(第1の実施形態)
図1は本発明にかかる照明装置を示す。照明装置100は、図12に示した従来の照明装置1200とは、スイッチ駆動回路18及びパワースイッチ19を備えていることで相違する。スイッチ駆動回路18は、信号処理回路16とパワースイッチ19との間に配設される。スイッチ駆動回路18は信号処理回路16から出力される指示信号S16に応動する。
パワースイッチ19には、機械式リレーまたは半導体式リレーのいずれかを用いることができる。機械式リレーにはたとえば電磁リレーが知られている。また、半導体式リレーとしてはたとえばフォトトライアックリレーやフォトMOSリレーが知られている。いずれの方式のリレーを用いるにしても交流100Vまたはそれ以上の比較的高い電圧をオンオフさせるに好適なリレーを用意しなければならない。
パワースイッチ19の第1端子191と第2端子192との接続は、昼白色光源ドライバ21及び電球色光源ドライバ22の動作を遮断するとき、すなわち、第1光源部31、第2光源部32を遮断(消灯)するときには開放状態におかれる。図1に示した状態は、第1端子191と第2端子192との接続が遮断すなわち開放された状態を示している。第1端子191と第2端子192とを接続させるか遮断するかの選択は図示しないリモコン送信部から送信されリモコン受信部17に到達した信号によって行われる。
信号処理回路16から出力される指示信号S16とスイッチ駆動回路18から出力される省電力スイッチ信号S18との信号極性は必ずしも一致させる必要はない。すなわち、指示信号S16がハイレベルであるとき、省電力スイッチ信号S18も同じハイレベルである必要はない。また、指示信号S16がローレベルであるとき、省電力スイッチ信号S18も同じローレベルである必要もない。なぜならば、指示信号S16の極性に関わらず、スイッチ駆動回路18から出力される省電力スイッチ信号S18の極性はハイレベルまたはローレベルのいずれにも設定できるからである。また、スイッチ駆動回路18から出力される信号の極性に関わらず、パワースイッチ19の導通、非導通の動作はいずれにも設定することができる。
パワースイッチ19の第1端子191にはたとえば商用電源である交流電圧AC1が印加されている。第1端子191と第2端子192が接続すなわち短絡されると、第2端子192にも交流電圧AC1が伝達される。この交流電圧AC1は、昼白色光源ドライバ21及び電球色光源ドライバ22の両者に共通に供給される。
昼白色光源ドライバ21及び電球色光源ドライバ22には交流電圧AC1のほかに信号処理回路16からPWM信号Spwm1,Spwm2が供給される。すなわち、それぞれ、昼白色光源ドライバ21には信号線161を介し、電球色光源ドライバ22には信号線162を介してPWM信号が供給される。なお、本発明に用いられるPWM信号の周波数は500Hz以上であることが望ましい。
第1光源部31、第2光源部32は、それぞれ昼白色光源ドライバ21及び電球色光源ドライバ22によってたとえばデューティ制御されて点灯する。
一般的に、照明装置においてのデューティ制御方式は、たとえばLEDの明るさを制御する方法の1つである。もちろん、デューティ制御方式を採用せずにLEDの明るさはそれに流す順方向電流の大きさを変えることでも調整することが可能である。しかし、この方法ではわずかな順方向電流の変化によって明るさが大きく変化するために明るさを微調整することが難しい。このためLEDに流す電流を一定電流に設定しておいて、LEDを高速に点滅させるいわゆるデューティ制御方式を採用している。
なお、第1光源部31、第2光源部32にはLEDを用いることができるが、それ以外にたとえば、有機EL(Electro Luminescence)、高輝度放電ランプ(HID)、蛍光ランプ、電球などであってもよい。
図1の照明装置100は、第1光源部31はJIS規格 Z9112で決められた昼白色を、第2光源部32は電球色を発光させ、両者の光を各別に調光してこの2つの間の明るさに調整する。
図1に示す本発明にかかる照明装置の特徴を要約すると、次のとおりである。すなわち、照明装置100は、主電源11と、第1端子191、第2端子192、及び制御端子193を有し、第1端子191が主電源11に接続されるパワースイッチ19と、パワースイッチ19の第2端子192に接続される光源ドライバ21(22)と、光源ドライバ21(22)によって駆動される光源部31(32)と、パワースイッチ19の制御端子193にパワースイッチ19をオンオフさせる省電力スイッチ信号S18を供給する信号処理回路16とを備えていることである。
また、図1に示した照明装置100は、光源ドライバは昼白色光源ドライバ21に対応する第1光源ドライバと、電球色光源ドライバ22に対応する第2光源ドライバを有する。さらに光源部は第1光源部31及び第2光源部32を有する。さらに第1光源ドライバ21は第1光源部31を、第2光源ドライバ22は第2光源部32をそれぞれ駆動する。こうした回路構成においては、第1光源ドライバ及び第2光源ドライバの電源電圧はパワースイッチ19の第2端子192側から共通に供給される。したがって、パワースイッチ19を制御することで、両者の電源電圧供給を同時に供給または遮断することができるので待機電力の削減に効果的である。
(第2の実施形態)
図2は本発明の照明装置にかかる第2の実施形態を示す。第2の実施形態は図1に示した第1の実施形態とは光源ドライバ及び光源部の段数が増加していることで相違する。したがって、第2の実施形態は第1の実施形態に比べて光源ドライバでの消費電力はさらに増加することになる。
図2において、光源ドライバは第1の実施形態で採用した昼白色光源ドライバ21及び電球色光源ドライバ22に加えて、昼光色光源ドライバ23、白色光源ドライバ24、及び、温白色光源ドライバ25を備えている。
また、第2の実施形態では、第1の実施形態で採用した第1光源部31、第2光源部32に加えて、第3光源部33、第4光源部34、及び第5光源部35を備えている。
図2に示した第2の実施形態は、日本工業規格(JIS) Z9112を意図して考案した照明装置を示す。すなわち、JIS Z9112には、昼光色、昼白色、白色、温白色及び電球色の5つの白色が規定されている。第2の実施形態はこうした5色の白色を有する光源部とそれらを各別に駆動する光源ドライバを備えるようにしたものである。昼光色、昼白色、白色、温白色及び電球色の色温度はそれぞれ、6500K(ケルヴィン)、5000K、4200K、3500K、及び2900Kである。
図2に示した照明装置200での待機電力は、図1に示したものと同様に制御回路12での待機電力を0.5Wとし、各光源ドライバでの待機電力をそれぞれ0.5Wとすると照明装置200全体で3.0Wの電力を消費する。したがって、図1に示した第1の実施形態の2倍の待機電力が必要となる。
しかし、本発明によれば、パワースイッチ19は、5段の光源ドライバを一気に遮断することができるので、制御回路12の待機電力だけで済み、図1に示した照明装置100と同じ待機電力で済む。すなわち、本発明の照明装置は光源ドライバの段数に関わらず待機電力は制御回路12だけで済むので照明装置が大型になればなるほど、また、電力が高くなればなるほど効果を発揮する。
図3は、図1及び図2に示したパワースイッチ19、昼白色光源ドライバ21、及び第1光源部31をより具体的に示したものである。なお、図3には説明の便宜上、昼白色光源ドライバ21、及び第1光源部31を例示したが、パワースイッチ19、電球色光源ドライバ22、及び第2光源部32による回路構成にも同様に適用することができる。また、図2に示したパワースイッチ19、昼光色光源ドライバ23、及び第3光源部33による回路構成、また、パワースイッチ19、白色光源ドライバ24、及び第4光源部34による回路構成、また、パワースイッチ19、温白色光源ドライバ25、及び第5光源部35による回路構成にも図3の回路を適用することができる。
なお、図3に示した第1光源部31には作図上、LED1〜LED4の4つのLEDを示したがこの数に限定されない。
図3において、主電源11は、交流電圧AC1をパワースイッチ19の第1端子191に供給する。パワースイッチ19の第2端子192には、ダイオードブリッジ回路DBが接続される。ダイオードブリッジ回路DBは4つの整流ダイオードD1〜D4で構成されている。こうした構成は当業者に全波整流型のダイオードブリッジ回路としてよく知られている。すなわち、パワースイッチ19はダイオードブリッジ回路DBの後段ではなく、主電源11のすぐ後段に配設している。換言すると、パワースイッチ19はダイオードブリッジ回路DBの前段に配設している。パワースイッチ19を主電源11のすぐ後段に設けることによって、照明装置全体の待機電力の消費を大幅に削減している。
ダイオードブリッジ回路DBの出力は整流ダイオードD3とD4の共通カソード側に取り出される。この共通カソード側には平滑コンデンサC1の第1端子すなわち正極(+)及び電源電圧供給線42が接続されている。電源電圧供給線42は、後段のチョッパー回路40及び第1光源部31に第1電源電圧DC1を供給する。第1電源電圧DC1はたとえば、直流140V程度で取り出すことができる。ダイオードブリッジ回路DBは本発明においてAC/DCコンバータの1つを成している。正確にはダイオードブリッジ回路DBと平滑コンデンサC1の組み合わせによってAC/DCコンバータを構成している。
昼白色光源ドライバ21は、ダイオードブリッジ回路DBの他に光源点灯電源回路(チョッパー回路40)を備えている。チョッパー回路40は、第1電源電圧DC1をそれよりも小さな直流電圧に変換するいわゆる降圧型のDC−DCコンバータの1つであり、一般的にはチョッパー回路と称される。
チョッパー回路40は、スイッチングトランジスタTR1、電流検出抵抗R1、コイルL1、コンデンサC2、及びダイオードD5を備える。チョッパー回路40は、前に述べたように端的に言えば、第1電源電圧DC1が第1光源部31を駆動するために好適なLED印加電圧DCLEDに降圧される。
コンデンサC2とコイルL1とは直列に接続され、この直列接続体とダイオードD5が並列に接続されている。すなわち、ダイオードD5のアノードはコンデンサC2とコイルL1との共通接続ノードに接続され、カソードは電源電圧供給線42に接続されている。
コイルL1とダイオードD5との共通接続ノードはスイッチングトランジスタTR1のドレインDに接続されている。
いま、スイッチングトランジスタTR1のゲートGにスイッチング信号Spwmのハイレベルが印加されると、スイッチングトランジスタTR1は導通する。このとき、電源電圧供給線42を介して第1光源部31、コイルL1、スイッチングトランジスタTR1、及び電流検出抵抗R1に電流が流れる。このときスイッチングトランジスタTR1と電流検出抵抗R1に生じる電圧は小さいため、コイルL1の両端には第1電源電圧DC1からLED印加電圧DCLEDを差し引いた、いわゆる、(DC1−DCLED)の電圧が印加される。たとえば、平滑コンデンサC1の両端に生じる第1電源電圧DC1が140Vであり、第1光源部31の印加電圧DCLEDが40Vとすると、コイルL1には(140−40=)100Vの電圧が印加されることになる。
スイッチングトランジスタTR1が非導通であるとき、すなわち、スイッチング信号Spwmがローレベルであるとき、コイルL1に逆起電力が生じ、この逆起電力によってコイルL1からダイオードD5を介して第1光源部31に電流が供給される。このようにして、スイッチングトランジスタTR1の導通、非導通の状態に関わらず第1光源部31には電流が供給され、点灯し続ける。
なお、第1光源部31への印加電圧DCLEDの大きさは、第1光源部31を構成するたとえば、LEDの数によって定まる。LED1個の順方向電圧をたとえば3Vとすると、LEDが直列に10個接続されている場合、LED印加電圧DCLED=3V×10=30Vとなる。また、LEDの数を20個直列に接続した場合には、印加電圧DCLED=3V×20=60Vとなる。また、本発明にかかるLED光源の接続方法は直列接続に限るものではなく、並列接続を組み合わせて接続し、駆動することができる。並列接続を組み合わせて接続する方法としては、たとえば先述のようにLEDの数を20個用意した場合には、10個のLEDを直列に接続したストリングを2つ並列に接続する方法(10直×2並)、5個のLEDを直列に接続したストリングを4つ並列に接続する方法(5直×4並)などが考えられ、これらの接続方法は照明装置の仕様によって適宜選択されうる。
スイッチングトランジスタTR1のゲートGに印加するスイッチング信号Spwmのデューティは、第1電源電圧DC1とLED印加電圧DCLEDの大きさによって決定される。たとえば、第1電源電圧DC1=140Vとし、LED印加電圧DCLED=40Vとすると、スイッチング信号Spwmのデューティは、40/140=0.286、すなわち、28.6%となる。また、第1電源電圧DC1=140Vとし、LED印加電圧DCLED=60Vとすると、スイッチング信号Spwmのデューティは、60/140=0.429、すなわち42.9%となる。
図3において、パワースイッチ19を導通、非導通する省電力スイッチ信号S18は信号処理回路16から印加される。
信号処理回路16は、スイッチングトランジスタTR1をオンオフ制御するためにフリップフロップ1610、コンパレータ1620及び発振器1630を有する。フリップフロップ1610はセット端子S、リセット端子R、及び出力端子Qを有しており、セット端子Sにセット信号が入力されると、出力端子Qからオン信号を出力し、リセット端子Rにリセット信号が入力されると出力端子Qからの出力を停止させる。
コンパレータ1620は、電流検出抵抗R1で検出された電圧Vsと基準電圧Vrefとを比較し、電圧Vsが基準電圧Vrefに達したときにフリップフロップ1610のリセット端子Rにリセット信号を印加する。
発振器1630は、フリップフロップ1610のセット端子Sに所定の周期でセット信号を出力する。なお、第1電源電圧DC1の大きさに応じてその発振周波数を変化させる場合には電圧制御型発振器(VCO)を用いる。
図4は、図1、図2に示した本発明にかかるスイッチ駆動回路18の具体的な回路構成を示す。スイッチ駆動回路18は、たとえば、トランジスタTR2,TR3及び抵抗R2,R3,R4,R5,R6で構成される。トランジスタTR2,TR3はバイポーラトランジスタで構成したが、MOSトランジスタであってもかまわない。
トランジスタTR2のベース・エミッタ間には抵抗R3が並列に接続されている。抵抗R3はトランジスタTR2のベース側に流れる電流の大きさを決定する。トランジスタTR2のエミッタは接地電位GNDに接続されている。
トランジスタTR2のコレクタは抵抗R4の第1端子に、抵抗R4の第2端子はトランジスタTR3のベースと抵抗R5の第1端子にそれぞれ接続されている。抵抗R5の第2端子はトランジスタTR3のエミッタと抵抗R6の第1端子に、抵抗R6の第2端子は電源電圧VDDにそれぞれ接続されている。電源電圧VDDはたとえば5Vに設定されている。
抵抗R6,R5,R4はトランジスタTR2に流れる電流を決定する。
トランジスタTR2のベースには信号処理回路16から抵抗R2を介して指示信号S16が印加される。トランジスタTR2は指示信号S16がハイレベルのときに導通し、ローレベルのときに非導通におかれる。すなわち、トランジスタTR2は指示信号S16のハイレベルまたはローレベルに応動する。
トランジスタTR2,TR3の導通、非導通状態は同期している。すなわち、トランジスタTR2が導通状態であるときトランジスタTR3も導通する。同様にトランジスタTR2が非導通のときにはトランジスタTR3も非導通状態におかれる。
信号処理回路16から出力された指示信号S16がローレベルのときはコイルL2には電流が流れない。このとき、パワースイッチ19の第1端子191と第2端子192が開放状態におかれる。こうした方式をここではノーマルオープン方式と称する。一方、コイルL2に電流が流れていないとき、第1端子191と第2端子192が短絡状態すなわち両者が電気的に接続されるように設定される方式をここではノーマルクローズ方式と称する。
上記ノーマルオープン方式では、指示信号S16をハイレベルにすると、コイルL2に電流が流れ、第1端子191と第2端子192が開放状態から短絡状態に遷移する。一方、ノーマルクローズ方式では、第1端子191と第2端子192が短絡状態から開放状態に遷移する。
本発明の照明装置に用いるパワースイッチ19は、ノーマルオープン方式であってもよいし、ノーマルクローズ方式であってもかまわない。
また、指示信号S16がハイレベルのときにコイルL2に電流が流れないようにすることも可能であり、ローレベルのときに流れるようにすることも容易に可能である。なぜならば、指示信号S16のハイレベル及びローレベルの状態に関わらずコイルL2への電流の供給及び遮断の選択は、スイッチ駆動回路18の回路構成を簡単に変更することで可能であるからである。
いずれにしても、照明装置100,200での待機電力を削減するには、図1、図2に示した昼白色光源ドライバ21、電球色光源ドライバ22、昼光色光源ドライバ23、白色光源ドライバ24、及び温白色光源ドライバ25への電力供給を遮断しなければならず、パワースイッチ19の第1端子191と第2端子192との接続が開放状態になるように設定しなければならない。
図5は本発明の照明装置に用いられるパワースイッチ19としてフォトMOSリレーを用いた一例を示す。フォトMOSリレーはよく知られた半導体方式リレーの1つである。
パワースイッチ19は、トランジスタTR4,TR5、及びダイオードD6,D7を有する。トランジスタTR4,TR5はたとえば、nチャンネル型のMOSトランジスタからなる。もちろん、NPN型バイポーラトランジスタを用いることもできる。トランジスタTR4,TR5のソースS同士は共通に接続される。
トランジスタTR4のドレインDは、ダイオードD6のカソードと共通接続され、その共通接続ノードはパワースイッチ19の第1端子191に接続される。第1端子191には主電源11から交流電圧AC1が印加される。
ダイオードD6,D7のアノード同士は共通接続され、その共通接続ノードは、トランジスタTR4,TR5のソースS同士に接続される。
トランジスタTR5のドレインDは、ダイオードD7のカソードと共通接続され、その共通接続ノードはパワースイッチ19の第2端子192に接続される。
トランジスタTR4,TR5のゲートG同士は共通接続される。この共通に接続されたゲートGは制御端子193に接続される。実際には共通ゲートG側には図示しない光発電セルが配設され、光発電セルは発光ダイオードLED5が光るとゲートGとソースSとの間の電圧を高くして導通させる。
制御端子193には発光ダイオードLED5からの光を元に発生した図示しない電圧が印加されている。発光ダイオードLED5には図1、図2に示したリモコン受信部17で受信した信号を印加することができる。また、スイッチ駆動回路18から出力される省電力スイッチ信号S18や、信号処理回路16から出力される指示信号S16に基づき生成した光信号を印加することもできる。
なお、フォトMOSリレーにはメーク型とブレーク型の2種類存在する。メーク型は前に述べたノーマルオープン方式と同じであり、発光ダイオードLED5が光っていないときにトランジスタTR4,TR5は非導通状態におかれ、発光ダイオードLED5が光るとトランジスタTR4,TR5のゲートGとソースS間の電圧が高くなり導通する方式である。
また、ブレーク型は前に述べたノーマルクローズ方式と同じであり、発光ダイオードLED5が光っていないときにトランジスタTR4,TR5は導通状態におかれ、発光ダイオードLED5が光るとトランジスタTR4,TR5のゲートGとソースS間を逆方向にして非導通する方式である。
本発明のパワースイッチ19としてはメーク型及びブレーク型のいずれの方式のフォトMOSリレーをも用いることができる。
図5に示したフォトMOSリレーは、パワースイッチ19の制御端子193に印加される電圧に応動してトランジスタTR4,TR5が応動し、パワースイッチ19の第1端子191と第2端子192との間の導通、非導通が制御される。このようにして、本発明の照明装置100,200に用いるパワースイッチ19は機械方式リレーだけではなく半導体方式のリレーも用いることができる。
図6は、パワースイッチ19にフォトトライアック方式リレーを用いた一例を模式的に示す。フォトトライアック方式リレーは半導体方式リレーの1つである。トライアックは2個のサイリスタを逆並列に接続し双方向に電流を流すことができる半導体素子である。本発明に用いるフォトトライアック方式リレーは、いわゆる、トライアックとフォトトライアックを組み合わせたものである。
パワースイッチ19はトライアックTRIACを有する。トライアックTRIACの第1端子T1はパワースイッチ19の第1端子191に接続され、第2端子T2は第2端子192に接続される。トライアックTRIACを制御するためのいわゆるトリガ電極は制御端子193に接続される。
図6に示したフォトトライアック方式リレーは比較的簡単に示しており、実際は制御端子193側には赤外の発光ダイオードLED6と光結合されるフォトトライアックやフォトカプラが配設されている。また、制御端子193側にはトライアックTRIACをトリガするためのトリガ回路やゼロクロス回路が接続されることが多い。また、トライアックTRIACの第1端子T1と第2端子T2との間にサージ吸収回路を配設する方法もよく知られている。
図7は図1、図2に示した昼白色光源ドライバ21、電球色光源ドライバ22、昼光色光源ドライバ23、白色光源ドライバ24、及び温白色光源ドライバ25を導通及び非導通させ、スイッチ駆動回路18から出力される省電力スイッチ信号S18を模式的に示す。
省電力スイッチ信号S18は、時刻t1で交流電圧AC1が投入されると同時にハイレベルHIとなり、このときに第1光源部31〜第5光源部35が点灯される状態を模式的に示している。時刻t2ではこれらの光源部を消灯するために省電力スイッチ信号S18はハイレベルHIからローレベルLOに切り換える。消灯期間は時刻t3まで続き、時刻t3では再点灯させるという状態を示している。
図7に示したものは省電力スイッチ信号S18がハイレベルHIで各光源部が点灯し、ローレベルLOで消灯するものとしたが、前にも述べたように、この状態は逆転させることも容易に可能である。すなわち、省電力スイッチ信号S18がローレベルLOのときに各光源部が点灯し、ハイレベルHIで消灯することも容易に設定することができる。
(第3の実施形態)
図8は本発明にかかる照明装置の第3の実施形態を示す。図1、図2に示したものとの共通点は、主電源11、制御回路12、スイッチ駆動回路18、及びパワースイッチ19を備えていることである。しかし、これらと大きく異なる第1の相違点は第1LED照明部310、第2LED照明部320、及び第3LED照明部330を有していることである。
第1LED照明部310は第1定電流回路311と第1LED回路312を有する。第1定電流回路311は、第1LED回路312に定電流CC1を供給する。第2LED照明部320は第2定電流回路321と第2LED回路322を有する。第2定電流回路321は、第2LED回路322に定電流CC1を供給する。第3LED照明部330は第3定電流回路331と第3LED回路332を有する。第3定電流回路331は、第3LED回路332に定電流CC1を供給する。これら3つの照明部は、ある1つの色温度だけに設定することができる。たとえば、3つのLED照明部すべてが昼白色光源用であってもよいし、または3つのすべてが、電球色光源用でもあってもかまわない。または、JIS規格 Z−9912に規定された昼光色、白色、温白色のいずれか1つの白色の色温度に設定されたものであってもよい。もちろん、図1、図2に示した第1の実施形態、第2の実施形態のように色温度の異なる光源色を複数段用意するものであってもよい。
なお、図8には第1LED照明部310、第2LED照明部320、及び第3LED照明部330の3つのLED照明部を示したが、これ以下であってもかまわないし、これ以上であってもかまわない。
図8に示した第3の実施形態が図1、図2に示した第1の実施形態、第2の実施形態との第2の大きな相違点は、パワースイッチ19のすぐ後段にAC/DCコンバータ130及びDC/DCコンバータ150を配設したことである。AC/DCコンバータ130は交流電圧AC1を直流電圧DC10に変換し、DC/DCコンバータ150では直流電圧DC10を直流電圧DC20に変換するものを示す。直流電圧DC20は第1定電流回路311を介して第1LED回路312に供給される。また、直流電圧DC20は第2定電流回路321を介して第2LED回路322に供給される。また、直流電圧DC20は第3定電流回路331を介して第3LED回路332に供給される。
図8に示した照明装置800は、作図及び説明の都合上AC/DCコンバータ130及びDC/DCコンバータ150は、第1LED照明部310、第2LED照明部320、及び第3LED照明部330の3つのLED照明部に共用させるものとしたが、各照明部に各別にAC/DCコンバータ130及びDC/DCコンバータ150を用意してもかまわない。
