JP2013091299A - サーマルヘッド、およびサーマルプリンタ - Google Patents

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Abstract

【課題】 誤動作の発生を低減することができるサーマルヘッドを提供する。
【解決手段】 本発明のサーマルヘッドX1は、基板7、基板7上に設けられた複数の発熱部9、および発熱部9に電気的に接続された電極配線を有するヘッド基体3と、ヘッド基体3の電極配線に電気的に接続された配線導体5bを有する配線基板5と、導電性を有しており、少なくとも一部の領域が配線基板5の配線導体5bと略平行である平行領域6aを有し、配線基板5の上方に位置するカバー部材6と、配線基板5とカバー部材6との間に設けられた導体8とを備え、導体8が、カバー部材6の平行領域6aに対して傾斜して配置されていることを特徴とする。
【選択図】 図3

Description

本発明は、サーマルヘッド、およびサーマルプリンタに関する。
従来、ファクシミリあるいはビデオプリンタ等の印画デバイスとして、種々のサーマルヘッドが提案されている。例えば、特許文献1に記載のサーマルヘッドでは、基板、基板上に設けられた複数の発熱部、および発熱部に電気的に接続された電極配線を有するヘッド基体と、ヘッド基体の電極配線に電気的に接続された配線導体を有する配線基板と、導電性を有しており、少なくとも一部の領域が配線基板の配線導体と略平行である平行領域を有し、配線基板の上方に配置されたカバー部材とを備えている。
特開平9−207367号公報
特許文献1に記載のサーマルヘッドでは、配線基板の上方にカバー部材が設けられている。このカバー部材と配線基板とは、互いに対向する面同士が略平行である平行領域を有している。そのため、互いに対向する面同士に電位差があると見かけ上コンデンサとして機能するため、いわゆる平行平板共振が発生する。平行平板共振が発生すると、特定の周波数において高いレベルの放射ノイズが発生する。放射ノイズが発生することにより、サーマルヘッドの外部に設けられた外部機器が電磁干渉する可能性があった。
本発明の一実施形態に係るサーマルヘッドは、基板、基板上に設けられた複数の発熱部、および発熱部に電気的に接続された電極配線を有するヘッド基体と、ヘッド基体の電極配線に電気的に接続された配線導体を有する配線基板と、導電性を有しており、少なくとも一部の領域が配線基板の配線導体と平行である平行領域を有し、配線基板の上方に位置するカバー部材とを備えている。また、配線基板とカバー部材との間に導体が設けられている。また、平面を有する導体が、カバー部材の平行領域に対して傾斜して配置されている。
また、本発明の一実施形態に係るサーマルプリンタは、上記に記載のサーマルヘッドと、発熱部上に記録媒体を搬送する搬送機構と、発熱部上に記録媒体を押圧するプラテンローラとを備えることを特徴とする。
本発明によれば、外部機器が電磁干渉する可能性を低減することができる。
本発明のサーマルヘッドの一実施形態を示す平面図である。 図1のサーマルヘッドのI−I線断面図である。 (a)は図1のサーマルヘッドのII−II線断面図であり、(b)は図1のサーマルヘッドのIII−III線断面図である。 カバー部材の図示を省略して示す図1のサーマルヘッドの平面図である。 図1に示すサーマルヘッドの導体を示し、(a)は平面図、(b)は断面図、(c)は配線基板との接続を示す説明図である。 本発明のサーマルプリンタの一実施形態を示す概略図である。 本発明のサーマルヘッドの他の実施形態を示し、(a)はコネクタ部分の断面図、(b)はUSBコネクタ部分の断面図、(c)は回路基板の概略平面図である。 本発明のサーマルヘッドのさらに他の実施形態を構成するカバー部材の斜視図である。 図8に示すカバー部材を備えたサーマルヘッドを示し、(a)は図8のIV−IV線断面図、(b)は図8のV−V線断面図である。 本発明のサーマルヘッドのさらに他の実施形態を構成する配線基板の斜視図である。 図10に示す配線基板の平面図である。 (a)は図11のVI−VI線断面図、(b)は図11のVII−VII線断面図である。
<第1の実施形態>
以下、本発明のサーマルヘッドの一実施形態について、図面を参照しつつ説明する。図1〜5に示すように、本実施形態のサーマルヘッドX1は、放熱体1と、放熱体1上に配置されたヘッド基体3と、ヘッド基体3に接続された配線基板5と、配線基板5上に配置されたカバー部材6とを備えている。図4は、カバー部材6の図示を省略したサーマルヘッドX1を示す平面図である。なお、以下、配線基板5としてフレキシブル配線基板5(以下、FPC5という)を用いた場合について説明する。
放熱体1は、板状に形成されており、平面視で長方形状を有している。この放熱体1は、例えば、銅、鉄またはアルミニウム等の金属材料で形成されており、後述するようにヘッド基体3の発熱部9で発生した熱のうち、印画に寄与しない熱の一部を放熱する機能を有している。また、放熱体1の上面には、両面テープあるいは接着剤等(不図示)によってヘッド基体3が接着されている。
