本発明においては、傾斜した屋根に施工された屋根瓦に取り付けられた連結金具に取り付ける太陽電池モジュールにおいて、軒側に隣接する太陽電池モジュールがある場合でも、連結金具との取外しが容易であり、また、傾斜した屋根への施工に際して、棟側から軒側に向けて順次施工することができる太陽電池モジュールを提供し、傾斜した屋根に施工された屋根瓦と太陽電池モジュールとを連結する連結金具において、軒側に隣接する太陽電池モジュールがある場合でも、太陽電池モジュールの取外しが容易であり、傾斜した屋根への施工に際して、棟側から軒側に向けて順次太陽電池モジュールを施工することができる連結金具を提供するとともに、太陽電池を屋根面へ取り付けるための太陽電池取付け構造体であって、上記太陽電池モジュールと連結金具を備えた太陽電池取付け構造体を提供するという目的を以下のようにして実現した。
本発明に基づく太陽電池を屋根面へ取り付けるための取付け構造体(太陽電池取付け構造体)P(図19図、20参照)は、屋根瓦(太陽電池モジュール設置用屋根瓦)1と、屋根瓦1に取り付けられ、太陽電池モジュール201を支持する連結金具(太陽電池モジュール設置用連結金具)101と、連結金具101に取り付けられる太陽電池モジュール201とを有している。
屋根瓦1は、図1〜図4に示すように構成されている。すなわち、屋根瓦1は、平面視が略正方形状の陶板から構成され、本体部10と、本体部10の左側面側に連設された差込み部30と、本体部10の右側面側に連設された桟部40と、本体部10の背面側に連設された尻部50とを有している。複数の屋根瓦1を屋根面に施工した際には、正面側(X1側)が軒先側となり、尻部50側が棟側となり、差込み部30は、右側面側に隣接する屋根瓦1の桟部40に被覆される。なお、屋根瓦1における係止突起16と突設部18、20以外の構成が、瓦本体9となる。また、屋根瓦1は、全体に一体に形成され、係止突起16や突設部18、20は、瓦本体9と一体に形成されている。屋根瓦1は、粘土を焼成することにより形成されているが、他の材料(例えば、セメント、樹脂(例えば、FRP)、金属)により製造されたものでもよい。
ここで、本体部10は、平面視で略正方形状の略板状を呈し、板状部12と、板状部12の上面に形成された係止突起16、突設部18、20とを有している。
板状部12は、平面視で略正方形状の板状を呈し、左側面側の端部領域には、傾斜して形成された水返し12aを有し、水返し12aは、左側面側にいくほど上側となるように傾斜している。
また、板状部12は、正面側の端部に頭部14を有している。つまり、板状部12の正面側の端部領域が頭部14を構成している。
頭部14は、中央頭部14−1と、中央頭部14−1の左側面側に位置する左側頭部14−2と、中央頭部14−1の右側面側に位置する右側頭部14−3とを有している。
中央頭部14−1は、頭部14の左右方向の略中央に位置し、頭部14における左側頭部14−2と右側頭部14−3の間の領域を構成し、図4に示すように、板状部12における頭部14以外の部分である内側構成部15と略同一の厚みを有している。つまり、中央頭部14−1は、内側構成部15における水返し12a以外の領域の厚みと略同一の厚みとなっている。頭部14の上面は平面状であり、内側構成部15の上面(内側構成部15の上面は平面状をなす)と同一平面状となっている。同様に、頭部14の下面は平面状であり、内側構成部15の下面(内側構成部15の下面は平面状をなす)と同一平面状となっている。なお、図4に示すように、中央頭部14−1の正面側の端部の下端には、従来と異なり切欠きは形成されていない。
また、左側頭部14−2と右側頭部14−3の厚みは、内側構成部15の厚み(内側構成部15における傾斜面12a以外の領域の厚み)と略同一であるが、正面側に向けて下方に湾曲した形状を呈している。従って、中央頭部14−1と左側頭部14−2間の領域は、左側面側に向けて下方に緩やかに湾曲し、中央頭部14−1と右側頭部14−3間の領域は、右側面側に向けて下方に緩やかに湾曲している。
また、係止突起16は、屋根瓦1の上面、具体的には、板状部12の上面の略中央に設けられ、背面側に切欠部16fを有するフック状を呈している。すなわち、係止突起16は、内側構成部15の上面に対して鉛直方向に形成されるとともに前後方向に形成された右側面部16a及び左側面部16bと、右側面部16aと左側面部16bの正面側の端部から連設され、正面側に向けて下方に傾斜する正面部16cと、右側面部16aと左側面部16bの背面側の端部から連設され、内側構成部15の上面に対して鉛直方向に形成されるとともに左右方向に形成された背面部16dと、右側面部16aと左側面部16bと正面部16cと背面部16dの上辺から連設され、内側構成部15の上面に対して略平行に形成された上面部16eとを有し、その背面側には、切欠部16fが形成されている。切欠部16fは、係止突起16の背面部から正面側に向けて前後方向に形成され、左右方向には、右側面部16a側の端部から左側面部16bの端部にまで形成されている。内側構成部15の上面は、切欠部16fの奥部(正面側の端部)にまで形成されている。なお、係止突起16は、内側構成部15の上面に突出して形成された基端部16−1と、基端部16−1の背面側の面の上部から背面側に突出して形成された突出部16−2とを有する構成ともいえる。以上のようにして、係止突起16は、背面側が開口した構成となっている。
また、突設部18は、板状部12の上面における係止突起16の正面方向(正面側としてもよい)の位置に係止突起16と間隔を介して形成されている。
突設部18は、方形状の上面部18aと、上面部18aの各辺から下方に傾斜して形成された右側面部18b、左側面部18c、正面部18d及び背面部18eを有し、突設部18は、全体に四角錐状の外形を有している。この突設部18は、内側構成部15の上面に形成されているが、突設部18の一部が頭部14の上面に形成されている構成としてもよい。
また、上面部18aには、左右方向に形成された溝部(嵌合凹部)18fが形成されている。溝部18fは、溝状を呈し、上面部18aの左右方向及び前後方向の略中央に形成され、特に、左右方向には上面部18aの中央(すなわち、左右方向に均等の位置)に形成され、溝部18fの左端と上面部18aの左端間の長さと溝部18fの右端と上面部18aの右端間の長さは同一に形成されている。つまり、溝部18fは、係止突起16の正面方向の位置に形成されている。溝部18fは、溝部の深さ方向には鉛直方向に形成されている。この溝部18fには連結金具101の先端部114bが嵌合される。また、上面部18aから正面部18dにかけて、溝部18gが前後方向に形成され、この溝部18gは、溝部18fに連設して形成され、溝部18fから正面側に向けて形成されている。
なお、係止突起16の左右方向の中心は、突設部18の左右方向の中心(特に、溝部18fの左右方向の中心)とは左右方向に一致している。
また、突設部20は、内側構成部15の上面における係止突起16の背面方向(背面側としてもよい)の位置に係止突起16と間隔を介して形成され、突設部18と同一の構成を有している。
すなわち、突設部20は、方形状の上面部20aと、上面部20aの各辺から下方に傾斜して形成された右側面部20b、左側面部20c、正面部20d及び背面部20eを有し、突設部20は、全体に四角錐状の外形を有している。
また、上面部20aには、左右方向に形成された溝部(嵌合凹部)20fが形成されている。溝部20fは、溝状を呈し、上面部20aの左右方向及び前後方向の略中央に形成され、特に、左右方向には上面部20aの中央(すなわち、左右方向に均等の位置)に形成され、溝部20fの左端と上面部20aの左端間の長さと溝部20fの右端と上面部20aの右端間の長さは同一に形成されている。つまり、溝部20fは、係止突起16の背面方向の位置に形成されている。溝部20fは、溝部の深さ方向には鉛直方向に形成されている。この溝部20fには連結金具101の先端部116bが嵌合される。また、上面部20aから正面部20dにかけて、溝部20gが前後方向に形成され、この溝部20gは、溝部20fに連設して形成され、溝部20fから正面側に向けて形成されている。
なお、係止突起16の左右方向の中心は、突設部20の左右方向の中心(特に、溝部20fの左右方向の中心)とは左右方向に一致している。また、突設部20の左右方向の位置は、突設部18の左右方向の位置と一致している。