(第4の実施形態)
図9は本発明の第4の実施形態にかかる照明装置900を示す。図8に示した第3の実施形態の一部を変容したものである。すなわち、図8では、信号処理回路16を駆動するための電源電圧を生成するために、制御回路12を用意し、制御回路12の中にAC/DCコンバータ13、トランス14、DC/DCコンバータ15を配設したが、図9ではこれらの回路部を用いずに、直流電圧源VBATを用意したことである。直流電圧源VBATはたとえば、3.3Vまたは5.0Vのバッテリーとすることができる。第4の実施形態は第1、第2、及び第3の実施形態に比べて照明装置全体を小型化及び低コスト化することができる。
(第5の実施形態)
図10は本発明の第5の実施形態にかかる照明装置1000を示す。図9に示した第4の実施形態では、パワースイッチ19には主電源11から交流電圧AC1が供給される方式であったが、図10では直流電圧の主電源11aを用意している。すなわち、第1〜第4の実施形態では主電源11がいずれも交流電圧AC1を供給するものとしてきたが、図10に示した第5の実施形態は主電源11aが直流電圧である場合を示している。昨今、部屋の天井に直接取り付けるシーリングライトは商用電源の交流電圧AC1を元にして点灯されることが多いが、今後は家庭内で発電した直流電源を元にしてLED照明、有機EL照明、蛍光ランプ、または高輝度放電ランプ(HID)などを点灯させることが増えることが予測できる。本発明の照明装置はこうしたものにも適用することが可能である。
図11は、図8、図9、及び図10に示した第1LED照明部310の具体的な回路構成を示す。なお、第2LED照明部320、及び第3LED照明部330の具体的な回路構成も基本的には図11に示したものと同じである。
図11に示す第1LED照明部310には、直流電圧供給線340より直流電圧V40が供給されている。直流電圧供給線340からは第1定電流回路312で生成された定電流CC1が発光ダイオードLED1、LED2、LED3、及びLED4の順序に流れるように配設されている。発光ダイオードLED1〜LED4の直列接続体にはトランジスタTR6のコレクタが接続され、トランジスタTR6のベースには発光ダイオードLED1〜LED4の明るさを調整するためにパルス幅が制御されるパルス信号が印加されている。発光ダイオードLED1〜LED4が発光する明るさはPWM信号Spwmのパルス幅によって制御される。すなわち、図11には定電流でかつデューティ制御方式の明るさ調整方法が採用されている。なお、図3の説明で先述のように、本発明にかかるLED光源の接続方法は直列接続に限るものではなく、並列接続を組み合わせて接続し、駆動することができる。
なお、図11に点線で示すように、定電流CC1に替えて抵抗R7に置き換えることもできる。こうした構成は、定電圧のデューティ制御方式の明るさ調整方法として知られている。こうした方法は発光ダイオードLED1〜LED4の順方向電圧が偏倚すると発光する明るさが変化するという不具合が生じるが、定電流方式に比べて回路構成が簡単になるというメリットが得られる。
以上説明したように本発明の照明装置は待機電力の大幅な削減を図ることができ、特に高い明るさを要求される照明装置や消費電力が大きな大型の照明装置に好適であるので、産業上の利用可能性は高い。
(1B実施形態)
以下、図面を参照して本発明のバリエーションにかかる発明の1B実施形態を説明する。以下の図面の記載において、同一又は類似の部分には、同一又は類似の符号を付している。図面は模式的なものであり、図面相互間において互いの寸法の関係や比率が異なる部分が含まれている場合がある。
図13は、本バリエーション発明のLED照明装置における輝度及び/又は色度を補正する方法を説明するための調色・調光マップを示す。本バリエーション発明のLED照明装置は、図16に示すように、色温度(色調)が異なる2つの白色系LED(発光ダイオード)の組み合わせで構成される。
白色域には、JIS規格にも定められるように、色温度の高い方から順に昼光色の色域(色温度:約5700K〜約7100K)、昼白色の色域(色温度:約4600K〜約5400K)、白色の色域(色温度:約3900K〜約4500K)、温白色の色域(色温度:約3200K〜約3700K)、及び電球色の色域(色温度:約2600K〜約3150K)が並んでいる。これらの中のいずれの色調のLEDを用いてもよい。言い換えれば、昼光色LED群、昼白色LED群、白色LED群、温白色LED群、及び電球色LED群の中から任意に選択される2つのLEDランプ群によって本バリエーション発明の発光部を構成することができる。
好ましい例としては、昼白色LEDランプ群と電球色LEDランプ群からなる発光部とする。
具体的には、図16に示すように、複数の電球色(L色)LEDと複数の昼白色(N色)LEDが交互に、例えば円形状に配置されている。すなわち、L色のLEDとN色のLEDとが1対になって、中央の電源カバーと略同心円状に配置されている。電球色LEDと昼白色LEDの一方のLEDのみの輝度を変えれば、色度も輝度も変化する。また、電球色LEDの輝度と昼白色LEDの輝度の相対的な割合を変化させずに、両方のLEDの光出力を上げると色度が変化せずに輝度が上昇し、両方のLEDの光出力を下げると色度が変化せずに輝度が低くなる。
ここで、LED素子は、例えばGaN系半導体からなるn型半導体層、p型半導体層、およびこれらに挟まれた活性層からなる。LED素子からは、例えば青色光が発せられる。
また、LED素子は封止樹脂により覆われており、封止樹脂は、例えば透明なエポキシ樹脂またはシリコーン樹脂に蛍光体材料が混入された材質からなる。この蛍光体材料は、例えばLED素子から発せられた青色光によって励起されることにより黄色光を発する。この黄色光とLED素子からの青色光とが混色することにより、白色系の光が得られる。なお、封止樹脂には、青色光によって励起されることにより赤色光を発する蛍光体材料と緑色光を発する蛍光体材料とが混入されたものを用いてもよい。
図13の調色・調光マップでは、電球色(L色)LEDの輝度と昼白色(N色)LEDの輝度を変化させた場合に、色度がどのように変化するのかが示されている。調色・調光マップのA点は、L色のLEDの光出力が最大の状態で、N色のLEDの光出力が最大の状態を示す。すなわち、A点では、両方のLEDによる輝度は最大となり、L色とN色の色温度の比は1:1となる。B点は、L色のLEDの光出力が最大の状態で、N色のLEDの光出力が0(消灯)の状態を示す。すなわち、B点の輝度はA点の輝度の1/2になり、最も色温度(色度)が低い状態(2900K)となる。
また、C点は、L色のLEDの光出力が0(消灯)の状態で、N色のLEDの光出力が最大の状態を示す。すなわち、C点の輝度はB点の輝度と同じでA点の輝度の1/2になり、最も色温度(色度)が高い状態(5000K)となる。D点は、L色のLEDの光出力が0(消灯)の状態で、N色のLEDの光出力が0(消灯)の状態を示す。すなわち、D点では、両方のLEDによる輝度は最小(消灯)となり、色温度(色度)はA点と同じでB点とC点のちょうど中間となる。
ここで、L色のLEDの光出力とN色のLEDの光出力をそれぞれ0(消灯)〜最大値まで変化させた場合の領域がABCDの4点で囲まれた実線の正方形である。しかし、L色のLED及びN色のLEDともに、光出力にバラツキがある。このため、ABCDの4点で囲まれた正方形内の輝度・色度を網羅することはできず、照明装置によって色度、輝度の範囲が図13のABCDの4点で囲まれた正方形とずれてしまう。
そこで、LEDの光出力範囲のバラツキを考慮して、あらかじめ最大光出力範囲までのABCDの領域を調色、調光の定格出力範囲として設定するのではなく、バラツキの最大値を考慮してABCD領域の内側のA’B’C’D’の点線で囲まれた領域を、定格出力範囲として設定する。
通常、LEDは定電流源と接続され、電流によるPWM(パルス幅変調)信号で駆動されるため、LEDの光出力を変化させる場合には、LEDドライバから出力されるPWM信号のオン期間のデューティ比を変化させて用いる。LEDの光出力を最大にする場合は、デューティ比100%で駆動させている。一方、LEDの光出力を最小(消灯)の場合は、デューティ比0%で駆動させている。しかし、A’B’C’D’の各点では、L色のLEDの光出力とN色のLEDの光出力をどちらも最大、最小にせずに、使用するようにする。
L色のLEDの光出力とN色のLEDの光出力と各PWM信号との関係を図15に示す。また、図21に、N色のLEDのPWM信号とL色のLEDのPWM信号の例を示す。図21のパルスP1はN色のLEDのPWM信号であり、パルスP2はL色のLEDのPWM信号である。
パルスP1は、周期tのパルス信号であり、オン期間がt1で示される。パルスP1のデューティ比=100×(t1/t)%である。また、パルスP2は、周期tのパルス信号であり、オン期間がt2で示される。パルスP2のデューティ比=100×(t2/t)%である。ここで、P1では、オン期間t1が点線で示されるパルス幅に変化する(パルス幅変調)ことで、N色のLEDの光出力が変化する。P2では、オン期間t2が点線で示されるパルス幅に変化する(パルス幅変調)ことで、L色のLEDの光出力が変化する。
例えば、P1のデューティ比が100%であれば、N色のLEDの光出力が最大となり、P1のデューティ比が0%であれば、N色のLEDの光出力が最小となる。P2についても同様である。また、例えば、P2のオン期間t2を直線的に増加させていくと、デューティ比も直線的に増加し、増光が直線的(段階的)に行われる。オン期間t2を直線的に減少させていくと、デューティ比も直線的に減少し、減光が直線的(段階的)に行われる。P1についても同様である。
また、例えば、P1のオン期間t1を非線形的に増加させるようにすると、デューティ比も非線形的に増加し、増光が非直線的に行われる。オン期間t1を非線形的に減少させるようにすると、デューティ比も非線形的に減少し、減光が非直線的に行われる。非直線的な増減の例としては、例えば、指数関数的な増減、2次関数的な増減等がある。P2についても同様である。
次に、図15を説明すると、LはL色を、NはN色を示す。図15(a)は、ABCDの4点におけるLEDのPWM信号のデューティ比を示す。A点ではL色及びN色ともに、100%のデューティ比(最大出力)である。B点では、L色が100%、N色が0%のデューティ比(最小出力)である。C点では、L色が0%、N色が100%のデューティ比である。D点では、L色及びN色ともに0%のデューティ比である。
図15(b)は、A’B’C’D’の4点におけるLEDのPWM信号のデューティ比を示す。各点において、L色のLEDの光出力とN色のLEDの光出力にα%の余裕(許容)を持たせている。ここで、α>0である。A’点では、L色及びN色ともに、(100−α)%のデューティ比である。B’点では、L色が(100−α)%、N色がα%のデューティ比である。C’点では、L色がα%、N色が(100−α)%のデューティ比である。D’点では、L色及びN色ともにα%のデューティ比である。
すなわち、A’点では、A点と比較して色度を変えずに、輝度を2α下げている。B’点では、B点と比較して輝度を変えずに、色度を2α高くなるようにしている。C’点では、C点と比較して輝度を変えずに、色度を2α低くなるようにしている。D’点では、D点と比較して色度を変えずに、輝度を2α上げている。
このように、許容できる領域を設けておくと、必要に応じて、輝度と色度の定格出力範囲を微調整することができる。例えば、図14のように調整することができる。図14(a)は、図13の位置で言えば、A’B’C’D’の4点で囲まれた領域を上方向に2αまで平行移動できることを示しており、上限はA’点をA点に一致させた状態である。図14(b)は、A’B’C’D’の4点で囲まれた領域を左方向に2αまで平行移動できることを示しており、上限はB’点をB点に一致させた状態である。図14(c)は、A’B’C’D’の4点で囲まれた領域を右方向に2αまで平行移動できることを示しており、上限はC’点をC点に一致させた状態である。図14(d)は、A’B’C’D’の4点で囲まれた領域を下方向に2αまで平行移動できることを示しており、上限はD’点をD点に一致させた状態である。
すなわち、完成したLED照明装置の発光部の照度及び色度を測定して輝度−色度マップを作成した場合、本来A’B’C’D’の4点の位置になければならないが、輝度が全体に低下しており、測定時の輝度−色度マップがD点の位置に近づいていたとする。この場合は、図14(a)のように上シフトを行い、A’B’C’D’の4点に合わせるように補正する。このように、αの許容範囲で調整することにより、定格範囲に揃えることができる。
また、許容範囲αは、L色のLEDの光出力及びN色のLEDの光出力のバラツキの範囲に合わせるのが、最も適切である。実際にいくつかのサンプルで確認したところ、L色のLEDの光出力が最もばらついたサンプルでは、最大出力(デューティ比100%)で比較してみると、最も輝度の高いLEDを最も低い輝度のLEDの輝度に合わせるためには、最も輝度の高いLEDのデューティ比を70%にする必要があった。一方、L色のLEDの光出力が最もばらつかなかったサンプルでは、最大出力で比較してみると、最も輝度の高いLEDを最も低い輝度のLEDの輝度に合わせるためには、最も輝度の高いLEDのデューティ比を89%にする必要があった。なお、LEDの最小出力は、完全に消灯することになるので、ばらつくことがなく、デューティ比の最小値は0%である。また、N色のLEDのサンプルについても、上記と同様の結果が得られた。これらの結果より、L色のLEDの光出力及びN色のLEDの光出力に最もばらつきがある場合を考慮すると、0<α<30(%)とすることが望ましい。
このように、L色のLED及びN色のLEDともに、光出力に所定の許容範囲αを持たせておき、工場出荷時に検査で微調整することで、LED照明装置のすべてを一定の輝度−色度の範囲で発光するように調整することができる。また、工場出荷時に調整した輝度−色度の範囲では、ユーザが満足できない場合、αの範囲をユーザの好みに合うようにユーザに設定してもらうようにすることができる。
具体的には、CNをN色LEDの色度バラツキの平均値、CNMをN色LEDの色度バラツキ最大値の絶対値、CLをL色LEDの色度バラツキの平均値、CLMをL色LEDの色度バラツキ最大値の絶対値、INをN色LEDの輝度バラツキの平均値、INMをN色LEDの輝度バラツキ最大値の絶対値、ILをL色LEDの輝度バラツキの平均値、ILMをL色LEDの輝度バラツキ最大値の絶対値、CBをN色及びL色を合わせた全体の色度バラツキの平均値、CBMをN色及びL色を合わせた全体の色度バラツキ最大値の絶対値、IBをN色及びL色を合わせた全体の輝度バラツキの平均値、IBMをN色及びL色を合わせた全体の輝度バラツキ最大値の絶対値とする。また、C1=MAX(CN,CL)、I1=MAX(IN,IL)、C2=MAX(CNM,CLM)I2=MAX(INM,ILM)、−C2≦C1≦C2、−I2≦I1≦I2とする。ここで、実際には、C2は約4(%)、I2は約8(%)である。
また、全体の色階調総数をa、輝度階調総数をbとし、N色及びL色のLEDを点灯させたときの色階調をx、輝度階調をyとする。ここで、例えば、aは約73、bは約73とすることができる。さらに、図21のように、N色LEDのPWM信号をP1、L色LEDのPWM信号をP2とし、P1のデューティ比をPN、P2のデューティ比をPLとする。0≦PN≦1、0≦PL≦1である。N色LEDとL色LEDの相互の発光効率補正係数をωとすると、
PN=(1−C2−C1)×ω×(x/a)×(1−I2−I1)×(y/b)
PL=(1−C2−C1)×((a−x+1)/a)×(1−I2−I1)×(y/b)と表すことができる。ここで、ωは、約0.9とすることができる。
なお、上記PN及びPLにおける式の(1−C2−C1)×(1−I2−I1)の因子のうち、(−(C2+C1+I2+I1)+(C2+C1)×(I2+I1))の因子にかかる部分が、図15の補正範囲又は調整範囲となるαに相当する。
次に、従来、シーリングライト等のLED照明装置では、点灯時及び消灯時の動作は、図17のように行われる。最初、リモコン等の操作により、電源スイッチがオンされると、点灯開始から点灯完了までの増光動作期間T11のように、4.5秒かけて直線的(段階的)に照度を上げて行く。そして、4.5秒後に図13のA’点に到達する。一方、消灯する場合は、電源スイッチがオフされると(図のオフの時点)、消灯開始から消灯完了までの減光動作期間T12のように、増光動作期間T11と同じ時間をかけて直線的に減光して行き、最後に消灯する。このように、一定の時間をかけて、直線的に照度を上げたり、直線的に照度を下げたりしていくのは、まぶしさ軽減と高級感を演出するためである。
図17の場合、点灯されていない時点から直線的に増光して点灯を完了する場合は、その点灯動作は人間が感覚的に確認しやすい。しかし、点灯している時点から直線的に減光して消灯を完了する場合は、その消灯動作は一瞬感覚的に正しく動作しているかわかりにくい。このため、消灯動作に入っているにもかかわらず、もう一度、電源スイッチを押してしまい、点灯動作に戻ってしまうという誤操作が行われることがあった。
そこで、まず、増光動作期間よりも減光動作期間の方を短くする。図18に、増光動作期間と減光動作期間の例を示す。電源スイッチがオンされると、図17と同じ増光動作期間T11により、4.5秒をかけて増光動作が行われて、T11の期間が経過すると点灯が完了する。他方、電源スイッチがオフされると、減光動作期間T21のように、2秒かけて直線的(段階的)に照度を下げていき、最後に消灯が完了する。減光動作期間T21は2秒と、増光動作期間T11よりも小さい。このように、減光動作が段階的(直線的)に行われるとともに、短期間で行われる方が、人間の感覚にわかりやすい。より望ましいのは、減光動作期間T21が増光動作期間T11の1/2以下とするのが良い。すなわち、T21≦(1/2)×T11である。
さらに、図19のように消灯動作を行っても良い。増光動作期間は図17、18と同じである。減光動作期間T31は、2.5秒である。図19の場合、消灯動作は、図18のように、直線的(段階的)に減光していくのではなく、T1の部分のように、電源スイッチがオフされた後の前半の期間で急激に減光を行う。そして、後半の期間で、T2のように、時間をかけてゆっくりと減光を行う。このように、指数関数的に減光が行われる非線形の減光動作期間T31としても良い。この場合、前半の期間で、急激な減光が行われるので、消灯動作に入っていることが、感覚的に非常にわかりやすい。また、後半で減光の速度を長くしているので、全体の減光動作期間としては、やや長くすることができ、高級感も演出できる。
上記、図18、19の消灯時の減光動作では、L色のLEDとN色のLEDをともに輝度を低下させ、すなわち両方のLEDのPWM信号のデューティ比を小さくして、消灯を行うことを前提としていた。しかし、図18、19の消灯時の減光動作において、L色のLEDとN色のLEDをともに輝度を低下させるのではなく、N色のLEDだけを減光するようにしても良い。この場合、青白い色に近いN色、すなわち色温度が高い方を減光させた方が、人間には減光の変化が感じやすいことがわかっているので、誤認による誤操作を防止する効果が高くなる。
図20は、本バリエーション発明のLED照明装置の具体的な構成例を示す。LED照明装置100Bは、口金3を受金2に取り付けることにより、AC電源1と接続される。LED照明装置100Bは、AC/DCコンバータ4、遅延器5、昼白色LEDに駆動信号を供給するための第1LEDドライバ6、昼白色のLED7、電球色LEDに駆動信号を供給するための第2LEDドライバ8、電球色のLED9、MPU10、フォトダイオード11B、プリアンプ30等で構成される。MPU10は、マイクロプロセッサーユニットであり、各部の制御や演算を行うとともに、第1LEDドライバ6、第2LEDドライバ8にPWM信号を供給する。
第1LEDドライバ6及び第2LEDドライバ8は、LEDを定電流で駆動させてPWM(パルス幅変調)信号により、調光を行わせる素子である。
AC/DCコンバータ4で、入力されるAC電圧をDC電圧に変換し、遅延器5、第1LEDドライバ6、第2LEDドライバ8、MPU10、フォトダイオード11B、プリアンプ30にそれぞれ供給する。図20で、AC/DCコンバータ4から伸びている実線のラインは基本的に電力ラインを示す。また、ブロックとブロックとを繋いでいる点線のラインは、基本的に信号ラインを示す。
プリアンプ30は、アンプ12B、リミッタ13B、バンドパスフィルター15B、検波回路16B、波形整形回路17Bにより構成される。
AC電源1、受金2は、LED照明装置100Bの外部に設けられている。赤外リモコン送信機20は、LED照明装置100Bをオン、オフしたり、照明光の輝度や色度の範囲を調整したりするために用いられる。赤外リモコン送信機20には、赤外線を発光する発光ダイオードが設けられており、これにより、赤外線信号(IR信号)が送出される。IR信号は、例えば、パルス位置変調(PPM)及び振幅変調された信号であり、この信号がLED照明装置100B側のフォトダイオード11Bで受信される。
最初に、赤外リモコン送信機20の点灯開始(全灯)のスイッチを押したときには、赤外リモコン送信機20からIR信号が出力され、フォトダイオード11Bで受信される。IR信号は、PPM及び振幅変調されたシリアル信号であり、例えば約38kHzの搬送波で振幅変調されている。このIR信号をフォトダイオード11Bで電流信号に変換した後、アンプ12Bにより電圧信号に変換増幅する。アンプ12Bから出力された信号振幅の異なる電圧信号は、リミッタ13Bにより一定振幅の電圧出力信号に増幅される。
次に、バンドパスフィルター15Bにより、リミッタ13Bから出力された信号のうち、搬送波の周波数帯域の信号のみを通過させ、パルス波の歪みや、雑音等を取り除き、きれいなデジタルレベルに変換する。
これを、MPU10に送信する。MPU10では、N色のLED7及びL色のLED9を全灯させるために、第1LEDドライバ6に対してPWM信号P1を供給し、第2LEDドライバ8に対してPWM信号P2を供給する。PWM信号P1及びPWM信号P2は、図21で説明したPWM信号P1及びPWM信号P2と同じパルス形状の信号である。異なるのは、LEDは電流駆動となっているため、デジタル回路の電圧信号であるPWM信号P1及びPWM信号P2が、第1LEDドライバ6及び第2LEDドライバ8によりLED駆動電流範囲の電流パルス信号に変換されていることである。
点灯開始の場合は、図18、19に示すように、直線的(段階的)に照明の光出力を増光するようにしている。図21でも説明したように、増光は、MPU10の制御により、PWM信号P1及びPWM信号P2のデューティ比を段階的に線形に増加させて行くことにより行われる。最終的には、図13、15のA’点のデューティ比のPWM信号P1及びPWM信号P2が、MPU10から出力されると点灯完了となる。これにより、LED7及びLED9を全灯させる。
次に、消灯の場合を説明する。赤外リモコン送信機20の消灯のスイッチを押したときには、赤外リモコン送信機20からIR信号が出力され、フォトダイオード11Bで受信される。この後のMPU10にデジタル信号が伝達されるまでは、上述の点灯開始のときと同じであるので、説明を省略する。消灯の場合は、図18、19で説明したように、線形的又は非線形的に減光が行われる。図21でも説明したように、減光は、MPU10の制御により、PWM信号P1及びPWM信号P2のデューティ比を線形に減少又は非線形的に減少させて行くことにより行われる。最終的には、図13、15のD’点のデューティ比のPWM信号P1及びPWM信号P2が、MPU10から出力されると消灯完了となる。
しかし、図14に示したように、補正の方法によっては、D’点のデューティ比では、デューティ比が0%とならない場合がある。このため、消灯完了とするためには、第1LEDドライバ6及び第2LEDドライバ8に供給されるDC電源電圧をオフにすることが必要である。そこで、MPU10から遅延器5に対してオフ信号を出力する。遅延器5は、MPU10からのオフ信号を受信した時点から一定の時間遅れて電力ラインをオフするもので、第1LEDドライバ6及び第2LEDドライバ8に供給しているDC電源電圧をオフにする。
遅延器5は、いくつかの遅延ラインを有しており、図18の場合の消灯であれば、MPU10からのオフ信号からT21期間の時間遅れてDC電源電圧をオフにする遅延ラインが選択される。一方、図19の場合の消灯であれば、MPU10からのオフ信号からT31期間の時間遅れてDC電源電圧をオフにする遅延ラインが選択される。以上のようにして、消灯が完了する。
また、ユーザが図15のαの値を調整したい場合は、赤外リモコン送信機20からの送信信号により、MPU10で、PWM信号P1、PWM信号P2のデューティ比の上限値及び下限値を変更して、定格出力範囲を変更するようにすれば良い。
