JP2013079131A - 被記録媒体排出装置および記録装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】被記録媒体に余計な力がかけられることなく円滑に媒体排出部から排出される被記録媒体排出装置を提供する。
【解決手段】被記録面SPを有するシートSTを排出する排出部15と、媒体排出部から重力方向側に離れて設けられ、排出部から排出されるシートSTを受ける媒体受け面82を有する媒体受け部18と、を備え、排出部から排出されたシートSTが、媒体受け面に接触したのち、被記録面と媒体受け面とが対向する状態に湾曲して媒体受け面上に排出される被記録媒体排出装置100であって、シートSTの排出部からの排出方向と直交する方向に軸線を有する回動軸70を中心に回動可能に設けられ、排出部から排出されたシートSTを被記録面に接触して湾曲させながら媒体受け部へガイドするガイド位置と、湾曲されたシートSTの湾曲部RSに押圧され媒体受け部へのガイドを解除する非ガイド位置と、の間を回動するガイド部17を備える。
【選択図】図4

Description

本発明は、記録が施される被記録媒体を排出する被記録媒体排出装置およびこの被記録媒体排出装置を備えた記録装置に関する。
従来から、記録装置の一種として、ロール状に巻かれた状態から巻き出されて記録部を通過するように搬送される被記録媒体に対して、記録部に備えられた記録ヘッドから液体を噴射して記録を施したのち、その被記録媒体を所定の長さに切断して排出するインクジェット式のプリンターが広く知られている。この種のプリンターは、例えば特許文献1に開示されているように、通常、大型プリンターであり、鉛直方向上側に被記録媒体に対して記録を施す印刷部(記録部)を有するプリンター本体(装置本体)と、その重力方向側である下側に装置本体と離れて配設された排紙スタック部(媒体受け面)とを備えている。
このような大型プリンターでは、同じく特許文献1に開示されたように、作業性や水平方向における省スペース化のため、装置本体において搬送される被記録媒体の搬送方向を水平方向に対して傾斜させるとともに、搬送方向の下流側において記録後の被記録媒体を媒体受け面に向けて排出する媒体支持面が、搬送方向と同様に傾斜して設けられている。そして、記録が施された後に切断された被記録媒体については、傾斜する媒体支持面に沿って移動(落下)させることにより装置本体から排出させた後、媒体受け面によって受け止めるとともに、その被記録媒体における記録が施された被記録面を媒体受け面と対向させるように湾曲させている。この湾曲によって被記録媒体は媒体受け面に沿って移動して、被記録面が下側になるフェイスダウン状態で媒体受け面に排出される。
特開2000−158738号公報
しかしながら、特許文献1に開示された大型プリンターにおいては、媒体支持面に沿って排出される被記録媒体(用紙)を媒体受け面に向けてガイドするガイド部が、固定式のコロローラー(排紙補助ローラー)とホルダー(カッターホルダー)とによって構成されている。このため、被記録媒体の腰の強さが違う場合などにおいて、排出される被記録媒体のガイド部にガイドされる際の姿勢(例えば湾曲形状)が異なる場合は、この被記録媒体の姿勢の違いに応じてガイド部(例えば固定式のコロローラー)から被記録媒体にかかる力のかかり方が大きく変化する。この結果、切断されたのち排出される被記録媒体に余計な力がかかることがあつた。
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、その目的は被記録媒体が余計な力をかけられることなく円滑に排出される被記録媒体排出装置及びこの被記録媒体排出装置を備えた記録装置を提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明の被記録媒体排出装置は、被記録面を有する被記録媒体を前記被記録面とは反対側から支持しつつ重力方向側に排出する媒体排出部と、前記媒体排出部から重力方向側に離れて設けられ、前記媒体排出部から排出される前記被記録媒体を受ける媒体受け面を有する媒体受け部と、を備え、前記媒体排出部から排出された前記被記録媒体が、前記媒体受け面に接触したのち、前記被記録面と前記媒体受け面とが対向する状態に湾曲して前記媒体受け面上に排出される被記録媒体排出装置であって、前記被記録媒体の前記媒体排出部からの排出方向と交差する幅方向に沿った軸線を有する回動軸を中心に回動可能に設けられ、前記媒体排出部から排出された前記被記録媒体を前記被記録面に接触することにより当該被記録面側が凸面となるように湾曲させつつ前記媒体受け部へガイドするガイド位置と、湾曲された前記被記録媒体の湾曲部に前記ガイド位置から離れる方向へ押圧されることにより前記媒体受け部への前記被記録媒体のガイドを解除する非ガイド位置と、の間を回動するガイド部を備える。
この構成によれば、排出される被記録媒体を、ガイド位置にあるガイド部によって被記録面側が凸面となるように湾曲させつつ、その被記録媒体における排出方向の先端縁の移動方向を媒体受け面の方向にガイドする。この結果、被記録媒体は、その排出方向の先端縁が媒体受け面に接触した後、その媒体受け面に沿って移動して、被記録面が媒体受け面と対向する状態つまりフェイスダウン状態で媒体受け面上に適切に排出される。また、そのように被記録媒体が排出される途中で、ガイド部は被記録媒体に形成される湾曲部によって押圧されることによりガイド位置から非ガイド位置に回動変位させられるので、被記録媒体は余計な力がかけられることなく円滑に媒体排出部から排出される。
本発明の被記録媒体排出装置において、前記ガイド部は、前記被記録媒体と接触しつつ前記回動軸を中心にして回動自在なガイド部材と、前記ガイド部材に対して当該ガイド部材を前記被記録媒体と接触する方向へ回転させる回転トルクを付与するトルク付与部材と、を有し、前記トルク付与部材は、前記ガイド部材に対して、前記ガイド位置において付与する前記回転トルクよりも小さい前記回転トルクを前記非ガイド位置において付与する。