ヘッド基体3は、平面視で長方形状の基板7と、基板7上に設けられ、基板7の長手方向に沿って配列された複数の発熱部9と、発熱部9の配列方向に沿って基板7上に並べて配置された複数の駆動IC11とを備えている。
基板7は、アルミナセラミックス等の電気絶縁性材料あるいは単結晶シリコン等の半導体材料等によって形成されている。
基板7の上面には、蓄熱層13が形成されている。この蓄熱層13は、基板7の上面全体に形成された下地部13aと、複数の発熱部9の配列方向に沿って帯状に延び、断面が略半楕円形状の隆起部13bとを有している。この隆起部13bは、印画する記録媒体を、発熱部9上に形成された後述する第1保護層25に良好に押し当てるように機能する。
また、蓄熱層13は、例えば、熱伝導性の低いガラスで形成されており、発熱部9で発生する熱の一部を一時的に蓄積することで、発熱部9の温度を上昇させるのに要する時間を短くし、サーマルヘッドX1の熱応答特性を高めるように機能する。この蓄熱層13は、例えば、ガラス粉末に適当な有機溶剤を混合して得た所定のガラスペーストを従来周知のスクリーン印刷等によって基板7の上面に塗布し、これを焼成することで形成される。
図2に示すように、蓄熱層13の上面には、電気抵抗層15が設けられている。この電気抵抗層15は、蓄熱層13と、後述する共通電極配線17、個別電極配線19およびIC−FPC接続配線21との間に介在する。図1,4に示すように、平面視において、こ
れらの共通電極配線17、個別電極配線19およびIC−FPC接続配線21と同形状の領域(以下、介在領域という)と、共通電極配線17と個別電極配線19との間から露出した複数の領域(以下、露出領域という)とを有している。なお、図1,4では、この電気抵抗層15の介在領域は、共通電極配線17、個別電極配線19およびIC−FPC接続配線21で隠れている。
電気抵抗層15の各露出領域は、上記の発熱部9を形成している。そして、この複数の露出領域(発熱部9)が、図1,2,4に示すように、蓄熱層13の隆起部13b上に列状に配置されている。複数の発熱部9は、説明の便宜上、図1,4で簡略化して記載しているが、例えば、600dpi(dot per inch)等の密度で配置されている。
電気抵抗層15は、例えば、TaN系、TaSiO系、TaSiNO系、TiSiO系、TiSiCO系またはNbSiO系等の電気抵抗の比較的高い材料によって形成されている。そのため、後述する共通電極配線17と個別電極配線19との間に電圧が印加され、発熱部9に電流が供給されたときに、ジュール発熱によって発熱部9が発熱する。
図1〜4に示すように、電気抵抗層15の上面には、共通電極配線17、複数の個別電極配線19および複数のIC−FPC接続配線21が設けられている。これらの共通電極配線17、個別電極配線19およびIC−FPC接続配線21は、導電性を有する材料で形成されており、例えば、アルミニウム、金、銀および銅のうちのいずれか一種の金属またはこれらの合金によって形成されている。なお、共通電極配線17、個別電極配線19およびIC−FPC接続配線21等のヘッド基体3上に形成される電極をヘッド基体3の電極配線と称することができる。
共通電極配線17は、複数の発熱部9とFPC5とを接続するためのものである。図4に示すように、この共通電極配線17は、基板7の一方の長辺に沿って延びる主配線部17aと、基板7の一方および他方の短辺のそれぞれに沿って延び、一端部が主配線部17aに接続された2つの副配線部17bと、主配線部17aから各発熱部9に向かって個別に延び、先端部が各発熱部9に接続された複数のリード部17cとを有している。そして、この共通電極配線17は、副配線部17bの他端部がFPC5に接続されることにより、FPC5と各発熱部9との間を電気的に接続している。
複数の個別電極配線19は、各発熱部9と駆動IC11とを接続するためのものである。図2,4に示すように、各個別電極配線19は、一端部が発熱部9に接続され、他端部が駆動IC11の配置領域に配置されるように、各発熱部9から駆動IC11の配置領域に向かって個別に帯状に延びている。そして、各個別電極配線19の他端部が駆動IC11に接続されることにより、各発熱部9と駆動IC11との間が電気的に接続されている。より詳細には、個別電極配線19は、複数の発熱部9を複数の群に分け、各群の発熱部9を、各群に対応して設けられた駆動IC11に電気的に接続している。
複数のIC−FPC接続配線21は、駆動IC11とFPC5とを接続するためのものである。図2〜4に示すように、各IC−FPC接続配線21は、一端部が駆動IC11の配置領域に配置され、他端部が基板7の他方の長辺の近傍に配置されるように、帯状に延びている。そして、この複数のIC−FPC接続配線21は、一端部が駆動IC11に接続されるとともに、他端部がFPC5に接続されることにより、駆動IC11とFPC5との間を電気的に接続している。
