JP2013090365A - 回転電機用ステータ及びその製造方法 - Google Patents

回転電機用ステータ及びその製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2013090365A
JP2013090365A JP2011226097A JP2011226097A JP2013090365A JP 2013090365 A JP2013090365 A JP 2013090365A JP 2011226097 A JP2011226097 A JP 2011226097A JP 2011226097 A JP2011226097 A JP 2011226097A JP 2013090365 A JP2013090365 A JP 2013090365A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
stator
stator coil
rotating electrical
coil
electrical machine
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2011226097A
Other languages
English (en)
Inventor
Satoru Takasaki
哲 高崎
Takehiro Aoki
健宏 青木
Atsushi Nagasawa
厚志 長沢
Akihito Koike
昭仁 小池
Toshiaki Ohara
利昭 大原
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Denso Corp
Toyota Motor Corp
Original Assignee
Denso Corp
Toyota Motor Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Denso Corp, Toyota Motor Corp filed Critical Denso Corp
Priority to JP2011226097A priority Critical patent/JP2013090365A/ja
Publication of JP2013090365A publication Critical patent/JP2013090365A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02TCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO TRANSPORTATION
    • Y02T10/00Road transport of goods or passengers
    • Y02T10/60Other road transportation technologies with climate change mitigation effect
    • Y02T10/64Electric machine technologies in electromobility

Landscapes

  • Insulation, Fastening Of Motor, Generator Windings (AREA)
  • Manufacture Of Motors, Generators (AREA)

Abstract

【課題】回転電機用ステータの製造方法において、ステータを含む回転電機の損失を低減するとともに、ステータコイルに対するワニス浸透性を向上させることである。
【解決手段】ステータの製造方法は、ステータコイル14の径方向片側である内周面側にスペーサである拡張用リング22を径方向に関して、ステータコア12を構成する環状のヨーク部16側に押し付けるリング押し付けステップと、ステータコイル14の径方向片側に拡張用リング22を押し付けた状態で、ステータコイル14にワニスを含浸させる含浸ステップとを含む。
【選択図】図2