本バリエーション発明のまとめとして、以下に付記として列挙する。
(付記1)
色温度が異なる第1のLEDと第2のLEDが交互に配置された発光部と、
前記第1のLEDを駆動させるための第1のPWM信号及び前記第2のLEDを駆動させるための第2のPWM信号を生成する光出力制御部とを備え、
前記第1のPWM信号及び第2のPWM信号の各デューティ比の定格出力範囲を(0+α)%〜(100−α)%とし(0<α<30)、αを補正用の出力範囲としたことを特徴とするLED照明装置。
(付記2)
前記光出力制御部により前記第1のPWM信号及び前記第2のPWM信号の各デューティ比が直線的に制御されて点灯開始から点灯完了までの増光動作が直線的に行われるとともに、消灯開始から消灯完了までの減光動作時間の方が前記増光動作の時間よりも短いことを特徴とする付記1に記載のLED照明装置。
(付記3)
前記第1のLEDは昼白色LEDであり、前記第2のLEDは電球色LEDであることを特徴とする付記1又は2に記載のLED照明装置。
(付記4)
前記消灯開始から消灯完了までの減光動作は、直線的に行われることを特徴とする付記2又は3に記載のLED照明装置。
(付記5)
前記減光動作時間は前記増光動作時間の1/2以下であることを特徴とする付記4に記載のLED照明装置。
(付記6)
前記消灯開始から消灯完了までの減光動作を消灯開始直後は急激に行い、消灯完了直前はゆっくりと行うことを特徴とする付記2に記載のLED照明装置。
(付記7)
前記減光動作は、指数関数的に行われることを特徴とする付記6に記載のLED照明装置。
(付記8)
前記減光動作は、前記昼白色LEDについてのみ行われることを特徴とする付記3〜5のいずれか1項に記載のLED照明装置。
(付記9)
前記光出力制御部は、第1のLEDを駆動する第1LEDドライバ、第2のLEDを駆動する第2LEDドライバ、前記消灯開始から消灯完了までの時間を形成する遅延器を備えていることを特徴とする付記2〜8のいずれか1項に記載のLED照明装置。
(付記10)
前記第1のLEDと第2のLEDは、同数で円形状に配置されていることを特徴とする付記1〜9のいずれか1項に記載のLED照明装置。
(1C実施形態)
図22〜図25は、本発明のバリエーションにかかる発明に基づくLED照明器具の一例を示している。本実施形態のLED照明器具101Cは、シーリングライトとして用いられることが意図されたものであり、天井に取り付けられる本体部10Cと、本体部10Cを操作するための遠隔操作装置20Cとを備えている。図23には、本体部10Cの電気的な構成を簡略に示している。図24は、遠隔操作装置20Cの拡大平面図である。図25には、LED照明器具101Cで行われる制御の一例を示している。
本体部10Cは、図22に示すように、白色カバー11Cと、光源部12Cと、電源部13Cと、を有している。白色カバー11Cは、乳白色の半透明樹脂からなり、光源部12Cを覆っている。白色カバー11Cは、平面視円環状であり、中心部分において電源部13Cの一部を露出させるように形成されている。この白色カバー11Cは、LED照明器具101Cの外観のほとんどすべてを構成している。
光源部12Cは、複数のLEDモジュール121,122を有している。各LEDモジュール121,122は、LEDチップと、LEDチップを封止する封止樹脂とを有している。各LEDチップは、たとえば青色光を発光可能とされている。封止樹脂はLEDチップからの光によって励起されることにより黄色光を発する蛍光物質を含んでおり、各LEDモジュール121,122から出射される光は白色に見えるようになっている。LEDモジュールから出射される白色光の色温度はLEDチップと封止樹脂中の蛍光物質とによって決まる。色温度は、光に含まれる青紫光と赤色光の相対的な強さを示す指標である。色温度が高い光ほど青紫光が多く含まれ、逆に色温度が低い光ほど赤色光が多く含まれる。複数のLEDモジュール121は、色温度が5000k程度の昼白色の白色光を出射するように構成されている。複数のLEDモジュール122は、色温度が3000k程度の電球色の白色光を出射するように構成されている。また、図示していないが、光源部12Cは赤色の光を出射するLEDモジュールを有している。このLEDモジュールは、複数のLEDモジュール121,122が消灯しているときに、常夜灯として使用されるものである。
電源部13Cは、天井の給電部から供給されるたとえば交流100V電力を、LEDチップを点灯させるのに適した電圧の直流電力に変換し、これを複数のLEDモジュール121,122に供給するためのものである。電源部13Cは、図23に示すように、制御手段14Cと、受信部15Cと、基準時間変更手段16Cとを有している。
制御手段14Cは、たとえば、コンデンサ、抵抗器、ダイオード、ICなどにより構成されており、複数のLEDモジュール121,122に供給される電力の制御を行う。
受信部15Cは、たとえば赤外線センサを有しており、遠隔操作装置20Cから送られてくる制御信号を受信し、制御手段14Cへ送信する。
基準時間変更手段16Cは、図22に示すように、電源部13Cの白色カバー11Cから露出する部分に設けられている。本実施形態では、基準時間変更手段16Cは5つの設定用ボタン161を有している。5つの設定用ボタン161は、制御手段14Cで使用される基準時間を変更するためのものである。5つの設定用ボタン161は、それぞれ、たとえば、0.75秒、1.25秒、1.75秒、2.25秒、2.75秒に対応している。たとえば、0.75秒に対応する設定用ボタン161が押されると、制御手段14Cで行われる制御において使用される基準時間は0.75秒となる。
遠隔操作装置20Cは、本バリエーション発明の遠隔操作手段であり、送信部21Cと、電源ボタン22Cと、常夜灯ボタン23Cと、複数の操作ボタン24C,25C,26C,27C,28Cと、を有している。送信部21Cは、たとえば赤外線を出射するLEDチップを有しており、電源ボタン22C、常夜灯ボタン23C、および、操作ボタン24C,25C,26C,27C,28Cが押されたときに受信部15Cに制御信号を送信する。以下、電源ボタン22C、常夜灯ボタン23C、および、操作ボタン24C,25C,26C,27C,28Cが押されたときに制御手段14Cが行う制御について説明する。
電源ボタン22Cは、点灯・消灯を指示するためのものである。電源ボタン22Cが押されたとき、送信部21Cは受信部15Cを介して点灯・消灯を指示する制御信号を制御手段14Cへ送信する。光源部12Cが消灯しているときに、この制御信号を受信すると、制御手段14Cは光源部12CのLEDモジュール121,122を点灯させる制御を行う。光源部12Cが点灯しているときに、この制御信号を受信すると、制御手段14Cは光源部12Cを消灯させる制御を行う。
常夜灯ボタン23Cは、常夜灯用のLEDモジュールの点灯・消灯を指示するためのものである。常夜灯ボタン23Cが押されたとき、送信部21Cは受信部15Cを介して、常夜灯用のLEDモジュールの点灯・消灯を指示する制御信号を制御手段14Cへ送信する。常夜灯用のLEDモジュールが消灯しているときに、この制御信号を受信すると、制御手段14Cは常夜灯用のLEDモジュールを点灯させる制御を行う。常夜灯用のLEDモジュールが点灯しているときに、この制御信号を受信すると、制御手段14Cは常夜灯用のLEDモジュールを消灯させる制御を行う。
操作ボタン24Cおよび操作ボタン25Cは、光源部12Cの明るさを調整する調光用ボタンであり、光源部12Cが点灯している際に機能する。光源部12Cの明るさ調整は、たとえば、制御手段14CがLEDモジュール121,122に供給する電力を調整することにより行われる。操作ボタン24Cは光源部12Cをより明るくするためのボタンであり、操作ボタン25Cは光源部12Cをより暗くするためのボタンである。
以下、図25を参照にしつつ、操作ボタン24Cが押されたときに制御手段14が行う制御について説明する。
操作ボタン24Cが押されたとき、送信部21Cは受信部15Cを介して、操作ボタン24Cが押されていることを示す制御信号を制御手段14Cに送信する。制御手段14Cは、操作ボタン24Cが押されているか否かを判断するために、光源部12Cが点灯しているとき、制御信号を受信しているかどうかの判定を行う(ステップS01)。操作ボタン24Cが押されていることを示す制御信号を受信していない場合には、制御手段14Cは、光源部12Cを明るくする処理を行わない。
操作ボタン24Cが押されていることを示す制御信号を受信している場合、制御手段14Cは、操作ボタン24Cが押されてからの時間を計数し(ステップS02)、基準時間と比較する処理を行う(ステップS03)。具体的にはまず、制御手段14Cは、制御信号を受信し始めて受信し終えるまでの時間を計数することにより、操作ボタン24Cが押されている時間を計数する。制御手段14Cは、操作ボタン24Cが押されている時間が基準時間以上の場合と、そうでない場合とで異なる制御を行う。なお、基準時間は、上述したように、基準時間変更手段16Cで選択された値が使用される。ただし、使用者が基準時間変更手段16Cを操作していないデフォルトの状態では、基準時間は1.25秒となっている。
操作ボタン24Cが押されている状態から押されていない状態になるまでの時間が、基準時間より短い時間であった場合、制御手段14Cは操作ボタン24Cが短押しされたと判定する(ステップS04)。制御手段14Cは、操作ボタン24Cが短押しされたとき、光源部12Cを段階的に明るくする制御をする。具体的には、制御手段14Cは、LEDモジュール121,122に供給する電力を、予め設定された一段階分だけ上昇させる(ステップS05)。なお、既に光源部12Cの最も明るい状態のときには、制御手段14Cは現状を維持する処理を行う。
操作ボタン24Cが押されている状態から押されていない状態になるまでの時間が、基準時間より長い時間であった場合、制御手段14Cは操作ボタン24Cが長押しされたと判定する(ステップS06)。制御手段14Cは、操作ボタン24Cが長押しされたとき、光源部12Cを連続的に明るくする制御をする。具体的には、制御手段14Cは、LEDモジュール121,122に供給する電力を連続的に上昇させ(ステップS07)、操作ボタン24Cの長押しが解除されたときに電力の上昇を停止させる(ステップS09)。このような制御によれば、使用者が操作ボタン24Cを押すのをやめたときに、光源部12Cの明るさの変化が止まることになる。このため、使用者は光源部12Cを好みに合う明るさにしやすくなっている。
しかしながら、たとえば操作ボタン24Cを長押ししているとき、意図せずに指が離れてしまうと、光源部12Cの明るさが使用者の意図しないものとなることが起こり得る。また、ノイズが入って制御信号が途絶えた場合にも、光源部12Cが使用者の意図しない明るさになってしまうことが起こり得る。このため、本実施形態では以下のような制御が行われる。
制御手段14Cは、操作ボタン24Cが押されていることを示す制御信号が、予め設定された判定時間より長い時間途切れた場合に操作ボタン24Cの長押しが解除されたと判定する。なお、判定時間はたとえば0.1秒である。換言すれば、制御手段14Cは、操作ボタン24Cが長押しされていると判定した後、操作ボタン24Cが押されていることを示す制御信号が途絶えてもすぐには操作ボタン24Cの長押しが解除されたという判定を行わない。具体的には、制御手段14Cは、操作ボタン24Cが押されていることを示す制御信号が途絶えた後、0.1秒以内に制御信号を受信するかの判定を行う(ステップS08)。このとき、判定時間(0.1秒)以内に制御信号を受信した場合には、制御手段14Cは、操作ボタン24Cの長押しが続けられていたものとみなし、引き続き、連続的に電力を上昇させる。逆に、判定時間(0.1秒)以内に制御信号を受信しない場合には、制御手段14Cは、長押しが解除されたと判定し、電力の上昇を停止させる(ステップS09)。
操作ボタン25Cが押されたとき、送信部21Cは受信部15Cを介して、操作ボタン25Cが押されていることを示す制御信号を制御手段14Cに送信する。制御手段14Cは、操作ボタン25Cが押されているか否かを判断するために、光源部12Cが点灯しているとき、制御信号を受信しているかどうかの判定を行う。操作ボタン25Cが押されていることを示す制御信号を受信していない場合には、制御手段14Cは、光源部12Cを暗くする処理を行わない。
操作ボタン25Cが押されていることを示す制御信号を受信している場合、制御手段14Cは、操作ボタン25Cが押されてからの時間を計数し、基準時間と比較する処理を行う。具体的にはまず、制御手段14Cは、制御信号を受信し始めて受信し終えるまでの時間を計数することにより、操作ボタン25Cが押されている時間を計数する。制御手段14Cは、操作ボタン25Cが押されている時間が基準時間以上の場合と、そうでない場合とで異なる制御を行う。なお、基準時間は、操作ボタン24Cが押されたときに行われる制御の場合と同様に、基準時間変更手段16Cで選択された値が使用される。ただし、使用者が基準時間変更手段16Cを操作していないデフォルトの状態では、基準時間は1.25秒となっている。
操作ボタン25Cが押されている状態から押されていない状態になるまでの時間が、基準時間より短い時間であった場合、制御手段14Cは操作ボタン25Cが短押しされたと判定する。制御手段14Cは、操作ボタン25Cが短押しされたとき、光源部12Cを段階的に暗くする制御をする。具体的には、制御手段14Cは、LEDモジュール121,122に供給する電力を、予め設定された一段階分だけ下降させる。なお、既に光源部12Cが最も暗い状態のときには、制御手段14Cは現状を維持する処理を行う。
操作ボタン25Cが押されている状態から押されていない状態になるまでの時間が、基準時間より長い時間であった場合、制御手段14Cは操作ボタン25Cが長押しされたと判定する。制御手段14Cは、操作ボタン25Cが長押しされたとき、光源部12Cを連続的に暗くする制御をする。具体的には、制御手段14Cは、LEDモジュール121,122に供給する電力を連続的に下降させ、操作ボタン25Cの長押しが解除されたときに電力の下降を停止させる。このような制御によれば、使用者が操作ボタン25Cを押すのをやめたときに、光源部12Cの明るさの変化が止まることになる。このため、使用者は光源部12Cを好みに合う明るさにしやすくなっている。
しかしながら、たとえば操作ボタン25Cを長押ししているとき、意図せずに指が離れてしまうと、光源部12Cの明るさが使用者の意図しないものとなることが起こり得る。また、ノイズが入って制御信号が途絶えた場合にも、光源部12Cが使用者の意図しない明るさになってしまうことが起こり得る。このため、操作ボタン24Cが押されたときに行われる制御の場合と同様に、本実施形態では以下のような制御が行われる。
制御手段14Cは、操作ボタン25Cが押されていることを示す制御信号が、予め設定された判定時間より長い時間途切れた場合に操作ボタン25Cの長押しが解除されたと判定する。なお、判定時間はたとえば0.1秒である。換言すれば、制御手段14Cは、操作ボタン25Cが長押しされていると判定した後、操作ボタン25Cが押されていることを示す制御信号が途絶えてもすぐには操作ボタン25Cの長押しが解除されたという判定を行わない。具体的には、制御手段14Cは、操作ボタン25Cが押されていることを示す制御信号が途絶えた後、0.1秒以内に制御信号を受信するかの判定を行う。このとき、判定時間(たとえば、0.1秒)以内に制御信号を受信した場合には、制御手段14Cは、操作ボタン25Cの長押しが続けられていたものとみなし、引き続き、連続的に電力を下降させる。逆に、判定時間(0.1秒)以内に制御信号を受信しない場合には、制御手段14Cは、長押しが解除されたと判定し、電力の下降を停止させる。
操作ボタン26Cおよび操作ボタン27Cは、光源部12Cの色合いを調整する調色用ボタンであり、光源部12Cが点灯している際に機能する。操作ボタン26Cは昼白色の色合いを大きくするためのボタンであり、操作ボタン27Cは電球色の色合いを大きくするためのボタンである。光源部12Cの色合いの調整は、たとえば、制御手段14CがLEDモジュール121,122に供給する電力の比率を調整することにより行われる。
操作ボタン26Cが押されたとき、送信部21Cは受信部15Cを介して、操作ボタン26Cが押されていることを示す制御信号を制御手段14Cに送信する。制御手段14Cは、操作ボタン26Cが押されているか否かを判断するために、光源部12Cが点灯しているとき、制御信号を受信しているかどうかの判定を行う。操作ボタン26Cが押されていることを示す制御信号を受信していない場合には、制御手段14Cは、光源部12Cの調色処理を行わない。
操作ボタン26Cが押されていることを示す制御信号を受信している場合、制御手段14Cは、操作ボタン26Cが押されてからの時間を計数し、基準時間と比較する処理を行う。具体的にはまず、制御手段14Cは、制御信号を受信し始めて受信し終えるまでの時間を計数することにより、操作ボタン26Cが押されている時間を計数する。制御手段14Cは、操作ボタン26Cが押されている時間が基準時間以上の場合と、そうでない場合とで異なる制御を行う。なお、基準時間は、操作ボタン24C,25Cが押されたときに行われる制御の場合と同様に、基準時間変更手段16Cで選択された値が使用される。ただし、使用者が基準時間変更手段16Cを操作していないデフォルトの状態では、基準時間は1.25秒となっている。
操作ボタン26Cが押されている状態から押されていない状態になるまでの時間が、基準時間より短い時間であった場合、制御手段14Cは操作ボタン26Cが短押しされたと判定する。制御手段14Cは、操作ボタン26Cが短押しされたとき、光源部12Cの昼白色の色合いを段階的に大きくする。具体的には、制御手段14Cは、LEDモジュール121に供給する電力を予め設定された一段階分だけ上昇させ、LEDモジュール122に供給する電力を予め設定された一段階分だけ下降させる制御を行う。このような制御を行うと、昼白色のLEDモジュール121が明るくなり、逆に電球色のLEDモジュール122は暗くなる。その結果、光源部12Cの色合いは、操作が行われる前よりも昼白色が強いものとなる。
操作ボタン26Cが押されている状態から押されていない状態になるまでの時間が、基準時間より長い時間であった場合、制御手段14Cは操作ボタン26Cが長押しされたと判定する。制御手段14Cは、操作ボタン26Cが長押しされたとき、光源部12Cの昼白色の色合いを連続的に大きくする。具体的には、制御手段14Cは、LEDモジュール121に供給する電力を連続的に上昇させ、LEDモジュール122に供給する電力を連続的に下降させる制御を行う。このような制御を行うと、昼白色のLEDモジュール121が徐々に明るくなり、逆に電球色のLEDモジュール122は徐々に暗くなる。その結果、光源部12Cの色合いは、操作が行われる前よりも昼白色が強いものとなる。また、このような制御によれば、光源部12Cの色合いを使用者の好みの色合いとすることにすることができる。
しかしながら、たとえば操作ボタン26Cを押しているときに、意図せずに指が離れてしまうと、光源部12Cの色合いが使用者の意図しないものとなることが起こり得る。また、ノイズが入って制御信号が途絶えた場合にも、光源部12Cが使用者の意図しない色合いになってしまうことが起こり得る。このため、操作ボタン24C,25Cの場合と同様に、制御手段14Cは、操作ボタン26Cが押されていることを示す制御信号が、予め設定された判定時間(たとえば、0.1秒)より長い時間途切れた場合に操作ボタン26Cの長押しが解除されたと判定する。
操作ボタン27Cが押されたとき、送信部21Cは受信部15Cを介して、操作ボタン27Cが押されていることを示す制御信号を制御手段14Cに送信する。制御手段14Cは、操作ボタン27Cが押されているか否かを判断するために、光源部12Cが点灯しているとき、制御信号を受信しているかどうかの判定を行う。操作ボタン27Cが押されていることを示す制御信号を受信していない場合には、制御手段14Cは、光源部12Cの調色処理を行わない。
操作ボタン27Cが押されていることを示す制御信号を受信している場合、制御手段14Cは、操作ボタン27Cが押されてからの時間を計数し、基準時間と比較する処理を行う。具体的にはまず、制御手段14Cは、制御信号を受信し始めて受信し終えるまでの時間を計数することにより、操作ボタン27Cが押されている時間を計数する。制御手段14Cは、操作ボタン27Cが押されている時間が基準時間以上の場合と、そうでない場合とで異なる制御を行う。なお、基準時間は、操作ボタン24C〜26Cが押されたときに行われる制御の場合と同様に、基準時間変更手段16Cで選択された値が使用される。ただし、使用者が基準時間変更手段16Cを操作していないデフォルトの状態では、基準時間は1.25秒となっている。
操作ボタン27Cが押されている状態から押されていない状態になるまでの時間が、基準時間より短い時間であった場合、制御手段14Cは操作ボタン27Cが短押しされたと判定する。制御手段14Cは、操作ボタン27Cが短押しされたとき、光源部12Cの電球色の色合いを段階的に大きくする。具体的には、制御手段14Cは、LEDモジュール122に供給する電力を予め設定された一段階分だけ上昇させ、LEDモジュール121に供給する電力を予め設定された一段階分だけ下降させる制御を行う。このような制御を行うと、電球色のLEDモジュール122が明るくなり、逆に昼白色のLEDモジュール121は暗くなる。その結果、光源部12Cの色合いは、操作が行われる前よりも電球色が強いものとなる。
操作ボタン27Cが押されている状態から押されていない状態になるまでの時間が、基準時間より長い時間であった場合、制御手段14Cは操作ボタン27Cが長押しされたと判定する。制御手段14Cは、操作ボタン27Cが長押しされたとき、光源部12Cの電球色の色合いを連続的に大きくする。具体的には、制御手段14Cは、LEDモジュール122に供給する電力を連続的に上昇させ、LEDモジュール121に供給する電力を連続的に下降させる制御を行う。このような制御を行うと、電球色のLEDモジュール122が徐々に明るくなり、逆に昼白色のLEDモジュール121は徐々に暗くなる。その結果、光源部12Cの色合いは、操作が行われる前よりも電球色が強いものとなる。また、このような制御によれば、光源部12Cの色合いを使用者の好みの色合いとすることにすることができる。
しかしながら、たとえば操作ボタン27Cを押しているときに、意図せずに指が離れてしまうと、光源部12Cの色合いが使用者の意図しないものとなることが起こり得る。また、ノイズが入って制御信号が途絶えた場合にも、光源部12Cが使用者の意図しない色合いになってしまうことが起こり得る。このため、操作ボタン24C,25Cの場合と同様に、制御手段14Cは、操作ボタン27Cが押されていることを示す制御信号が、予め設定された判定時間(たとえば、0.1秒)より長い時間途切れた場合に操作ボタン27Cの長押しが解除されたと判定する。
操作ボタン28Cは、光源部12Cに対する制御状態を記憶し、記憶した状態を再現するためのメモリボタンである。操作ボタン28Cが押されたとき、送信部21Cは受信部15Cを介して、操作ボタン28Cが押されていることを示す制御信号を制御手段14Cに向けて送信する。制御手段14Cは、操作ボタン28Cが押されているか否かを判断するために、操作ボタン28Cが押されていることを示す制御信号を受信しているかどうかの判定を行う。
操作ボタン28Cが押されていることを示す制御信号を受信している場合、制御手段14Cは、操作ボタン28Cが押されてからの時間を計数し、基準時間と比較する処理を行う。具体的にはまず、制御手段14Cは、制御信号を受信し始めて受信し終えるまでの時間を計数することにより、操作ボタン28Cが押されている時間を計数する。制御手段14Cは、操作ボタン28Cが押されている時間が基準時間以上の場合と、そうでない場合とで異なる制御を行う。なお、基準時間は、操作ボタン24C〜27Cが押されたときに行われる制御の場合と同様に、基準時間変更手段16Cで選択された値が使用される。ただし、使用者が基準時間変更手段16Cを操作していないデフォルトの状態では、基準時間は1.25秒となっている。
操作ボタン28Cが押されている状態から押されていない状態になるまでの時間が、基準時間より長い時間であった場合、制御手段14Cは操作ボタン28Cが長押しされたと判定する。このとき、制御手段14Cは光源部12Cに対する制御状態を記憶する。具体的には、操作ボタン28Cが長押しされたときのLEDモジュール121,122に供給する電力の比率および強度を記憶する。
操作ボタン28Cが押されている状態から押されていない状態になるまでの時間が、基準時間より短い時間であった場合、制御手段14Cは操作ボタン28Cが短押しされたと判定する。このとき、制御手段14Cは、操作ボタン28Cが長押しされたときに記憶した制御状態を再現する。具体的には、操作ボタン28Cが長押しされたときに記憶した比率および強度でLEDモジュール121,122に電力を供給する。
