JP2013080193A - 液晶配向剤、液晶配向膜及び液晶表示素子 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】本発明は、PSA方式の液晶表示素子における液晶配向膜形成用の液晶配向剤であって、[A]光配向性基を有するポリオルガノシロキサン、[B]主鎖に光配向性基を有する重合体、及び[C]分解型光配向性を有するポリアミック酸及び/又はポリイミドからなる群より選択される少なくとも1種の重合体を含有する液晶配向剤である。
【選択図】なし
Description
PSA方式の液晶表示素子における液晶配向膜形成用の液晶配向剤であって、
[A]光配向性基を有するポリオルガノシロキサン(以下、「[A]ポリオルガノシロキサン」ともいう)
[B]主鎖に光配向性基を有する重合体(以下、「[B]重合体」ともいう)、並びに
[C]分解型光配向性を有するポリアミック酸及び/又はポリイミド(以下、「[C]ポリアミック酸及び/又はポリイミド」ともいう)
からなる群より選択される少なくとも1種の重合体を含有することを特徴とする液晶配向剤である。
式(A2’)中、R’は水素原子、炭素数1〜3のアルキル基、フッ素原子又はシアノ基である。R4はフェニレン基又はシクロヘキシレン基である。但し、上記フェニレン基又はシクロヘキシレン基の水素原子の一部又は全部はフッ素原子又はシアノ基で置換されてもよい。R5は単結合、メチレン基、炭素数2若しくは3のアルキレン基、酸素原子、硫黄原子、−OCO−又は−NH−である。cは1〜3の整数である。但し、cが2又は3である場合、複数のR4及びR5はそれぞれ同一でも異なっていてもよい。R6はフッ素原子又はシアノ基である。dは0〜4の整数である。但し、dが2以上の場合、複数のR6は同一でも異なっていてもよい。R7は酸素原子、−COO−又は−OCO−である。R8は2価の芳香族基、2価の脂環式基、2価の複素環式基又は2価の縮合環式基である。eは0〜3の整数である。但し、eが2以上の場合、複数のR7及びR8は同一でも異なっていてもよい。R9は単結合、**−OCO−(CH2)f−又は**−O−(CH2)g−である。「**」はR8と結合する部位を示す。f及びgはそれぞれ独立して1〜10の整数である。*は結合手である。)
エポキシ基を有するポリオルガノシロキサンと、
下記式(A1)で表される化合物及び下記式(A2)で表される化合物からなる群より選択される少なくとも1種の化合物
との反応生成物であることが好ましい。
式(A2)中、R’、R4〜R9及びc〜eは上記式(A2’)と同義である。)
上記式(A1)で表される化合物及び上記式(A2)で表される化合物からなる群より選択される少なくとも1種の化合物との反応生成物であることで、当該液晶配向剤は、PSA方式の液晶表示素子において、液晶配向性に優れると共に、長時間の連続駆動による電気特性の劣化をさらに抑制することができる。
をさらに含有することが好ましい。
対向配置される一対の基板と、
上記両基板間に配設される液晶層と、
上記両基板のうちの少なくとも一の基板の内面側に上記液晶層と接触するように配設される液晶配向膜とを備え、
上記液晶層が、
重合可能なモノマーを含有する液晶組成物を上記両基板間に注入し、上記モノマーを重合させる工程により形成される液晶表示素子であって、
上記液晶配向膜が、
[A]光配向性基を有するポリオルガノシロキサン
[B]主鎖に光配向性基を有する重合体、並びに
[C]分解型光配向性を有するポリアミック酸及び/又はポリイミド
からなる群より選択される少なくとも1種の重合体を含有する液晶配向剤から形成されることを特徴とする。
本発明の液晶配向剤は、PSA方式の液晶表示素子における液晶配向膜形成用の液晶配向剤であって、[A]ポリオルガノシロキサン[B]重合体、及び[C]ポリアミック酸及び/又はポリイミドからなる群より選択される少なくとも1種の重合体を含有する。また、当該液晶配向剤は、上記成分以外に、本発明の効果を損なわない範囲で、その他の成分を含有することができる。以下、各成分について詳述する。
[A]ポリオルガノシロキサンとしては、光配向性基を有するポリオルガノシロキサンであれば特に限定されず、公知のものを用いることができるが、上記式(A1’)で表される基及び(A2’)で表される基からなる群より選択される少なくとも1種の基を有することが好ましい。
式(A2’)中、R’は水素原子、炭素数1〜3のアルキル基、フッ素原子又はシアノ基である。R4はフェニレン基又はシクロヘキシレン基である。但し、上記フェニレン基又はシクロヘキシレン基の水素原子の一部又は全部はフッ素原子又はシアノ基で置換されてもよい。R5は単結合、メチレン基、炭素数2若しくは3のアルキレン基、酸素原子、硫黄原子、−OCO−又は−NH−である。cは1〜3の整数である。但し、cが2又は3である場合、複数のR4及びR5はそれぞれ同一でも異なっていてもよい。R6はフッ素原子又はシアノ基である。dは0〜4の整数である。但し、dが2以上の場合、複数のR6は同一でも異なっていてもよい。R7は酸素原子、−COO−又は−OCO−である。R8は2価の芳香族基、2価の脂環式基、2価の複素環式基又は2価の縮合環式基である。eは0〜3の整数である。但し、eが2以上の場合、複数のR7及びR8は同一でも異なっていてもよい。R9は単結合、**−OCO−(CH2)f−又は**−O−(CH2)g−である。「**」はR8と結合する部位を示す。f及びgはそれぞれ独立して1〜10の整数である。「*」は結合手である。
本発明の液晶配向剤に含有される[A]ポリオルガノシロキサンの合成方法としては、上述のような重合体を合成できる方法である限り、どのような方法でもよい。
エポキシ基を有するポリオルガノシロキサンと、上記式(A1)で表される化合物及び上記式(A2)で表される化合物からなる群より選択される少なくとも1種の化合物とを反応させる方法等が挙げられる。
エポキシ基を有するポリオルガノシロキサンにおけるエポキシ基は、酸化エチレン骨格又は1,2−エポキシシクロアルカン骨格が、直接に、又は途中が酸素原子によって中断されていてもよいアルキレンを介して、ケイ素原子に結合している基(エポキシ基を有する基)に含まれるものとしてポリオルガノシロキサン中に存在することが好ましい。このようなエポキシ基を有する基としては、例えば下記式(EP−1)、(EP−2)で表される基等が挙げられる。
上記式(A1)及び(A2)のそれぞれで表される化合物の具体例としては、上記式(A1’)及び(A2’)のそれぞれで表される基として上記に例示した基の結合手に水素原子を結合してなるカルボン酸を挙げることができる。
[A]ポリオルガノシロキサンは、上記エポキシ基を有するポリオルガノシロキサンと、上記式(A1)で表される化合物及び上記式(A2)で表される化合物からなる群より選択される少なくとも1種の化合物とを、好ましくは触媒及び有機溶媒の存在下に反応させることにより、容易に得ることができる。
ジフェニルフォスフィン、トリフェニルフォスフィン、亜リン酸トリフェニル等の有機リン化合物;
