JP2013076069A - 低品位炭の改質方法、コークス及び焼結鉱の製造方法並びに高炉の操業方法 - Google Patents

低品位炭の改質方法、コークス及び焼結鉱の製造方法並びに高炉の操業方法 Download PDF

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Abstract

【課題】コークス強度の向上効果に優れた改質炭、燃焼性能に優れた改質炭を製造する。
【解決手段】亜瀝青炭又は一般炭からなる低品位炭と非水素供与性溶剤を混合し、前記低品位炭と非水素供与性溶剤の混合物を加圧加熱して、前記低品位炭の不溶解成分と、前記低品位炭の可溶成分が非水素供与性溶剤に溶解した第1の液相成分とを生成し、これらの前記不溶解成分と前記第1の液相成分とを分離することを特徴とする低品位炭の改質方法。
【選択図】図1

Description

本発明は、製鉄プロセスにおけるコークス製造用原料、焼結鉱製造用固体燃料、高炉羽口吹込み用還元材として使用される原料の改質技術に関する。
従来、コークス用の原料としては、瀝青炭などの高品位の粘結炭が主として使用されているが、粘結炭は高価であり、産出量も限られている。そのため、粘結炭に比べて粘結性の低い非微粘結炭などの低品位の低品位炭を改質して粘結炭に配合し混合することにより、コークスの原料として使用することが行われている。
例えば、特許文献1には、低品位炭と溶剤とを混合して低品位炭の溶剤への可溶成分を抽出し、当該抽出した抽出液に抽出残分を混合し、その混合物から溶剤を除去することにより、軟化溶融性等の性質の局在化が抑えられた均質な改質低品位炭を製造する製造方法が開示されている。
一般的に鉄鉱石の焼結工程では、鉄鉱石などに固体燃料としての粉コークスを混合して、この混合物を焼結することにより焼結鉱を製造している。また、高炉の操業においては、高炉の羽口から熱風とともに還元材としての微粉炭を吹き込みことにより高炉の操業性を向上させている。従来の低品位炭改質方法により得られた改質炭は、主としてコークス製造用原料として使用されており、焼結鉱製造用固体燃料および高炉羽口吹込み用還元材としての利用は検討されていない。
特開2007−161955号公報
コークスの配合炭中の非微粘結炭などの低品位炭の配合比を増加し、粘結炭などの高品位炭の配合比を更に減じるためには、安価な低品位炭からコークス強度の向上効果が高い改質炭を製造する必要がある。
また、焼結鉱の生産率をさらに向上させるためには、従来の固体燃料である粉コークスよりも燃焼性能の高い燃焼材固体燃料を使用する必要がある。また、高炉の操業性及び生産率をさらに高めるためには、従来の微粉炭よりも燃焼性能の高い還元材を用いる必要がある。
そこで、本発明は、コークス強度の向上効果に優れた改質物を得ることを第1の目的とする。また、本発明は、燃焼性能に優れた改質物を得ることを第2の目的とする。
本発明は上記課題を解決するためになされたものであり、その発明の要旨とするところは以下のとおりである。
(1)亜瀝青炭又は一般炭からなる低品位炭と非水素供与性溶剤を混合し、前記低品位炭と非水素供与性溶剤の混合物を加圧加熱して、前記低品位炭の不溶解成分と、前記低品位炭の可溶成分が非水素供与性溶剤に溶解した第1の液相成分とを生成し、これらの前記不溶解成分と前記第1の液相成分とを分離することを特徴とする低品位炭の改質方法。(1)の構成によれば上記第1の目的を達成することができる。
(2)上記(1)の構成において、さらに、前記第1の液相成分を冷却することにより、前記低品位炭の可溶成分の一部を前記非水素供与性溶剤から抽出した第1の固相成分と残部の第2の液相成分とを生成し、分離し、さらに、該第2の液相成分から前記非水素供与性溶剤を分離することにより第2の固相成分を生成することを特徴とする。(2)の構成によれば、上記第1及び第2の目的を達成することができる。
(3)上記(1)の構成において、前記第1の液相成分を20〜50℃の温度に冷却することができる。(3)の構成によれば、第1の固相成分及び第2の固相成分の抽出率を高めることができる。
(4)上記(2)に記載の低品位炭の改質方法で得られた前記第1の固相成分及び前記第2の固相成分のうち1種又は2種を高炉用コークス製造用原料として用いることを特徴とするコークスの製造方法。(4)の構成によれば、低コストでコークス強度を高めることができる。
