JP2013111521A - 調湿剤 - Google Patents

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Abstract

【課題】低湿度での吸湿性に優れているばかりか、耐水熱性にも優れた調湿剤を提供する。
【解決手段】Si/Al原子比が3乃至15の範囲にあり、NaO換算でのNa含量が2.5乃至7.0質量%の範囲にあり、X線小角散乱法で測定した一次粒子径が2.0乃至4.5nmである非晶質シリカ・アルミニウム複合体からなる。該調湿剤は、窒素吸着等温線おいて、相対圧が0.5以下でのN2吸着量が全吸着量の50%以上にあり、アルゴン吸着により測定した細孔容積が0.020乃至0.110cm3/gの範囲にある。
【選択図】なし

Description

本発明は、非晶質シリカ・アルミニウム複合体からなる調湿剤に関するものである。
従来、半導体などの製造装置が収容された各種の工場内や一般家庭では空気中の水分を一定量に保つために調湿剤が使用されている。このような調湿剤として、シリカゲルや各種のゼオライトが広く知られているが、より優れた調湿性能や耐熱性を有する調湿剤が求められている。
例えば、本出願人による特許文献1には、SiO/Alのモル比が3乃至50の範囲にあると共に、NaOの含有量が0.1質量%未満であり、BET比表面積が250m/g以上であり、BET法で測定した細孔容積が0.30乃至0.80mL/gであり且つBET法で求めた平均細孔径及び細孔分布のピークが3乃至10nmの範囲にあることを特徴とするメソポーラスシリカアルミナゲルが開示されており、かかるメソポーラスシリカアルミナゲルを調湿剤として使用することが提案されている。
特許文献1で提案されているメソポーラスシリカアルミナゲルは、メソポア領域に平均細孔径を有し、大きな比表面積と細孔容積を有していることから、優れた調湿性(吸湿性及び放湿性)を示し、しかも耐熱性にも優れているというものである。しかしながら、かかる調湿剤は、低湿度での吸湿性が不満足であり、また、耐熱性(本明細書では耐水熱性と表記)に関しても満足し得るレベルにはない。特に吸湿と放湿(高温での吸着水分の放出)とを繰り返すデシカント空調の用途では、耐水熱性が十分でないため、優れた性能を発揮することができないという欠点があり、さらなる特性向上が求められている。
また、特許文献2には、BET比表面積が450〜600m/gで、かつ細孔容積が0.6〜1.2mL/gである非晶質のケイ酸アルミニウムが開示されている。このケイ酸アルミニウムは、水溶性ケイ酸塩(ケイ酸ソーダ)と硫酸アルミニウムとを、Si/Al原子比が4〜8.5となる割合で反応させてpHが3.0〜5.0の反応液を得、この反応液を80〜120℃で5分〜3時間かけて熟成し、次いで生成したケイ酸アルミニウムを固液分離し、乾燥することにより製造され、吸着剤としての利用が期待されることが記載されている。
しかしながら、本発明者等の研究によると、特許文献2で製造される非晶質ケイ酸アルミニウムにおいても、低湿度での吸湿性が不十分であり、また耐水熱性も十分ではないことが判った。事実、特許文献2には、その非晶質ケイ酸アルミニウムを調湿剤としての用途に使用することについては言及されていない。
特開2002−284520号公報 特開2006−256891号公報
従って、本発明の目的は、低湿度での吸湿性に優れているばかりか、耐水熱性にも優れた調湿剤を提供することにある。
本発明者等は、ケイ酸ソーダと硫酸アルミニウムとを反応させて非晶質のヒドロゲルを形成するに際して、反応液中のSiOとAlとの合計濃度を一定値以上に設定した場合には、一次粒子径が小さく、調湿剤としての特性に優れた複合体が得られるという知見を見出し、本発明を完成させるに至った。
即ち、本発明によれば、Si/Al原子比が3乃至15の範囲にあり、NaO換算でのNa含量が2.5乃至7.0質量%の範囲にあり、X線小角散乱法で測定した一次粒子径が2.0乃至4.5nmである非晶質シリカ・アルミニウム複合体からなる調湿剤が提供される。
