JP2013105073A - 光学ユニットおよび撮像装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】ガイドバーによる反射に起因するフレア等を防止する。
【解決手段】鏡筒と、鏡筒の内部に配された光学部材と、光学部材の光軸と平行に配され、光軸と平行な光軸方向に鏡筒に対して摺動可能に光学部材を支持し、収容部が形成された案内軸と、摺動時に光学部材に干渉しないように収容部に収容された反射防止部材とを備える。上記光学ユニットにおいて、収容部は、案内軸の表面の一部に形成され、光軸に平行な平面を有してもよい。また、上記光学ユニットにおいて、光軸と直交する方向における、案内軸の収容部が形成されている領域の断面形状は、前記光軸と平行な平坦面を含んでもよい。
【選択図】図6

Description

本発明は、光学ユニットおよび撮像装置に関する。
ガイドバーを遮光部材で覆ってフレアを防止したレンズ鏡筒が提案されている(特許文献1参照)。
[特許文献1] 特開平09−138453号公報
しかしながら、ガイドバーは光軸方向に長い部材なので、入射光を遮ることなくガイドバー全体を覆う部材を設けることが難しい。
本発明の第一態様として、鏡筒と、鏡筒の内部に配された光学部材と、光学部材の光軸と平行に配され、光軸と平行な光軸方向に鏡筒に対して摺動可能に光学部材を支持し、収容部が形成された案内軸と、摺動時に光学部材に干渉しないように収容部に収容された反射防止部材とを備える光学ユニットが提供される。
本発明の第二態様として、上記光学ユニットと、光学ユニットを通じて入射した像光を撮像する撮像部とを備える撮像装置が提供される。
上記の発明の概要は、本発明の必要な特徴の全てを列挙したものではない。これらの特徴群のサブコンビネーションもまた発明となり得る。
一眼レフカメラ100の模式的断面図である。 レンズユニット200の部分的な分解斜視図である。 レンズ保持枠222の支持構造を示す正面図である。 ガイドバー225の斜視図である。 収容部442の斜視図である。 ガイドバー225の断面図である。 ガイドバー225の断面図である。 ガイドバー225の断面図である。 ガイドバー225の断面図である。 ガイドバー225の断面図である。 ガイドバー225の断面図である。 ガイドバー224、225の断面図である。
以下、発明の実施の形態を通じて本発明を説明するが、以下の実施形態は特許請求の範囲にかかる発明を限定するものではない。また、実施形態の中で説明されている特徴の組み合わせの全てが発明の解決手段に必須であるとは限らない。
図1は、一眼レフカメラ100の模式的断面図である。一眼レフカメラ100は、レンズユニット200およびカメラボディ300を備える。レンズユニット200は、光学ユニットの一例である。
なお、記載を簡潔にする目的で、これからの説明においては、カメラボディ300に装着したレンズユニット200に対して物体側を「前」または「先」と記載する。また、レンズユニット200に対して物体から遠い側を「後」または「背面」と記載する。
レンズユニット200は、固定筒201と、固定筒201の内部に形成された光学系とを有する。固定筒201は、レンズ鏡筒を形成しつつ、後端にレンズ側マウント部202を有する。レンズ側マウント部202は、カメラボディ300前面のボディ側マウント部360に結合される。
レンズ側マウント部202およびボディ側マウント部360の結合は、予め定められた操作により解除できる。よって、カメラボディ300には、同じ規格のレンズ側マウント部202を有する他のレンズユニット200を交換して装着できる。
固定筒201の内部においては、物体側から順に光軸Xに沿って配された第一レンズ群210、第二レンズ群220、第三レンズ群230、第四レンズ群240および第五レンズ群250を含む光学部材が光学系を形成する。第一レンズ群210、第二レンズ群220、第三レンズ群230、第四レンズ群240および第五レンズ群250は、それぞれ、個別のレンズ保持枠212、222、232、242、252に保持される。
固定筒201の外周には、物体側から順にズーム操作環208、前カバー204、合焦操作環205および後カバー203が順次配される。前カバー204および後カバー203は、固定筒201に対して固定される。ズーム操作環208および合焦操作環205は、光学系の光軸Xを回転中心として、固定筒201に対してそれぞれ個別に回転できる。
レンズユニット200において、第一レンズ群210を保持するレンズ保持枠212は、外筒214の先端に支持される。外筒214は、固定筒201に対して光軸Xと平行な方向に進退して、レンズユニット200の全長を変化させつつ第一レンズ群210を光軸X方向に移動させる。
