JP2013076414A - ローラ付カム構造 - Google Patents

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Akira Yoshihara
昭 吉原
Yusuke Kido
祐輔 木戸
Takeshi Hasegawa
健 長谷川
Yosuke Nomura
洋介 野村
Ryuji Omi
竜司 近江
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Abstract

【課題】バルブリフトの立ち上がりと立ち下りのバルブ加速度が大きい場合でも十分な強度が得られて安定したバルブリフト特性が得られることなどが可能なローラ付カム構造を提供する。
【解決手段】バルブリフト部32bの先端部の外周面には切り欠き部32cが形成され、ローラ33は、第1のバルブ加速度ピークと第2のバルブ加速度ピークとの間で、動弁機構40の被駆動部(バルブタペット41)がバルブリフト部からローラのローラ本体33aに乗り移り、ローラ本体からバルブリフト部に乗り移るように切り欠き部に取り付けられており、第1のバルブ加速度ピーク及び第2のバルブ加速度ピークが、切り欠き部が形成されていないバルブリフト部の外周面で発生するように、ローラのローラ本体の径と取り付け位置と切り欠き部を形成するバルブリフト部の位置とが設定されている構成とする。
【選択図】図1

Description

本発明はエンジンの動弁機構を構成するローラ付カムの構造に関する。
エンジンの動弁機構を構成するカムの一種として、従来から、ローラ付のカムが知られている。ローラ付カムはローラが付いていないカムに比べて、例えばフリクション低減による燃費向上や、低回転域でのカム駆動トルクの低減などの優れた効果が得られる。ローラ付カムの具体的な構造例としては、例えば下記の特許文献1,2に開示されたものがある。
図5には特許文献1に開示されたローラ付カムの構造を示しており、(a)は前記ローラ付カムの構造を示す斜視図、(b)は前記ローラ付カムの構造を示す横断面((c)のA−A線矢視断面図)、(c)は前記ローラ付カムの構造を示す縦断面((b)のB−B線矢視断面図)である。
これらの図に示すように、ローラ付カム1は、カム本体であるベースカム2とローラ3とを有して成るものである。ベースカム2はベース円部2aとバルブリフト部2bとを有している。バルブリフト部2bには、その先端部であるカムトップ部(カムノーズ部)2cの外周面が全体的に切り欠かれて、切り欠き部dが形成されている。ローラ3は、ローラ本体3aがベースカム2の切り欠き部dに嵌め込まれており、回転軸3bがベースカム2の両側面2e,2fにビス6で固定されたプレート4,5に支持されている。
図6には特許文献2に開示されたローラ付カムの構造を示しており、(a)は前記ローラ付カムの構造を示す分解斜視図、(b)は前記ローラ付カムの使用例を示す側面図である。
これらの図に示すように、ローラ付カム11は2枚の板状のカムピース12と筒体13とから構成されたカム本体であるベースカム14と、ローラ15とを有している。カムピース12はベース円部12aとバルブリフト部12bを有している。ベース円部12aに形成されたシャフト取付孔12cにカムシャフト16が挿通され、バルブリフト部12bに形成された軸取付孔12dにローラ15の回転軸15aが挿通される。そして、2枚のカムピース12aのベース円部12aによって、円板状の筒体13が挾持されている。なお、図6(b)において、17と18はエンジンの動弁機構20を構成するバルブタペットとバルブスプリング、19は動弁機構20によって開閉駆動されるバルブ(吸気バルブ又は排気バルブ)である。
特開昭63−065806号公報 特開昭63−147505号公報
ローラ付カムは前述のような優れた効果が得られるものであるが、図5と図6に示すような構造のローラ付カム1,11には、次のような問題点がある。
即ち、図5のローラ付カム1の場合には、ベースカム2のカムトップ部2cで外周面全体を切り欠いてローラ3を組み付けているため、ベースカム2の外周面が切り欠き部2dによって不連続になっている。このため、切り欠き部2dで、動弁機構の被駆動部がベースカム2からローラ3のローラ本体3aに乗り移るとき、大きな打音が発生したり、バルブがジャンプして安定したバルブリフトを維持することができないという機能上の問題点がある。また、ベースカム2の外周面が不連続であるため、カム研削が困難であるという生産上の問題点もある。
