JP2013099189A - 電線端末位置決め治具とそれを用いた電線端末加工方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】電源や配線やチューニング等の面倒な作業が不要で、電圧等の使用環境の異なる海外等でも使用可能で、省エネルギ化にも対応できる電線端末位置決め治具とそれを用いた電線端末処理方法を提供する。
【解決手段】電線2を長手方向に沿わせる基板部3と、基板部側に回動自在に軸支され、電線の先端2aを突き当てるストッパプレート10と、電線突き当て方向に回動したストッパプレートの孔部9に進入する固定側の目視プレート5とを備え、目視プレートが、ストッパプレートの電線突き当て方向の回動角度に応じて孔部9から露出する目視確認用のマーキング部12,13を有する構成の電線端末位置決め治具1を採用する。電線端末位置決め治具1を用いて、電線2の先端2aをストッパプレート10に正規に突き当てた状態で、電線の端末加工を行う。
【選択図】図3

Description

本発明は、電線の端末処理工程において電線の先端位置を作業者に検知させるための電線端末位置決め治具とそれを用いた電線端末加工方法に関するものである。
従来、電線の端末(先端)の位置決めを行うために、種々の位置決め手段が提案されている。
例えば、特許文献1(図示せず)には、電線をクランプで把持した状態で、電線の先端部を上下一対のカッタで径方向に切断(トリミング)し、切断された電線の先端部をイメージセンサで撮影し、撮像データを画像処理することで、切断された電線の先端からクランプまでの距離(切断長さ)が規定値であるか否かを判断することが記載されている。
切断長さOKと判断された電線は、上記クランプに把持された状態で、端末の絶縁被覆を皮剥きされて芯線部を露出させ、次工程の端子圧着装置に送られる。絶縁被覆の皮剥きは、上下一対のV字状の刃で絶縁被覆を径方向に切断した後、一対の刃を閉じた状態で絶縁被覆切断部分と共に電線先端方向に移動させることで行われる。
上記以外の電線端末位置決め手段として、電気的なストロークセンサに電線の先端を突き当てて、ストロークセンサの変位量で電線先端位置を検出させたり、あるいは、一対の光センサの間に電線の先端部を進入させて、電線の先端部が光を遮断する量によって、電線先端位置を検出させることが公知である。
特開2005−80393号公報(図12〜図15)
しかしながら、上記した従来の各電線端末位置決め手段にあっては、イメージセンサやストロークセンサや光センサを作動させるための電源や配線が必要であり、例えば海外での電線端末位置決め手段の使用や(国内外で電圧等が変わる)、国内においても省エネルギ化を目的とした電線端末位置決め手段の使用には適さないという問題や、センサのチューニング等が面倒であるという問題があった。
本発明は、上記した点に鑑み、電源や配線や、チューニング等の面倒な作業が不要で、電圧等の使用環境の異なる海外等でも使用可能で、省エネルギ化にも対応できる電線端末位置決め治具とそれを用いた電線端末処理方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明の請求項1に係る電線端末位置決め治具は、電線を長手方向に沿わせる基板部と、該基板部側に回動自在に軸支され、該電線の先端を突き当てるストッパプレートと、電線突き当て方向に回動した該ストッパプレートの孔部に進入する固定側の目視プレートとを備え、該目視プレートが、該ストッパプレートの電線突き当て方向の回動角度に応じて該孔部から露出する目視確認用のマーキング部を有することを特徴とする。
上記構成により、電線が基板部に沿って摺接しつつストッパプレートに向けて供給され(送られ)、電線の先端がストッパプレートに当接して、ストッパプレートを電線送り方向に回動させ、ストッパプレートの孔部に固定側の(基板部側に固定された)目視プレートの先端部が挿入され、先端部に形成されたマーキング部がストッパプレートの孔部からストッパプレート回動反対方向に突出(露出)する。作業者はマーキング部の色を目視して、電線の先端がストッパプレートに完全に(正規に)突き当てられているか否かを認識する。
