JP2013110900A - ロック付コルゲートチューブ - Google Patents

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Abstract

【課題】スリットの口開きをより確実に抑制すること。
【解決手段】ロック付コルゲートチューブ10は、山部と谷部とが軸方向に交互に連続した本体部20と、周方向においてスリットを挟んだ一端部に設けられた雄ロック部32と他端部に設けられた雌ロック部42とを有するロック構造部30とを備える。雄ロック部32は、山部のスリット側に形成された係止凹部34と、係止凹部34のスリット側に形成された内側係止凸部36とを有する。雌ロック部42は、山部のスリット側に形成されて内側係止凸部36に嵌合可能な外側係止凹部44と、外側係止凹部44のスリット側端部からスリット側に延出する端部ベラ46とを有する。端部ベラ46は、外側係止凹部44が内側係止凸部36に嵌合した状態で、係止凹部34内に配設可能に設けられている。
【選択図】図4

Description

この発明は、ワイヤーハーネスを保護する技術に関する。
自動車等に搭載されるワイヤーハーネスは、周辺部材からの保護のため、保護材としてのコルゲートチューブに挿通された状態で配索経路に配索されることがある。このコルゲートチューブは、ワイヤーハーネスを内部に横入れする(延在方向に直交する方向から入れる)ために、周方向一部分に延在方向に沿って形成されたスリットを有していることもある。
このようにスリットが形成されたコルゲートチューブにおいては、曲げ、ねじれ等が生じると、スリットが開いてワイヤーハーネスが外方に露出ないし飛び出してしまう恐れがある。
これに対して、特許文献1には、ロック構造を有するコルゲートチューブが開示されている。このコルゲートチューブは、スリットを挟む山部の一方側にスリット端から周方向に係止用の凹凸部を連続して形成したメス側ロック部と、スリットを挟む山部の他方側にスリット端から周方向に係止用の凹凸部を連続して形成したオス側ロック部とを有している。そして、コルゲートチューブは、オス側ロック部をメス側ロック部の内面側に挿入して、凹部同士及び凸部同士を嵌合させることにより、スリットを閉鎖状態に維持することができる。
特開平10−136531号公報
しかしながら、特許文献1の第1実施形態に係るコルゲートチューブは、メス側ロック部の先端に位置する挿入用凸部が、オス側ロック部の係止凸部の外面に重なった状態で嵌合することにより、ロック状態が維持されている。すなわち、メス側ロック部の先端がコルゲートチューブの外周部上でオス側ロックの外面に重なっているため、メス側ロック部の先端に他部材が引っ掛かる等して外力が作用した場合、メス側ロック部がオス側ロック部から外れて、コルゲートチューブが口開きしてしまう恐れがある。
また、特許文献1の第2実施形態に係るコルゲートチューブでは、メス側ロック部の係止凸部がオス側ロック部の係止凸部に被され、メス側ロック部の先端に位置する係止凸部の側壁が、オス側ロック部の係止凹部内に配設されて係止凸部の側壁の外面に係止することにより、ロック状態が維持されている。この形状において、メス側ロック部の係止凸部がオス側ロック部の係止凸部から外れる方向に外力が作用した場合、メス側ロック部の先端の係止凸部の側壁がオス側ロック部の係止凹部内で動いてしまい、オス側ロック部の係止凸部に対する係止状態が解除されてコルゲートチューブが口開きしてしまう恐れがある。
そこで、本発明は、スリットの口開きをより確実に抑制することを目的とする。