溝部18fと溝部20fの前後方向の形成位置は、連結金具101の開口部112aに係止突起16を挿通した後、連結金具101を正面側にスライドさせた際に、連結金具101の先端部114bが溝部18fに嵌合し、先端部116bが溝部20fに嵌合する位置に形成されている。なお、先端部114bが溝部18fに嵌合し、先端部116bが溝部20fに嵌合した状態では、連結金具101の開口部112aの背面側の縁部113が係止突起16の切欠部16fの奥部(正面側の端部)に接するようにするのが好ましい。
また、差込み部30は、前後方向に細長の略長方形状の略板状を呈し、板状の本体部32の上面に水返し34と被係止部36を形成した構成となっている。すなわち、水返し34は、本体部32の左側面側の辺部における被係止部36の形成位置を除いた辺部と、背面側の辺部とに沿って上方に突出して形成されている。また、被係止部36は、水返し34の正面側の端部から連設して形成され、平面視で略逆コ字状に形成され、被係止部36は、屋根面に施工された際に、他の屋根瓦1の係止突起58と係合する。つまり、被係止部36の左側面側には、係止突起58の先端が配置される凹部38が形成され、被係止部36は、該凹部38を形成するために回り込むように屈曲して形成されている。
このように、屋根瓦1を屋根面に施工した際に、係止突起58が被係止部36と係合することにより、屋根瓦1が風により吹き飛ばされることを防止することができる。つまり、屋根瓦1を屋根面に施工する際に、釘孔60a、60bを介して、野地板300の上面に流れ方向(軒側と棟側の間の方向、図12〜図20に示すR1−R2方向)に所定間隔を介して設けられるとともに桁方向に設けられた桟木310に釘を打ち込むのみならず、係止突起58を被係止部36と係合させることにより、屋根瓦1が風により吹き飛ばされることを防止することができる。
また、桟部40は、板状部12の右側面側の端部から連設され、右側面側に向けて上方に傾斜して形成された傾斜部42と、傾斜部42の右側面側の端部から連設された本体部44を有している。本体部44は、正面側の領域と水返し46を形成した領域を除き、平板状をなし、本体部44の正面側の領域は、正面側に向けて下方に湾曲した形状を呈し、水返し46は、略コ字状に形成されている。
また、尻部50は、板状部12の背面側の端部と、差込み部30の背面側の部分と、桟部40の背面側の部分とから連設され、背面側に向けて上方に傾斜して形成された傾斜部52と、傾斜部52の背面側の端部から連設された本体部54と、本体部54の上面から上方に突出して形成された係止突起58とを有している。本体部54は、両側に形成された下方突出部56a、56bの領域を除き、平板状をなし、下方突出部56a、56bは、下方に向けて尖った形状となっている。本体部54の上面の両側には、釘孔60a、60bが形成されている。この釘孔60a、60bを介して、野地板300又はその上に流れ方向に所定間隔を介して設けられた桟木310に釘を打ち込むことにより屋根瓦1が屋根に固定される。
また、係止突起58は、右側面側に切欠部58aを有するフック状を呈している。つまり、係止突起58は、本体部54の上面に突出して形成された基端部58−1と、基端部58−1の右側面側の面の上部から右側面側に突出して形成された突出部58−2とを有している。以上のようにして、係止突起58は、右側面側が開口した構成となっている。
なお、屋根瓦1を屋根に施工された際には、差込み部30は、右側面側に隣接する屋根瓦1の桟部40に被覆され、桟部40の背面側の端部と尻部50とは、背面側に隣接して施工された他の屋根瓦1に被覆されるので、本体部10の上面の領域と桟部40の上面の背面側の端部を除く領域とが雨曝し部60を構成する。
なお、屋根瓦1は上記の構成であるとして説明したが、上記の構成に対して左右対称の構成としてもよい。
次に、連結金具101は、図5、図6に示すように構成され、弾性を有する1枚の板状の鋼材(例えば、ステンレス製の鋼材)により形成されている。つまり、連結金具101は、1枚の板状の鋼材を所定形状に形成し、折曲げ等の加工を行なうことにより形成したものである。
すなわち、連結金具101は、底面部110と、底面部110の右側面側の辺部から立設する側壁部(長辺側側壁部)120と、底面部110の左側面側の辺部から立設する側壁部(長辺側側壁部)130と、底面部110の正面側の辺部から立設する側壁部(短辺側側壁部)140と、底面部110の背面側の辺部から立設する側壁部(短辺側側壁部)150とを有している。
ここで、底面部110は、長方形状(略長方形状としてもよい)の外形を有する底板部111と、底板部111における開口部112bの辺部から正面側に向けて連設された舌片状弾性部114と、底板部111における開口部112cの辺部から背面側に向けて連設された舌片状弾性部116とを有している。
ここで、底板部111は、底板部111の略中央に設けられた方形状の開口部112aと、開口部112aの正面側に開口部112aと間隔を介して設けられた略台形形状の開口部112bと、開口部112aの背面側に開口部112aと間隔を介して設けられた略台形形状の開口部112cとを有している。
舌片状弾性部(弾性部)114は、開口部112bにおける背面側の辺部から連設された弾性部本体114aと、弾性部本体114aの先端から連設された先端部(嵌合部)114bとを有している。弾性部本体114aは、略台形形状(舌片状)の板状を呈し、先端にいくほど幅狭に形成され、底板部111に対して下方に折曲して形成されている。つまり、弾性部本体114aは、側面視において、底板部111に対して鋭角である角度α1をなしている。
また、先端部114bは、長方形状の板状を呈し、弾性部本体114aの先端から下方に突出して形成され、弾性部本体114aに対して直角(略直角としてもよい)をなしている。つまり、先端部114bは、弾性部本体114aに対して屈曲して形成されている。先端部114bは、左右方向に形成されている。以上のように、舌片状弾性部114は、板状部材を折曲げ形成してなり、側面視(特に、右側面視)において、略L字状を呈している。
また、舌片状弾性部(弾性部)116は、開口部112cにおける正面側の辺部から連設され、舌片状弾性部114と対称(前後対称)に形成されている。すなわち、舌片状弾性部116は、開口部112cにおける正面側の辺部から連設された弾性部本体116aと、弾性部本体116aの先端から連設された先端部(嵌合部)116bとを有している。弾性部本体116aは、略台形形状(舌片状)の板状を呈し、先端にいくほど幅狭に形成され、底板部111に対して下方に折曲して形成されている。つまり、弾性部本体116aは、側面視において、底板部111に対して鋭角である角度α2をなしている。
また、先端部116bは、長方形状の板状を呈し、弾性部本体116aの先端から下方に突出して形成され、弾性部本体116aに対して直角(略直角としてもよい)をなしている。つまり、先端部116bは、弾性部本体116aに対して屈曲して形成されている。先端部116bは、左右方向に形成されている。以上のように、舌片状弾性部116は、板状部材を折曲げ形成してなり、側面視(特に、右側面視)において、略逆L字状を呈している。
この底面部110は、長方形状の板状部材に対して、開口部112aを形成するとともに、開口部112aの正面側と背面側に略コ字状の開口部を形成して、該略コ字状の開口部の内側の領域を舌片状弾性部114、116として折り曲げることにより形成される。つまり、舌片状弾性部114、116は、底面部110を切り欠いて形成されている。
また、側壁部120は、底面部110の右側面側の辺部から立設して形成された側板部121と、側板部121における切欠部を構成する辺部121eに沿って連設され、該辺部から外側(右側面側)に突出して形成された帯板部122と、帯板部122の正面側の辺部から連設され、正面側に向けて下方に傾斜した傾斜板部124と、側板部121の上辺(正面側の上辺)から連設され、外側(右側面側)に突出して形成された受け板部126と、側板部121の上辺(背面側の上辺)から連設され、外側(右側面側)に突出して形成された受け板部128とを有している。