さらに、遠隔操作装置20にタイマー機能を設けてもよい。この場合、たとえば遠隔操作装置20に液晶画面を設け、時刻を表示するようにする。さらに、遠隔操作装置20にタイマー機能を操作するための操作ボタンを用意しておく。この操作ボタンを操作することにより、使用者は光源部12Cが消灯する時間を設定する。このとき、たとえば、上述した操作ボタン24C〜28Cにおけるのと同様の長押し操作を行ったときには、分単位で時刻を変化するようにしておく。また、上述した操作ボタン24C〜28Cにおけるのと同様の短押し操作を行ったときには、時間単位で時刻が変化するようにしておく。このように設定しておくことで、使用者は好きな時刻に光源部12Cが消灯するように設定することが可能となる。
次に、LED照明器具101Cの作用について説明する。
上述したLED照明器具101Cでは、操作ボタン24C〜28Cを長押ししたときと、短押ししたときとで、制御手段14Cが行う制御が異なっている。制御手段14Cは基準時間を用いて、操作ボタン24C〜28Cが長押しされているか、短押しされているかの判定を行っている。使用者の時間感覚には個人差があるため、長押ししたつもりでもデフォルトの基準時間に達していないことが起こり得る。また、逆に短押ししたつもりでもデフォルトの基準時間よりも長い時間押してしまうことが起こり得る。そこで、本実施形態では、基準時間変更手段16Cを用い、基準時間を5つの中から選択できるようにしている。
たとえば、長押ししたつもりでも短押しの操作になってしまう場合、基準時間が使用者の時間感覚では長すぎる時間となっているということになる。このため、基準時間をデフォルトの1.25秒よりも短い0.75秒に変更することで問題の解消を図ることができる。
逆に、短押ししたつもりで長押しの操作になってしまう場合、基準時間が使用者の時間感覚では短すぎる時間ということになる。このため、基準時間をデフォルトの1.25秒よりも長い1.75秒、2.25秒、または、2.75秒に変更することで問題の解消を図ることができる。従って、LED照明器具101Cでは、基準時間を選択可能とすることにより、使用者の意に沿う操作が行われやすくなっている。
本バリエーション発明に基づくLED照明器具は、上述した実施形態に限定されるものではない。本バリエーション発明に基づくLED照明器具の各部の具体的な構成は、種々に設計変更自在である。たとえば、上述した実施形態では、基準時間変更手段16Cは本体部10Cに設けられているが、遠隔操作装置20に設けてもよい。また、上述した実施形態における基準時間変更手段16Cは5つのボタンにより構成されているが、ツマミを回転させることで基準時間の変更を行う構成としてもよい。
上述した実施形態では、操作ボタン24C〜28Cが押されていることを示す制御信号が途絶えた後、0.1秒以内に同じ操作ボタンが押されていることを示す制御信号を受信したとき、制御手段14Cは操作ボタン24C〜28Cが押され続けていたと判定する。この判定に用いる時間は0.1秒に限定されず、他の値を用いても構わない。
たとえば、上述の実施形態におけるLEDモジュール121,122は、青色のLEDチップと黄色光を発する蛍光物質を含む封止樹脂とを有しているが、他の色のLEDチップを用いてもよい。また、たとえば、上記蛍光物質としては、黄色光を発するものに代えて、赤色光を発するものと緑色光を発するものとを混合して用いてもよい。
また、上述した実施形態では、光源部12Cが色温度の異なる白色光を供給する2種類のLEDモジュール121,122を有しており、両者の光の強度を調整することで光源部12Cの調色が行われているが、調色の方法はこのような方法に限られない。たとえば、光源部12Cに、赤青緑の3色の光を出射するLEDモジュールを配し、3色のLEDモジュールの光の強度を調整することで調色を行ってもよい。
本バリエーション発明のまとめとして、以下に付記として列挙する。
(付記1)
少なくとも1以上のLEDチップを含む光源部と、
1または複数の操作ボタンを有する遠隔操作手段と、
上記操作ボタンが基準時間よりも長い時間押されているときと、上記操作ボタンが上記基準時間よりも短い時間押されているときとで異なる制御を行う制御手段と、
を備えたLED照明器具であって、
上記基準時間を変更する基準時間変更手段を備えていることを特徴とする、LED照明器具。
(付記2)
上記遠隔操作手段は制御信号を送信する送信部を有しており、
上記光源部を有し、かつ、天井に取り付けられる本体部を備えており、
上記本体部は、上記光源部に電力を供給する電源部を有しており、
上記電源部は、上記制御手段および上記遠隔操作手段からの信号を受信する受信部を有している、付記1に記載のLED照明器具。
(付記3)
上記電源部が上記基準時間変更手段を有している、付記2に記載のLED照明器具。
(付記4)
上記送信部は、上記操作ボタンが押されたとき、上記操作ボタンが押されていることを示す制御信号を上記受信部に向けて送信し、
上記制御手段は、上記操作ボタンが押されてからの時間を計数し、上記基準時間と比較する処理を行う、付記2または3に記載のLED照明器具。
(付記5)
上記制御手段は、上記操作ボタンが押されてから押されていない状態になるまでの時間が、上記基準時間より短い時間であった場合に上記操作ボタンが短押しされたと判定し、上記操作ボタンが押されてから押されていない状態になるまでの時間が、上記基準時間より長い時間であった場合に上記操作ボタンが長押しされたと判定する、付記4に記載のLED照明器具。
(付記6)
上記複数の操作ボタンは、上記光源部の明るさを調整するための調光用ボタンを含んでおり、
上記制御手段は、上記調光用ボタンが短押しされたとき、上記光源部を段階的に調光し、上記調光用ボタンが長押しされたとき、上記光源部を連続的に調光する、付記5に記載のLED照明器具。
(付記7)
上記制御手段は、上記調光用ボタンが短押しされたとき、上記光源部に供給する電力を段階的に上昇させる制御を行い、上記調光用ボタンが長押しされたとき、上記光源部に供給する電力を連続的に上昇させる制御を行う、付記6に記載のLED照明器具。
(付記8)
上記制御手段は、上記調光用ボタンが押されていることを示す制御信号が予め設定された判定時間よりも長い時間途切れた場合に上記調光用ボタンの長押しが解除されたと判定する、付記7に記載のLED照明器具。
(付記9)
上記複数の操作ボタンは、上記光源部の明るさを調整するための追加の調光用ボタンを含んでおり、
上記制御手段は、上記追加の調光用ボタンが短押しされたとき、上記光源部に供給する電力を段階的に下降させる制御を行い、上記追加の調光用ボタンが長押しされたとき、上記光源部に供給する電力を連続的に下降させる制御を行う、付記7または8に記載のLED照明器具。
(付記10)
上記制御手段は、上記追加の調光用ボタンが押されていることを示す制御信号が予め設定された判定時間よりも長い時間途切れた場合に上記追加の調光用ボタンの長押しが解除されたと判定する、付記9に記載のLED照明器具。
(付記11)
上記複数の操作ボタンは、上記光源部の色合いを調整する調色用ボタンを含んでおり、
上記制御手段は、上記調色用ボタンが短押しされたとき、上記光源部を段階的に調色し、上記調色用ボタンが長押しされたとき、上記光源部を連続的に調色する、付記5ないし10のいずれかに記載のLED照明器具。
(付記12)
上記光源部は、上記複数のLEDチップのいずれかである第1のLEDチップを含み、第1の色温度の光を出射するように構成された第1のLEDモジュールと、上記複数のLEDチップのいずれかである第2のLEDチップを含み、第2の色温度の光を出射するように構成された第2のLEDモジュールと、を有しており、
上記制御手段は、上記調色用ボタンが短押しされたとき、上記第1のLEDモジュールに供給する電力を段階的に上昇させ、上記第2のLEDモジュールに供給する電力を段階的に下降させる制御を行い、上記調色用ボタンが長押しされたとき、上記第1のLEDモジュールに供給する電力を連続的に上昇させ、上記第2のLEDモジュールに供給する電力を連続的に下降させる制御を行う、付記11に記載のLED照明器具。
(付記13)
上記制御手段は、上記調色用ボタンが押されていることを示す制御信号が予め設定された判定時間よりも長い時間途切れた場合に上記調色用ボタンの長押しが解除されたと判定する、付記12に記載のLED照明器具。
(付記14)
上記複数の操作ボタンは、上記光源部の色合いを調整する追加の調色用ボタンを含んでおり、
上記制御手段は、上記追加の調色用ボタンが短押しされたとき、上記第2のLEDモジュールに供給する電力を段階的に上昇させ、上記第1のLEDモジュールに供給する電力を段階的に下降させる制御を行い、上記追加の調色用ボタンが長押しされたとき、上記第2のLEDモジュールに供給する電力を連続的に上昇させ、上記第1のLEDモジュールに供給する電力を連続的に下降させる制御を行う、付記12または13に記載のLED照明器具。
(付記15)
上記制御手段は、上記追加の調色用ボタンが押されていることを示す制御信号が予め設定された判定時間よりも長い時間途切れた場合に上記追加の調色用ボタンの長押しが解除されたと判定する、付記14に記載のLED照明器具。
(付記16)
上記複数の操作ボタンは、制御状態の記憶と制御状態の再現を行うためのメモリボタンを含んでおり、
上記制御手段は、上記メモリボタンが長押しされたときに制御状態を記憶し、上記メモリボタンが短押しされたときに制御状態を再現する、付記5ないし15のいずれかに記載のLED照明器具。
(付記17)
上記基準時間変更手段は、互いに異なる複数の基準時間に対応する複数の設定用ボタンを有している、付記1ないし16のいずれかに記載のLED照明器具。
(1D実施形態)
図27〜図36は、本発明のバリエーションにかかる発明に係るLED照明器具の一例を示している。本実施形態のLED照明器具101Dは、支持部2Dと、複数の基板3Dと、複数のLEDモジュール4Dと、電源部5Dと、拡散反射板6Dと、透光カバー7Dと、を備えている。LED照明器具101Dは、たとえば天井800の給電部801に対して設置部品802を介して取り付けられることにより、シーリングライトとして用いられることが意図されている。図28に示すz方向は、床から天井に向かう方向であり、本バリエーション発明における軸方向に相当する。また、図28におけるz方向下方が照射側であり、z方向上方が設置側である。図27に示すx,y方向は互いに直交しており、双方ともz方向と直交している。図27に示すように、LED照明器具101Dはz方向視円形に形成されている。z方向と直交し、かつ、LED照明器具101Dの直径に沿う方向を径方向とする。図30に示す断面においては、径方向はx方向に沿う方向となっている。二点鎖線で示した中心線Cよりもx方向における図中左側においては、図中左方が径方向における外方となっており、逆に、中心線Cよりもx方向における図中右側においては、図中右方が径方向における外方となっている。
支持部2Dは、z方向を軸方向とする環状であり、たとえば金属製であり、LED照明器具101Dの土台となっている。図29および図30に示すように、支持部2Dは、円筒状の中央部21Dと、中央部21Dを囲むように設けられた枠状の設置側支持体22Dおよび照射側支持体23Dと、中央部21から径方向に延びだす連結部24Dとを有している。図30に示すように、LED照明器具101Dを天井800に取り付けた際に、中央部21Dの内部に設置部品802が入り込むようになっている。中央部21Dのz方向における図30中下方には電源部5Dが収容されている。連結部24Dは、中央部21Dと、設置側支持体22Dおよび照射側支持体23Dとを連結している。
設置側支持体22Dおよび照射側支持体23Dの径方向における外周の輪郭は、支持部2Dの径方向における外周の輪郭を成しており、z方向視において正三十二角形となっている。図31では支持部2Dを拡大して示している。支持部2Dは、輪郭を成す正三十二角形の32個の頂角に対応する32個の屈曲部201Aと、32個の辺に対応する32個の線状部201Bとを有している。設置側支持体22Dおよび照射側支持体23Dは中心線Cを軸として32回対称である。図32には、y方向において1対の屈曲部201Aに挟まれる線状部201Bを拡大して示している。なお、図31および図32では基板3DおよびLEDモジュール4Dの細部を省略している。図32に示すように、当該線状部201Bは、1対の屈曲部201Aのそれぞれを介して他の線状部201Bと隣接している。以下、図32に示す線状部201Bについて説明を行う。他の線状部201Bは、図32に示す線状部201Bと回転対称であるため、説明を省略する。
図32に示すように、設置側支持体22Dは、照射側支持体23Dよりもz方向における上側に配置されている。図33に示すように、設置側支持体22Dは、x方向において基板3Dを挟んで互いに離間する1対の設置側側板221,222と、設置側底板223とを有している。設置側底板223は、1対の設置側側板221,222のz方向における図中上側の端部を連結している。図33に示すように、照射側支持体23Dは、x方向において基板3Dを挟んで互いに離間する1対の照射側側板231,232と、照射側底板233とを有している。照射側底板233は、1対の照射側側板231,232のz方向における図中下側の端部を連結している。
さらに、図34に示すように、支持部2は複数の導電部25Dを有している。複数の導電部25Dは、1対の設置側側板221,222の互いに向かう合う面および1対の照射側側板231,232の互いに向かう合う面に設置されている。図35には、設置側側板221に設置された3つの導電部25Dを示している。図34および図35に示すように、各導電部25Dは、板状部251と、1対の膨出部252とを有している。板状部251は、たとえば銅製であり、屈曲部201Aを跨ぐように形成されている。1対の膨出部252は、たとえば銀製であり、屈曲部201Aを間に挟んで互いに離間するように形成されている。図35に示すように、複数の導電部25Dは屈曲部201A毎に設けられており、互いに離間している。
図31に示すように、各線状部201Bに1個の基板3Dが支持されている。このため、複数の基板3Dは、z方向を軸方向とする環状に配列されていることになる。図33および図34に示すように、各基板3Dは、z方向において設置側底板223および照射側底板233に挟まれている。さらに、各基板3Dのz方向における図33中上端部は、設置側側板221に設けられた導電部25Dと、設置側側板222に設けられた導電部25Dとに挟まれて固定されている。各基板3Dのz方向における図33中下端部は、照射側側板231に設けられた導電部25Dと、照射側側板232に設けられた導電部25Dとに挟まれて固定されている。複数の基板3Dは、設置場所が異なっているだけで個々は同一の構成を有している。図36には、図32における中央に配置された線状部201Bに支持される基板3Dを示している。以下、この基板3Dについて説明を行う。
基板3Dは、図36に示すように、x方向視矩形状であり、基板本体31Dと、基板本体31Dに形成された金属配線32D,33Dと、互いに離間するパッド34D,35Dを有している。基板本体31Dは、絶縁性の材料により板状に形成されている。基板本体31Dの材料としては、たとえばガラスエポキシ樹脂またはセラミックが適当である。基板本体31Dは、径方向において互いに反対側を向く支持面311Dおよび底面312Dを有している。金属配線32D,33Dは、たとえば銅製であり、互いに離間している。パッド34D,35Dは、図36中上端付近にy方向において互いに離間するように配置されている。パッド34D,35Dは、たとえば金製であり膜状に形成されている。パッド34Dは、金属配線32D上に形成されており、パッド35Dは金属配線33D上に形成されている。
本実施形態では、線状部201Bの周方向における長さ寸法が基板3Dの周方向における長さ寸法の2倍よりも短くなっている。各線状部201Bは1個の基板3Dを支持できるサイズであれば十分である。
本実施形態では、各基板3Dが、支持面311Dが径方向における外方を向くように設置されている。たとえば、図32に現れている3個の基板3Dのうち、中央の基板3Dの支持面311Dは、x方向に垂直な面である。図32に現れている3個の基板3Dのうち、図中左側の基板3Dの支持面311Dはx方向に対して11.25°傾斜する方向に対して垂直な面である。
基板3Dを支持部2Dに取り付ける作業は、たとえば、基板3Dの長手方向における一方の端を1対の設置側側板221,222の間に斜めに押し込み、その後に他方の端を1対の照射側側板231,232の間に嵌め込むことで行うことができる。
各基板3Dは、各線状部201Bにおいて、パッド34Dが1対の膨出部252の片方に導通するように設置されている。各基板3Dのパッド35Dは、パッド34Dが導通する導電部25Dとは別の導電部25Dの1対の膨出部252の片方に導通している。換言すれば、隣接する2つの基板3Dの一方のパッド34Dと、他方の基板3Dのパッド35Dとが、同一の導電部25Dに導通している。32個の基板3D上のパッド34D,35Dは、屈曲部201A毎に配置された導電部25Dを介して一つの電気回路を構成している。
図31に示すように、各基板3Dに1個ずつLEDモジュール4Dが設置されている。複数のLEDモジュール4Dは向きが異なるだけで同一のものである。以下、図33に示すLEDモジュール4Dについて説明を行う。
LEDモジュール4Dは、図32に示すように、支持面311Dに支持されている。LEDモジュール4Dは、x方向視長矩形状とされている。図33に示すようにLEDモジュール4Dは、1対のリード41D,42D、LEDチップ43、封止樹脂44、およびケース45を備えている。1対のリード41D,42Dは、たとえばCu合金からなり、互いに離間している。リード41DにLEDチップ43が搭載されている。リード41DのうちLEDチップ43が搭載された面と反対側の面は、金属配線32Dに導通接続されている。リード42Dは、ワイヤによってLEDチップ43に接続されている。リード42Dのワイヤと接続された面と反対側の面は、金属配線33Dに導通接続されている。LEDチップ43は、LEDモジュール4Dの光源であり、たとえば青色光を発光可能とされている。封止樹脂44は、LEDチップ43を保護するためのものである。封止樹脂44は、LEDチップ43からの光によって励起されることにより黄色光を発する蛍光物質を含む透光樹脂を用いて形成されている。これにより、LEDモジュール4Dは、発する光の色温度を適宜設定可能である。上記蛍光物質としては、黄色光を発するものに代えて、赤色光を発するものと緑色光を発するものとを混合して用いてもよい。ケース45はたとえば白色樹脂からなり、LEDチップ43から図33中上下方向に発された光を図33中左方に反射するためのものである。なお、LEDチップ43は、2つのワイヤによって1対のリード41D,42Dに接続される、いわゆる2ワイヤタイプのものでもよい。
電源部5Dは、天井800の給電部801から供給されるたとえば交流100V電力を、LEDチップ43を点灯させるのに適した電圧の直流電力に変換し、これを複数のLEDモジュール4Dに供給するためのものである。電源部5Dは、たとえばトランス、コンデンサ、抵抗器、ダイオード、ICなどを備える。
拡散反射板6Dは、たとえばLEDモジュール4Dからの光を反射する白色樹脂によって形成されており、支持部2Dのz方向における設置側に配置されている。図27に示すように、拡散反射板6Dの外側の輪郭はz方向視円形である。この円の直径は、LED照明器具101Dの外側の輪郭を成す円の直径よりも小さくなっている。拡散反射板6Dには、図29に示すように中央に円形の開口部61が形成されている。この開口部61は、設置部品802を設置側に露出させるためのものである。
透光カバー7Dは、LED照明器具101Dの外観のほとんどすべてを構成するものであり、乳白色の半透明の樹脂により形成されている。透光カバー7Dは、照射側被覆部71と、照射側被覆部71よりもz方向における設置側(図28中上側)に位置する設置側被覆部72とを有している。図27に示すように、照射側被覆部71は、z方向視円形に形成されている。設置側被覆部72は、図30に示すように、照射側被覆部71の外周縁から径方向における内方に延出するように形成されている。図29に示すように、設置側被覆部72は、中央に円形の開口部721が形成されたz方向視円環状に形成されている。設置側被覆部72は、拡散反射板6Dよりも、z方向における設置側(図30中上側)に位置している。
図30に示すように、照射側被覆部71は、径方向において中心から遠ざかるにつれてz方向において天井800に近付くように傾斜している。照射側被覆部71のz方向における下端は、支持部2Dのz方向における照射側(図中下側)に配置されている。照射側被覆部71はドーム状の形成されており、少なくともその一部が、径方向視においてLEDモジュール4Dと重なるようになっている。開口部721の直径は、拡散反射板6Dの直径よりも小さくなっており、開口部721から拡散反射板6Dが露出するようになっている。
次に、LED照明器具101Dの作用について説明する。
本実施形態では、複数の基板3Dがz方向に離間する設置側支持体22Dおよび照射側支持体23Dとの間に挟まれて支持されている。設置側支持体22Dおよび照射側支持体23Dの輪郭はz方向視において正三十二角形となっており、複数の基板3Dは、それぞれが正三十二角形の各辺に沿うように配置されている。このような構成によれば、矩形状の基板3Dを円周方向に沿って均等に配列することが可能である。したがって、LED照明器具101Dは、矩形状の基板3Dを用いて周方向に沿ってより均一な照明を提供することができる。
本実施形態では、各線状部201Bに1個の基板3Dが取り付けられている。このことは、各線状部201Bのサイズを小さくする上で好ましい構成である。線状部201Bのサイズを小さくすることは、支持部2Dの輪郭を成す多角形の辺の数を増やす上で好ましいことである。多角形の辺を増やすことで、多角形はより円に近い形状となり、より均一な照明を提供することができる。なお、本実施形態において、支持部2Dは正三十二角形であるが、これは一例に過ぎない。基板3Dの小型化を図ることにより、たとえば正六十四角形とすることも可能である。
本実施形態では基板3Dが比較的小さな矩形状に形成されている。このことは、基板材料から基板3Dを切り出す上で好ましい構成である。基板3Dの単体が小さいことは、仮に不良が生じた場合に廃棄する分が少なくなるため、コスト削減を図る上で望ましいことである。
本実施形態では、複数のLEDモジュール4Dがそれぞれ径方向における外方に向けて光を出射するように設置されている。図30に示すように、LEDモジュール4Dの径方向における外方には乳白色の透光カバー7Dが配置されており、LEDモジュール4Dからの光はこの透光カバー7Dによって散乱されてから透光カバー7の外側に出射されていく。これらの光は、LED照明器具101Dの径方向における遠方を照明する。また、LEDモジュール4Dから出射された光の一部は、拡散反射板6Dによって反射され、z方向における照射側に向きを変更されてから透光カバー7Dの外側に出射されていく。これらの光は、LED照明器具101Dの直下を照明する。このような構成であるため、LED照明器具101Dは室内を満遍なく照明するのに好適である。
LED照明器具101Dにおいては、点光源であるLEDモジュール4Dが目立ち、複数の眩しい点があるように見えてしまうことがある。本実施形態では、このような問題に対処するために、支持部2Dを囲むように配置されたLEDモジュール4Dからの光が乳白色の透光カバー7Dによって散乱されるように構成されている。LED照明器具101Dは、床から見上げたときに、透光カバー7Dの支持部2Dを囲む環状の領域が発光しているように見えるようになっている。このため、LED照明器具101Dでは、点光源である個々のLEDモジュール4Dが目立ちにくくなっている。
以下、図37を参照にしつつ、基板3Dの好ましい別の実施例を説明する。なお、図37において、図36に示した基板3Dと同一または類似の要素には、上記実施形態と同一の符号を付しており、適宜説明を省略する。
図37に示す基板3D’では、パッド35Dが、z方向においてパッド34Dの反対側に配置されている。このような基板3D’を用いるとき、パッド35Dは、照射側側板231に設けられた導電部25Dの膨出部252と導通する。
基板3D’には、LEDモジュール4Dと、LEDモジュール4D’とが搭載されている。LEDモジュール4D’は、LEDモジュール4Dと同様の構成を備えている。ただし、LEDモジュール4D’における封止樹脂44は、LEDモジュール4Dにおける封止樹脂44とは異なる組成のものである。このようにすることで、LEDモジュール4Dと、LEDモジュール4D’とが、互いに異なる色温度の光を出射する構成とすることができる。たとえば、LEDモジュール4Dが、電球色の光を発し、LEDモジュール4D’が昼白色の光を発するようにすることができる。