第1の態様は、周方向一部に軸方向に沿って形成されたスリットを有する筒状のロック付コルゲートチューブであって、周方向に沿って延在する凸状の山部と凹状の谷部とが軸方向に交互に連続して設けられた本体部と、周方向において前記本体部の一端側で前記スリットを挟んだ一端部に設けられた雄ロック部と前記本体部の他端側で前記スリットを挟んだ他端部に設けられた雌ロック部とを有するロック構造部とを備え、前記雄ロック部は、前記山部の前記スリット側に前記山部より内周側に凹となる形状に形成された係止凹部と、前記係止凹部のスリット側に連続して形成された内側係止凸部と、を有し、前記雌ロック部は、前記山部の前記スリット側に形成され、前記内側係止凸部を内側に配設する形態で前記内側係止凸部に嵌合可能な外側係止凹部と、前記外側係止凹部のスリット側端部から前記スリット側に延出する端部ベラとを有し、前記端部ベラは、前記外側係止凹部が前記内側係止凸部に嵌合した状態で、前記係止凹部内に配設可能に設けられている。
第2の態様は、第1の態様に係るロック付コルゲートチューブであって、前記端部ベラは、前記外側係止凹部の内周側端部から前記スリット側に延出する形状に形成され、前記外側係止凹部が前記内側係止凸部に嵌合した状態で前記係止凹部の底部に重なる。
第3の態様は、第1又は第2の態様に係るロック付コルゲートチューブであって、前記端部ベラは、前記係止凹部の底部の周方向における寸法と同じ延出寸法に設定されている。
第4の態様は、第1〜第3のいずれか一態様に係るロック付コルゲートチューブであって、前記係止凹部の前記山部側部分には、周方向に直交する立壁部が設けられている。
第5の態様は、第4の態様に係るロック付コルゲートチューブであって、前記係止凹部の前記スリット側部分には、前記立壁部に対向する対向立壁部が設けられている。
第1の態様に係るロック付コルゲートチューブによると、ロック構造部が、雌ロック部の外側係止凹部が雄ロック部の内側係止凸部に嵌合した状態で、外側係止凹部のスリット側端部からスリット側に延出する端部ベラが雄ロック部の係止凹部内に配設される。このため、雄ロック部の係止凹部内における雌ロック部のスリット側の端部の動きを抑制することができると共に、雌ロック部のスリット側の端部の雄ロック部に対するめくれを抑制することができる。これにより、捻れ又は曲げ方向の外力が作用しても、スリットの口開きをより確実に抑制することができる。
第2の態様に係るロック付コルゲートチューブによると、端部ベラが、外側係止凹部の内周側端部からスリット側に延出する形状に形成され、外側係止凹部が内側係止凸部に嵌合した状態で係止凹部の底部に重なるため、より確実にロック構造部のロック状態を維持することができ、スリットの口開きをより確実に抑制することができる。
第3の態様に係るロック付コルゲートチューブによると、端部ベラが、係止凹部の底部の周方向における寸法と同じ延出寸法に設定されているため、雄ロック部の係止凹部内における雌ロック部のスリット側端部の動きをより効果的に抑制することができ、スリットの口開きをより確実に抑制することができる。
第4の態様に係るロック付コルゲートチューブによると、係止凹部の山側部分に、周方向に直交する立壁部が設けられているため、雌ロック部の端部ベラと立壁部との干渉により、該雌ロック部のスリット側端部が係止凹部内から抜け出ることをより効果的に抑制することができる。
第5の態様に係るロック付コルゲートチューブによると、係止凹部のスリット側部分に、立壁部に対向する対向立壁部が設けられているため、雌ロック部のスリット側端部が係止凹部内から抜け出ることをより効果的に抑制することができる。
ロック付コルゲートチューブの斜視図である。 ロック付コルゲートチューブの平面図である。 図2のIII−III線断面図である。 ロック構造部のロック状態を示す図である。 スリットが開く方向に外力が加わった時のロック状態を示す図である。
以下、実施形態に係るロック付コルゲートチューブ10について説明する(図1、図2参照)。このロック付コルゲートチューブ10は、ワイヤーハーネス1を外部から保護するために用いられる。