より詳細には、各駆動IC11に接続された複数のIC−FPC接続配線21は、異なる機能を有する複数の配線で構成されている。具体的には、この複数のIC−FPC接続配線21は、例えば、駆動IC11を動作させるための電圧を印加するためのIC電源配
線と、駆動IC11およびこの駆動IC11に接続された個別電極配線19を、例えば0〜1Vのグランド電位に保持するためのグランド電極配線と、後述する駆動IC11内のスイッチング素子のオン・オフ状態を制御するように駆動IC11を動作させるための電気信号を供給するためのIC制御配線とで構成されている。
駆動IC11は、図4に示すように、複数の発熱部9の各群に対応して配置されているとともに、個別電極配線19の他端部とIC−FPC接続配線21の一端部とに接続されている。この駆動IC11は、各発熱部9の通電状態を制御するためのものであり、内部に複数のスイッチング素子を有しており、各スイッチング素子がオン状態のときに通電状態となり、各スイッチング素子がオフ状態のときに不通電状態となる公知のものを用いることができる。
各駆動IC11は、各駆動IC11に接続された各個別電極配線19に対応するように、内部に複数のスイッチング素子(不図示)が設けられている。そして、図2に示すように、各駆動IC11は、各スイッチング素子に接続された一方の接続端子11a(以下、第1接続端子11aという)が個別電極配線19に接続されており、この各スイッチング素子に接続されている他方の接続端子11b(以下、第2接続端子11bという)がIC−FPC接続配線21の上記のグランド電極配線に接続されている。これにより、駆動IC11の各スイッチング素子がオン状態のときに、各スイッチング素子に接続された個別電極配線19とIC−FPC接続配線21のグランド電極配線とが電気的に接続される。
上記の電気抵抗層15、共通電極配線17、個別電極配線19およびIC−FPC接続配線21は、例えば、各々を構成する材料層を蓄熱層13上に、例えばスパッタリング法等の従来周知の薄膜成形技術によって順次積層した後、この積層体を従来周知のフォトリソグラフィー技術やエッチング技術等を用いて所定のパターンに加工することにより形成される。なお、共通電極配線17、個別電極配線19およびIC−FPC接続配線21は、同じ工程によって同時に形成することができる。
図1〜4に示すように、基板7の上面に形成された蓄熱層13上には、発熱部9、共通電極配線17の一部および個別電極配線19の一部を被覆する第1保護層25が形成されている。図示例では、この第1保護層25は、蓄熱層13の上面の左側の領域を覆うように設けられている。この第1保護層25は、発熱部9、共通電極配線17および個別電極配線19の被覆した領域を、大気中に含まれている水分等の付着による腐食や、印画する記録媒体との接触による摩耗から保護するためのものである。
第1保護層25は、例えば、SiC系、SiN系、SiO系およびSiON系等の材料で形成することができる。また、この第1保護層25は、例えば、スパッタリング法、蒸着法等の従来周知の薄膜成形技術や、スクリーン印刷法等の厚膜成形技術を用いて形成することができる。また、この第1保護層25は、複数の材料層を積層して形成してもよい。
また、図1〜4に示すように、基板7の上面に形成された蓄熱層13上には、共通電極配線17、個別電極配線19およびIC−FPC接続配線21を部分的に被覆する第2保護層27が設けられている。図示例では、この第2保護層27は、蓄熱層13の上面の第1保護層25よりも右側の領域を部分的に覆うように設けられている。第2保護層27は、共通電極配線17、個別電極配線19およびIC−FPC接続配線21の被覆した領域を、大気との接触による酸化や、大気中に含まれている水分等の付着による腐食から保護するためのものである。なお、第2保護層27は、共通電極配線17および個別電極配線19の保護をより確実にするため、図2に示すように第1保護層25の端部に重なるようにして形成されている。
第2保護層27は、例えば、エポキシ樹脂やポリイミド樹脂等の樹脂材料で形成することができる。また、この第2保護層27は、例えば、スクリーン印刷法等の厚膜成形技術を用いて形成することができる。
なお、図1〜4に示すように、FPC5を接続する共通電極配線17の副配線部17bおよびIC−FPC接続配線21の端部は、第2保護層27から露出しており、後述するようにFPC5が接続されるようになっている。
また、第2保護層27には、図2に示すように、駆動IC11を接続する個別電極配線19およびIC−FPC接続配線21の端部を露出させるための開口部27aが形成されており、この開口部27aを介してこれらの配線が駆動IC11に接続されている。また、駆動IC11は、個別電極配線19およびIC−FPC接続配線21に接続された状態で、駆動IC11自体の保護、および駆動IC11とこれらの配線との接続部の保護のため、エポキシ樹脂やシリコーン樹脂等の樹脂からなる被覆部材29によって被覆されることで封止されている。