ここで、側板部121は、長方形状の板状部材に対して上側に切欠部121Kを形成した形状を呈し、該切欠部121Kは、側板部121の上辺の正面側から縦方向(底板部111の上面(水平面)に対して直角方向)に形成された辺部121aと、該辺部121aの下端から背面側に横方向(底板部111の上面に対して平行な方向)に形成された辺部121bと、該辺部121bの背面側の端部から下方に縦方向に形成された辺部(縦方向辺部)121cと、該辺部121cの下端から背面側に横方向に形成された辺部121dと、該辺部121dの背面側の端部から上方に縦方向に形成された辺部121eと、該辺部121eの上端から背面側に横方向に形成された辺部121fと、該辺部121fの背面側の端部から背面側に向けて上方に傾斜する辺部121gとから形成されている。これにより、側板部121の上端においては、正面側に、辺部121aと辺部121bにより凹部121−1が形成され、さらに、辺部121cと辺部121dと辺部121eにより該凹部121−1よりも下方に突出した凹部(治具配置用切欠部)121−2が形成されている。凹部121−2は、傾斜板部124の側方に設けられた切欠部であり、凹部121−2により、傾斜板部124にガイドされた治具301を挿入する空間が形成される。つまり、傾斜板部124は、治具301を凹部121−2に案内するガイド部として機能する。
側板部121の正面側の端部の上下方向(底板部111の上面に対する鉛直方向)の長さh1(図6(b)参照)は、側板部121の背面側の端部の上下方向の長さh2(図6(b)参照)よりも短く形成され、側板部121における受け板部126が連設された上辺と受け板部128が連設された上辺は前後方向に傾斜して形成され、受け板部126、128は、底板部111の上面に対して正面側が下方となるように傾斜して形成されている。なお、受け板部126と受け板部128とは同一平面上に形成されている。この受け板部126、128は、連結金具101に太陽電池モジュール201を取り付けた際には、支持部本体231の下面に接する。
この側壁部120は、底面部110の右側面側から延設された金属板を曲げ加工することにより形成される。
また、側壁部130は、底面部110の左側面側の辺部から立設して形成された側板部131と、側板部131における切欠部を構成する辺部(側板部121の辺部121fに対応する辺部)に沿って連設され、該辺部から外側(左側面側)に突出して形成された帯板部132と、帯板部132の正面側の辺部から連設され、正面側に向けて下方に傾斜した傾斜板部134と、側板部131の上辺(正面側の上辺)から連設され、外側(左側面側)に突出して形成された受け板部136と、側板部131の上辺(背面側の上辺)から連設され、外側(左側面側)に突出して形成された受け板部138とを有している。なお、側壁部130は、側壁部120と左右対称に形成されている。
なお、側板部131の上側には、切欠部131Kが形成されているが、この切欠部131Kの構成は、切欠部121Kと同様であるので、詳しい説明を省略する。なお、側板部131においても、凹部121−2と同様の構成の凹部(治具配置用切欠部)131−2が形成され、凹部131−2の正面側には、辺部(縦方向辺部)131cが形成されている。
この側壁部130は、底面部110の左側面側から延設された金属板を曲げ加工することにより形成される。
また、側壁部140は、底板部111の正面側の辺部から立設して形成された側板部142と、側板部142から外側(正面側)に突出して形成された係止部(係止爪としてもよい)144とを有している。
ここで、側板部142は、底板部111の正面側の辺部から立設した本体板部142aと、本体板部142aの上端から連設された中間板部142bと、中間板部142bの上端から連設された先端板部142cとを有し、長方形状の金属板を曲げ加工することにより形成されている。ここで、本体板部142aは、図6(b)に示すように、底板部111の上面(水平面)に対する直角方向に対して外側(正面側)に傾斜して形成され(つまり、上方にいくほど正面側にいくように傾斜している)、中間板部142bは、本体板部142aに対してさらに外側に傾斜して形成されている。つまり、図6において、角度β1は、直角よりも小さく、角度β2は、角度β1よりも小さく形成されている。
また、先端板部142cは、中間板部142bに対して内側に傾斜して形成され、この先端板部142cは、底板部111に対する直角方向に対して内側(背面側)に傾斜して形成されている。この先端板部142cは、太陽電池モジュール201を連結金具101に取り付ける際に爪部234bのガイド部として機能する。先端板部142cの上端は、太陽電池モジュール201を連結金具101に取り付けた際に側壁部140が太陽電池モジュール201に接しないように、受け板部126の上面よりも下方に位置している。
また、係止部144は、中間板部142bにおける中央領域を外側に押出し加工して形成され、係止部144の下側が開口することにより外側に膨出して形成されている。係止部144は、正面視では、図6(d)に示すように、略台形形状を呈し、その下端部144a以外は、中間板部142bと接続され、下端部144aについては、その両側の端部のみが中間板部142bと接続され、底面視では、図6(c)に示すように、下端部144aは、直線状の両側が側壁部140側に湾曲した形状を呈している。係止部144の下端部144aは、側面視において(側壁部140側から見て)、図6(b)、(f)に示すように、略直線状となっているが、係止部144の下端部144aの基端側(背面側)が先端側(正面側)よりも上方となり、係止部144の下端部144aは、側面視において、底板部111の上面の方向(水平方向)に対して、鋭角である角度β3をなしている。以上のように、係止部144の下端部144aは、基端側から先端側にいくほど下方となるように形成されている。以上のように、側壁部140は、板状部材により形成され、係止部144が板状部材を外側に押出し加工して下方に開口することにより外側に膨出して形成されている。
また、側壁部150は、側壁部140と略前後対称に形成されているが、側板部152の本体板部152aの上下方向の長さが側板部142の本体板部142aの上下方向の長さよりも長く形成されている点が異なる。これは、屋根面に屋根瓦1を施工すると、屋根瓦1の上面の傾斜角度が野地板300の上面の傾斜角度に対して、軒側が持ち上がった状態となり、屋根瓦1の上面の傾斜角度が野地板300の傾斜角度よりも小さくなり、側壁部140と側壁部150の上下方向の長さを同一とすると、連結金具101に取り付けられた太陽電池モジュール201の傾斜角度も野地板300の傾斜角度よりも小さくなるので、それを是正するために、側壁部140と側壁部150で本体板部の上下方向の長さを異ならせている。
すなわち、側壁部150は、底板部111の背面側の辺部から立設して形成された側板部152と、側板部152から外側(背面側)に突出して形成された係止部(係止爪としてもよい)154とを有している。
ここで、側板部152は、底板部111の背面側の辺部から立設した本体板部152aと、本体板部152aの上端から連設された中間板部152bと、中間板部152bの上端から連設された先端板部152cとを有し、長方形状の金属板を曲げ加工することにより形成されている。ここで、本体板部152aは、図6(b)に示すように、底板部111の上面(水平面)に対する直角方向に対して外側(背面側)に傾斜して形成され(つまり、上方にいくほど背面側にいくように傾斜している)、中間板部152bは、本体板部152aに対してさらに外側に傾斜して形成されている。つまり、図6において、角度β11は、直角よりも小さく、角度β12は、角度β11よりも小さく形成されている。
また、先端板部152cは、中間板部152bに対して内側に傾斜して形成され、この先端板部152cは、底板部111に対する直角方向に対して内側(正面側)に傾斜して形成されている。先端板部152cの上端は、太陽電池モジュール201を連結金具101に取り付けた際に側壁部150が太陽電池モジュール201に接しないように、受け板部128の上面よりも下方に位置している。