この構成によれば、被記録媒体の湾曲部によって押圧されて非ガイド位置に回動変位したガイド部材は、被記録媒体に加える力が、ガイド位置において被記録媒体に加える力よりも小さくなる。従って、被記録媒体は余計な力がかけられることなく、円滑に媒体排出部から排出される。
本発明の被記録媒体排出装置において、前記トルク付与部材は、前記ガイド部材と前記回動軸を挟んで対向する位置に設けられ、前記ガイド部材の前記回動軸を中心とする回転モーメントと同じ大きさで逆方向の回転モーメントを有する第1バランス部材と、前記ガイド部材に前記回転トルクを付与する第2バランス部材と、を有する。
この構成によれば、ガイド部材の形状に関わらず、第2バランス部材によってガイド部が被記録媒体に対して加える力を調節することができる。
本発明の被記録媒体排出装置において、前記ガイド部材は、前記媒体排出部から排出される前記被記録媒体の排出方向よりも重力方向側であって前記排出方向に対して鋭角をなす方向に傾斜する傾斜面を有する第1傾斜面部と、前記第1傾斜面部と重力方向側に連続して形成され、前記第1傾斜面部よりも鉛直方向に近い方向に傾斜する傾斜面を有する第2傾斜面部と、を有する。
この構成によれば、ガイド部は、被記録媒体の排出方向が鉛直方向に向くように被記録媒体を湾曲させることができる。従って、排出された被記録媒体は媒体受け面に適切に排出される。
本発明の被記録媒体排出装置において、前記ガイド部材は、前記被記録媒体の前記排出方向と交差する幅方向に沿って複数備えられる。
この構成によれば、幅方向において波打ち状態(コックリング)が発生した記録媒体に対して、波打ち状態となった部分に対してガイド部材によって集中荷重をかけることができる。従って被記録媒体の波打ち部分に対して矯正力を作用させることができる。
本発明の記録装置は、被記録媒体に対して媒体排出部から排出される前に前記被記録媒体の被記録面に液体を噴射して記録を施す記録部と、上記構成の被記録媒体排出装置と、
を備える。
この構成によれば、記録部によって被記録媒体に記録を施すとともに、記録が施された被記録面を媒体受け面と対向する状態つまりフェイスダウン状態で、被記録媒体に余計な力がかけられることなく円滑に媒体排出部から媒体受け部に排出される記録装置を提供できる。
本発明に係る実施形態の記録装置の概略構成を示す側面図。 記録装置が備える被記録媒体排出装置に設けられたガイド部の構造を示す斜視図。 ガイド位置と非ガイド位置の各状態を示すガイド部の側面図。 ガイド部がシートを媒体受け部にガイドするガイド位置にある状態を示す記録装置の側面図。 ガイド部がシートを媒体受け部にガイドしない非ガイド位置にある状態を示す記録装置の側面図。 ガイド部の回転動作とシートの排出との関係を示すグラフ。
以下、本発明を具体化した一実施形態である、液体の一例としてのインクを噴射する液体噴射ヘッドを記録ヘッドとして有し、ロール状に巻かれたロール紙から給送される長尺の被記録媒体としてのシート(用紙)の被記録面に対して、記録ヘッドから液体を噴射して画像を記録する記録装置について、図を参照して説明する。なお、以降の説明を容易にするため、図1に示したように、鉛直方向における反重力方向を上方向、重力方向を下方向とする。また、これと交差する方向であって、画像が記録されるシートSTに対して、記録ヘッド42が位置する側の方向を前方向、その反対方向を後方向とする。さらに上下方向および前後方向の双方と交差する方向であってシートSTの幅方向を、前方向から見て、それぞれ右方向、左方向とする。
図1に示すように、記録装置11は、シートSTの被記録面SPに記録を施したのちシートSTを切断してカットシートCS(図4参照)として排出する装置本体部12と、その重力方向となる下方に、排出されるカットシートCSを被記録面SPを下側にして積み重ねた状態で受ける(スタックする)媒体受け部18と、を備えている。装置本体部12はシートSTの排出方向と交差するシートSTの幅方向を長手方向とした略直方体形状を有し、装置本体部12の長手方向の両側端部に設けられた板状の結合部材19によって媒体受け部18と連結固定されている。なお、図1では装置本体部12について一部断面で示している。
まず装置本体部12について説明する。装置本体部12は、複数の部材で構成されたケース体21で構成され、長尺のシートSTを収容した媒体収容部13、シートSTに記録を施す記録部14、シートSTを装置本体部12から媒体受け部18へ向けて排出する媒体排出部としての排出部15を備える。また、記録部14と排出部15との間には、シートSTを切断する切断手段16を備える。
媒体収容部13は、軸部32を中心に回動するカバー部材31によって開蓋および閉蓋される収容空間を有し、この収容空間にロール状に巻かれてロール体RTとされた長尺のシートSTを収容する。なお、ロール体RTを収容空間に収容する際には、カバー部材31を図中実線で示した閉蓋状態から二点鎖線で示した状態に回転移動させて、収容空間を開蓋状態にさせる。
記録部14は、ロール体RTから巻き出されたシートSTに対してその被記録面SP側の方向(前方向)に位置し、不図示の駆動手段(モーターなど)によってシートSTの幅方向となる装置本体部12の長手方向に往復移動するキャリッジ41を備えている。キャリッジ41には、シートSTと対向する位置に記録ヘッド42が設けられている。また、記録装置11は、シートSTを記録ヘッド42とは反対側(後方側)から支持する支持台や、そのシートSTを搬送する搬送ローラー(いずれも不図示)を備え、ロール体RTから巻き出されたシートSTを搬送方向下流側となる排出部15側へ搬送する。この搬送において、シートSTの幅方向に往復移動するキャリッジ41に設けられた記録ヘッド42からシートSTの被記録面SPにインクを噴射してシートSTに記録を施す。