FPC5は、図3,4に示すように、ヘッド基体3の複数の発熱部9の配列方向に沿って延びており、上記のように共通電極配線17の副配線部17bおよび各IC−FPC接続配線21に接続されている。FPC5は、ベース部材5aと、ベース部材5a上に設けられた配線導体5bと、ベース部材5aおよび配線導体5bを覆うように設けられた被覆部材5cとにより形成されている。そして、各配線導体5bがコネクタ31を介して図示しない外部の電源装置あるいは制御装置等に電気的に接続されている。
ベース部材5aおよび被覆部材5cは、絶縁性を有しており、熱硬化性樹脂あるいは光硬化性樹脂等により形成されている。配線導体5bは、前述したヘッド基体3の共通電極配線17、個別電極配線19およびIC−FPC接続配線21と同等の材料により形成することができる。なお、配線基板として、FPC5を用いて説明しているが、配線基板は、FPC5に限られるものではなく、例えばリジッド基板等を用いてもよい。
FPC5は、各配線導体5bが、ベース部材5aおよび被覆部材5cからヘッド基体3側の端部で露出し、導電性接合材料、例えば、半田材料、または電気絶縁性の樹脂中に導電性粒子が混入された異方性導電材料(ACF)等からなる接合材32(図3参照)によって、共通電極配線17の副配線部17bの端部および各IC−FPC接続配線21の端部に接続されている。なお、図4では、共通電極配線17の副配線部17bの端部および各IC−FPC接続配線21の端部に接続された複数の配線導体5bを破線で示している。また、FPC5の配線導体5bは、複数の発熱部9の配列方向に直交する方向(図示例では左右方向)に延びる配線領域5bsを有している。
そして、FPC5の各配線導体5bが、コネクタ31を介して図示しない外部の電源装置および制御装置等に電気的に接続されると、共通電極配線17は、20〜24Vの正電位に保持された電源装置のプラス側端子に電気的に接続される。個別電極配線19は、駆動IC11およびIC−FPC接続配線21のグランド電極配線を介して、0〜1Vのグランド電位に保持された電源装置のマイナス側端子に電気的に接続されるようになっている。そのため、駆動IC11のスイッチング素子がオン状態のとき、発熱部9に電圧が印加され、発熱部9が発熱する。
また、同様に、FPC5の各配線導体5bが、コネクタ31を介して図示しない外部の電源装置および制御装置等に電気的に接続されると、IC−FPC接続配線21の上記のIC電源配線は、共通電極配線17と同様、正電位に保持された電源装置のプラス側端子
に電気的に接続される。これにより、駆動IC11が接続されたIC−FPC接続配線21のIC電源配線とグランド電極配線との電位差によって、駆動IC11に駆動IC11を動作させるための電源電流が供給される。
また、IC−FPC接続配線21の上記のIC制御配線は、駆動IC11の制御を行う外部の制御装置に電気的に接続される。これにより、制御装置から送信された電気信号が駆動IC11に伝わる。この電気信号によって、駆動IC11内の各スイッチング素子のオン・オフ状態を制御するように駆動IC11を動作させることで、各発熱部9を選択的に発熱させることができる。
なお、図4に示すように、FPC5の両端部にそれぞれFPCコネクタ20が設けられている。FPCコネクタ20は、後述する導体(不図示)と接続するために設けられており、配線導体5bと電気的に接続されている。
FPC5と放熱体1との間には、ポリイミド樹脂またはガラスエポキシ樹脂等の樹脂からなる補強板33が設けられている。補強板33は、FPC5の下面に両面テープや接着剤等(不図示)によって接着されることにより、FPC5を補強するように機能している。また、この補強板33が放熱体1の上面に両面テープや接着剤等(不図示)によって接着されることにより、FPC5が放熱体1上に固定されることとなる。
カバー部材6は、FPC5の上面から突出する突起物、例えば、図3に示すように、FPC5の配線導体5bをコネクタ31に接続するための接続端子31a等を保護し、この突起物がヘッド基体3上を搬送される記録媒体に接触しないようにFPC5を覆うものである。図1,3に示すように、このカバー部材6は、FPC5の上面の全体を覆うようにFPC5上に設けられている。また、このカバー部材6のFPC5に対向する面の一部は、図3に示すように、ヘッド基体3の複数の発熱部9の配列方向に直交する方向の断面において、FPC5の配線導体5bの配線領域5bsに対して略平行な平行領域6aとなっている。なお、配線導体5bの配線領域5bsに対して略平行とは、配線領域5bsに対して±2°程度の誤差範囲を含める概念である。平行領域6aが、配線領域5bsに対して±2°以内であると、後述するように平行平板共振が生じる可能性があるため、平行領域6aが配線領域6bsに略平行とは、平行平板共振が生じる可能性があることを示す。
カバー部材6は、図1に示すように、平面視して中央部に穴部35が設けられている。そしてFPC5、補強板33および放熱体1の穴部35に対応する領域に、図示しない穴部が設けられており、螺子14あるいはピン等により接合されている。