Description

本発明は、ヨーク部と複数のティースとを有するステータコアと、複数のティースに巻回されたステータコイルとを備える回転電機用ステータ及びその製造方法に関する。
従来から、エンジン及びモータを駆動源として走行するハイブリッド車両や、電気自動車や燃料電池車等において、回転電機がモータや発電機として使用されている。また、回転電機をモータ及び発電機の両方の機能を有するものとして使用される場合もある。また、回転電機は、ステータと、ステータに対向配置され、回転するロータとを備える。また、ステータでは、ステータコアの複数個所にステータコイルが巻回されている。
例えば、特許文献1には、導体を巻線装置でコイル状に曲げ加工してステータコイルを形成した後、ステータコイルをステータコアの内周面の複数個所に設けられたティースの周囲に内径側から嵌合させる、逆にいえばステータコイルにティースを挿入することで製造される回転電機用ステータが記載されている。ステータの製造後の状態で、ティースの周囲にステータコイルが巻回されている。
特開2009−283591号公報
上記の特許文献1に記載されたステータでは、ステータコイルが、導体をコイル状に曲げ形成することで形成されている。このため、ステータの製造過程において、ステータコアのティースにステータコイルを嵌合させた後、ステータコイルをティースの奥側、すなわちステータコアの環状のヨーク部分に向けて(径方向外側に)押し込んだとしも、ステータコイルの自身のバネ力により復元する、すなわちステータコイルにスプリングバックが作用するので、コイル軸心方向の全長が広がりやすい。このため、ステータコアに対するステータコイルの位置が安定しない可能性がある。この場合、過度にコイル軸心方向の全長が大きくなると、ティースの先端とステータコイルのこの先端側部分との間に形成される段差高さが小さくなったり、段差がなくなる可能性がある。この場合、ステータコイルがロータに近づくため、ロータで磁力を発生させる場合にロータからの磁束がステータコイルを通過しやすくなり、コイル渦電流損が発生しやすくなる。このため、ステータを含む回転電機の損失が増大する可能性がある。
また、ステータコイルのコイル軸心方向の全長が大きくなると、ワニス含浸によりステータコイルを固定する際に、ステータコイルのそれぞれ1巻きである複数のターン部同士の間隔が大きくなりやすいため、ワニス浸透時の毛細管現象が作用しにくくなり、ワニス浸透性が低下する可能性がある。
本発明は、回転電機用ステータ及びその製造方法において、ステータを含む回転電機の損失を低減するとともに、ステータコイルに対するワニス浸透性を向上させることを目的とする。
本発明に係る回転電機用ステータの製造方法は、環状のヨーク部と、前記ヨーク部の径方向片側から突出する複数のティースとを有するステータコアと、前記複数のティースに巻回されたステータコイルとを備える回転電機用ステータの製造方法であって、前記ステータコイルの径方向片側にスペーサを径方向に関して前記ヨーク部側に押し付ける押し付けステップと、前記ステータコイルの径方向片側に前記スペーサを押し付けた状態で、前記ステータコイルにワニスを含浸させる含浸ステップとを含むことを特徴とする回転電機用ステータの製造方法である。なお、「径方向」とは特に断らない限り、ステータの径方向をいう(本明細書全体及び特許請求の範囲で同じである。)。また、「ティースに巻回」とはティースの全周に巻回される場合の他、ティースの周囲の周方向一部のみに配置される、いわゆる波巻きの場合も含む(本明細書全体及び特許請求の範囲で同じである。)
また、本発明に係る回転電機用ステータの製造方法において、好ましくは、前記複数のティースは、前記ヨーク部の内周面から突出しており、前記押し付けステップは、前記ステータコイルの内周側に前記スペーサを径方向に関して前記ヨーク部側に押し付ける。
また、本発明に係る回転電機用ステータの製造方法において、好ましくは、前記スペーサは、環状部材である。
また、本発明に係る回転電機用ステータの製造方法において、好ましくは、前記環状部材は、環状に形成された金属製の本体部の表面の少なくとも前記ステータコイルと接触する部分に離型剤がコーティングされることにより形成されている。
本発明に係る回転電機用ステータは、環状のヨーク部と、前記ヨーク部の径方向片側から突出する複数のティースとを有するステータコアと、前記複数のティースに巻回されたステータコイルとを備える回転電機用ステータであって、前記ステータコイルの径方向片側に当接し、径方向に関して前記ヨーク部側に前記ステータコイルを押し付けているスペーサを備え、前記ステータコイルの径方向片側に前記スペーサが押し付けられた状態で、前記ステータコイルにワニスが含浸されていることを特徴とする回転電機用ステータ。
また、本発明に係る回転電機用ステータにおいて、好ましくは、前記複数のティースは、前記ヨーク部の内周面から突出しており、前記スペーサは、前記ステータコイルの内周面に径方向に関して前記ヨーク部側に押し付けられている。
また、本発明に係る回転電機用ステータにおいて、好ましくは、前記スペーサは、環状部材である。