例えば、マーキング部の色を目視プレートの突出方向に二色並べて配置すれば、電線の先端がストッパプレートに不完全に当接した際に(電線の送りが不十分である場合に)、目視プレートの突出先端側の色(NG表示)が作業者に認識され、電線の先端がストッパプレートに完全に当接した際に(電線の送りが十分である場合に)、目視プレートの二番目の色(OK表示)が作業者に認識される。NG表示の色を省略し、OK表示の色のみを配置することも可能である(マーキング部は一ないし複数とする)。ストッパプレートから電線の先端を基板部に沿って離間させれば、ストッパプレートは例えば自重等の付勢手段で電線離間方向に回動して初期位置に復帰する。
請求項2に係る電線端末位置決め治具は、請求項1記載の電線端末位置決め治具において、前記ストッパプレートが弾性部材で電線突き当て反対方向に付勢されたことを特徴とする。
上記構成により、ストッパプレートに電線の先端を突き当てた状態から電線の先端を基板部に沿って離間させた際に、ストッパプレートが弾性部材(付勢手段)の付勢力で電線離間方向(電線突き当て反対方向)に確実に回動して初期位置に復帰する。例えば、ストッパプレートの初期位置はストッパ部材等のストッパ部で規制し、ストッパプレートが弾性部材の付勢力でストッパ部に当接してそれ以上の電線離間方向の回動が阻止される。
請求項3に係る電線端末位置決め治具は、請求項1又は2記載の電線端末位置決め治具において、前記電線を覆って挿通させる電線ガイドカバーが前記ストッパプレートにかけて前記基板部に設けられたことを特徴とする。
上記構成により、電線が作業者によって電線ガイドカバーに沿って(電線ガイドカバーと基板部とで囲まれた空間に沿って)ストッパプレートに向けて真っ直ぐに且つ引っ掛かり等なくスムーズ・確実に送られる。
請求項4に係る電線端末加工方法は、請求項1〜3の何れかに記載の電線端末位置決め治具を用いて、前記電線の先端を前記ストッパプレートに正規に突き当てた状態で、該電線の端末加工を行うことを特徴とする。
上記構成により、電線の先端がストッパプレートに突き当てられて電線の先端位置が正規に位置決めされた状態(マーキング部のOK表示が確認された状態)で、電線の端末加工が行われる。電線の端末加工は、例えば、カッタで電線の絶縁被覆を電線長手方向に切断したり、あるいは別のカッタで電線の絶縁被覆を電線周方向に切断して、絶縁被覆の皮剥きを行う加工である。電線の先端がストッパプレートに突き当てられて正確に位置決めされているので、絶縁被覆への電線長手方向の切り込みの長さや、電線先端から周方向の切り込みまでの位置が正確に規定される。
請求項1記載の発明によれば、作業者による電線の先端の突き当て動作でストッパプレートを回動させ、目視プレートのマーキング部を作業者に目視させて、電線の先端位置を検出させることで、電源や配線を用いずに、チューニング等の面倒な作業も不要として、電圧等の使用環境の異なる海外等でも使用することができ、省エネルギ化にも対応することができる。
請求項2記載の発明によれば、電線の先端をストッパプレートから離脱させた際に、ストッパプレートを初期位置に確実に復帰させることができる。
請求項3記載の発明によれば、電線ガイドカバーと基板部とで囲まれた空間内に電線を挿通してストッパプレートに向けて電線を真っ直ぐに且つスムーズ・確実に送ることができ、これにより、電線の先端位置決めをスムーズ且つ確実に行うことができる。
請求項4記載の発明によれば、電線の先端を位置決めした状態で、電線の端末加工(絶縁被覆の皮剥き)における例えば絶縁被覆の長手方向の切り込みの長さや周方向の切り込みの位置を正確に規定することができる。
本発明に係る電線端末位置決め治具の一実施形態を示す、電線位置検出前の状態の側面図である。 同じく電線端末位置決め治具の電線位置検出前の状態を示す斜視図である。 電線端末位置決め治具の電線位置検出時の状態を示す側面図(枠線内は要部拡大説明図)である。 同じく電線端末位置決め治具の電線位置検出時の状態を示す斜視図である。 電線端末位置決め治具で使用する電線の一形態を示す斜視図である。 電線端末位置決め治具を含む電線端末加工治具の一形態を示す斜視図である。
図1〜図4は、本発明に係る電線端末位置決め治具の一実施形態を示すものである。
図1,図2は、電線の先端位置を検出させる前の状態、図3,図4は、電線の先端位置を検出させた状態をそれぞれ示し、図1,図3は図2,図4に較べて構成を簡略化して示している。