本発明の調湿剤においては、
(1)前記非晶質シリカ・アルミニウム複合体は、窒素吸着等温線において、相対圧P/Pが0.5以下でのN吸着量が全吸着量の50%以上にあること、
(2)前記非晶質シリカ・アルミニウム複合体は、アルゴン吸着により測定した細孔容積が0.020乃至0.110cm/gの範囲にあること、
が好ましい。
上記のようなNa含量と一次粒子径を有する非晶質シリカ・アルミニウム複合体からなる本発明の調湿剤は、優れた吸湿性を示す。例えば後述する実施例にも示されているように、相対湿度が50%の雰囲気中でも21%以上の吸湿率を示す。
また、本発明の調湿剤は耐水熱性にも優れており、例えば、この非晶質シリカ・アルミニウム複合体の5質量%水性スラリーを100℃で48時間煮沸させ、乾燥したときの比表面積は、煮沸処理前の比表面積の50%以上、特に70%以上に維持される。
さらには、吸湿した水分の放出(所謂再生)を比較的低温で行うことができるという利点も有している。
従って、本発明の調湿剤は、例えば室温での吸湿と高温での放湿とが繰り返し行われるデシカント空調の用途に極めて適している。
本発明の非晶質シリカ・アルミニウム複合体(実施例1)のX線回折図。 本発明の非晶質シリカ・アルミニウム複合体(実施例1)の小角X線回折図。
<非晶質シリカ・アルミニウム複合体>
本発明において、調湿剤として使用される非晶質シリカ・アルミニウム複合体は、ケイ酸ソーダと硫酸アルミニウムとの反応により得られた非晶質ヒドロゲルの形態を有しているものであり、シリカゲルのネットワーク中にAl成分が分散した不規則な構造を有している。従って、X線学的に非晶質であり、X線回折測定において、特定の面による回折ピークを示さない。また、NaO換算でのNa含量が2.5乃至7.0質量%の範囲にある。即ち、少量ではあるが、このようなNa成分の存在が、耐水熱性に優れていることを示す。
また、上記の説明から理解されるように、本発明における非晶質シリカ・アルミニウム複合体は、X線学的に非晶質であるという点において、従来、調湿剤として使用されているゼオライトと明確に異なっており、さらに、一定のNa含量を有しているという点において、特許文献1に開示されているメソポーラスシリカアルミナゲル(ケイ酸酸性ゲルと硫酸アルミニウムとの反応により得られる)とも区別される。
本発明における非晶質シリカ・アルミニウム複合体は、以下に説明する粒子構造を得るために、Si/Al原子比が3乃至15、特に5乃至15というシリカリッチの範囲にあることが必要である。例えば、Si/Al比が、上記範囲外のときは、この非晶質シリカ・アルミニウム複合体は、優れた特性を示すのに必要な粒子構造が形成されなくなってしまう。
さらに、本発明における非晶質シリカ・アルミニウム複合体は、X線小角散乱法で測定した一次粒子径が2.0乃至4.5nmの範囲にあり、一次粒子径が極めて小さい。即ち、この非晶質シリカ・アルミニウム複合体は、大きな比表面積を有する多孔質構造を有しているだけでなく、一次粒子径が小さいことから、細孔を占めるミクロポア(直径が2nm以下の細孔)の割合が極めて多く、このようなミクロポアの存在が、優れた吸湿性の要因となっている。
即ち、シリカ骨格にAl原子が導入されていることから、シリカ単独の場合よりも水の存在下での加熱による水熱重合反応の進行が抑制され、ミクロポアが維持されている。
この結果、優れた耐水熱性を示し、この非晶質シリカ・アルミニウム複合体の5質量%水性スラリーを100℃で48時間煮沸させ、乾燥したときの比表面積は、煮沸処理前の比表面積の50%以上、特に70%以上に維持されている。従って、この非晶質シリカ・アルミニウム複合体は、室温下での吸湿と高温下での放湿を繰り返すデシカント空調用の調湿剤として極めて有用である。