排出部15は、記録部14から搬送されるシートSTを被記録面SPとは反対側の面に当接することで支持する媒体支持面51が形成された支持面形成部材51mと、媒体支持面51とシートSTの搬送方向下流側に繋がる媒体支持面52が形成された支持面形成部材52mと、を有している。媒体支持面51,52は、装置本体部12の長手方向に沿う平面であってシートSTの幅寸法よりも広い幅を有し、その前方から見た左右両端には、前後上下の両方向に延設されたケース側壁22(図1では左側のみ図示)が装置本体部12のケース体21の一部材として配設されている。従って、媒体支持面51,52の前方は、ケース体21で覆われない大気開放された開放空間となっている。シートSTは、媒体支持面52における排出方向側端部となる傾斜方向の下端52aから、装置本体部12の下方(重力方向側)に位置する媒体受け部18に向けて排出される。なお、媒体支持面52は、水平から前方下がりの傾斜面である。ちなみに、本実施形態では、媒体支持面52の傾斜角は水平に対して凡そ5度とされている。
切断手段16は、不図示の駆動手段によって回転されるとともに、シートSTの幅方向に移動する回転カッター61を備えている。この回転カッター61が、シートSTの厚さ方向に切り込みを入れつつシートSTの幅方向に移動することによってシートSTを切断して、シートSTを所定長さのシートすなわちカットシートCSに切り分ける。
装置本体部12では、媒体収容部13が装置本体部12の上方後側に配設され、排出部15が装置本体部12の下方前側に配設されている。そして、ロール体RTから巻き出されたシートSTは、記録部14に設けられた搬送ローラーを含め、装置本体部12内に形成された不図示の搬送手段によって、斜め上方後側から斜め下方前側に移動して排出部15に搬送される。この斜め方向に搬送されるシートSTに対して記録部14によって被記録面SPへの記録が施されたのち、シートSTは、例えば施された記録範囲(長さ)に応じて切断手段16によって所定の長さに切断され、カットシートCSとなって排出部15から排出される。
次に媒体受け部18について説明する。媒体受け部18は、装置本体部12の下方に排出部15から離れて設けられ、装置本体部12と結合部材19を介して連結された基台部81と、装置本体部12の排出部15から排出されたシートST(及びカットシートCS)を受けるための受け面形成部材82m,83mとを有している。各受け面形成部材82m,83mは、基台部81においてその前後方向の両端縁がそれぞれ固定され、基台部81の後側に媒体受け面82が、前側に媒体受け面83がそれぞれ形成される。本実施形態では、媒体受け面82,83を形成する受け面形成部材82m,83mは、布などのシート材料が用いられる。なお、受け面形成部材82mと受け面形成部材83mとは、材料が繋がった一枚のシート材料が用いられてもよい。
受け面形成部材82mは、その後端縁が、基台部81に固定された固定部材86の後端部86aによって左右方向に沿った直線状に固定される一方、その前端縁が、基台部81の前端部の左右両側から上方に向けて立設された一対の支柱部材81bの上部間に架設された棒状部材85によって左右方向に沿った直線状に固定される。そして、受け面形成部材82mは、その前端縁および後端縁がそれぞれ離れる方向に張力が加えられ、全体が張られた状態になっている。この結果、媒体受け面82はほぼ平坦面になっている。また、棒状部材85は固定部材86の後端部86aよりも上方に位置するように配設され、媒体受け面82は水平から後方下がりで傾斜した傾斜面でもある。従って、媒体受け面82は、水平から前方下がりの傾斜面である装置本体部12の媒体支持面52とは逆の方向に傾斜する傾斜面になっている。
このように張られて平坦面になっている媒体受け面82の途中には、シートSTが媒体受け面82に沿う後方に向けて移動するのを規制する規制部84が設けられている。規制部84は、基台部81を構成する固定部材81aに一方の端部88aが固定された規制部材88によって形成される。本実施形態では、規制部材88はワイヤー部材であり、その一部であって、媒体受け面82上に位置する部分が、規制部84として機能する構成とされている。
また、受け面形成部材83mは、その前端縁が基台部81に固定されたアーム状の固定部材87の前端部87aによって、左右方向に沿った直線状に固定され、その後端縁が基台部81の両支柱部材81bの上部間に架設された棒状部材85によって左右方向に沿った直線状に固定される。そして、固定部材87の前端部87aと棒状部材85とが、受け面形成部材83mが撓んだ状態になるように所定の間隔を有して配置されることによって、媒体受け面83は下側に湾曲した凹面形状になっている。
このように受け面形成部材82m,83mが固定された媒体受け部18は、媒体受け面82と媒体受け面83とによって、媒体支持面52に沿って排出部15から排出されたシートST(カットシートCS)を、被記録面SPを媒体受け面82,83と対向する下側にして(フェイスダウン)スタックする。もとより、媒体受け面82,83は、左右方向の幅寸法がシートST(カットシートCS)の幅寸法よりも大きく設定されている。
さて、記録装置11では、媒体受け部18は、上記説明のように排出部15から排出されるシートSTを受けてスタックする機能を有することから、排出部15との間で被記録媒体排出装置100を構成する。なお、媒体受け部18の基台部81は、記録装置11の全体の基台としても機能する。
本実施形態では、このような構成の被記録媒体排出装置100を備える記録装置11は、媒体支持面52に沿って排出部15から排出されるシートSTの排出後の移動方向を、媒体支持面52に沿う方向から媒体受け面82に向かう方向へガイドするガイド部17を備える。ガイド部17は、媒体支持面52の前方の開放空間に設けられ、図2に示すように、ガイド部材72と、第1バランス部材73と、第2バランス部材76とを備えている。これらは、装置本体部12においてシートSTの排出部15からの排出方向と直交する幅方向(ここでは左右方向)に沿った軸線を有する回動軸70を中心に回動可能に設けられている。そして、ガイド部17は、ガイド部材72の回動に伴って、排出部15から排出されたシートSTを媒体受け部18へ向かう方向へガイドしたり、媒体受け部18へ向かう方向へのガイドを解除したりする。
次にガイド部17について、図2および図3を参照して詳しく説明する。