(5)上記(2)に記載の低品位炭の改質方法で得られた前記第2の固相成分及び前記不溶解成分が混合した混合物を高炉用コークス製造用原料として用いることを特徴とするコークスの製造方法。(5)の構成によれば、低コストでコークス強度を高めることができる。
(6)上記(2)に記載の低品位炭の改質方法で得られた前記不溶解成分を前記第1の固相成分と混合した混合物、又は該混合物を炭化した炭化物を焼結鉱製造用固体燃料として使用することを特徴とする焼結鉱の製造方法。(6)の構成によれば、低コストで焼結鉱の生産効率を向上させることができる。
(7)上記(2)に記載の低品位炭の改質方法で得られた前記第1の固相成分又は前記第1の固相成分を炭化処理した炭化物を、焼結鉱製造用固体燃料として使用することを特徴とする焼結鉱の製造方法。(7)の構成によれば、低コストで焼結鉱の生産効率を向上させることができる。
(8)上記(2)に記載の低品位炭の改質方法で得られた前記不溶解成分を前記第1の固相成分と混合した混合物、又は該混合物を炭化した炭化物を、高炉羽口吹き込み用還元材として使用することを特徴とする高炉の操業方法。(8)の構成によれば、低コストで高炉の操業性を向上させることができる。
(9)上記(2)に記載の低品位炭の改質方法で得られた前記第1の固相成分又は前記第1の固相成分を炭化処理した炭化物を、高炉羽口吹き込み用還元材として使用することを特徴とする高炉の操業方法。(9)の構成によれば、低コストで高炉の操業性を向上させることができる。
本発明によれば、コークス強度の向上効果が高い改質炭を得ることができる。
低品位炭の改質工程を示した図である。 改質工程で抽出された改質炭の利用方法を示した図である。
以下、図面を参照しながら、本発明の実施形態について説明する。
(実施形態1)
図1を参照して、本実施形態に係る低品位炭の改質方法について説明する。図1は、低品位炭の改質工程を示す工程図である。混合工程13では、石炭槽11から供給される低品位炭と、溶剤槽12から供給される溶剤とを混合する。加圧加熱工程14では、混合工程13で得られた低品位炭と溶剤とからなる混合物を加圧加熱して、低品位炭の可溶成分を溶剤に溶解させる。低品位炭の可溶成分が溶解した溶剤を第1の液相成分Xといい、溶剤に不溶解であった低品位炭の不溶解成分を不溶解石炭Rというものとする。第1分離工程15では、これらの第1の液相成分X及び不溶解石炭Rを固液分離する。
冷却工程16では、第1の液相成分Xを冷却して、低品位炭の可溶成分の一部である抽出石炭D(第1の固相成分)と、残部の第2の液相成分Yとを得る。第2分離工程17では、冷却工程16で得られた第2の液相成分Y及び抽出石炭Dを固液分離する。第3分離工程18では、第2分離工程17で分離された第2の液相成分Yから溶剤を除き、その残部である抽出石炭S(第2の固相成分)を得る。つまり、低品位炭と溶剤とを混合した混合物から三種類の異なる有用な石炭、すなわち、不溶解石炭R、抽出石炭D及び抽出石炭Sを得ることができる。
(石炭層11について)
石炭層11には、亜瀝青炭又は一般炭からなる低品位炭が貯留されている。このような低品位炭から製鉄プロセス用原料である、コークス製造用原料、焼結鉱製造用固体燃料、および、高炉羽口吹込み用還元材として有用な改質炭を得ることにより、原料コストを低減することができる。
(溶剤槽12について)
溶剤槽12には、石炭層11に貯留された低品位炭の可溶成分を溶解するための溶剤が貯留されている。溶剤には、2環芳香族を主とする非水素供与性溶剤を用いることができる。非水素供与性溶剤は、主に低品位炭の乾留生成物から精製した、2環芳香族を主とする溶剤で、石炭誘導体である。この非水素供与性溶剤は、加熱状態でも安定であり、石炭との親和性に優れているため、溶剤に抽出される固相成分の割合(以下、「抽出率」ともいう)が高く、また、低品位炭から各種固相成分を抽出した後、溶剤を蒸留等の方法で容易に回収可能な溶剤である。さらに、回収した溶剤を再利用することもできる。
非水素供与性溶剤の主たる成分としては、2環芳香族であるナフタレン、メチルナフタレン、ジメチルナフタレン、トリメチルナフタレン等が挙げられ、その他脂肪族側鎖をもつナフタレン類、また、これにビフェニルや長鎖脂肪族側鎖をもつアルキルベンゼンが含まれる。
非水素供与性溶剤は、沸点が180〜330℃のものが好ましい。沸点が180℃未満であると、加圧加熱工程14での必要圧力が高くなり、また、溶剤を回収する工程で揮発による損失が大きくなり、溶剤の回収率が低下する。さらに、固相成分の抽出率が低下する。一方、330℃を超えると、後述する溶剤の分離が困難となり、溶剤の回収率が低下する。