1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデセン−7、その有機酸塩等のジアザビシクロアルケン;
オクチル酸亜鉛、オクチル酸錫、アルミニウムアセチルアセトン錯体等の有機金属化合物;
テトラエチルアンモニウムブロマイド、テトラ−n−ブチルアンモニウムブロマイド、テトラエチルアンモニウムクロライド、テトラ−n−ブチルアンモニウムクロライド等の4級アンモニウム塩;
三フッ化ホウ素、ホウ酸トリフェニル等のホウ素化合物;
塩化亜鉛、塩化第二錫等の金属ハロゲン化合物;
ジシアンジアミド、アミン等とエポキシ樹脂との付加物等のアミン付加型促進剤等の高融点分散型潜在性硬化促進剤;
上記イミダゾール化合物、有機リン化合物、4級フォスフォニウム塩等の硬化促進剤の表面をポリマーで被覆したマイクロカプセル型潜在性硬化促進剤;
アミン塩型潜在性硬化促進剤;
ルイス酸塩、ブレンステッド酸塩等の高温解離型の熱カチオン重合型潜在性硬化促進剤等の潜在性硬化促進剤等が挙げられる。
[B]重合体としては、主鎖に光配向性基を有する重合体である限り公知のものを用いることができるが、上記式(1)で表される構造(以下、「構造(1)」ともいう)を有する重合体(以下、「特定重合体」ともいう)であることが好ましい。以下に、特定重合体について説明する。
上記式(1)中、R10はそれぞれ独立して、炭素数1〜4のアルキル基、水酸基、ハロゲン原子又はシアノ基である。aはそれぞれ独立して、0〜4の整数である。「*」は結合手である。
[多官能エポキシ化合物]
本発明における好ましい特定重合体を製造するために使用される多官能エポキシ化合物は、ジエポキシ化合物を含む。このジエポキシ化合物とは、2つのエポキシ基を有する化合物であり、この2つのエポキシ基が結合されてなる化合物であってもよく、2つのエポキシ基のほかに上記構造(2)をさらに有する化合物であってもよい。ジエポキシ化合物は、2つのエポキシ基のほかに上記構造(2)をさらに有する化合物を用いることにより、得られる特定重合体が構造(1)に加えて構造(2)をも有するものとなり好ましい。
本発明における好ましい特定重合体を製造するために使用される多官能カルボン酸は、上記構造(1)の少なくとも1つ以上と2つのカルボキシル基とを有する化合物(以下、「ジカルボン酸」ともいう)を含むものである。このようなジカルボン酸としては、例えば下記式(DC−1)〜(DC−4)で表される化合物等が挙げられる。なお、ジカルボン酸は、1種のみを単独で使用してもよく、2種以上を混合して用いてもよい。
本発明における好ましい特定重合体は、上記多官能エポキシ化合物と多官能カルボン酸とを、好ましくは適当な有機溶媒中で反応させることにより得ることができる。
上記有機塩基としては、[A]ポリオルガノシロキサンの合成に用いられる有機塩基と同様の化合物が挙げられる。
当該液晶配向剤は、[C]分解型光配向性を有するポリアミック酸及び/又はポリイミドを含有する。ここで、分解型光配向性とは、偏光又は非偏光の紫外光を照射した際に、ポリマー主鎖又は側鎖が有する一部の構造において光開裂反応が生じ、それに伴い液晶配向機能を発現する性質を言う。
当該液晶配向剤が含有してもよいその他の成分としては、例えば[A]〜[C]以外の重合体(以下、「他の重合体」ともいう)、硬化剤、硬化触媒、硬化促進剤、分子内に少なくとも一つのエポキシ基を有する化合物(ただし、[A]ポリオルガノシロキサンに該当するものを除く。以下、「エポキシ化合物」ともいう。)、官能性シラン化合物(ただし、[A]ポリオルガノシロキサンに該当するものを除く。)、界面活性剤等が挙げられる。以下各成分について詳述する。
上記他の重合体は、本発明の液晶配向剤の溶液特性及び得られる液晶配向膜の電気特性をより改善するために使用することができる。かかる他の重合体としては、[D]光配向性基を有しないポリアミック酸及び光配向性基を有しないポリイミドからなる群より選択される少なくとも1種の重合体、上記[A]ポリオルガノシロキサン以外のポリオルガノシロキサン(以下、「他のポリオルガノシロキサン」ともいう)が好適に用いられる。また、これ以外に、ポリアミック酸エステル、ポリエステル、ポリアミド、セルロース誘導体、ポリアセタール、ポリスチレン誘導体、ポリ(スチレン−フェニルマレイミド)誘導体、ポリ(メタ)アクリレート等を挙げることができる。以下、[D]重合体及び他のポリオルガノシロキサン及びについて説明する。
[D]重合体は、光配向性基を有しないポリアミック酸及び光配向性基を有しないポリイミドからなる群より選択される少なくとも1種の重合体である。
上記ポリアミック酸は、テトラカルボン酸二無水物とジアミンとを反応させることにより得ることができる。
m−クレゾール、キシレノール、フェノール、ハロゲン化フェノール等のフェノール系溶媒等を挙げることができる。
上記ポリイミドは、上記の如くして得られたポリアミック酸の有するアミック酸構造を脱水閉環することにより合成することができる。このとき、アミック酸構造の全部を脱水閉環して完全にイミド化してもよく、あるいはアミック酸構造のうちの一部のみを脱水閉環してアミック酸構造とイミド構造とが併存する部分イミド化物としてもよい。ポリアミック酸の脱水閉環は、(i)ポリアミック酸を加熱する方法により、又は(ii)ポリアミック酸を有機溶媒に溶解し、この溶液中に脱水剤及び脱水閉環触媒を添加し必要に応じて加熱する方法により行うことができる。
本発明における他のポリオルガノシロキサンは、上記の[A]ポリオルガノシロキサン以外のポリオルガノシロキサンである。かかる他のポリオルガノシロキサンは、例えばアルコキシシラン化合物及びハロゲン化シラン化合物よりなる群から選択される少なくとも1種のシラン化合物(以下、「原料シラン化合物」ともいう)を、好ましくは適当な有機溶媒中で、水及び触媒の存在下において加水分解及び縮合することにより合成することができる。
本発明の液晶配向剤が、上述の[A]〜[C]のうちの少なくとも1種と共に他の重合体を含有するものである場合、他の重合体の使用割合としては、[A]〜[C]の合計100質量部に対して10,000質量部以下であることが好ましい。他の重合体のより好ましい使用割合は、他の重合体の種類により異なる。また、本発明の液晶配向剤が、[A]〜[C]のうちの少なくとも1種、並びに[D]重合体を含有するものである場合における両者のより好ましい使用割合は、[A]〜[C]の合計100質量部に対して[D]重合体の合計量が10〜5,000質量部であり、100〜2,000質量部であることが好ましい。さらに、本発明の液晶配向剤が、[A]〜[C]のうちの少なくとも1種、及び他のポリオルガノシロキサンを含有するものである場合における両者のより好ましい使用割合は、[A]〜[C]の合計100質量部に対して他のポリオルガノシロキサンの量が5〜2,000質量部である。
上記硬化剤としては、エポキシ基を有する硬化性化合物又はエポキシ基を有する化合物を含有する硬化性組成物の硬化に一般に用いられている硬化剤を用いることができ、例えば多価アミン、多価カルボン酸無水物、多価カルボン酸を例示することができる。