図1の如く、電線端末位置決め治具1は、電線2を長手方向に沿わせる水平な基板部3と、基板部3の上に立設された支持板4の上端側において電線2の供給方向(矢印A方向)とは逆向きに略水平に突出した目視プレート5と、基板部3の下面に固定された左右一対の軸受ブロック6と、両軸受ブロック6に回転自在に支持された水平な支軸7と、支軸7に固定され、基板部3の孔部8を上下方向に貫通して支軸7と一体に回動自在に設けられ、上部に目視プレート5を貫通させる水平なスリット状の孔部9を有する電線突き当て用のストッパプレート10とを備えたものである。
基板部3の上面に図2の平面視コの字状の副板11が固定され、副板11の上面に側面視略L字状の支持板4の下端の水平な鍔部4aが固定され、支持板4の垂直な主体部4bの前面の上部に略横L字状の目視プレート5の垂直な鍔部5aが固定され、目視プレート5の略水平な(正確には突出先端すなわち前方に向かうにつれて少し下向きに傾斜した)主体部5bが前向きに突出している。
目視プレート5の主体部5bの先端(前端)部には、NG表示用とOK表示用の二色のマーキング部(表示部)12,13が前後に並列に形成されている。本例において先端側(前側)のマーキング部12の色は赤であり、後側のマーキング部13の色は黄色である。マーキング部12,13の色は適宜設定可能である(例えば後側のマーキング部13の色を青にする等)。黄色は目立つので作業者の視認性が良い。
なお、前側のNG表示用の赤色のマーキング部12を省略して後側のOK表示用の黄色のマーキング部13のみを形成することも可能である(この場合、作業者は黄色のマーキング部13が目視できなければNG判定、黄色のマーキング部13が目視できればOK判定をする)。また、支持板4を含めて目視プレート5と称する(支持板4は目視プレート5の支持板部と称する)ことも可能である。
前側のマーキング部12は目視プレート5の主体部5bの略垂直な先端面(前端面)12aと主体部5bの上下左右の面(外周面)とに形成され、後側のマーキング部13は目視プレート5の主体部5bの上下左右の面(外周面)に矩形環状に形成されている。マーキング部12の先端面12aと上下左右の面とを含む全体を赤色の合成樹脂材で形成してもよく、マーキング部13の上下左右の面を含む全体を黄色の合成樹脂材で形成してもよい。マーキング部12,13は作業者によって遠くからでも目視可能なように水平方向に幅広に形成されている。目視プレート5や支持板4や基板部3や副板11は金属材で形成されている。
支持板4の垂直な主体部4bの高さ方向中間部には、ストッパプレート10に対する当接用(ストッパ部としての)ボルト14が前向きに水平に突出され、ボルト14は支持板主体部4bの雌ねじ孔を貫通してナット15で突出長さ調整可能に締付固定されている。
ストッパプレート10は、図2の如く正面視略T字状に形成され、縦長の板部10aと、縦長の板部10aの上端に直交した横長の板部10bとで成り、横長の板部10bの長手方向中央に、目視プレート5の先端部(マーキング部)12,13を挿入(貫通)させる水平なスリット状の孔部9が設けられている。横長の板部10bはスリット状の孔部9よりも左右方向に十分に長く形成され、図2の目視プレート5がストッパプレート10の後方に位置した状態で、斜め前方から目視プレート5のマーキング部12,13を作業者が見る(誤検知する)ことができないようになっている。
ストッパプレート10の縦長の板部10aは、平面視コの字状の副板11の内側の開口11aと基板部3の孔部8とを上下に貫通して、図1の如く基板部3の下側の左右一対の軸受ブロック6で回動自在に支持された水平な軸部7の長手方向中央の前側部分にボルト締め等で固定されている。ストッパプレート10は軸部7と一体に矢印Bの如く前後方向に回動(揺動)自在である。本例におけるストッパプレート10の回動角度は概ね10°程度である。
ストッパプレート10の縦長の板部10aの下端部分は引張コイルばね(弾性部材)16で後方に引っ張られて(付勢されて)おり、ストッパプレート10は引張コイルばね16で図1の如く前方に回動して、目視プレート5から前方に離脱した状態で、不図示のストッパ部に当接して図1の前傾姿勢を維持している。引張コイルばね16はストッパプレート10を前傾した初期位置に復帰させるためのものであり、引張コイルばね16の力は、ストッパプレート10への電線2の突き当て力を吸収させない程度に弱いものである。