このように、非水素供与性溶剤を使用して低品位炭の加熱抽出をすることにより、有用な改質石炭の抽出率を高めることができる。また、非水素供与性溶剤は、容易に溶剤を回収できるため、溶剤の循環使用が容易となる。さらに、高価な水素や触媒等を用いる必要がないため、安価なコストで低品位炭を可溶化して、経済性の向上を図ることができる。なお、非水素供与性溶剤の主たる成分は、上記の通りであるが、石炭の液化方法等で用いられるテトラリンなどの水素供与性溶剤や、水素化したクレオソート油、水素化したアントラセン油、およびその混合物などを含んでいてもよい。
(混合工程13について)
混合工程13では、溶剤槽12から供給される溶剤と、石炭層11から供給される低品位炭とを混合する。低品位炭及び溶剤の混合物は、低品位炭の粒子が溶剤中に分散したスラリー状態で存在する。以下、この混合物をスラリーという。
(加圧加熱工程14について)
加圧加熱工程14では、所定の抽出温度まで低品位炭と溶剤のスラリーを加熱する。この加熱処理は、スラリー中の溶剤が沸点に達しないように、加圧状態で行う。具体的には、ゲージ圧力値を0.8〜2.5MPaに設定することにより、溶剤の沸騰を防止し、有用な改質炭の抽出率を高めることができる。この圧力条件でスラリーの温度(より具体的にはスラリーの液温)が低品位炭の可溶成分が十分に抽出される温度(以下、該温度を抽出温度と称す)に達すると、低品位炭の可溶成分が溶剤に溶解する。
この抽出温度は、300〜420℃に設定するのが好ましい。300℃よりも温度が低い場合には、石炭構成分子間の結合力を十分に低下させることができないため、固相成分の抽出率が低下する。一方、420℃よりも温度が高い場合には、石炭の熱分解反応で生成されたラジカルの再結合が起こり、改質石炭の抽出率が低下する。また、低品位炭と溶剤のスラリーの加圧加熱処理は、非酸化性ガスの雰囲気内で行うのが好ましい。非酸化性ガスには、窒素ガスを用いることが好適である。抽出処理時間は、例えば、20〜30分に設定することができる。
したがって、加圧加熱工程14における低品位炭及び溶剤のスラリーの加圧加熱処理により、低品位炭の可溶成分が溶剤に溶解した第1の液相成分Xと溶剤に不溶解であった低品位炭の不溶解成分である不溶解石炭Rとを生成することができる。これらの生成物は第1分離工程15に送られる。
第1分離工程15では、第1の液相成分X及び不溶解石炭Rを固液分離する。固液分離方法には、重力沈下法を用いることができる。ここで分離して得られた不溶解石炭Rの用途については後述する。
第1分離工程15で分離された第1の液相成分Xは、冷却工程16に送液するか、或いはそのままコークス原料として使用することができる。冷却工程16に送液された第1の液相成分Xは冷却される。ここで、冷却温度が50℃よりも高いと、抽出石炭S及び抽出石炭Dの抽出率が低下する。他方、冷却温度を20℃より低くしても、前記抽出率が顕著に向上することはなく、却って冷却時間が長くなる。したがって、冷却温度は20〜50℃に設定するのが好ましい。
なお、冷却工程16は、第1の液相成分Xを冷却することにより亜瀝青炭又は一般炭を改質して、製鉄プロセス用原料であるコークス製造用原料、焼結鉱製造用固体燃料および高炉羽口吹込み用還元材として有用な抽出石炭S及び抽出石炭Dを抽出することを目的としている。したがって、上記冷却温度は、抽出石炭S及び抽出石炭Dの抽出率を向上するために好ましい範囲を示すものであり、抽出石炭S及び抽出石炭Dが抽出可能である限り上記冷却温度に限定されるものではない。なお、上記冷却工程16に冷却手段は、空冷或いは冷却温度や冷却速度などの冷却条件を制御できる冷却装置を用いることもできる。
冷却工程16で得られた第2の液相成分Y及び抽出石炭Dは、第2分離工程17で固液分離される。第2分離工程17での固液分離方法には、重力沈下法を用いることができる。ここで分離して得られた抽出石炭Dの用途については後述する。
第2分離工程17で分離された第2の液相成分Yは、第3分離工程18に送液される。第3分離工程18では、第2の液相成分Yに含まれる溶剤が除去される。溶剤の除去方法には、蒸発乾固法やスプレードライ法を用いることができる。これにより、第2の液相成分Yに含まれる抽出石炭Sを固相状態で抽出することができる。