4級リン化合物;
4級アミン化合物;
1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデセン−7やその有機酸塩等のジアザビシクロアルケン;
オクチル酸亜鉛、オクチル酸錫、アルミニウムアセチルアセトン錯体等の有機金属化合物;
三フッ化ホウ素、ホウ酸トリフェニル等のホウ素化合物;
塩化亜鉛、塩化第二錫等の金属ハロゲン化合物;
ジシアンジアミド、アミンとエポキシ樹脂との付加物等のアミン付加型促進剤等の高融点分散型潜在性硬化促進剤;
4級フォスフォニウム塩等の表面をポリマーで被覆したマイクロカプセル型潜在性硬化促進剤;
アミン塩型潜在性硬化促進剤;
ルイス酸塩、ブレンステッド酸塩等の高温解離型の熱カチオン重合型潜在性硬化促進剤等が挙げられる。
上記エポキシ化合物は、形成される液晶配向膜の基板表面に対する接着性を向上させる観点から本発明の液晶配向剤に含有させることができる。かかるエポキシ化合物としては、エチレングリコールジグリシジルエーテル、ポリエチレングリコールジグリシジルエーテル、プロピレングリコールジグリシジルエーテル、トリプロピレングリコールジグリシジルエーテル、ポリプロピレングリコールジグリシジルエーテル、ネオペンチルグリコールジグリシジルエーテル、1,6−ヘキサンジオールジグリシジルエーテル、グリセリンジグリシジルエーテル、2,2−ジブロモネオペンチルグリコールジグリシジルエーテル、1,3,5,6−テトラグリシジル−2,4−ヘキサンジオール、N,N,N’,N’−テトラグリシジル−m−キシレンジアミン、1,3−ビス(N,N−ジグリシジルアミノメチル)シクロヘキサン、N,N,N’,N’−テトラグリシジル−4,4’−ジアミノジフェニルメタン、N,N,−ジグリシジル−ベンジルアミン、N,N−ジグリシジル−アミノメチルシクロヘキサンが好ましい。
上記官能性シラン化合物は、得られる液晶配向膜の基板との接着性を向上する目的で使用することができる。官能性シラン化合物としては、例えば3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、2−アミノプロピルトリメトキシシラン、2−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、3−ウレイドプロピルトリメトキシシラン、3−ウレイドプロピルトリエトキシシラン、N−エトキシカルボニル−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−エトキシカルボニル−3−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−トリエトキシシリルプロピルトリエチレントリアミン、N−トリメトキシシリルプロピルトリエチレントリアミン、10−トリメトキシシリル−1,4,7−トリアザデカン、10−トリエトキシシリル−1,4,7−トリアザデカン、9−トリメトキシシリル−3,6−ジアザノニルアセテート、9−トリエトキシシリル−3,6−ジアザノニルアセテート、N−ベンジル−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−ベンジル−3−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−フェニル−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−フェニル−3−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−ビス(オキシエチレン)−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−ビス(オキシエチレン)−3−アミノプロピルトリエトキシシラン、3−グリシジロキシプロピルトリメトキシシラン、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン等が挙げられる。さらに特開昭63−291922号公報に記載のテトラカルボン酸二無水物とアミノ基を有するシラン化合物との反応物等を使用することができる。
上記界面活性剤としては、例えばノニオン界面活性剤、アニオン界面活性剤、カチオン界面活性剤、両性界面活性剤、シリコーン界面活性剤、ポリアルキレンオキシド界面活性剤、含フッ素界面活性剤等を挙げることができる。本発明の液晶配向剤が界面活性剤を含有する場合、その含有割合としては、液晶配向剤の全体100質量部に対して、好ましくは10質量部以下であり、より好ましくは1質量部以下である。
[A]光配向性基を有するポリオルガノシロキサン
[B]主鎖に光配向性基を有する重合体、並びに
[C]分解型光配向性を有するポリアミック酸及び/又はポリイミド、
からなる群より選択される少なくとも1種の重合体を含有するものであるが、[A]ポリオルガノシロキサン及び[B]重合体からなる群より選択される少なくとも1種の重合体を含有することが好ましく、[A]ポリオルガノシロキサンを含有することがより好ましい。
当該液晶配向剤は、好ましくは各成分が有機溶媒に溶解された溶液状の組成物として調製される。本発明の液晶配向剤を調製するために使用することのできる有機溶媒としては、液晶配向剤に含有される[A]〜[C]の重合体及び任意的に使用される他の成分を溶解し、これらと反応しないものが好ましい。
本発明の液晶配向膜は、PSA方式の液晶表示素子における液晶配向膜であり、例えば当該液晶配向剤を用いて光配向法により形成される。本発明の液晶配向膜は、特にIPSモード、FFSモードといった横電界方式の液晶表示素子に適用したときに、本発明の効果が最大限に発揮されることとなり好ましい。
本発明の液晶表示素子は、対向配置される一対の基板と、
上記両基板間に配設される液晶層と、
上記両基板のうちの少なくとも一の基板の内面側に上記液晶層と接触するように配設される液晶配向膜と
を備え、
上記液晶層が、
重合可能なモノマーを含有する液晶組成物を上記両基板間に注入し、上記モノマーを重合させる工程により形成される液晶表示素子であって、
上記液晶配向膜が、
[A]光配向性基を有するポリオルガノシロキサン
[B]主鎖に光配向性基を有する重合体、並びに
[C]分解型光配向性を有するポリアミック酸及び/又はポリイミド
からなる群より選択される少なくとも1種の重合体を含有する液晶配向剤から形成されることを特徴とする。
カラム:東ソー(株)製、TSKgelGRCXLII
溶剤:テトラヒドロフラン
温度:40℃
圧力:68kgf/cm2
なお、以下の合成例においては、原料化合物及び重合体の合成を下記の合成スケールで必要に応じて繰り返すことにより、以降の実施例における必要量を確保した。
(エポキシ基を有するポリオルガノシロキサンの合成例)
[合成例1]