図6のローラ付カム11の場合には、カムピース12の外周面は連続しているが、カムピース12のベース円部12aでは円筒13が介在していて全体的な幅が広くなっている一方、カムピース12のバルブリフト部12bでは両カムピース12間に何も介在されておらず、幅の狭いバルブリフト部12bだけが存在している。このため、バルブ19のリフト立ち上がりのバルブ加速度が大きいとき(図3参照:詳細後述)、即ちカム荷重の大きいときに当該カム荷重を、幅の狭いカムピース12のバルブリフト部12bの外周面で受けることになるため、十分な強度が得られずに安定したバルブリフト特性が得られないおそれがあるという機能上の問題点がある。また、左右別体のカムピース12から成る組立カムとなっているため、左右のカムピース12の位置精度を確保しにくいなどの生産上の問題点もある。
従って本発明は上記の事情に鑑み、バルブリフトの立ち上がりと立ち下りのバルブ加速度が大きい場合でも十分な強度が得られて安定したバルブリフト特性が得られること、動弁機構の被駆動部がベースカムからローラ本体に乗り移るときの打音を小さくし、バルブのジャンプも小さくして安定したバルブリフト特性を維持することができること、カム研削が容易であること、組み立て時の位置精度の問題が生じないことなどを実現することができるローラ付カム構造を提供することを課題とする。
上記課題を解決する第1発明のローラ付カム構造は、
ベース円部とバルブリフト部とを有するベースカムと、前記バルブリフト部の先端部に取り付けられたローラとを有し、前記ベースカムが、バルブリフトの立ち上がりで正の第1のバルブ加速度ピークを生じ、バルブリフトの立ち下がりで正の第2のバルブ加速度ピークを生じるバルブ加速度特性を有しているローラ付カムの構造において、
前記バルブリフト部の先端部の外周面には切り欠き部が形成され、
前記ローラは、前記第1のバルブ加速度ピークと前記第2のバルブ加速度ピークとの間で、動弁機構の被駆動部が前記バルブリフト部から前記ローラのローラ本体に乗り移り、前記ローラ本体から前記バルブリフト部に乗り移るように前記切り欠き部に取り付けられており、
前記第1のバルブ加速度ピーク及び前記第2のバルブ加速度ピークが、前記切り欠き部が形成されていない前記バルブリフト部の外周面で発生するように、前記ローラのローラ本体の径と取り付け位置と前記切り欠き部を形成する前記バルブリフト部の位置とが設定されていることを特徴とする。
また、第2発明のローラ付カム構造は、第1発明のローラ付カム構造において、
前記ベースカムは一体のものであり、且つ、該ベースカムの外周面が周方向に亘って連続しており、
前記切り欠き部は、前記バルブリフト部の外周面の幅方向中央部に形成されていることを特徴とする。
第1発明のローラ付カム構造によれば、ベース円部とバルブリフト部とを有するベースカムと、前記バルブリフト部の先端部に取り付けられたローラとを有し、前記ベースカムが、バルブリフトの立ち上がりで正の第1のバルブ加速度ピークを生じ、バルブリフトの立ち下がりで正の第2のバルブ加速度ピークを生じるバルブ加速度特性を有しているローラ付カムの構造において、前記バルブリフト部の先端部の外周面には切り欠き部が形成され、前記ローラは、前記第1のバルブ加速度ピークと前記第2のバルブ加速度ピークとの間で、動弁機構の被駆動部が前記バルブリフト部から前記ローラのローラ本体に乗り移り、前記ローラ本体から前記バルブリフト部に乗り移るように前記切り欠き部に取り付けられており、前記第1のバルブ加速度ピーク及び前記第2のバルブ加速度ピークが、前記切り欠き部が形成されていない前記バルブリフト部の外周面で発生するように、前記ローラのローラ本体の径と取り付け位置と前記切り欠き部を形成する前記バルブリフト部の位置とが設定されていることを特徴としているため、バルブリフトの立ち上がりと立ち下りのバルブ加速度が大きい場合でも、切り欠き部が形成されていないバルブリフト部の外周面幅の広い部分で大きなカム荷重を受けることになるため、十分な強度が得られて安定したバルブリフト特性が得られる。
第2発明のローラ付カム構造によれば、第1発明のローラ付カム構造において、前記ベースカムは一体のものであり、且つ、該ベースカムの外周面が周方向に亘って連続しており、前記切り欠き部は、前記バルブリフト部の外周面の幅方向中央部に形成されていることを特徴としているため、カム研削が容易であり、組み立て時の位置精度の問題が生じることもない。また、ベースカムの外周面が連続しているため、外周面が不連続な場合に生じる打音の発生を防止することもできる。