図2に示すように、ガイド部17は、装置本体部12に左右方向に沿うように架設された角パイプ形状を有する固定棒79に対して左右方向に所定の間隔をあけて取り付けられた複数(ここでは8個)のユニットガイド部71a〜71hを備えている。本実施形態では、これらのユニットガイド部71a〜71hのうち、右端と左端に位置するユニットガイド部71aとユニットガイド部71hとが同じ構成で、これらとは別構成内容で端部以外の他のユニットガイド部71b〜71g同士が同じ構成で形成されている。従って、ここでは代表して右端のユニットガイド部71aとその3つ左隣りのユニットガイド部71dについて説明する。
ユニットガイド部71aは、固定棒79に固定される固定部材77と、これに支持される回動軸70と、これに固定される第1バランス部材73と、これに固定される第2バランス部材76と、固定板75によって第1バランス部材73に固定されるガイド部材72と、固定部材77の一部からなる回転規制部材78と、を備えている。固定部材77は、固定棒79にねじ止めなどによって所定の間隔をあけて固定され、左右両側(図2では左側のみ示す)に設けられた軸受け部で回動軸70を回転自在に保持する。第1バランス部材73は、板状部材(金属板)で形成され、前方から見て下端部が略逆J字形状になるように折り曲げられて延設された右側壁部73aを有している。そして、この第1バランス部材73において右側壁部73aと左右方向で対向する板状部分(左側壁部)と右側壁部73aとに対して、固定部材77が保持する回動軸70の左右両端が固定されている。従って、第1バランス部材73は回動軸70を中心に回動する。
この第1バランス部材73に対して、回動軸70の軸線方向(左右方向)から見て回動軸70を挟んだ反対側に位置するように、ガイド部材72が固定板75によって第1バランス部材73に固定されている。従って、ガイド部材72は、第1バランス部材73と一体となって回動軸70を中心に回動する。なお、ガイド部材72と第1バランス部材73とは回動軸70を中心に互いに逆方向で等しい大きさの回転モーメント(力のモーメント)を有するように形成され、第1バランス部材およびガイド部材72が回動軸70を中心とする回転トルクを発生させないようにしている。
ガイド部材72は、ワイヤー部材(例えばステンレス棒など)で形成され、隙間を有してシートSTの幅方向(左右方向)に略平行になるように2本のワイヤー部材が並ぶ略U字形状に曲げられて形成されている。また、U字形状に曲げられた先端部72eの反対側の基端部72cが第1バランス部材73に固定され、先端部72eから基端部72cに至るまでに2箇所の折曲部K1,K2が設けられている。基端側の折曲部K2は2本のワイヤー部材がそれぞれ反対側に180度で折り曲げられたのちさらに先端側の折曲部K1とは反対側に曲げられ、U字形状の基端部72cが形成されている。折曲部K1は2本のワイヤー部材が両側に内角が鈍角の傾斜面を形成するように折り曲げられ、この折り曲げによって、先端部72eから折曲部K1との間で第2シートガイド部72bが、折曲部K1と折曲部K2との間で第1シートガイド部72aがそれぞれ形成されている。
また、回動軸70の軸線方向の右側から見て第1バランス部材73から反時計方向側に回転した位置であって、第1バランス部材73と所定の角度をなす位置に、第2バランス部材76が第1バランス部材73に固定されている。第2バランス部材76は、左右方向に厚みを有する略矩形の板状の部材(金属部材)で形成され、回動軸70を中心として第1バランス部材73およびガイド部材72が回転する際の所定の回転トルクTQ(図3参照)を与える重量を有している。すなわち、第2バランス部材76はトルク付与部材として機能する。
さらに、回転規制部材78は、ガイド部材72が回転した際に、略平行に形成されたワイヤー部材間の隙間に挿入されてガイド部材72の回転を規制する。すなわち、回転規制部材78は、固定部材77の一部が所定の幅で延設され、折り曲げられることで前方に飛び出すように形成されている。そして前方に飛び出した部分の先端において下側に折り曲げられて形成された折曲部78aがワイヤー部材間の隙間に挿入された際にその隙間を一時的に広げるようにして嵌まり込むことによって、回転規制部材78は、ガイド部材72が回転しないように規制する。
本実施形態では、ユニットガイド部71hがユニットガイド部71aと同じ構成とされることで、ガイド部17では、左右方向の両端で第2バランス部材76がガイド部材72に対して所定の回転トルクTQを与えるとともに、回転規制部材78がガイド部材72の回転を規制する。
ユニットガイド部71dは、ユニットガイド部71aから第2バランス部材76と回転規制部材78とを取り外した構成を有している。すなわち、回動軸70と、ガイド部材72と、固定部材77と、第1バランス部材73と、固定板75と、を備えている。そして、これらの構成部材は全てユニットガイド部71aと同じ構成部材であるので、これらの構成部材についての説明は省略する。
このように構成されたユニットガイド部71a〜71hは、前述するように固定棒79において左右方向に所定の間隔をあけて取り付けられている。本実施形態では、ユニットガイド部71b〜71gは、記録装置11において使用されるシートSTの幅寸法に応じて取り付けられている。例えば、最大幅のシートSTが用いられる場合は、全てのユニットガイド部71a〜71hがシートSTの被記録面SPと接触するように取り付けられ、次に広い幅のシートSTが用いられる場合は、ユニットガイド部71a〜71gがシートSTの被記録面SPと接触するように取り付けられる。同様にして、その次に広い幅のシートSTが用いられる場合は、ユニットガイド部71a〜71fがシートSTの被記録面SPと接触するように取り付けられる。このように記録装置11に用いられる全てのシートSTの幅寸法に対応して、被記録面SPと接触する適切な位置になるように、それぞれのユニットガイド部71a〜71hが所定の間隔をあけて取り付けられる。