撹拌機、温度計、滴下漏斗及び還流冷却管を備えた反応容器に、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン100.0g、メチルイソブチルケトン500g及びトリエチルアミン10.0gを仕込み、室温で混合した。次いで、脱イオン水100gを滴下漏斗から30分かけて滴下した後、還流下で混合しつつ、80℃で6時間反応を行った。反応終了後、有機層を取り出し、これを0.2質量%硝酸アンモニウム水溶液により洗浄後の水が中性になるまで洗浄した後、減圧下で溶媒及び水を留去することにより、エポキシ基を有するポリオルガノシロキサン(ES−1)を粘調な透明液体として得た。
このエポキシ基を有するポリオルガノシロキサンについて、1H−NMR分析を行なったところ、化学シフト(δ)=3.2ppm付近にエポキシ基に基づくピークが理論強度どおりに得られ、反応中にエポキシ基の副反応が起こっていないことが確認された。このエポキシ基を有するポリオルガノシロキサン(ES−1)の粘度、Mw及びエポキシ当量を表1に示した。
仕込み原料を表1に示すとおりとした以外は、合成例1と同様にしてエポキシ基を有するポリオルガノシロキサン(ES−2)及び(ES−3)を、それぞれ粘調な透明液体として得た。これらのエポキシ基を有するポリオルガノシロキサンのMw及びエポキシ当量を表1に示した。なお、表1において、原料シラン化合物の略称は、それぞれ以下の意味である。
ECETS:2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン
MTMS:メチルトリメトキシシラン
PTMS:フェニルトリメトキシシラン
下記合成例4〜7のようにして下記式(A1−1)〜(A1−4)のそれぞれで表される化合物(以下、それぞれ「化合物(A1−1)」、「化合物(A1−2)」、「化合物(A1−3)」及び「化合物(A1−4)」という。)を合成した。
冷却管を備えた500mLの三口フラスコに、4−ブロモジフェニルエーテル20g、酢酸パラジウム0.18g、トリス(2−トリル)ホスフィン0.98g、トリエチルアミン32.4g及びジメチルアセトアミド135mLを仕込んで混合し、溶液とした。次にアクリル酸7gをシリンジを用いて上記溶液に加えて撹拌した後、120℃で3時間、撹拌下に反応を行った。薄層クロマトグラフィー(TLC)により反応の終了を確認した後、反応溶液を室温まで冷却した。不溶物をろ別した後、ろ液を1N塩酸300mL中に注ぎ、析出物を回収した。この析出物を酢酸エチル及びヘキサンからなる混合溶媒(酢酸エチル:ヘキサン=1:1(容積比))から再結晶することにより、化合物(A1−1)を8.4g得た。
冷却管を備えた300mLの三口フラスコに、4−フルオロフェニルボロン酸6.5g、4−ブロモけい皮酸10g、テトラキストリフェニルホスフィンパラジウム2.7g、炭酸ナトリウム4g、テトラヒドロフラン80mL及び純水39mLを仕込んで混合した後、80℃において8時間撹拌下に反応を行った。反応の終了をTLCにより確認した後、反応混合物を室温まで冷却した。冷却後の反応混合物を1N塩酸200mL中に注ぎ、析出物を回収した。得られた析出物を酢酸エチルに溶解した溶液を、1N塩酸100mL、純水100mL及び飽和食塩水100mLにより順次に洗浄した、無水硫酸マグネシウムで乾燥した後、溶媒を留去した。得られた固体を真空乾燥することにより、化合物(A1−2)を9g得た。
冷却管を備えた200mLの三口フラスコに、4−フルオロスチレン3.6g、4−ブロモけい皮酸6g、酢酸パラジウム0.059g、トリス(2−トリル)ホスフィン0.32g、トリエチルアミン11g及びジメチルアセトアミド50mLを仕込んで混合し、溶液とした。この溶液につき、120℃で3時間撹拌して反応を行った。TLCにより反応の終了を確認した後、反応混合物を室温まで冷却し、不溶物をろ別した後、ろ液を1N塩酸300mLに注ぎ、析出物を回収した。この析出物を酢酸エチルから再結晶することにより、化合物(A1−3)を4.1g得た。
冷却管を備えた200mLの三口フラスコに,4−ビニルビフェニル9.5g、4−ブロモけい皮酸10g、酢酸パラジウム0.099g、トリス(2−トリル)ホスフィン0.54g、トリエチルアミン18g及びジメチルアセトアミド80mLを仕込んで混合し、溶液とした。この溶液を120℃で3時間撹拌して反応を行った。TLCにより反応の終了を確認した後、反応混合物を室温まで冷却し、不溶物をろ別した後、ろ液を1N塩酸500mL中に注ぎ、析出物を回収した。この析出物をジメチルアセトアミド及びエタノールからなる混合溶媒(ジメチルアセトアミド:エタノール=1:1(容積比))から再結晶することにより、化合物(A1−4)を11g得た。
下記合成例8及び9のようにして下記式(A2−1)及び(A2−2)のそれぞれで表される化合物(以下、それぞれ「化合物(A2−1)」及び「化合物(A2−2)」という。)を合成した。
冷却管を備えた200mLの三口フラスコに、フェニルアクリレート10g、4−ブロモ安息香酸11.3g、酢酸パラジウム0.13g、トリス(2−トリル)ホスフィン0.68g、トリエチルアミン23g及びジメチルアセトアミド100mLを仕込んで混合し、溶液とした。この溶液につき、120℃において3時間撹拌下に反応を行った。TLCで反応の終了を確認した後、反応混合物を室温まで冷却し、不溶物をろ別した後、ろ液を1N塩酸500mL中に注ぎ、沈殿物を回収した。この沈殿物を酢酸エチルから再結晶することにより、化合物(A2−1)を9.3g得た。
滴下漏斗を備えた200mLの三口フラスコに、4−シクロヘキシルフェノール10g、トリエチルアミン6.3g及び脱水テトラヒドロフラン80mLを仕込んで混合した。これを氷浴で冷却し、滴下漏斗からアクリロイルクロリド5.7g及び脱水テトラヒドロフラン40mLからなる溶液を滴下した。滴下終了後、更に氷浴下で1時間撹拌した後、室温に戻して更に2時間撹拌下に反応を行った。反応終了後、反応混合物を濾過し、生成した塩を除去した。ろ液に酢酸エチルを加えて得た有機層を水洗した後、減圧下に溶媒を除去し、乾固して、中間体であるアクリル酸4−シクロヘキシルフェニルを12.3g得た。次いで、冷却管を備えた100mLの三口フラスコに、上記で得たアクリル酸4−シクロヘキシルフェニルのうちの6g、2−フルオロ−4−ブロモ安息香酸5.7g、酢酸パラジウム0.06g、トリス(2−トリル)ホスフィン0.32g、トリエチルアミン11g及びジメチルアセトアミド50mLを仕込んで混合し、溶液とした。この溶液につき、120℃において3時間撹拌下に反応を行った、TLCにより反応の終了を確認した後、反応混合物を室温まで冷却し、不溶物をろ別した後、ろ液を1N塩酸300mL中に注ぎ、生成した沈殿物を回収した。この沈殿物を酢酸エチルから再結晶することにより、化合物(A2−2)を3.4g得た。
[合成例10]