本発明の回転電機用ステータ及び本発明の回転電機用ステータの製造方法により得られる回転電機用ステータによれば、製造時にスペーサによりステータコイルを径方向に関してヨーク部側に押し付け、この状態で、ステータコイルにワニスを含浸している。このため、ステータの完成品で、ステータコイルをロータから径方向に遠ざけることができ、ステータを含む回転電機の損失を低減できる。さらに、ステータコイルの複数のターン部同士の間隔を小さくして、ワニス含浸時のステータコイルに対するワニス浸透性を向上させることができる。
本発明の実施形態の回転電機用ステータの製造方法を示すフローチャートである。 本発明の実施形態の回転電機用ステータの製造方法でのリング押し付けステップにおいて、ステータと拡張用リングとを示す概略半部断面図である。 図2のステータ及び拡張用リングの軸方向片側から他側に見た図に対応する図であって、一部を断面にして示す図である。 図3からスペーサである拡張用リングを取り出して示す斜視図である。 図3のA−A概略断面図である。 比較例の回転電機用ステータの製造方法でワニス含浸時に用いるステータを示す、図3に対応する図である。 図6のB−B概略断面図である。 (a)は比較例の図6のD部拡大断面図であり、(b)は実施形態の図3のC部拡大断面図である。 スペーサの別例である押圧部材を示す斜視図である。
以下において、図面を用いて本発明に係る実施の形態につき詳細に説明する。図1から図5は、本発明の実施形態の1例を示している。図1は、本実施形態の回転電機用ステータの製造方法を示すフローチャートである。また、図2、図3、図5は、本実施形態の回転電機用ステータの製造方法の途中工程での回転電機用ステータである、ステータ10を示す図である。まず、図2、図3、図5を参照して、本実施形態の製造方法で得られるステータ10を説明する。モータや発電機として使用される回転電機を構成するステータ10は、略筒状の磁性材製のステータコア12と、ステータコア12の複数個所に巻回されたステータコイル14とを備える。すなわち、ステータコア12は、環状のヨーク部16と、ヨーク部16の径方向片側である、内周面の周方向複数個所から径方向に突出する複数のティース18とを有する。
また、ステータコア12は、ヨーク部16の内周面の隣り合うティース18間に配置された複数のスロット20(図3、5)を有する。複数のステータコイル14は、例えばU相、V相、W相の3相のステータコイルであり、複数のティース18に集中巻きまたは分布巻きまたは波巻きで巻回されている。この状態で、各スロット20にステータコイル14の一部が配置される。なお、図3では、説明の便宜上、斜格子部によりステータコイル14を設けたステータ10の軸方向端部を簡略化して示している。また、ティース18とステータコイル14との間には、絶縁紙等の絶縁材を設けることもできる。また、ステータコア12は、周方向複数個所で分割された複数の分割コアを周方向に連結して形成されるものでもよい。以下、図2、図3、図5に示す要素と同一または対応する要素には同一の符号を付して説明する。
図1に示すように、本実施形態のステータ10の製造方法は、まず、ステータコイル14の内側にティース18を挿入する、逆にいえばティース18の周囲にステータコイル14を嵌合させる「コイル内ティース挿入ステップ」(S10)と、ステータコイル14の径方向内側にスペーサであり、環状部材である拡張用リング22(図2〜5)を押し付ける「リング押し付けステップ」(S12)と、ステータコイル14にワニスを含浸させる「含浸ステップ」(S14)とを含む。
「コイル内ティース挿入ステップ」(S10)では、断面丸形の丸線または断面矩形の平角線等の導体線を、集中巻きまたは分布巻きまたは波巻きで巻き形成された複数のステータコイル14に、複数のティース18を順次に、または同時に挿入する。例えば、ステータコア12が複数の分割コアにより形成される場合、複数の分割コアのティース18を、対応するステータコイル14の内側に順次に挿入する。そして複数の分割コアを環状に配置した状態で外周側に嵌合リングを嵌合させ、締め付けることで複数の分割コアを環状に連結する。この状態で、図2に示すように、ステータコイル14において、ステータコア12の軸方向(図2の左右方向)両端よりも軸方向外側に配置される部分により、ステータ10の軸方向両側に設けられる一対のコイルエンド24が形成される。例えば、3相に対応する導体線を、複数のスロット20に挿入されるスロット挿入部と、隣り合うスロット挿入部の一端部同士または他端部同士を連結する連結部とを有する波形形状に形成し、各導体線を1つずつ、または2つずつずれたスロット20に挿入するように波巻きで複数のティース18に巻き形成することもできる。この場合、同相の導体線同士を隣り合うスロット20に配置するように巻き形成し、同相の各導体線同士を直列または並列に接続することもできる。
次いで、図1の「リング押し付けステップ」(S12)では、複数のステータコイル14の両側のコイルエンド24部分の径方向片側である内周側に、図4に1つを示すスペーサである一対の拡張用リング22の外周面を、それぞれ径方向に関してヨーク部16側である外側(図2の矢印α方向)に押し付ける。
