JP2013105301A - 産業機器制御システム - Google Patents
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Abstract
本発明は、産業機器制御システムにおいて、システム構築時の立ち上げ及び試運転又は異常診断時に、タブレット型端末即ちWindows(登録商標)タブレットPC等の携帯無線端末などから産業機器の運転指令を発し、また運転情報を入手する手段を備えた産業機器制御システムを提供する。
【解決手段】
本発明は、複数のプログラマブルコントローラで受発信される制御信号及びデータを収集し蓄積するサーバと、プログラマブルコントローラとサーバとを通信可能に構築される通信ネットワークと、該通信ネットワークに接続される無線通信信号発信器と、該無線通信信号発信器により通信ネットワークと無線通信するタブレット型端末とを備え、タブレット型端末は、無線通信信号発信器を介してサーバに蓄積されたデータをアクセスでき、複数のプログラマブルコントローラ各々に運転指令を送信することができるようにした。
【選択図】 図1
Description
プログラマブルコントローラ1の基本構成は、汎用コンピュータと同じで、主な違いは、多入力、多出力をリアルタイムに処理する点や、プログラム言語が異なる点である。
プログラマブルコントローラ1の構成概念(不図示)は、MPU部、メモリ部、入力部、出力部、周辺装置部より構成される。MPU(Micro Processing Unit)は、アプリケーションプログラムの命令実行処理などを行うプログラミングコントローラの基本動作を制御する中枢部である。
MPUは、8〜32ビットマイコンが使用され、最近では、専用のASIC(Application Specific LSI)等を開発し、高速化、高機能化を達成しているものもある。メモリ部は、シーケンスの手順のユーザプログラムと入出力/数値などのデータを格納するためのメモリである。また、入力部は、リミットスイッチ、押ボタンスイッチ、各種センサなどが入力コネクタを介して接続され、接続された外部信号をプログラマブルコントローラで処理できるように内部信号に変換する機能を有している。出力部は、MPU出演算した結果を、出力部を経由して外部機器に接続して出力するものである。外部機器は、高電圧、高電流などで駆動するモータやソレノイドなどで、これらを駆動できるようにレベル変換して増幅する機能を有している。また、プログラミングコントローラの内部信号を外部機器と接続できるようにレベル変換する機能も有している。
次に、周辺装置としては、代表的なものとして、プログラマブルコントローラとシステム全体の動作状態をグラフィカルに表示することが可能なプログラマブル表示器やプログラミング及びデバッグ、モニタリングなどのプログラマブルコントローラの運用をサポートするパソコン用アプリケーションソフトがある。
以上がプログラマブルコントローラの概略説明である。
中央監視システム7は、制御システムの全体の監視を行い、複数のプログラマブルコントローラ1の情報や企業情報システム25からの情報を基に、製造実績管理やトレーサビリティ管理を行っている。
産業機器の制御システムは、年々大規模化の傾向にある。制御システム構築時の立ち上げ及び試運転、又は異常時のシステム動作の解析やシステム動作健全性を維持する保守作業を行う場合、製造制御システムの特徴として、オペレータが製造ラインの各装置や機械の動きを確認する必要があり、中央監視システム7側では(例え、監視カメラを導入しようとしても)十分なオペレーティングは不可能で、システム規模に合わせた保守作業を行うオペレータを設置する必要がある。
図7は、製品の製造システムの製造工程の一例を示す。原材料となる搬入から梱包までの製造工程は、部品搬入工程26、加工工程27、組立工程28、塗装工程29、乾燥工程30、検査工程31、及び梱包工程32の工程に分割され、各工程に専用装置や機械が配置される。
システム構築時の立ち上げ及び試運転又は異常診断時には、オペレータ21が各工程で装置や機械の動作を確認する必要がある。あるいは、複数のオペレータ21を同時に配置し、電話等で各工程の装置や機械の動作を確認しながら作業を進めていた。
さらに、産業システムにおける製造工程はその製造に伴うノウハウの集合体であり、それを表示することは、ノウハウの漏洩につながり、新興国への技術漏洩の観点からも問題となっている。
(実施例1)
図1は、タブレット型端末を用いた産業機器の制御システムのブロック図を示す。
図1において、1はプログラマブルコントローラ、2はリミットスイッチ、近接スイッチなどのセンサ、3はサーボモータなどのアクチュエータ、4はプログラマブルコントローラを搭載した工作機械、半導体又は液晶製造装置等である。また、6は制御系ネットワークで、20は情報系ネットワーク、7は中央監視システム、8は無線通信信号発信器、10はタブレット型端末、9はサーバコンピュータで、11はサーバコンピュータ9内に内蔵されたデータ収集部、12はサーバコンピュータ9内に内蔵されたタブレット通信インタフェースである。
また、従来のプログラマブルコントローラ1には、プログラマブル表示器5が接続され、制御指令やデータなどの入力及びそれらを表示したりしていたが、本実施例においてはこの機能をタブレット型端末10で実施する。