次に、抽出石炭S、抽出石炭D及び不溶解石炭Rの用途について詳細に説明する。図2は、抽出石炭S、抽出石炭D及び不溶解石炭Rの用途を説明するための図である。まず、第3分離工程18にて得られた抽出石炭Sの用途について説明する。安価な低品位炭を改質して得られた抽出石炭Sは、コークス製造プロセスの原料炭として用いることで原料コスト低減およびコークス強度向上を図ることができる。
したがって、抽出石炭Sは、例えばコークスの配合炭として用いることができる。これにより、亜瀝青炭又は一般炭からコークス強度の向上効果が高い抽出石炭Sを得ることができる。さらに、抽出石炭S単体に比べてコークス強度向上効果は低くなるが、抽出石炭Sを抽出石炭D又は不溶解石炭Rと混合した混合炭S+D、混合炭S+Rをコークス製造用の配合炭として用いることもできる。また、第1の液相成分Xは抽出石炭S及び抽出石炭Dを含むため、冷却せずにそのままの状態でコークス製造用の配合炭として用いることもできる。
また、第2分離工程17で得られた抽出石炭Dは、ミクロな気孔構造を備えており燃焼開始温度が低く、燃焼速度も速いため、燃焼性能に優れている。また、抽出石炭Dを乾留し炭化することにより、ミクロな気孔構造がさらに発達する。したがって、図2に図示するように、抽出石炭D、抽出石炭Dを炭化処理部で炭化させた炭化抽出石炭DCは、焼結鉱製造プロセスの固体燃料、高炉の羽口から熱風とともに吹き込む還元材として用いることができる。
後述する実施例に示すように、抽出石炭D、炭化抽出石炭DCは、鉄鉱石焼結用の固体燃料として現在使用されている粉コークスよりも、燃焼開始温度が低く、燃焼速度も速いため、燃焼性能が優れている。さらに、抽出石炭D、炭化抽出石炭DCは、高炉の羽口から熱風とともに吹き込まれる還元材として現在使用されている微粉炭よりも、燃焼開始温度が低く、燃焼速度も速いため、燃焼性能に優れている。さらにまた、抽出石炭S単体に比べてコークス強度向上効果は低くなるが、抽出石炭Dも同様にコークス強度向上効果を有しており、コークス製造用の配合炭として用いることもできる。
第1分離工程15で得られた不溶解石炭Rは、よりミクロな気孔構造を備えており、燃焼開始温度が低く、燃焼速度も速いため、燃焼性能に優れている。また、不溶解石炭Rを炭化させることにより、ミクロな気孔構造がさらに発達する。したがって、図2に図示するように、抽出石炭D及び不溶解石炭Rの混合炭D+R、この混合炭D+Rを炭化した(D+R)Cを、焼結鉱製造プロセスの固体燃料、高炉の羽口から熱風とともに吹き込む還元材として用いることができる。混合炭D+R、炭化混合炭(D+R)Cは、焼結鉱製造プロセスの固体燃料として現在使用されている粉コークスよりも、燃焼開始温度が低く、燃焼速度も速いため、燃焼性能が優れている。さらに、混合炭D+R、炭化混合炭(D+R)Cは、高炉の羽口から熱風とともに吹き込まれる還元材として現在使用されている微粉炭よりも、燃焼開始温度が低く、燃焼速度も速いため、燃焼性能が優れている。
抽出石炭Dなどを焼結鉱製造プロセスの固体燃料として使用する場合には、焼結鉱の原料となる粉状或いは適切な粒度に破砕調整された鉄鉱石、石灰石や蛇紋岩などの副原料などに抽出石炭Dなどの固体燃料を混入して、破砕および混練して造粒する。この造粒物は、例えば、ドワイトロイド式焼結機のパレット上に所定の厚さ(たとえば500〜700mm)で層状に装入される。そして、点火炉によって、造粒物の表層に含まれる燃焼開始温度が低く、燃焼速度も速い燃焼性能が優れた抽出石炭Dなどの固体燃料に着火して、焼結処理を開始する。着火後はウインドボックスにより、下方に向けて空気を吸引しながら前記固体燃料、および前記固体燃料から放出される揮発分を燃焼させ、その燃焼熱によってパレット上の造粒物を焼結させて焼結ケーキとする。
焼結処理で得られた焼結ケーキは無端のパレットから送出された後、第1のクラッシャーにより破砕され、冷却される。続いて、第2のクラッシャーによりさらに破砕され、多段式の篩いにより、高炉用原料として所定の粒径を有する焼結鉱が得られる。
一方、抽出石炭Dなどを高炉の羽口から熱風とともに吹き込む還元材として用いる場合は、粉砕機により粉砕された後、羽口から熱風とともに高炉に吹き込まれる。熱風により熱せられた還元材は、微粉炭よりも燃焼開始温度が低く、燃焼速度も速いため、速やかに一酸化炭素や水素ガスなどの還元ガスとなって、高炉内に装入される塊状鉄鉱石、焼結鉱などを還元する。これにより羽口先での燃焼性が向上し、高炉の操業性を向上させることができる。
次に、以下に、実施例を挙げて本発明をより具体的に説明する。
(実施例1)