概略的には、ロック付コルゲートチューブ10は、周方向一部に軸方向に沿って形成されたスリットを有する筒状に形成された部材である。ここでは、ロック付コルゲートチューブ10は、略円筒状に形成されている。そして、ロック付コルゲートチューブ10は、スリットを通じて内側にワイヤーハーネス1を配設可能であり、ワイヤーハーネス1を内側に配設した状態で保護する。本ロック付コルゲートチューブ10は、スリットを閉じた閉状態に変形可能で、且つ、この閉状態を維持可能に構成されている。以下、単に周方向又は軸方向と記す場合、ロック付コルゲートチューブ10全体における周方向又は軸方向を指すものとする。
ロック付コルゲートチューブ10は、本体部20と、ロック構造部30とを備えている。より具体的には、ロック付コルゲートチューブ10は、周方向におけるスリットを挟んだ両端部にロック構造部30の各部を有し、その間の部位を断面視弧状の本体部20が成している。
本体部20は、周方向に沿って延在する凸状の山部22と凹状の谷部24とが軸方向に交互に連続して設けられた形状に形成されている(図2参照)。すなわち、本体部20は、周方向に直交する断面視において、波形状(略矩形波形状)を成している。山部22及び谷部24は、本体部20の周方向全体に亘って延在している。そして、本体部20は、軸方向に並ぶ山部22同士又は谷部24が近接又は離間する形態で曲げられる。
ロック構造部30は、周方向において、本体部20の一端側でスリットを挟んだ一端部に設けられた雄ロック部32と、本体部20の他端側でスリットを挟んだ他端部に設けられた雌ロック部42とを有する(図3参照)。このロック構造部30は、雄ロック部32に対して雌ロック部42が外周側に重ねられる態様で係合可能に構成されている。そして、ロック構造部30は、雄ロック部32と雌ロック部42とが係合した状態で、ロック付コルゲートチューブ10のスリットを閉じたロック状態となる(図4参照)。
雄ロック部32は、係止凹部34と、内側係止凸部36とを有している。
係止凹部34は、後述する雌ロック部42のスリット側端部が嵌り込む部分である。この係止凹部34は、本体部20の周方向一端側で山部22のスリット側に設けられている。また、係止凹部34は、外周側に開口して、山部22より内周側に凹となる形状に形成された部分である。より具体的には、係止凹部34は、山部22の内周側端部と同周上(谷部24の同周上)に底部を有している。また、係止凹部34は、底部の周方向における寸法が、少なくともロック付コルゲートチューブ10の厚さ寸法より大きく設定されている。
また、係止凹部34の山部22側部分には、周方向に交差する立壁部35が設けられている。ここでは、係止凹部34は、山部22の周方向一端部に連続して形成されている。すなわち、立壁部35は、山部22の周方向における一端部の壁部を兼ねる部分である。より好ましくは、立壁部35は、ロック構造部30のロック状態において、周方向に直交する形状に形成されているとよい。なお、周方向に直交とは、設計時に設定される製造上の誤差、ロック構造部30をロック状態にした際の変形誤差の範囲も含むものとする。
また、係止凹部34のスリット側部分には、立壁部35に対向して周方向に直交する対向立壁部37が設けられている。この対向立壁部37は、内側係止凸部36の山部22側端部の壁部を兼ねる部分である。なお、立壁部35と対向立壁部37とは、係止凹部34内に嵌り込む後述する雌ロック部42のスリット側端部を抜け難くする観点から言うと、内外方向において一定間隔で延在しているとより好ましい。
内側係止凸部36は、後述する雌ロック部42の外側係止凹部44に対して嵌合する部分である。より具体的には、内側係止凸部36は、係止凹部34のスリット側に連続し、外周側に突起する凸状に形成されている。ここでは、内側係止凸部36は、突出寸法が、山部22の突出寸法より小さく設定されている。また、内側係止凸部36は、軸方向寸法が山部22の軸方向寸法より小さく設定されている。この内側係止凸部36は、ロック付コルゲートチューブ10のうち、周方向においてスリットを挟んだ一端部に設けられている。
また、雄ロック部32のうち、谷部24のスリット側には、延出部38が設けられている。この延出部38は、谷部24からその同周上に延出する扁平形状に形成されている。また、延出部38は、係止凹部34の底部及び内側係止凸部36の内周側端部に連続してその同周上に位置している。