本発明において、上述した粒子構造を有する非晶質シリカ・アルミニウム複合体は、一次粒子径が小さく、ミクロポアが多いことから、窒素吸着等温線において、相対圧P/Pが0.5以下でのN吸着量が全吸着量の50%以上、特に55%以上である。例えば、前述した特許文献1,2に示されているメソポーラスシリカゲルやケイ酸アルミニウムは、一次粒子径が大きく、このようなN吸着量は、全吸着量の50%よりもかなり少ない。
さらに、このような非晶質シリカ・アルミニウム複合体は、BET法による比表面積が200m/g以上、特に600乃至900m/gの範囲にあり、且つ窒素吸着による細孔容積は、0.10乃至0.90cm/g、特に0.25乃至0.90cm/gの範囲にあるが、ミクロポアが多いことから、アルゴン吸着による細孔容積は、0.020乃至0.110cm/g、特に0.080乃至0.110cm/gの範囲にある。即ち、アルゴン吸着は、窒素吸着では測定できないミクロレベルの大きさの細孔(ミクロ細孔)の容量を示すものであり、アルゴン吸着による細孔容積が、このような範囲であることは、ミクロ孔が多く形成されていることを物語っており、前述したX線小角散乱による一次粒子径や相対圧P/Pが0.5以下でのN吸着量の測定結果とよく一致している。
<非晶質シリカ・アルミニウム複合体の製造>
上述した非晶質シリカ・アルミニウム複合体は、ケイ酸ソーダと硫酸アルミニウムとを混合して原料反応液を調製し、この原料反応液を用いてゲル化反応を行うことにより得られる。
ケイ酸ソーダと硫酸アルミニウムとは、Si/Al原子比が前述した範囲、即ち3乃至15、特に5乃至15となるような量割合で使用される。このように、SiがAlに比してリッチとなる量で使用することにより、シリカのネットワークにアルミニウム原子が分布し、且つ一次粒子径が前述した小さな範囲にあると同時に、一定のNa分を含む非晶質のヒドロゲル(非晶質のシリカ・アルミニウム複合体)が形成されることとなる。例えば、Si/Al原子比が、上記の範囲外であるときは、前述した範囲の一次粒子径を得ることができない。
また、ケイ酸ソーダとしては、特に制限されるものではないが、一般的には、工業製品としてJISに規格されている水ガラスや、酸性白土等の粘土質原料より回収した易反応性のシリカに苛性ソーダ水溶液を反応させたものなどが使用される。例えば、SiO分を21乃至23質量%、NaOを7乃至8質量%程度含むケイ酸ソーダ水溶液を好適に使用することができる。
また、ケイ酸ソーダと硫酸アルミニウムとの混合は、適当量の水が張られた反応槽にケイ酸ソーダ水溶液と硫酸アルミニウム水溶液とを添加する同時注加方式、ケイ酸ソーダ水溶液に硫酸アルミニウム水溶液を加える一方注加方式、又は硫酸アルミニウム水溶液にケイ酸ソーダ水溶液を加える逆一方注加方式の何れにより行ってもよいが、同時注加方式が最も好ましい。得られる混合液(原料反応液)での酸化物換算でのSiとAlとの合計量(SiO+Al)の濃度が8.0質量%以上、好ましくは11.0乃至13.0質量%の範囲になければならない。即ち、後述する実施例の実験結果に示されているように、前記の濃度の範囲では、得られる複合体の一次粒子径が小さく、ミクロ細孔容積が増大し、前記の濃度が低いほど、一次粒子径が大きくミクロ細孔容積が減少することとなる。例えば、前述した特許文献2の実施例1等に開示されているケイ酸アルミニウムは、ケイ酸ソーダと硫酸アルミニウムとを反応させてのゲル化によって得られるものであるが、ケイ酸ソーダと硫酸アルミニウムとを混合した原料反応液における(SiO+Al)の合計濃度が、上記範囲よりも低く、このため、得られるケイ酸アルミニウムの一次粒子径は大きく、従ってミクロ孔も少なくなり、本願発明におけるシリカ・アルミニウム複合体のような特性を示さない。
また、上記混合は、通常、30乃至70℃の範囲の加熱乃至加温下で行うのが、高比表面積を得る上で好ましい。