実施例1では、表1に示す発明例、比較例についてコークス強度向上効果を評価した。
Figure 2013076069
発明例1では、改質対象物を亜瀝青炭Aとした。ベース混合炭を90質量%、亜瀝青炭Aから抽出した抽出石炭Sを10質量%の配合割合で配合した配合炭をコークス炉で乾留してコークスを製造し、コークス強度を測定した。コークスは、配合炭を0.75g/cmの充填嵩密度で試験コークス炉に装入し、炉温1000℃で乾留することで製造した。ここで、亜瀝青炭Aの組成は、質量%でC:72.9%、H:5.8%、N:1.0%、O:20.3%であり、水分が16%である。ベース混合炭は、強粘結炭と非微粘結炭を1:1の質量比で配合した配合炭である(以下、同様である)。 溶剤には、メチルナフタレンを使用した。改質処理は、まず、改質対象物と溶剤を質量比で1:10の比率で混合し、加圧加熱工程における加熱温度を370℃、ゲージ圧力を2MPa、加圧加熱時間を1時間に設定した。重力沈下法により不溶解石炭Rを分離させた後に、第1の液相成分Xを25℃まで冷却した。重力沈下法により抽出石炭Dを分離させた後に、第2の液相成分Y中の溶剤を蒸発法により除去し抽出石炭Sを抽出した。コークス強度の評価は、回転強度試験方法のドラム強度に基づき測定、評価を行った。抽出方法については、以下の発明例及び比較例も同様であるため、説明を繰り返さない。
発明例2では、改質対象物を亜瀝青炭Tとした。ベース混合炭を90質量%、亜瀝青炭Tから抽出した抽出石炭Sを10質量%の配合割合で配合した配合炭をコークス炉で乾留してコークスを製造し、コークス強度を測定した。ここで、亜瀝青炭Tの組成は、質量%でC:75.7%、H:6.2%、N:1.7%、O:16.4%であり、水分が11%である。
発明例3では、改質対象物を一般炭LSとした。ベース混合炭を90質量%、一般炭LSから抽出した抽出石炭Sを10質量%の配合割合で配合した配合炭をコークス炉で乾留してコークスを製造し、コークス強度を測定した。ここで、一般炭LSの組成は、質量%でC:82.8%、H:5.5%、N:1.9%、O:9.8%であり、水分が7%である。
発明例4では、改質対象物を亜瀝青炭Aとした。ベース混合炭を90質量%、亜瀝青炭Aから抽出した混合炭S+Dを10質量%の配合割合で配合した配合炭をコークス炉で乾留してコークスを製造し、コークス強度を測定した。
発明例5では、改質対象物を亜瀝青炭Tとした。ベース混合炭を90質量%、亜瀝青炭Tから抽出した混合炭S+Dを10質量%の配合割合で配合した配合炭をコークス炉で乾留してコークスを製造し、コークス強度を測定した。
発明例6では、改質対象物を一般炭LSとした。ベース混合炭を90質量%、一般炭LSから抽出した混合炭S+Dを10質量%の配合割合で配合した配合炭をコークス炉で乾留してコークスを製造し、コークス強度を測定した。
発明例7では、改質対象物を亜瀝青炭Aとした。ベース混合炭を90質量%、亜瀝青炭Aから抽出した混合炭S+Rを10質量%の配合割合で配合した配合炭をコークス炉で乾留してコークスを製造し、コークス強度を測定した。
発明例8では、改質対象物を亜瀝青炭Tとした。ベース混合炭を90質量%、亜瀝青炭Tから抽出した混合炭S+Rを10質量%の配合割合で配合した配合炭をコークス炉で乾留してコークスを製造し、コークス強度を測定した。
発明例9では、改質対象物を一般炭LSとした。ベース混合炭を90質量%、一般炭LSから抽出した混合炭S+Rを10質量%の配合割合で配合した配合炭をコークス炉で乾留してコークスを製造し、コークス強度を測定した。
発明例10では、改質対象物を亜瀝青炭Aとした。ベース混合炭を90質量%、亜瀝青炭Aから抽出した抽出石炭Dを10質量%の配合割合で配合した配合炭をコークス炉で乾留してコークスを製造し、コークス強度を測定した。
発明例11では、改質対象物を亜瀝青炭Tとした。ベース混合炭を90質量%、亜瀝青炭Tから抽出した抽出石炭Dを10質量%の配合割合で配合した配合炭をコークス炉で乾留してコークスを製造し、コークス強度を測定した。
発明例12では、改質対象物を一般炭LSとした。ベース混合炭を90質量%、一般炭LSから抽出した抽出石炭Dを10質量%の配合割合で配合した配合炭をコークス炉で乾留してコークスを製造し、コークス強度を測定した。
参考例1では、改質対象物を亜瀝青炭Aとした。ベース混合炭を90質量%、亜瀝青炭Aから得られる不溶解石炭Rを10質量%の配合割合で配合した配合炭をコークス炉で乾留してコークスを製造し、コークス強度を測定した。