外筒214の外側には、外筒214に対して進退するカバー筒216が、外筒214と同軸に配される。カバー筒216は、後端付近の外周面にカムピン211を有する。カムピン211はズーム操作環208の回転により駆動される。これにより、カバー筒216は、外筒214に連れ従って光軸X方向に進退する。
よって、外筒214が前方に移動した場合に固定筒201と外筒214との間に形成される間隙はカバー筒216により覆われる。これにより、固定筒201と外筒214の間隙から塵芥等がレンズユニット200の内部に進入することが防止される。
レンズユニット200において、第二レンズ群220を保持するレンズ保持枠222は、レンズ保持枠222は、光軸Xと平行に配置された一対のガイドバー224、225に、光軸X方向に移動可能に支持される。また、レンズ保持枠222は、外周面から径方向外側に突出するカムピン221を有する。
カムピン221の先端は、固定筒201の外側に配されたカム環260のカム溝に係合する。よって、カム環260が光軸Xを回転中心として回転した場合、第二レンズ群220は光軸X方向に移動する。これにより、レンズ保持枠222がガイドバー224、225に沿って移動する場合、第二レンズ群220は、内筒前部233に対して光軸X方向に相対移動する。
レンズユニット200において、第三レンズ群230を保持するレンズ保持枠232は、内筒後部253の前端付近に固定される。また、第五レンズ群250を保持するレンズ保持枠252は、同じ内筒後部253の後端付近に固定される。内筒後部253は、第二レンズ群220を案内するガイドバーとは別の一対のガイドバーを内側に保持する。
更に、内筒後部253は、外周面に複数のカムピン231を有する。カムピン231は、固定筒201の内側に配されたカム筒270のカム溝と係合する。よって、カム筒270が駆動力を受けて光軸Xを回転中心として回転した場合には、カムピン231に駆動力が伝達され、内筒後部253は光軸Xと平行な方向に移動する。
これにより、内筒後部253に支持された第三レンズ群230および第五レンズ群250も、内筒後部253と共に移動する。更に、内筒後部253と一体的に連結された内筒前部233も、内筒後部253と共に光軸X方向に移動する。このように、第三レンズ群230および第五レンズ群250は、内筒後部253により互いに連結されるので、第三レンズ群230および第五レンズ群250の間隔が変化することはない。
なお、第二レンズ群220を保持するレンズ保持枠222を案内する一対のガイドバー224、225の両端は、内筒前部233に対して固定されている。よって、内筒前部233および内筒後部253が固定筒201に対して光軸X方向に相対移動する場合、第二レンズ群220は、内筒前部233および内筒後部253と共に固定筒201に対して光軸X方向に移動する。
ズーム操作環208は、固定筒201の内側まで延在する連動キー209を有する。連動キー209は、ズーム操作環208が回転した場合に、ズーム操作環208と共に回転して、回転駆動力をカム筒270に伝達する。よって、ズーム操作環208が回転した場合は、カム筒270も回転する。
また、カム筒270は、固定筒201の内側に配され、カムピン231と係合するカム溝と、周面から径方向外側に突出したカムピン271とを有する。カムピン271の先端は、固定筒201に形成されたカム溝を貫通して、固定筒201の外側に配されたカム環260のカム溝に係合する。これにより、カム環260が光軸Xを回転中心として回転した場合、カム筒270自体も固定筒201に対して光軸X方向に進退する。
レンズユニット200において、第四レンズ群240を保持したレンズ保持枠242は、一対のガイドバーにより、光軸X方向に移動可能に支持される。よって、内筒後部253が光軸X方向に移動した場合は、第四レンズ群240も光軸X方向に移動する。また、レンズ保持枠242が駆動力を受けた場合、第四レンズ群240は、第三レンズ群230および第五レンズ群250に対して光軸X方向に相対的に移動する。
なお、レンズユニット200において、第四レンズ群240は手振れ補正レンズを含む。手振れ補正レンズは、光軸Xに対して交差する方向に変位して、光学系の光軸Xのぶれを補償する。
また、レンズユニット200は、固定筒201に対して固定されたモータユニット199を有する。モータユニット199は、レンズユニット200がオートフォーカス動作をする場合に、合焦操作環205を回転駆動する回転駆動力を発生する。