また、シートSTにおいて幅方向に波打ち状態(コックリング)が発生した場合、波打ち状態が発生したシートSTに対して集中荷重が加わるように、ユニットガイド部71a〜71h(特に、ユニットガイド部71b〜ユニットガイド部71d)は、互いに間隔を設けて取り付けられている。
また、ユニットガイド部71a〜71hにおける各第1バランス部材73の先端部分には、基端部分で支持する回動軸70の中心に向かう方向を長手方向とする長円形状の貫通孔73hが形成され、形成された各貫通孔73hを全て貫くように連結棒74が配設されている。連結棒74は、各ユニットガイド部71a〜71hを同時に一体となって回動軸70を中心に回動させるとともに、ガイド部17においてガイド部材72に対して所定の回転トルクTQを与えるように貫通孔73h内において固定される位置が調節される。
本実施形態では、ユニットガイド部71a〜71hの全ての第1バランス部材73と連結棒74とが有する回転モーメントと、ユニットガイド部71a〜71hの全てのガイド部材72が有する回転モーメントとが、回動軸70を中心としてつり合うように、連結棒74と回動軸70との間の距離が調節される。そして、右端のユニットガイド部71aと左端のユニットガイド部71hが1つずつ有する2つの第2バランス部材76によって全てのガイド部材72に対して所定の回転トルクTQを与える。
もとより、連結棒74の回転トルク、全ての第1バランス部材73の回転トルク、2つの第2バランス部材76の回転トルク、および全てのガイド部材72の回転トルクの各回転トルクを回転方向によりそれぞれ加減算して合計した回転トルクが、所定の回転トルクTQとなるように、連結棒74と回動軸70との間の距離を調節してもよい。なお、連結棒74は、回動軸70との間の距離が調節された状態でユニットガイド部71a,71d,71hに固定される。
このように所定の回転トルクTQが発生するように調節されたガイド部17では、ガイド部材72の回動軸70を中心とする回転変位での位置に応じて、排出部15から排出されたシートSTを媒体受け部18へ向かう方向へガイドするガイド位置と、媒体受け部18へ向かう方向へのガイドを解除する非ガイド位置とを有する。このガイド位置と非ガイド位置について、図3を参照して説明する。
図3に示すように、ガイド部17(ガイド部材72)は、ガイド位置の一例としての位置A(図中実線)と、非ガイド位置の一例としての位置C(図中二点鎖線)の間で回転する。本実施形態では、位置Aは排出部15から排出が開始されるシートST(カットシートCS)を媒体受け面82へガイドする位置であり、位置Cは排出部15からシートST(カットシートCS)の排出が終了する際の位置である。
位置Aでは、ガイド部材72における第1シートガイド部72aは、下側が上側よりも前に位置するように鉛直方向から角度αで傾斜し、排出部15から排出されるシートSTの排出方向つまり媒体支持面52に沿う方向よりも重力方向側であって排出方向に対して鋭角をなす方向に傾斜する傾斜面(第1傾斜面部)になっている。また、第2シートガイド部72bは、第1シートガイド部72aに連続して回動軸70から離れる重力方向側に形成され、同じく下側が上側よりも前に位置するように鉛直方向から角度βで傾斜するとともに、第1シートガイド部72aよりも鉛直方向に近い方向に傾斜する傾斜面(第2傾斜面部)になっている。ちなみに、本実施形態では、角度α=40度、角度β=10度である。
記録装置11では、ガイド部17は回動軸70を中心に右方から見て時計方向に所定の角度回転することで位置Aから位置Cに変位する。したがって、ガイド部材72が回動軸70を中心に回転して位置Cに移動することによって、第2シートガイド部72bは鉛直方向から角度γで傾斜する。ちなみに、本実施形態ではガイド部17は位置Aから35度回転して位置Cに移行する。従って、角度γ=45度である。
また、ガイド部17において、ガイド部材72に付与する所定の回転トルクTQとして、位置Aにおける回転トルクよりも小さい回転トルクを位置Cにおいて発生させるように第2バランス部材76が第1バランス部材73に取り付けられている。すなわち、第2バランス部材76は、位置Aにおいて水平方向から鉛直方向に傾いた状態になり、位置Cにおいて鉛直方向から水平方向に傾いた状態になる位置に取り付けられている。従って、ガイド部17の位置Aから位置Cへの回転に伴って、第2バランス部材76の荷重の重心と回動軸70との間の水平距離が減少することによって、この水平距離と第2バランス部材76の荷重とを乗算した値である回転トルクTQは減少する。
本実施形態の記録装置11では、このように構成されたガイド部17によって、排出部15から排出されるシートSTをガイドするとともに、シートSTに余計な力がかけられることなく円滑に排出部15から媒体受け部18にシートSTを排出するように作用する。以下この作用について、図1、図4、図5、および図6を参照して説明する。
図1に示すように、記録部14によって被記録面SPに記録が施されて搬送されたシートSTは、この搬送に伴って媒体支持面52に沿う方向(図中白抜き矢印H1)を排出方向として排出部15から排出される。そして、排出部15から所定の長さが排出された時点で、その排出方向の先端縁SFが、ガイド位置である位置Aの状態にあるガイド部材72における第1シートガイド部72aに当接する。
この当接時点において、位置Aの状態にあるガイド部17は最大の回転トルクTQが作用する状態になっているので、この回転トルクTQに応じた力Fが、第1シートガイド部72aに当接したシートSTの先端縁SFに作用する。また、シートSTの先端縁SFは、鉛直方向に対して角度α(ここでは40度)で傾斜する第1シートガイド部72aの傾斜面に対して鋭角をなす方向から移動して当接する。このため、第1シートガイド部72aは、第1シートガイド部72aに当接後のシートSTの先端縁SFの移動方向が排出方向から重力方向へ変化するように、排出部15から排出されたシートSTを、被記録面SPと接触しながら図中太い破線で示すように湾曲させる。