100mLの三口フラスコに、エポキシ基を有するポリオルガノシロキサン(ES−1)9.3g、メチルイソブチルケトン26g、化合物(A1−1)3g及びUCAT 18X(商品名。サンアプロ(株)製の4級アミン塩である。)0.10gを仕込み、80℃で12時間撹拌下に反応を行った。反応終了後、反応混合物をメタノールに投入して生成した沈殿物を回収し、これを酢酸エチルに溶解して溶液とし、該溶液を3回水洗した後、溶剤を留去することにより、[A]ポリオルガノシロキサン(S−1)を白色粉末として6.3g得た。この[A]ポリオルガノシロキサン(S−1)の重量平均分子量Mwは3,500であった。
化合物(A1−1)の代わりに化合物(A1−2)3gを用いた以外は、上記合成例10と同様にして、[A]ポリオルガノシロキサン(S−2)の白色粉末を7.0g得た。この[A]ポリオルガノシロキサン(S−2)の重量平均分子量Mwは4,900であった。
化合物(A1−1)の代わりに化合物(A1−3)4gを用いた以外は上記合成例10と同様にして、[A]ポリオルガノシロキサン(S−3)の白色粉末を10g得た。この[A]ポリオルガノシロキサン(S−3)の重量平均分子量Mwは5,000であった。
化合物(A1−1)の代わりに化合物(A1−4)4gを用いた以外は上記合成例10と同様にして、[A]ポリオルガノシロキサン(S−4)の白色粉末を10g得た。この[A]ポリオルガノシロキサン(S−4)の重量平均分子量Mwは4,200であった。
エポキシ基を有するポリオルガノシロキサン(ES−1)の代わりにエポキシ基を有するポリオルガノシロキサン(ES−2)10.5gを、化合物(A1−1)の代わりに化合物(A2−1)3.35gを、それぞれ用いた以外は上記合成例10と同様にして、[A]ポリオルガノシロキサン(S−5)の白色粉末を7.0g得た。この[A]ポリオルガノシロキサン(S−5)の重量平均分子量Mwは5,500であった。
エポキシ基を有するポリオルガノシロキサン(ES−1)の代わりにエポキシ基を有するポリオルガノシロキサン(ES−3)11.4gを、化合物(A1−1)の代わりに化合物(A2−2)4.6gを、それぞれ用いた以外は上記合成例10と同様にして、[A]ポリオルガノシロキサン(S−6)の白色粉末を9.6g得た。この[A]ポリオルガノシロキサン(S−6)の重量平均分子量Mwは7,400であった。
(ジカルボン酸化合物)
下記式(DC−1)〜(DC−5)で表されるジカルボン酸化合物(以下、「化合物(DC−1)〜(DC−5)」ともいう)を用いた。以下に、化合物(DC−1)〜(DC−4)の合成方法を示す。
4−ヒドロキシ安息香酸13.8g(100mmol)、水酸化ナトリウム8g(200mmol)及び純水400mLを、滴下ロートを備えた1L三口フラスコに仕込み、氷浴で冷却した。ここにアクリル酸クロリド10.86g(120mmol)を含有するメチレンクロリド溶液120mL溶液を、滴下ロートから1.5時間かけて滴下した。滴下終了後、氷浴下で2時間撹拌した後、反応混合物の温度を室温に戻してさらに3時間撹拌して反応を行った。次いで反応混合物を再び氷浴した後、反応混合物の液性が酸性となるまで1規定の塩酸を滴下した。析出した固体を、吸引ロートを用いて回収し、エタノールから再結晶することにより、4−アクリロイロキシ安息香酸16gを得た。
次に、不活性雰囲気下で、上記で得た4−アクリロイロキシ安息香酸5g、4−ブロモ安息香酸5.3g、酢酸パラジウム60mg、トリス(o−トリル)ホスフィン0.32g、トリエチルアミン11g及びジメチルアセトアミド40mLを200mLフラスコ中で混合し、140℃において6時間撹拌下に反応を行った。反応混合物の温度を室温に戻した後、1規定塩酸200mLを加えた。析出した固体をろ取し、エタノールから再結晶を行うことにより、化合物(DC−1)6gを得た。
滴下ロートを備えた200mL三口フラスコに4−ヒドロキシジフェニルメタン10g、トリエチルアミン11g及びテトラヒドロフラン60mLを仕込んで溶液とした。この溶液を氷冷した後、ここにアクリル酸クロリド10gを含有するテトラヒドロフラン溶液50mLを、滴下ロートから滴下した。滴下終了後、氷浴下でさらに3時間撹拌下に反応を行った後、反応混合物を酢酸エチル及び水からなる混合溶媒で分液洗浄した。有機層を回収し、硫酸マグネシウムで乾燥した後、有機溶媒を留去することより、ビス(4−アクリロイロキシフェニル)メタン15gを得た。
次に、不活性雰囲気下、上記で得たビス(4−アクリロイロキシフェニル)メタンの8g、4−ブロモ安息香酸10.5g、酢酸パラジウム120mg、トリス(o−トリル)ホスフィン0.63g、トリエチルアミン21g及びジメチルアセトアミド90mLを300mLフラスコ中で混合し、140℃において6時間撹拌下に反応を行った。反応混合物の温度を室温に戻し、1規定塩酸500mLを加えた。析出した固体をろ取し、エタノールから再結晶を行うことにより、化合物(DC−2)を4g得た。
滴下ロートを備えた300mL三口フラスコに、ヒドロキノン10g、トリエチルアミン20g及びテトラヒドロフラン100mLを仕込んで溶液とした。この溶液を氷冷し、ここにアクリル酸クロリド19gを含有するテトラヒドロフラン溶液90mLを滴下した。氷浴下でさらに3時間撹拌下に反応を行った後、得られた反応混合物を酢酸エチル及び水からなる混合溶媒で分液洗浄した。有機層を回収し、硫酸マグネシウムで乾燥した後、有機溶媒を留去することにより、1,4−ジアクリロイロキシベンゼン16gを得た。
次に、不活性雰囲気下、上記で得た1,4−ジアクリロイロキシベンゼンの8g、4−ブロモ安息香酸15g、酢酸パラジウム165mg、トリス(o−トリル)ホスフィン0.9g、トリエチルアミン30g及びジメチルアセトアミド130mLを500mLフラスコ中で混合し、140℃において6時間撹拌下に反応を行った。反応終了後、反応混合物の温度を室温に戻した後に1規定塩酸700mLを加えた。析出した固体をろ取し、エタノールから再結晶を行うことにより、化合物(DC−3)8gを得た。
4−ブロモ安息香酸の代わりに2−フルオロ−4−ブロモ安息香酸11.4gを使用した以外は合成例17と同様にして、化合物(DC−4)3.5gを得た。
下記式で表されるジエポキシ化合物を用いた。
[合成例20]
50mLフラスコ中に、ジカルボン酸として上記化合物(DC−1)3g(0.01モル)、ジエポキシ化合物として上記式(DE−1)で表される化合物0.83g(0.01モル)及び溶媒としてN−メチル−2−ピロリドン10gを仕込み、これを140℃において6時間攪拌して反応を行うことにより、特定重合体である重合体(SP−1)を含有する溶液を得た。この溶液に含有される重合体(SP−1)の重量平均分子量(Mw)は4,200であった。
ジカルボン酸及びジエポキシ化合物として、それぞれ表2に記載のものを各0.01モルずつ使用した以外は合成例20と同様にして、[B]重合体(SP−2)〜(SP−18)及び(rp−1)をそれぞれ含有する溶液を得た。なお、合成例28においては、ジエポキシ化合物として2種類の化合物を50モル%ずつ混合して使用した。各溶液に含有される重合体の分子量を表2に合わせて示した。
(ポリアミック酸の合成例)
