができる。
また、基材シート271の内側縁271Bは、支持軸221の先端部、前記実施形態では小径部221Cが貫通可能な貫通孔を形成できる形状であればよい。したがって、内側縁271Bは、必ずしも円形でなくてもよく、多角形等、他の形状としてもよい。また、内側縁271Bを円形とする場合でも、小径部221Cが貫通可能であれば、その直径、真円度などは、任意である。
また、支持軸221に取り付けられる規制手段25についても、軸芯部材24が支持軸221の軸線方向への移動を規制可能な構成であれば、他の構成を利用できる。
さらに、母アンテナ26は、外ガイド板252に設けて説明したが、例えば外ガイド板252とボス253との間に設けるなどしてもよい。また、母アンテナ26を円環状に設けたが、例えば四角環状に設けるなどしてもよく、母アンテナ26は、ループアンテナに限定されることもなく、データキャリア27と通信ができればよい。
また、本発明に係るデータキャリア27及び軸芯部材24が適用できる装置は、貼付装置1に限らず、長尺体の巻取装置や長尺体の繰出装置等、長尺体が巻回される軸芯部材を用いる装置であればよい。
また、押圧手段4は、前記実施形態で示したもの以外のもので構成してもよく、押圧手段4は板状部材に接着シートASが貼付できる限りにおいて何ら限定されるものではなく、例えば、ブレード材、エア噴き付け、ゴム、樹脂、スポンジ等による押圧部材を採用することができる。
24A…端面
27…データキャリア
221…支持軸
271…基材シート
271A…外側縁
271B…内側縁
272…接着剤層
273…データキャリア本体
274…第1の切断許容部
275…切込
276…第2の切断許容部
277…連結部
RS…原反(長尺体)
Claims (8)
- 軸方向の両端縁が開口した筒状に形成され、かつ、外周面に長尺体が巻回可能に構成された軸芯部材に対して、取り付けられるデータキャリアであって、
基材シートと、
当該基材シートの一方の面に積層された接着剤層と、
前記基材シート及び接着剤層の少なくともいずれか一方に支持されるとともに、所定の情報を記録及び読み出しの少なくともいずれか一方が可能なデータキャリア本体とを備え、
前記基材シートは、前記軸芯部材の両端縁の各端面の外縁全域に沿って形成された外側縁と、前記軸芯部材に嵌挿される支持軸が貫通可能な貫通孔を形成する内側縁とを有した環状に形成されていることを特徴とするデータキャリア。 - 前記基材シートは、前記軸芯部材の端面における内縁全域に沿う第1の切断許容部を有していることを特徴とする請求項1に記載のデータキャリア。
- 前記接着剤層は、前記外側縁と前記第1の切断許容部との間にのみ設けられていることを特徴とする請求項2に記載のデータキャリア。
- 前記第1の切断許容部は、不連続に設けられ、
前記基材シートは、前記第1の切断許容部間に、当該第1の切断許容部に対して前記外側縁側と前記内側縁側とを連結する連結部を有していることを特徴とする請求項2または請求項3に記載のデータキャリア。 - 前記基材シートは、前記内側縁から前記外側縁方向に伸びる第2の切断許容部を有していることを特徴とする請求項1から請求項4までのいずれか一項に記載のデータキャリア。
- 前記データキャリア本体は、前記切断許容部を跨いで配置されていることを特徴とする請求項2から請求項5までのいずれか一項に記載のデータキャリア。
- 前記基材シートは、前記内側縁に切込を有していることを特徴とする請求項1から請求項6までのいずれか一項に記載のデータキャリア。
- 請求項1から請求項7までのいずれか一項に記載のデータキャリアが取り付けられたことを特徴とする長尺体の軸芯部材。
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