図1は本発明の実施の形態例1に係るローラ付カムの構造図であり、(a)は前記ローラ付カムの正面図、(b)は(a)のC−C線矢視断面図、(c)は(a)のD方向矢視図(側面図)、(d)は(b)のE−E矢視断面図、(e)は(b)のF方向矢視図(正面図)である。 図2は前記ローラ付カムの使用例を示す側面図である。 図3は前記ローラ付カムのバルブリフトとバルブ加速度の特性を示すグラフである。 図4は本発明の他の実施の形態例に係るローラ付カムの構造図であり、(a)は前記ローラ付カムの構造を示す分解斜視図、(b)は前記ローラ付カムの構造を示す斜視図である。 図5は従来のローラ付カムの構造図であり、(a)は前記ローラ付カムの構造を示す斜視図、(b)は前記ローラ付カムの構造を示す横断面((c)のA−A線矢視断面図)、(c)は前記ローラ付カムの構造を示す縦断面((b)のB−B線矢視断面図)である。 図6は他の従来のローラ付カムの構造図であり、(a)は前記ローラ付カムの構造を示す分解斜視図、(b)は前記ローラ付カムの使用例を示す側面図である。
以下、本発明の実施の形態例を図面に基づき詳細に説明する。
本発明の実施の形態例に係るローラ付カムの構造を、図1〜図3に基づいて説明する。
図1(a)〜図1(e)に示すように、カムシャフト30には本発明の実施の形体例に係るローラ付カム31が設けられている。このローラ付カム31は車両の走行駆動用エンジンの各気筒における吸気バルブ又は排気バルブに対応させて複数設けられ、前記エンジンの動弁機構を構成している。ローラ付カム31は何れも同じ構造を有している。
詳述すると、ローラ付カム31は、カム本体であるベースカム32とローラ33とを有して成るものである。なお、図示例ではベースカム32がカムシャフト30と一体になっているが、これらは別体のものあってもよい。ベースカム32はベース円部32aとバルブリフト部32bとを有しており、外周面が周方向全体に亘って連続している。バルブリフト部32bは、その基端側の外周面32b−1が、ベース円部32aの外周面32a−1に連続し、同外周面32a−1の幅と同じ広い幅を有している。一方、バルブリフト部32bの先端部であるカムトップ部(カムノーズ部)32b−3には、その外周面32b−2の幅方向の中央部に切り欠き部32cが形成されている。
ローラ33は、バルブリフト部32の先端部(カムトップ部32b−3)に取り付けられている。ローラ本体33aとローラ回転軸33bは別体になっており、切り欠き部32cにローラ本体33aを嵌め込んだ状態でローラ回転軸33bを、ローラ本体33aに形成された軸取付孔33a−1とカムトップ部32b−3に形成された軸取付孔32b−4とに挿通する。また、ローラ33はローラ本体33aの外周面の一部が、カムトップ部32b−3の外周面よりも外側に出るように取り付けられている。しかも、ローラ33は、バルブリフトの立ち上がりでバルブ加速度が大きくなる(カム荷重が大きくなる)位置を避けて取り付けられている(詳細後述)。
カムシャフト30の中心部には給油孔34が軸方向に形成され、ベースカム32には前記給油孔34に連通する給油孔35が径方向に形成されている。従って、潤滑油は給油孔34,35を流通してローラ33に供給される。
次に、図2に基づいてローラ付カム31の使用例を説明する。図2に示す動弁機構40は、ローラ付カム31によって駆動されるバルブタペット41(被駆動部)と、固定部42と、バルブタペット41と固定部42との間に介設されたバルブスプリング43とを有して成るものである。バルブタペット41bにはバルブ(吸気バルブ又は排気バルブ)51の基端部が接続されている。また、ベースカム32のベース円部32aと、バルブタペット21との間には僅かな隙間が設定され、バルブ51の不要な開閉動作を防止している。
矢印Gのようにローラ付カム31がカムシャフト30とともに回転しても、ベースカム32のベース円部32aがバルブタペット41と対向している間は、ベース円部32aからバルブタペット41への押圧力は生じない。従って、バルブ51は開閉動作をせず、バルブスプリング43のバネ力で全閉状態に保持される。その後、ローラ付カム31が更に回転して、バルブタペット41がベースカム32のベース円部32aからバルブリフト部33bに乗り移ると、バルブタペット41がバルブリフト部32bに押圧される。このため、バルブスプリング43のバネ力に抗して、バルブ51がバルブタペット41とともに押し下げられることにより、開き始める(バルブリフトが増加し始める)。