参考例2では、改質対象物を亜瀝青炭Tとした。ベース混合炭を90質量%、亜瀝青炭Tから得られる不溶解石炭Rを10質量%の配合割合で配合した配合炭をコークス炉で乾留してコークスを製造し、コークス強度を測定した。
参考例3では、改質対象物を一般炭LSとした。ベース混合炭を90質量%、一般炭LSから得られる不溶解石炭Rを10質量%の配合割合で配合した配合炭をコークス炉で乾留してコークスを製造し、コークス強度を測定した。
比較例1では、亜瀝青炭Aを改質せずにそのまま使用した。ベース混合炭を90質量%、亜瀝青炭Aを10質量%の配合割合で配合した配合炭をコークス炉で乾留してコークスを製造し、コークス強度を測定した。
比較例2では、亜瀝青炭Tを改質せずにそのまま使用した。ベース混合炭を90質量%、亜瀝青炭Tを10質量%の配合割合で配合した配合炭をコークス炉で乾留してコークスを製造し、コークス強度を測定した。
比較例3では、一般炭LSを改質せずにそのまま使用した。ベース混合炭を90質量%、一般炭LSを10質量%の配合割合で配合した配合炭をコークス炉で乾留してコークスを製造し、コークス強度を測定した。
比較例4では、ベース混合炭のみからなる配合炭をコークス炉で乾留してコークスを製造し、コークス強度を測定した。
比較例5では、改質対象物を褐炭Lとした。ベース混合炭を90質量%、褐炭Lから抽出した抽出石炭Sを10質量%の配合割合で配合した配合炭をコークス炉で乾留してコークスを製造し、コークス強度を測定した。ここで、褐炭Lの組成は、質量%でC:66.8%、H:5.1%、N:0.6%、O:27.5%である。
比較例6では、改質対象物を褐炭Lとした。ベース混合炭を90質量%、褐炭Lから抽出した混合炭S+Dを10質量%の配合割合で配合した配合炭をコークス炉で乾留してコークスを製造し、コークス強度を測定した。
比較例7では、改質対象物を褐炭Lとした。ベース混合炭を90質量%、褐炭Lから抽出した混合炭S+Rを10質量%の配合割合で配合した配合炭をコークス炉で乾留してコークスを製造し、コークス強度を測定した。
比較例8では、改質対象物を褐炭Lとした。ベース混合炭を90質量%、褐炭Lから抽出した抽出石炭Dを10質量%の配合割合で配合した配合炭をコークス炉で乾留してコークスを製造し、コークス強度を測定した。
比較例9では、改質対象物を褐炭Lとした。ベース混合炭を90質量%、褐炭Lから得られる不溶解石炭Rを10質量%の配合割合で配合した配合炭をコークス炉で乾留してコークスを製造し、コークス強度を測定した。
比較例10では、褐炭Lを改質せずにそのまま使用した。ベース混合炭を90質量%、褐炭Lを10質量%の配合割合で配合した配合炭をコークス炉で乾留してコークスを製造し、コークス強度を測定した。
発明例1及び比較例4を比較参照して、亜瀝青炭Aを改質することにより得られる抽出石炭Sをベース混合炭に添加することにより、配合炭の全てをベース混合炭とした場合よりもコークス強度が向上することがわかった。発明例2及び比較例4を比較参照して、亜瀝青炭Tを改質することにより得られる抽出石炭Sをベース混合炭に添加することにより、配合炭の全てをベース混合炭とした場合よりもコークス強度が向上することがわかった。発明例3及び比較例4を比較参照して、一般炭LSを改質することにより得られる抽出石炭Sをベース混合炭に添加することにより、配合炭の全てをベース混合炭とした場合よりもコークス強度が向上することがわかった。したがって、亜瀝青炭、一般炭から抽出される抽出石炭Sは、コークス製造用の配合炭として極めて有用であることが証明された。
発明例4及び比較例4を比較参照して、亜瀝青炭Aを改質することにより得られる抽出石炭S及び抽出石炭Dの混合物をベース混合炭に添加することにより、配合炭の全てをベース混合炭とした場合よりもコークス強度が向上することがわかった。発明例5及び比較例4を比較参照して、亜瀝青炭Tを改質することにより得られる抽出石炭S及び抽出石炭Dの混合物をベース混合炭に添加することにより、配合炭の全てをベース混合炭とした場合よりもコークス強度が向上することがわかった。発明例6及び比較例4を比較参照して、一般炭LSを改質することにより得られる抽出石炭S及び抽出石炭Dの混合物をベース混合炭に添加することにより、配合炭の全てをベース混合炭とした場合よりもコークス強度が向上することがわかった。したがって、亜瀝青炭、一般炭から抽出される抽出石炭S及び抽出石炭Dの混合物は、コークス製造用の配合炭として極めて有用であることが証明された。