タブレット型端末10は、ワイヤレスで制御システムと情報の送受信を行えるため、オペレータ21はタブレット型端末の画面を見ながら、いつでもどこからでも制御システムに動作指令を送ることができ、監視することができる。
タブレット型端末10とワイヤレスで情報を送受信するのは無線通信信号発信器8で、一般には無線LANと同じ機能を有するものである。
本制御システムでは、無線LANアクセスポイントで、制御系ネットワーク6との接続が必要となる。構内や建屋内で無線LAN化してもインターネットとの接続や基幹ネットワークとの接続は有線で行っているため、アクセスポイントが必要となる。
図1に示した制御システムでは、タブレット型端末10は、無線通信信号発信器8をアクセスポイントしてサーバコンピュータ9と通信を行っている。
また、これらのデータをタブレット型端末10よりアクセスして参照し、制御指令に利用することもできる。
また、サーバコンピュータ9には、タブレット通信インタフェース12を設けており、無線通信信号発信器8を介してタブレット型端末10とのネットワーク通信を可能としている。
また、図1に示した中央監視システムは、制御システム全体の監視を行い、複数のプログラマブルコントローラ1の情報等を基に、製造実績やトレーサビリティ管理を行っている。
図2は、製品の製造工程の中で組立工程を目視しながら、タブレット型端末10の画面上で加工工程を確認している場合の図である。
図2において、タブレット型端末10の画面22には、製品の製造工程すべてを表示している。ここで示している製造工程は、図7に示した製造工程と同じである。
オペレータ21は、製造工程の中の組立工程を目視しながらタブレット型端末10を手に持ち、加工工程を確認したいとき、画面上の「加工工程」の表示部分を指でタッチすることにより、タブレット型端末10の画面が、画面23に切り替わる。
画面23は、加工工程の状況を示す映像が表示される。例えば、図2においては、3台ある加工機械A、B、Cの加工品及びその実績の数値を表示する。
さらに、加工機械Cの情報を詳細に知りたい場合は、画面23上で「加工機械C」を指でタッチすることにより、加工機械Cの内容を画面24のように表示して確認することができる。
また、例えば、製造工程中の組立工程で製造上の問題点が見つかった場合は、前工程の機械動作のモニタリングにより原因分析して、必要であればチューニング設定による加工動作も可能となる。
さらに、本制御システムには、情報系ネットワーク20と制御系ネットワーク6を具備しているが、タブレット型端末によりデータをどちらのネットワークで通信するかを選択することも可能である。この選択はタブレット型端末10の画面上で操作できるようにしておけばよい。
(実施例2)
次に、タブレット型端末10を用いた別の実施例について説明する。
図3は、図1の構成においてサーバコンピュータ9内に実装したデータ収集部11及びタブレット通信インタフェース12を、プログラマブルコントローラ1に実装した構成を示す。
この実施例2の構成においては、複数のプログラマブルコントローラ1のすべてにデータ収集部11及びタブレット通信インタフェース12を実装する。また、この構成において、例えば、製造レシピデータの設定指示など大量のデータで運用しない場合は、ハードウェアとしてのサーバコンピュータ9が不要となり、システム全体のコストを低減することもできる効果もある。
(実施例3)
次に、タブレット型端末10を用いたさらに別の実施例について、図4を用いて説明する。
図4に示した構成において、図1及び図3に示した構成と異なる点は、プログラマブルコントローラ1にデータ収集部11、タブレット通信インタフェース12、及び無線通信信号発信器8を実装した点である。
この構成において、データ収集部11及びタブレット通信インタフェース12は複数のプログラマブルコントローラ1全てに実装することになるが、無線通信信号発信器8は複数のプログラマブルコントローラ1のうちの1台に実装すればよい。この1台の無線通信信号発信器8がタブレット型端末10とワイヤレスで通信を行い、他のプログラマブルコントローラ1には制御系ネットワーク6を介して、タブレット型端末の情報が伝達される。
また、図4に示した無線通信信号発信器8は、この構成においては無線LANでもブルートゥースでもよい。
図5において、タブレット型端末40には無線LANやブルートゥースなどの無線通信信号発信器8とワイヤレスで通信を行うための通信インタフェース41を備えている。この通信インタフェース41はタブレット型内のサーバ42と接続され、サーバ42は、通信インタフェース41を介してサーバコンピュータ9に格納、蓄積されているデータ、及びプログラマブルコントローラ1に接続されているセンサ2のデータやアクチュエータへの制御指令などのデータを受信したり、タブレット型端末40よりプログラマブルコントローラ1へ制御指令を送信したりすることができる。
また、タブレット型端末のサーバ42は、データベース43に接続され、プログラマブルコントローラ1のデータ及びサーバコンピュータ9のデータを取り込んで、格納し蓄積することができる。そしてこれらのデータの現在の値をデータタブレット型端末の液晶画面などのモニタ画面44に表示したり、また、データベース43の内容をモニタ画面45に表示したりできる。