続いて、バルブタペット41がバルブリフト部32aからローラ33(ローラ本体33a)に乗り移ると、ローラ33がバルブタペット41を押圧する。このため、バルブスプリング43のバネ力に抗して、バルブ51が更に押し下げられ、バルブリフトが更に増加し、ついには最大のバルブリフトとなる。その後は逆にバルブスプリング43のバネ力により、バルブ51は押し上げられて閉まり始め、バルブリフトが減少し、ついには全閉となる。
このときのローラ付カム31の動弁特性を示したものが、図3のグラフである。図3にはローラ付カム31の動弁特性としてバルブリフトとバルブ加速度の特性を示している。図3の縦軸は左側がバルブリフト(mm)、右側がバルブ加速度(mm/rad2)、横軸はカム角(deg)である。そして、図3中の点線がローラ付カム31のバルブリフト特性、実線がローラ付カム31のバルブ加速度特性である。また、図3中の一点鎖線はベースカム32のバルブリフト特性、二点鎖線はベースカム32のバルブ加速度特性である。即ち、ベースカム32にローラ33を取り付けなかった場合のベースカム32自体のバルブリフト特性とバルブ加速度特性である。
図3に示すように、ローラ付カム31のバルブ加速度特性においては、a1〜a6の正のバルブ加速度ピークが生じる。
バルブリフトの立ち上がりでは、まず、バルブタペット41がベースカム32のベース円部32aからバルブリフト部32bに乗り移るとき、小さなバルブ加速度ピークa1が生じる。その後、一旦、バルブ加速度が0になってから、大きなバルブ加速度ピークa2(第1のバルブ加速度ピーク)が生じる。このときにバルブリフトは急速に大きくなる(バルブ51の開度が急速に増加する)。そして、バルブ加速度ピークa2が発生した後、バルブ加速度が負になって、バルブタペット41がベースカム32のバルブリフト部32からローラ33のローラ本体33aに乗り移るとき、バルブ加速度ピークa2に比べて小さなバルブ加速度ピークa3が生じる。
換言すれば、ベースカム32のバルブ加速度特性において、バルブリフトの立ち上がりで正のバルブ加速度ピークa2が発生した後、バルブ加速度が負になったときにバルブタペット41が、ベースカム32のバルブリフト部32からローラ33のローラ本体33aに乗り移り、且つ、この乗り移りのときに生じるバルブ加速度ピークa3(第3のバルブ加速度ピーク)が、バルブ加速度ピークa2よりも小さくなるようにローラ本体33aの径と取り付け位置が設定されている。
その後はバルブ加速度が負の状態が続くが、この間にバルブリフトは最大値に達し、これ以降は小さくなっていく(バルブ51の開度が減少していく)。
バルブリフトの立ち下がりでは、上記バルブリフトの立ち上がりの場合と逆の順序で、上記バルブ加速度ピークa1〜a3に対応するバルブ加速度ピークa4〜a6が生じる。即ち、バルブタペット41がローラ33のローラ本体33aからベースカム32のバルブリフト部32bに乗り移るとき、バルブ加速度ピークa4(第2のバルブ加速度ピーク)に比べて小さなバルブ加速度ピークa4(第4のバルブ加速度ピーク)が生じる。
換言すれば、ベースカム32のバルブ加速度特性において、バルブリフトの立ち下がりで正のバルブ加速度ピークa5が発生する前のバルブ加速度が負のときにバルブタペット41が、ローラ33のローラ本体33aからベースカム32のバルブリフト部32bに乗り移り、且つ、この乗り移りのときに生じるバルブ加速度ピークa4(第4のバルブ加速度ピーク)が、バルブ加速度ピークa5(第2のバルブ加速度ピーク)よりも小さくなるようにローラ本体33aの径と取り付け位置が設定されている。
バルブ加速度ピークa4が発生した後、バルブタペット41がベースカム32のバルブリフト部32bからベース円部32aに乗り移る前に大きなバルブ加速度ピークa5が生じる。その後、一旦、バルブ加速度が0になってから、バルブタペット41がベースカム32のバルブリフト部32bからベース円部32aに乗り移るときに小さなバルブ加速度ピークa6が生じる。
なお、図3には前述のベースカム32のベース円部32aとバルブタペット41との間の隙間を考慮しない場合の動弁特性を示しており、実際には前記隙間が設定されているため、小さなバルブ加速度ピークa1,a6は発生せず、バルブリフト立ち上がりでは始めに大きなバルブ加速度ピークa2(第1バルブ加速度ピーク)が生じ、バルブリフト立ち下がりの最後に大きなバルブ加速度ピークa5(第2のバルブ加速度ピーク)が生じることになる。