このような基板3D’を用いる場合、LEDモジュール4Dを点灯させるために、隣接する2つの線状部201Bに設置する基板3D’の向きを逆にする必要がある。片方の基板3D’をパッド34Dがz方向における設置側にくる向きとした場合には、もう一方の基板3D’をパッド34Dがz方向における照射側にくる向きにする。このように基板3D’を交互に向きを変えて設置することで全てのLEDモジュール4Dを点灯させる電気回路が成立する。
なお、本実施形態では、図36および図37に示した基板3Dおよび基板3D’の両方を利用可能なように設置側側板221および照射側側板231の双方に同じような導電部25Dが設けられている。図36に示す基板3Dのみを利用する場合には、照射側側板231に屈曲部201Aに沿う導電部25Dを設置する必要はない。たとえば、図38に示すように、スペーサ部材26Dを設けることで代用可能である。スペーサ部材26Dは、板状部261と、板状部261に設けられた1対の膨出部262とを備えている。図38に示すように板状部261は、線状部201Bの中央に配置されている。このような板状部261は、屈曲部201Aに沿って形成される板状部251と比較して容易に形成可能である。さらに、膨出部262は比較的安価なハンダで形成してもよい。
また、逆に、照射側側板231に導電部25Dを設け、設置側側板221にはスペーサ部材26Dを設けるようにしてもよい。この場合、基板3Dは、図36に示す場合とは逆にz方向における照射側にパッド34D,35Dが設置された構成になる。
また、さらに、本実施形態では、設置側側板222および照射側側板232にも導電部25Dが設けられており、基板3Dの底面312D側にパッド34D,35Dが設けられている場合にも対応可能となっている。基板3Dの底面312D側にパッド34D,35Dを設けない場合には、設置側側板222および照射側側板232に導電部25Dを設ける必要はない。図38に示したようなスペーサ部材26Dで代用可能である。
図39〜図46は、本バリエーション発明の他の実施形態を示している。なお、これらの図において、上記実施形態と同一または類似の要素には、上記実施形態と同一の符号を付している。
(2D実施形態)
図39〜図42には、本バリエーション発明の2D実施形態に基づくLED照明器具を示している。図39〜図42に示すLED照明器具102Dは、複数の透光部材46を備えており、その他の構成はLED照明器具101Dと同様となっている。
透光部材46は、たとえばアクリル樹脂製であり、LEDモジュール4Dからの光を透過するように形成されている。図40および図41に示すように、複数の透光部材46は、z方向を軸方向とする環状に配列されている。環状に配置された透光部材46の中心軸は、支持部2Dの中心軸と同一である。各透光部材46は、径方向視矩形状に形成されている。各透光部材46の周方向における長さ寸法は、線状部201Bの周方向における長さ寸法よりも短くなっている。換言すれば、複数の透光部材46は、それぞれ、各基板3Dに対応するように、線状部201Bごとに設置されている。
図42には、周方向に垂直な平面で切ったLED照明器具102Dの要部断面を示している。図42に示すように、透光部材46は、底面461と、底面461と直交する1対の側面462,463と、底面461の反対側に設けられたレンズ面464および1対のテーパ面465、466とを有している。底面461は、設置側側板221および照射側側板231の外側の側面に当接している。透光部材46は、さらに、底面461から膨出する凸部461aを有している。この凸部461aは、z方向において、設置側側板221および照射側側板231に挟まれて支持されている。さらに、凸部461aには、x方向に凹む凹部461bが形成されている。図42に示すように、透光部材46は、LEDモジュール4Dを覆うように配置されており、凹部461bにLEDモジュール4Dが収容されている。
図42に示すように、1対の側面462,463はz方向において互いに離間している。レンズ面464は、略円弧状の断面を有しており、径方向(図42中x方向)視においてLEDモジュール4Dと重なる位置に設けられている。このレンズ面464は、LEDモジュール4Dから出射された光を、x方向に沿うように屈曲させる作用を有している。
1対のテーパ面465,466は、z方向においてレンズ面464を挟むように配置されている。テーパ面465は、側面462の図42中左端縁と、レンズ面464の図42中上端縁とを結ぶ面であり、x方向において基板3Dから遠ざかるにつれて、z方向においてLEDモジュール4Dから遠ざかるように傾斜している。テーパ面466は、側面463の図42中左端縁と、レンズ面464の図42中下端縁とを結ぶ面であり、x方向において基板3Dから遠ざかるにつれて、z方向においてLEDモジュール4Dから遠ざかるように傾斜している。
透光部材46は、LEDモジュール4Dを保護するとともに、LEDモジュール4Dからの光を径方向に向けるために設けられている。レンズ面464は、LEDモジュール4Dから出射される光のより多くを径方向に沿って進行させることを意図したものである。LEDモジュール4Dから出射された光のうちレンズ面464に到達しない光は、1対の側面462,463に到達する。側面462に到達した光のうち、一部はz方向設置側に向けて出射されて拡散反射板6Dに反射されてz方向照射側に向けて反射される。側面462に到達した光のうち残りの光は、側面462で反射されてテーパ面465からz方向照射側に向けて出射される。テーパ面465が傾斜しているため、テーパ面465から出射される光は、径方向に沿うように屈曲する。側面463に到達した光のうち、一部はz方向照射側に向けて出射される。側面463に到達した光のうち残りの光は、側面463で反射されてテーパ面466からz方向設置側に向けて出射されて拡散反射板6Dによって反射される。テーパ面466が傾斜しているため、テーパ面466から出射される光は、径方向に沿うように屈曲する。
本実施形態では、透光部材46により、LEDモジュール4Dからの光が透光カバー7Dに向けて均一に照射されるように調整されている。このため、透光カバー7Dは周方向に沿ってより均一な明るさで光っているように見える。
本実施形態では、線状部201B毎に透光部材46が設けられている。このため、個々の透光部材46は比較的小さなものとなっている。仮に、一つの透光部材46で複数の線状部201Bを覆うようにした場合、レンズ面464の位置を複数のLEDモジュール4Dのそれぞれに対して合わせる必要があり、要求される加工精度が上昇することになる。本実施形態のように、1つのLEDモジュール4Dのみを覆うようにすることで、透光部材46の不良が生じにくくなる。
なお、前記の問題を考慮しない場合、透光部材46を複数の線状部201Bに跨るように形成しても構わない。図43〜図45には、そのような透光部材46の実施例を示している。
図43に示す8つの透光部材46は、それぞれが4つの線状部201Bに跨るように形成されている。図43に示す透光部材46は、正三十二角形状の支持部2に沿う屈曲形状となっている。各透光部材46は、複数の屈曲部201Aのいずれかに当接している。このような透光部材46では、図41に示す透光部材46と比べて、透光部材46の外部に漏れ出る光の量を少なくすることができる。
図44に示す透光部材46は、軸方向(z方向)視において正三十二角形状である枠状に形成されており、支持部2Dを囲んでいる。この透光部材46は、全ての屈曲部201Aに当接している。このような透光部材46には、各線状部201Bに配置されたLEDモジュール4Dからの光を漏らしにくいという利点がある。
図45に示す4つの透光部材46は、それぞれが8つの線状部201Bに跨るように形成されている。図45に示す各透光部材46は、軸方向(z方向)視において円弧状に形成されている。このような透光部材46は、線状部201Bと透光部材46の内周部分との間に隙間が生じやすいものの、比較的製造しやすいという利点がある。
(3D実施形態)
図46には、本バリエーション発明の3D実施形態に基づくLED照明器具を示している。図46に示すLED照明器具103Dでは、拡散反射板6Dおよび透光カバー7Dの形状がLED照明器具102Dの場合と異なっており、その他の構成はLED照明器具102Dの場合と同様になっている。また、LED照明器具103Dでは、LED照明器具102Dの場合よりも、連結部24Dが中央部21Dのz方向における照射側に配置されている。
LED照明器具101DおよびLED照明器具102Dにおいては、比較的扁平な拡散反射板6Dにドーム状の透光カバー7Dが取り付けられている。それに対してLED照明器具103Dでは、拡散反射板6Dがドーム状の形成されており、LED照明器具101D,102Dの場合と比べて透光カバー7Dが扁平な形状となっている。本実施形態における拡散反射板6Dは、径方向において中心から遠ざかるほどにz方向における照射側に変位する斜面62を有している。斜面62は、径方向視において、LEDモジュール4Dと重なる位置に設けられている。
本実施形態では、各LEDモジュール4Dからの光は、各透光部材46を経た後に斜面62によって反射されてから透光カバー7Dによって拡散される。拡散反射板6Dは白色樹脂製であるため、斜面62によって反射される際にLEDモジュール4Dからの光は散乱されることになる。このことは、LEDモジュール4Dが目立つのを防ぐ上で好ましい構成である。このような構成であるため、LED照明器具103Dでは、透光カバー7Dが周方向に沿って均一な明るさで光っているように見える。
本バリエーション発明に基づくLED照明器具は、上述した実施形態に限定されるものではない。本バリエーション発明に基づくLED照明器具の各部の具体的な構成は、種々に設計変更自在である。
たとえば、本実施形態では、設置側支持体22Dおよび照射側支持体23Dがz方向視において重なるように配置されているが、本バリエーション発明はこのような実施形態に限定されることはない。たとえば、設置側支持体22Dが、照射側支持体23Dよりも大きな枠状であってもよい。このようにすると、各基板3Dが、傾斜した状態で設置側支持体22Dと照射側支持体23Dとの間に支持されることになる。
本実施形態では、1対の設置側側板221,222の間に基板3Dを斜めに挿入することで基板3Dを嵌め込む手法を例示しているが、基板3Dの設置方法は他の方法であっても構わない。たとえば、屈曲部201A毎に、設置側側板221および照射側側板222の間にスリットを形成し、このスリットから基板3Dを差し込むようにすることもできる。
本実施形態では、LEDモジュール4Dは1つのLEDチップ43を内蔵しているが、LEDモジュール4Dが2以上のLEDチップ43を内蔵していても構わない。また、基板3Dに3個以上のLEDモジュール4Dが搭載されていても構わない。基板3Dに複数のLEDモジュール4Dを搭載する場合には、たとえば、異なる色温度を出射可能なLEDモジュール4Dを様々な組み合わせで設置するようにしてもよい。
本実施形態では、線状部201B毎に1個ずつの基板3Dが支持されているが、本バリエーション発明がこのような構成に限定されるわけではない。1つの線状部201Bに複数の基板3Dを設置する構成であっても、支持部2Dの輪郭を成す多角形の辺の数が十分に多ければ、周方向に均一な照明を実現することは可能である。
本バリエーション発明のまとめとして、以下に付記として列挙する。
(付記1)
複数のLEDチップと、
上記複数のLEDチップを支持する複数の基板と、
上記複数の基板を支持する環状の支持部と、
少なくとも一部が上記支持部の軸方向における上記支持部の一方側である照射側に配置され、上記複数のLEDチップからの光を透過する透光カバーと、
を備えたLED照明器具であって、
上記複数の基板は、上記支持部の軸方向と同じ軸方向を有する環状に配列されており、
上記各基板は、上記支持部の径方向における一方側である外方を向く支持面を有しており、
上記各支持面は上記複数のLEDチップのいずれかを支持しており、
上記支持部は、複数の導電部と、照射側支持体と、上記照射側支持体よりも上記軸方向における他方側である設置側に配置された設置側支持体と、を有しており、
上記照射側支持体は、上記径方向において上記複数の基板を挟んで互いに離間する1対の照射側側板を有しており、
上記設置側支持体は、上記径方向において上記複数の基板を挟んで互いに離間する1対の設置側側板を有していることを特徴とする、LED照明器具。
(付記2)
上記照射側支持体は、上記1対の照射側側板の上記軸方向における照射側の端部を連結する照射側底板を有しており、
上記設置側支持体は、上記1対の設置側側板の上記軸方向における設置側の端部を連結する設置側底板を有しており、
上記複数の基板は、上記軸方向において上記照射側底板と上記設置側底板に挟まれている、付記1に記載のLED照明器具。
(付記3)
上記各基板は、上記径方向視において矩形状である、付記1または2に記載のLED照明器具。
(付記4)
上記各基板は、互いに離間する第1のパッドおよび第2のパッドを有しており、
上記各導電部は、隣り合う基板の一方の第1のパッドと、他方の基板の第2のパッドとを導通させている、付記3に記載のLED照明器具。
(付記5)
上記軸方向視において、上記支持部の輪郭は多角形であり、
上記支持部は、上記支持部の輪郭における多角形の頂角に対応する複数の屈曲部と、上記支持部の輪郭における多角形の辺に対応する複数の線状部とを有しており、
上記複数の線状部は、上記複数の屈曲部のいずれかである第1の屈曲部を挟んで隣り合う第1の線状部および第2の線状部を含んでおり、
上記複数の基板は、上記第1の線状部に支持される第1の基板と、上記第2の線状部に支持される第2の基板とを含んでいる、付記4に記載のLED照明器具。
(付記6)
上記各線状部の周方向における長さ寸法は、上記各基板の周方向における長さ寸法の2倍より短い、付記5に記載のLED照明器具。
(付記7)
上記各導電部が上記各屈曲部を跨ぐように設けられている、付記6に記載のLED照明器具。
(付記8)
上記複数の導電部が、上記設置側支持体に設けられている、付記7に記載のLED照明器具。
(付記9)
上記複数の導電部は、上記第1の基板の上記第1のパッドと、上記第2の基板の上記第2のパッドとを導通させる第1の導電部と、上記第1の基板の上記第2のパッドに導通する第2の導電部と、を含んでおり、
上記第1の導電部が、上記設置側支持体に設けられており、
上記第2の導電部が、上記照射側支持体に設けられている、付記7に記載のLED照明器具。
(付記10)
上記各導電部が、上記照射側支持体に設けられている、付記7に記載のLED照明器具。
(付記11)
上記軸方向と同じ軸方向を有する環状に配列された複数の透光部材を備えており、
上記複数の透光部材は、上記複数のLEDチップのいずれかである第1のLEDチップを覆う第1の透光部材を含んでいる、付記5ないし10のいずれかに記載のLED照明器具。
(付記12)
上記第1の透光部材は、上記径方向視において上記第1のLEDチップと重なるレンズ面を有している、付記11に記載のLED照明器具。
(付記13)
上記第1の透光部材は、上記軸方向において、上記レンズ面を挟むように配置される1対のテーパ面を有しており、
上記1対のテーパ面は、それぞれ、上記軸方向において上記レンズ面から遠ざかるにつれて、上記径方向において上記第1のLEDチップから遠ざかるように傾斜している、付記12に記載のLED照明器具。
(付記14)
上記各透光部材の周方向における長さ寸法が、上記各線状部の周方向における長さ寸法よりも短くなっている、付記11ないし13のいずれかに記載のLED照明器具。
(付記15)
上記各透光部材が、上記支持部に沿った屈曲形状である、付記11ないし13のいずれかに記載のLED照明器具。
(付記16)
上記各透光部材が上記軸方向視において円弧状である、付記11ないし13のいずれかに記載のLED照明器具。
(付記17)
上記軸方向と同じ軸方向を有する環状に形成された透光部材を備えており、
上記透光部材が上記支持部を囲っている、付記5ないし10のいずれかに記載のLED照明器具。
(付記18)
上記透光部材は、上記径方向視において上記複数のLEDチップのいずれかである第1のLEDチップと重なるレンズ面を有している、付記17に記載のLED照明器具。
(付記19)
上記透光部材は、上記軸方向において、上記レンズ面を挟むように配置される1対のテーパ面を有しており、
上記1対のテーパ面は、それぞれ、上記軸方向において上記レンズ面から遠ざかるにつれて、上記径方向において上記第1のLEDチップから遠ざかるように傾斜している、付記18に記載のLED照明器具。
(付記20)
上記透光部材が、上記支持部に沿った多角形状である、付記19に記載のLED照明器具。
(付記21)
上記透光カバーは、乳白色の半透明の樹脂により形成されている、付記1ないし20のいずれかに記載のLED照明器具。
(付記22)
少なくとも一部が、上記軸方向において上記支持部の設置側に配置されている拡散反射板を備えている、付記1ないし21のいずれかに記載のLED照明器具。
(付記23)
上記拡散反射板が白色樹脂により形成されている、付記22に記載のLED照明器具。
(付記24)
上記拡散反射板が、上記径方向において中心から遠ざかるほどに上記軸方向における照射側に変位する斜面を有しており、
上記斜面は上記径方向視において上記複数のLEDチップのいずれかと重なっている、付記23に記載のLED照明器具。
(付記25)
上記透光カバーは、少なくともその一部が上記径方向視において上記複数のLEDモジュールのいずれかと重なるように形成されている、付記21ないし23のいずれかに記載のLED照明器具。
(1E実施形態)
図48および図49は、本発明のバリエーションにかかる発明の1E実施形態に基づくLED照明器具を示している。本実施形態のLED照明器具101Eは、支持部20Eと、複数の光源部30Eと、拡散反射板40Eと、電源部50と、化粧カバー60と、透光板70とを備えている。LED照明器具101Eは、シーリングライトとして用いられることが意図されたものであり、たとえば天井800の給電部801に対して取り付け可能な設置部品802を備える。図49に示すz方向は、天井から床に向かう方向であり、本バリエーション発明でいう第1の方向に相当する。また、図49におけるz方向下方が照射側であり、z方向上方が設置側である。図48および図49に示すr方向はz方向を軸方向とする径方向であり、本バリエーション発明で言う第2の方向に相当する。図48に示すように、LED照明器具101はz方向視円形に形成されている。
支持部20Eは、たとえばアルミなどの金属製であり、LED照明器具101Eの土台となっている。支持部20Eは、z方向視においてたとえば正八角形となるように形成されているが、この形状に限定されるものではない。支持部20Eは、正八角形の辺に沿う8つの側板21Eを備えている。支持部20Eの中心は、LED照明器具101Eの中心と一致している。8つの側板21Eは、r方向における一方側である外側と他方側である内側とを隔てている。各側板21Eは、z方向において照射側から設置側に向かうほどr方向外側に位置するように傾斜している。側板21Eのr方向内側は、電源部50を収容するための空間となっている。支持部20Eは、全体としてz方向視リング状となっており、LED照明器具101Eを天井800に取り付けた際に、設置部品802が入り込むようになっている。
複数の光源部30Eは、支持部20Eの側板21Eのr方向外側の面に搭載されている。光源部30Eは、複数の基板31E、複数のLEDモジュール32E、および保護部材33Eを有している。基板31Eは、たとえばガラスエポキシ樹脂からなる絶縁基板である。保護部材33Eは、たとえば透明なアクリル樹脂製であり、LEDモジュール32Eを覆うように形成されている。保護部材33Eは、たとえば、断面が略半円である半管状に形成されている。
複数のLEDモジュール32Eは、基板31Eに搭載されており、図50に示すように、1対のリード321E、LEDチップ322E、封止樹脂323、およびケース324を備えている。1対のリード321Eは、たとえばCu合金からなり、その一方にLEDチップ322Eが搭載されている。リード321EのうちLEDチップ322Eが搭載された面と反対側の面は、LEDモジュール32Eを面実装するために用いられる実装端子325とされている。LEDチップ322Eは、LEDモジュール32Eの光源であり、たとえば青色光を発光可能とされている。封止樹脂323は、LEDチップ322Eを保護するためのものである。封止樹脂323は、LEDチップ322Eからの光によって励起されることにより黄色光を発する蛍光物質を含む透光樹脂を用いて形成されている。これにより、LEDモジュール32Eは、発する光の色温度を適宜設定可能である。上記蛍光物質としては、黄色光を発するものに代えて、赤色光を発するものと緑色光を発するものとを混合して用いてもよい。ケース324はたとえば白色樹脂からなり、LEDチップ322Eから側方に発された光を上方に反射するためのものである。なお、LEDチップ322Eは、2つのワイヤによって1対のリード321Eに接続される、いわゆる2ワイヤタイプのものでもよい。
透光板70は、LED照明器具101Eのz方向照射側からの外観のほとんどすべてを構成するものであり、たとえば乳白色の半透明樹脂からなる。透光板70は、z方向視においてリング板状に形成されており、光源部30Eよりもz方向照射側に設けられている。光源部30Eから透光板70に進行した光は、透光板70によって拡散されつつ、透光板70を透過する。そして、拡散されつつ透過した光は、透光板70のz方向照射側の面から出射される。本実施形態においては、透光板70の厚さは、r方向外方ほど薄くなっている。
化粧カバー60は、支持部20Eのz方向における照射側に配置されており、たとえばアルミニウム製あるいは樹脂製であり、z方向視円形に形成されている。本実施形態においては、透光板70は、化粧カバー60とともにボルトによって支持部20Eに取り付けられている。これにより、透光板70は、支持部20Eに対して脱着可能となっている。
拡散反射板40Eは、たとえばLEDモジュール32Eからの光を反射する白色樹脂によって形成されており、支持部20Eのz方向における設置側に配置されている。図48に示すように、拡散反射板40Eの外側の輪郭はz方向視円形である。この円の直径は、透光板70の直径よりも小さい。図49に示すように、拡散反射板40Eには、中央に円形の開口部41Eが形成されている。この開口部41Eは、設置部品802を設置側に露出させるためのものである。また、拡散反射板40Eは、外縁部42Eを有している。外縁部42Eは、r方向における外方ほど、z方向における照射側に位置するように傾斜している。
電源部50は、たとえば商用の交流100V電力を、LEDチップ322Eを発光させるのに適した直流電力へと変換するためのものである。電源部50は、たとえば、トランス、コンデンサ、LEDドライバなどによって構成されている。
図51は、LED照明器具101Eの他の使用例を示している。この使用例においては、LED照明器具101Eの構成部品として、延長アダプタ803が追加されている。延長アダプタ803は、第1中間取り付け部804、第2中間取り付け部805、およびケーブル806を具備している。第1中間取り付け部804は、天井800の給電部801に取り付け可能に構成されている。第2中間取り付け部805は、設置部品802に取り付け可能に構成されている。ケーブル806は、第1中間取り付け部804と第2中間取り付け部805とを連結している。給電部801と設置部品802とは、延長アダプタ803を介して導通している。また、この使用例においては、透光板70が、図48に示した使用例におけるものに比べて、小径のものに取り換えられている。このような使用例のLED照明器具101Eは、天井800からz方向下方に離間した位置からたとえばテーブルを照らすいわゆるペンダントライトとして用いられる。
図52は、図48に示す使用例におけるLED照明器具101Eから透光板70を取り外す作業を示している。図示されたボルトを外すことにより、化粧カバー60とともに透光板70を取り外すことができる。そして、図53は、図51に示す使用例を構築するための作業を示している。図48に示す透光板70よりも小径の透光板70と延長アダプタ803を用意する。そして、延長アダプタ803を給電部801および設置部品802に取り付ける。そして、図示されたボルトによって化粧カバー60とともに透光板70を支持部20Eに取り付ける。これにより、図51に示す使用例のLED照明器具101Eを構築することができる。
次に、LED照明器具101Eの作用について説明する。