雌ロック部42は、外側係止凹部44と、端部ベラ46とを有している。
外側係止凹部44は、内側係止凸部36を内側に配設する形態で内側係止凸部36に嵌合(外嵌め)可能な部分である(図4参照)。この外側係止凹部44は、山部22の周方向他端側で山部22のスリット側に設けられている。また、外側係止凹部44は、内周側に開口する凹状(換言すると外周側に突起する凸状)に形成されている。ここでは、外側係止凹部44は、山部22の周方向他端側に外周側に開口する凹状部分を挟んでスリット側に設けられている。この外側係止凹部44は、軸方向において山部22と同寸法に設定されている。また、外側係止凹部44は、内側係止凸部36との関係では、軸方向において内部空間が内側係止凸部36より大きく(ここでは僅かに大きく)設定されている。好ましくは、外側係止凹部44と内側係止凸部36とは、軸方向において隙間なく嵌合可能であるとよい。
また、外側係止凹部44は、内周側端部が谷部24より外周側の位置に設定されている(図3参照)。ここでは、外側係止凹部44は、内外方向において、谷部24よりロック付コルゲートチューブ10の各部の厚さ寸法と略同じ寸法分外周側の位置から外周側に突出している。なお、外側係止凹部44の外周側端部は、山部22の外周側端部と略同周上に設定されている。すなわち、外側係止凹部44は、内側係止凸部36に外嵌される際に、その内周側端部が係止凹部34の底部上及び延出部38上に配設された状態で、スリットを挟んだ周方向一端側の山部22に対しても外周側端部が略同周上に位置するように構成されている。
端部ベラ46は、外側係止凹部44のスリット側端部からスリット側に延出する部分である。この端部ベラ46は、外側係止凹部44が内側係止凸部36に嵌合した状態で、係止凹部34内に配設可能(換言すると嵌り込み可能)に設けられている。より具体的には、端部ベラ46は、周方向に沿って延出し、軸方向全体に亘って延在している。ここでは、端部ベラ46は、外側係止凹部44の内周側端部からスリット側に延出する形状に形成されている。この端部ベラ46は、外側係止凹部44が内側係止凸部36に嵌合した状態で、係止凹部34内の底部側に配設されるとよく、好ましくは、係止凹部34の底部に重なっているとよい。ここで、底部に重なるとは、底部に全体的に接触する場合に限らず、部分的にでも接触していればよい。また、ここでは、端部ベラ46は、外側係止凹部44の内周側端部より内周側に設けられている(図3参照)。
また、端部ベラ46は、係止凹部34の底部の周方向における寸法と同じかそれより小さい延出寸法に設定されている。好ましくは、端部ベラ46は、係止凹部34の底部の周方向における寸法と同じ延出寸法に設定されているとよい。もっとも、係止凹部34の底部の周方向における寸法と同じとは、厳密に一致する場合に限られず、設計段階であらかじめ設定された製造上の誤差の範囲も含むものとする。
また、雌ロック部42のうち、谷部24のスリット側には、延出部48が設けられている。この延出部48は、谷部24より外周側からスリット側に延出する扁平形状に形成されている。また、延出部48は、外側係止凹部44の基端部と連続してその同周上に位置している。また、延出部48は、端部ベラ46より外周側に位置する。
上記ロック付コルゲートチューブ10は、例えば、以下のようにして形成される。まず、溶融した合成樹脂材料を押出成形用の金型を用いて筒状に押し出す。押し出された軟らかい状態の筒状体をブロー成型又はバキューム成型によって金型に密着させることにより、金型に沿った形状に形成する。そして、得られた筒状体を周方向一部で軸方向に沿って切り開くことによりスリットを形成する。ここでは、雄ロック部32の内側係止凸部36と雌ロック部42の端部ベラ46とが周方向に連続した筒状体に成型され、内側係止凸部36と端部ベラ46との境界部分で該筒状体を切り開いている。
次に、ロック付コルゲートチューブ10のワイヤーハーネス1に対する取り付け方法について説明する。