以上のように、本実施の形態例のローラ付カム31の構造によれば、ベース円部32aとバルブリフト部32bとを有するベースカム32と、バルブリフト部32bの先端部に取り付けられたローラ33とを有し、ベースカム32が、バルブリフトの立ち上がりで正のバルブ加速度ピークa2(第1のバルブ加速度ピーク)を生じ、バルブリフトの立ち下がりで正のバルブ加速度ピークa5(第2のバルブ加速度ピーク)を生じ、バルブ加速度ピークa2(第1のバルブ加速度ピーク)とバルブ加速度ピークa5(第2のバルブ加速度ピーク)との間でバルブ加速度が負となるバルブ加速度特性を有しているローラ付カム31の構造において、バルブ加速度ピークa2(第1のバルブ加速度ピーク)とバルブ加速度ピークa5(第2のバルブ加速度ピーク)との間で、バルブタペット41(動弁機構の被駆動部)がベースカム32のバルブリフト部32bからローラ33のローラ本体33aに乗り移りのときに生じる正のバルブ加速度ピークa3(第3のバルブ加速度ピーク)と、バルブ加速度ピークa2(第1のバルブ加速度ピーク)とバルブ加速度ピークa5(第2のバルブ加速度ピーク)との間で、バルブタペット41(動弁機構の被駆動部)がローラ33のローラ本体33aからベースカム32のバルブリフト部32bに乗り移りのときに生じる正のバルブ加速度ピークa4(第4のバルブ加速度ピーク)とが、バルブ加速度ピークa2(第1のバルブ加速度ピーク)とバルブ加速度ピークa5(第2のバルブ加速度ピーク)よりも小さくなるように、ローラ33のローラ本体33aの径と取り付け位置とが設定されていることを特徴としているため、バルブタペット41(動弁機構の被駆動部)がベースカム32のバルブリフト部32bからローラ本体33aに乗り移るときに生じるバルブ加速度ピークa3(第3のバルブ加速度ピーク)などを抑えることができる。このため、バルブタペット41(動弁機構の被駆動部)がベースカム32からローラ本体33aに乗り移るときの打音が小さくなる。また、バルブ51のジャンプも小さくなるため、安定したバルブリフト特性を維持することができることができる。
また、本実施の形態例のローラ付カム31の構造によれば、バルブリフトの立ち上がりでは、バルブ加速度が負のときにバルブタペット41(動弁機構の被駆動部)が、ベースカム32のバルブリフト部32bからローラ33のローラ本体33aに乗り移り、バルブリフトの立ち下がりでは、バルブ加速度が負のときにバルブタペット41(動弁機構の被駆動部)が、ローラ33のローラ本体33aからベースカム32のバルブリフト部32bに乗り移るように、ローラ33のローラ本体33aの径と取り付け位置とが設定されていることを特徴としているため、バルブタペット41(動弁機構の被駆動部)がベースカム32のバルブリフト部32aからローラ本体33aに乗り移るときに生じるバルブ加速度ピークa3(第3のバルブ加速度ピーク)などを、より確実に抑えることができる。このため、より確実に、バルブタペット41(動弁機構の被駆動部)がベースカム32からローラ本体33aに乗り移るときの打音を小さくすることができる。また、より確実に、バルブ51のジャンプを小さくして、安定したバルブリフト特性を維持することができることができる。
また、本実施の形態例のローラ付カム31の構造によれば、ベースカム32のバルブリフト部33bの先端部の外周面32b−2には、当該外周面32b−2の幅方向中央部に切り欠き部32cが形成され、ローラ33のローラ本体33aはこの切り欠き部32cに設けられており、ベースカム32は一体のものであり、且つ、外周面が周方向全体に亘って連続していることを特徴としているため、カム研削が容易であり、組み立て時の位置精度の問題が生じることもない。また、ベースカム32の外周面が連続しているため、外周面が不連続な場合に生じる打音の発生を、防止することもできる。
また、本実施の形態例のローラ付カム31の構造によれば、バルブ加速度ピークa2(第1のバルブ加速度ピーク)及びバルブ加速度ピークa5(第2のバルブ加速度ピーク)が、切り欠き部32cが形成されていないベースカム32のバルブリフト部32bの外周面で発生するように、切り欠き部32cを形成するバルブリフト部32bの位置が設定されていることを特徴としているため、切り欠き部32cが形成されていないバルブリフト部32bの外周面幅の広い部分で、バルブ加速度ピークa2(第1のバルブ加速度ピーク)などが生じるときの大きなカム荷重を受けることになる。このため、十分な強度が得られて、安定したバルブリフト特性が得られる。