本実施形態によれば、図49に示すように、LED照明器具101Eのr方向外縁付近は、透光板70の厚さだけとなる。このため、LED照明器具101Eの外観をスマートな見栄えとすることができる。透光板70は、r方向外方ほど薄いため、LED照明器具101Eのr方向外縁部分をより薄いものとすることができる。また、光源部30Eから透光板70の各部に到達する光は、光源部30Eから遠い部位に到達する光ほど光量が少ない。透光板70は、r方向外方ほど薄いため、受ける光量が少なくても比較的明るい光を出射することができる。これは、透光板70全体を均一に光らせるのに都合がよい。
図49および図51に示すように、延長アダプタ803を選択的に使用することにより、LED照明器具101Eをシーリングライトとして使用することと、ペンダントライトとして使用することを適宜選択することができる。また、透光板70が支持部20Eに対して脱着可能であることにより、シーリングライトやペンダントライトに適した大きさの透光板70を適宜採用することができる。
図54〜図64は、本バリエーション発明の変形例および他の実施形態を示している。なお、これらの図において、上記実施形態と同一または類似の要素には、上記実施形態と同一の符号を付している。
図54は、LED照明器具101Eの拡散反射板40Eについての変形例を示している。本変形例においては、拡散反射板40Eの外縁部42Eが、波板状とされている。このような構成によれば、光源部30Eから支持部20Eおよび拡散反射板40Eを伝ってきた熱を、外縁部42Eからより多く放散することが可能である。
図55は、LED照明器具101Eの拡散反射板40Eについての他の変形例を示している。本変形例においては、拡散反射板40Eの外縁部42Eに、複数の溝421が形成されている。このような変形例によっても、光源部30Eから支持部20Eおよび拡散反射板40Eを伝ってきた熱を、外縁部42Eからより多く放散することが可能である。
図56は、LED照明器具101Eの拡散反射板40Eについての他の変形例を示している。本変形例においては、拡散反射板40Eは、基材401とアルマイト層402によって構成されている。基材401は、アルミからなる。アルマイト層402は、基材401に対してアルマイト処理を施すことにより形成された層である。このような変形例によっても、光源部30Eからの熱を効率よく放散することができる。
図57は、LED照明器具101Eの拡散反射板40Eについての他の変形例を示している。本変形例においては、拡散反射板40Eは、基材401と高放熱性塗料層403によって構成されている。基材401は、アルミなどの金属からなる。高放熱性塗料層403は、高放熱性塗料を基材401に塗布することにより形成された層である。この高放熱性塗料としては、たとえば白色の塗料であって、アルミナなどのセラミックスの微粒子を含むもの、あるいは金属粉末を含むもの、が挙げられる。このような変形例によっても、光源部30Eからの熱を効率よく放散することができる。
(2E実施形態)
図58および図59は、本バリエーション発明の2E実施形態に基づくLED照明器具を示している。本実施形態のLED照明器具102Eは、支持部20E、複数の光源部30E、複数の追加の光源部30E’、電源部50、および導光体80を備えている。LED照明器具102Eは、図48に示したLED照明器具101Eと同様に、z方向視において全体として円形状とされている。
支持部20Eは、たとえばアルミなどの金属製であり、LED照明器具102Eの土台となっている。支持部20Eは、z方向視においてたとえば正八角形となるように形成されているが、この形状に限定されるものではない。支持部20Eは、正八角形の辺に沿う8つの側板21E、および8つの係止部22Eを有している。支持部20Eの中心は、LED照明器具101Eの中心と一致している。8つの側板21Eは、r方向における一方側である外側と他方側である内側とを隔てている。各側板21Eは、z方向において照射側から設置側に向かうほどr方向内側に位置するように傾斜している。支持部20Eは、全体としてz方向視リング状となっており、LED照明器具101Eを天井800に取り付けた際に、設置部品802が入り込むようになっている。係止部22Eは、側板21Eのz方向下端から延びており、導光体80を保持するための部位である。
複数の光源部30Eは、支持部20Eの側板21Eのr方向外側の面に搭載されている。光源部30Eは、複数の基板31Eおよび複数のLEDモジュール32Eを有している。基板31EおよびLEDモジュール32Eの構成は、上述した通りである。
電源部50は、たとえば商用の交流100V電力を、LEDチップ322Eを発光させるのに適した直流電力へと変換するためのものである。電源部50は、たとえば、トランス、コンデンサ、LEDドライバなどによって構成されており、支持部20Eによって支持されている。
導光体80は、たとえば透明なアクリル樹脂製であり、z方向視円環形に形成されている。導光体80は、くびれ部81、屈曲部82、およびリング板状部83を有する。くびれ部81は、導光体80のうちr方向内方にある部位であり、図59に示すように、凹部811、入射面812、および底面813を有する。底面813は、光源部30Eの基板31Eと正対し、基板31Eに接しうる面である。くびれ部81は、底面813から基板31Eが向く方向に向かうほど断面形状が小となる形状とされている。凹部811は、底面813から凹んでおり、光源部30EのLEDモジュール32Eを収容している。入射面812は、凹部811の内面の一部であり、LEDモジュール32Eに正対している。
屈曲部82は、くびれ部81に対してr方向外方に繋がっており、図59に示すように屈曲形状とされている。リング板状部83は、屈曲部82に対してr方向外方に繋がっており、z方向視においてリング状の板状部位である。くびれ部81に対して屈曲部82を介して繋がっていることにより、リング板状部83は、光源部30Eよりもz方向設置側に位置している。リング板状部83のz方向設置側には、反射層84が設けられている。反射層84は、白色樹脂あるいはアルミからなる。リング板状部83のz方向照射側の面は、出射面832とされている。図58に示すように、リング板状部83のr方向外方端は、遮光部材87によって覆われている。遮光部材87は、断面コの字状のリング形状であり、不透明な樹脂あるいは金属からなる。
図59に示すように、LEDモジュール32Eから出射した光は、入射面812に入射した後に、くびれ部81内を屈曲部82に向けて進行する。屈曲部82内においては、進行してきた光が全反射されることにより、リング板状部83へと向かう。リング板状部83においては、リング板状部83のr方向外方部分へと光が進行する。この最中に反射層84によって反射された光の一部が、図58に示すように出射面832からz方向照射側へと出射される。リング板状部83のr方向外端縁に達した光は、遮光部材87によってそれ以上にr方向外方へと進行することが妨げられる。
追加の光源部30E’は、側板21Eの内側に設けられている。追加の光源部30E’は、複数の基板31Eおよび複数のLEDモジュール32Eを備えており、光源部30Eと同様の構成である。
次に、LED照明器具102Eの作用について説明する。
本実施形態によれば、LED照明器具102Eは、r方向中央寄り部分を除き、導光体80のリング板状部83の厚さとほとんど同じ厚さとなり、天井800に沿ったものとなる。このため、LED照明器具102Eは、天井800から突出する印象をほとんど与えない。これは、取り付けられる部屋の印象をスマートなものとするのに適している。
LEDモジュール32Eを凹部811によって収容することにより、LEDモジュール32Eからの光が導光体80から漏れてしまうことを抑制することができる。LEDモジュール32Eの正面に入射面812を設けることにより、LEDモジュール32Eからの光の多くを入射面812に入射させることができる。底面813を基板31Eに対向させ、接しうる構成とすることは、導光体80からの光の漏れを防止するのに適している。
くびれ部81は、LEDモジュール32Eからの光を屈曲部82に向けて集光する効果を奏する。屈曲部82は、くびれ部81から進行してきた光を、リング板状部83に向けて徐々に反射する効果を奏する。また、屈曲部82を設けることにより、リング板状部83を光源部30Eに対してz方向設置側に位置させることができる。
反射層84は、リング板状部83内を進行してきた光がz方向設置側に漏れてしまうことを抑制するとともに、進行してきた光を出射面832に向けて反射することができる。
図60は、LED照明器具102Eの変形例を示している。本変形例のLED照明器具102Eは、透光カバー75および反射カバー76を備えている。透光カバー75は、たとえば乳白色の半透明な樹脂からなり、追加の光源部30E’を覆うように、支持部20Eの内側に設けられている。反射カバー76は、たとえば白色の樹脂あるいはアルミなどからなる。反射カバー76は、追加の光源部30E’に対してr方向内側に配置されており、設置部品802を覆っている。
このような変形例によっても、LED照明器具102Eによってスマートな印象を与えることができる。また、追加の光源部30E’を設けることにより、LED照明器具102Eをz方向照射側から観察した場合に、そのほとんど全面を光らせることができる。反射カバー76を設けることにより、追加の光源部30E’からの光を透光カバー75からより多く出射させることができる。透光カバー75を備える構成は、均一な発光を実現するのに有利である。
図61〜図64は、LED照明器具102Eの導光体80についての種々の変形例を示している。
図61に示す変形例においては、リング板状部83のz方向設置側に壁部86が設けられている。壁部86は、たとえばスポンジまたは樹脂などからなり、リング板状部83と天井800とに接している。また、本変形例においては、壁部86よりもr方向外方には、反射層84が設けられていない。リング板状部83のうちz方向設置側に露出した面は、出射面833とされている。このような変形例によれば、壁部86によってリング板状部83のz方向設置側に埃などが溜まってしまうことを防止することができる。また、出射面833からの光により、天井800をほのかに照らすことができる。
図62に示す変形例においては、リング板状部83のz方向設置側に反射層84と黒色層85とが積層されている。反射層84は、たとえばアルミなどの金属からなる層である。黒色層85は、たとえば黒色の塗料が塗布された層、あるいは黒色の樹脂シートからなる層である。反射層84および黒色層85は、リング板状部83のr方向外端縁付近まで形成されている。このような変形例は、黒色層85が設けられていることにより、天井800にLED照明器具102Eの像が写りにくい。これは、LED照明器具102Eをコンパクトに見せるのに適している。
図63に示す変形例においては、反射層84および黒色層85が、壁部86が設けられた位置まで形成されている。リング板状部83のうちz方向設置側に露出した面が出射面833とされており、リング板状部83のr方向外端面が出射面834とされている。本変形例においては、出射面832,833,834は、いずれも粗面とされている。このような変形例は、LED照明器具102Eのr方向外縁付近を明るく照らす用途に適している。出射面832,833,834を粗面とすることにより、均一な発光を促進することができる。
図64に示す変形例においては、リング板状部83は、外縁傾斜部831を有している。外縁傾斜部831は、r方向外方に向かうほどz方向照射側に位置するように傾斜した部位である。本変形例においては、外縁傾斜部831の端面は、z方向照射側を向いている。外縁傾斜部831のr方向外方の面は、出射面833とされている。出射面833は、粗面である。このような変形例によっても、LED照明器具102Eのr方向外縁付近を明るく照らすことができる。
本バリエーション発明に係るLED照明器具は、上述した実施形態に限定されるものではない。本バリエーション発明に係るLED照明器具の各部の具体的な構成は、種々に設計変更自在である。
本バリエーション発明のまとめとして、以下に付記として列挙する。
(付記1)
少なくとも1以上のLEDチップを含む光源部と、
上記光源部を支持する支持部と、
少なくとも一部が上記支持部の第1の方向における一方側である照射側に配置され、上記光源部からの光を透過する透光板と、
を備えたLED照明器具であって、
上記支持部は、上記第1の方向を軸方向とする径方向に相当する第2の方向における一方側である外側と、他方側である内側とを隔てる複数の側板を有しており、
上記第2の方向における内側は、上記複数の側板に囲まれており、
上記各側板は、上記第1の方向における上記照射側から反対側である設置側に向かうほど、上記第2の方向における外側に位置するように傾斜しており、
上記光源部は、上記複数の側板のいずれかの上記第2の方向における外側に配置されており、
上記透光板は、上記光源部よりも上記第1の方向照射側に配置されたリング板状であることを特徴とする、LED照明器具。
(付記2)
上記透光板は、上記支持部に対して脱着可能とされている、付記1に記載のLED照明器具。
(付記3)
上記透光板は、上記第2の方向外側ほど厚さが薄い、付記2に記載のLED照明器具。
(付記4)
上記透光板を上記支持部に対して取り付ける化粧カバーを備えている、付記2または3に記載のLED照明器具。
(付記5)
外部に設けられた給電部に対して取り付けるための設置部品と、
上記給電部に対して取り付けられる第1中間取り付け部、上記設置部品に取り付けられる第2中間取り付け部、上記第1および第2中間取り付け部を連結するケーブル、を具備する延長アダプタと、を備える、付記2ないし4のいずれかに記載のLED照明器具。
(付記6)
上記支持部の上記第1の方向設置側に配置され、上記光源部からの光を反射する拡散反射板を備える、付記1ないし5のいずれかに記載のLED照明器具。
(付記7)
上記拡散反射板は、上記第2の方向外側寄りに位置し、かつ上記第2の方向外側に向かうほど上記第1の方向照射側に位置する形状とされた外縁部を有する、付記6に記載のLED照明器具。
(付記8)
上記外縁部は、波板状とされている、付記7に記載のLED照明器具。
(付記9)
上記外縁部は、複数の溝を有する、付記7に記載のLED照明器具。
(付記10)
上記拡散反射板は、表面にアルマイト処理が施されたアルミからなる、付記6ないし9のいずれかに記載のLED照明器具。
(付記11)
上記外縁部には、高放熱性塗料が塗布されている、付記7ないし9のいずれかに記載のLED照明器具。
(付記12)
少なくとも1以上のLEDチップを含む光源部と、
上記光源部を支持する支持部と、を備えたLED照明器具であって、
上記支持部は、上記第1の方向を軸方向とする径方向に相当する第2の方向における一方側である外側と、他方側である内側とを隔てる複数の側板を有しており、
上記第2の方向における内側は、上記複数の側板に囲まれており、
上記各側板は、上記第1の方向における上記照射側から反対側である設置側に向かうほど、上記第2の方向における内側に位置するように傾斜しており、
上記光源部は、上記複数の側板のいずれかの上記第2の方向における外側に配置されており、
上記光源部からの光が入射する入射面、上記入射面よりも上記第1の方向設置側に位置しており上記第1の方向照射側の面が出射面とされたリング板状部、を有する導光体を備えることを特徴とする、LED照明器具。
(付記13)
上記導光体には、上記LEDチップを収容する凹部が形成されており、
上記凹部の内面の一部が、上記入射面とされている、付記12に記載のLED照明器具。
(付記14)
上記光源部は、上記LEDチップが搭載された基板を有しており、
上記導光体は、上記基板に正対する底面を有しており、
上記凹部は、上記底面から凹んでいる、付記13に記載のLED照明器具。
(付記15)
上記導光体は、上記底面から上記基板が向く方向に向かうほど断面形状が小となるくびれ部を有する、付記14に記載のLED照明器具。
(付記16)
上記導光体は、上記くびれ部と上記リング板状部を繋ぐ屈曲部を有する、付記15に記載のLED照明器具。
(付記17)
上記支持部は、上記導光体の上記くびれ部の上記第1の方向照射側部分に係止する係止部を有する、付記15または16に記載のLED照明器具。
(付記18)
上記リング板状部の外縁を覆う遮光部材を備える、付記12ないし17のいずれかに記載のLED照明器具。
(付記19)
上記リング板状部の上記第1の方向設置側を覆う反射層を有する、付記12ないし18のいずれかに記載のLED照明器具。
(付記20)
上記反射層の上記第1の方向設置側を覆う黒色層を有する、付記19に記載のLED照明器具。
(付記21)
上記リング板状部は、上記第2の方向外側に向かうほど上記第1の方向照射側に位置するように傾斜した外縁傾斜部を有する、付記12ないし20のいずれかに記載のLED照明器具。
(付記22)
上記リング板状部から上記第1の方向設置側に突出するように設けられた壁部を有する、付記12ないし21のいずれかに記載のLED照明器具。
(付記23)
上記側板の内側に搭載された、追加の光源部を有する、付記12ないし22のいずれかに記載のLED照明器具。
(付記24)
上記追加の光源部を覆う追加の透光カバーを有する、付記23に記載のLED照明器具。
(付記25)
上記追加の透光カバーの内方に配置されており、上記追加の光源部からの光を反射する反射カバーを有する、付記24に記載のLED照明器具。
(1F実施形態)
図66〜図71は、本発明のバリエーションにかかる発明に係るLED照明器具の一例を示している。本実施形態のLED照明器具101Fは、支持部200F、複数のLEDモジュール300、電源部400、受信部500、およびカバー600を備えている。LED照明器具101Fは、たとえば天井800の給電部801に対して設置部品802を介して取り付けられることにより、いわゆるシーリングライトとして用いられることが意図されている。なお、図70においては、理解の便宜上カバー600のほとんどを省略している。
支持部200Fは、LED照明器具101Fの土台をなす部分であり、図68〜図70に示すように、センター部材210と、支持板220と、押さえ部材230とを備えている。センター部材210は、断面略コの字状の円環形状とされており、たとえば所定の強度を有する樹脂により一体形成されている。
支持板220は、LEDモジュール300を支持するためのものであり、たとえば金属板にプレス加工を施すことにより形成されている。支持板220は、接続部221Fと、LED搭載領域222Fと、外縁部223Fとを有し、各々が円環形状とされている。接続部221Fは、センター部材210に接続される部分であり、図69に示すように、センター部材210に対して天井800が存在する図中上側(本バリエーション発明でいう第1方向設置側)に重合する状態にて、ビス止めなどの適宜手段によってセンター部材210の上端に固定されている。LED搭載領域222Fは、図69および図70から理解されるように、平面視において接続部221Fを囲っている。LED搭載領域222Fは、LEDモジュール300を搭載する部分であり、接続部221Fよりも図69における図中上側(設置側)に位置する。LED搭載領域222Fは、外径がたとえば250mm程度の円環形状である。LED搭載領域222Fは、天井800とは反対側の図中下側(本バリエーション発明でいう第1方向照射側)を向く下面を有し、この下面は、図中上下方向に垂直な面に沿っている。
図69に示すように、LED搭載領域222Fと接続部221Fとの間には、段差224が設けられている。段差224は、LED搭載領域222F寄りの端部が接続部221F寄りの端部よりも図中上側(設置側)に位置しており、図中上下方向に垂直な面内において接続部221Fからその外側に遠ざかるほど図中上側(設置側)に位置するように傾斜している。
外縁部223Fは、LED搭載領域222Fを囲っており、LED搭載領域222Fよりも図中下側(照射側)に位置する。LED搭載領域222Fと外縁部223Fとの間には、段差225が設けられている。段差225は、図中上下方向に垂直な面内においてLED搭載領域222Fからその外側に遠ざかるほど図中下側(照射側)に位置するように傾斜している。段差225は、本バリエーション発明でいう追加の段差に相当する。
上記構成の支持板220において、段差224、LED搭載領域222F、および段差225のそれぞれの下面(図69における図中下側の面)には、白色塗装が施されており、光反射率の高い高反射率面とされている。また、LED搭載領域222F、段差225、および外縁部223Fの上面(支持板220の天井800側の面:図69における図中上側の面)は、たとえば塗装を施すことによって黒色またはそれに近似する暗灰色とされている。支持板220の天井800側の面には、複数の緩衝材270が設けられている。
押さえ部材230は、断面略L字状の円環形状とされており、たとえば金属板にプレス加工を施すことにより形成されている。押さえ部材230の外側の端部は、接続部221Fに重合する状態にて、ビス止めなどの適宜手段によって接続部221Fに固定されている。また、押さえ部材230の内側の端部は、センター部材210に重合する状態にて、ビス止めなどの適宜手段によってセンター部材210の下端に固定されている。
上記説明から理解されるように、センター部材210、接続部221F、および押さえ部材230は、中空矩形断面を有する環状部を構成している。なお、センター部材210、接続部221F、および押さえ部材230は、本バリエーション発明でいう取付領域を担う。
複数のLEDモジュール300は、LED基板250を介してLED搭載領域222Fの下面に搭載されている。LED基板250は、たとえばガラスエポキシ樹脂からなる絶縁基板であり、部分円環形状である。LED基板250は、複数設けられており、それぞれに複数のLEDモジュール300が搭載されている。本実施形態においては、4つのLED基板250が、互いの端部が対向するように配置されることにより、全体として円環形状をなしている。
各LEDモジュール300は、平面視長矩形状とされている。図71は、LEDモジュール300の短手方向に対して直角である平面における断面図を示している。同図に示すようにLEDモジュール300は、1対のリード320F、LEDチップ310F、封止樹脂340F、およびケース330Fを備えている。1対のリード320Fは、たとえばCu合金からなり、その一方にLEDチップ310Fが搭載されている。リード320FのうちLEDチップ310Fが搭載された面と反対側の面は、LEDモジュール300を面実装するために用いられる実装端子321Fとされている。LEDチップ310Fは、LEDモジュール300の光源であり、たとえば青色光を発光可能とされている。封止樹脂340Fは、LEDチップ310Fを保護するためのものである。封止樹脂340Fは、LEDチップ310Fからの光によって励起されることにより黄色光を発する蛍光物質を含む透光樹脂を用いて形成されている。これにより、LEDモジュール300は、発する光の色温度を適宜設定可能である。上記蛍光物質としては、黄色光を発するものに代えて、赤色光を発するものと緑色光を発するものとを混合して用いてもよい。ケース330Fはたとえば白色樹脂からなり、LEDチップ310Fから側方に発された光を上方に反射するためのものである。なお、LEDチップ310Fは、2つのワイヤによって1対のリード320Fに接続される、いわゆる2ワイヤタイプのものでもよい。
複数のLEDモジュール300については、電球色を発するもの、昼白色を発するもの、あるいは、電球色と昼白色のいずれか一方をそれぞれ発するものによって構成することができる。本実施形態においては、複数のLEDモジュール300として電球色と昼白色のいずれか一方をそれぞれ発するものを採用する場合について説明する。複数のLEDモジュール300は、電球色を発する電球色LEDモジュール301と、昼白色を発する昼白色LEDモジュール302とに区別される。図70においては、理解の便宜上、電球色LEDモジュール301が黒色で塗りつぶされている。
本実施形態においては、LED搭載領域222Fに搭載された複数のLEDモジュール300は、平面視において7重の円環形状をなすように配置されている。円環形状をなす複数のLEDモジュール300については、電球色LEDモジュール301と昼白色LEDモジュール302とが交互に配置される。
本実施形態では、図69に示すように、カバー600の内側には、支持ステー260が設けられている。支持ステー260は、センター部材210に対して、図中下側に配置されている。また、支持ステー260の図中下側には、円環状のLED基板261が設けられており、このLED基板261上に複数のLEDモジュール300が円環形状をなすように配置されている。これらのLEDモジュール300は、いずれも電球色モジュール301である。