上記のようなレンズユニット200において、ズーム操作環208を回転させた場合、第一レンズ群210、第二レンズ群220、第三レンズ群230、第四レンズ群240および第五レンズ群250が光軸X方向に移動して、レンズユニット200の光学系が変倍する。また、合焦操作環205を回転させた場合、若しくは、カメラボディ300の制御部322の指示によりモータユニット199が動作した場合は、第一レンズ群210、第二レンズ群220、第三レンズ群230、第四レンズ群240および第五レンズ群250の一部、例えば第四レンズ群240が光軸X方向に移動して、レンズユニット200の光学系の焦点位置を変化させる。
カメラボディ300は、レンズ側マウント部202に結合されるボディ側マウント部360の後方にミラーユニット370を備える。ミラーユニット370には、レンズユニット200を通じて像光が入射する。
ミラーユニット370は、メインミラー371およびサブミラー374を有する。メインミラー371は、メインミラー回動軸373により軸支されたメインミラー保持枠372に支持される。
サブミラー374は、サブミラー回動軸376によりメインミラー保持枠372から軸支されたサブミラー保持枠375に支持される。よって、サブミラー保持枠375は、メインミラー保持枠372に対して回動する。また、メインミラー保持枠372が回動した場合、サブミラー保持枠375もメインミラー保持枠372と共に変位する。
メインミラー保持枠372の前端が降下した場合、メインミラー371は、レンズユニット200から入射した入射光束を斜めに横切る観察位置に停止する。メインミラー保持枠372が上昇した場合、メインミラー371は略水平になり、入射光束を避けた撮影位置に停止する。
カメラボディ300において、ミラーユニット370の上方にはフォーカシングスクリーン352が、ミラーユニット370の下方には合焦光学系380が、それぞれ配される。フォーカシングスクリーン352の更に上方にはペンタプリズム354が配され、ペンタプリズム354の後方にはファインダ光学系356が配される。ファインダ光学系356の後端は、ファインダ350としてカメラボディ300の背面に露出する。
メインミラー371が観察位置にある場合、レンズユニット200を通じて入射した入射光束の多くはメインミラー371に反射されてフォーカシングスクリーン352に導かれる。フォーカシングスクリーン352は、撮像素子330の撮像面と共役な位置に配されて、レンズユニット200の光学系が形成した像を可視化する。フォーカシングスクリーン352に形成された像は、ペンタプリズム354およびファインダ光学系356を通じてファインダ350から観察される。
ペンタプリズム354を通してファインダ350から観察される像は、正立正像として観察される。これにより、一眼レフカメラ100のユーザは、一眼レフカメラ100による撮影範囲を決定できる。
また、フォーカシングスクリーン352に入射した入射光束の一部は、ファインダ光学系356の近傍に配された測光センサ390に入射する。測光センサ390は、受光した光束から被写体輝度を検出して制御部322に参照させる。これにより、制御部322は、撮影する場合の露出条件を算出する。
更に、メインミラー371は、入射光束の一部を透過するハーフミラー領域を有する。よって、観察位置にあるメインミラー371に入射した入射光束の一部は、ハーフミラー領域を透過してサブミラー374に入射する。サブミラー374は、ハーフミラー領域から入射した入射光束の一部を、合焦光学系380に向かって反射する。
合焦光学系380は、入射した入射光束の一部を焦点検出センサ382に導く。これにより、制御部322は、レンズユニット200の光学系を合焦させる場合に移動するレンズの目標位置を決定する。
カメラボディ300において、ミラーユニット370の後方には、シャッタユニット310、光学フィルタ332、撮像素子330、ボディ基板320および背面表示部340が順次配される。液晶表示板等により形成される背面表示部340は、カメラボディ300の背面に現れる。ボディ基板320には、制御部322、画像処理部324等の電子回路が実装される。
上記のような一眼レフカメラ100においてレリーズボタンが半押しされると、焦点検出センサ382および測光センサ390が有効になり、被写体像を適切な撮影条件で撮影できる状態になる。次いで、レリーズボタンが全押しされると、メインミラー371およびサブミラー374が退避位置に移動して、シャッタユニット310が開く。これにより、レンズユニット200から入射した入射光束は、光学フィルタ332を通過して、撮像素子330に撮影される。