この湾曲に際して、ガイド部17は第1シートガイド部72aがシートSTによって前方に押されるために回動軸70を中心に右から見て時計方向へ回転する。従って、この時計方向の回転、つまり位置C(図3参照)に向かう回転によってガイド部17における回転トルクTQは小さくなるが、回転の途中でシートSTの湾曲が完了することによってシートSTが第1シートガイド部72a(ガイド部材72)を押す力が減少する。この結果、ガイド部17は、再び回転トルクTQによって位置Aに戻るように回転し、シートSTと接触する部分を、第1シートガイド部72aから第2シートガイド部72bに移しつつ媒体受け部18へガイドして、シートSTを媒体受け面82へ排出する。ここでのガイド部17の回転動作とシートSTに作用する力Fについて図6を参照して説明する。
図6に示すように、シートSTの排出開始から所定長さ排出されたところで、シートSTはガイド部材72における第1シートガイド部72aに当接する。このシートSTの当接時点において位置Aにある第1シートガイド部72aはシートST(先端縁SF)に対して最も大きな力F(図6では50gf(グラム重))を作用させるとともに、力の反作用によって位置Cへ向けて回転する。従って、第2シートガイド部72bも同様に回転し鉛直方向からの角度βは大きくなるが、シートSTの湾曲が完了した時点P1でガイド部材72の回転が止り、その後は回転トルクTQによって再び位置Aに戻るように回転する。そして、ガイド部材72が位置Aもしくはほぼ位置Aに戻った状態で、湾曲が完了したシートSTを、第1シートガイド部72aよりも鉛直方向に近い角度β(ここではほぼ10度)で傾斜する下側の第2シートガイド部72bによって、被記録面SPを接触させながら媒体受け面82(媒体受け部18)へ向かうようにガイドする。
このとき第2シートガイド部72bは、シートSTをガイドする際にシートSTに作用する回転トルクTQに応じた力Fを、シートSTとの接触部分となっている湾曲部に作用させる。従って、第2シートガイド部72bがシートSTに対して作用する力Fは、シートSTにおいて湾曲部がすでに形成されているため、図6に示すように、第1シートガイド部72aがシートSTに作用する力よりも大きく減少した小さな力(図6では10グラム重より小さい値)になっている。
その後、ガイドされて媒体受け面82に到達したシートSTは、その先端縁SFが媒体受け面82に沿って後方へ移動し、被記録面SPを媒体受け面82と対向するように下側にして媒体受け面82に排出される。この間、ガイド部材72は、回転することなくほぼ同じ位置を保持するとともに、第2シートガイド部72bがシートSTに作用する力Fは小さな値のまま維持される。そして、媒体受け面82に排出されたシートSTは、排出部15から所定の長さが排出された時点P2でその先端縁SFが媒体受け面82の規制部84に当接する。
本実施形態の記録装置11では、シートSTは、その先端縁SFが規制部84と当接したのち、排出部15から排出されるシートSTの長さが所定の長さになった時点で切断手段16によって切断され、カットシートCSに切り分けられる。ここでのガイド部17の回転動作とシートSTに作用する力について、図4および図5を参照して説明する。
図4に示すように、シートSTの先端縁SFが規制部84に当接した時点P2の後、シートSTは排出部15から図中白抜き矢印H1で示す排出方向にさらに排出される。すると、さらに排出されたシートSTの部分は媒体受け面82への移動(白抜き矢印H2)が規制されているのでシートSTにおける湾曲部RSを前方に押し出す。このとき、回転の支点となる回動軸70からの距離との関係から湾曲部RSに対して作用している第2シートガイド部72bの力Fは小さいので、湾曲部RSは第2シートガイド部72bを右から見て時計方向へ容易に回転させる。すると、この第2シートガイド部72bの回転に伴ってガイド部17が回転するため、ガイド部17の回転トルクTQが減少する。従って、前方に押し出されるシートST(湾曲部RS)に対して押し出し方向に抗して作用する力Fは、回転とともにさらに小さくなる。
そして図4に示すように、第2シートガイド部72bの時計方向への回転の開始後、排出部15から所定の長さのシートSTがさらに排出され、図5に示すように湾曲部RSは図4に示した状態からさらに押し出される。そして、切断手段16によってシートSTが切断され、カットシートCSに切り分けられる。この結果、カットシートCSの後端縁SEは搬送による移動から開放されて自重によって移動(落下)する。この自重によって移動するカットシートCSの移動に際して、ガイド部17は、カットシートCSを媒体受け面82へのガイドを解除する位置へ変位するように回転動作する。ここでのガイド部17の回転動作とシートSTに作用する力Fについて、再び図6を参照して説明する。
図6に示すように、排出開始から所定の長さのシートSTが排出されると、ガイド部17は回転し、位置Bを通過し位置Cまで変位する。位置Cに変位した状態では、第2シートガイド部72bの鉛直方向からの角度βは最大値(ここでは45度)となるとともに、回転トルクTQも最小となる。そして、切断手段16によってシートSTが切断されてカットシートCSに切り分けられ、ガイド部17(第2シートガイド部72b)はカットシートCSを媒体受け面82の方向へガイドする作用が解除されるとともに、カットシートCSに作用する力Fも最小となる。
その後、カットシートCSの後端縁SEがガイド部17を通過して排出が終了するまでに、自重で移動する後端縁SEが第2シートガイド部72bから離れることによって、ガイド部17は第2バランス部材76の回転トルクにより回転し、位置Cから位置Dまで戻るように変位する。そして、後端縁SEが離れた後は、さらに回転して位置E(位置Aと同じ位置)まで変位する。
本実施形態の記録装置11では、このように、カットシートCSが排出部15から排出される際に、ガイド部17は、その後端縁SEの自重による移動(落下)を規制しないように位置Cへ回転変位する。この位置Cの回転状態におけるガイド部17の作用について、図5を参照して説明する。