各拡張用リング22は、互いに同じ形状及び同じ寸法を有し、鉄等の金属等により円環状に形成されている。また、各拡張用リング22は、円環状に形成された金属等により造られた本体部の表面において、ステータコイル14と接触する外周面を含む部分、例えば表面全体に離形剤がコーティングされることにより形成されている。離形剤は、後のステップでステータコイル14にワニスが含浸される場合でも、このワニスに対する離形性を高くする機能を有する。この「リング押し付けステップ」により、各ステータコイル14は、自由状態から自身のバネ力に抗して径方向外側、すなわち、ヨーク部16側に押し付けられ、コイル軸心方向の全長が縮んだ状態となる。
次いで、図1の「含浸ステップ」(S14)では、複数のステータコイル14にワニスを含浸させ、隣り合うステータコイル14同士の間や、同じステータコイル14のターン部同士の間にワニスを介在させ、絶縁性を確保するとともに、複数のステータコイル14をステータコア12にワニスにより固定する。
次いで、図示しない「リング取り外しステップ」で、複数のステータコイル14のコイルエンド24部分の径方向内側に取り付けられた一対の拡張用リング22を、複数のステータコイル14の内側から外側に取り外してステータ10の完成品とする。このようなステータ10は、ハウジング等、図示しない固定の部材に固定し、ステータ10の径方向内側に、図示しない回転するロータを対向配置することで、いわゆるインナーロータ型の回転電機(図示せず)を構成することができる。
このような本実施形態のステータの製造方法により得られるステータ10によれば、製造時に拡張用リング22によりステータコイル14を径方向に関してヨーク部16側に押し付け、この状態で、ステータコイル14にワニスを含浸している。このため、ステータ10の完成品で、ステータコイル14をロータから径方向に遠ざけることができ、図示しないロータで永久磁石やロータコイル等により磁力を発生させる場合でも、ロータからの磁束がステータコイル14に鎖交しにくくなり、ステータコイル14での渦電流損の発生を低減できる。したがって、ステータ10を含む回転電機の損失を低減できる。さらに、拡張用リング22によりステータコイル14の自身のバネ力に抗して、ステータコイル14のコイル軸心方向の全長を短くできるので、ステータコイル14の複数のターン部同士の間隔を小さくできて、ワニス含浸時の毛細管現象により、ステータコイル14に対するワニス浸透性を向上させることができる。
また、ステータコイル14をヨーク部16側に押し付けるスペーサが、環状部材である拡張用リング22であるので、複数のステータコイル14を押圧する機能を1つの部材である拡張用リング22に持たせることができ、部品点数及びコストを削減できる。また、環状部材である拡張用リング22は、環状に形成された金属製の本体部の表面の少なくともステータコイル14と接触する部分に離型剤がコーティングされることにより形成されている。このため、ステータコイル14へのワニス含浸後でも、ステータコイル14の内側から拡張用リング22を外側に容易に取り外すことができる。
これに対して、図6、図7は、本発明と異なる比較例を示している。図6は、比較例の回転電機用ステータの製造方法でワニス含浸時に用いるステータ10を示す、図3に対応する図である。図7は、図6のB−B概略断面図である。また、図8は、(a)が比較例の図6のD部拡大断面図であり、(b)が実施形態の図3のC部拡大断面図である。
すなわち、比較例の製造方法では、図6、図7に示すように、ステータコイル14へのワニス含浸時でも、ステータコイル14の両側のコイルエンド24部分の内周側には、拡張用リング22(図2〜5参照)を押し付けていない。すなわち、ワニスをステータコイル14に含浸させる「含浸ステップ」の前には「リング押し付けステップ」(図1参照)を行わない。その他の構成は、上記の図1〜5に示した実施形態と同様である。
このような比較例では、図8(a)に示すように、ワニス含浸の際に、ティース18の周囲にステータコイル14が巻回され、ステータコイル14の一部が隣り合うティース18の間に形成されるスロット20に配置されている。ただし、比較例では、本実施形態と異なり、拡張用リング22(図2等参照)でステータコイル14をヨーク部16側に押し付ける「リング押し付けステップ」を行わない。このため、ステータコイル14のバネ力であるスプリングバックにより隣り合うターン部26同士の間隔が広がって、コイル軸心方向(図8の上下方向)の全長L1が大きくなる。このため、ティース18先端とステータコイル14との間に形成される段差高さD1が小さくなり、ステータコイル14が図示しないロータ側(図8の上側)に近づくので、コイル渦電流損が増大する要因となる。また、ターン部26同士の間隔が広がることでワニス含浸の際の毛細管作用を有効に働かせることができず、ワニス浸透性が低下する要因となる。
これに対して、上記の図1〜5に示した実施形態では、「ワニス含浸ステップ」の前に、拡張用リング22(図2等)でステータコイル14をヨーク部16側に押し付ける「リング押し付けステップ」を行う。このため、図8(b)に示すように、ステータコイル14のバネ力に抗して、拡張用リング22でステータコイル14がヨーク部16側(図8の下側)に押し付けられ、隣り合うターン部26同士の間隔を小さくでき、ステータコイル14の軸心方向の全長L2を比較例の場合の全長L1よりも小さくできる。このため、ティース18先端とステータコイル14との間に形成される段差高さD2が、比較例の場合の高さD1よりも大きくなる。したがって、ステータコイル14を図示しないロータから遠ざけることができ、コイル渦電流損を低減できる。また、ターン部26同士の間隔を小さくできるので、ワニス含浸の際の毛細管作用を有効に発揮させることができ、ワニス浸透性を向上できる。