図2は、レンズユニット200の部分的な分解斜視図であり、内筒前部233内部の構造を示す。なお、内筒前部233の後方に、カム環260および固定筒201を併せて示す。図1と共通の要素には同じ参照番号を付して重複する説明を省く。
内筒前部233は、全体として略円筒形をなし、前側端面に、ガイドバー224、225の前端を保持するガイドバー保持部材226を取り付けられる。ガイドバー224、225の後端は、内筒前部233の前端に形成されたガイドバー保持穴に保持される。これにより、一対のガイドバー224、225は、内筒前部233の内側に光軸Xと平行に両端で支持、固定される。
なお、ガイドバー224、225の保持機構は適宜変更可能である。例えば、ガイドバー224、225の後端を内筒後部253の前端に形成された穴部に保持させてもよい。また、一対のガイドバー224、225の一端を保持する環状部材を別途設けてもよい。
第二レンズ群220を保持するレンズ保持枠222の外周には、一対のカムピン221と、嵌合部223および係合部227とが配される。カムピン221は、内筒前部233に、光軸X方向に沿って形成された貫通穴236を通じて、内筒前部233の外側に突出する。嵌合部223および係合部227は、ガイドバー224、225と嵌合または係合する。
カム環260は、固定筒201の外周側に取り付けられる。カム環260は、内面から表面まで貫通して形成された一対のカム溝262と、内面に形成された一対のカム溝264とを有する。カム環260の前端側に配されたカム溝262は、固定筒201のカム溝273と係合しつつ、カム溝273から突出したカム筒270のカムピン271と係合する。
カム環260における他の一対のカム溝264は、レンズ保持枠222のカムピン221と係合する。また、カム環260は、外周面後端近傍にカムピン261を有する。カムピン261は、合焦駆動系に駆動された場合に、カム環260に回転駆動力を伝達する。これにより、カム環260は、レンズユニット200が合焦する場合に、第二レンズ群220を光軸X方向に移動させる。
図3は、レンズ保持枠222の支持構造を示す正面図である。図1および図2と共通の要素には同じ参照番号を付して重複する説明を省く。
嵌合部223は、レンズ保持枠222の図中上部において、カムピン221の近傍に配される。嵌合部223は、上側のガイドバー224の外径と略同じ内径を有する丸穴を有し、上側のガイドバー224を挿通される。よって、上側のガイドバー224は、嵌合部223と嵌合する主軸となり、レンズ保持枠222を光軸X方向に限って移動可能に支持する。
係合部227は、レンズ保持枠222の図中下部において、カムピン221の近傍に配される。係合部227は、下側のガイドバー225の直径と略同じ間隔の対向面を含むU型溝を有し、下側のガイドバー225を挿通される。よって、下側のガイドバー225は、係合部227と係合する副軸となり、レンズ保持枠222が主軸であるガイドバー224を回転中心として回転することを防止する。
これにより、第二レンズ群220を保持するレンズ保持枠222は、ガイドバー224、225に、移動可能に支持され、光軸Xと平行な方向に案内される。また、レンズ保持枠222が、光軸Xに対して傾くことが防止される。
図4は、一方のガイドバー225の斜視図である。ガイドバー225は、被支持区間410、430と、摺動区間420とを有する。なお、図示の例では、図中左側の被支持区間410が、レンズユニット200において前に位置する。
図3を参照して既に説明した通り、レンズユニット200において前側に位置する被支持区間410は、ガイドバー保持部材226により保持される。また、レンズユニット200において後側に位置する被支持区間430は、内筒前部233の後端に支持される。
一対の被支持区間410、430に挟まれた摺動区間420は、ガイドバー225と係合するレンズ保持枠222が移動する場合に、レンズ保持枠222の係合部227と摺動する。摺動区間420においては、ガイドバー225の表面の一部に反射防止部440が設けられる。
図5は、未だ製造過程にあるガイドバー225の斜視図である。ガイドバー225は、丸棒の周面の一部をDカット加工して形成された平坦な収容部442を有する。収容部442は、ガイドバー225の長手方向の中心軸Cと平行な平面をなす。よって、ガイドバー225がレンズユニット200に組み込まれた状態では、収容部442は光軸Xと平行になる。また、収容部442は、ガイドバー225がレンズユニット200に組み込まれた場合に、光軸Xに対向する。
なお、収容部442をなす平坦な面はガイドバー225後端の被支持区間430まで連続して形成されている。しかしながら、被支持区間430においては、当該平面を位置決め部446として使用する。