上記のようにして調製された原料反応液は、70乃至120℃、好ましくは85乃至100℃の範囲に加熱され、これにより水熱重合反応が進行し、シリカゲルのネットワークの内部に少量のAl原子が分布した多孔質で非晶質のシリカ・アルミニウム複合体が得られる。この反応時間は、加熱温度によっても異なるが、一般に1乃至140時間程度である。この加熱温度が高すぎたり、或いは加熱時間が長いと、一次粒子径が大きくなったり、細孔が増大する傾向があるため、最適な加熱条件とする必要がある。
上記のようにして得られる非晶質のシリカ・アルミニウム複合体は、スラリー状態であり、通常、水洗し、乾燥した後、適宜、粉砕し、必要により、用途に応じた形状に成形して調湿剤として使用に供される。
即ち、このような非晶質シリカ・アルミニウム複合体は、先に述べたように、少量ではあるがNaを含有し且つ小さな一次粒子径を有しており、ミクロ孔を多く含み、低湿雰囲気での吸湿性に優れ、比較的低温で吸着した水分を放出でき、調湿剤として、極めて優れた特性を有している。また、細孔の熱収縮が有効に抑制されており、耐水熱性にも優れていることから、特にデシカント空調用の調湿剤として極めて有効に使用される。
本発明を次の実験例で説明する。なお、各種物性は、以下の方法で測定した。
(1)化学組成
元素分析については、(株)リガク製 Rigaku RIX 2100を用い、ターゲットはRh、分析線はKα、検出器はPCで以下の条件で測定を行った。なお、試料は150℃で2時間乾燥した物を基準とする。
Figure 2013111521
得られた分析データより、Al、NaO、SiOの化学組成値を求め算出した。
(2)X線回折(XRD)
Rigaku製RINT−UltimaIVを用い、
ターゲット:Cu
電圧:40kV
電流:40mA
ステップサイズ:0.02°
走査速度(ステップ):2°/min
スリット:DS2/3° RS0.3mm SS2/3°
で測定した。
(3)X線小角散乱測定法
Rigaku製RINT−UltimaIIIを用い、
ターゲット:Cu
40kV
40mA
走査軸2θ/θ(連続);
走査範囲:0.2°〜8°
走査速度(ステップ):0.02°/min
透過小角散乱法光学系選択スリット
DS:1.0mm RS:0.1mm SS:0.2mm
で測定した。
(4)BET比表面積、細孔容積、N吸着量、平均細孔直径
Micromeritics社製Tristar 3000を用いて窒素吸着等温線を測定した。比表面積は相対圧0.2以下、細孔分布はBJH法脱離側で細孔径1.7〜300nmまでの細孔容積を積算して求めた。窒素吸着等温線において、相対圧P/Pが0.5以下での窒素吸着量と全吸着量の比より窒素吸着量の割合を求めた。またBET比表面積と細孔容積の比より平均細孔直径を求めた。なお、試料は110℃で乾燥した物を使用した。
(5)アルゴン吸着によるミクロ細孔容積
Micromeritics社製ASAP 2000を用いて測定を行った。比圧0.10において吸着したアルゴン容積をミクロ側での全吸着量とし、Horvath-Kawazoe法にて解析を行いミクロ細孔容積を算出した。
(6)吸湿能力
下記の手法で調湿剤の吸湿能力を評価した。
温度が25±2℃に調整された室内に置いて任意の湿度に調整されたデシケーターを用意する。湿度調整は硫酸−水混合液または飽和塩溶液を用いた。試料約1.2gを秤量瓶を用いて秤量し、全て110℃×24hrで前乾燥を施し、デシケーター中で放冷後、秤量(A)する。
任意の湿度に調整されたデシケーターに試料を入れた秤量瓶を投入し試験を開始させる。経時で質量変化を測定し、恒量に達したのを確認してから秤量(B)する。次式を用いて任意の湿度における試料の平衡吸湿容量を算出し、吸着等温線を得た。

平衡吸湿容量[mass%]=(A−B)×100/A
(7)耐水熱性試験1(比表面積維持率)
調湿剤の耐水熱性を、比表面積維持率で評価した。