[合成例39]
シクロブタンテトラカルボン酸二無水物19.61g(0.1モル)と4,4’−ジアミノ−2,2’−ジメチルビフェニル21.23g(0.1モル)とをN−メチル−2−ピロリドン367.6gに溶解し、室温で6時間反応を行った。反応混合物を大過剰のメタノール中に注ぎ、反応生成物を沈澱させた。この沈殿物をメタノールで洗浄し、減圧下40℃で15時間乾燥することにより、ポリアミック酸(PA−1)を35g得た。なお、偏光又は非偏光の紫外光を照射した際に、ポリマー主鎖又は側鎖が有する一部の構造において光開裂反応が生じ得る構造を有するポリアミック酸であっても、光開裂反応が起こらない条件で[A]ポリシロキサン又は[B]重合体と共に用いる場合には、他の重合体として分類される。
2,3,5−トリカルボキシシクロペンチル酢酸二無水物22.4g(0.1モル)とシクロヘキサンビス(メチルアミン)14.23g(0.1モル)とをN−メチル−2−ピロリドン329.3gに溶解し、60℃で6時間反応を行った。反応混合物を大過剰のメタノール中に注ぎ、反応生成物を沈澱させた。この沈殿物をメタノールで洗浄し、減圧下40℃で15時間乾燥することにより、[D]成分としてのポリアミック酸(PA−2)を32g得た。
ビシクロ[2.2.2]オクト−7−エン−2,3,5,6−テトラカルボン酸二無水
物0.1モル(24.82g)と2,2−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル
]プロパン0.1モル(41.05g)をN−メチル−2−ピロリドン373.26gに
溶解し、室温で6時間反応させた。次いで、反応混合物を大過剰のメタノールと混合し、
反応生成物を沈殿させた。その後、メタノールで洗浄し、減圧下40℃で15時間乾燥させてポリアミック酸(X−1)を65g(収率98.7%)得た。
ジアミン化合物をp−フェニレンジアミンとした以外は合成例41と同様にしてポリアミック酸重合体(X−2)を得た。
ジアミン化合物を4,4’−ジアミノジフェニルエーテルとした以外は合成例41と同様にしてポリアミック酸重合体(X−3)を得た。
1,2,3,4−シクロブタンテトラカルボン酸二無水物0.1モル(19.61g)
と、2,2−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]プロパン0.1モル(41.05g)をN−メチル−2−ピロリドン343.74gに溶解し、室温で6時間反応させた。次いで、反応混合物を大過剰のメタノールと混合し、反応生成物を沈澱させた。その後、メタノールで洗浄し、減圧下40℃で15時間乾燥して、ポリアミック酸(Y−1)を60g(収率98.9%)得た。
ジアミン化合物をp−フェニレンジアミンとした以外は合成例44と同様にしてポリアミック酸重合体(Y−2)を得た。
ジアミン化合物を4,4’−ジアミノジフェニルエーテルとした以外は合成例44と同様にしてポリアミック酸重合体(Y−3)を得た。
1,2,3,4−シクロブタンテトラカルボン酸二無水物0.08モル(15.71g)、2,3,5−トリカルボキシシクロペンチル酢酸二無水物0.02モル(4.48g)と4,4’−ジアミノジフェニルエーテル0.1モル(20.02g)をN−メチル−2−ピロリドン227gに溶解し、室温で4時間反応させた。次いで、反応混合物を大過剰のメタノールと混合し、反応生成物を沈澱させた。その後、メタノールで洗浄し、減圧下40℃で15時間乾燥して、ポリアミック酸(Y−4)を36g得た。
1,2,3,4−シクロブタンテトラカルボン酸二無水物0.05モル(9.81g)、2,3,5−トリカルボキシシクロペンチル酢酸二無水物0.05モル(11.21g)と4,4’−ジアミノジフェニルエーテル0.1モル(20.02g)をN−メチル−2−ピロリドン232gに溶解し、室温で4時間反応させた。次いで、反応混合物を大過剰のメタノールと混合し、反応生成物を沈澱させた。その後、メタノールで洗浄し、減圧下40℃で15時間乾燥して、ポリアミック酸(Y−5)を37g得た。
1,2,3,4−シクロブタンテトラカルボン酸二無水物0.03モル(5.88g)
、2,3,5−トリカルボキシシクロペンチル酢酸二無水物0.07モル(15.69g)と4,4’−ジアミノジフェニルエーテル0.1モル(20.02g)をN−メチル−2−ピロリドン236gに溶解し、室温で4時間反応させた。次いで、反応混合物を大過剰のメタノールと混合し、反応生成物を沈澱させた。その後、メタノールで洗浄し、減圧下40℃で15時間乾燥して、ポリアミック酸(Y−6)を36g得た。
2,3,5−トリカルボキシシクロペンチル酢酸二無水物23.81g(0.106モル)と下記式で表される側鎖シンナメート構造を有するジアミン36.19g(0.106モル)とをN−メチル−2−ピロリドン150gに溶解し、40℃で12時間反応を行った。反応混合物を大過剰のメタノール中に注ぎ、反応生成物を沈澱させた。この沈殿物をメタノールで洗浄し、減圧下40℃で15時間乾燥することにより、ポリアミック酸(rpa−1)を51g得た。
[合成例51]
上記ポリアミック酸PA−2のうちの17.5gをとり、これをN−メチル−2−ピロリドン232.5gに溶解し、さらにピリジン3.8g及び無水酢酸4.9gを添加して120℃において4時間脱水閉環反応を行った。反応終了後、反応混合液を大過剰のメタノール中に注ぎ、反応生成物を沈澱させた。この沈殿物を回収し、メタノールで洗浄した後、減圧下で15時間乾燥することにより、ポリイミド(PI−1)を15g得た。
([A]ポリオルガノシロキサンを含有する液晶配向剤の調製、及びそれを用いた横電界方式液晶表示素子(光配向IPS)の製造)
[実施例1]
[A]ポリオルガノシロキサン(S−1)の100質量部と、ポリアミック酸(PA−1)の1,000質量部とを合わせ、これにN−メチル−2−ピロリドン及びブチルセロソルブを加えて、溶媒組成がN−メチル−2−ピロリドン:ブチルセロソルブ=50:50(質量比)、固形分濃度が3.0質量%の溶液とした。この溶液を孔径0.2μmのフィルターで濾過することにより、液晶配向剤を調製した。なお、ポリアミック酸(PA−1)に対して313nmの輝線を含む偏光紫外線を300J/m2で照射する条件においては、光開裂反応は起こらないため、このような条件を用いる本実施例において(PA−1)は、他の重合体に分類される。
次いで、液晶注入口より基板間の間隙に、メルク社製液晶、MLC−7028に下記式で示す重合性液晶を0.3wt%添加した液晶混合物を充填した後、エポキシ系接着剤で液晶注入口を封止した。その後、液晶注入時の流動配向を除くために、これを150℃で加熱してから室温まで徐冷し、更に液晶セルの外側からUV光照射(照射量:2,000mJ/cm2(λ=365nm))を実施した。次に基板の外側両面に、偏光板を、その偏光方向が互いに直交し、かつ、液晶配向膜の偏光紫外線の光軸の基板面への射影方向と直交するように貼り合わせることにより液晶表示素子を製造した。この液晶表示素子を下記に示す液晶配向性、焼き付き特性及びコントラストの評価に用いた。