また、タブレット型端末40のサーバ42は、複数のプログラマブルコントローラ1から取り込んだデータを基に演算し、グラフィカル監視、トレンドグラフ、及びアラームサマリ等をモニタ画面に表示する機能を持たせること可能である。
タッチパネル付液晶ディスプレイには、表示の視認性、位置検出の制度、操作の反応速度、表面の耐久性、導入コストなどさまざまな要素が求められるが、タッチ操作の検出方式によって特徴が異なっている。
先ず、抵抗膜方式について説明する。抵抗膜方式は、指やペンで押した画面に位置を電圧変化の測定によって検知するもので、内部構造は、それぞれ透明電極膜(導電層)を配置したガラス面とフィルム面を少しだけ隙間を設けて張り付けたものである。フィルムの表面を押すと、フィルム側とガラス側の電極同士が接触して電気が流れ、その電圧の変化を検出することで接点の位置を捉えるというものである。
この方式は、構造が簡単なため低コストで製造でき、低消費電力である。また、表面にフィルムを塗布しているため、ほこりや水滴に強く、さらにフィルムへの圧力で入力するため、指だけでなくペンでも入力が可能である。
静電容量方式は、画面に指で触れると発生する微弱な電流、つまり静電容量(電荷)の変化をセンサで感知し、タッチした位置を把握するものである。
この方式には、表面型と投影型の2種類があり、それぞれ内部構造が異なる。
表面型静電容量方式は、ガラス基板の上に透明電極膜(導電層)を敷き、表面に保護カバーを重ねた構造で、ガラス基板の四隅にある電極に電圧をかけてパネル全体に均一な低電圧の電界を発生させ、指が表面に触れたときの静電容量の変化をパネル四隅で測定し、指の座標を特定するものである。
この方式は、構造がシンプルであり低コストであるが、マルチタッチには向いていない。
この投影型静電容量方式は、電極の数が多く、正確なマルチタッチが特徴である。
本実施形態で用いるタッチパネルは、マルチタッチ対応に適しており使い勝手が良い抵抗膜方式や投影型静電容量方式などがあげられる。
3‥アクチュエータ 4‥工作機械、半導体又は液晶製造装置
5‥プログラマブル表示器 6‥制御系ネットワーク
7‥中央監視システム 8‥無線通信信号発信器
9‥サーバコンピュータ 10、40‥タブレット型端末
11‥データ収集部 12‥タブレット通信インタフェース
20‥情報系ネットワーク 21‥オペレータ
41‥通信インタフェース 42‥サーバ
43‥データベース 44‥現在値モニタ画面
Claims (5)
- 複数の産業機器が接続され、これらを制御する産業機器制御システムにおいて、
該複数の産業機器へ制御信号を送信し、該複数の産業機器の運転信号を受信する複数のプログラマブルコントローラと、
該複数のプログラマブルコントローラで受発信される制御信号及びデータを収集し蓄積するサーバと、
前記複数のプログラマブルコントローラと前記サーバとを通信可能に構築される通信ネットワークと、
該通信ネットワークに接続される無線通信信号発信器と、
該無線通信信号発信器により前記通信ネットワークと無線通信するタブレット型端末とを備え、
該タブレット型端末は、前記無線通信信号発信器を介して前記サーバに蓄積されたデータをアクセスでき、前記複数のプログラマブルコントローラ各々に運転指令を送信することができることを特徴とする産業機器制御システム。 - 請求項1記載の産業機器制御システムにおいて、
前記タブレット型端末は、液晶基板とタッチパネルを組み合わせて構成されたものであることを特徴とする産業機器制御システム。 - 請求項1記載の産業機器制御システムにおいて、
前記サーバには、前記プログラマブルコントローラのデータを収集するデータ収集部と、前記無線通信信号発信器を介して前記タブレット型端末と通信が可能となるタブレットインターフェースとを備えたことを特徴とする産業機器制御システム。 - 請求項1記載の産業機器制御システムにおいて、
前記無線通信信号発信器は、無線LAN又はブルートゥースであることを特徴とする産業機器制御システム。 - 複数の産業機器が接続され、これらを制御する産業機器制御システムにおいて、
該複数の産業機器へ制御信号を送信し、該複数の産業機器の運転信号を受信する複数のプログラマブルコントローラと、
前記複数のプログラマブルコントローラ同士で通信可能に構築される通信ネットワークと、
該通信ネットワークに接続される無線通信信号発信器と、
該無線通信信号発信器により前記通信ネットワークと無線通信するタブレット型端末とを備え、
前記プログラマブルコントローラには、データを収集するデータ収集部と、前記無線通信信号発信器を介して前記タブレット型端末と通信が可能となるタブレットインターフェースとを備え、
前記タブレット型端末は、前記無線通信信号発信器を介して前記プログラマブルコントローラに蓄積されたデータをアクセスでき、前記複数のプログラマブルコントローラ各々に運転指令を送信することができることを特徴とする産業機器制御システム。
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