なお、上記では、ワニス含浸後に複数のステータコイル14の径方向内側から拡張用リング22を取り外す場合を説明した。これに対して、ワニス含浸後、すなわちステータ10の完成品状態で、拡張用リング22が複数のステータコイル14の径方向内側に取り付けられたままの状態とすることもできる。この場合、各拡張用リング22を例えば樹脂等の絶縁材料製とする。樹脂により各拡張用リング22を造る場合、複数のステータコイル14の径方向内側に各拡張用リング22が取り付けられた状態で、ステータコイル14にワニスが含浸されるので、ステータコイル14に拡張用リング22がワニスにより接着されて一体のまま保持される。このため、ステータ10の完成品でも、複数のステータコイル14と拡張用リング22とが一体に接合された状態となる。この場合でも、各拡張用リング22が樹脂等の絶縁材料により造られていれば、ステータ10を含む回転電機の損失が増大することがない。また、各拡張用リング22の表面に離型剤をコーティングする必要がない。
すなわち、回転電機用ステータの製造方法の別例では、上記の図1を用いて説明した実施形態において、S14の「含浸ステップ」の後に行っていた「リング取り外しステップ」を行わない。このような別例の製造方法により製造される別例のステータは、上記の図2〜5を用いて説明したステータ10と同様に、ヨーク部16と複数のティース18とを有するステータコア12と、複数のティース18に巻回されたステータコイル14とを備える。複数のティース18は、ヨーク部16の内周面の周方向複数個所から突出している。
特に、別例のステータ10は、ステータコイル14の径方向片側である内周面に当接し、径方向に関してヨーク部16側である外側にステータコイル14を押し付けているスペーサであり、環状部材である拡張用リング22(図2〜5参照)を備える。また、別例のステータ10には、ステータコイル14の径方向片側である内周面側に拡張用リング22が押し付けられた状態で、ステータコイル14にワニスが含浸されている。
このような別例の製造方法により得られる別例のステータの場合も、製造時に拡張用リング22によりステータコイル14を径方向に関してヨーク部16側に押し付け、この状態で、ステータコイル14にワニスを含浸している。このため、ステータ10の完成品で、ステータコイル14をロータから径方向に遠ざけることができ、ステータ10を含む回転電機の損失を低減できる。また、ステータコイル14の複数のターン部同士の間隔を小さくして、ステータコイル14に対するワニス浸透性を向上させることができる。
なお、上記の説明では、ステータが、ステータの径方向内側に、回転するロータを対向配置することでインナーロータ型の回転電機を構成する場合を説明した。ただし、ステータは、ステータの径方向外側に、回転するロータを対向配置することで、いわゆるアウターロータ型の回転電機を構成することもできる。この場合、ステータコアは、環状のヨーク部の径方向片側である外周面から突出する複数のティースを有する。また、複数のティースにステータコイルが巻回される。この様なステータの製造方法でも、本発明を適用することにより、上記の各実施形態と同様の効果を得られる。すなわち、本発明を適用しない場合には、ステータコアの外周面側からステータコイルのバネ力により、ステータコイルが外側に飛び出す傾向となり、ステータの外側に配置されたロータに近づくのでコイル渦電流損が増大したり、ワニス浸透性が低下する可能性がある。これに対して、本発明を適用するステータの製造方法では、ステータコイルの例えばコイルエンド部分等の径方向片側である外周面側にスペーサであり、環状部材である円環状の縮小用リングを、径方向に関してヨーク部側、すなわち内側に押し付ける「リング押し付けステップ」と、ステータコイルの外周面側に縮小用リングを押し付けた状態で、ステータコイルにワニスを含浸させる「含浸ステップ」とを有する構成を採用できる。このような構成でも、ステータを含む回転電機の損失を低減するとともに、ステータコイルに対するワニス浸透性を向上させることができる。
また、上記の説明では、スペーサが環状部材である拡張用リング22または縮小用リングである場合を説明した。ただし、スペーサは、環状部材以外により構成することもできる。例えば、上記の図2等を参照するように、ステータコイル14へのワニス含浸の際にステータコイル14の内周面側に、図9に示すような、スペーサである複数の押圧部材28を押し付けることもできる。各押圧部材28は、例えば、ステータコイル14の内側の径方向反対側2個所位置を押圧する一対の円弧部30と、一対の円弧部30の軸方向一端同士を連結する連結部32とを有する構成とする。そして、複数の押圧部材28を周方向の位相をずらして配置し、各押圧部材28により複数のステータコイル14の内周面をヨーク部16(図2等)側に押し付ける。例えば、各押圧部材28同士で連結部32の軸方向(図9の左右方向)高さを異ならせることができる。
10 ステータ、12 ステータコア、14 ステータコイル、16 ヨーク部、18 ティース、20 スロット、22 拡張用リング、24 コイルエンド、26 ターン部、28 押圧部材、30 円弧部、32 連結部。