試料約10gを300mL三角フラスコに入れ、脱イオン水で5%スラリー200gを調整する。スラリーをホットプレート上で攪拌しながら48時間煮沸し、冷却後濾過を行い得られたケーキを送風乾燥機で110℃×24hr乾燥する。煮沸前の試料と煮沸後の試料それぞれの比表面積を測定し、下記の式により、比表面積維持率を求めた。維持率が高いものを耐水熱性が高いとする。

比表面積維持率(%)=(Y/X)×100
X:煮沸前の試料の比表面積
Y:煮沸後の試料の比表面積
(8)耐水熱性試験2(吸湿率低下率)
調湿剤の耐水熱性を吸湿率低下率で評価した。
試料約10gを300mL三角フラスコに入れ、脱イオン水で5%スラリー200gを調整する。スラリーをホットプレート上で攪拌しながら48時間煮沸し、冷却後濾過を行い得られたケーキを送風乾燥機で110℃×24hr乾燥する。乾燥サンプルを測定項目(5)と同様の手順で吸湿試験を行い、下記の式により耐水熱性試験前後の吸湿率低下率を算出し、低下率が低いものを耐水熱性が高いとする。

吸湿率低下率(%)=(X−Y)×100/X
X:任意の湿度における、耐水熱性試験前の飽和吸湿率
Y:任意の湿度における、耐水熱性試験後の飽和吸湿率
(9)放湿能力
110℃×24hrで乾燥させた試料A[g]をRH=50%に調製したデシケーター内に吸着が飽和に達するまで吸湿させ、秤量する(B[g])。
このサンプルを50、60、80、100、120、150℃でそれぞれ2時間乾燥させ、試料の(積算)質量変化量(C[g])を測定した。
次式を用いて各温度における試料の吸湿量に対する放湿量の比(放湿率)を算出した。

放湿率[mass%]=100×C/(B−A)
実施例及び比較例にて使用したA液はSiO=22.8%,NaO=7.4%を含む珪酸ソーダ水溶液であり、B液はAl=7.87%,SO=18.0%を含む硫酸アルミニウム水溶液である。
(実施例1)
3000mLビーカーに予め水を1000mL投入し、攪拌しながらA液1328gを2.84g/min、B液535gを1.15g/minの流速でそれぞれ定量ポンプを用いて注加し、50℃で反応を行った。得られた反応液のpHは4.29であった。このスラリーを攪拌しながら95℃で14時間熟成した。その後、ヌッチェを用いて吸引濾過を行いケーキを形成後、スラリーの2倍量の温水で洗浄を行い、脱水後、温風乾燥機で110℃×24hr乾燥を行った。得られた珪酸アルミニウムの特性を表1に示す。このサンプルを用いて吸湿試験ならびに耐水熱性試験を行い、結果を表1に示し、また放湿能力について評価し、結果を表3に示す。さらに、X線回折像を図1に、小角X線回折像を図2に示す。
(実施例2)
実施例1でA液を珪酸ソーダ1328gに49%水酸化ナトリウム水溶液220gを加えたもの、B液を1077gとした以外は実施例1と同様にして調整を行った。得られた珪酸アルミニウムの特性を表1に示す。また、このサンプルを用いて吸湿試験ならびに耐水熱性試験を行い、結果を表1に示す。
(実施例3)
実施例1でA液を珪酸ソーダ1328gに49%水酸化ナトリウム水溶液88gを加えたもの、B液を723gとした以外は実施例1と同様にして調整を行った。得られた珪酸アルミニウムの特性を表1に示す。また、このサンプルを用いて吸湿試験ならびに耐水熱性試験を行い、結果を表1に示す。
(実施例4)
実施例1でB液を硫酸アルミニウム446gに13.6%硫酸57gを加えたものとした以外は実施例1と同様にして調整を行った。得られた珪酸アルミニウムの特性を表1に示す。また、このサンプルを用いて吸湿試験ならびに耐水熱性試験を行い、結果を表1に示す。
(実施例5)
実施例1でB液を硫酸アルミニウム270gに13.6%硫酸265gを加えたものとした以外は実施例1と同様にして調整を行った。得られた珪酸アルミニウムの特性を表1に示す。また、このサンプルを用いて吸湿試験ならびに耐水熱性試験を行い、結果を表1に示す。
(比較例1)
特開2006-255891の実施例1に記載の方法で反応を行った。得られた珪酸アルミニウムの特性を表1に示す。また、このサンプルを用いて吸湿試験ならびに耐水熱性試験を行い、結果を表1に示す。
(比較例2)