発明例7及び比較例4を比較参照して、亜瀝青炭Aを改質することにより得られる抽出石炭S及び不溶解石炭Rの混合物をベース混合炭に添加することにより、配合炭の全てをベース混合炭とした場合よりもコークス強度が向上することがわかった。発明例8及び比較例4を比較参照して、亜瀝青炭Tを改質することにより得られる抽出石炭S及び不溶解石炭Rの混合物をベース混合炭に添加することにより、配合炭の全てをベース混合炭とした場合よりもコークス強度が向上することがわかった。発明例9及び比較例4を比較参照して、一般炭LSを改質することにより得られる抽出石炭S及び不溶解石炭Rの混合物をベース混合炭に添加することにより、配合炭の全てをベース混合炭とした場合よりもコークス強度が向上することがわかった。
亜瀝青炭A、亜瀝青炭T、一般炭LSを改質せずに配合炭として添加した場合(比較例1、比較例2、比較例3)、配合炭の全てをベース混合炭で構成した場合(比較例4)よりもコークス強度が低下するが、亜瀝青炭A、亜瀝青炭T、一般炭LSを改質して配合炭として添加することにより、高強度のコークスが得られることがわかった。従来コークス原料としての使用が困難であった一般炭、亜瀝青炭をコークス原料として使用できるようになるため、コストを削減しながら、高強度のコークスを得ることができる。
発明例1〜3及び比較例5を比較参照して、亜瀝青炭A、亜瀝青炭T及び一般炭LSを改質することにより得られる抽出石炭Sは、褐炭Lを改質することにより得られる抽出石炭Sよりもコークス強度向上効果が高いことがわかった。発明例4〜6及び比較例6を比較参照して、亜瀝青炭A、亜瀝青炭T及び一般炭LSを改質することにより得られる混合炭S+Dは、褐炭Lを改質することにより得られる混合炭S+Dよりもコークス強度向上効果が高いことがわかった。発明例7〜9及び比較例7を比較参照して、亜瀝青炭A、亜瀝青炭T及び一般炭LSを改質することにより得られる混合炭S+Rは、褐炭Lを改質することにより得られる混合炭S+Rよりもコークス強度向上効果が高いことがわかった。発明例10〜12及び比較例8を比較参照して、亜瀝青炭A、亜瀝青炭T及び一般炭LSを改質することにより得られる抽出石炭Dは、褐炭Lを改質することにより得られる抽出石炭Dよりもコークス強度向上効果が高いことがわかった。
また、コークス強度の向上効果は、抽出石炭S、抽出石炭S及び抽出石炭Dの混合物、抽出石炭S及び不溶解石炭Rの混合物、抽出石炭Dの順に高いことがわかった。
(実施例2)
実施例2では、亜瀝青炭A、亜瀝青炭T及び一般炭LSから抽出される抽出石炭S、D、不溶解石炭Rの回収率について、褐炭Lを比較例として評価した。表2にその結果を示す。水分の測定方法は、JIS M8811の全水分測定方法により測定した全水分である。抽出石炭S、D、不溶解石炭Rの抽出方法は、実施例1と同様である。
Figure 2013076069
表2に示すように、亜瀝青炭A、亜瀝青炭T及び一般炭LSから抽出される抽出石炭S、D、不溶解石炭Rの回収率はいずれも、褐炭Lから抽出される抽出石炭S、D、不溶解石炭Rの回収率よりも高いことがわかった。
(実施例3)
実施例3では、表1に示す抽出石炭Dの燃焼性について評価を行った。抽出石炭Dは実施例1と同様の方法で亜瀝青炭A、亜瀝青炭T、一般炭LSから抽出した。また、抽出石炭Dを炭化した炭化抽出石炭DCについても燃焼性の評価を行った。なお、比較例として、粉コークスについても、同様の燃焼性評価を行った。炭化は、キルンを用いて750℃の温度で処理を行った。
(i)熱天秤を用いた反応開始温度、及び、反応速度最大温度の評価試験
まず、熱天秤に、所定の粒度(0.15−0.25mm)に調整した上記各試料を、所定の質量(10−20mg)入れ、空気雰囲気中で昇温して、質量減少を測定した。そして、質量減少率が安定して0.002(1/min)を超える温度を反応開始温度と定義して評価した。
また、質量減少曲線の傾きが最大となる温度(単位時間あたりの質量減少が最大となる温度)を、反応速度最大温度と定義して評価した。
(ii)焼結鍋試験評価(焼結プロセスにおける生産率、歩留まりの評価試験)