ガイドバー225がレンズユニット200に組み込まれた場合、被支持区間430は、内筒前部233の後部に形成された支持穴に挿入される。また、被支持区間410は、ガイドバー保持部材226に保持される。
レンズユニット200にガイドバー225が組み込まれた場合、摺動区間420は、レンズ保持枠222を、光軸X方向に移動可能に支持する。レンズ保持枠222が移動する場合、ガイドバー225における摺動区間420の外周面が、レンズ保持枠222と摺動する。
図6は、ガイドバー225の部分的断面図である。図6は、光軸Xとガイドバー225の中心線Cとを含む平面によりガイドバー225前端近傍を切った断面を示す。図4および図5と共通の要素には同じ参照番号を付して重複する説明を省く。
図示の断面には、被支持区間410、430と摺動区間420の一部とが示される。摺動区間420に形成された収容部442には、反射防止材444が貼り付けられて、反射防止部440を形成する。反射防止材444としては、シート状であり、可視光帯域の反射率が低い植毛紙、植毛布、マイクロセル発泡体等が用いられる。なお、ガイドバー225の後端に位置する被支持区間430には、反射防止材444は貼付されない。
反射防止部440は、ガイドバー225がレンズユニット200に組み込まれた場合にレンズユニット200の光軸Xに対向する。よって、レンズユニット200の鏡筒内部において、光軸X側からガイドバー225に投射されて反射された光線は光軸Xに向かって戻ることがなく、ガイドバー225の反射に起因するフレア等が防止される。
なお、ガイドバー225の材料としては、ステンレス鋼、エンジニアリングプラスチック等を例示できる。ただし、ガイドバー225の材料は、これらに限定されるわけではない。
図7は、ガイドバー225の断面図である。図7は、図6に矢印Aで示すように、前側の被支持区間410における、中心線Cに直交する断面を示す。
図示のように、被支持区間410において、ガイドバー225は、原材料の丸棒のまま加工されておらず、断面形状は単純な円形となる。よって、被支持区間410において、ガイドバー225は高い強度と剛性を有する。
図8は、ガイドバー225の断面図である。図6に矢印Aで示すように、摺動区間420における、中心線Cに直交する断面を示す。図6と共通の要素には同じ参照番号を付して重複する説明を省く。
反射防止部440は、ガイドバー225に形成された収容部442と、収容部442に貼付された反射防止材444とを含む。収容部442は、底面および側壁面の区別がない収容部442全面に反射防止材444を貼付して広い反射防止部440を形成できる。
また、摺動区間420において、反射防止部440は、光軸Xおよび中心線Cを含む面に対して直交し、且つ、光軸Xに対して平行に配される。よって、反射防止部440が形成された領域は、光軸Xに対して対向し、レンズユニット200の鏡筒内部において、ガイドバー225による反射を防止する。
これにより、反射防止部440は、ガイドバー225の円形の外周面の内側に形成される。このため、収容部442は、円形の外周面の内側に形成される。また、反射防止材444は、ガイドバー225の外周面の内側に収まるように、図中側端部を成形加工されている。
よって、摺動区間420において、ガイドバー225の円形の外周面よりも外側に突出するものはなく、ガイドバー225に対するレンズ保持枠222の摺動が妨げられることはない。また、レンズ保持枠222の摺動により、反射防止部440が磨耗して反射防止性能が低下することも防止される。
なお、ガイドバー225の製造過程において収容部442を形成する段階においては、まず、丸棒状の原材料を加工して収容部442となる平面を形成する。平面の形成は、切削加工、放電加工等により形成できる。次いで、ガイドバー225の外周面をセンタレス研磨等により平滑化して、円形の外周面から突出するばり等を除去することが望ましい。
これにより、反射防止部440が形成された摺動区間420においてもレンズ保持枠222を円滑に摺動させることができる。また、反射防止部440が形成される範囲は、図示の断面において外周の半分未満の範囲なので、ガイドバー225によるレンズ保持枠222の案内精度が変化することはない。
なお、上記のガイドバー225では、収容部442に反射防止材444を貼付することにより反射防止部440を形成したが、反射防止材444は、シート状反射防止材の貼付の他、塗装、蒸着等により形成された反射防止膜であってもよい。