特開2006-255891の実施例3に記載の方法で反応を行った。得られた珪酸アルミニウムの特性を表1に示す。また、このサンプルを用いて吸湿試験ならびに耐水熱性試験を行い、結果を表1に示す。
(比較例3)
実施例1でA液を珪酸ソーダ754gに49%水酸化ナトリウム水溶液940gを加えたもの、B液を硫酸アルミニウム3237gとした以外は実施例1と同様にして調整を行った。得られた珪酸アルミニウムの特性を表1に示す。また、このサンプルを用いて吸湿試験ならびに耐水熱性試験を行い、結果を表1に示す。
(実施例6)
実施例1で水量を400gとし、A液に水300gを、B液をに水300gを加えて同時注加を行い、実施例1と同様にして調整を行った。得られた珪酸アルミニウムの特性を表2に示す。また、このサンプルを用いて吸湿試験ならびに耐水熱性試験を行い、結果を表2に示す。
(実施例7)
実施例1で5000mLステンレスジョッキに水2000gを投入した以外は実施例1と同様にして調整を行った。得られた珪酸アルミニウムの特性を表2に示す。また、このサンプルを用いて吸湿試験ならびに耐水熱性試験を行い、結果を2に示す。
(実施例8)
実施例1で熟成時間を3時間とした以外は実施例1と同様にして調整を行った。得られた珪酸アルミニウムの特性を表2に示す。また、このサンプルを用いて吸湿試験ならびに耐水熱性試験を行い、結果を表2に示す。
(実施例9)
実施例1で熟成時間を9時間とした以外は実施例1と同様にして調整を行った。得られた珪酸アルミニウムの特性を表2に示す。また、このサンプルを用いて吸湿試験ならびに耐水熱性試験を行い、結果を表2に示す。
(実施例10)
実施例1で熟成時間を45時間とした以外は実施例1と同様にして調整を行った。得られた珪酸アルミニウムの特性を表2に示す。また、このサンプルを用いて吸湿試験ならびに耐水熱性試験を行い、結果を表2に示す。
(実施例11)
実施例1で反応温度を30℃とした以外は実施例1と同様にして調整を行った。得られた珪酸アルミニウムの特性を表2に示す。また、このサンプルを用いて吸湿試験ならびに耐水熱性試験を行い、結果を表2に示す。
(実施例12)
実施例1で反応温度を70℃とした以外は実施例1と同様にして調整を行った。得られた珪酸アルミニウムの特性を表2に示す。また、このサンプルを用いて吸湿試験ならびに耐水熱性試験を行い、結果を表2に示す。
(実施例13)
3000mLビーカーに水800mL、B液535gと13.6%硫酸166gを投入する。混合溶液を攪拌しながら、A液1328gを3.43g/minの流速で定量ポンプを用いて注加し、30℃で反応を行った。得られた反応液のpHは4.64であった。続いて、得られた反応液を攪拌しながら95℃で14時間熟成した。その後、ヌッチェを用いて吸引濾過を行いケーキを形成後、スラリーの2倍量の温水で洗浄を行い、脱水後、温風乾燥機で110℃×24hr乾燥を行った。得られた珪酸アルミニウムの特性を表2に示す。また、このサンプルを用いて吸湿試験ならびに耐水熱性試験を行い、結果を表2に示す。
Figure 2013111521
Figure 2013111521
Figure 2013111521

Claims (3)

  1. Si/Al原子比が3乃至15の範囲にあり、NaO換算でのNa含量が2.5乃至7.0質量%の範囲にあり、X線小角散乱法で測定した一次粒子径が2.0乃至4.5nmである非晶質シリカ・アルミニウム複合体からなる調湿剤。
  2. 前記非晶質シリカ・アルミニウム複合体は、窒素吸着等温線において、相対圧P/Pが0.5以下でのN吸着量が全吸着量の50%以上にある請求項1に記載の調湿剤。
  3. 前記非晶質シリカ・アルミニウム複合体は、アルゴン吸着により測定した細孔容積が0.020乃至0.110cm/gの範囲にある請求項1または2に記載の調湿剤。
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