実施例1において、[A]ポリオルガノシロキサン及び他の重合体としてそれぞれ表3に記載の種類及び量の重合体を使用した以外は上記実施例1と同様にして液晶配向剤を調製した以外は上記実施例1と同様にして液晶表示素子を製造した。
液晶表示素子の製造の際に、液晶混合物に対して液晶セルの外側からUV光照射(照射量:2,000mJ/cm2(λ=365nm))をする替わりに、偏光UV光照射(10J/cm2(λ=365nm))をした以外は実施例1と同様にして液晶表示素子を製造した。
上記で製造した各液晶表示素子につき、以下の方法により評価した。評価結果は表3に示した。なお、後述する各液晶表示素子についても、同様に以下の方法により評価を行った。評価結果はそれぞれ表4〜8に示した。
上記で製造した液晶表示素子につき、5Vの電圧をON・OFF(印加・解除)したときの明暗の変化における異常ドメインの有無を光学顕微鏡により観察し、異常ドメインが全く観察されなかった場合を液晶配向性「優(A+)」、異常ドメインがほぼ観察されなかった場合を液晶配向性「良(A)」、異常ドメインが複数箇所観察された場合を液晶配向性「不良(B)」として評価した。
上記で製造した横電界方式液晶表示素子を25℃、1気圧の環境下におき、電極102には電圧をかけずに、電極101に交流電圧3.5Vと直流電圧5Vの合成電圧を2時間印加した。その直後、電極101及び電極102の双方に交流4Vの電圧を印加した。両電極に交流4Vの電圧を印加し始めた時点から電極101及び電極102の光透過性の差が目視で確認できなくなるまでの時間を測定した。この時間が20秒未満であった時の焼きつき特性を「秀(A)」、20秒以上60秒未満であった時の焼き付き特性を「優(B)」、60秒以上100秒未満であった時の焼き付き特性を「良(C)」、100秒以上150秒未満であった時の焼き付き特性を「可(D)」、そして150秒を超えた場合の焼き付き特性を「不良(E)」として評価した。
上記で製造した各液晶表示素子を、カーボンアークを光源とするウェザーメーターで3000時間照射後のVHRを上記同様にして測定し(5Vの電圧を60マイクロ秒の印加時間、167ミリ秒のスパンで印加した後、印加解除から167ミリ秒後の電圧保持率を測定。測定装置は(株)東陽テクニカ製VHR−1を使用)、照射前の測定値と比べてVHR変化量が2%以内のものを「良好(A)」、2〜5%以上のものを「可(B)」、5%を超えるものを「不可(C)」として信頼性を判定した。
作製した液晶セルにおける配向不良に基づく光漏れの度合いを下記の様に評価することで、黒レベルを評価し、コントラスト評価の代替評価とした。まず、クロスニコル条件の偏光顕微鏡にて観察し、最も暗視野となる様に液晶セルを配置し、その像を写真撮影した。得られたデータを0.2mm角×25画素に区分けし、各画素の輝度を画像処理ソフトを用いて255階調に数値化した。各画素(25画素)の階調差が10以下となる場合をコントラストが「優(A)」、10〜20の場合を「良(B)」、20〜30の場合を「可(C)」、階調差が30より大きい場合を「不良(D)」と評価した。
[実施例14]
特定重合体として上記(SP−1)100質量部にN−メチル−2−ピロリドン及びブチルセロソルブを加えて、溶媒組成がN−メチル−2−ピロリドン:ブチルセロソルブ=50:50(質量比)、固形分濃度が3.0質量%の溶液とした。この溶液を孔径0.2μmのフィルターで濾過することにより、液晶配向剤を調製した。上記液晶配向剤を用いて、塗膜表面にそれぞれHg−Xeランプ及びグランテーラープリズムを用いて313nmの輝線を含む偏光紫外線10,000J/m2を、基板法線方向から照射した以外は上記実施例1と同様にして液晶表示素子を製造して評価した。評価結果は表4にそれぞれ示した。
上記実施例14において、重合体としてそれぞれ表4に記載の種類及び量の重合体を使用した以外は実施例14と同様にして液晶配向剤を調製し、液晶表示素子を製造して評価した。評価結果は表4に示した。なお、比較例5においては特定重合体の代わりに他の重合体を用いた。
本実施例においては、特定重合体と他の重合体とを混合して使用した。上記ポリアミック酸(PA−1)を含有する溶液を、これに含有されるポリアミック酸(PA−1)に換算して80質量部に相当する量だけとり、ここに上記特定重合体(SP−10)20質量部を加え、さらにN−メチル−2−ピロリドン及びブチルセロソルブを加えて、溶媒組成がN−メチル−2−ピロリドン:ブチルセロソルブ=50:50(質量比)、固形分濃度が3.0質量%の溶液とした。この溶液を孔径0.2μmのフィルターで濾過することにより、液晶配向剤を調製した。さらに、この液晶配向剤を用いて液晶表示素子を製造して評価した。評価結果は表4に示した。
特定重合体及び他の重合体として、それぞれ表4に記載の種類及び量の重合体を使用したほかは実施例32と同様にして液晶配向剤を調製し、液晶表示素子を製造して評価した。なお、他の重合体は、いずれも表4に記載の種類の重合体を含有する溶液として液晶配向剤の調製に供した。他の重合体について表4に記載した量は、使用した重合体溶液に含有される他の重合体の量である。実施例34及び37では他の重合体をそれぞれ2種類ずつ用いた。
[実施例40]
重合体として上記(X−1)100質量部にN−メチル−2−ピロリドン及びブチルセロソルブを加えて、溶媒組成がN−メチル−2−ピロリドン:ブチルセロソルブ=50:50(質量比)、固形分濃度が3.0質量%の溶液とした。この溶液を孔径0.2μmのフィルターで濾過することにより、液晶配向剤を調製した。
上記液晶配向剤を用いて、塗膜表面にそれぞれHg−Xeランプ及びグランテーラープリズムを用いて254nmの輝線を含む偏光紫外線10,000J/m2を、基板法線方向から照射した以外は上記実施例1と同様にして液晶表示素子を製造して評価した。評価結果は表5にそれぞれ示した。
重合体としてそれぞれ表5に記載の種類及び量の重合体を使用したほかは実施例40と同様にして液晶配向剤を調製し、液晶表示素子を製造して評価した。評価結果は表5に示した。
[実施例49]
以下に示すように、本発明の光配向FFS液晶表示素子を製造してその動作確認を行った。図2に、実施例及び比較例で製造した光配向FFS液晶表示素子の構造を説明するための断面図を示した。この光配向FFS液晶表示素子は、コモン電極205、絶縁層206、信号電極204及び液晶配向膜202bがこの順で形成されたガラス基板201bと、液晶配向膜202aのみが形成された対向ガラス基板201aと、に液晶層203が挟持されてなる。この光配向FFS液晶表示素子の信号電極204は、直線状の櫛歯を有する櫛状電極である。コモン電極205はパターンを有さない「ベタ膜」である。この液光配向FFS晶表示素子は、ガラス基板201a及び201bの外側両面に、それぞれ偏光板(図示せず)が配置されており、図2における下側のガラス基板201bの下方にバックライト(図示せず)を配置して、これと組み合わせて使用される。