また、図1に示すように、カバー部材6は後述する導体(不図示)のUSBコネクタ10に対応する位置に開口が設けられており、導体のUSBコネクタ10が外部に突出する構成となっている。なお、USBコネクタ10が雌端子である場合、USBコネクタ10には、USBの雄端子(不図示)を介してUSBケーブル12が接続されている。そして、USBケーブル12の一端はUSBコネクタ10に接続され、他端はサーマルプリンタのUSBポート(不図示)に接続されている。
カバー部材6は、導電性を有する材料で形成されており、例えば、ステンレス鋼やアルミニウム等の金属材料で形成することができる。サーマルヘッドX1では、ステンレス鋼等からなる金属板を曲げ加工することによって、カバー部材6を形成している。このように、導電性を有する材料によりカバー部材6を形成し、導電性の螺子14によりカバー部材6が接合されている。放熱体1をグランド電位に接続し、カバー部材6を放熱体1に接合することで、カバー部材6に生じた静電気を放熱体1に逃がすことができる。
図3,5を用いて導体8について説明する。
図5に示すように、導体8は、平面視して矩形状であり平面を有している。そして、一方側の側面の両端部に接続部18が設けられており、他方側の側面にUSBコネクタ10が設けられている。導体8は、絶縁性の絶縁部8aおよびUSBコネクタ10と、導電性の導体部8bとにより構成されており、導電性の導体部8bと接続部18とが電気的に接続されている。そして、導体8は、FPC5の全面にわたり設けられている。なお、導体8の一方側の側面の両端部に接続部18を設けた例を示したが、一方側の側面の端部に1つ設けてもよく、中央部に1つ設けてもよい。
導体8は、導体8の接続部18が、FPC5のFPCコネクタ20に挿入固定されることにより、FPC5に固定されており、図3(b)に示すように、カバー部材6の平行領域6aに対して傾斜して配置されている。なお、カバー部材6の図示しない開口に、USBコネクタ10を挿入することにより固定していてもよい。
導体8の絶縁性の絶縁部8aは、FPC5のベース部材5aおよび被覆部材5cと同等の材料により形成することができる。また、導体8の導電性の内部6bは、ヘッド基体3の電極配線と同等の材料により形成することができる。
ここで、FPCの配線導体の配線領域と、カバー部材の平行領域とが略平行である場合に、互いに対向する面同士に電位差があると、見かけ上コンデンサとして機能するため、いわゆる平行平板共振が発生する。平行平板共振が発生すると、特定の周波数において高いレベルの放射ノイズが発生する。これにより、サーマルヘッドの外部に設けられた外部機器が電磁干渉する可能性があった。
これに対して、サーマルヘッドX1では、導体8が、FPC5とカバー部材6との間に配置されていることから、配線領域5bsと導体8とには電位差が生じる可能性がある。そして、導体8がカバー部材6の平行領域6aに対して傾斜して配置されていることから、FPC5の配線領域5bsと導体8とが略平行して配置されない構成となる。それにより、見かけ上のコンデンサ容量である浮遊容量を低減することができ、FPC5の配線領域5bsと、カバー部材6の平行領域6aとの間で発生する平行平板共振の共振周波数を高くすることができ、電磁干渉が発生する可能性を低減することができる。
なお、導体8がカバー部材6の平行領域6aに対して傾斜するとは、導体8とカバー部材6の平行領域6aが略平行にならない構成を示し、平行領域6aに対して導体8が±2°以上、より好ましくは±5°以上傾斜してる状態を示している。
また、FPC5がFPCコネクタ20を備えており、FPCコネクタ20に導体8の接続部18を接続することで、簡単に導体8をFPC5に接続することができる。
さらに、導体8が絶縁性の絶縁部8aにより覆われていることから、導電性の導体部8bが、サーマルヘッドX1を構成する各部材に接触する可能性を低減することができ、導体8の導体部8bが短絡する可能性を低減することができ、サーマルヘッドX1の信頼性を向上させることができる。
なお、導体8として、絶縁性の絶縁部8aに覆われた例を示したが、導電性の導体部8bのみにより導体8を形成してもよい。この場合は、導体8を金属板あるいは金属箔等により形成することができる。
また、導体8をグランド電位に接続した例を示したが、グランド電位に接続しなくとも
よい。例えば、FPC5と同電位に接続することで、平行平板共振を抑えることができ、サーマルヘッドX1の外部に設けられた外部機器が電磁干渉する可能性を低減することができる。
さらに、導体8をFPC5の全面にわたり設けられた例を示したが、FPC5の全面にわたって設けられていなくともよい。例えば、カバー部材6の平行領域6aに対応する部位に導体8を設けることで、平行平板共振の発生を有効に抑えることができる。
なお、このような平行平板共振に起因した放射ノイズの発生は、サーマルヘッドの印画スピードの高速化に伴って高周波の電気信号がFPCに流れる場合により顕著となるため、例えば、特に、周波数が50MHz以上の高周波の電気信号を含む電気信号がFPCに流れる場合において、本発明による放射ノイズの低減効果はより顕著となる。