また、係止部154は、中間板部152bにおける中央領域を外側に押出し加工して形成され、係止部154の下端が開口することにより外側に膨出して形成されている。係止部154は、係止部144と前後対称に形成され、背面視では、図6(e)に示すように、略台形形状を呈し、その下端部154a以外は、中間板部152bと接続され、下端部154aについては、その両側の端部のみが中間板部152bと接続され、底面視では、図6(c)に示すように、下端部154aは、直線状の両側が側壁部150側に湾曲した形状を呈している。係止部154の下端部154aは、側面視において(側壁部150側から見て)、図6(b)、(g)に示すように、略直線状となっているが、係止部154の下端部154aの基端側(正面側)が先端側(背面側)よりも上方となり、係止部154の下端部154aは、側面視において、底板部111の上面の方向(水平方向)に対して、鋭角である角度β13をなしている。以上のように、係止部154の下端部154aは、基端側から先端側にいくほど下方となるように形成されている。以上のように、側壁部150は、板状部材により形成され、係止部154が板状部材を外側に押出し加工して下方に開口することにより外側に膨出して形成されている。
太陽電池モジュール201を連結金具101に取り付けた際には、太陽電池モジュール201の金具係止部234が、係止部144、154に係止する。
なお、図11に示すように、側壁部140の縦方向の長さL5が、太陽電池モジュール201を金具係止部234の爪部234bにより連結金具101に取り付けた状態において、側壁部140の下端が金具係止部234の下端よりも下方となる長さに形成されていて、金具係止部234の下方で連結金具の外側(具体的には、側壁部140(金具係止部234の爪部234bと係合した係止部144が設けられた側壁部140)の外側(より具体的には、側壁部140における側板部142の外側))に空間S2が形成され、太陽電池モジュール201を連結金具101に取り付けた状態において、側壁部120側から見た側面視において(流れ方向に対して直角の方向で屋根面に対して平行な方向から見た場合において)、金具係止部234の爪部234bが係合した係止部144が設けられた側壁部140と底板部111とがなす角部U3が、支持部230の外側の下端(つまり、角部U2)と金具係止部234の係止部本体234aの下端における外側の角部U1を結ぶ直線W2よりも内側にある。つまり、板状部234a−1の外側の面から下方に伸ばした延長面(仮想の延長面)と、底板部111の底面を外側に延長した延長面(仮想上の延長面)と、係止部本体234aの下面と、爪部234bの第3面部234b−3と、側板部142の外側の面とで囲まれた切欠き状の空間S2が形成される。この空間S2は、図11に示すように、断面略四角形状(断面略方形状)を呈している。
これにより、図11に示すように、太陽電池モジュール201b及び連結金具101bと軒側の連結金具101aとの間に、太陽電池モジュール201aの棟側の端部を挿脱する隙間と太陽電池モジュール201aの棟側の端部を配置する空間を形成することができる。よって、軒側に隣接する太陽電池モジュール201aを取り付ける際に、斜め上方から太陽電池モジュール201aを棟側の太陽電池モジュール201b及び連結金具101bと軒側の連結金具101a間に挿脱する際に、棟側の太陽電池モジュール201bの金具係止部234と棟側の連結金具101bが支障となることがない。
次に、太陽電池モジュール201は、図7〜図10に示すように形成され、長方形状(略長方形状としてもよい)の板状を呈するモジュール本体212と、モジュール本体212の裏面に設けられたケース状の接続部214と、接続部214に接続された一対の配線コード216と、モジュール本体212を支持するフレーム220を有している。モジュール本体212と接続部214と配線コード216とで、主構成部210を構成する。
モジュール本体212は、複数の太陽電池セル(太陽電池)を有するものであり、具体的には、図10に示すように、樹脂製で板状のバックシート212aと、バックシート212aの上面に設けられ、EVA樹脂により形成された第1樹脂層212bと、第1樹脂層212bの上面に設けられた太陽電池セル212cと、太陽電池セル212cの上面に設けられ、EVA樹脂により形成された第2樹脂層212dと、第2樹脂層212dの上面に形成されたガラス層212eとを有している。配線コード216の先端には、コネクタ216aが設けられている。なお、モジュール本体212は、結晶シリコンモジュールの例であるが、モジュール本体212は、太陽電池を備えた構成であればよく、例えば、薄膜系の太陽電池を備えたものでもよい。すなわち、モジュール本体212は、略長方形状の板状を呈し、太陽電池を有するものであればよい。
また、フレーム220は、四角枠状(具体的には、長方形状の枠状)を呈し、一対の長辺部222a、222bと、一対の短辺部224a、224bとを有し、長辺部222aの両側の端部で、短辺部224a、224bの一方の端部が接続し、長辺部222bの両側の端部で、短辺部224a、224bの他方の端部が接続している。一対の長辺部222aと長辺部222bとは互いに平行に設けられ、短辺部224aと短辺部224bとは互いに平行に設けられている。
フレーム220を構成する長辺部222a、222bと短辺部224a、224bとは長さが異なる以外は同一の構成であるので、長辺部222aを例にとって説明する。
すなわち、長辺部222aは、支持部230と、支持部230の支持部本体231の下面の外側の端部近傍から下方に突出して形成された金具係止部234とを有している。
ここで、支持部230は、モジュール本体212を支持するものであり、略帯板状の支持部本体231と、支持部本体231の外側の端部から上方に突出して形成された断面略鉤状(断面略L字状としてもよい)の係止部232と、支持部本体231の外側の端部側部分の下端及び金具係止部234の外側の面から突出した突出部233とを有している。
支持部本体231は板状を呈し、その内側の端部は、モジュール本体212を支持部230に取付けしやすいように下方に湾曲している。つまり、支持部本体231の内側の端部には、湾曲部231aが設けられている。
係止部232は、支持部本体231の端部から支持部本体231に対して直角に立設した板状の側面部(側板部としてもよい)232aと、側面部232aの上端から内側に形成され、支持部本体231と平行に形成された板状の上面部(上板部としてもよい)232bとを有し、側面部232aと上面部232bはともに帯状に形成されている。つまり、支持部230は、係止部232と支持部本体231とにより断面略コ字状に形成されている。モジュール本体212の端部は、支持部230の該断面略コ字状部分に支持される。つまり、モジュール本体212の外周側の端部が支持部本体231と側面部232aと上面部232bとで囲まれた空間に支持されている。なお、支持部本体231とモジュール本体212間及び係止部232とモジュール本体212間には、防水及び接着用の樹脂層240が設けられている。
また、突出部233は、支持部本体231の外側の端部側部分の下端及び金具係止部234の外側の面から突出して形成されている。すなわち、突出部233は、第1突出部233aと、第2突出部233bとを有している。
第1突出部233aは、係止部232の側面部232aの下端から下方に連設され、側面部232aとともに帯板状を呈しており、突出部233の下端は、金具係止部234の下端よりも上方に位置している。また、第2突出部233bは、金具係止部234の板状部234a−1の外側の面から外側に突出している。突出部233において、第1突出部233aと第2突出部233b間には、溝部233cが形成されており、この溝部233cの奥部233c−1は、断面略円弧状に形成されている。この奥部233c−1が設けられていることにより、奥部233c−1に太陽電池モジュール201のアース線を把持させることができる。また、フレーム220の角部の位置で他の部材をビス止めする場合に、奥部233c−1にビスを螺着させることができる。
また、金具係止部234は、支持部230(具体的には、支持部本体231)の下面の外側の端部領域から下方に突出して形成され、断面略コ字状(厳密には、略コ字状を90度回転した断面形状)の係止部本体234aと、係止部本体234aの内側の面234a−2−1の下端から横方向(モジュール本体212の底面に沿った方向)に内側に突出した爪部234bとを有している。