図5に示す状態で、カットシートCSに切り分けられると、搬送による移動が開放され自重によって移動するカットシートCSの後端縁SE側は、一旦排出部15から図中白抜き矢印H1で示す排出方向に排出される。切断と同時に、第2シートガイド部72bにはカットシートCSによって右から見て反時計方向に回転する力が働くが、極めて小さい力であるためカットシートCSの落下を妨げるほどではない。カットシートCSの後端縁SEが第2シートガイド部72bから外れるときには、ガイド部17は位置Dまで回転変位し、第2シートガイド部72bの回転力はわずかに上昇するが、落下力の方が大きいため排出が可能となる。
この結果、移動したカットシートCSの後端縁SE側は、固定部材81aの上端部81cの上方を前方に押し出されるように移動して、被記録面SPを媒体受け面83に対向させた状態で排出される。
なお、本実施形態では、図6に示すように、第2シートガイド部72bの角度βが、位置Aにおける角度(10度)から、シートSTにおいて湾曲が完了する時点P1を通過してシートSTの先端縁SFが媒体受け面82の規制部84に当接する時点P2までの間の範囲GP内である状態が、ガイド部17のガイド位置に相当する。また、第2シートガイド部72bの角度βが、シートSTの先端縁SFが媒体受け面82の規制部84に当接する時点P2における角度から、排出が終了する位置Eにおける角度までの間の範囲NGP内の角度である状態が、ガイド部17の非ガイド位置に相当する。
上記説明した実施形態によれば、以下の効果を得ることができる。
(1)排出されるシートSTを、ガイド位置である位置Aにあるガイド部17によって被記録面SP側が凸面となるように湾曲させつつ、シートSTの先端縁SFの移動方向を媒体受け面82の方向にガイドする。この結果、シートSTは、その排出方向の先端縁SFが媒体受け面82に接触した後、その媒体受け面82に沿って移動して、被記録面SPが媒体受け面82と対向する状態つまりフェイスダウン状態で媒体受け面82上に適切に排出される。また、そのようにシートSTが排出される途中で、ガイド部17のガイド部材72はシートSTに形成される湾曲部RSによって押圧されることによりガイド位置から非ガイド位置である位置Cに回動変位させられるので、シートST(カットシートCS)は余計な力がかけられることなく円滑に排出部15から排出される。
(2)シートSTの湾曲部RSによって押圧されて位置Cに回動変位したガイド部17のガイド部材72は、シートSTに加える力が、位置AにおいてシートSTに加える力よりも小さくなる。従って、シートST(カットシートCS)は余計な力がかけられることなく、円滑に排出部15から排出される。
(3)ガイド部材72の形状に関わらず、第2バランス部材76によってガイド部17がシートSTに対して加える力を調節することができる。
(4)ガイド部17は、シートSTの排出方向が鉛直方向に向くようにシートSTを湾曲させることができる。従って、排出されたシートST(カットシートCS)は媒体受け面82に適切に排出される。
(5)幅方向において波打ち状態(コックリング)が発生したシートSTに対して、波打ち状態となった部分に対してガイド部材72によって集中荷重をかけることができる。従ってシートSTの波打ち部分に対して矯正力を作用させることができる。
(6)記録部14によってシートSTに記録を施すとともに、記録が施された被記録面SPを媒体受け面82と対向する状態つまりフェイスダウン状態で、シートST(カットシートCS)に余計な力がかけられることなく円滑に排出部15から媒体受け部18に排出される記録装置11を提供できる。
なお、上記実施形態において、以下のような別の実施形態に変更してもよい。
・上記実施形態において、ガイド部17は、ワイヤー部材でなく板状部材でガイド部材72を形成してもよい。こうすれば、シートSTとの接触面積が増えるので、例えばシートSTの先端縁SFがガイド部材72(第1シートガイド部72a)に当接した際に先端縁SFの変形を抑制することができる。また、ガイド部材72を板状部材で形成する場合は、ガイド部17は、幅方向に間隔を空けずに連続する面で形成されたガイド部材72を有することとしてもよい。
・上記実施形態において、ガイド部材72は折曲部K1を形成することなく、連続する曲面で、第1シートガイド部72aおよび第2シートガイド部72bを形成することとしてもよい。この場合、第1シートガイド部72aの曲面上端における接線の角度が角度αとなる傾斜面とし、第2シートガイド部72bの曲面下端における接線の角度が角度βとなる傾斜面とすればよい。なお、第2シートガイド部72bの曲面下端における角度βは、10度よりも小さい角度(例えば鉛直方向)としても差し支えない。
・上記実施形態において、ガイド部17は、第2バランス部材76が必ずしも設けられなくてもよい。ガイド位置における回転トルクよりも非ガイド位置における回転トルクが小さくなる機構であれば、第2バランス部材に替えて採用することができる。
・上記実施形態において、ガイド部17は、非ガイド位置(位置C)における回転トルクTQがガイド位置(位置A)における回転トルクTQよりも必ずしも小さい回転トルクでなくてもよい。どちらも同じ回転トルクTQであってもよいし、逆に、非ガイド位置(位置C)における回転トルクTQがガイド位置(位置A)における回転トルクTQよりも大きくても差し支えない。要するに、非ガイド位置(位置C)にあるガイド部材72が、シートSTの後端縁SE側の媒体受け部18(媒体受け面83)へ移動を抑制する力を作用させることのない回転トルクであればよい。
・上記実施形態において、被記録媒体排出装置100は必ずしも記録部14を有する記録装置11に備えられなくてもよい。例えば既に被記録面に記録が施されたシートを、被記録面を重力方向側にして受ける被記録媒体排出装置であれば、本発明を適用可能である。