次に、第1の実施形態であるサーマルヘッドX1を用いたサーマルプリンタZについて、図6を参照しつつ説明する。図6は、本実施形態のサーマルプリンタZの概略構成図である。
図6に示すように、本実施形態のサーマルプリンタZは、上述のサーマルヘッドX1、搬送機構40、プラテンローラ50、電源装置60および制御装置70を備えている。サーマルヘッドX1は、サーマルプリンタZの筐体(不図示)に設けられた取付部材80の取付面80aに取り付けられている。なお、サーマルヘッドX1は、発熱部9の配列方向が、後述する記録媒体Pの搬送方向Sに直交する方向言い換えると主走査方向に沿うようにして、取付部材80に取り付けられている。
搬送機構40は、感熱紙、受像紙、カード等の記録媒体Pを図6の矢印S方向に搬送して、サーマルヘッドX1の複数の発熱部9上(より詳細には、第1保護層25上)に搬送するためのものであり、搬送ローラ43,45,47,49を有している。搬送ローラ43,45,47,49は、例えば、ステンレス等の金属からなる円柱状の軸体43a,45a,47a,49aを、ブタジエンゴム等からなる弾性部材43b,45b,47b,49bにより被覆して構成することができる。なお、図示しないが、記録媒体Pが受像紙、あるいはカード等の場合は、記録媒体PとサーマルヘッドX1の発熱部9との間に、記録媒体Pとともにインクフィルムを搬送するようになっている。
プラテンローラ50は、記録媒体PをサーマルヘッドX1の発熱部9上に押圧するためのものであり、記録媒体Pの搬送方向Sに直交する方向に沿って延びるように配置され、記録媒体Pを発熱部9上に押圧した状態で回転可能となるように両端部が支持されている。プラテンローラ50は、例えば、ステンレス等の金属からなる円柱状の軸体50aを、ブタジエンゴム等からなる弾性部材50bにより被覆して構成することができる。
電源装置60は、上記のようにサーマルヘッドX1の発熱部9を発熱させるための電流および駆動IC11を動作させるための電流を供給するためのものである。制御装置70は、上記のようにサーマルヘッドX1の発熱部9を選択的に発熱させるために、駆動IC11の動作を制御する制御信号を駆動IC11に供給するためのものである。
本実施形態のサーマルプリンタZは、図6に示すように、搬送機構40によって記録媒体PをサーマルヘッドX1の発熱部9上に搬送しつつ、電源装置60および制御装置70によって発熱部9を選択的に発熱させることで、記録媒体Pに所定の印画を行うことができる。なお、記録媒体Pが受像紙、あるいはカード等の場合は、記録媒体Pとともに搬送されるインクフィルム(不図示)のインクを記録媒体Pに熱転写することによって、記録媒体Pへの印画を行うことができる。
<第2の実施形態>
第2の実施形態に係るサーマルヘッドX2は、導体8が、回路基板8により形成されている点、および回路基板8とFPC5との間にシールド層16が設けられている点で第1の実施形態に係るサーマルヘッドX1と異なり、その他の構成は同一のため、説明を省略する。なお、同一の部材については同一の符号を付することとし、以下同様とする。
図7に示すように、サーマルヘッドX2は、シールド層16が回路基板8を覆うように設けられている。シールド層16は、金属あるいは合金等の導電性の部材により形成された板部材により形成することができる。また、シールド層16を薄い板部材を用いて作製することで、シールド層の加工を容易にすることができる。
回路基板8について説明する。詳細には図示していないが、回路基板8は、ヘッド基体3に設けられた駆動IC11を制御する駆動配線24と、駆動回路22と、メモリと、USBコネクタ10と、電源と、発振器と、ドライバーICとを備えている。そして、駆動IC11を制御することにより、サーマルヘッドX2の作動を制御している。
駆動配線24は、回路基板8上に設けられた各部材を電気的に接続する機能を有している。また、駆動回路22は、駆動IC11を制御するための機能を有しており、例えば、FPGAあるいはマイクロコンピューターにより構成されている。
メモリは、USBコネクタ10から送られてくる各種情報あるいは、ヘッド基体3より送られてくる温度情報を後述するADコンバーターにて変換されたデジタルデータを一時保管するための機能を有している。メモリにて蓄積された各種情報をもとに、回路基板8は駆動IC11の制御を行っている。
電源は、USBコネクタ10から供給される電圧をマイクロコンピューター等の駆動回路22に供給するために降圧する機能を有している。USBコネクタ10から供給される電圧を降圧せずにマイクロコンピューター等の駆動回路22に供給できる場合は設けなくともよい。
発振器は、駆動回路22に使用されるクロックを供給する機能を有している。駆動回路22として用いられるマイクロコンピューター等に内蔵されている場合は、発振器を別途設けなくともよい。
ドライバーICは、ヘッド基体3の駆動ICまで信号を供給するために、電流量を増加させる機能を有している。マイクロコンピューター等の駆動回路22の電流量が少ない場合においても、ドライバーICによりヘッド基体3まで信号を供給することができる。