係止部本体234aは、支持部本体231に対して直角で互いに平行な一対の板状部234a−1、234a−2と、該一対の板状部の下端の間に設けられ、支持部本体231に対して平行な板状部234a−3とにより形成され、支持部本体231における互いに平行な一対の板状部234a−1、234a−2が連設された部分とともに、全体に略四角筒状に形成される。板状部234a−2の板状部234a−1側とは反対側の面(係止部本体234aの内側を構成する面である内側構成面)234a−2−1は、モジュール本体212の底面に対して直角をなしている。なお、板状部234a−1の外側の面は、溝部238の開口位置で外側に突出して形成されている。
係止部232の外側の面(側方の外側の面)(側面部232aの外側の面)と突出部233の外側の面は、係止部本体234aの外側の面(側方の外側の面)(板状部234a−1の外側の面)よりも横方向において(屋根面への取付け状態では流れ方向において)外側に位置し、これにより、支持部230は金具係止部234よりも側方(横方向)に突出して形成され、金具係止部234は支持部230よりも横方向に引っ込んだ位置に形成されている。つまり、図10に示すように、金具係止部234における横方向における外側の端部(つまり、板状部234a−1の外側の端部)は、支持部230における側面部232aの外側の面に対して長さL6分引っ込んで形成されている。
このように、支持部230は金具係止部234よりも側方(横方向)に突出して形成され、また、突出部233の下端は、金具係止部234の下端よりも上方に位置しているので、これにより、図10に示すように、突出部233の下方で、金具係止部234の側方の外側には、空間S1が形成される。つまり、側面部232aの外側の面から下方に伸ばした延長面(仮想の延長面)と、係止部本体234aの底面を外側に延長した延長面(仮想上の延長面)と、突出部233の外側の面を除く面(下面と内側の面)と、係止部本体234aの外側の面と、支持部本体231の底面で突出部233の内側の面と係止部本体234aの外側の面の間の位置の底面とで囲まれた切欠き状の空間S1が形成される。この空間S1は、図10に示すように、断面略四角形状(略台形形状)を呈している。
つまり、金具係止部234におけるモジュール本体212の底面に沿った方向である横方向における外側の端部(つまり、板状部234a−1の外側(板状部234a−2側とは反対側)の端部)が、支持部230における側面部232aの外側の面よりも横方向に内側に位置していて、支持部230の外側の端部側部分における下方で金具係止部の外側に空間(S1)が形成されている。
このように、金具係止部234は支持部230よりも横方向に引っ込んだ位置に形成され、空間S1が設けられていることにより、軒側に隣接する太陽電池モジュール201を取り付ける際に、斜め上方から太陽電池モジュール201を棟側の太陽電池モジュール201と軒側の連結金具101間に挿入する際に、棟側の太陽電池モジュール201の金具係止部234が支障となることがない。
また、爪部234bは、係止部本体234aの内側の面234a−2−1に対して鋭角である角度γをなす第1面部234b−1(爪部234bにおける上側の面)と、該第1面部234b−1の端部から連設され、係止部本体234aの内側の面と略平行な第2面部234b−2と、第2面部234b−2の第1面部234b−1側とは反対側の端部から連設され、係止部本体234aと連設された第3面部234b−3とを有した構成となっている。
なお、一対の長辺部222a、222bにおいて、金具係止部234の係止部本体234aの内側の面の間の長さL1(図9参照)は、連結金具101における前後方向(長手方向)の最大長さ(正面側の端部と背面側の端部間の長さ)L11(図6参照)よりも長く形成され、これにより、一対の長辺部222a、222b間に連結金具101を配置でき、また、金具係止部234の爪部234bの内側の端部間の間の長さL2(図9参照)は、連結金具101における係止部144の正面側の端部と係止部154の背面側の端部間の長さ(連結金具101における前後方向の最大長さL11と略同一である)よりも短く形成されていて、これにより、長辺部222aの爪部234bを係止部144に係止させるとともに、長辺部222bの爪部234bを係止部154に係止させることができる。
また、支持部本体231の下面231−1(連結金具101を取り付けた状態において、支持部本体231における連結金具101の受け板部126、136に当接する部分の下面(支持部本体231の湾曲部231aと金具係止部234間の部分の下面))と金具係止部234の下端の上下方向(支持部本体231の下面に対する鉛直方向、モジュール本体212の下面に対する鉛直方向としてもよい)の長さL3(すなわち、太陽電池モジュール201を水平面に載置した場合の支持部本体231の下面と金具係止部234の下端の上下方向の長さ)は、連結金具101の正面側の上下方向の長さ(すなわち、側板部121の正面側の端部の上下方向の長さh1)よりも短く形成され、これにより、太陽電池モジュール201を連結金具101に取り付けた状態において、太陽電池モジュール201の軒側の金具係止部234の下端は連結金具101の正面側の下端よりも上方にあり、太陽電池モジュール201の軒側の金具係止部234の下端と連結金具101の正面側の下端の間に間隔Mが形成される(図16参照)。
このように、金具係止部234の下端と連結金具101の正面側の下端の間に間隔Mが形成され、金具係止部234の外側の面(側方の外側の面)(板状部234a−1の外側の面)は、連結金具101の側壁部140よりも横方向において(屋根面への取付け状態では流れ方向において)外側に位置しているので、金具係止部234の下方で連結金具101の側方の外側には、空間S2が形成される。
また、太陽電池モジュール201bが屋根面に施工された屋根瓦1dに取り付けられた連結金具101bに取り付けられていて、屋根瓦1dの軒側に隣接する屋根瓦1aに連結金具101aが取り付けられた状態で、太陽電池モジュール201b及び連結金具101bと連結金具101aとの間に、太陽電池モジュール201aの棟側の端部を挿脱するための隙間及び太陽電池モジュール201aの棟側の端部を配置する空間が形成されている。すなわち、側壁部120側から見た側面視において(流れ方向に対して直角の方向で屋根面に対して平行な方向から見た場合において)、図11に示すように、係止部本体234aの下端における外側の角部(つまり、係止部本体234aの下端における外側の端部)U1と連結金具101a間の間隔Nが、太陽電池モジュール201bにおけるフレーム220の厚み方向の長さ(最大長さ)L4よりも大きく形成されている。ここで、間隔Nは、角部U1と連結金具101aとの最短距離を結ぶ直線(第1直線)W1の長さであり、該直線W1の連結金具101a側の端部U4は、連結金具101aにおける先端板部152cの外側の面に位置する。間隔Nが長さL4よりも大きく形成されているので、太陽電池モジュール201aを間隔Nの隙間に挿脱することができる。なお、当然、モジュール本体212の厚み方向の長さは、フレーム220の厚み方向の長さL4よりも小さく形成され、支持部230における断面略コ字状部分の厚みL7(上面部232bの上端と支持部本体231の下面231−1間の上下方向の長さ)よりも小さく形成されている。
また、側面視において、角部U1と突出部233の先端の外側の角部U2とを結ぶ直線W2に対して、連結金具101bの下端の軒側の角部U3は棟側(つまり、内側)に位置する。
以上のように、間隔Nが長さL4よりも大きいので、太陽電池モジュール201bのフレーム220の長辺部222aと連結金具101aとの間に、太陽電池モジュール201aの棟側の端部を挿脱するための隙間が形成され、直線W2の方向から連結金具101aと太陽電池モジュール201bの隙間に、太陽電池モジュール201aを図17に示すように斜め上方から挿入するとともに、該隙間から太陽電池モジュール201aを抜き出すことができる。