図9は、ガイドバー225の断面図である。図9は、図6に矢印Aで示すように、後側の被支持区間430における、中心線Cに直交する断面を示す。図6と共通の要素には同じ参照番号を付して重複する説明を省く。
被支持区間430において、位置決め部446は、光軸Xおよび中心線Cを含む面に対して直交し、且つ、光軸Xに対して平行に形成される。よって、被支持区間430においては、ガイドバー225の断面形状がD字型となっている。
上記のような位置決め部446を有するガイドバー225をレンズユニット200に組み付ける場合、位置決め部446を含む被支持区間430の外面と相補的な内面形状、例えば、図9に示した被支持区間430を有するガイドバー225の場合はD字型の内面形状を有する支持部を内筒前部233に設け、被支持区間430を挿入する。これにより、被支持区間430を差し込んだ場合の向きを自律的に決定させることができ、ガイドバー225の反射防止部440を光軸Xに向ける位置合わせを容易且つ確実にできる。
このように、被支持区間430における断面形状を中心線Cに対して非対称な形状とすることにより、ガイドバー225に反射防止部440を加工する場合に、位置決め部446を併せて形成できる。なお、上記の例では、位置決め部446を、収容部442と連続する平面として形成した。しかしながら、位置決め部446の形状は上記の例に限られるわけではなく、突起または溝等としてもよい。
また、位置決め部446の配置も、光軸X側に面していなくてもよい。更に、位置決め部446を複数箇所、例えば、ガイドバー225の周上の複数箇所またはガイドバー225の量感等に配置してもよい。また更に、ガイドバー225の前側の被支持区間410に位置決め部446を設けてもよい。
図10は、ガイドバー225の変形例を示す部分的断面図である。図10は、中心線Cと直交する面によりガイドバー225の摺動区間420を切った断面を示す。
図示のガイドバー225は、収容部442の断面形状が異なる。即ち、収容部442は、ガイドバー225の円形の外周面から略一定の深さで形成されている。これにより、ガイドバー225の実効的な太さが大きくなり、ガイドバー225の強度および剛性を高くすることができる。
図11は、ガイドバー225の他の変形例を示す部分的断面図である。図11は、中心線Cと直交する面によりガイドバー225の摺動区間420を切った断面を示す。
図示のガイドバー225は、収容部442の断面形状が異なる。即ち、収容部442は、ガイドバー225の円形の外周面から内側に凹状に形成され、全体に連続したひとつの曲面により形成される。よって、図8に示した収容部442と同様に、収容部442における底面および側壁面の区別がなく、収容部442全体に反射防止材444を貼付できる。また、中心軸Cと平行な回転軸を有する工具で収容部442を形成できるので、収容部442を形成する場合の加工が容易になる。
図12は、ガイドバー224、225の断面図であり、ガイドバー224、225を比較して示す。図11までと共通の要素には同じ参照番号を付して重複する説明を省く。また、ガイドバー224において対応する要素には、ガイドバー225について用いたものと同じ参照番号を付して説明を省く。
一対のガイドバー224、225は、互いに同じ形状としてもよい。しかしながら、レンズ保持枠222は、一方のガイドバー225に対してはU型溝を有する係合部227で係合し、他方のガイドバー224に対しては丸穴を有する嵌合部223で嵌合する。よって、嵌合と係合との特性の相違に応じて、ガイドバー224、225の形状を変えてもよい。
図示の例では、レンズ保持枠222の嵌合部223に対して嵌合するガイドバー224と、レンズ保持枠222の係合部227に対して係合するガイドバー225とは、それぞれ、摺動区間420に反射防止部440を有する。ただし、下側のガイドバー225における反射防止部440の周方向の幅Wは、上側のガイドバー225における反射防止部440の周方向の幅Wよりも広い。
上側のガイドバー224の摺動区間420は、嵌合部223の丸穴内周全体に接して摺動する。よって、反射防止部440の周方向の幅Wを浅くして円筒形の周面をより多く残すことにより、上側のガイドバー224は、より長い周長で嵌合部223に接する。これにより、上側のガイドバー224は、レンズ保持枠222を精度よく案内する。
下側のガイドバー225は、U型溝において互いに対向する一対の平行面に接して係合部227に係合する。よって、ガイドバー225において、U型溝に接する2箇所以外の周面はレンズ保持枠222の案内に寄与しない。このため、図中で中心線Cと同じ高さの周面が残されていれば、ガイドバー224の摺動区間420において反射防止部440を幅広く形成しても、レンズ保持枠222の案内精度に影響しない。また、反射防止部440を広くすることにより、反射防止作用は一層高くなる。