また、回路基板8は、ADコンバーターを備えていてもよい。ADコンバーターを備えることで、ヘッド基体3にて用いられる、サーミスタ抵抗値あるいは抵抗値測定用の電流値等のアナログ信号をデジタル信号に変換して、メモリに供給すること、およびUSBコネクタに供給することができる。
上記部材は、回路基板8を構成する部材の例示であり、その他コンデンサ等を適宜回路基板8に設けてもよい。
第2の実施形態に係るサーマルヘッドX2は、導体8が回路基板8により構成されていることから、サーマルヘッドX2の外部に設けられていた回路基板8をサーマルヘッドX2の内部に設けることができる。これにより、サーマルヘッドX2を小型化することがで
きる。
また、回路基板8は上述した部材が設けられており、回路基板8を構成する各種部材、特に、マイクロコンピューター等の駆動回路22あるいは発振器等から電磁波が生じる場合があるが、サーマルヘッドX2は、回路基板8とFPC5との間に導電性のシールド層16が設けられていることから、回路基板8により生じた電磁波が、FPC5の配線導体5bに干渉することを抑えることができ、サーマルヘッドX2の電磁干渉を低減することができる。また、シールド16が、回路基板8を覆うように設けられていることから、サーマルヘッドX2を構成する部材がアンテナとして機能することにより、電磁波を受信してサーマルヘッドX2が誤作動する可能性を低減することができる。
また、回路基板8とFPC5とがFPCコネクタ20により接合されており、回路基板8がUSBコネクタ10により外部と接続されていることから、例えば、ヘッド基体3が摩耗した際に、ヘッド基体3およびFPC5のみを交換することができ、高価な回路基板8を取り換える必要がなく、サーマルヘッドX2のランニングコストを低減することができる。
<第3の実施形態>
図8,9を用いて本発明の第3の実施形態に係るサーマルヘッドX3について説明する。
図8は、サーマルヘッドX3を構成するカバー部材6の斜視図である。カバー部材6は、平行領域6aの下方に平行領域6aに対して傾斜して延びる延在部6bが折り曲げられて形成されている。延在部6bは、発熱部9の配列方向に沿ってFPC5の一端から他端にわたり、FPC5の全面にわたって設けられている。そして、延在部6bは、平行領域6aから下方に向けて延びた後、平行領域6aに対して斜めに傾斜した状態で延在している。そのため、カバー部材6は、一枚の板部材を折り曲げ加工することにより形成することができる。なお、サーマルヘッドX3においては、カバー部材6の延在部6bが導体として機能する。
図9に示すように、カバー部材6の接続部18は、発熱部9の配列方向におけるFPC5の両端部に設けられた露出部(不図示)に接続されている。FPC5の露出部は、第1,2の実施形態に係るサーマルヘッドX1,X2のFPCコネクタ20に変わり設けられており、配線導体5bがベース部材5aより露出している部位である。露出部にて露出した配線導体5bは、ヘッド基体3のグランド電極配線に接続されるものであり、露出部にて配線導体5bと接続されたカバー部材6はグランド電位となっている。
サーマルヘッドX3は、カバー部材6が、FPC5との間に平行領域6aに対して傾斜した延在部6bが折り曲げられて形成されていることから、FPC5と平行領域6aとの間で平行平板共振が生じる可能性を低減することができる。さらに、導体を別途設けることなく、カバー部材6の一部を用いて形成することができ、サーマルヘッドX3の構成を簡素化することができる。
なお、FPC5に露出部を設けて、カバー部材6をグランド電位に接続する例を示したが、カバー部材6が螺子14により、放熱体1に接続されているため、放熱体1がグラン
ド電位に接続されていれば、FPC5に露出部を設けてカバー部材6に接続する必要はない。また、カバー部材6はグランド電位に接続されていなくともよい。
<第4の実施形態>
図10〜12を用いて、第4の実施形態に係るサーマルヘッドX4について説明する。
図10はサーマルヘッドX4を構成するFPC5を示す斜視図である。FPC5は、発熱部9の配列方向に沿った両端部に屈曲部5dが設けられている。図11に示すように、FPC5の内部に設けられた配線導体5bは、ヘッド基体3と電気的に接続される配線導体5bと、配線導体5bから電気的に絶縁された導電部5eを有している。
図12(b)に示すように、FPC5は、屈強部5dが屈曲した状態でカバー部材6と接合されている。そのため、カバー部材6の平行領域6aと、FPC5の配線領域5bsとの間に、屈曲部5dが屈曲した状態で配置されることとなる。図11で示したように、屈曲部5dは、内部に配線導体5bから電気的に絶縁された導電部5eを備えている。そのため、この導電部5eが導体として機能することとなる。それにより、カバー部材6の平行領域6aとFPC5の配線領域5bsとの間で平行平板共振が生じる可能性を低減することができる。