なお、突出部233の下端は、金具係止部234の下端よりも上方に位置していて、空間S1が形成されているので、太陽電池モジュール201を隙間に挿入する際及び該隙間から抜き出す際に、突出部233が支障となることがなく(つまり、突出部233が邪魔になることがなく)、また、太陽電池モジュール201の軒側の金具係止部234の下端は連結金具101の正面側の下端よりも上方にあり、空間S2が形成されているので、太陽電池モジュール201を隙間に挿入する際及び該隙間から抜き出す際に金具係止部234が支障となることがない(つまり、金具係止部234が邪魔になることがない)。
また、側面視において、角部U1と突出部233の先端の外側の角部U2とを結ぶ直線W2に対して、連結金具101bの下端の軒側の角部U3は棟側に位置するので、太陽電池モジュール201aを取り付ける際に、斜め上方から太陽電池モジュール201aを棟側の太陽電池モジュール201bと軒側の連結金具101b間に挿脱する際に、棟側の連結金具101bが支障となることがない。
なお、側面視において、角部U2と角部U3とは、角部U1から直線W1に対する直角をなす直線(第3直線)W3(図11の例では、直線W3は直線W2と同一となっている)よりも棟側に位置するようにするのが好ましい。このようにすることにより、フレーム220の厚み方向の長さL4をなるべく間隔Nの長さに近づけることとができ、結果的に、間隔Nをなるべく小さくして太陽電池モジュールの設置スペースの効率化を図ることができる。
また、上記のように、太陽電池モジュール201bのフレーム220の長辺部222aと連結金具101aとの間及び連結金具101bと連結金具101aとの間に、太陽電池モジュール201aの棟側の端部を挿脱するための隙間が形成されるとともに、棟側の太陽電池モジュール201b、連結金具101b及び屋根瓦1dと、軒側の連結金具101aとの間に、太陽電池モジュール201aの棟側の端部を配置する空間が形成される。特に、棟側の屋根瓦1dの頭部側の端部が連結金具101bの軒側の端部と流れ方向において略同一の位置にある(厳密には、棟側の屋根瓦1dの頭部側の端部が、連結金具101bの軒側の端部に対して流れ方向に棟側の位置にある)ので、その点でも、棟側の太陽電池モジュール201b、連結金具101b及び屋根瓦1dと、軒側の連結金具101aとの間に、太陽電池モジュール201aの棟側の端部を配置する空間が確保できる。
また、空間S2が設けられているので、太陽電池モジュール201aの軒側を下方に回動させる際に、太陽電池モジュール201aの棟側の端部を配置するための空間を十分設けることができ、金具係止部234が支障となることがない。
長辺部222aと長辺部222bとは前後対称である以外は同一の構成であり、短辺部224aと短辺部224bとは左右対称である以外は同一の構成である。
なお、上記の説明において、直線W1、W2、W3は、仮想的な平面としてとらえてもよい。
上記構成の取付け構造体Pの施工方法について、図12〜図20を使用して説明する。まず、屋根瓦1を屋根面に施工していく。ここで、屋根面には、下地材である野地板300の上面に複数の桟木310が固定されている。つまり、桟木310は、桁方向に設けられ、流れ方向に間隔を介して設けられている。なお、桟木310の構成を省略して、野地板300に直接屋根瓦1を施工してもよい。
屋根瓦1の釘孔60a、60bに釘を挿通して、桟木310aに打ち付けて任意の屋根瓦1a(図12参照)を施工したとする。その後、屋根瓦1aの左側に隣接して施工する屋根瓦1bの桟部40を屋根瓦1aの差込み部30に被せて、屋根瓦1bの釘孔60a、60bに釘を挿通して、桟木310aに打ち付けて屋根瓦1bを施工する。以上の工程を繰り返して、屋根瓦1を桁方向に施工していく。なお、上記の説明では、施工した屋根瓦の左隣りに屋根瓦を順次施工していくとしたが、逆方向に施工してもよく、施工した屋根瓦1の右側に施工する屋根瓦1の差込み部30をすでに施工した屋根瓦1の桟部40に差し込むようにして順次屋根瓦を施工してもよい。
次に、施工された屋根瓦1の尻部側に施工する屋根瓦1を施工する際には、屋根瓦1の差込み部30の被係止部36に係止突起58を係止させて施工していく。例えば、図12における屋根瓦1cを施工する際には、斜め左下に位置する屋根瓦1aの係止突起58に被係止部36を係止させて、桟木310bに釘孔60a、60bに挿通した釘を打ち込んで施工する。その後、屋根瓦1cの左側に隣接して屋根瓦1dを施工する。すなわち、屋根瓦1dの被係止部36を斜め左下に位置する屋根瓦1bの係止突起58に係止させるとともに、屋根瓦1dの桟部40を屋根瓦1cの差込み部30に被せた状態として、屋根瓦1dの釘孔60a、60bに釘を挿通し、桟木310bに釘を打ち付けて施工する。以上の工程を繰り返して、屋根瓦1cの桁方向に屋根瓦を施工していく。なお、上記と同様に、施工した屋根瓦の右隣りに屋根瓦を施工してもよい。
以上のようにして、桁方向の屋根瓦1の施工を流れ方向で軒側(図12におけるR1側)から順次棟側(図12におけるR2側)に行って、図12に示すように屋根瓦1を施工する。
次に、屋根面に施工した各屋根瓦1に連結金具101を取り付ける。すなわち、連結金具101の正面側を屋根瓦1の頭部14側として、係止突起16を連結金具101の開口部112aに挿通するとともに、舌片状弾性部114の先端部114bと舌片状弾性部116の先端部116bが屋根瓦1の上面に接した状態で、連結金具101を屋根瓦1側に押圧して、底板部111が突設部18の上面部18aと突設部20の上面部20aに接した状態とすることにより、舌片状弾性部114、116が上方に回動して、図13(a)に示す状態となる。すなわち、舌片状弾性部114が開口部112bから上方に突出した状態となり、舌片状弾性部116が開口部112cから上方に突出した状態となる。この状態では、先端部114bは、溝部18fの背面側にあり、先端部116bは、溝部20fの背面側にある。
その後、連結金具101を屋根瓦1の頭部側にスライドさせることにより、開口部112aの背面側の縁部113が係止突起16の切欠部16f内に入り込んで、図13(b)に示す状態となる。
その後、さらに、連結金具101を屋根瓦1の頭部側にスライドさせることにより、舌片状弾性部114の先端部114bが溝部18fに嵌合するとともに、舌片状弾性部116の先端部116bが溝部20fに嵌合して、図13(c)に示す状態となる。
なお、先端部114bが溝部18fに嵌合し、先端部116bが溝部20fに嵌合した状態では、開口部112aの背面側の縁部113は、切欠部16fの奥部(正面側の端部)に位置し、底板部111は、係止突起16に係止する。以上のようにして、連結金具101が屋根瓦1に係止・固定することにより、屋根瓦1に取り付けられる。ここで、「係止・固定」とは、図13(b)に示すように、連結金具101の縁部113が係止突起16に係止されてから、先端部114bが溝部18fに嵌合するとともに、先端部116bが溝部20fに嵌合することにより、連結金具101が屋根瓦1に固定されることを意味している。連結金具101を屋根瓦1に取り付けた状態では、図14〜図16に示す状態となる。
なお、連結金具101を屋根瓦1に取り付けた状態では、図13(c)に示すように、連結金具101の正面側(軒側)の端部と屋根瓦1の正面側(軒側)の端部とは、流れ方向において略同一の位置となる。
連結金具101の取付けに際しては、1つの太陽電池モジュール201に対して2つの連結金具101を取り付けるように、所定の屋根瓦1に取り付けてもよいが、太陽電池モジュール201と係合する連結金具101を多くして確実に屋根面に施工するために、全ての屋根瓦1に連結金具101を取り付けるのが好ましい。
次に、屋根瓦1に取り付けられた連結金具101に太陽電池モジュール201を取り付ける。なお、太陽電池モジュール201においては、長辺部222aと長辺部222bのいずれを軒側としてもよいが、長辺部222a側を軒側とし、長辺部222bを棟側として取り付けるものとする。また、図17、図18において、取付け対象の太陽電池モジュールを太陽電池モジュール201aとし、取付け対象の太陽電池モジュール201aの棟側に設置されている太陽電池モジュールを太陽電池モジュール201bとし、太陽電池モジュール201aを取り付ける連結金具を連結金具101aとし、太陽電池モジュール201bが取り付けられた連結金具を連結金具101bとする。