なお、左右一対の軸受ブロック6に軸部7の両端側を回動自在に支持させるのではなく不動に固定し、ストッパプレート10に固定したベアリングやブッシュ等を軸部7に回動自在に嵌合させることも可能である。また、ストッパプレート10の後側の引張コイルばね16に代えて、ストッパプレート10の前側に圧縮コイルばねや板ばねを配置したり、これらに代えて軸部7の周囲に捩りコイルばねを配置することも可能である。また、これらばね部材(弾性部材)16を排除して、支軸7の前端に偏心して配置固定されたストッパプレート10の前傾方向の自重によってストッパプレート10を図1の初期位置に復帰させることも可能である。
ストッパプレート10の縦長の板部10aの長手方向中間部の前面が電線2の先端面(先端)2aに対する当接面として作用する。電線2は図1の如く電線長手方向に基板部3の上面に沿ってスライド式にストッパプレート10の縦長の板部10aに向けて送られる(供給される)。
図2の如く、基板部3の上面には断面逆凹字状の水平な横長の(前後方向に長い)電線ガイドカバー17が固定して設けられており、電線2(図1)は電線ガイドカバー17の内側面(内周面)と基板部3の上面とに沿って真直にストッパプレート10までスムーズ且つ確実に誘導案内される。
電線ガイドカバー17は左右の垂直な側壁17aと上側の水平な壁部17bとで成り、ストッパプレート10の縦長の板部10aの左右両側に左右の側壁17aの先端部分17a’が延長配置され、上壁17bは矩形状に切欠されて、その切欠部17c内に縦長の板部10aが挿通されている。左右の側壁17aは平面視コの字状の副板11の左右の板部分11bに沿って左右の板部分11bの間に進入係合している。
図2の如く、基板部3は垂直な支柱18を介して下側の厚板の水平なベースプレート19に固定されている。引張コイルばね16(図1)の前端はストッパプレート10の不図示の小孔に引っ掛けて固定され、引張コイルばね16の後端は、ベースプレート19の上面に立設された不図示の第一のピン部に引っ掛けて固定されている。基板部3とベースプレート19との間には水平方向の空間が配置されている。
基板部3の下側においてストッパプレート10の縦長の板部10aの前面に不図示のストッパ板を略水平に突設し、ストッパ板の前端下面を当接させる不図示の第二のピン部をベースプレート19の上面に立設して、ストッパ板を第二のピン部に当接させてストッパプレート10の前傾姿勢(角度)を維持させている。
なお、不図示のストッパ板と第二のピン部に代えて、基板部3の孔部8の前端や、電線ガイドカバー17の切欠部17cの前端をストッパプレート10に対する当接用のストッパ部とすることも可能である。「ストッパプレート」とは電線2の先端面2aを受け止めるストッパして作用するプレートの意味であり、電線突き当てプレートと呼称してもよい。
図1の状態から電線2をストッパプレート10に向けて矢印Aの如く後方にスライド式に移動させる(送るないし供給する)ことで、図3,図4の如く、電線2の先端面(先端)2aがストッパプレート10の縦長の板部10aの前面に当接して、引張コイルばね16の付勢力に抗して、軸部7を支点にストッパプレート10を後方に回動させ、ストッパプレート10の横長の板部10bのスリット状の孔部9に後側の目視プレート5の先端部すなわちマーキング部12,13が進入する(移動側の孔部9が固定側の目視プレート5のマーキング部12,13に外挿される)。引張コイルばね16は図1において縮み、図3において伸びている。
図3の枠線内の拡大説明図の如く、ストッパプレート10への電線2の突き当てが不十分である(電線2の送りストロークが不足している)場合に、鎖線の如くストッパプレート10の後方への回動が不十分となり、ストッパプレート10のスリット状の孔部9内と孔部9の前方に目視プレート5の先端側(前側)の赤色のマーキング部12が位置し、作業者は立った状態で赤色のマーキング部12のみを(黄色のマーキング部は見えない)矢印Cの如くやや斜め下向きに目視することで、電線2の送りストロークが不十分であったことを認識することができる。