直径30cm、層高60cmの焼結試験装置を用いて、所定の配合原料で焼結鉱を製造する試験を実施した。亜瀝青炭A、亜瀝青炭T、一般炭LSより抽出される抽出石炭D、炭化抽出石炭Dcは、原料鉄鉱石に対してそれぞれ4質量%となるように配合して配合原料とした。この配合原料を焼結試験装置内に60cm高さまで装入したのち、原料層の表層の固体燃料にプロパンガスバーナーで90秒間点火する操作を行った。その後、15kPaの一定負圧で下方へ空気を吸引しながら焼結反応を行った。一連の焼結処理が完了した焼結体を、十分に冷却した後、2m高さから4回落下させて破砕し、5mm以上の粒度を有するものを焼結鉱として回収した。このマテリアルバランスから焼結鉱の生産率および歩留まりを測定した。ここで生産率は、焼結体の質量を試験装置面積と焼成時間で除して求め、単位時間単位面積あたりの焼結体量としてt/d/m2で表す。また、歩留まりは、装入質量に対する回収焼結鉱(+5mm)の割合により定義した。
評価は、生産率、製品歩留まりで行い、粉コークスを用いた比較例の生産率及び歩留まりを基準とし、比較例より優れている場合を○、さらにより優れている場合を◎で評価した。評価試験結果を表3に示す。
Figure 2013076069
表3に示すように、抽出石炭D、炭化抽出石炭Dcは、粉コークスに比べて反応開始温度が低く、反応速度最大温度が低く、優れた燃焼性能を有していることがわかった。また、混合炭D+R、炭化混合炭(D+R)cは、燃焼性に優れた抽出石炭D、炭化抽出石炭Dcを含むため、やはり、粉コークスに比べて反応開始温度が低く、反応速度最大温度が低く、優れた燃焼性能を有していることがわかった。なお、混合炭D+R、炭化混合炭(D+R)cは、いずれも混合物の質量比は1:1である。
したがって、抽出石炭D、炭化抽出石炭Dc、混合炭D+R、炭化混合炭(D+R)cは、焼結鉱製造用固体燃料および高炉羽口吹込み用還元材として好適に用いることができる。
また、焼結鍋試験から、固体燃料として、抽出石炭D、炭化抽出石炭Dc、混合炭D+R、炭化混合炭(D+R)cを用いることで、粉コークスに比べて生産率及び成品歩留が向上することが判った。従って、抽出石炭D、炭化抽出石炭Dc、混合炭D+R、炭化混合炭(D+R)cを焼結鉱製造プロセスの固体燃料として使用することにより、焼結鉱の生産率を向上させることができる。
11 石炭層
12 溶剤槽
13 混合工程
14 加圧加熱工程
15 第1分離工程
16 冷却工程
17 第2分離工程
18 第3分離工程

Claims (9)

  1. 亜瀝青炭又は一般炭からなる低品位炭と非水素供与性溶剤を混合し、前記低品位炭と非水素供与性溶剤の混合物を加圧加熱して、前記低品位炭の不溶解成分と、前記低品位炭の可溶成分が非水素供与性溶剤に溶解した第1の液相成分とを生成し、これらの前記不溶解成分と前記第1の液相成分とを分離することを特徴とする低品位炭の改質方法。
  2. さらに、前記第1の液相成分を冷却することにより、前記低品位炭の可溶成分の一部を前記非水素供与性溶剤から抽出した第1の固相成分と残部の第2の液相成分とを生成し、分離し、さらに、該第2の液相成分から前記非水素供与性溶剤を分離することにより第2の固相成分を生成することを特徴とする請求項1に記載の低品位炭の改質方法。
  3. 前記第1の液相成分を20〜50℃の温度に冷却することを特徴とする請求項2に記載の低品位炭の改質方法。
  4. 請求項2に記載の低品位炭の改質方法で得られた前記第1の固相成分及び前記第2の固相成分のうち1種又は2種を高炉用コークス製造用原料として用いることを特徴とするコークスの製造方法。
  5. 請求項2に記載の低品位炭の改質方法で得られた前記第2の固相成分及び前記不溶解成分が混合した混合物を高炉用コークス製造用原料として用いることを特徴とするコークスの製造方法。
  6. 請求項2に記載の低品位炭の改質方法で得られた前記不溶解成分を前記第1の固相成分と混合した混合物、又は該混合物を炭化した炭化物を焼結鉱製造用固体燃料として使用することを特徴とする焼結鉱の製造方法。
  7. 請求項2に記載の低品位炭の改質方法で得られた前記第1の固相成分又は前記第1の固相成分を炭化処理した炭化物を、焼結鉱製造用固体燃料として使用することを特徴とする焼結鉱の製造方法。
  8. 請求項2に記載の低品位炭の改質方法で得られた前記不溶解成分を前記第1の固相成分と混合した混合物、又は該混合物を炭化した炭化物を、高炉羽口吹き込み用還元材として使用することを特徴とする高炉の操業方法。
  9. 請求項2に記載の低品位炭の改質方法で得られた前記第1の固相成分又は前記第1の固相成分を炭化処理した炭化物を、高炉羽口吹き込み用還元材として使用することを特徴とする高炉の操業方法。
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