まず、太陽電池モジュール201aを本来の太陽電池モジュール201aの設置方向に対して軒側(長辺部222a側)を棟側(長辺部222b側)に対して上方に持ち上げた状態として、太陽電池モジュール201aの棟側を連結金具101a(太陽電池モジュール201を取り付ける連結金具)と棟側に隣接して設けられた太陽電池モジュール201b間の隙間に斜め上方から挿入して、図17に示す状態とする。なお、屋根面は傾斜しているので、施工者が取付け対象の太陽電池モジュールの棟側に立って作業することは困難であり、取付け対象の太陽電池モジュールの軒側に立って作業することになる。
その後、太陽電池モジュール201aの軒側を下方に回動させるとともに、軒側に若干スライドさせることにより、図18(a)に示すように、長辺部222bの金具係止部234の爪部234bを連結金具101aの係止部154に係止させる。なお、長辺部222bの金具係止部234の爪部234bを連結金具101aの係止部154に係止させたら、その状態で、他の配線コードのコネクタ(例えば、隣接する太陽電池モジュール201の配線コード216のコネクタ216a)と接続しておく。
その後、図18(b)に示すように、太陽電池モジュール201aの軒側をさらに下方に回動させる。つまり、爪部234bと係止部154の係合箇所を中心として、太陽電池モジュール201aを下方に回動させる。なお、屋根瓦1や連結金具101aは屋根面において傾斜しているので、太陽電池モジュール201aを下方に回動させていくと、太陽電池モジュール201aも軒側に傾斜した状態となり、太陽電池モジュール201aの自重により係止部154と爪部234bの係合は強固となる。
その後、図18(c)に示すように、長辺部222aの金具係止部234の爪部234bが側壁部140の先端板部142cに接するので、太陽電池モジュール201aの軒側を下方に押し込んでいくと、爪部234bは先端板部142cの外側の面に案内されて、下方にスライドしていく。
その後、長辺部222aの金具係止部234の爪部234bが係止部144に係合し、図18(d)の状態となる。
以上のようにして、太陽電池モジュール201を連結金具101に係止・固定することにより、連結金具101に取り付けられ、太陽電池モジュール201が連結金具101に支持される。ここで、「係止・固定」とは、図18(a)に示すように、長辺部222bの爪部234bが係止部154に係止されてから、長辺部222aの爪部234bが係止部144に係止することにより、太陽電池モジュール201が連結金具101に固定されることを意味している。太陽電池モジュール201を連結金具101に取り付けた状態では、図18(d)、図19、図20に示す状態となる。
なお、図15、図16では、屋根瓦1a及び連結金具101aは、屋根瓦1b及び連結金具101bに対して、実際には図16に示すように桁方向(軒側から見て右方向)にずれて設けられていて、図17〜図19において、屋根瓦1a及び連結金具101aについての切断線と、屋根瓦1b及び連結金具101bについての切断線とは桁方向にずれている。つまり、図18、図19は、図20におけるC−C断面図であり、図17は、C−C断面における要部断面図である。
太陽電池モジュール201は、棟側に設置する太陽電池モジュール201を取り付けたら順次軒側の太陽電池モジュール201を取り付けていき、棟側の2列の太陽電池モジュール201と該2列の太陽電池モジュール201の軒側に隣接する1つの太陽電池モジュール201を施工した状態は、図20に示す状態となる。
以上のように、太陽電池モジュール201を棟側に太陽電池モジュール201が隣接して施工されている状態で連結金具101に取り付けることができるので、太陽電池モジュール201を棟側から順次施工することができ、施工者が取付け対象の太陽電池モジュールの軒側に立って作業をする場合でも、施工者が太陽電池モジュール201を脚で踏んでしまうことがない。つまり、太陽電池モジュール201を軒側から施工しなければならない場合には、施工者がすでに施工されている太陽電池モジュール201の上に乗った状態で施工する必要があるが、本実施例の場合には、太陽電池モジュール201の上に乗って施工する必要はない。
また、係止部144の下端部144aと係止部154の下端部154aとは、基端側から先端側にいくほど下方となるように形成され、側面視において、底板部111の上面の方向(水平方向)に対して鋭角(角度β3、β13)をなし、さらに、太陽電池モジュール201の爪部234bにおいて、第1面部234b−1が係止部本体234aの内側の面に対して鋭角(角度γ)をなすので、係止部144、154と、爪部234bの係合を確実なものとすることができる。なお、第1面部234b−1が係止部本体234aの内側の面に対してなす角度γは、直角であってもよく、その場合も、角度β3、β13が鋭角をなすので、係止部144、154と、爪部234bの係合を確実なものとすることができる。
なお、連結金具101に取り付けられた太陽電池モジュール201を取り外すには、図21に示す治具301を用いる。
すなわち、治具301は、1枚の金属製の板状部材により形成され、細長長方形状の把手部310と、把手部310の先端に連設された先端部320とを有し、先端部320は、把手部310よりも幅広に形成されている。つまり、先端部320の右側面側の辺部は、把手部310の右側面側の辺部と連続した直線状をなし、先端部320の左側面側が把手部310よりも左側面側に突出している。
先端部320は、略方形状を呈し、左側面側の辺部から切欠部330が形成されている。この切欠部330は、略方形状を呈していて、互いに平行な直線状の辺部330a、330dと、辺部330dに対して直角に形成された直線状の辺部330cと、辺部330aに対して180度より大きい角度tをなし、辺部330cに対して鋭角をなす辺部330bとを有した形状となっている。つまり、先端部320は、把手部310の先端側に連設された略長方形状の基端部340の一方の辺部に間隔を介して2つの突状部342、344を形成したものであり、基端部340と突状部342、344とで囲まれた切欠部330が形成されている。
つまり、突状部(第1突状部)344は、辺部330bと、辺部330aと、辺部330cに略平行な直線状の辺部344aと、辺部344aに対して斜めに傾斜した直線状の辺部344bと、辺部330aに略平行な直線状の辺部344cにより三方を囲まれた形状を呈している。つまり、突状部344の先端の外側の角部には傾斜した辺部344bが形成され、突状部342を連結金具101の凹部121−2内に配置しやすいように、角部を面取りした形状となっている。
なお、突状部(第2突状部)342は、辺部330dと、辺部330cと略平行な直線状の辺部342aと、略円弧状の辺部342bと、辺部330dと略平行な直線状の辺部342cとにより三方を囲まれた形状を呈している。
この治具301は、細長長方形状の板状部材の長手方向の一方の辺部に2つの突状部342、344を間隔を介して形成した構成ともいえ、2つの突状部342、344間に切欠部330が形成されている。
なお、先端部320においては、基端部340は、辺部330dの延長線上の折れ線350を介して僅かに屈曲して形成され、折れ線350よりも先端側の部分が斜め上方となるように屈曲している。つまり、先端部320は、折れ線350を介して先端側が第1領域320−1となり、基端側が第2領域320−2となる。つまり、第1領域320−1は、基端部340の先端側の領域と突状部344とから構成され、第2領域320−2は、基端部340の後端側の領域と突状部342とから構成されている。これは、図19に示すように、太陽電池モジュール201a、201bが流れ方向に隣接して設けられ、太陽電池モジュール201bを取外し対象の太陽電池モジュールとした場合に、取外し対象の太陽電池モジュール201bの軒側の長辺部222aの金具係止部234の下端と、軒側に隣接する太陽電池モジュール201aの棟側の長辺部222bとの上端とは、流れ方向に直角な方向である高さ方向に略同一の位置となるため、折れ線350の位置で屈曲させることにより、治具301の操作が容易となる。すなわち、凹部121−2内に突状部344を配置する場合にも、第1領域320−1を太陽電池モジュール201aと太陽電池モジュール201bの隙間から挿入するのが容易となり、治具301を図22に示すように連結金具101に係合させた状態で、第1領域320−1を流れ方向に平行にすると、折れ線350よりも基端側の部分である第2領域320−2が流れ方向に対して傾斜する(つまり、第2領域320−2の基端側が上方となるように傾斜する)ので、第2領域320−2を太陽電池モジュール210aと太陽電池モジュール201bの隙間から太陽電池モジュール201aの上方に導くことができ、把持部310を把持した状態で治具301を操作することが可能となる。