その場合は、再度、電線2をストッパプレート10に向けて強く押し込むことで、ストッパプレート10が電線2の先端面2aに押されて後方へさらに回動し、枠線内の拡大説明図の実線で示す如く、ストッパプレート10の孔部9から赤色のマーキング部12に続く黄色のマーキング部13が前方に露出(突出)して、作業者は黄色のマーキング部13(赤色のマーキング部12と黄色のマーキング部13と)を矢印C方向に目視して、電線2の先端2aの位置が規定(正規)位置に達したことを(電線先端2aの位置決めが正確に行われたことを)認識することができる。
通常作業では、作業者は電線ガイドカバー17(図4)に沿って電線2を勢い良くストッパプレート10に押し付けるので、NG表示の赤色のマーキング部12のみが露出することは希であり、ストッパプレート10は勢い良く後方に回動して孔部9からNG表示の赤色のマーキング部12とOK表示の黄色のマーキング部13との両方を露出させ、電線2の先端2aの位置が規定位置に達した(電線先端2aの位置決めが正確に行われたこと)が検出される。
ストッパプレート10の孔部9から前後両方のマーキング部12,13が突出した状態で、ストッパプレート10の縦長の板部10aの後面がストッパボルト14の頭部14aに当接して、それ以上のストッパプレート10の後方への回動が阻止される。ストッパプレート10は電線2の垂直な先端面2aの全面に接触(密着)するように図3,図4において垂直に位置する。ストッパボルト14の頭部14aの前後方向位置は調整可能である。なお、ストッパボルト14に代えて、例えば目視プレート5の水平な主体部5bに、ストッパプレート10の横長の板部10bの後面を当接させるストッパ用の短い垂直な鍔部(図示せず)を設けることも可能である。
目視プレート5のマーキング部12,13を含む主体部5bは、支軸7を支点としたストッパプレート10の孔部9の回動軌跡に沿って孔部9内に引っ掛かりなくスムーズに進入するべく、水平よりも少し下向きに傾斜している。
図3の如く電線2の先端2aの位置を規定した状態で、例えば電線2の外周側の絶縁被覆(シース)2bに不図示のカッタで電線長手方向の切り込みを入れる作業を行うことで、電線長手方向(電線2の先端2aから長手方向中間部までの)切り込みの長さが正確に規定される。あるいは、図3の如く電線2の先端2aの位置を規定した状態で、電線2の外周側の絶縁被覆(シース)2bに周方向の切り込みを入れることも可能であり、この場合は、電線2の先端2aから周方向の切り込みまでの長さが正確に規定される。例えばそれらの作業の後、図3の状態から電線2を前方に引き戻すことで、ストッパプレート10が引張コイルばね16の力で前方に回動して図1の初期位置に復元する。
図5は、使用する電線の一形態を示すものである。この電線2は、小径な二本の電線20の外側をシールド用の導電金属製の編組21で巻き、編組21の外側を合成樹脂製の絶縁被覆(シース)2bで巻いた断面長円形状の高圧二芯電線である。小径な二本の電線20は、多数本の導電性の素線20aと、多数本の素線20aの外側を覆う合成樹脂製の絶縁被覆20bとで構成されている。
図1〜図4の電線端末位置決め治具1の基板部3には、図5の高圧二芯電線2の最外層の絶縁被覆2bの長辺部2b’を沿わせて(図5の電線2を90°反転させた姿勢で)セットする。図2の電線ガイドカバー17は高圧二芯電線1の断面形状に合わせて上壁17bの幅を左右の側壁17aの高さよりも長く設定している。断面円形の単芯電線(図示せず)を用いる場合は、図2の電線ガイドカバー17の上壁17bの幅は左右の側壁17aの高さと同等に設定される。
図6は、図1〜図4の電線端末位置決め治具1を含む電線端末加工治具22と、電線端末位置決め治具1を用いた電線端末加工方法の一実施形態を示すものである。
この電線端末加工治具22は、電線端末位置決め治具1の基板部3とベースプレート19とを前方に延長し、延長された基板部3の前半(3)に電線ガイドカバー17を配設し、延長された基板部3の後半3’に略逆ハの字状の電線ガイド壁23を配設し、延長されたベースプレート19の前部上面19’に電線クランプ24を固定して設けた構成のものである。