また、FPC5の発熱部9の配列方向における中央部に屈曲部5dが形成されていないことにより、コネクタ31から突出した突起部である接続端子31aが、FPC5上に設けられている場合においても、カバー部材6とFPC5との間に屈曲部5dを配置することができる。
このように、FPC5が導電部5eを備える屈曲部5dを有することにより、導体を別途設けることなく、カバー部材6の平行領域6aとFPC5の配線領域5bsとの間で平行平板共振が生じる可能性を低減することができる。
さらに、導体として機能する導電部5eが、配線導体5bから電気的に絶縁されていることから、配線導体5bを流れる電流または電気信号に与える影響を小さくすることができる。
なお、導電部5eとして、配線導体5bから電気的に絶縁された例を示したが、導電部5eが配線導体5bから電気的に絶縁されておらず、配線導体5bの一部により形成されていてもよい。
また、第2の実施形態に係るサーマルヘッドX2のように、導体として回路基板8(図7参照)を用いた場合に、駆動配線とは別に導電部5eを形成することで、さらにカバー部材6の平行領域6aとFPC5の配線領域5bsとの間で平行平板共振が生じる可能性を低減することができる。
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない限りにおいて種々の変更が可能である。例えば、サーマルヘッドX1〜X4を組み合わせて実施してもよい。さらに、サーマルヘッドX1を用いたサーマルプリンタZの例を示したが、サーマルヘッドX2〜X4を用いてもよい。
上記実施形態のサーマルヘッドX1〜X4では、導体8が、FPC5の上面全体を覆うようにFPC5上に設けられ、導体8がFPC5の上面の少なくとも一部の領域を覆うようにFPC5上に設けられており、カバー部材6の平行領域6aとFPC5の配線領域5bsとの間に配置されている限り、これに限定されるものではない。
また、上記実施形態のサーマルヘッドX1〜X4では、カバー部材6のFPC5に対向する面が、平坦な例を示したが、カバー部材6のFPC5に対向する面が、FPC5の配線領域5bsに対して非平行となるように、傾斜して設けられていてもよい。その場合においても、カバー部材6の平行領域6aとFPC5の配線領域6bとの間の平行平板共振
が生じる可能性を低減することができる。
また、上記実施形態のサーマルヘッドX1〜X4では、FPC5を介してヘッド基体3の基板7上に設けられた共通電極配線17およびIC−FPC接続配線21を外部の電源装置および制御装置等に電気的に接続しているが、これに限定されるものではなく、例えば、FPC5のように可撓性を有するフレキシブル配線基板ではなく、PCB等の硬質の配線基板を介してヘッド基体3の各種配線を外部の電源装置等に電気的に接続してもよい。この場合、例えば、ヘッド基体3の共通電極配線17およびIC−FPC接続配線21と配線基板の配線導体とをワイヤーボンディング等によって接続すればよい。また、この場合も、カバー部材6はFPC5の場合と同様、硬質の配線基板上に設ければよい。
X1〜X4 サーマルヘッド
Z サーマルプリンタ
1 放熱体
3 ヘッド基体
5 配線基板
5b 配線導体
5bs 配線領域
6 カバー部材
7 基板
8 導体
9 発熱部
11 IC
20 シールド層

Claims (8)

  1. 基板、該基板上に設けられた複数の発熱部、および該発熱部に電気的に接続された電極配線を有するヘッド基体と、
    該ヘッド基体の前記電極配線に電気的に接続された配線導体を有する配線基板と、
    導電性を有しており、少なくとも一部の領域が前記配線基板の前記配線導体と略平行である平行領域を有し、前記配線基板の上方に位置するカバー部材と、
    前記配線基板と前記カバー部材との間に設けられた導体と、を備え、
    前記導体が、前記カバー部材の前記平行領域に対して傾斜して配置されている、ことを特徴とするサーマルヘッド。
  2. 前記ヘッド基体は、前記発熱部を制御する駆動ICをさらに有し、
    前記導体は、前記駆動ICに電気的に接続された駆動配線を有し、前記駆動ICを制御する駆動回路を備える回路基板である、請求項1に記載のサーマルヘッド。
  3. 前記回路基板は、該回路基板と前記配線基板との間にシールド層を有する、請求項2に記載のサーマルヘッド。
  4. 前記回路基板が、前記駆動配線から電気的に絶縁された導電部を有する、請求項2または3に記載のサーマルヘッド。
  5. 前記導体が、前記配線基板の一部が折り曲げられて形成されている、請求項1に記載のサーマルヘッド。
  6. 前記配線基板が、前記配線導体から電気的に絶縁された導電部を有する、請求項5に記載のサーマルヘッド。
  7. 前記導体が、前記カバー部材の一部が折り曲げられて形成されている、請求項1に記載されたサーマルヘッド。
  8. 請求項1乃至7のいずれか1項に記載のサーマルヘッドと、前記発熱部上に記録媒体を搬送する搬送機構と、前記発熱部上に記録媒体を押圧するプラテンローラとを備えることを特徴とするサーマルプリンタ。
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