コモン電極、絶縁層及び信号電極がこの順で形成された基板の電極等形成面、並びにこれらが形成されていない対向基板の片面に、それぞれ、スピンナーを用いて実施例1で調製して用いた液晶配向剤を塗布して塗膜を形成し、該塗膜を80℃において1分間プレベークし、次いで200℃において1時間ポストベークを行うことにより、平均膜厚0.1μmの液晶配向膜を形成した。次いでこれら塗膜表面に、それぞれHg−Xeランプ及びグランテーラープリズムを用いて313nmの輝線を含む偏光紫外線300J/m2を、基板法線方向から照射して液晶配向膜を有する一対の基板を得た。
上記のようにしてそれぞれ液晶配向膜が形成された一対の基板を、液晶配向膜面が相対するように厚さ10μmのスペーサーを介して対向配置した後、液晶注入口を残して側面をシールした。液晶注入口から、メルク社製液晶、MLC−7028に実施例1で示した重合性液晶を0.3wt%添加した液晶混合物を充填した後、液晶注入口を封止した。その後、液晶注入時の流動配向を除くために、これを120℃で10分間加熱してから室温まで徐冷し、更に液晶セルの外側からUV光照射(照射量:2,000mJ/cm2(λ=365nm))を実施した。次いで、両基板の外側面にそれぞれ偏光板を貼付することにより、FFSモードの液晶表示素子を製造した。ここで、2枚の偏光板は、その偏光方向が互いに直交し、且つ信号電極の有する櫛歯の方向と平行又は垂直となるように貼付した。この液晶表示素子を下記に示す液晶配向性、焼き付き特性及びコントラストの評価に用いた。
表6に記載の種類及び量の成分を含有する液晶配向剤を用いて液晶配向膜を形成した以外は、上記実施例48と同様にして、FFS液晶表示素子を作成し、評価を行った。結果を表6に合わせて示す。
液晶表示素子の製造の際に、液晶混合物に対して液晶セルの外側からUV光照射(照射量:2,000mJ/cm2(λ=365nm))をする替わりに、偏光UV光照射(10J/cm2(λ=365nm))をした以外は実施例49と同様にして液晶表示素子を製造し、評価を行った。結果を表6に合わせて示す。
液晶配向膜の形成の際に、表7に記載の種類及び量の成分を含有する液晶配向剤を用いたこと、313nmの輝線を含む偏光紫外線300J/m2を照射する代わりに、313nmの輝線を含む偏光紫外線10,000J/m2を照射したこと以外は、上記実施例49と同様の方法を用いてFFS液晶表示素子を作成し、評価を行った。結果を表7に合わせて示す。
液晶配向膜の形成の際に、表8に記載の種類及び量の成分を含有する液晶配向剤を用いたこと、313nmの輝線を含む偏光紫外線300J/m2を照射する代わりに、254nmの輝線を含む偏光紫外線10,000J/m2を照射したこと以外は、上記実施例49と同様の方法を用いてFFS液晶表示素子を作成し、評価を行った。結果を表8に合わせて示す。
102. 電極B
201a.ガラス基板
201b.ガラス基板
202a.液晶配向膜
202b.液晶配向膜
203. 液晶層
204. 信号電極(ITO)
205. コモン電極(ITO)
206. 絶縁層(窒化ケイ素)
Claims (14)
- PSA方式の液晶表示素子における液晶配向膜形成用の液晶配向剤であって、
[A]光配向性基を有するポリオルガノシロキサン
[B]主鎖に光配向性基を有する重合体、並びに
[C]分解型光配向性を有するポリアミック酸及び/又はポリイミド
からなる群より選択される少なくとも1種の重合体を含有することを特徴とする液晶配向剤。 - 上記液晶表示素子が横電界方式である請求項1に記載の液晶配向剤。
- [A]光配向性基を有するポリオルガノシロキサンが、下記式(A1’)で表される基及び下記式(A2’)で表される基からなる群より選択される少なくとも1種の基を有する請求項1又は請求項2に記載の液晶配向剤。
式(A2’)中、R’は水素原子、炭素数1〜3のアルキル基、フッ素原子又はシアノ基である。R4はフェニレン基又はシクロヘキシレン基である。但し、上記フェニレン基又はシクロヘキシレン基の水素原子の一部又は全部はフッ素原子又はシアノ基で置換されてもよい。R5は単結合、メチレン基、炭素数2若しくは3のアルキレン基、酸素原子、硫黄原子、−OCO−又は−NH−である。cは1〜3の整数である。但し、cが2又は3である場合、複数のR4及びR5はそれぞれ同一でも異なっていてもよい。R6はフッ素原子又はシアノ基である。dは0〜4の整数である。但し、dが2以上である場合、複数のR6は同一でも異なっていてもよい。R7は酸素原子、−COO−又は−OCO−である。R8は2価の芳香族基、2価の脂環式基、2価の複素環式基又は2価の縮合環式基である。eは0〜3の整数である。但し、eが2以上である場合、複数のR7及びR8は同一でも異なっていてもよい。R9は単結合、**−OCO−(CH2)f−又は**−O−(CH2)g−である。「**」はR8と結合する部位を示す。f及びgはそれぞれ独立して1〜10の整数である。「*」は結合手である。) - [C]分解型光配向性を有するポリアミック酸及び/又はポリイミドが、ビシクロ[2.2.2]オクテン骨格又はシクロブタン骨格を有する請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の液晶配向剤。
- [D]光配向性基を有しないポリアミック酸及び光配向性基を有しないポリイミドからなる群より選択される少なくとも1種の重合体
をさらに含有する請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の液晶配向剤。 - 請求項1〜7のいずれか1項に記載の液晶配向剤により形成される液晶配向膜。
- 対向配置される一対の基板と、
上記両基板間に配設される液晶層と、
上記両基板のうちの少なくとも一の基板の内面側に上記液晶層と接触するように配設される液晶配向膜と
を備え、
上記液晶層が、
重合可能なモノマーを含有する液晶組成物を上記両基板間に注入し、上記モノマーを重合させる工程により形成される液晶表示素子であって、
上記液晶配向膜が、
[A]光配向性基を有するポリオルガノシロキサン
[B]主鎖に光配向性基を有する重合体、並びに
[C]分解型光配向性を有するポリアミック酸及び/又はポリイミド
からなる群より選択される少なくとも1種の重合体を含有する液晶配向剤から形成されることを特徴とする液晶表示素子。 - 上記モノマーを重合させる工程において、電圧を印加しない請求項9に記載の液晶表示素子。
- 上記モノマーを重合させる工程において、電圧を印加する請求項9に記載の液晶表示素子。
- 上記モノマーを重合させる工程において、偏光紫外線を照射する請求項9、請求項10又は請求項11に記載の液晶表示素子。
- 上記液晶層を形成する液晶のプレチルト角が10°以下である請求項9から請求項12のいずれか1項に記載の液晶表示素子。
- 横電界方式である請求項9から請求項13のいずれか1項に記載の液晶表示素子。
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