Claims (7)

  1. 環状のヨーク部と、前記ヨーク部の径方向片側から突出する複数のティースとを有するステータコアと、前記複数のティースに巻回されたステータコイルとを備える回転電機用ステータの製造方法であって、
    前記ステータコイルの径方向片側にスペーサを径方向に関して前記ヨーク部側に押し付ける押し付けステップと、
    前記ステータコイルの径方向片側に前記スペーサを押し付けた状態で、前記ステータコイルにワニスを含浸させる含浸ステップとを含むことを特徴とする回転電機用ステータの製造方法。
  2. 請求項1に記載の回転電機用ステータの製造方法において、
    前記複数のティースは、前記ヨーク部の内周面から突出しており、
    前記押し付けステップは、前記ステータコイルの内周側に前記スペーサを径方向に関して前記ヨーク部側に押し付けることを特徴とする回転電機用ステータの製造方法。
  3. 請求項1または請求項2に記載の回転電機用ステータの製造方法において、
    前記スペーサは、環状部材であることを特徴とする回転電機用ステータの製造方法。
  4. 請求項3に記載の回転電機用ステータの製造方法において、
    前記環状部材は、環状に形成された金属製の本体部の表面の少なくとも前記ステータコイルと接触する部分に離型剤がコーティングされることにより形成されていることを特徴とする回転電機用ステータの製造方法。
  5. 環状のヨーク部と、前記ヨーク部の径方向片側から突出する複数のティースとを有するステータコアと、前記複数のティースに巻回されたステータコイルとを備える回転電機用ステータであって、
    前記ステータコイルの径方向片側に当接し、径方向に関して前記ヨーク部側に前記ステータコイルを押し付けているスペーサを備え、
    前記ステータコイルの径方向片側に前記スペーサが押し付けられた状態で、前記ステータコイルにワニスが含浸されていることを特徴とする回転電機用ステータ。
  6. 請求項5に記載の回転電機用ステータにおいて、
    前記複数のティースは、前記ヨーク部の内周面から突出しており、
    前記スペーサは、前記ステータコイルの内周面に径方向に関して前記ヨーク部側に押し付けられていることを特徴とする回転電機用ステータ。
  7. 請求項5または請求項6に記載の回転電機用ステータにおいて、
    前記スペーサは、環状部材であることを特徴とする回転電機用ステータ。
JP2011226097A 2011-10-13 2011-10-13 回転電機用ステータ及びその製造方法 Pending JP2013090365A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2011226097A JP2013090365A (ja) 2011-10-13 2011-10-13 回転電機用ステータ及びその製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2011226097A JP2013090365A (ja) 2011-10-13 2011-10-13 回転電機用ステータ及びその製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2013090365A true JP2013090365A (ja) 2013-05-13