なお、上記の例では、いずれの場合も、ガイドバー224、225は丸棒を加工して形成されている。しかしながら、ガイドバー224、225の断面形状は、円または円弧に限られるわけではない。ただし、いずれの形状の場合も、収容部442は、ガイドバー224、225の表面から凹状に陥入して形成され、収容部442に収容された反射防止材444が、ガイドバー224、225に対して嵌合または係合して摺動する部材に触れることはない。
また、上記の例では、レンズユニット200は一対のガイドバー224、225を備えていた。しかしながら、ガイドバー224、225の数が2本に限られるわけではなく、ガイドバー224、225が一本の場合、あるいは、ガイドバー224、225が3本以上の場合であっても、反射防止部440を設けることにより、レンズユニット200のフレア耐性を向上させることができる。
上記の通り、光学機器として一眼レフカメラ100のレンズユニット200を例にあげて説明したが、レンズユニット200とカメラボディ300とが一体のカメラにも上記の構造を適用できる。さらに、メインミラー371を備えていないミラーレスカメラのレンズユニット200にも同様の構造を適用できる。また更に、レンズ等の光学部材を光軸X方向に移動させる機能を有する望遠鏡、測量器、顕微鏡等の他の光学機器においても、上記の構造を適用できる。
以上、本発明を実施の形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施の形態に記載の範囲に限定されない。上記実施の形態に、多様な変更または改良を加え得ることが当業者に明らかである。その様な変更または改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれ得ることは特許請求の範囲の記載から明らかである。
100 一眼レフカメラ、199 モータユニット、200 レンズユニット、201 固定筒、202 レンズ側マウント部、203 後カバー、204 前カバー、205 合焦操作環、208 ズーム操作環、209 連動キー、210 第一レンズ群、211、221、231、261、271 カムピン、212、222、232、242、252 レンズ保持枠、214 外筒、216 カバー筒、220 第二レンズ群、223 嵌合部、224、225 ガイドバー、226 ガイドバー保持部材、227 係合部、230 第三レンズ群、233 内筒前部、240 第四レンズ群、250 第五レンズ群、253 内筒後部、260 カム環、262、264、273 カム溝、270 カム筒、300 カメラボディ、310 シャッタユニット、320 ボディ基板、322 制御部、324 画像処理部、330 撮像素子、332 光学フィルタ、236 貫通穴、340 背面表示部、350 ファインダ、352 フォーカシングスクリーン、354 ペンタプリズム、356 ファインダ光学系、360 ボディ側マウント部、370 ミラーユニット、371 メインミラー、372 メインミラー保持枠、373 メインミラー回動軸、374 サブミラー、375 サブミラー保持枠、376 サブミラー回動軸、380 合焦光学系、382 焦点検出センサ、390 測光センサ、410、430 被支持区間、420 摺動区間、440 反射防止部、442 収容部、444 反射防止材、446 位置決め部

Claims (5)

  1. 鏡筒と、
    前記鏡筒の内部に配された光学部材と、
    前記光学部材の光軸と平行に配され、前記光軸と平行な光軸方向に前記鏡筒に対して摺動可能に前記光学部材を支持し、収容部が形成された案内軸と、
    摺動時に前記光学部材に干渉しないように前記収容部に収容された反射防止部材と
    を備える光学ユニット。
  2. 前記収容部は、前記案内軸の表面の一部に形成され、前記光軸に平行な平面を有する請求項1に記載された光学ユニット。
  3. 前記光軸と直交する方向における、前記案内軸の前記収容部が形成されている領域の断面形状は、Dカット形状である請求項2に記載された光学ユニット。
  4. 前記反射防止部材は、前記収容部の内側に植毛紙又は反射防止膜を含む請求項1から請求項3までのいずれか一項に記載の光学ユニット。
  5. 請求項1から請求項4までのいずれか一項に記載の光学ユニットと、前記光学ユニットを通じて入射した像光を撮像する撮像部とを備える撮像装置。
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