この切欠部330は、突状部344を連結金具101の凹部121−2内に横向きに配置し、切欠部330の辺部330bを連結金具101の側板部121の辺部121cに接した状態で、辺部330bと辺部121cの接触位置を中心として、治具301の基端側を平面視で右回転させる(つまり、左側に回動させる)ことにより、突状部342の内側の角部342−1が側板部142に接するようになっている。
上記構成の治具301により連結金具101の係止部144と太陽電池モジュール201の爪部234bの係合を解除する際には、図22に示すように、突状部344を連結金具101の凹部121−2内に横向きに配置する。その際、傾斜板部124が正面側に向けて下方に傾斜して形成されているので、突状部344を帯状部122の上面から傾斜板部124の上面に沿って摺動させることにより突状部344を凹部121−2内に容易に配置することができる。また、治具301が折れ線350を介して屈曲しているので、隣接する太陽電池モジュール201の隙間から第1領域320−1を挿入して、突状部344を凹部121−2内に配置することができる。
突状部344を凹部121−2内に配置したら、切欠部330の辺部330bを連結金具101の側板部121の辺部121cに接した状態とし、辺部330bと辺部121cの接触位置を中心として、治具301の基端側を平面視で右回転させる(つまり、左側に回動させる)ことにより、突状部342の内側の角部342−1が側板部142に接するようにする。その後、角部342−1が側板部142に接した状態で、さらに把手部310を左側に回動させることにより、側板部142が背面側に押されて、係止部144と太陽電池モジュール201の爪部234bの係合を解除することができる。なお、図22は、説明を容易とするために、太陽電池モジュール201を省略して描いており、実際には、当然、太陽電池モジュール201が連結金具101に取り付けられた状態で、治具301による上記操作を行なう。
なお、治具301を左右対称の構成として、辺部330bを連結金具101の側壁部130における辺部(縦方向辺部)131cに接した状態として左回転することにより係止部144と爪部234bの係合を解除してもよい。すなわち、突状部344を連結金具101の凹部(治具配置用切欠部)131−2(側壁部130における凹部121−2に対応する凹部)内に横向きに配置し、切欠部330の辺部330bを連結金具101の側板部131の辺部131c(側壁部130における辺部121cに対応する辺部)に接した状態で、辺部330bと辺部131cの接触位置を中心として、治具301の基端側を平面視で左回転させる(つまり、右側に回動させる)ことにより、突状部342の内側の角部342−1が側板部142に接し、さらに把手部310を右側に回動させることにより、側板部142が背面側に押されて、係止部144と太陽電池モジュール201の爪部234bの係合を解除することができる。
よって、図18(d)に示す状態において、太陽電池モジュール201aを連結金具101aから取り外すには、治具301を使用して、太陽電池モジュール201aの軒側の爪部234bと連結金具101aの係止部144との係合を解除し、その後は、太陽電池モジュール201aの取付け時と逆の手順で取り外せばよい。すなわち、爪部234bと係止部144の係合を解除したら、図18(c)、(b)、(a)の順に示すように、太陽電池モジュール201aの軒側を上方に回動させ、図17に示す状態になったら、太陽電池モジュール201aを斜め上方に引き出すことにより、棟側の隣接する太陽電池モジュールがある場合でも、容易に太陽電池モジュールを取り外すことができる。
なお、上記連結金具101と治具301とにより、太陽電池モジュール設置用連結金具セットが構成される。
上記取付け構造体Pにおける太陽電池モジュール201と連結金具101によれば、金具係止部234は支持部230よりも横方向に引っ込んだ位置に形成されることにより、空間S1が形成されるので、太陽電池モジュール201aを取り付ける際に、斜め上方から太陽電池モジュール201aを棟側の太陽電池モジュール201bと軒側の連結金具101a間に挿脱する際に、金具係止部234が支障となることがない。
さらに、金具係止部234の下端と連結金具101の正面側の下端の間に間隔Mが形成されることにより、空間S2が形成され、側面視において、角部U3が直線W2よりも内側にあるので、太陽電池モジュール201b及び連結金具101bと軒側の連結金具101aとの間に、太陽電池モジュール201aの棟側の端部を挿脱する隙間と太陽電池モジュール201aの棟側の端部を配置する空間を形成することができ、また、空間S2が設けられていて、太陽電池モジュール201aの回動にも支障となることがないので、傾斜した屋根に施工された屋根瓦に取り付けられた連結金具に取り付ける太陽電池モジュールにおいて、軒側に隣接する太陽電池モジュールがある場合でも、連結金具との取外しが容易であり、また、傾斜した屋根への施工に際して、棟側から軒側に向けて順次施工することができる。
また、治具301によれば、太陽電池モジュール201を連結金具101から容易に取り外すことが可能となる。
また、連結金具101には、治具301の突状部344を凹部121−2に案内するための傾斜板部124が設けられているので、突状部344を容易に凹部121−2に配置することができる。
なお、太陽電池モジュール201のフレーム220の係止部232において、図23に示すように、突出部233の構成を省略した構成としてもよい。つまり、その場合には、支持部230は、略帯板状の支持部本体231と、支持部本体231の外側の端部から上方に突出して形成された断面略鉤状(断面略L字状としてもよい)の係止部232とから構成され、板状部234a−1の外側の面からも突出しない構成となる。
図23に示す構成においても、金具係止部234におけるモジュール本体212の底面に沿った方向である横方向における外側の端部(つまり、板状部234a−1の外側の端部)が、支持部230における側面部232aの外側の面よりも横方向に内側に位置していて、支持部230の外側の端部側部分における下方で金具係止部234の外側に空間(S1)が形成される。
また、図11において、突出部233が省略された場合でも、側壁部140の縦方向の長さL5が、太陽電池モジュール201を金具係止部234の爪部234bにより連結金具101に取り付けた状態において、側壁部140の下端が金具係止部234の下端よりも下方となる長さに形成されていて、金具係止部234の下方で連結金具の外側に空間S2が形成され、太陽電池モジュール201を連結金具101に取り付けた状態において、側壁部120側から見た側面視において、金具係止部234の爪部234bが係合した係止部144が設けられた側壁部140と底板部111とがなす角部U3が、支持部230の外側の下端(つまり、角部U2)と金具係止部234の係止部本体234aの下端における外側の角部U1を結ぶ直線W2よりも内側にある。
また、図11において、突出部233が省略された場合でも、角部U2と角部U3とは、角部U1から直線W1に対する直角をなす直線(第3直線)W3よりも棟側に位置するようにするのが好ましい。
また、屋根瓦1においては、係止突起16の背面側に切欠部16fが形成されているが、係止突起16の向きを180度回転させて、切欠部16fを係止突起16の正面側に設けてもよい。その場合には、係止突起16を連結金具101の開口部112aに挿通させた後に、連結金具101を尻部50側にスライドさせて連結金具101を屋根瓦1に取り付けることになる。
なお、図面において、Y1−Y2方向は、X1−X2方向に直角な方向であり、Z1−Z2方向は、X1−X2方向及びY1−Y2方向に直角な方向である。