電線ガイド壁23は、上に向かうにつれて外向きに開いた左右一対のテーパ状の壁部(符号23で代用)と、一対のテーパ状の壁部23の間の溝部25とを有し、溝部25は電線ガイド壁23と電線ガイドカバー17との間の逆凹字状の区画壁26の矩形状の開口26aを経て電線ガイドカバー17の内側の空間に続いている。電線クランプ24は、左右の把持ブロック27の間に水平方向の電線挿通溝28を基板部3’の延長上に有し、レバー29の引き上げ操作で電線挿通溝28を縮幅させつつ左右の把持ブロック27で電線2を径方向に挟持する。
作業者は、例えば、図5の高圧二芯電線2の先端部(符号2b’で代用)を電線ガイド壁23に沿って案内させつつ電線ガイドカバー17の内側に挿入させ、電線2の先端面2a(外側の絶縁被覆2bの先端と編組21の先端と小径な電線20の絶縁被覆20bの先端と芯線部20cの先端とで成る)を電線端末位置決め治具1のストッパプレート10に突き当てて、図1〜図4の操作で目視プレート5のマーキング部12,13を目視して、位置決めOKを確認した後、電線2を電線クランプ24で把持固定する。
一例として、電線2を電線クランプ24で把持固定した状態で、不図示のカッタを図5の電線2の最外層の絶縁被覆(シース)2bに突き当てて、電線クランプ24を緩めて、電線2を前方に引いて絶縁被覆2bを電線長手方向に切断して絶縁被覆2bに真直な切り込みを入れる。あるいは、電線2を電線クランプ24で把持固定した状態で、電線2の最外層の絶縁被覆(シース)2bを不図示の一対のカッタで周方向に切断して絶縁被覆2bに環状の切り込みを入れる。これらカッタや一対のカッタは電線2に対して電線径方向に正確に位置決めする治具等を用いて配置する。長手方向切断用のカッタを電線クランプ24の内側に設けてもよい。これら絶縁被覆2bの切断については別件で提案するので、本明細書では説明を省略する。
本実施形態の電線端末位置決め治具1によれば、電線2の先端2aをストッパプレート10に突き当てるという物理的な手法と、電線2の先端2aの突き当てによってストッパプレート10を回動させて固定側の目視プレート5の先端部のマーキング部12,13をストッパプレート10の孔部9から突出させ、その突出部分12,13を作業者に目視させるという視覚的な手法によって、電線2の先端2aの位置を確実に検出させることができると共に、電源や配線を不要とした簡易な機械的機構と動作によって、電圧等の異なる海外等においても使用環境に左右されることなく、且つ面倒で難しいセンサ設定等を不要として、低コストで簡単且つ確実に電線2の先端2aの位置を検出することができる。
なお、上記した本発明の構成は、電線端末位置決め治具1として以外に、電線端末位置決め方法や電線端末位置検出方法、あるいは電線端末加工方法や電線端末加工装置22としても有効なものである。
本発明に係る電線端末位置決め治具とそれを用いた電線端末加工方法は、電源や配線や、チューニング等の面倒な作業を不要として、電圧等の異なる海外等でも使用可能で、省エネルギ化にも対応可能して、簡素な構造で低コストで簡単且つ確実に電線の先端位置を検出するために利用することができる。
1 電線端末位置決め治具
2 電線
2a 先端
3 基板部
5 目視プレート
9 孔部
10 ストッパプレート
12,13 マーキング部
16 引張コイルばね(弾性部材)
17 電線ガイドカバー

Claims (4)

  1. 電線を長手方向に沿わせる基板部と、該基板部側に回動自在に軸支され、該電線の先端を突き当てるストッパプレートと、電線突き当て方向に回動した該ストッパプレートの孔部に進入する固定側の目視プレートとを備え、該目視プレートが、該ストッパプレートの電線突き当て方向の回動角度に応じて該孔部から露出する目視確認用のマーキング部を有することを特徴とする電線端末位置決め治具。
  2. 前記ストッパプレートが弾性部材で電線突き当て反対方向に付勢されたことを特徴とする請求項1記載の電線端末位置決め治具。
  3. 前記電線を覆って挿通させる電線ガイドカバーが前記ストッパプレートにかけて前記基板部に設けられたことを特徴とする請求項1又は2記載の電線端末位置決め治具。
  4. 請求項1〜3の何れかに記載の電線端末位置決め治具を用いて、前記電線の先端を前記ストッパプレートに正規に突き当てた状態で、該電線の端末加工を行うことを特徴とする電線端末加工方法。
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