Family

ID=48533791

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2011226097A Pending JP2013090365A (ja) 2011-10-13 2011-10-13 回転電機用ステータ及びその製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2013090365A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN106685163A (zh) * 2016-08-30 2017-05-17 宁波贝德尔电讯电机有限公司 一种风扇用电机交流定子浸漆工艺

Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0522908A (ja) * 1991-07-08 1993-01-29 Kokusan Denki Co Ltd 回転電機用固定子及びその製造方法
JPH05328680A (ja) * 1992-05-15 1993-12-10 Toshiba Corp 電気機器のワニス含浸方法
JP2002218718A (ja) * 2001-01-12 2002-08-02 Nissan Motor Co Ltd モータのコイル端部短縮方法および装置
JP2007274762A (ja) * 2006-03-30 2007-10-18 Aisin Aw Co Ltd ワニス含浸方法及びワニス含浸装置

Patent Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0522908A (ja) * 1991-07-08 1993-01-29 Kokusan Denki Co Ltd 回転電機用固定子及びその製造方法
JPH05328680A (ja) * 1992-05-15 1993-12-10 Toshiba Corp 電気機器のワニス含浸方法
JP2002218718A (ja) * 2001-01-12 2002-08-02 Nissan Motor Co Ltd モータのコイル端部短縮方法および装置
JP2007274762A (ja) * 2006-03-30 2007-10-18 Aisin Aw Co Ltd ワニス含浸方法及びワニス含浸装置

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN106685163A (zh) * 2016-08-30 2017-05-17 宁波贝德尔电讯电机有限公司 一种风扇用电机交流定子浸漆工艺

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5459110B2 (ja) 回転電機の固定子
JP4281733B2 (ja) 電気モータの分割ステータ
JP5879121B2 (ja) アキシャルギャップ回転電機
JP7142700B2 (ja) 分布巻ラジアルギャップ型回転電機及びその固定子
JP5353874B2 (ja) 回転電機の固定子及びその製造方法
JP2007181303A (ja) モータ
WO2020174817A1 (ja) 回転電機のステータ、回転電機、回転電機のステータの製造方法、および、回転電機の製造方法
WO2012169059A1 (ja) 回転電機の固定子、回転電機の固定子の製造方法、及び回転電機
JP5370245B2 (ja) 回転電機の固定子の製造方法
JP5309674B2 (ja) 固定子コイルの製造方法
JP5376262B2 (ja) 回転電機の固定子及びその製造方法
JP2012170295A (ja) 回転電機のステータおよびその製造方法
JP2008236978A (ja) クローポールモータ
JP2010239679A (ja) コイル線、ステータおよび回転電機
JP2014187856A (ja) ステータコアの絶縁構造及びステータの組付方法
JP2006191733A (ja) 回転電機の巻線接続構造
JP2013090365A (ja) 回転電機用ステータ及びその製造方法
JP4818401B2 (ja) モータ
JP2018117477A (ja) ステータ製造方法
WO2015040692A1 (ja) 回転電機の固定子
JP2016092971A (ja) 固定子巻線の製造方法、固定子巻線、固定子および回転電機
JP7351197B2 (ja) ステータの製造方法及びステータ
KR20140038291A (ko) 스테이터 및 회전 전기
JP7452272B2 (ja) 電機子の製造方法及び電機子
JP4021433B2 (ja) 内転型電動機の固定子

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20131112

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20140716

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20140805

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20140930

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20150310