電源部400は、天井800の給電部801から供給されるたとえば交流100V電力を、LEDチップ310Fを点灯させるのに適した電圧の直流電力に変換し、これを複数のLEDモジュール300に供給するためのものである。電源部400は、たとえばトランス、コンデンサ、抵抗器、ダイオード、ICなどを備える。また、電源部400は、電球色LEDモジュール301と昼白色LEDモジュール302との輝度を独立して制御することが可能である。これにより、LED照明器具101Fは、電球色から昼白色の間の色温度の光を任意に照射可能である。また、電源部400は、支持ステー260(LED基板261)に支持されたLEDモジュール300のみをその他のLEDモジュール300とは別に点灯および消灯させることが可能である。本実施形態においては、図69に示すように、電源部400は、センター部材210、接続部221F、および押さえ部材230によって構成された中空状環状部の内部空間に収容されている。
受信部500は、図外の送信部から送信された信号を受信するためのものであり、本実施形態においては、LED基板261に搭載されている。受信部500が受信した信号は、電源部400に送られる。電源部400は、この信号の指令に基づいて複数のLEDモジュール300の点灯状態を制御する。
カバー600は、LED照明器具101Fの外観の大半を構成するものであり、主照射部610、傾斜部620、外枠部630、および中央部640を有する。主照射部610は、たとえば乳白色の半透明の樹脂からなり、LEDチップ310F(LEDモジュール300)から発せられて外部に照射される光の大半が透過する部分である。主照射部610は、LED搭載領域222Fに対応する円環形状とされており、LED搭載領域222Fを覆っている。図69に示すように、主照射部610は、中央に向かうほど図中下方に位置するように僅かに傾斜している。
傾斜部620は、主照射部610の外周につながることによりこの主照射部610を外側から囲んでいる。傾斜部620は、中央から遠ざかるほど図中上方(設置側)に位置するように傾斜している。また、図66および図69から理解されるように、傾斜部620は、平面視(第1方向視)においてLED搭載領域222Fに対して外側に位置している。
外枠部630は、傾斜部620を外側から囲んでおり、円環形状とされている。外枠部630は、たとえば透明の樹脂または乳白色の半透明の樹脂からなり、支持板220の外縁部223Fに重合する状態にて、この外縁部223Fに固定されている。中央部640は、たとえば乳白色の半透明の樹脂からなり、主照射部610の内側に配置されている。中央部640は、支持ステー260を覆っている。
次に、LED照明器具101Fの作用について説明する。
本実施形態によれば、図69を参照して上述したように、LED搭載領域222Fと接続部221F(取付領域)との間には段差224が設けられており、この段差224は、LED搭載領域222F寄りの端部が接続部221F寄りの端部よりも図中上側(設置側)に位置している。これにより、LED搭載領域222Fが照射側とは反対側の天井800側(設置側)に後退しており、LED搭載領域222Fに搭載されたLEDチップ310F(LEDモジュール300)からカバー600(主照射部610)に至るまでの光路長として比較的長い距離を確保することができる。LEDチップ310F(LEDモジュール300)から発せられる光は指向性が強いところ、カバー600に至るまでの光路長が長いことにより、カバー600から外部への照射される光については輝度ムラが低減される。したがって、LED照明器具101Fによれば、スマートな外観としつつより均一に屋内を照らすことができる。
段差224,225は傾斜しており、これら段差224,225の下面は、高反射率面とされている。このため、LEDチップ310F(LEDモジュール300)から発せられた光を効率よく照射側に向かわせることができる。このことは、照度を高めつつLED照明器具101Fによって均一に照らすのに適している。
カバー600は、主照射部610の外側において外周に向かうほど天井800側に位置する傾斜部620を有する。このような傾斜部620を備えることにより、LED照明器具101Fの外観をよりスマートなものとすることができる。また、傾斜部620を囲む外枠部630と支持板220の外縁部223Fとが重なることにより、LED照明器具101Fにおける薄状の外周を構成している。天井800への取り付け前や天井800に対して取り付け・取り外しを行う場合などにおいて、LED照明器具101Fを持つ際には、LED照明器具101Fの外周を掴むところ、外周が薄状であるので、LED照明器具101Fは、手で持ち運びやすく、また、スマートな印象を与えうるものとなっている。
LED搭載領域222F、段差225、および外縁部223Fにおける天井側の面(設置側の面)は、黒色またはそれに近似する暗灰色(いわゆる収縮色)とされている。このため、LED照明器具101Fは、天井800に取り付けられていない状態においても、スマートな印象を与えうるものとなっている。
センター部材210、接続部221F、および押さえ部材230を備えて構成される取付領域は、支持板220やカバー600などのLED照明器具101Fの大部分の重量を支えており、大きな荷重が作用する。本実施形態では、これらセンター部材210、接続部221F、および押さえ部材230によって中空矩形断面を有する環状部が構成されている。このように取付領域が中空矩形断面の環状部を備える構成は、取付領域の剛性が高められ、強度面において有利である。
また、支持板220に傾斜状の段差224を設けることにより、加工硬化による強度の向上を図ることができる。
電球色LEDモジュール301と昼白色LEDモジュール302とを備えることにより、LED照明器具101Fから照射される光を、電球色から昼光色まで任意の色温度とすることができる。受信部500を備えることにより、色温度の調整や点灯および消灯をLED照明器具101Fから離れた場所から適切に行うことができる。電源部400を、センター部材210、接続部221F、および押さえ部材230によって構成された中空状環状部の内部空間に配置することにより、LED照明器具101Fに無駄なスペースが生じることを回避することができる。
図72〜図76は、本バリエーション発明の他の実施形態を示している。なお、これらの図において、上記実施形態と同一または類似の要素には、上記実施形態と同一の符号を付している。
(2F実施形態)
図72〜図74は、本バリエーション発明の2F実施形態に基づくLED照明器具102Fを示している。本実施形態のLED照明器具102Fは、主にLED搭載領域222Fの構成が上記実施形態と異なっている。
図72および図73に示すように、本実施形態においては、LED搭載領域222Fは、図中下側(照射側)に凸状の複数の山形部222aを備えている。各山形部222aは、図中上下方向に垂直な面220a(第1面)に対して傾斜する2つの面222b,222c(第2面および第3面)を有する。図73に示すように、面222bと面222cとは、LED搭載領域222Fの周方向において隣接している。また、図74に示すように、面220aに対する面222bの傾斜角度αは、面220aに対する面222cの傾斜角度βよりも小とされており、比較的緩やかな傾斜面とされている。面222bの傾斜角度αは、たとえば5°〜20°の範囲とされる。
図73に示すように、本実施形態においては、複数の山形部222aは、LED搭載領域222Fの周方向に沿って並んでおり、平面視において4重の円環形状をなすように形成される。上記構成の複数の山形部222aは、たとえばプレス加工を施すことにより形成される。
本実施形態では、LEDモジュール300は、フレキシブル基板290を介してLED搭載領域222Fに搭載されている。より具体的には、フレキシブル基板290は、樹脂層と配線パターン(図示略)を構成する金属層とからなり、LED搭載領域222Fの周方向に並ぶ山形部222aの面222b,222cを覆うように円環状とされている。複数のLEDモジュール300は、フレキシブル基板290に実装されており、これらLEDモジュール300は、いずれも面222bに搭載されている。各面222bには、電球色LEDモジュール301および昼白色LEDモジュール302がLED搭載領域222Fの周方向に並んで配置されている。これにより、フレキシブル基板290に実装された複数のLEDモジュール300は、LED搭載領域222Fの周方向において電球色LEDモジュール301および昼白色LEDモジュール302が交互に配置されている。なお、フレキシブル基板290については、たとえば白色レジストが施された高反射率のものが好適に用いられる。
本実施形態のLED照明器具102Fにおいては、LED搭載領域222Fと接続部221F(取付領域)との間には段差224が設けられており、この段差224によって、LED搭載領域222Fは、照射側とは反対側の天井800側(設置側)に後退している。これにより、LED搭載領域222Fに搭載されたLEDチップ310F(LEDモジュール300)からカバー600(主照射部610)までの光路長として比較的長い距離を確保することができ、カバー600から外部への照射される光については輝度ムラが低減される。したがって、LED照明器具102Fによれば、スマートな外観としつつより均一に屋内を照らすことができる。
複数のLEDモジュール300は、上下方向に垂直な面220a(図74参照)に対して傾斜する面222bに搭載されている。このような構成によれば、LEDモジュール300からカバー600までの光路長についてより長い距離を確保することが可能となる。このことは、輝度ムラを低減して均一に照らすのに適している。
LEDモジュール300が搭載される面222bは、緩やかに傾斜しており、各面222bにおいて、複数(本実施形態では2個)のLEDモジュール300が搭載されている。このような構成によれば、LEDモジュール300を面222b上に効率よく配置することができる。また、各山形部222aをなす面222b,222cがLED搭載領域222Fの周方向において隣接しており、この山形部222aが上記周方向に沿って複数並ぶように配置されている。このような構成によれば、複数のLEDモジュール300は、円環状のフレキシブル基板290を用いて面222b上に適切に搭載することができる。なお、フレキシブル基板290が白色とされているため、LEDチップ310F(LEDモジュール300)からの光のフレキシブル基板290における反射によって、LED照明器具102Fによる照明光の照度を高めることが期待できる。
各面222bには、電球色LEDモジュール301および昼白色LEDモジュール302が搭載されており、この対をなす電球色LEDモジュール301および昼白色LEDモジュール302は、近接して配置されている。たとえば電球色のみの照明に調整する場合、昼白色LEDモジュール302はすべて消灯することになる。ここで、対をなす電球色LEDモジュール301および昼白色LEDモジュール302が近接していることにより、電球色LEDモジュール301のみを点灯する場合とすべてのLEDモジュール300を点灯する場合とで、発光点としてのLEDモジュール300の分散度合いの変化が小さい。このようなことから理解されるように、上記構成によれば、色温度の調整にともなって輝度ムラが生じることを抑制することができる。
(3F実施形態)
図75および図76は、本バリエーション発明の3F実施形態に基づくLED照明器具103Fを示している。本実施形態のLED照明器具103Fは、主にLED搭載領域222Fの構成が上記実施形態と異なっている。
本実施形態においては、接続部221FとLED搭載領域222Fとの間に段差が形成されておらず、LED搭載領域222Fは、接続部221Fの外周に面一状につながっている。
本実施形態では、LED搭載領域222Fは、図中上側(設置側)に凸状の複数の山形部222dを備えている。各山形部222dは、図中上下方向に垂直な面220aに対して傾斜する2つの面222e,222fを有する。本実施形態では、山形部222dの突出する方向が上記したLED照明器具102Fの山形部222aとは反対であるが、面222eおよび面222fは、LED照明器具102Fにおける面222bおよび面222cに対応する傾斜面とされている。図示説明は省略するが、面222eと面222fとは、LED搭載領域222Fの周方向において隣接している。また、図76に示すように、面220aに対する面222eの傾斜角度αは、面220aに対する面222fの傾斜角度βよりも小とされており、比較的緩やかな傾斜面とされている。複数の山形部222dは、LED搭載領域222Fの周方向に沿って並んでおり、4重の円環形状をなすように形成される。複数のLEDモジュール300は、フレキシブル基板290を介して面222eに搭載されている。
本実施形態のLED照明器具103Fにおいて、複数のLEDモジュール300は、上下方向に垂直な面220a(図76参照)に対して傾斜する面222eに搭載されている。このような構成によれば、LEDモジュール300からカバー600までの光路長についてより長い距離を確保することが可能となる。このことは、輝度ムラを低減して均一に照らすのに適している。
LEDモジュール300が搭載される面222eに隣接する面222fについては、この面222fの傾斜角度βが面222eの傾斜角度αよりも大とされている。このため、面222f(より詳細には、面222f上に位置するフレキシブル基板290)は、反射面として機能しうる。このことは、照度を高めつつLED照明器具103Fによって均一に照らすのに適している。
本バリエーション発明に係るLED照明器具は、上述した実施形態に限定されるものではない。本バリエーション発明に係るLED照明器具の各部の具体的な構成は、種々に設計変更自在である。
本バリエーション発明のまとめとして、以下に付記として列挙する。
(付記1)
第1方向における一方側である照射側を向く環状のLED搭載領域、および、上記第1方向に対して直角でありかつ互いに直角である第2および第3方向において上記LED搭載領域に囲まれ、給電部に取り付けられる取付領域、を有する支持部と、
上記LED搭載領域に搭載された複数のLEDチップと、
上記LED搭載領域に対して上記第1方向照射側に位置し、上記LEDチップからの光を透過するカバーと、を備え、
上記LED搭載領域と上記取付領域の間には、上記LED搭載領域寄りの端部が上記取付領域寄りの端部よりも上記第1方向他方側である設置側に位置する段差が設けられていることを特徴とする、LED照明器具。
(付記2)
上記段差は、上記第2および第3方向において上記取付領域から遠ざかるほど上記第1方向設置側に位置するように傾斜している、付記1に記載のLED照明器具。
(付記3)
上記段差における上記第1方向照射側の面は、光反射率の高い高反射率面とされている、付記1または2に記載のLED照明器具。
(付記4)
上記支持部は、上記第2および第3方向において上記LED搭載領域を囲み、かつ上記LED搭載領域よりも上記第1方向照射側に位置する環状の外縁部、およびこの外縁部と上記LED搭載領域との間に位置する追加の段差、を有する、付記1ないし3のいずれかに記載のLED照明器具。
(付記5)
上記追加の段差は、上記第2および第3方向において中央から遠ざかるほど上記第1方向照射側に位置するように傾斜している、付記4に記載のLED照明器具。
(付記6)
上記LED搭載領域および上記追加の段差における上記第1方向設置側の面は、黒色またはそれに近似する暗灰色とされている、付記4または5に記載のLED照明器具。
(付記7)
上記カバーは、上記第1方向視において上記支持部の上記外縁部と重なる環状の外枠部と、この外枠部に囲まれ、上記第2および第3方向において中央から遠ざかるほど上記第1方向設置側に位置する傾斜部と、を有する、付記4ないし6のいずれかに記載のLED照明器具。
(付記8)
上記傾斜部は、上記第1方向視において上記LED搭載領域に対して外側に位置する、付記7に記載のLED照明器具。
(付記9)
上記取付領域は、中空矩形断面を有する環状部を備えて構成される、付記1ないし8のいずれかに記載のLED照明器具。
(付記10)
上記LED搭載領域は、上記第2および第3方向に沿う第1面に対して傾斜する第2面を有し、
上記複数のLEDチップは、上記第2面に搭載されている、付記1ないし9のいずれかに記載のLED照明器具。
(付記11)
上記LED搭載領域は、各々が上記第2面とこの第2面に隣接する第3面とを有し、上記第1方向照射側または上記第1方向設置側のいずれかに凸である、複数の山形部を備える、付記10に記載のLED照明器具。
(付記12)
上記複数の山形部のすべてが上記第1方向照射側に凸である、付記11に記載のLED照明器具。
(付記13)
上記第1面に対する上記第3面の傾斜角度は、上記第1面に対する上記第2面の傾斜角度よりも大である、付記11または12に記載のLED照明器具。
(付記14)
上記LED搭載領域は、上記第1方向視において円環形状である、付記11ないし13のいずれかに記載のLED照明器具。
(付記15)
上記第2面と上記第3面とは、上記LED搭載領域の周方向において隣接する、付記14に記載のLED照明器具。
(付記16)
上記各第2面には、複数の上記LEDチップが搭載されている、付記14または15に記載のLED照明器具。
(付記17)
各々が上記LEDチップと、上記LEDチップを覆うとともに上記LEDチップからの光によって励起されることにより上記LEDチップからの光とは異なる波長の光を発する蛍光材料が混入された封止樹脂と、を有する複数のLEDモジュールを備える、付記14ないし16のいずれかに記載のLED照明器具。
(付記18)
上記複数のLEDモジュールは、発する光の色温度が互いに異なる第1および第2色LEDモジュールを含む、付記17に記載のLED照明器具。
(付記19)
上記第1色LEDモジュールが発する光は、電球色であり、上記第2色LEDモジュールが発する光は、昼白色である、付記18に記載のLED照明器具。
(付記20)
上記第2面に搭載された複数の上記LEDモジュールは、上記第1および第2色LEDモジュールを含んでおり、かつ上記LED搭載領域の周方向において上記第1および第2色LEDモジュールが交互に配置される、付記18または19に記載のLED照明器具。
(付記21)
上記第1面に対する上記第2面の傾斜角度は、5°〜20°の範囲である、付記10ないし20のいずれかに記載のLED照明器具。
(1G実施形態)
図78〜図85は、本発明のバリエーションにかかる発明に係るLED照明器具の一例を示している。本実施形態のLED照明器具101Gは、支持部200G、複数のLEDモジュール300、電源部400、受信部500、およびカバー600を備えている。LED照明器具101Gは、たとえば天井800の給電部801に対して設置部品802を介して取り付けられることにより、いわゆるシーリングライトとして用いられることが意図されている。なお、図82においては、理解の便宜上カバー600のほとんどを省略している。
支持部200Gは、LED照明器具101の土台をなす部分であり、図80〜図82に示すように、センター部材210と、支持板220と、内側隔壁部材230Gと、外側隔壁部材240Gを備えている。センター部材210は、断面略コの字状の円環形状とされており、たとえば所定の強度を有する樹脂により一体形成されている。
支持板220は、LEDモジュール300を支持するためのものであり、たとえば金属板にプレス加工を施すことにより形成されている。支持板220は、接続部221Gと、LED搭載領域222Gと、外縁部223Gとを有し、各々が円環形状とされている。接続部221Gは、センター部材210に接続される部分であり、図81に示すように、センター部材210に対して天井800が存在する図中上側(本バリエーション発明でいう第1方向設置側)に重合する状態にて、ビス止めなどの適宜手段によってセンター部材210の上端に固定されている。LED搭載領域222Gは、図81および図82から理解されるように、平面視において接続部221Gを囲っている。LED搭載領域222Gは、LEDモジュール300を搭載する部分であり、接続部221Gよりも図81における図中上側(設置側)に位置する。LED搭載領域222Gは、天井800とは反対側の図中下側(本バリエーション発明でいう第1方向照射側)を向く支持面222dを有し、この支持面222aは、図中上下方向に垂直な面に沿っている。図81に示すように、LED搭載領域222Gと接続部221Gとの間には、段差224が設けられている。
外縁部223Gは、LED搭載領域222Gを囲っており、LED搭載領域222Gよりも図中下側(照射側)に位置する。LED搭載領域222Gと外縁部223Gとの間には、段差225が設けられている。
上記構成の支持板220において、段差224、LED搭載領域222G、および段差225のそれぞれの下面(図81における図中下側の面)には、白色塗装が施されており、光反射率の高い高反射率面とされている。支持板220の天井800側の面には、複数の緩衝材270が設けられている。
LED搭載領域222Gの支持面222aには、複数のLED基板250が支持されており、各LED基板250に複数のLEDモジュール300が搭載されている。LED基板250は、たとえばガラスエポキシ樹脂からなる絶縁基板であり、部分円環形状である。図82に示すように、本実施形態においては、6つのLED基板250が、互いの端部が対向するように配置されることにより、全体として円環形状をなしている。
LED基板250の径方向内方寄りには、コネクタ251,252,253,254が設けられている。コネクタ251〜254は、隣接するLED基板250の互いの端部寄りにおいて複数の対をなして設けられている。隣り合うLED基板250の一方にはコネクタ251,252が設けられ、他方にはコネクタ253,254が設けられている。本実施形態では、コネクタ251,254からなる対(第1対)と、コネクタ252,253からなる対(第2対)とを備える。コネクタ252,253の各々は、コネクタ251,254からなる対に対してLED基板250の周方向における外側に配置されている。
図82、図83に示すように、コネクタ251〜254のそれぞれには、LED基板250の面内方向に沿って配線255,256の接続用端部255a,256aが接続される。本実施形態では、配線255,256の接続用端部255a,256aは、オス側端子とされており、この接続用端部255a,256aがコネクタ251〜254の円筒状のメス側端子に挿入される。接続用端部255a,256aは、たとえば丸棒状とされており、配線255,256の導通部を挟み込んだ状態でコネクタ251〜254に挿入されている。このような構成により、接続用端部255a,256a(配線255,256)は、コネクタ251〜254への接続時には、コネクタ251〜254に対して回転しうる状態にある。対をなすコネクタ251,254に対して配線255の一方および他方の接続用端部255aが接続されることにより、配線255を介して隣接するLED基板250が電気的に接続される。これと同様に、対をなすコネクタ252,253に対して配線256の一方および他方の接続用端部256aが接続されることにより、配線256を介して隣接するLED基板250が電気的に接続される。また、上述したように、コネクタ252,253は、コネクタ251,254に対して、LED基板250の周方向n1における外側に配置されている。これらコネクタ251〜254の配置に対応して、コネクタ252,253に接続される配線256の長さは、コネクタ251,254に接続される配線255の長さより長くされており、配線255と配線256とは、その長さについて明瞭な長短の差がつけられている。なお、図82においては、隣接するLED基板250の組のうちの一部について配線255,256が接続された状態を示し、他の隣接するLED基板250の組についての配線の記載は省略している。
図83によく表れているように、コネクタ251〜254に対して接続用端部255a,256aを接続する接続方向d1〜d4は、LED基板250の周方向n1に対して交差している。本実施形態では、接続方向d1〜d4は、LED基板250の径方向に沿っており、各々が上記径方向の内方側から外側へ向かっている。
本実施形態では、LED基板250の外周には切欠き257が形成されている。切欠き257は、LED基板250の径方向内方寄りで、かつ周方向の端部に位置する。一方、支持板220の支持面222aには、位置決め部226が設けられている。位置決め部226は、たとえばシルク印刷によって形成されており、支持面222aの白色塗装よりも少し濃い色とされている。位置決め部226は、支持面222a上にLED基板250を配置した際に切欠き257に対応する位置に配されている。切欠き257および位置決め部226は、本バリエーション発明でいう位置決め手段を担う。
図81から理解されるように、内側および外側隔壁部材230G,240Gは、断面略L字状の円環形状とされており、たとえば金属板にプレス加工を施すことにより形成されている。内側および外側隔壁部材230G,240Gは、図中上下方向に沿う隔壁231G,241Gを有しており、隔壁231G,241Gは、LED基板250の径方向において離間している。