まず、ワイヤーハーネス1を、スリットすなわち雄ロック部32と雌ロック部42との隙間を通じて、ロック付コルゲートチューブ10の内側に配設する(図3参照)。
この状態で、ロック構造部30をロック状態にする(図4参照)。すなわち、ロック付コルゲートチューブ10を縮径させるようにして弾性変形させつつ、雌ロック部42を雄ロック部32に被せる。より具体的には、内側係止凸部36を外側係止凹部44の内側に配設する形態で該両者を嵌合させると共に、端部ベラ46を係止凹部34内に嵌め込む。ここで、端部ベラ46は、係止凹部34の底部に沿って外周側に重なる。この状態が、ロック構造部30のロック状態である。
ロック状態では、ロック付コルゲートチューブ10は、成型時の形状(非ロック状態)に復帰しようとする力により、外側係止凹部44のスリット側の壁部の内面が内側係止凸部36の対向立壁部37に係止する。すなわち、成型時の形状に復帰しようとする力とは、拡径しようとして雄ロック部32と雌ロック部42とが周方向に離間する力であり、外側係止凹部44の内面と対向立壁部37とが互いに当接するように働く。好ましくは、両壁部は、互いに面接触しているとよい。
また、ロック状態において、ロック付コルゲートチューブ10に対して捻れ又は曲げ方向の外力が作用すると、ロック構造部30のロック状態が解除される向きに力が作用することがある(図5参照)。すなわち、雄ロック部32に対して雌ロック部42が浮く向きの力である。これにより、概略的には、雄ロック部32に対して、外周側に向かう力と成型時の形状に復帰しようとする周方向の力とが作用する。以下、前記外力が作用した際のロック構造部30の様子について説明する。
すなわち、外側係止凹部44のスリット側の壁部の内面が、内側係止凸部36の対向立壁部37(特に先端部)に対してより強く押し付けられる。これにより、外側係止凹部44の基端側部分は、立壁部35側に変位しようとする。そして、端部ベラ46は、立壁部35に押し付けられる。換言すると、雌ロック部42の先端側部分が立壁部35と対向立壁部37との間に噛合いつつ挟まった状態となる。
このため、雌ロック部42は、前記先端側部分が立壁部35と対向立壁部37との間から抜け難くなり、雄ロック部32に対して浮くことが抑制される。すなわち、ロック構造部30のロック状態が解除されることが抑制される。
上記実施形態に係るロック付コルゲートチューブ10によると、ロック構造部30が、雌ロック部42の外側係止凹部44が雄ロック部32の内側係止凸部36に嵌合した状態で、外側係止凹部44のスリット側端部からスリット側に延出する端部ベラ46が雄ロック部32の係止凹部34内に配設される。このため、雄ロック部32の係止凹部34内における雌ロック部42のスリット側の端部の動きを抑制することができると共に、雌ロック部42のスリット側の端部の雄ロック部32に対するめくれを抑制することができる。これにより、捻れ又は曲げ方向の外力が作用しても、スリットの口開きをより確実に抑制することができる。
また、端部ベラ46が、外側係止凹部44の内周側端部からスリット側に延出する形状に形成され、外側係止凹部44が内側係止凸部36に嵌合した状態で係止凹部34の底部に重なる構成によると、より確実にロック構造部30のロック状態を維持することができ、スリットの口開きをより確実に抑制することができる。
また、端部ベラ46が、係止凹部34の底部の周方向における寸法と同じ(係止凹部34の底部側部分に嵌込可能な)延出寸法に設定されている構成によると、雄ロック部32の係止凹部34内における雌ロック部42のスリット側端部の動きをより効果的に抑制することができ、スリットの口開きをより確実に抑制することができる。
また、係止凹部34の山側部分に、周方向に直交する立壁部35が設けられている構成によると、雌ロック部42の端部ベラ46と立壁部35との干渉により、該雌ロック部42のスリット側端部が係止凹部34内から抜け出ることをより効果的に抑制することができる。