なお、上記のローラ本体11はベースカム31が一体のものであるが、必ずしもこれに限定するものではなく、図4に示すようにベースカム32を、第1のベースカム分割部材32Aと、第2のベースカム分割部材32Bとに2分割した構造にしてもよい。第1のベースカム分割部材32Aは、ベース円部32aとバルブリフト部32bの基端部とを構成する外周面幅が広い部分32A−1と、バルブリフト部32aの先端部を構成する外周面幅が狭い部分32A−2とを有している。第2のベースカム分割部材32Bは、周方向全体に亘って外周面幅が、第1のベースカム分割部材31Aの外周面幅が狭い部分32A−2と同じく、狭くなっている。
その他の構造は上記のローラ付カム31と同様である。かかる構造のローラ付カム31の場合、第1のベースカム分割部材32Aと第2のベースカム分割部材32Bとをロウ付けなど固定手段によって固定し、更に、第1のベースカム分割部材32Aに形成されたシャフト取付孔32A−2と、第2のベースカム分割部材32Bに形成されたシャフト取付孔32B−1とにカムシャフト30を挿通して、これらをロウ付けなど固定手段によって固定する。また、第1のベースカム分割部材32Aの外周面幅が狭い部分32A−2と第2のベースカム分割部材32Bとで構成された切り欠き部32cにローラ本体33aを嵌め込んだ状態でローラ回転軸33bを、ローラ本体33aに形成された軸取付孔33a−1と、カムトップ部32b−3を構成している第1のベースカム分割部材32Aの外周面幅が狭い部分32A−2と第2のベースカム分割部材32Bとに形成された軸取付孔32b−4とに挿通する。
このようなベースカム32を2分割したローラ付カム31の構造においても、概ね、上記のようなベースカム32が一体ものであるローラ付カム31と同様の作用効果を得ることができる。
本発明はエンジンの動弁機構を構成するローラ付カム構造に関するものであり、車両の走行駆動用エンジンの動弁機構などに適用して有用なものである。
30 カムシャフト
31 ローラ付カム
32 ベースカム
32a ベース円部
32a−1 外周面
32b バルブリフト部
32b−1,32b−2 外周面
32b−3 カムトップ部
32b−4 軸取付孔
32c 切り欠き部
32A 第1のベースカム分割部材
32A−1 外周面の幅が広い部分
32A−2 外周面の幅が狭い部分
32B 第2のベースカム分割部材
32B−1 シャフト取付孔
33 ローラ
33a ローラ本体
33a−1 軸取付孔
33b ローラ回転軸
34,35 給油孔
40 動弁機構
41 バルブタペット
42 固定部
43 バルブスプリング
51 バルブ

Claims (2)

  1. ベース円部とバルブリフト部とを有するベースカムと、前記バルブリフト部の先端部に取り付けられたローラとを有し、前記ベースカムが、バルブリフトの立ち上がりで正の第1のバルブ加速度ピークを生じ、バルブリフトの立ち下がりで正の第2のバルブ加速度ピークを生じるバルブ加速度特性を有しているローラ付カムの構造において、
    前記バルブリフト部の先端部の外周面には切り欠き部が形成され、
    前記ローラは、前記第1のバルブ加速度ピークと前記第2のバルブ加速度ピークとの間で、動弁機構の被駆動部が前記バルブリフト部から前記ローラのローラ本体に乗り移り、前記ローラ本体から前記バルブリフト部に乗り移るように前記切り欠き部に取り付けられており、
    前記第1のバルブ加速度ピーク及び前記第2のバルブ加速度ピークが、前記切り欠き部が形成されていない前記バルブリフト部の外周面で発生するように、前記ローラのローラ本体の径と取り付け位置と前記切り欠き部を形成する前記バルブリフト部の位置とが設定されていることを特徴とするローラ付カム構造。
  2. 請求項1に記載のローラ付カム構造において、
    前記ベースカムは一体のものであり、且つ、該ベースカムの外周面が周方向に亘って連続しており、
    前記切り欠き部は、前記バルブリフト部の外周面の幅方向中央部に形成されていることを特徴とするローラ付カム構造。
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