図81および図84に示すように、隔壁231G,241Gには、LED基板250の径方向に貫通する複数ずつの貫通孔232G,242Gが形成されている。図84に示すように、隔壁231Gに形成された複数の貫通孔232Gは、LED基板250の周方向に沿うように上下2段に配列されており、図中下側(照射側)に位置する複数の貫通孔232aと、図中上側(設置側)に位置する複数の貫通孔232bとを有する。また、隔壁241Gに形成された複数の貫通孔242Gは、LED基板250の周方向に沿うように上下2段に配列されており、図中下側(照射側)に位置する複数の貫通孔242aと、図中上側(設置側)に位置する複数の貫通孔242bとを有する。隔壁231Gに形成された複数の貫通孔232G(232a,232b)と、隔壁241Gに形成された複数の貫通孔242G(242a,242b)とは、LED基板250の径方向視において互いに重ならない位置に配されている。なお、隔壁231G,241Gのうち複数の貫通孔232G,242Gの占める面積比率は、それぞれ30%以下である。このような面積比率としておくことにより、内側および外側隔壁部材230G,240Gの強度低下を抑制することができる。
内側および外側隔壁部材230G,240Gの上端部は、接続部221Gに重合する状態にて、ビス止めなどの適宜手段によって接続部221Gに固定されている。また、内側隔壁部材230Gの下端部は、外側隔壁部材240Gの下端部に固定され、外側隔壁部材240Gの下端部は、センター部材210に重合する状態にて、ビス止めなどの適宜手段によってセンター部材210の下端に固定されている。
図81から理解されるように、センター部材210、接続部221G、および隔壁部材230G,240Gは、中空矩形断面を有する中空状環状部を構成している。詳細は後述するが、上記中空状環状部には、電源部400および吸着剤700が配置されている。LED基板250が配置されたLED収容空間201(LED収容部)と、電源部400が収容された電源収容空間202(電源収容部)とは、隔壁231G,241Gによって区画されている。その一方、LED収容空間201と電源収容空間202とは、隔壁231G,241Gに形成された貫通孔232G,242Gを介して連通している。
各LEDモジュール300は、平面視長矩形状とされている。図85は、LEDモジュール300の短手方向に対して直角である平面における断面図を示している。同図に示すようにLEDモジュール300は、1対のリード320G、LEDチップ310G、封止樹脂340G、およびケース330Gを備えている。1対のリード320Gは、たとえばCu合金からなり、その一方にLEDチップ310Gが搭載されている。リード320GのうちLEDチップ310Gが搭載された面と反対側の面は、LEDモジュール300を面実装するために用いられる実装端子321Gとされている。LEDチップ310Gは、LEDモジュール300の光源であり、たとえば青色光を発光可能とされている。封止樹脂340Gは、LEDチップ310Gを保護するためのものである。封止樹脂340Gは、LEDチップ310Gからの光によって励起されることにより黄色光を発する蛍光物質を含む透光樹脂を用いて形成されている。これにより、LEDモジュール300は、発する光の色温度を適宜設定可能である。上記蛍光物質としては、黄色光を発するものに代えて、赤色光を発するものと緑色光を発するものとを混合して用いてもよい。ケース330Gはたとえば白色樹脂からなり、LEDチップ310Gから側方に発された光を上方に反射するためのものである。なお、LEDチップ310Gは、2つのワイヤによって1対のリード320Gに接続される、いわゆる2ワイヤタイプのものでもよい。
複数のLEDモジュール300については、電球色を発するもの、昼白色を発するもの、あるいは、電球色と昼白色のいずれか一方をそれぞれ発するものによって構成することができる。本実施形態においては、複数のLEDモジュール300として電球色と昼白色のいずれか一方をそれぞれ発するものを採用する場合について説明する。複数のLEDモジュール300は、電球色を発する電球色LEDモジュール301と、昼白色を発する昼白色LEDモジュール302とに区別される。図82においては、理解の便宜上、電球色LEDモジュール301が黒色で塗りつぶされている。
本実施形態においては、LED搭載領域222Gに搭載された複数のLEDモジュール300は、平面視において7重の円環形状をなすように配置されている。円環形状をなす複数のLEDモジュール300については、電球色を発する電球色LEDモジュール301と昼白色を発する昼白色LEDモジュール302とが交互に配置される。
本実施形態では、図81に示すように、カバー600の内側には、支持ステー260が設けられている。支持ステー260は、センター部材210に対して、図中下側に配置されている。また、支持ステー260の図中下側には、円形の基板261が設けられており、この基板261上に複数のLEDモジュール300が円環形状をなすように配置されている。これらのLEDモジュール300は、いずれも電球色LEDモジュール301である。
電源部400は、天井800の給電部801から供給されるたとえば交流100V電力を、LEDチップ310Gを点灯させるのに適した電圧の直流電力に変換し、これを複数のLEDモジュール300に供給するためのものである。電源部400は、たとえばトランス、コンデンサ、抵抗器、ダイオード、ICなどを備える。また、電源部400は、電球色LEDモジュール301と昼白色LEDモジュール302との輝度を独立して制御することが可能である。これにより、LED照明器具101Gは、電球色から昼白色の間の色温度の光を任意に照射可能である。また、電源部400は、支持ステー260(基板261)に支持されたLEDモジュール300のみをその他のLEDモジュール300とは別に点灯および消灯させることが可能である。本実施形態においては、図81に示すように、電源部400は、センター部材210、接続部221G、および隔壁部材230G,240Gによって構成された中空状環状部の内部の電源収容空間202に収容されている。
受信部500は、図外の送信部から送信された信号を受信するためのものであり、本実施形態においては、基板261に搭載されている。受信部500が受信した信号は、電源部400に送られる。電源部400は、この信号の指令に基づいて複数のLEDモジュール300の点灯状態を制御する。
カバー600は、LED照明器具101の外観の大半を構成するものであり、主照射部610、外枠部620、および中央部640を有する。主照射部610は、たとえば乳白色の半透明の樹脂からなり、LEDチップ310G(LEDモジュール300)から発せられて外部に照射される光の大半が透過する部分である。主照射部610は、LED搭載領域222Gに対応する円環形状とされており、LED搭載領域222Gを覆っている。図81に示すように、主照射部610は、中央に向かうほど図中下方に位置するように僅かに傾斜している。
外枠部620は、主照射部610を外側から囲んでおり、円環形状とされている。外枠部620は、たとえば透明の樹脂または乳白色の半透明の樹脂からなり、支持板220の外縁部223Gに重合する状態にて、この外縁部223Gに固定されている。外枠部620(カバー600)の外径寸法は、たとえば600mm程度とされる。中央部640は、たとえば乳白色の半透明の樹脂からなり、主照射部610の内側に配置されている。中央部640は、支持ステー260を覆っている。
図81に示すように、電源収容空間202内に収容された吸着剤700は、たとえば、中空容器710の内部に充填されており、中空容器710には通気孔(図示略)が形成されている。吸着剤700としては、臭素化合物の吸着性能に優れた多孔質材料が好適に用いられ、たとえば、そのような材料としてゼオライトや木炭粉を挙げることができる。吸着剤700は、ゼオライトまたは木炭粉の何れか一方あるいは両方を含んで構成される。
次に、LED照明器具101Gの作用について説明する。
本実施形態によれば、図83を参照して上述したように、コネクタ251,254およびコネクタ252,253に対して配線255,256の接続用端部255a,256aが接続される接続方向d1,d4および接続方向d2,d3は、LED基板250の径方向に沿っている。このため、コネクタ251,254およびコネクタ252,253のメス側端子(接続部分)は、それぞれ対面することなく並んでおり、コネクタ251,254と配線255との間、あるいはコネクタ252,253と配線256との間に回転モーメントが作用する場合であっても、配線255,256が不当に回転することが防止される。これにより、配線255,256の湾曲部分の意図しない方向への移動によってLEDチップ310G(LEDモジュール300)からの光の進行が妨げられるといった事態を回避することができる。したがって、LED照明器具101Gによれば、より均一に屋内を照らすことができる。
接続方向d1,d4およびd2,d3がLED基板250の径方向に沿う構成においては、接続方向d1,d4どうしおよび接続方向d2,d3どうしが、それぞれ平行に近い関係にある。これにより、配線255,256の回転をより適切に防止することができ、LED照明器具101Gによって均一に照らすのにより適している。また、接続方向d1,d4どうしおよび接続方向d2,d3どうしが平行に近い関係にあると、コネクタ251〜254に対して配線255,256(接続用端部255a,256a)を接続する際の作業性も良好となる。
本実施形態においては、互いに隣り合うLED基板250において、複数の対からなコネクタ251,254およびコネクタ252,253が配置されている。このような構成によれば、たとえば電球色LEDモジュール301と昼白色LEDモジュール302などのように、互いの発光色が異なる複数種類のLEDモジュール300について、その種類毎にコネクタ251,254およびコネクタ252,253からなる複数の対をそれぞれ割り当てることができ、異なる種類のLEDモジュール300を独立して制御するうえで好ましい。
コネクタ252,253の各々は、コネクタ251,254からなる対に対してLED基板250の周方向における外側に配置されている。このようなコネクタ251〜254の配置に対応して、内側に位置するコネクタ251,254に接続される配線255と、外側に位置するコネクタ252,253に接続される配線256とは、その長さについて明瞭な差がつけられている。このような構成によれば、コネクタ251〜254に対して配線255,256を間違えて接続することは実質的にできないので、配線255,256の接続ミスを的確に防止することができる。
LED基板250を支持板220上に配置する際には、支持板220に設けられた位置決め部226とLED基板250に形成された切欠き257とを位置合わせして配置することにより、LED基板250を所望の位置に正確におくことができる。これにより、隣接するLED基板250間の距離のバラつきをなくすることができ、コネクタ251,254およびコネクタ252,253に接続する配線255,256の長さについても、上記バラつきを考慮した余分な長さを確保する必要がない。
LED基板250が配置されたLED収容空間201と、電源部400が収容された電源収容空間202との間を区画する隔壁231G,241Gには、複数ずつの貫通孔232G,242Gが形成されている。一般に、電源収容空間202が占める体積はLED収容空間201の体積よりもかなり小さく、電源部400において発生する熱によって電源収容空間202が高温になりやすい。LED照明器具101Gによれば、貫通孔232G,242Gを通じて電源収容空間202内の空気をLED収容空間201に導くことが可能であり、電源収容空間202が不当に高温となるのを抑制することができる。
電源部400の熱により、この電源部400を構成する部品やその組立等に使われるフラックス中の臭素が電源収容空間202に拡散し、臭素化合物として存在する場合がある。臭素化合物は、LEDモジュール300を劣化させる原因物質となる場合があり、電源収容空間202内の臭素化合物が貫通孔232G,242Gを通じてLED収容空間201に導入されうる。本実施形態では、電源収容空間202には吸着剤700が収容されているため、臭素化合物を吸着剤700によって吸着することにより、臭素化合物がLED収容空間201側に導入されるのを抑制することができ、LEDモジュール300の劣化防止に役立つ。
隔壁231G,241Gに形成された複数の貫通孔232G,242Gは、上下2段に配列された複数ずつの貫通孔232a,232b,242a,242bを備えて構成される。このような構成によれば、たとえば電源収容空間202がLED収容空間201よりも高温となった際に、電源収容空間202の相対的に高温な空気が上段の貫通孔232b,242bを通じてLED収容空間201に流れるとともに、LED収容空間201の相対的に低温な空気が下段の貫通孔232a,242aを通じて電源収容空間202に流れ、LED収容空間201と電源収容空間202との間で空気の対流が起こりやすい。このことは、電源収容空間202が不当に高温となるのを抑制するうえで好ましい。
隔壁231Gに形成された複数の貫通孔232G(232a,232b)と、隔壁241Gに形成された複数の貫通孔242G(242a,242b)とは、LED基板250の径方向視において互いに重ならない位置に配されている。このような構成によれば、LED収容空間201においてLED基板250の径方向内方に向かって進行する光が、径方向の外側に位置する隔壁241Gの貫通孔242Gを通過しても、この通過した光は奥方の隔壁231Gの壁面で反射され、貫通孔242Gを通じてLED収容空間201に戻る。したがって、LED収容空間201を進行する光が電源収容空間202に入るのを抑制することができ、LED照明器具101Gによって均一に照らすのにより適している。
センター部材210、接続部221G、および隔壁部材230G,240Gによって構成された部分は、支持板220やカバー600などのLED照明器具101Gの大部分の重量を支えており、大きな荷重が作用する。本実施形態では、これらセンター部材210、接続部221G、および隔壁部材230G,240Gによって中空矩形断面を有する環状部が構成されている。このように中空状環状部を備える構成は、剛性が高められ、強度面において有利である。
図81および図82に示すように、カバー600の中央部640の内側には、LED基板250に対してこのLED基板250の径方向内側において円環状の基板261が配置され、この基板261上に複数のLEDモジュール300が円環形状をなすように配置されている。LED照明器具101Gにおいては、基板261上のLEDモジュール300のみを点灯させることにより、たとえば環状に発光する常夜灯として機能させることができる。
図86は、本バリエーション発明の他の実施形態を示している。なお、同図において、上記実施形態と同一または類似の要素には、上記実施形態と同一の符号を付している。
図86に示されたLED照明器具102Gは、上記実施形態のLED照明器具101Gにおいては、カバー600の中央部640の内側に環状の発光部(基板261上のLEDモジュール300)を配置していたが、本実施形態のLED照明器具102Gは、カバー600の外枠部620の近傍に環状の発光部を設けており、この点においてに上記実施形態と異なっている。なお、図86は、本実施形態のLED照明器具102Gにおいて上記実施形態との相違を説明するのに必要な部分のみを示しており、他の部分は省略している。
本実施形態のLED照明器具102Gは、導光体280と、導光体280の一部を覆うリフレクタ281とを備える。導光体280は、たとえば透明なアクリル樹脂製であり、概略円環形の板状に形成されている。導光体280は、LED基板250の外周付近に設けられたLEDモジュール300からの光をカバー600の径方向外方に導くためのものであり、LEDモジュール300に対向する入射面280aと、出射面280b,280cとを有している。リフレクタ281は、たとえば白色樹脂製である。導光体280の径方向内方寄りから径方向中央付近の領域は、リフレクタ281と支持板220の外縁部223Gとによって挟まれている。導光体280の径方向外方寄りの領域は、リフレクタ281および外縁部223Gから露出している。この露出部分のうち、図中上側(天井800側)を向く面が出射面280bを構成し、図中下側を向く面が出射面280cを構成している。出射面280b,280cは、微細な凹凸が施された粗面とされている。
導光体280の入射面280aに対向するLEDモジュール300から出射された光は、入射面280aから導光体280内に入射し、導光体280内で反射しながら、径方向における外方に進行していく。導光体280の径方向における内寄りの領域は、リフレクタ281と外縁部223Gに挟まれており、導光体280内の光が外部に出射されにくくなっている。導光体280の内部を径方向に沿って進行した光は、出射面280b,280cから出射される。なお、入射面280aに対向するLEDモジュール300は、LED基板250上の他のLEDモジュール300とは別に点灯または消灯させることが可能となっている。
本実施形態のLED照明器具102Gにおいては、入射面280aに対向するLEDモジュール300のみを点灯させることにより、LED照明器具102Gの外周縁部に位置する出射面280b,280cから天井800側およびその反対側に向けて光が照射され、たとえば環状に発光する常夜灯として機能させることができる。
本バリエーション発明に係るLED照明器具は、上述した実施形態に限定されるものではない。本バリエーション発明に係るLED照明器具の各部の具体的な構成は、種々に設計変更自在である。
上記実施形態において、互いに隣り合うLED基板において対をなすコネクタ(第1および第2のコネクタ)のそれぞれに対する配線の接続用端部の接続方向(第1および第2の接続方向)がLED基板の径方向に沿う場合について説明したが、これに限定されない。第1および第2の接続方向は、LED基板の径方向に対して交差していてもよい。この場合、第1および第2の接続方向は、互いに平行、またはLED基板の径方向における内方側から外方側(接続方向前方)に向かうにつれて離間するように、第1および第2のコネクタを配置してもよい。このような構成においても、第1および第2のコネクタに接続された配線が不当に回転するのを防止することができる。図87は、第1および第2の接続方向が接続方向前方に向かうにつれて互いに離間する場合の一例を示し、図83におけるコネクタ251,254、配線255、およびその周辺に対応する要素を抽出し、これら対応する要素に図83と同一の符号を付して表した。図87に示すように、コネクタ251に対する接続用端部255aの接続方向d1と、コネクタ254に対する接続用端部255aの接続方向d4とのなす角αは、90°以下とするのが好ましい。上記角αが90°であれば、コネクタ251に対する配線255の回転方向とコネクタ254に対する配線255の回転方向とが直角となり、コネクタ251,254に対する配線255の回転が適切に防止される。また、このようなことから理解されるように、接続方向d1,d4のなす角αが90°より小さい場合には、角αが90°の場合よりも配線255は回転しにくくなるので、コネクタ251,254に対する配線255の回転が適切に防止される。
上記実施形態では、第1および第2のコネクタがLED基板の径方向における内方寄りに配置された場合を例に挙げたが、第1および第2のコネクタは、LED基板の径方向における外方寄りに配置してもよい。また、第1および第2のコネクタからなる対を複数設ける場合においては、これら複数の対について、LED基板の径方向における内方寄りに配置するものと、LED基板の径方向における外方寄りに配置するものとを設けてもよい。
本バリエーション発明のまとめとして、以下に付記として列挙する。
(付記1)
第1方向における一方側である照射側を向く支持面を有する支持板と、
上記支持面に支持され、互いの端部が対向するように配置されることにより、全体として環状をなす複数のLED基板と、
上記各LED基板に搭載される複数のLEDチップと、
上記LED基板に対して上記第1方向照射側に位置し、上記LEDチップからの光を透過するカバーと、
互いに隣り合う上記LED基板の一方および他方に設けられた第1および第2のコネクタと、
一方が上記第1のコネクタに接続され、他方が上記第2のコネクタに接続される一対の接続用端部を有する配線と、を備え、
上記第1および第2のコネクタのそれぞれに対して配線の接続用端部を接続する第1および第2の接続方向が、上記複数のLED基板の周方向に対して交差していることを特徴とする、LED照明器具。
(付記2)
上記第1および第2のコネクタは、上記周方向において隣接する上記LED基板の端部寄りに配置されている、付記1に記載のLED照明器具。
(付記3)
上記第1および第2の接続方向は、各々が上記複数のLED基板の径方向における内方側から外方側に向かう、付記1または2に記載のLED照明器具。
(付記4)
上記第1および第2のコネクタは、上記LED基板における上記径方向の内方寄りに配置されている、付記3に記載のLED照明器具。
(付記5)
上記第1および第2の接続方向は、各々が上記径方向における外方側から内方側に向かう、付記1または2に記載のLED照明器具。
(付記6)
上記第1および第2のコネクタは、上記LED基板における上記径方向の外方寄りに配置されている、付記5に記載のLED照明器具。
(付記7)
上記第1および第2の接続方向は、上記径方向に沿っている、付記2ないし6のいずれかに記載のLED照明器具。
(付記8)
上記第1および第2の接続方向は、互いに平行または接続方向前方に向かうにつれて互いに離間する、付記2ないし6のいずれかに記載のLED照明器具。
(付記9)
上記第1の接続方向と上記第2の接続方向とのなす角が90°以下である、付記8に記載のLED照明器具。
(付記10)
上記周方向において隣接する上記LED基板の端部寄りにおいて、上記第1および第2のコネクタからなる対が複数設けられている、付記1ないし9のいずれかに記載のLED照明器具。
(付記11)
上記第1および第2のコネクタからなる複数の対は、第1対と、この第1対に対して上記第1および第2のコネクタの各々が上記周方向における外側に配置された第2対と、を含む、付記10に記載のLED照明器具。
(付記12)
上記第1および第2のコネクタからなる複数の対は、上記径方向外方寄りに配置された第3対と、上記径方向の内方寄りに配置された第4対とを含む、付記10または11に記載のLED照明器具。
(付記13)
上記支持面および上記複数のLED基板の少なくとも一方には、上記支持面に対する上記各LED基板の取付位置を規定する位置決め手段が設けられている、付記1ないし12のいずれかに記載のLED照明器具。
(付記14)
上記位置決め手段は、上記各LED基板の外周に形成された切欠きと、上記支持面に設けられ、上記切欠きに対応する位置に配された位置決め部と、を含んで構成される、付記13に記載のLED照明器具。
(付記15)
上記複数のLED基板が配置されるLED収容部と、
上記LED収容部に対して上記径方向の内方に位置し、上記複数のLEDチップへ電力を供給するための電源部が収容された電源収容部と、
上記LED収容部と上記電源収容部との間を区画する隔壁とを備え、
上記隔壁には、上記LED収容部と上記電源収容部との間を連通させる複数の貫通孔が形成されている、付記1ないし14のいずれかに記載のLED照明器具。
(付記16)
上記隔壁は、上記径方向において離間する第1隔壁および第2隔壁を含み、
上記複数の貫通孔は、上記第1隔壁に形成された複数の第1貫通孔と、上記第2隔壁に形成された複数の第2貫通孔と、を含み、
上記複数の第1貫通孔と上記複数の第2貫通孔とは、上記径方向視において互いに重ならない位置に配されている、付記15に記載のLED照明器具。
(付記17)
上記複数の貫通孔は、上記第1方向照射側に位置し、上記周方向に沿って配列された複数の照射側貫通孔と、
上記第1方向照射側とは反対側の設置側に位置し、上記周方向に沿って配列された複数の設置側貫通孔と、を含む、付記15または16に記載のLED照明器具。
(付記18)
上記隔壁のうち上記複数の貫通孔の占める面積比率は、30%以下である、付記15ないし17のいずれかに記載のLED照明器具。
(付記19)
上記隔壁を一部に有する中空状環状部を備え、上記電源部は、上記中空状環状部の内部に配置されている、付記15ないし18のいずれかに記載のLED照明器具。
(付記20)
上記電源収容部内には、吸着剤が配置されている、付記15ないし19のいずれかに記載のLED照明器具。
(付記21)
上記吸着剤は、ゼオライトまたは木炭粉の少なくともいずれか一方を含む、付記20に記載のLED照明器具。
(付記22)
上記複数のLED基板に対して上記径方向の内側または外側に配置され、LEDチップからの光を発光させる環状発光部を備える、付記1ないし21のいずれかに記載のLED照明器具。
(付記23)
上記環状発光部は、上記LEDチップからの光を透過させて外部に出射させる環状の導光体を有する、付記22に記載のLED照明器具。