また、係止凹部34のスリット側部分に、立壁部35に対向して周方向に直交する対向立壁部37が設けられている構成によると、雌ロック部42のスリット側端部が係止凹部34内から抜け出ることをより効果的に抑制することができる。
これまで、ロック構造部30について、雄ロック部32が山部22から係止凹部34及び内側係止凸部36が連続して延出した形状に形成され、雌ロック部42が山部22から外側係止凹部44が連続して延出した形状に形成されている例で説明してきたが、この形状に限られるものではない。例えば、ロック構造部は、雄ロック部及び雌ロック部が上述した形状より多くの複数の嵌合用の凹凸形状部分を有していてもよい。この場合も、雌ロック部の端部ベラ46が係止凹部34の底部に配設されるように構成されているとよい。
また、立壁部35及び対向立壁部37の代わりに周方向に対して傾斜する(直交していない)壁部が設けられてもよい。もっとも、雌ロック部42の先端側部分の係止凹部34に対する抜け抑制の観点から言うと、立壁部35及び対向立壁部37が設けられていることが好ましい。
以上のように、ロック付コルゲートチューブ10は詳細に説明されたが、上記した説明は、全ての局面において例示であって、この発明がそれに限定されるものではない。また、上述した各種変形例は、相互に矛盾しない限り組み合わせて適用可能である。そして、例示されていない無数の変形例が、この発明の範囲から外れることなく想定され得るものと解される。
1 ワイヤーハーネス
10 ロック付コルゲートチューブ
20 本体部
22 山部
24 谷部
30 ロック構造部
32 雄ロック部
34 係止凹部
35 立壁部
36 内側係止凸部
37 対向立壁部
42 雌ロック部
44 外側係止凹部
46 端部ベラ

Claims (5)

  1. 周方向一部に軸方向に沿って形成されたスリットを有する筒状のロック付コルゲートチューブであって、
    周方向に沿って延在する凸状の山部と凹状の谷部とが軸方向に交互に連続して設けられた本体部と、
    周方向において前記本体部の一端側で前記スリットを挟んだ一端部に設けられた雄ロック部と前記本体部の他端側で前記スリットを挟んだ他端部に設けられた雌ロック部とを有するロック構造部と、
    を備え、
    前記雄ロック部は、前記山部の前記スリット側に前記山部より内周側に凹となる形状に形成された係止凹部と、前記係止凹部のスリット側に連続して形成された内側係止凸部と、を有し、
    前記雌ロック部は、前記山部の前記スリット側に形成され、前記内側係止凸部を内側に配設する形態で前記内側係止凸部に嵌合可能な外側係止凹部と、前記外側係止凹部の前記スリット側端部から前記スリット側に延出する端部ベラとを有し、
    前記端部ベラは、前記外側係止凹部が前記内側係止凸部に嵌合した状態で、前記係止凹部内に配設可能に設けられている、ロック付コルゲートチューブ。
  2. 請求項1に記載のロック付コルゲートチューブであって、
    前記端部ベラは、前記外側係止凹部の内周側端部から前記スリット側に延出する形状に形成され、前記外側係止凹部が前記内側係止凸部に嵌合した状態で、前記係止凹部の底部に重なる、ロック付コルゲートチューブ。
  3. 請求項1又は請求項2に記載のロック付コルゲートチューブであって、
    前記端部ベラは、前記係止凹部の底部の周方向における寸法と同じ延出寸法に設定されている、ロック付コルゲートチューブ。
  4. 請求項1〜請求項3のいずれか一項に記載のロック付コルゲートチューブであって、
    前記係止凹部の前記山部側部分には、周方向に直交する立壁部が設けられている、ロック付コルゲートチューブ。
  5. 請求項4に記載のロック付コルゲートチューブであって、
    前記係止凹部の前記スリット側部分には、前記立壁部に対向する対向立壁部が設けられている、ロック付コルゲートチューブ。
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