・上記実施形態では、記録装置を、液体の一例としてのインクを噴射する液体噴射ヘッドを記録ヘッドとして有する記録装置11に具体化したが、インク以外の他の液体を噴射したり吐出したりする液体噴射装置に具体化してもよい。微小量の液滴を吐出させる液体噴射ヘッド等を備える各種の液体噴射装置に流用可能である。なお、液滴とは、上記液体噴射装置から吐出される液体の状態をいい、粒状、涙状、糸状に尾を引くものも含むものとする。また、ここでいう液体とは、液体噴射装置が噴射させることができるような材料であればよい。例えば、物質が液相であるときの状態のものであればよく、粘性の高い又は低い液状体、ゾル、ゲル水、その他の無機溶剤、有機溶剤、溶液、液状樹脂、液状金属(金属融液)のような流状体、また物質の一状態としての液体のみならず、顔料や金属粒子などの固形物からなる機能材料の粒子が溶媒に溶解、分散又は混合されたものなどを含む。また、液体の代表的な例としては上記実施形態で説明したようなインクや液晶等が挙げられる。ここで、インクとは一般的な水性インク及び油性インク並びにジェルインク、ホットメルトインク等の各種液体組成物を包含するものとする。液体噴射装置の具体例としては、例えば液晶ディスプレイ、EL(エレクトロルミネッセンス)ディスプレイ、面発光ディスプレイ、カラーフィルターの製造などに用いられる電極材や色材などの材料を分散又は溶解のかたちで含む液体を噴射する液体噴射装置がある。あるいは、バイオチップ製造に用いられる生体有機物を噴射する液体噴射装置、精密ピペットとして用いられ試料となる液体を噴射する液体噴射装置、捺染装置やマイクロディスペンサー等であってもよい。さらに、時計やカメラ等の精密機械にピンポイントで潤滑油を噴射する液体噴射装置、光通信素子等に用いられる微小半球レンズ(光学レンズ)などを形成するために紫外線硬化樹脂等の透明樹脂液を基板上に噴射する液体噴射装置、基板などをエッチングするために酸又はアルカリ等のエッチング液を噴射する液体噴射装置を採用してもよい。そして、これらのうちいずれか一種の液体噴射装置に本発明を適用することができる。
11…記録装置、14…記録部、15…媒体排出部としての排出部、17…ガイド部、18…媒体受け部、51,52…媒体支持面、70…回動軸、72…ガイド部材、72a…第1傾斜面部としての第1シートガイド部、72b…第2傾斜面部としての第2シートガイド部、73…第1バランス部材、76…トルク付与部材としての第2バランス部材、82,83…媒体受け面、100…被記録媒体排出装置、CS…被記録媒体としてのカットシート、ST…被記録媒体としてのシート、SP…被記録面、A…ガイド位置としての位置、B…位置、C…非ガイド位置としての位置、D,E…位置、RS…湾曲部、TQ…回転トルク。

Claims (6)

  1. 被記録面を有する被記録媒体を前記被記録面とは反対側から支持しつつ重力方向側に排出する媒体排出部と、
    前記媒体排出部から重力方向側に離れて設けられ、前記媒体排出部から排出される前記被記録媒体を受ける媒体受け面を有する媒体受け部と、を備え、
    前記媒体排出部から排出された前記被記録媒体が、前記媒体受け面に接触したのち、前記被記録面と前記媒体受け面とが対向する状態に湾曲して前記媒体受け面上に排出される被記録媒体排出装置であって、
    前記被記録媒体の前記媒体排出部からの排出方向と交差する幅方向に沿った軸線を有する回動軸を中心に回動可能に設けられ、前記媒体排出部から排出された前記被記録媒体を前記被記録面に接触することにより当該被記録面側が凸面となるように湾曲させつつ前記媒体受け部へガイドするガイド位置と、湾曲された前記被記録媒体の湾曲部に前記ガイド位置から離れる方向へ押圧されることにより前記媒体受け部への前記被記録媒体のガイドを解除する非ガイド位置と、の間を回動するガイド部を備えることを特徴とする被記録媒体排出装置。
  2. 請求項1に記載の被記録媒体排出装置において、
    前記ガイド部は、前記被記録媒体と接触しつつ前記回動軸を中心にして回動自在なガイド部材と、前記ガイド部材に対して当該ガイド部材を前記被記録媒体と接触する方向へ回転させる回転トルクを付与するトルク付与部材と、を有し、
    前記トルク付与部材は、前記ガイド部材に対して、前記ガイド位置において付与する前記回転トルクよりも小さい前記回転トルクを前記非ガイド位置において付与することを特徴とする被記録媒体排出装置。
  3. 請求項2に記載の被記録媒体排出装置において、
    前記トルク付与部材は、
    前記ガイド部材と前記回動軸を挟んで対向する位置に設けられ、前記ガイド部材の前記回動軸を中心とする回転モーメントと同じ大きさで逆方向の回転モーメントを有する第1バランス部材と、
    前記ガイド部材に前記回転トルクを付与する第2バランス部材と、
    を有することを特徴とする被記録媒体排出装置。
  4. 請求項2または3に記載の被記録媒体排出装置において、
    前記ガイド部材は、
    前記媒体排出部から排出される前記被記録媒体の排出方向よりも重力方向側であって前記排出方向に対して鋭角をなす方向に傾斜する傾斜面を有する第1傾斜面部と、
    前記第1傾斜面部と重力方向側に連続して形成され、前記第1傾斜面部よりも鉛直方向に近い方向に傾斜する傾斜面を有する第2傾斜面部と、
    を有することを特徴とする被記録媒体排出装置。
  5. 請求項2ないし4のいずれか一項に記載の被記録媒体排出装置において、
    前記ガイド部材は、前記被記録媒体の前記排出方向と交差する幅方向に沿って複数備えられることを特徴とする被記録媒体排出装置。
  6. 被記録媒体に対して媒体排出部から排出される前に前記被記録媒体の被記録面に液体を噴射して記録を施す記録部と、
    請求項1ないし5のいずれか一項に記載の被記録媒体排出装置と、
    を備える記録装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2018048027A (ja) * 2017-11-22 2018-03-29 セイコーエプソン株式会社 記録装置、及び記録装置における排出方法

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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